JP2001017076A - 味付けシート - Google Patents

味付けシート

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JP2001017076A
JP2001017076A JP18940199A JP18940199A JP2001017076A JP 2001017076 A JP2001017076 A JP 2001017076A JP 18940199 A JP18940199 A JP 18940199A JP 18940199 A JP18940199 A JP 18940199A JP 2001017076 A JP2001017076 A JP 2001017076A
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sheet
seasoning
fiber
fibers
sheet body
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JP18940199A
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English (en)
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Takahiro Otaguro
隆浩 大田黒
Noriko Suzuki
徳子 鈴木
Toshinobu Kashiwada
利信 柏田
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 野菜、魚、肉類などの料理の際に、野菜、
魚、肉類などに簡単に味付けをすることができる味付け
シートを提供する。 【解決手段】 少なくとも疎水性繊維を含有してなるシ
ート体10に調味材料Hを付着又は充填してなることを
特徴とする味付けシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜、魚、肉類な
どの食材の味付けを簡単に行うことができる味付けシー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、野菜、魚、肉類などに味付け
をすることができる味付けシートが既に知られている。
例えば、特開平10−229848号公報には、吸収シ
ートに調味料を一体とし、吸水性シートの表面より調味
材料を滲み出して、食材(野菜、魚、肉類)に味を付け
る機構の味付けシートが開示されている。
【0003】しかしながら、この味付けシートは、2枚
の吸水性シートの間に味付け材料をはさんだ状態で野菜
等を接触させる(巻いて包む)態様であるので、吸水シ
ートより調味料成分が滲み出して食材を味付けするには
便利であるが、含浸した調味料が手に付着したり、食器
などに付いたりして、手や容器等が汚れる点等に課題が
あるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであ
り、調味材料、例えば、調味料やぬか味噌などを、手や
容器などを汚さずに野菜、魚、肉類等の食材に、簡単
に、かつ確実に味付けをすることができる味付けシート
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の課題等について鋭意検討した結果、調味材料を含有す
るシート体において、少なくとも特定の繊維を用いるこ
とにより、上記目的の味付けシートが得られることを見
い出し本発明を完成するに至ったのである。すなわち、
本発明の味付けシートは、次の(1)〜(2)に存する。 (1) 少なくとも疎水性繊維を含有してなるシート体に調
味材料を付着又は充填してなることを特徴とする味付け
シート。 (2) 少なくとも疎水性繊維からなるシート体上に、さら
に親水性繊維及び/又はイオン交換能を持つ官能基を有
する繊維からなるシート体を有する多層構造とし、該親
水性繊維及び/又はイオン交換能を持つ官能基を有する
繊維からなるシート体に調味材料を付着又は充填してな
ることを特徴とする味付けシート。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の味付けシートは、少なくとも疎
水性繊維を含有してなるシート体に調味材料を付着又は
充填してなることを特徴とするものである。
【0007】本発明のシート体の材料としては、例え
ば、不織布、織布、編織布、プラスチックフィルムが挙
げられ、これらの1種又は2種以上を組み合わせたもの
から構成されるものである。具体的には、前記繊維系の
単独系からなるシート体(不織布、織布、編織布)、あ
るいは前記繊維系(不織布、織布、編織布)とプラスチ
ックフィルムの併用系からなるシート体が挙げられる。
また、伸縮加工を施した繊維等の伸縮性素材から構成さ
れた伸縮性を有するシート体(不織布、織布、編織布)
であってもよい。シート体の形態は、例えば、不織布単
独系のシート体、又は、不織布とプラスチックシート併
用系からなるシート体又はこれらの袋体が挙げられ、こ
れらの構造形態は、二層構造又は三層構造以上からなる
シート体又は袋体としても良い。
【0008】前記シート体(不織布、織布、編織布)の
繊維としては、少なくとも疎水性繊維を含有することが
必要であり、疎水性繊維が使用する繊維全量に対して、
10重量%以上、好ましくは、30〜100重量%であ
ることが望ましい。疎水性繊維としては、例えば、ポリ
オレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリエ
ステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポ
リスチレン、ナイロン、アセテート繊維、ポリアルキレ
ン、ポリイミド、ポリアリールスルホン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、モダクリル繊維、ポリアクリ
ロニトリル繊維、ポリウレタン繊維、並びに、これらの
組み合わせの混合及び共重合体からなる繊維が挙げられ
る。疎水性繊維の他に使用できる前記シート体(不織
布、織布、編織布)の繊維としては、例えば、親水性繊
維、イオン交換能を持つ官能基を有する繊維が挙げられ
る。親水性繊維としては、例えば、レーヨン、パルプ、
セルロース繊維、ポリビニールアルコール(PVA)繊
維、アクリル繊維、アクリル系繊維(アクリルレー
ト)、プロミックス繊維、シルク繊維、タンパク質繊
維、紙、テッシュシート等が挙げられる。イオン交換能
を持つ官能基としては、負又は正に帯電することが好ま
しい。特に好ましい官能基としては、スルホン基、カル
ボキシル基、又はアミノ基(1〜3級)、第四アンモニ
ウム塩基が望ましい。また、前記官能基が1種又は2種
以上を含むことが望ましい。更に、繊維表面を化学的に
架橋又は反応基を導入して官能基(イオン交換能をもつ
官能基を有する繊維)を付与したものでもよい。また、
羊毛繊維、活性炭繊維、中空構造を有する繊維、芯鞘構
造を有する繊維、分割繊維を有する繊維、偏心構造を有
する繊維、木炭を含有する繊維を疎水性繊維と併用して
も良い。更に、熱融着性繊維、熱融着性フイルム(多孔
性フイルムも含む)を使用してもよい。繊維系の形態と
しては、上記疎水性繊維単独又は疎水性繊維と上記各種
の繊維の1種又は2種以上の繊維から選ばれた、混紡
(ミックス)或いは少なくとも疎水性繊維を含有するシ
ートの多層構造、例えば、疎水性繊維からなるシート体
上に、さらに親水性繊維及び/又はイオン交換能を持つ
官能基を有する繊維からなるシート体を有する2層構造
又は3層構造以上からなる多層構造が挙げられる。ま
た、一つの好ましい形態として、溝部を有する波形のシ
ート体が挙げられるが、これに用いる繊維は、疎水性の
熱可塑性繊維を成型したものが好ましい。この熱可塑性
繊維としては、潜在延伸性を有する未延伸熱可塑性繊維
であることが望ましい。未延伸熱可塑性繊維の種類とし
ては、未延伸ポリエステル繊維、未延伸ポリアミド繊
維、未延伸ポリオレフィン繊維(ポリエチレン、ポリプ
ロピレン)が好ましい。特に、熱の影響によって潜在延
伸性が阻害しにくい、未延伸ポリエステル繊維、未延伸
ポリオレフィン繊維(ポリプロピレン)を用いるのが好
ましい。溝部を有する波形のシート体は、未延伸熱可塑
性繊維100重量%で構成されていても良いが、他種繊
維が混合されていても良い。他種繊維として親水性繊維
が良い。親水性繊維は、前記のような繊維が挙げられ
る。混合する時は、親水性繊維は少なくとも10重量%
以上が好ましい。より好ましくは、30重量%以上が望
ましい。熱可塑性繊維が、10重量%以下でも製造は可
能であるが、成形性が低下し、成形がしにくくなる(変
形し易くなる)。好ましくは、30重量%以上が必要で
ある。他種繊維(特に親水性繊維)と混合するときは、
熱可塑性繊維が30重量%から90重量%の範囲と親水
性繊維(例えば、レーヨン繊維、セルロース繊維、パル
プ)が10重量%から70重量%の範囲で混合するのが
好ましい。レーヨン繊維等の存在により、風合いが良く
なり、使用性(調味材料の浸透性)が向上する。
【0009】シート体の坪量は、使用性を考慮して、2
0〜400g/m2で、厚さは、0.1〜5mmの範囲
が好ましく、更に好ましくは、坪量は、30〜250g
/m2で、厚さは、0.5〜3mmの範囲が望ましい。
また、シート体の繊維間距離は、特に制限がないが、シ
ート体の強度、耐久性を考慮して、10μm〜600μ
m、好ましくは、20μm〜300μmが望ましく、更
に使用性を考慮すると、35μm〜200μmが特に好
ましい。シート体の形態や形状は、特に限定されるもの
ではなく、例えば、円形、多角形、四角形(正方形、長
方形)、三角形が挙げられる。また、図13のような溝
部を有する波形シート(シート体)も挙げられる。上部
シート83を付けた場合、このシート83の上に野菜、
肉、魚をのせて使用しても良いし、使用時に上部シート
83を剥がし、81の溝(波形シート)の調味材料の上
に、直接野菜、肉、魚をのせて用いても良い。袋体の形
状は、袋タイプで一箇所に開口部があるもの、或いはポ
ケットタイプで一箇所又は二箇所以上に開口部があるも
のが挙げられる。
【0010】本発明に用いるシート体の表面構造は、特
に限定されるものでなく、例えば、平面構造、エンボス
加工、凹凸形状、パイル形状等が挙げられる。特に、エ
ンボス加工、凹凸形状、パイル形状などの突起物がシー
ト表面に存在しても良い。この突起物の高さは、突起物
の材質やシートの厚みにより、最適化されるが、好まし
くは、0.05mm〜3mm、特に好ましくは、0.1
mm〜2mmである。
【0011】本発明におけるシート体に用いる不織布の
製法は、特に限定されるものではなく、製造時、不織布
への油剤の添加がない、あるいは少ない製造方法が望ま
しい。特に、食品分野又は食品加工分野で使用する時
は、用いる油剤の安全性(FDAの認可された油剤)が
確保できたものが好ましい。また、製造方法としては、
例えば、スパンレース、スパンボンド、メルトブロー、
サーマルボンド、ニードルパンチ、湿式が望ましく、こ
の中で、特に、スパンレース、スパンボンド、メルトブ
ロー法、湿式により製造されるシート体が好ましい。ま
た、粉体の調味材料を充填又は付着させるときには、メ
ルトブロー又は湿式により製造する使用シート体が望ま
しい。
【0012】本発明において、シート体に付着又は充填
する調味材料としては、塩、香味成分、保存性向上剤
(アルコール成分も含む)、栄養源の少なくとも1成分
以上を含有するものが挙げられ、上記調味材料には、塩
及び/又は香味成分を含有することが好ましい。使用例
は、塩を主として、唐辛子、胡椒等の香辛成分を含有す
る調味材料や、香りをつけるための各種ハーブ類などの
香辛料を混合した調味材料、更に前記調味材料には、発
酵性の糠味噌などの糠漬け材料や、麹漬け材料、味噌漬
け材料等の漬け物材料を混合したものが挙げられる。更
に、塩、唐辛子に発酵性の米麹、麹、味噌を添加した調
味材料も使用することができる。この調味材料を前述の
シート体に付着又は充填せしめることにより、本発明の
目的の味付けシートが得られることとなる。調味材料に
含有せしめることができる塩(食塩)は、食品用グレー
ドであれば特に限定されるものではなく、また、食塩
(塩化ナトリウム)濃度は、2〜30重量%の範囲で用
いられ、好ましくは、4〜20重量%の範囲が望まし
い。漬物を作る場合には、漬物中に含む塩濃度(全体)
が、8〜40%の範囲が望ましい。
【0013】本発明において、調味材料に含有せしめる
ことができる香味成分としては、例えば、(1)味覚によ
る香味成分、(2)嗅覚による香り成分〔匂い成分(フレ
ーバー)も含む〕が挙げられる。上記(1)の味覚による
香味成分は、甘味、苦味、酸味、塩味、うま味成分が挙
げられ、これらの成分を組み合わせたものとして、主に
下記に示す、天然調味料、化学調味料、加水分解
調味料、呈味剤が挙げられる。
【0014】天然調味料としては、例えば、天然の動
植物原料を酸や酵素で分解した分解型(HAPやHV
P)、水や蒸気で抽出した抽出型(ミート、ボーン、野
菜類エキス)、調理加熱型あるいは発酵型(フレーバー
ドオイル)や醸造型などの調味料が挙げられる。天然調
味料の分解型では、動物性と植物性に分けられ、天然調
味料の動物性では、例えば、HAP(Hydrolyzed Anima
l Protein)やFPC(Fish Protein Consenntrate)が
あり、植物性では、HVP(植物性タンパク質加水分解
物、Hydrolyzed Vegetable Protein)や酵母エキスが挙
げられる。また、天然調味料の抽出型では、動物性と植
物性に分けられ、天然調味料の動物性では、例えば、畜
肉(骨)エキス(ビーフ、チキン、ポーク、ボーンエキ
ス)、魚貝エキス〔カツオ(節)、ホタテ、アサリ、ハ
マグリ、カキエキス〕が挙げられ、植物性では、野菜エ
キス(オニオン、キャベツ、はくさい、ニンジンエキ
ス)、海藻エキス(コンブエキス、ワカメエキス)、き
のこエキス(シイタケ、マッシュルームエキス)が挙げ
られる。更に、天然調味料の調理加熱型では、例えば、
フレーバードオイル(ロースト、フライ)や、醸造型で
は、ミリン、ワイン、清酒、みそ、しょうゆ、食酢など
の調味料が挙げられる。
【0015】化学調味料は、例えば、L−グルタミン
酸ナトリウム(MSG)、5‘−イノシン酸ナトリウム
(IMP)が挙げられる。 加水分解調味料は、例えば、HAP(Hydrolyzed Ani
mal Protein)やHVP、イースト分解物が挙げられ
る。 呈味剤は、天然材料からうま味成分を熱水又は温水で
抽出した抽出物(呈味成分)である。この呈味剤を大別
すると、エキス成分、非エキス成分に分類される。 このエキス成分とは、食品の熱水抽出物からタンパク
質、高分子炭水化物および脂肪などの成分を示す。従っ
て、エキス成分は、下記に示すように、水や含水有機溶
媒に対して、易溶性の成分で分子量500以下の低分子
化合物である。具体的な呈味剤としては、例えば、牛肉
エキス、チキンエキス、貝エキスなどが挙げられる。
【0016】エキス成分としては、例えば、遊離アミノ
酸(グルタミン酸などの約20種)、核酸関連成分〔5
‘−ヌクレオタイド(5‘−イノシン酸、5‘−グアニ
ル酸、5‘−アデニル酸など)、ヌクレオサイド(イノ
シン、グアノシンなど)、塩基(ヒポキサンチン、グア
ニンなど)〕、有機塩基(ベタイン、トリメチルアミン
オキサイド、クレアチニンなど)、有機酸(コハク酸、
乳酸、クエン酸など)、糖類(ショ糖、ブドウ糖、果
糖、乳糖など)、無機塩(食塩、マグネシウム、カルシ
ウム、リン酸など)が挙げられる。また、非エキス成分
としては、例えば、油脂(鶏脂、牛脂、豚脂などで、こ
れらは、リノール酸やリノレン酸などの不飽和脂肪酸が
含まれる)、高分子物質〔タンパク質(ゼラチン)、グ
ルコーゲン〕、デンプン)が挙げられる。更に、非エキ
ス成分には、食塩、砂糖、ビネガー、モラセス、ハネ
ー、果汁が新たに加えることができる。
【0017】上記(2)の香味成分である嗅覚による香り
成分は、匂い成分(揮発性フレーバー、非揮発性フレー
バー)も含むものである。この香り成分は、香味成分及
び/又は辛味成分が含まれる香辛料(スパイス)、ハー
ブが挙げられ、特に、香辛料(スパイス)や各種フレー
バーがよく使われる。この香辛料(スパイス)は、風味
に天然特有の丸味があり、香味、辛味の調和がよく、口
腔内で心地よい食感を与えるのが長所である。香辛料
(スパイス)の使用形態は、香辛料植物(天然スパイ
ス)を乾燥・粉砕した後、水蒸気蒸留によって香気成分
である精油を抽出したり、あるいは有機溶剤を使用し
て、辛味、呈味成分などを抽出〔例えば、使用した溶剤
を回収したあとに残留する樹脂のような物質(オレオレ
ンジ等)〕し、次いで、付形剤水溶液中(アラビアガ
ム、デキストリンなど)に混合した後、乳化及び噴霧乾
燥したコーティングスパイスやブドウ糖、食塩などに吸
着させた吸着型スパイスの形態が挙げられる。また、乳
化した乳化スパイスやアルコール類などに溶解した液体
スパイスなどの形態が挙げられる。なお、糠漬風味を向
上させるためには、プロピオン酸やリンゴ風味の酢など
の有機酸とラクトン、アルコール及びアルコール類、エ
ステルなどの調和により好ましい糠漬けが可能となる。
【0018】また、用途面から見た、上記香辛料(スパ
イス)の分類として、(i)辛いスパイス(ペッパー、レ
ッドペッパー、マスタード、ワサビ、ジンジャー)、(i
i)香り味をもったスパイス(ナツメグ、メース、シナモ
ン、オールスパイス、クローブ、オニオン、ガーリッ
ク、クミン、セロリー、サンショウ、フエンネル、キャ
ラウエイ)、(iii)香りを主としたスパイス(タイム、
セージ、ローレル、カルダモン、コリアンダー、バジ
ル、オレガノ、マジョラム)、(iv)色を主としたスパイ
ス(パプリカ、ターメリック、サフラン)などが挙げら
れる。
【0019】具体的な香辛料(スパイス)の活用とし
て、例えば、色を出す原料として、ターメリック、陳
皮、サフラン、ホワイトペッパー、ブラックペッパー、
シナモンなど、香りを出す原料として、コリアンダー、
クミン、フエンネル、カルダモン、メース、ナツメグ、
オールスパイス、クローブスなど、辛味を出す原料とし
て、ペッパー、カプシカム、ジンジャーなどが挙げられ
る。これらの配合比は、好み等に応じて適宜決定され
る。その他の香辛料として、七味とうがらし(とうがら
し、サンショウ、青のり、陳皮、ゴマ、ケシの実、あさ
の実)が挙げられる。また、各種フレーバーとしては、
例えば、カレーフレーバー、バターフレーバー、ミルク
フレーバー、チーズフレーバー、香ばしいスイートコー
ンフレーバー、スモークフレーバーが挙げられる。ま
た、通常、赤唐辛子、だし昆布、生姜、煮干し、かつお
ぶし、卵のから、山椒の実、大豆、柚子の皮、塩鮭の骨
や魚の干しものなどが挙げられる。更に、香味成分とし
て、原料米糠に有用微生物の乳酸菌及び/又は酵母を用
いて最適条件で発酵させ、プロピオン酸などの有機酸と
ラクトン、アルコール、脂肪酸などのエステル、その他
有機酸を生成させる。この時、必要に応じて、食塩、酒
精、発酵もろみを添加することにより、こくのある糠漬
け風味を出すことができる。生成した混合体(液体・固
体)を分離して液体のみ抽出したり、固形と液体を濃縮
してもそれぞれ使用できる。なお、固液分離して濾過さ
れた液体だけでなく、固形物も、風味をつけるために、
シート体に付着又は充填して使用できる。
【0020】その他の香味成分としては、例えば、付形
剤、品質改良剤、強化剤、溶剤など従来から食材で用い
られているものが挙げられる。これらのものは、食用と
して、安全なものが挙げられる。付形剤では、メチルセ
ルロースなどのセルロース誘導体、PVA(ポリビニル
アルコール)、小麦粉、カラギナン、CMC(カルボキ
シメチルセルロース)、アラビアガム、コーンシロッ
プ、デキストリン、デキストローズ、大豆粉、麦芽糖
(水あめ)などが挙げられる。品質改良剤では、防湿
剤、防腐剤、酸化防止剤、重合リン酸塩などが挙げられ
る。強化剤では、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などが
挙げられる。溶剤(植物性油脂)では、例えば、グリセ
リン、植物油が挙げられる。上記成分は、食材の味、香
りだけでなく、外観上の見栄えを良くしたり、食材やシ
ートの保存性を高めたり、シートの製造上の効率を高め
たり、食欲を高めたりする効果を有するものである。
【0021】上記具体的な香味成分の味付け風味として
は、主に味噌の味、しょうゆの味が挙げられる。これら
の香味成分の味付け風味に用いられる原料は、天然調味
料、化学調味料、動植物性の各種エキス、砂糖、フレー
バー、着色料および各種「具」などの配合により作られ
る。例えば、マツタケ、ナメタケ、ノリ、ハマグリ、シ
イタケ、コンブ、唐辛子の風味が挙げられる。基本とな
る味は、しょうゆ、かつおぶし、貝、コンブなどの海産
物やシイタケなどのキノコ類が挙げられる。
【0022】その他の動物性の呈味剤としては、鶏肉エ
キス、牛肉エキス、魚肉エキスが用いられる場合もあ
る。特徴付けられる「香味成分」として、例えば、乾燥
野菜類(ネギ、三つ葉など)、ふ、カマボコ、コンブ、
ワカメ、春雨、ユバ、シイタケ、たまご、などが挙げら
れる。これらの香味成分の品質および組み合わせにより
各種の好みが変えられる。更に、生の食材を上記と一緒
に入れても良い。
【0023】各種フレーバーは、シイタケフレーバーな
どのフレーバーとしょうゆ粉末、かつおぶしエキス、貝
エキス(ホタテ、アサリなど)、コンブエキス、野菜エ
キス、チキンエキスなどの天然エキス粉末と組み合わせ
て、天然調味料として使用しても良い。その他、化学調
味料、食塩、砂糖、および各種「具]などの配合により
作られる。上記香味成分の製法としては、液体タイプ、
顆粒状タイプ、半固体、ペースト状(増粘タイプ)が挙
げられる。
【0024】本発明において、調味材料に含有せしめる
ことができる保存性向上剤としては、下記表1に示され
る各種主剤と、各種副剤との組み合わせからなるものが
挙げられる。なお、本発明では、下記に示す保存性向上
剤に限定されるものではなく、一般に食品添加物として
用いられるその他の保存料、日持向上剤なども使用する
ことができるものである。
【表1】
【0025】上記表1の組み合わせからなる保存性向上
剤としては、例えば、グリシンに下記表2に示す成分と
の組み合わせからなるグリシンを用いた製剤や、ポリリ
ジンに、下記表3に示す成分との組み合わせからなるポ
リリジンを用いた製剤や、プロタミンに下記表4に示す
成分との組み合わせからなるプロタミンを用いた製剤
や、リゾチームに、下記表5に示す成分との組み合わせ
からなるリゾチームを用いた製剤などが挙げられる。
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【0026】また、保存性向上剤として、アルコール及
び/又はアルコール類を含有したものが挙げられる。例
えば、下記表6に示す配合組成の製剤が挙げられる。
【表6】 これらの保存性向上剤を含有量は、調味材料全量に対し
て、0.1〜10重量%、好ましくは、0.2〜5重量
%が望ましい。
【0027】本発明において、調味材料に含有せしめる
ことができる栄養源としては、例えば、カルシウム、
鉄、銅、亜鉛、マンガン、モリブデン、マグネシウム、
カリウム、ヨウ素、セレンなどの金属元素を含む無機質
又は有機質、アミノ酸やビタミン類(ビタミンD、ビタ
ミンC、ビタミンK等)が挙げられ、これらは、身体の
形成、生体内代謝機能向上に役立つものである。上記金
属元素は、炭酸塩、リン酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、酢
酸塩、クエン酸塩、塩化物、グルコン酸塩、クエン酸マ
レイン酸塩やヘム鉄及び非ヘム鉄等として摂取される構
造として良い。具体的には、カルシウム金属塩は、炭酸
Ca、リン酸Ca、シュウ酸Ca、乳酸Ca、酢酸C
a、塩化カルシウム、グルコン酸Ca、クエン酸Ca、
クエン酸マレイン酸Ca、ミルク等より摂取される。ま
た、その他の栄養源としては、例えば、タンパク質や脂
質、繊維や灰分、糖類(トレハロース等)等が挙げら
れ、特に、リノール酸やリノレン酸などの不飽和脂肪酸
は、老化防止に役立つものである。
【0028】更に、本発明において、上記塩、香味成
分、保存性向上剤(アルコール成分も含む)、栄養源の
少なくとも1成分以上を含有する調味材料には、味付け
用途等により、有用細菌及び/又は酵母を含有すること
ができる。更にまた、前記調味材料には、発酵性の米
糠、麹、酒粕、味噌を添加することが望ましい。用いる
有用細菌及び/又は酵母としては、製造工程中或いは保
存中又は味付けシートの使用開始時期に乳酸を主体とす
る酸の生成や味、香り、保存性向上に寄与する成分を生
成するものであれば特に限定されるものではない。特
に、乳酸菌は、発酵漬物において、乳酸を生成するとと
もに独特の風味を醸し出すのに極めて重要な菌である。
この乳酸菌には、胞子形成能を有する有胞子性乳酸菌も
含む。
【0029】本発明に用いられる乳酸菌としては、形状
から球状乳酸菌と桿状乳酸菌に分けられる。球状乳酸菌
では、例えば、Leuconostoc属(ヘテロ型乳酸発酵)、E
nterococcus属(ホモ型乳酸発酵)、Pediococcus属(ホ
モ型乳酸発酵)が挙げられる。また、桿状乳酸菌では、
例えば、Lactobacillus属が挙げられる。また、 Leucon
ostoc 属のLeuconostoc mesenteroidesでは、ヘテロ型
の乳酸発酵で乳酸の他に炭酸ガスやエタノールを産出す
る。更に、Enterococcus属のEnterococcus faecalis及
びEnterococcus faeciumは、ホモ型の乳酸発酵で乳酸の
みを産出する。更にまた、Pediococcus属のPediococcus
pentosaceus、Pediococcus acidilactici 、Pediococ
cus halophilusは、10%程度の食塩濃度に対する耐塩
性(抵抗性)があるものである。桿状乳酸菌では、例え
ば、Lactobacillus plantarum(ホモ型乳酸発酵)やLac
tobacillus brevisが挙げられる。特に、発酵漬物中でL
actobacillus plantarumは、重要な乳酸菌である。更
に、胞子形成能を有する乳酸菌は、例えば、Bacillus c
oagulansが挙げられる。胞子を形成する菌は、耐熱性、
耐酸性、耐塩性(耐食塩性)、低pHと高pHにおいて
安定な菌である。特に、水分量が少ない領域において
は、Bacillus coagulansは保存性も良い。胞子を形成す
る乳酸菌として、有胞子性乳酸菌〔商品名:ラクリスー
S(Bacillus coagulans)〕製剤が好ましい。この乳酸
菌は、桿菌のホモ型(L型乳酸生成)でグラム染色が陽
性である。この添加量は、特に制限がないが、例えば、
米糠1000gあたり上記製剤(生菌数1012個/g)
が0.01〜2gの範囲が望ましい。
【0030】本発明に用いられる酵母は、発酵漬物にお
いて、アルコールを生成するとともに独特の風味や芳香
を醸し出すのに極めて重要な酵母である。酵母として
は、例えば、Saccharomyces属、Torulopsis属、Debaryo
myces属などの耐塩性酵母が挙げられる。これらの酵母
は、アルコールを生成すると共に、独特の風味や芳香を
産出する。その他、Zygosaccharomyces rouxii(食塩耐
性18%以上)、 Debaryomyces hansenii、Candida fa
mata、Torulopsis candida、Candida versatilis、Deba
ryomyces nicotianae、Pichia membranaefaciens、Cand
ida krusei、Candida etchellsii、Saccharomycopsis l
ipolytica、Candida sp.Rhodotorula minutaが挙げられ
る。ビールの製造において、発酵原料(麦芽、ホップ、
米など)に用いる酵母も風味を向上させるのに用いるこ
とができる。特に、 Candida krusei、Caromyces、Zygo
saccharomyces rouxii、Debaryomyces hansenii、Debar
yomyces nicotianaeが好ましい。これらの調味材料に用
いる上記乳酸菌及び/又は酵母は、好ましくは、野菜に
付着している微生物由来の、又は発酵熟成中の糠味噌、
糠漬け、味噌漬け、麹漬け材料より抽出又は分離(単
離)又は、培養したもの若しくは、胞子形成能を有する
乳酸菌を用いることが望ましい。更に、上記乳酸菌及び
/又は酵母は、発酵熟成中の糠味噌、糠漬け、味噌漬
け、麹漬け材料をそのままシート体に用いても良い。更
にまた、上記成分の調味材料に、天然色素、酸化防止
剤、増粘剤、pH調製剤、ビタミン類、抗酸化剤、色
素、変色防止剤(ミョウバン等)を含むことができる。
また、肉質を軟化させる手段として、上記成分の調味材
料に、タンパク分解酵素、例えば、キウイフルーツ、パ
イナップル、粉末状パパイヤ酵素などを含有せしめるこ
とができる。
【0031】本発明における調味材料は、上記塩、香味
成分、保存性向上剤(アルコール成分も含む)、栄養源
の少なくとも1成分以上、並びに、発酵性材料(米糠、
麹、酒粕、味噌)に乳酸菌及び/又は酵母等の成分を含
有せしめることができるものであり、食材(野菜、肉
類、魚類等)の用途により上記各調味材料成分から適宜
選択して最適な調味材料を調製することができる。ま
た、これらの調味材料は、液体状、ペースト状(半固
体、増粘物も含む)、フリーズドライ(凍結乾燥)等に
より粉末、顆粒状(固体)に調製され、好ましくは、粉
末、顆粒状(固体)に調製されることが望ましい。調味
材料の液pH(10%水溶液)は、3〜7の範囲が良
い。また、調味材料の粘度(cps/25℃)は、特に
制限がないが、生産性を考慮すると、0.1〜15万
(cps/25℃)程度、更に好ましくは、0.1〜5
万(cps/25℃)が望ましい。好ましいpHは4〜
6の範囲が望ましい。粉末又は顆粒状の大きさは、3.
5メッシュパス(通過)の調味材料の大きさが好まし
い。3.5メッシュを越える調味材料は、解砕し、再度
前記篩いにかけることが望ましい。
【0032】本発明において、調味材料を付着(保持、
含浸、或いはコーティング)又は充填するシート体を図
面により具体的に説明すると、以下のa)〜d)態様が挙
げられる。図中のHは、調味材料を示す。a) 図1に示
すように、単層構造のシート体10が挙げられる。この
シート体10の構成としては、例えば、疎水性繊維単独
又はイオン交換能を有する繊維単独からなるシート体
(不織布若しくは織布又は編織布のシート体、以下同
様)等が挙げられる。また、上記繊維の混紡(ミック
ス)タイプのシート体、例えば、親水性繊維と疎水性繊
維の混紡、または疎水性繊維とイオン交換能を有する繊
維の混紡からなるシート体が挙げられる。
【0033】b) 図2に示すように、二層構造のシート
体20が挙げられる。このシート体20の構成として
は、例えば、上層21に親水性繊維のシート体部と、下
層22に疎水性繊維のシート体部からなるシート体、上
層21にイオン交換能を有する繊維のシート体部と、下
層22に疎水性繊維のシート体部からなるシート体、上
層21に親水性繊維と疎水性繊維のシート体部、若しく
は、親水性繊維とイオン交換能を有する繊維のシート体
部、または、イオン交換能を有する繊維と疎水性繊維の
シート体部の何れか一つに、下層22に疎水性繊維のシ
ート体部からなるシート体が挙げられる。
【0034】c) 図3に示にように、上層31と下層3
2との間に多孔性フィルム又はメッシュシート33を介
在させたシート体30が挙げられる。このシート体30
の構成としては、例えば、上層31に疎水性繊維のシー
ト体部又は親水性繊維のシート体部と、下層32に疎水
性繊維のシート体部若しくは疎水性繊維と親水性繊維の
混紡のシート体部の何れか一つとを備え、上層31と下
層32との間に多孔性フィルム又はメッシュシート33
を介在させたシート体が挙げられる。孔の大きさ、形
状、個数は、特に制限がないが、孔の大きさは5〜50
00μmの範囲が望ましい。この中で、特に50〜30
00μmの大きさが好ましい。形状は、円形状、多角形
(三角形、四角形等)が挙げられる。孔の個数は、1c
2当たり、1〜102が望ましい。
【0035】d)図4に示すように、上方に開口部41
を備えた袋体タイプのシート体40が挙げられる。ま
た、図5(a)及び(b)に示すように、シート体上の
片側に開口部を有する袋体42を備えたシート体43、
図6(a)及び(b)に示すように、シート体上の開口
部を有する袋体44、44を備えたシート体45、図7
(a)〜(c)に示すように、シート体上に開口部を有
する袋体46を備えたシート体47、図8(a)〜
(c)に示すように、シート体上の開口部を有する袋体
48、48を備えたシート体49、図9(a)〜(c)
に示すように、シート体上の開口部を有する袋体50、
50を備えたシート体51、図10(a)〜(c)に示
すように、シート体上の中央部に開口部を有する袋体5
2を備えたシート体53、図11に(a)及び(b)示
すように、シート体上の中央部に開口部の長さ相違する
×字状の開口部を有する袋体54又は55を備えたシー
ト体56、57が挙げられる。なお、上記図4〜図11
に示されるシート体の構成としては、例えば、上記a)〜
c)構造の構成を備えたものが挙げられる。
【0036】本発明において、上記成分の調味材料を付
着(保持、含浸、或いはコーティング)又は充填するシ
ート体は、使用性(強度、耐塩性、耐薬品性)を考慮す
ると、少なくとも疎水性繊維を含有することが必要であ
り、該疎水性繊維が使用する繊維全量に対して、10重
量%以上、好ましくは、30〜100重量%含有するこ
とが望ましい。シート体に少なくとも疎水性繊維を含有
することで、調味材料の外側への滲み出しを抑制し、シ
ート体と接触する面(手やお皿等)などの調理器具を汚
さない点、また、疎水性繊維を含有することでシート体
の強度が高まる点などにメリットがある。また、少なく
とも疎水性繊維からなるシート体上に、さらに親水性繊
維(レーヨン、パルプ、セルロース繊維、ポリビニール
アルコール(PVA)繊維、アクリル繊維、紙、テッシ
ュシート)及び/又はイオン交換能を持つ官能基を有す
る繊維(スルホン基、カルボキシル基、アミノ基(1〜
3級)、第四アンモニウム塩基を1種又は2種以上の官
能基)を含有する繊維からなるシート体を有する2層構
造又は3層構造以上の多層構造となるシート体では、該
親水性繊維及び/又はイオン交換能を持つ官能基を有す
る繊維からなるシート体に調味材料を付着又は充填する
ことにより、使用側となる下層側では調味材料の外側へ
の滲み出しを抑制でき、また、シート体と接触する面
(手やお皿等)などの調理器具を汚さない点、また、疎
水性繊維を含有することでシート体の強度が高まる点な
どにメリットがあり、更に上層では、該親水性繊維及び
/又はイオン交換能を持つ官能基を有する繊維からなる
シート体に調味材料を付着又は充填されているので、更
に食材への味付けを向上させることができるものとな
る。
【0037】本発明において、上述の調味材料をシート
体に付着するには、水溶性バインダー、特に食用のバイ
ンダーを使用して付着させることが好ましい。食用バイ
ンダーとしては、デンプン、デンプン部分分解物、化工
デンプン、アラビアンガム、ローカストビーンガム、グ
アガム、キサンタンガム、タマリンド種子多糖類、ペク
チン、アイリッシュモスエキス、寒天、アルギン酸塩、
CMC(カルボキシメチルセルロース)及びこのれの混
合物を挙げることができる。特に、アラビアンガム、澱
粉、グアガム、キサンタンガム、寒天、アルギン酸塩、
ゼラチンが好ましい。濃度は、使用条件で異なるが、
0.5%〜50%範囲の水溶液が用いられる。付着(担
持又は保持等)するための製法は、スプレー等で噴霧し
て発酵材料をシート体(袋体タイプの場合は内面)に、
保持又はコーティッグする。また、図13に示すよう
に、シート体80上に直線状又は曲線状などの溝部81
を設け、該溝部に上述の調味材料82を充填又は含浸、
或いはコーティング等により、または、食用バインダー
により付着させてもよいものである。これらの食用バイ
ンダー又は溝部に上述の調味材料を付着又は充填させる
ことにより、発酵材料の偏りが少なくなり、調味材料を
食材の対象となる野菜、肉、魚などに確実に接触させる
ことができるので、更に美味しい味付けとなる食材を作
るがことができる。更に、図14(a)及び(b)に示
すように、シート体90に逆円錐状の溝部91を設け、
該溝部91に上述の調味材料92を充填又は含浸、或い
はコーティング等により、または、食用バインダーによ
り付着させてもよいものである。これらの食用バインダ
ー又は溝部に上述の調味材料を付着又は充填させること
により、発酵材料の偏りが少なくなり、調味材料を食材
70の対象となる野菜、肉、魚などに確実に接触させる
ことができるので、更に美味しい味付けとなる食材を作
るがことができる。なお、図中の矢印は巻き込み方向を
示すものである。更にまた、図14(c)〜(d)に示
すように、シート体95に逆円錐状の溝部96を設け、
該溝部96に上述の調味材料97を充填又は含浸、或い
はコーティング等により、または、食用バインダーによ
り付着させてもよいものである。この実施形態は、シー
ト体95はプラスチックフィルム又は不織布シートから
なる剥離用シート95aを剥がして使用する点で上記図
14(a)及び(b)と相違するものである。
【0038】本発明の味付けシートは、上述のシート体
に、付着処理(含浸処理も含む)又は充填処理により製
造することができる。含浸処理させる方法としては、例
えば、上記調味材料を含有した水溶液などの液体を直接
シート体にスプレーする方法や当該液体にシート体を浸
漬して含浸させる方法が挙げられる。また、付着処理さ
せる方法としては、例えば、上記高分子物質などのバイ
ンダー(食用バインダー等)を用いて固形原料(顆粒
状、粉末状)及び/又は液体原料(液体状、ペースト
状、オイル状)などの調味材料をシート体に付着させる
ことが挙げられる。使用形態としては、液体タイプを含
浸したり、あるいは、顆粒状タイプ、粉末タイプ、半固
体タイプ(ペーストタイプを含む)を繊維からなる混紡
の不織布に食用バインダーを用いて、液体及び固形原料
〔(顆粒状タイプ、粉末タイプ、液体タイプ、ペースト
タイプ(半固体)〕として固定化して良い。更に、使用
時に上記固形原料(顆粒状タイプ、粉末タイプ等)を図
5〜図11に示す不織布(繊維からなる混紡の不織布)
ポケットの一部に、担持あるいは入れ込んで付着させて
も良い。
【0039】また、本発明の味付けシートは、その形
状、重量などは、保存場所によりシート体の形状、大き
さが異なり、特に限定されるものではないが、味付けシ
ートの形状等としては、四角形の形態(例えば、縦20
cm×横19cm)の味付けシート、楕円形の形態の味
付けシート、または、図5〜図11に示す示すように四
角形の形態で中央部に直線状又は十字形状の切り込みを
形成した味付けシートが挙げられる。
【0040】このように構成される味付けシートの使用
方法及び食材(野菜、魚、肉類)の味付け方は、低温条
件下(5〜10℃)、常温、常圧下の条件又は加圧下の
条件下、あるいは加温条件下で処理することができる。
例えば、野菜や冷凍の魚や肉の場合は、電磁波の照射
(例えば電子レンジ)、加温条件下(加熱下40〜90
℃)、低温条件下(5〜10℃)で用いて食材を処理す
ることができる。特に、加温(加熱)下、電磁波の照射
下では食材を短時間で味を付けることが可能である。例
えば、シート体又は袋体の外側をガス透過性の水不透性
シート(プラスチックフィルムとしてポリエチレンフィ
ルムなど)で包んで電子レンジを使用した場合(600
W)、数分間程度で食材(野菜、肉、魚)を処理するこ
とが可能である。例えば、野菜の場合は、2〜3分程度
である。食材への味の付け方は、調味材料を充填させ
た、例えば、シート体の上に食材(例:野菜、肉、魚な
ど)をおいた後、このシート体を巻いて、あるいは一部
の開口部の中に包んで保存する。予め、野菜の場合に
は、塩を全体に付着させておくことが良い。また、必要
に応じて、野菜は、半分に分割して用いる。そのとき、
切り口は、調味材料に直接接触することが望ましい。こ
の味付けシートの保存は、10℃以下の低温が望まし
い。好ましくは、冷蔵庫の中、あるいは5℃の場所が好
ましい。保存時間は、野菜の種類に応じて、4〜24時
間の保存が必要である。
【0041】また、味付けシートで野菜を味付けする場
合は、図12(a)〜(c)に示すように、調味材料6
0を付着(含浸、保持)又は充填したシート体65上に
野菜(キュウリ、ナス、カブ等)70をおいた後、シー
ト体65を巻いて、あるいは図12(d)(又は図6〜
図11)に示すように、内面等に調味材料60を付着
(含浸、保持)又は充填した袋体タイプでは、開口部7
1等により、野菜(キュウリ、ナス、カブ等)70を入
れて包んで保存する。なお、図12(b)に示すよう
に、シート体65の下面に薄膜のフィルム等からなる防
水シート(若しくは、多孔性フィルム又はメッシュシー
ト)66を備えたものであれば、更に手を調味材料で汚
さずに野菜の味付けを簡単に作ることができる。
【0042】このように構成される本発明の味付けシー
トでは、シート体に調味材料を付着(含浸も含む)又は
充填したものであるので、この味付けシートを使用する
ことにより、調味材料、例えば、調味料やぬか味噌など
を、手や容器などを汚さずに食材(野菜、魚、肉類等)
に、簡単に、かつ確実に味付けをすることができるもの
となる。
【0043】
【実施例】次に、実施例等により、本発明を詳述する
が、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0044】〔実施例1〜4〕図1及び下記表7に示す
疎水性繊維(ポリプロピレン又はポリエステル)と親水
性繊維からなるシート体表面に各種調味材料を付着した
味付けシートを用いて、食材への味付け評価を行った。
実施例1及び3のシート体は、湿式法により作製した。
但し、実施例3は、熱融着により2層構造とからなるも
のである(実施例5及び7においても同様)。実施例2
及び4のシート体は、湿式法やメルトブロー法により作
製し、最後に熱融着により2層又は3層構造からなるシ
ート体からなるものである(実施例6及び8においても
同様)。用いる調味材料は、国城産業株式会社製の漬塩
(料理・漬物用)で、塩が主成分で、その他には、うま
み成分(椎茸、コンブ、とうがらし、魚肉エキス、アミ
ノ酸)を含有するものを用いた。上記で作製したシート
体上に野菜をおいて、包んで冷蔵庫(約5℃〜10℃)
に入れて保存し評価した。なお、野菜をシート体に包む
前に、半分のきゅうり、又は半分のなすを適量の塩(商
品:漬塩(料理・漬物用)国城産業株式会社製)を全体
にまんべんなくすり込んだあと、この野菜(切り口面を
調味材料に接触)を調味材料充填シート体で巻いて、防
水性の袋に入れた(開放系)。この結果を下記表7に示
す。
【0045】
【表7】
【0046】〔実施例5〜8〕発酵している糠味噌(乳
酸菌と有用酵母が含有する糠味噌)をフリーズドライ装
置(凍結乾燥)を用いて水分調整(各設定値)し、その
後、この調味材料(粉末又は顆粒状の固体、水分は設定
量を含む)を下記表8に示す所定量をシート体に付着さ
せた。この調味材料をシート体に(設定量)付着させ
て、野菜を包んで冷蔵庫(約5℃〜10℃)に入れて保
存し評価した。なお、野菜をシート体に包む前に、半分
のきゅうり、又は半分のなすを適量の塩(商品:漬塩
(料理・漬物用)国城産業株式会社製)を全体にまんべ
んなくすり込んだあと、この野菜(切り口面を発酵材料
に接触)を発酵材料含浸シート体で巻いて、防水性の袋
に入れた(開放系)。用いる塩は、国城産業株式会社製
の漬塩(料理・漬物用)で、うまみ成分(椎茸、コン
ブ、とうがらし、魚肉エキス、アミノ酸)を含有する。
この結果を下記表8に示す。
【0047】
【表8】
【0048】〔実施例9〜11〕図13(a)及び
(b)に示すように、シート体80上に設けた溝81に
調味材料82を充填して上部をレーヨン繊維とポリエス
テル繊維(=50/50)からなるシート体83で塞い
だ味付けシートを作製して野菜、肉及び魚の風味を評価
した。調味材料は、表9に示したような内容物を含有す
る。この調味材料(表9に示した調味材料の重量とそれ
に含有する水分重量%)をアラビアガムの水溶液(40
%)をバインダーとして溝部に保持させた。上記で作製
したシート体に野菜(きゅうり、なす、かぶ)、肉(牛
肉)及び魚(しゃけ)を包んで冷蔵庫(約5℃〜10
℃)に入れて保存評価した。使用方法は、調味材料が食
材全体につきやすいようにシート体と食材をなるべく接
触させて評価した。保存時間は、食材により6〜14時
間置いた(冷蔵庫約5℃〜10℃の中に)。この結果を
下記表9に示す。
【0049】〔実施例12〜14〕上記実施例9におい
て、レーヨン繊維とポリエステル繊維(=50/50)
からなるシート体83をプラスチックフィルム(ポリエ
チレンシート)に代えた以外は実施例9などと同様にし
て評価した。この結果を下記表10に示す。
【0050】
【表9】
【0051】
【表10】
【0052】上記表7〜表10の結果から明らかなよう
に、本発明となる実施例1〜14の味付けシートは、手
を調味材料(例えば、ぬか味噌などの調味)で汚さずに
簡単に、かつ確実に食材(野菜、魚、肉類)に味を付け
ることができ、しかも、この味付けシートにより味付け
された食材は美味しく食することができることが判っ
た。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、手を調味材料で汚さず
に簡単に、かつ確実に食材(野菜、魚、肉類)に味を付
けることができ、また、手を汚さずに食材を包み込む動
作と味付け後の洗浄する動作がないので、うまみ成分を
洗い落とさずに食材を食することができる味付けシート
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の味付けシートの実施形態の一例を示す
概略断面図である。
【図2】本発明の味付けシートの実施形態の他例を示す
概略断面図である。
【図3】本発明の味付けシートの実施形態の他例を示す
概略断面図である。
【図4】本発明の味付けシートの実施形態の他例を示す
概略断面図である。
【図5】(a)及び(b)は、本発明の味付けシートの
実施形態の他例を示す概略平面図、概略断面図である。
【図6】(a)及び(b)は、本発明の味付けシートの
実施形態の他例を示す概略平面図、概略断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、本発明の味付けシートの実
施形態の他例を示す概略平面図、概略断面図、概略正面
図である。
【図8】(a)〜(c)は、本発明の味付けシートの実
施形態の他例を示す概略平面図、概略断面図、概略正面
図である。
【図9】(a)〜(c)は、本発明の味付けシートの実
施形態の他例を示す概略平面図、概略断面図、概略正面
図である。
【図10】(a)〜(c)は、本発明の味付けシートの
実施形態の他例を示す概略平面
【図11】(a)及び(b)は、本発明の味付けシート
の実施形態の他例を示すそれぞれの概略平面図である。
【図12】(a)〜(d)は、本発明の味付けシートの
使用状態の一例を示す概略平面図、概略断面図、概略正
面図、概略斜視図である。
【図13】(a)及び(b)は、本発明の味付けシート
の実施形態の他例を示す概略斜視図、概略断面図であ
る。
【図14】(a)及び(b)は、本発明の味付けシート
の実施形態の他例を示す概略斜視図、概略使用状態断面
図であり、(c)〜(e)は、(a)及び(b)の変形
例を示す概略斜視図、概略断面図、概略使用状態断面図
である。
【符号の説明】
10 シート体 H 調味材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏田 利信 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4B016 LG05 LK18 LQ10 LT08 4B069 DA15 DA20 DC10 HA07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも疎水性繊維を含有してなるシ
    ート体に調味材料を付着又は充填してなることを特徴と
    する味付けシート。
  2. 【請求項2】 少なくとも疎水性繊維からなるシート体
    上に、さらに親水性繊維及び/又はイオン交換能を持つ
    官能基を有する繊維からなるシート体を有する多層構造
    とし、該親水性繊維及び/又はイオン交換能を持つ官能
    基を有する繊維からなるシート体に調味材料を付着又は
    充填してなることを特徴とする味付けシート。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008295388A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Hayashi Shoji Kk 食品用シート材
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JP2014050348A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Kyushu Pack Co Ltd 電子レンジを用いる焼き魚の調理方法、当該焼き魚用の調味料および当該焼き魚用の調理皿
KR101760703B1 (ko) 2015-04-17 2017-07-25 주식회사 대광에프앤씨 게맛살 제조 방법
CN112300917A (zh) * 2019-07-26 2021-02-02 青岛大方智慧网络科技有限公司 一种用于泡菜生产的腌制发酵设备

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