JP2001018226A - ローラ及びその製造方法 - Google Patents

ローラ及びその製造方法

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JP2001018226A JP19774699A JP19774699A JP2001018226A JP 2001018226 A JP2001018226 A JP 2001018226A JP 19774699 A JP19774699 A JP 19774699A JP 19774699 A JP19774699 A JP 19774699A JP 2001018226 A JP2001018226 A JP 2001018226A
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照夫 金井
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  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ローラ表面に型割部が形成されないローラ 【構成】 芯金の外周に弾性体を被覆し、更に、その外
周に熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーからな
るスリーブを被覆したローラの端部に丸み部を形成した
ローラを金型により一体成型せしめたローラにおいて、
前記の丸み部を含む両端部に型割部が形成されていない
ローラであり、その製造方法は、円筒状の型本体内に芯
金及びローラの長さより長い熱可塑性樹脂もしくは熱可
塑性エラストマーからなるスリーブを挿入し、芯金の軸
の両端より前記の芯金の軸が嵌入する駒を前記の型本体
に嵌め込み、前記の芯金と前記のスリーブの間に弾性体
材料を注入し、次いで一次加硫し、一次加硫によって形
成されたローラ端部から前記のスリーブの倒れ込み部
を、脱型後に行なう二次加硫によってローラ端部の丸み
部を形成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子複写機やレーザー
ビームプリンタの定着部に使用されるローラ及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、電子複写機やレーザービームプリン
タの定着部における加圧ローラとしてトナーの離型性を
よくするために、芯金の外周に弾性ゴムを被覆したロー
ラの外周に更に、フッ素樹脂スリーブを被覆した定着用
加圧ローラが知られている。
【0003】上記した加圧ローラは、最外層に設けられ
たフッ素樹脂スリーブによりトナーに対する離型性に優
れているものの、定着用の加熱ローラとの摩擦により帯
電しやすく、その結果、静電オフセットと称する問題が
発生している。この静電オフセット現象は、定着用加熱
ローラが加圧ローラとの摩擦により数KVに帯電し、転
写機上に苛電トナーが飛び散ったり、機械内部に浮遊し
ているトナーを引き付けたりして転写材を汚損してしま
うことである。
【0004】上記した静電オフセット現象を防止するた
めには、加圧ローラの表面電位を下げる必要があり、特
公平5ー22908号公報には、加圧ローラの弾性体層
に導電性カーボンファイバーのような低抵抗物質を含有
せしめてローラの弾性体層を導電性とした定着装置が開
示されている。
【0005】しかしがら、一般的にローラ表面には静電
気が発生しており、その結果、スパーク等によってロー
ラが接触する相手部材を傷つけことがある。このような
ことを回避するために弾性体層を導電性としたものにお
いては芯金をアースし、表面のスリーブと弾性体とを電
気的に隔離して表面をマイナス帯電とするようにしてい
る。そして、相手部材と接触しローラが多少つぶれるよ
うなことがあっても表面が直接相手部材と電気的に絶縁
させるためにローラの端部をアール形状や面取り形状と
するように丸みをもたせている。
【0006】また、前記したローラ端部を丸める目的の
一つは離型性保持のためローラ表面に塗布しているオイ
ルが弾性体にしみ込むことにより発生するローラ端面の
膨潤を防止するために行なっている。そして、前記した
ローラ端部に丸みを与える手段として、従来はローラ端
部の丸め形状を金型の合わせめで形成していた。この従
来の方法を説明すると、図5に示すように芯金31に弾
性体32を被覆し、これをフッ素樹脂スリーブ33内に
挿入し、これらを円筒状の型本体35内に装着し、芯金
31の軸36の両端より駒37をそれぞれ嵌入し、その
外周にローラ端部に丸みを与えるために端部内周に丸み
を有する凹部38を形成したエンドキャップ39を前記
型本体35にその先端が当接するように前記駒37に嵌
合する。また、最初に芯金31に弾性体を被覆しない
で、芯金31をフッ素樹脂スリーブ内に挿入し、それを
型本体35に装着し、駒37及びエンドキヤップ39を
組み込んだ後、前記駒37に開通した導孔42より弾性
体材を注入するようにすることもある。
【0007】上記したように型本体35内に装着された
ローラ材を加硫成型した後、型本体34より取り出すこ
とにより端部に丸みを備えたローラを得るものであり、
このように、弾性体とフッ素樹脂スリーブとを一体成型
する場合、ローラ端部の丸め部を金型の合わせ目の部分
で形成していた。上記したように、エンドキヤップ39
と型本体34とは抜き型となるのでその接当部40にお
いてフッ素樹脂スリーブの表面に型割部(パーティング
ライン)が形成されることになる。そして、この型割部
は型本体やエンドキヤップが新しいときには格別の問題
もないが、前記型が老朽化した場合、あるいはエンドキ
ヤップの型本体に対する面側押さえが不十分のときなど
において型割部に亀裂が発生し、その結果フッ素樹脂ス
リーブに小孔があく等の問題が生じ、結果としてフッ素
樹脂スリーブの表面が帯電することとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
はローラ端部の丸め部を金型の合わせめで形成していた
ので型割部が必然的に形成されることになるが、これを
回避する方法として芯金に弾性体を被覆して加硫成型し
た後フッ素樹脂スリーブを被覆させる所謂後被せ方法も
あるが、この方法においては、弾性体を加硫成型後研摩
等を行ないその後フッ素樹脂スリーブを被嵌するため、
工程が増加するという問題があり、生産性や製造コスト
等に問題があった。
【0009】そこで、本発明は上記した問題点を解決す
るために、芯金の外周に弾性体を被覆し、該弾性体の表
面に熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーからな
るスリーブを被覆したローラの端部に形成された丸み部
を含めた部分表面に型割部が形成されないローラ及びそ
の製造方法の提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るローラは、
前記の目的を達成するために、ローラとしては、芯金の
外周に弾性体を被覆し、該弾性体の外周に熱可塑性樹脂
もしくは熱可塑性エラストマーからなるスリーブを被覆
せしめ、端部に丸みが形成されたローラを金型によって
一体成型せしめて製作したローラにおいて、前記のロー
ラ端部に形成された丸み部分を含むローラ表面に、成型
金型による型割部(パーティングライン)が形成されて
いないことその特徴とするものである。
【0011】また、その製造方法として、円筒状の型本
体内に芯金及びローラの長さより長い熱可塑性樹脂もし
くは熱可塑性エラストマーからなるスリーブを挿入し、
芯金の軸部両端より該芯金の軸を嵌入する駒を前記型本
体に嵌め込み、前記のスリーブと芯金との間にゴム材料
を介在せしめた後加硫成型し、該加硫によって前記した
スリーブのローラの長さより長い部分によってローラ端
部より前記したスリーブの倒れ込み部を形成し、次い
で、脱形後、二次加硫を行ない該二次加硫時に前記のス
リーブのローラ端部からの倒れ込み部をローラの弾性体
の端部に被着せしめてローラ端部に丸みを付与すること
をその特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
すると、図1は本発明のローラの製造方法を説明するた
めの説明図で、図においてはローラの両端部は同一であ
るので、その一方について図示してある。図1におい
て、1はローラの長さより長く形成された筒状の型本体
であり、該型本体1には芯金2及び該芯金2が挿入され
た熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーからなる
スリーブ3が装着される。前記した熱可塑性樹脂もしく
は熱可塑性エラストマーからなるスリーブ3は厚さが
0.1mm以下であり、また、その長さはローラの長さ
よりも長いものが用いられる。そして、前記の熱可塑性
樹脂もしくは熱可塑性エラストマーからなるスリーブの
代表的なものとしてはフッ素樹脂スリーブを挙げること
ができ、以下本実施の態様においては前記のスリーブを
熱可塑性樹脂等からなるスリーブと略記することとす
る。
【0013】4は、前記した型本体1に嵌入可能な駒で
あり、該駒4の先端部外周に成型時に弾性体の端部に段
部を形成するための突出部6が設けられるとともに内側
中央部に芯金2の軸5が嵌入可能な孔部が形成されてい
る。したがって、先ず、芯金2を熱可塑性樹脂等からな
るスリーブ3内に挿入のうえ、型本体1内に装着する。
このとき、型本体1及び熱可塑性樹脂等からなるスリー
ブ3は芯金2の長さより長いので駒4を芯金2の両端よ
り前記の熱可塑性樹脂等からなるスリーブ3がその外周
を覆うようにして該駒4の孔部内に芯金2の軸5を嵌入
させるとともに芯金2の軸段部に当接するように型本体
1内に嵌入する。
【0014】次いで、熱可塑性樹脂等からなるスリーブ
3と芯金2との間に弾性体材を所定量注入したのち通常
の温度及び時間で一次加硫を行ない、一次加硫終了後駒
4を取りはずし、加硫されたローラ7を型本体1より取
り出す。取り出されたローラ7は、芯金2の外周に弾性
体8が被覆され、更にその外周に熱可塑性樹脂等からな
るスリーブ3が被覆されている。
【0015】前記したように、芯金2をローラの全長よ
り長い熱可塑性樹脂等からなるスリーブ3内に挿入のう
え型本体1内に装着しているので一次加硫成型後取り出
されたローラ7の両端部周縁よりチューブ状の熱可塑性
樹脂等からなるスリーブ3の倒れ込み部9が形成される
ことになる。そして、前記した駒4の先端部に形成され
た突出部6によってローラ7の弾性体8の端部に上部周
縁が欠落した段部10が設けられることになり、この段
部10が前記した熱可塑性樹脂等からなるスリーブの倒
れ込みを容易にしている。また、前記の段部の深さ等に
よって倒れ込み角度を変えることができ、したがって丸
みの形状を自由に変えることができる(図4参照)。
【0016】上記した倒れ込み部9を備えたローラ7を
通常の温度及び時間で二次加硫を行ない、この二次加硫
時に前記した熱可塑性樹脂等からなるスリーブの倒れ込
み部9がローラ7の弾性体8の端部に接着しローラ7の
端部にアール形状或は面取り形状をなす丸め部12が形
成されることになる。前記したローラ7の弾性体端部に
形成される段部10の形状によって前記の倒れ込み部9
の角度が変化するのでローラ端部の丸め部の形状を変え
ることができる。
【0017】上記したように二次加硫して得たローラに
は、導電性の弾性体を用いた場合の接触する相手のロー
ラ等の他部材からの電気的な絶縁を図る等の目的でロー
ラ端部を丸めるようにしても、その製作に使用される金
型は円筒状の型本体と該型本体の両端から嵌入する駒と
よりなるもので、従来のように端部を丸めるための金型
と型本体との型合せ部を有しないものであり、したがっ
て、熱可塑性樹脂等からなるスリーブ3の表面は、従来
のローラ製造時における抜き型による型の合せ部がない
ので、ローラ表面の型割部をなくすることができ、した
がって、本実施の形態の製造方法によって得たローラ
は、弾性体と熱可塑性樹脂等からなるスリーブを一体成
型しても、ローラ端部の丸み部を含むローラ表面に型割
部をなくすることができる。
【0018】本実施の形態により製作したローラは、ロ
ーラの表面に型割部が形成されることがないので従来の
ように熱可塑性樹脂等からなるスリーブ表面に亀裂を生
じることがない。また、製作のための金型も型本体とそ
れに嵌入する駒のみで型の部品点数が少なくてすむので
金型の長寿命化の実現が図れるものであり、また、実使
用中にスリーブに裂けめを生じないため製品の信頼性を
高めることができるものである。
【0019】
【発明の効果】本発明に係るローラの製造方法は、円筒
状の型本体内に芯金及びローラの長さより長い熱可塑性
樹脂もしくは熱可塑性エラストマーからなるスリーブを
挿入し、芯金の軸部両端より前記型本体に遊嵌されると
もに芯金の軸に嵌入する駒を型本体の両端より装着し、
前記の熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーから
なるスリーブと芯金との間に弾性ゴム材を注入した後加
硫成型し、加硫成型後駒を引き抜き、次いで型本体より
加硫成型されローラ端部に熱可塑性樹脂もしくは熱可塑
性エラストマーからなるスリーブの倒れ込み部を有する
ローラを取り出し、次いで、脱型後、二次加硫を行ない
該二次加硫時に前記の熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エ
ラストマーからなるスリーブのローラ端部からの倒れ込
み部をローラの弾性体の端部に被着せしめてローラ端部
に丸みを付与するようにしたので、ローラの表面部にお
いて型の合わせ部がないので、ローラ表面に型割部が形
成されることがなく、その結果、実使用中にスリーブに
裂けめを生じることがないため製品の信頼性を高めるこ
とができるものである。
【0020】また、製造に使用する金型は、円筒状の型
本体と該型本体の両端から型本体に嵌め込まれる駒のみ
であり、部品数を少なくでき、その操作も駒を型本体に
嵌め込むという簡単な操作でよく、金型構造の簡易化と
金型自体の長寿命化の実現を図ることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ローラの製造方法の説明図
【図2】 一次加硫後のローラの説明図
【図3】 ローラ端部の段部の他の例の説明図
【図4】 本実施の形態の製造方法によって得られ
たローラの説明図
【図5】 従来のローラの製造方法の説明図
【符号の説明】
1 型本体 2 芯金 3 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーか
らなるスリーブ 4 駒 9 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーか
らなるスリーブの倒れ込み部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/20 103 G03G 15/20 103 4F213 // B29K 21:00 101:12 105:22 B29L 31:32 Fターム(参考) 2H033 AA31 BB05 BB14 BB26 3J103 AA02 AA14 AA23 AA51 AA74 BA41 EA02 EA20 FA15 GA02 GA57 GA58 HA03 HA12 HA41 HA54 4F202 AA16 AA45 AA46 AH04 AM32 CA01 CB01 CB12 CB26 CK09 CK83 4F203 AA16 AA45 AA46 AH04 AM32 DA01 DA11 DB01 DB11 DC01 DF05 DF15 4F204 AA16 AA45 AA46 AH04 AM32 EA03 EB01 EB24 EF05 EF23 EF49 EK13 4F213 AA16 AA45 AA46 AH04 AM32 WA02 WA14 WA56 WA57 WA73 WB01 WB11 WB22 WC01 WE06 WF05 WF27 WK03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯金の外周に弾性体を被覆し、該弾性体の
    外周に熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーから
    なるスリーブを被覆せしめ、端部に丸みが形成されたロ
    ーラを金型によって一体成型せしめて製作したローラに
    おいて、前記のローラ端部に形成された丸み部分を含む
    ローラ表面に、成型金型による型割部(パーティングラ
    イン)が形成されていないことを特徴とするローラ。
  2. 【請求項2】 円筒状の型本体内に芯金及びローラの長
    さより長い熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマー
    からなるスリーブを挿入し、芯金の軸部両端より該芯金
    の軸を嵌入する駒を前記型本体に嵌め込み、前記のスリ
    ーブと芯金との間にゴム材料を介在せしめた後加硫成型
    し、該加硫によって前記したスリーブのローラの長さよ
    り長い部分によってローラ端部に前記スリーブの倒れ込
    み部を形成し、次いで、脱型後、二次加硫を行ない該二
    次加硫時に前記のスリーブのローラ端部からの倒れ込み
    部をローラの弾性体の端部に被着せしめてローラ端部に
    丸みを付与することを特徴とするローラの製造方法。
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