JP2001013621A - 製版フィルム材料 - Google Patents

製版フィルム材料

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JP2001013621A
JP2001013621A JP18376499A JP18376499A JP2001013621A JP 2001013621 A JP2001013621 A JP 2001013621A JP 18376499 A JP18376499 A JP 18376499A JP 18376499 A JP18376499 A JP 18376499A JP 2001013621 A JP2001013621 A JP 2001013621A
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making film
plate
silver
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Tomoyuki Matsumura
智之 松村
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Konica Minolta Inc
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 PS版への焼付の光源波長400nm付近に
よる焼付時間が短縮され、かつ熱現像後、この波長範囲
の光透過性の低下が問題にならない製版フィルムが得ら
れ、また、感度、色調及び保存性が総合的にバランス良
く優れ、PS版に焼き付ける際に従来の製版フィルムと
露光量の調整が不要な製版フィルム材料を提供する。 【解決手段】 ハロゲン化銀、脂肪酸銀塩、還元剤及
び硬調化剤を透明支持体上に塗設した製版フィルム材料
を、画像露光の後、熱現像によりモノクロ画像を形成さ
せる製版フィルム材料において、熱現像後の製版フィル
ムの未露光部の400nmの吸光度Yの値が0.10〜
0.45の範囲である製版フィルム材料。 製版フィルム材料の750nmから830nmの範囲
における吸収極大における吸光度Xが0.8〜2.0で
ある上記の製版フィルム材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脂肪酸銀塩を用いる
熱現像材料に関し、詳しくは印刷製版の分野においてP
S版等への焼き付けに好適な白黒画像を有する製版フィ
ルムを作製するのに適した製版フィルム材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来印刷製版の分野では、画像形成材料
の湿式処理に伴う廃液が、作業性の上で問題となってお
り、近年では環境保全、省スペースの観点からも処理廃
液の減量が強く望まれている。そこで、レーザー・イメ
ージセッターやレーザー・イメージャーにより効率的な
露光が可能で、高解像度で鮮明な黒色画像を形成するこ
とができる写真技術用途の光熱写真材料に関する技術が
必要とされている。この技術として、例えば、米国特許
第3,152,904号、同3,487,075号及び
D.モーガン(Morgan)による「ドライシルバー
写真材料(DrySilver Photograph
ic Materials)」(Handbook o
f Imaging Materials,Marce
l Dekker,Inc.第48頁,1991)等に
記載されているように、支持体上に有機銀塩、感光性ハ
ロゲン化銀粒子、還元剤及びバインダーを含有する熱現
像材料が知られている。
【0003】これらの熱現像材料は常温で安定である
が、露光後高温(例えば、80℃〜140℃)に加熱す
ることで現像される。即ち、加熱することで有機銀塩
(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反
応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は露光でハ
ロゲン化銀に発生した潜像の触媒作用によって促進され
る。露光領域中の有機銀塩の反応によって生成した銀は
黒色画像を形成し、これは非露光領域と対照をなし、画
像の形成がなされる。この反応過程は、外部から水等の
処理液を供給することなしで進行する。
【0004】形成した画像を印刷製版フィルムとして用
いる場合、熱現像処理後のフィルムを原稿にしてPS版
などに紫外線で露光するために380〜400nmでの
透過性が高いこと、特に処理後の経時での380〜40
0nmでの透過性の低下(色調劣化)が少ないことが必
要となる。つまり、熱現像材料には、熱現像後に、脱
銀、定着や水洗を行わなくても、透明でかつ色調がよい
ことが要求される。
【0005】熱現像材料に、カブリ防止のため、特開平
7−2781号や特開平10−197987号などに記
載の如く、酸化剤を使用することは知られている。しか
しながら、酸化剤を用いると、処理後の経時で最大濃度
(Dmax)が低下したり、処理後の経時での色調劣化
が大きかったりする。
【0006】ところで、PS版への焼き付け用等の製版
用に用いる場合、硬調化のため、熱現像材料にヒドラジ
ン誘導体を使用することが、米国特許第5,496,6
95号、同5,464,738号や特開平9−9055
0号などに記載されている。しかしながら、この様な硬
調化剤を含有させると、処理後の経時で濃度変動や色調
劣化が顕著となり、更に処理後の経時での400nm付
近での透過性が低下したりする問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、その目的は、PS版への焼
付の光源波長400nm付近による焼付時間が短縮さ
れ、かつ熱現像後、この波長範囲の光透過性の経時によ
る低下が問題にならない製版フィルムが得られる製版フ
ィルム材料を提供することであり、また、感度、色調及
び保存性が総合的にバランス良く優れた製版フィルム材
料を提供することである。さらにまた、上記目的を達成
し、かつ従来のPS版に焼き付ける際に従来の製版フィ
ルムと露光量の調整をせずに焼き付け得る製版フィルム
材料を提供することである。本発明のその他の目的は、
以下の記載により明らかにされる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記の本発
明によって達成される。
【0009】(1)(a)ハロゲン化銀、(b)脂肪酸
銀塩、(c)還元剤及び(d)硬調化剤を透明支持体上
に塗設した製版フィルム材料を、画像露光の後、熱現像
することにより、モノクロ画像を形成させる製版フィル
ム材料において、熱現像後の製版フィルムの400nm
の未露光部の吸光度Yの値が0.10〜0.45の範囲
であることを特徴とする製版フィルム材料。
【0010】(2)Yの値が0.10〜0.35の範囲
である上記(1)の製版フィルム材料。(3)Yの値が
0.10〜0.23の範囲である上記(1)の製版フィ
ルム材料。(4)製版フィルム材料の熱現像前の波長7
50nmから830nmの範囲における吸収極大におけ
る吸光度値Xの値が0.8以上、2.0以下である上記
(1)〜(3)のいずれか1項に記載の製版フィルム材
料。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、本発明における(a)ハロ
ゲン化銀について説明する。本発明におけるハロゲン化
銀粒子は光センサーとして機能するものである。本発明
においては、画像形成後の白濁を低く抑えるため、及び
良好な画質を得るために平均粒子サイズが小さい方が好
ましく、平均粒子サイズが0.1μm以下、より好まし
くは0.01〜0.1μm、特に0.02〜0.08μ
mが好ましい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン化
銀粒子が立方体或いは八面体のいわゆる正常晶である場
合には、ハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。又、正常
晶でない場合、例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子
の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を考え
たときの直径をいう。またハロゲン化銀は単分散である
ことが好ましい。ここでいう単分散とは、下記式で求め
られる単分散度が40以下をいう。更に好ましくは30
以下であり、特に好ましくは0.1以上20以下となる
粒子である。
【0012】単分散度={(粒径の標準偏差)/(粒径
の平均値)}×100 ハロゲン化銀粒子の形状については特に制限はないが、
ミラー指数〔100〕面の占める割合が高いことが好ま
しく、この割合が50%以上、更には70%以上、特に
80%以上であることが好ましい。ミラー指数〔10
0〕面の比率は増感色素の吸着における〔111〕面と
〔100〕面との吸着依存性を利用したT.Tani,
J.Imaging Sci.,29,165(198
5)により求めることができる。
【0013】また、もう一つの好ましいハロゲン化銀の
形状は平板粒子である。ここでいう平板粒子とは、投影
面積の平方根を粒径rμmとして垂直方向の厚みhμm
した場合のアスペクト比=r/hが3以上のものをい
う。その中でも好ましくはアスペクト比が3以上50以
下である。また粒径は0.1μm以下であることが好ま
しく、さらに0.01〜0.08μmが好ましい。これ
らは米国特許第5,264,337号、同5,314,
798号、同5,320,958号等に記載されてお
り、容易に目的の平板状粒子を得ることができる。本発
明においてこれらの平板状粒子を用いた場合、さらに画
像の鮮鋭性も向上する。
【0014】ハロゲン組成としては特に制限はなく、塩
化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化
銀のいずれであってもよい。本発明に用いられる写真乳
剤は、P.Glafkides著Chimie et
Physique Photographique(P
aul Montel社刊、1967年)、G.F.D
uffin著 Photographic Emuls
ion Chemistry(The Focal P
ress刊、1966年)、V.L.Zelikman
et al著Making and Coating
Photographic Emulsion(Th
e Focal Press刊、1964年)等に記載
された方法を用いて調製することができる。即ち、酸性
法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、又可溶
性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形成としては、
片側混合法、同時混合法、それらの組合せ等のいずれを
用いてもよい。このハロゲン化銀はいかなる方法で画像
形成層に添加されてもよく、このときハロゲン化銀は還
元可能な銀源に近接するように配置する。又、ハロゲン
化銀は有機酸銀とハロゲンイオンとの反応による有機酸
銀中の銀の一部又は全部をハロゲン化銀に変換すること
によって調製してもよいし、ハロゲン化銀を予め調製し
ておき、これを有機銀塩を調製するための溶液に添加し
てもよく、又はこれらの方法の組み合わせも可能である
が、後者が好ましい。一般にハロゲン化銀は有機銀塩に
対して0.75〜30重量%の量で含有することが好ま
しい。
【0015】本発明に用いられるハロゲン化銀には、周
期表の6族から11族に属する金属イオンを含有するこ
とが好ましい。上記の金属としては、W、Fe、Co、
Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Ir、P
t、Auが好ましい。
【0016】これらの金属イオンは金属錯体または金属
錯体イオンの形でハロゲン化銀に導入できる。これらの
金属錯体または金属錯体イオンとしては、下記一般式で
表される6配位金属錯体が好ましい。
【0017】一般式 〔ML6m 式中、Mは周期表の6〜11族の元素から選ばれる遷移
金属、Lは配位子、mは0、−、2−、3−または4−
を表す。Lで表される配位子の具体例としては、ハロゲ
ン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物)、シアン
化物、シアナート、チオシアナート、セレノシアナー
ト、テルロシアナート、アジド及びアコの各配位子、ニ
トロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好ましくはア
コ、ニトロシル及びチオニトロシル等である。アコ配位
子が存在する場合には、配位子の1つまたは2つを占め
ることが好ましい。Lは同一でもよく、また異なってい
てもよい。
【0018】Mとして特に好ましい具体例は、ロジウム
(Rh)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、イ
リジウム(Ir)及びオスミウム(Os)である。
【0019】以下に遷移金属錯体イオンの具体例を示す
が、本発明はこれらに限定されない。
【0020】1:〔RhCl63- 2:〔RuCl63- 3:〔ReCl63- 4:〔RuBr63- 5:〔OsCl63- 6:〔IrCl64- 7:〔Ru(NO)Cl52- 8:〔RuBr4(H2O)〕2- 9:〔Ru(NO)(H2O)Cl4- 10:〔RhCl5(H2O)〕2- 11:〔Re(NO)Cl52- 12:〔Re(NO)CN52− 13:〔Re(NO)ClCN2- 14:〔Rh(NO)2Cl4- 15:〔Rh(NO)(H2O)Cl4- 16:〔Ru(NO)CN52- 17:〔Fe(CN)63- 18:〔Rh(NS)Cl52- 19:〔Os(NO)Cl52- 20:〔Cr(NO)Cl52- 21:〔Re(NO)Cl5- 22:〔Os(NS)Cl4(TeCN)〕2- 23:〔Ru(NS)Cl52- 24:〔Re(NS)Cl4(SeCN)〕2- 25:〔Os(NS)Cl(SCN)42- 26:〔Ir(NO)Cl52- 27:〔Ir(NS)Cl52- これらの金属イオン、金属錯体または金属錯体イオンは
一種類でもよいし、同種の金属及び異種の金属を二種以
上併用してもよい。これらの金属イオン、金属錯体また
は金属錯体イオンの含有量としては、一般的にはハロゲ
ン化銀1モル当たり1×10-9〜1×10-2モルが適当
であり、好ましくは1×10-8〜1×10-4モルであ
る。
【0021】これらの金属を提供する化合物は、ハロゲ
ン化銀粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み
込まれることが好ましく、ハロゲン化銀粒子の調製、つ
まり核形成、成長、物理熟成、化学増感の前後のどの段
階で添加してもよいが、特に核形成、成長、物理熟成の
段階で添加するのが好ましく、更には核形成、成長の段
階で添加するのが好ましく、最も好ましくは核形成の段
階で添加する。
【0022】添加に際しては、数回に渡って分割して添
加してもよく、ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させる
こともできるし、特開昭63−29603号、特開平2
−306236号、同3−167545号、同4−76
534号、同6−110146号、同5−273683
号等に記載されている様に粒子内に分布を持たせて含有
させることもできる。好ましくは粒子内部に分布をもた
せることである。
【0023】これらの金属化合物は、水或いは適当な有
機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコー
ル類、ケトン類、エステル類、アミド類)に溶解して添
加することができるが、例えば金属化合物の粉末の水溶
液もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に溶
解した水溶液を、粒子形成中の水溶性銀塩溶液または水
溶性ハライド溶液中に添加しておく方法、或いは銀塩溶
液とハライド溶液が同時に混合されるとき第3の水溶液
として添加し、3液同時混合の方法でハロゲン化銀粒子
を調製する方法、粒子形成中に必要量の金属化合物の水
溶液を反応容器に投入する方法、或いはハロゲン化銀調
製時に予め金属のイオンまたは錯体イオンをドープして
ある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させる方法等
がある。特に、金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属
化合物とNaCl、KClとを一緒に溶解した水溶液を
水溶性ハライド溶液に添加する方法が好ましい。
【0024】粒子表面に添加する時には、粒子形成直後
または物理熟成時途中もしくは終了時または化学熟成時
に必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入するこ
ともできる。
【0025】感光性ハロゲン化銀粒子はヌードル法、フ
ロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水
洗により脱塩することができる。
【0026】本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は
化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感
法としては当業界でよく知られているように硫黄増感
法、セレン増感法、テルル増感法、金化合物や白金、パ
ラジウム、イリジウム化合物等の貴金属増感法や還元増
感法を用いることができる。
【0027】次に、本発明における(b)脂肪酸銀塩に
ついて説明する。本発明において、脂肪酸銀塩は、還元
可能な銀イオン源を含有する脂肪酸の銀塩、特に長鎖
(10〜30、好ましくは15〜25の炭素原子数)の
脂肪族カルボン酸の銀塩が好ましい。好適な脂肪酸銀塩
の例は、Research Disclosure第1
7029及び29963に記載されており、次のものが
ある:脂肪酸(例えば、シュウ酸、ベヘン酸、アラキジ
ン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等)の
塩。好ましい脂肪酸銀塩はベヘン酸銀、アラキジン酸銀
及びステアリン酸銀から選ばれる少なくとも1種であ
る。
【0028】有機酸銀塩は、水溶性銀化合物と銀と錯形
成する脂肪酸を混合することにより得られるが、正混合
法、逆混合法、同時混合法、特開平9−127643号
に記載されている様なコントロールドダブルジェット法
等が好ましく用いられる。例えば、脂肪酸にアルカリ金
属塩(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
ど)を加えて脂肪酸アルカリ金属塩ソープ(例えば、ベ
ヘン酸ナトリウム、アラキジン酸ナトリウムなど)を作
製した後に、コントロールドダブルジェットにより、前
記ソープと硝酸銀などを添加して脂肪酸銀塩の結晶を作
製する。その際にハロゲン化銀粒子を混在させてもよ
い。
【0029】本発明においては、脂肪酸銀塩結晶が平板
粒子であってもよい。該平板粒子の厚さは0.005〜
0.2μmが好ましく、0.005〜0.15μmがよ
り好ましく、0.005〜0.1μmが更に好ましい。
また、下記で定義される平版比率TAが、好ましくは2
以上200以下、より好ましくは3以上100以下であ
る。
【0030】TA=B/D ここに、B:脂肪酸銀塩平板粒子の投影面積 D:脂肪酸銀塩平板粒子の厚み また、脂肪銀塩粒子の全個数の50%以上、好ましくは
55%〜100%、より好ましくは60〜100%が平
版比率2以上の平板粒子である。
【0031】平版比率を本発明の範囲にする方法として
は、脂肪酸ソープに硝酸銀を添加する際のpH、温度、
電位、速度などをコントロールする方法、硝酸銀液に脂
肪酸ソープを添加する際のpH、温度、電位、速度など
をコントロールする方法、有機酸ソープと硝酸銀液を同
時にコントロールドダブルジェット法で混合する際のp
H、温度、電位、速度などをコントロールする方法、脂
肪酸銀塩形成後に反応容器中で熟成をする方法、脂肪酸
銀塩形成後に分散装置によりバインダーとともに分散す
る方法などがあり、これらは単独または組み合わせるこ
とができる。その中でも脂肪酸銀塩形成後に分散装置に
よりバインダーや活性剤とともに分散して本発明の範囲
の脂肪酸銀塩平板粒子を形成することが好ましく用いら
れる。
【0032】また、本発明においては、脂肪酸銀塩粒子
の平均粒径が0.2〜1.2μmであることが好まし
く、さらに好ましくは、0.35〜1μmである。ここ
でいう平均粒径とは上記の粒子を無作為に300個以上
抽出して、レプリカ法等により個々の粒子の投影面積を
測定して円換算した直径で示し、それらの算術平均を求
めて平均粒径とする。
【0033】本発明においては脂肪酸銀塩粒子は単分散
であることが好ましい。ここでいう単分散とは、後述す
るハロゲン化銀の場合と同義であり、好ましくは単分散
度が1〜30である。この範囲にすることで濃度が高
く、かつ画像保存性に優れた感光材料が得られる。
【0034】また本発明においては、針状脂肪酸銀塩粒
子を混在させることは処理後の透明性を保つためには好
ましくない。特に特開平9−68772号の実施例に記
載されているような、長軸径が1μmを超える粒子が全
粒子の50%以上の個数があるような場合は著しく処理
後の透明性を劣化させる。
【0035】本発明において製版フィルム材料の失透を
防ぐためには、ハロゲン化銀及び有機脂肪酸銀塩の総量
は、銀量に換算して1m2当たり0.5g以上2.2g
以下であることが好ましい。この範囲にすることで硬調
な画像が得られる。また銀総量に対するハロゲン化銀の
量は、重量比で50%以下、好ましくは25%以下、更
に好ましくは0.1〜15%の間である。
【0036】次に、本発明における(c)還元剤につい
て説明する。本発明の製版フィルム材料が内蔵する好適
な還元剤の例は、米国特許第3,770,448号、同
第3,773,512号、同第3,593,863号、
及びResearch Disclosure第170
29及び29963に記載されており、次のものがあ
る。アミノヒドロキシシクロアルケノン化合物(例え
ば、2−ヒドロキシピペリジノ−2−シクロヘキセノ
ン);還元剤の前駆体としてアミノリダクトン類(re
ductones)エステル(例えば、ピペリジノヘキ
ソースリダクトンモノアセテート);N−ヒドロキシ尿
素誘導体(例えば、N−p−メチルフェニル−N−ヒド
ロキシ尿素);アルデヒド又はケトンのヒドラゾン類
(例えば、アントラセンアルデヒドフェニルヒドラゾ
ン);ホスファーアミドフェノール類;ホスファーアミ
ドアニリン類;ポリヒドロキシベンゼン類(例えば、ヒ
ドロキノン、t−ブチル−ヒドロキノン、イソプロピル
ヒドロキノン及び(2,5−ジヒドロキシ−フェニル)
メチルスルホン);スルフヒドロキサム酸類(例えば、
ベンゼンスルフヒドロキサム酸);スルホンアミドアニ
リン類(例えば、4−(N−メタンスルホンアミド)ア
ニリン);2−テトラゾリルチオヒドロキノン類(例え
ば、2−メチル−5−(1−フェニル−5−テトラゾリ
ルチオ)ヒドロキノン);テトラヒドロキノキサリン類
(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリ
ン);アミドオキシン類;アジン類(例えば、脂肪族カ
ルボン酸アリールヒドラザイド類とアスコルビン酸の組
み合わせ);ポリヒドロキシベンゼンとヒドロキシルア
ミンの組み合わせ、リダクトン及び/又はヒドラジン;
ヒドロキサン酸類;アジン類とスルホンアミドフェノー
ル類の組み合わせ;α−シアノフェニル酢酸誘導体;ビ
ス−β−ナフトールと1,3−ジヒドロキシベンゼン誘
導体の組み合わせ;5−ピラゾロン類;スルホンアミド
フェノール還元剤;2−フェニルインダン−1,3−ジ
オン等;クロマン;1,4−ジヒドロピリジン類(例え
ば、2,6−ジメトキシ−3,5−ジカルボエトキシ−
1,4−ジヒドロピリジン);ビスフェノール類(例え
ば、ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチ
ルフェニル)メタン、ビス(6−ヒドロキシ−m−ト
リ)メシトール(mesitol)、2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、4,5
−エチリデン−ビス(2−t−ブチル−6−メチル)フ
ェノール)、紫外線感応性アスコルビン酸誘導体及び3
−ピラゾリドン類。中でも特に好ましい還元剤はヒンダ
ードフェノール類である。ヒンダードフェノール類とし
ては下記一般式(A)で表される化合物が挙げられる。
【0037】
【化1】
【0038】式中、Rは水素原子、又は炭素原子数1〜
10のアルキル基(例えば、−C49、2,4,4−ト
リメチルペンチル)を表し、R′及びR″は炭素原子数
1〜5のアルキル基(例えば、メチル、エチル、t−ブ
チル)を表す。
【0039】一般式(A)で表される化合物の具体例を
以下に示す。ただし、本発明は、以下の化合物に限定さ
れるものではない。
【0040】
【化2】
【0041】
【化3】
【0042】一般式(A)で表される還元剤を含め還元
剤の使用量は好ましくは銀1モル当り1×10-2〜10
モル、特に1×10-2〜1.5モルである。
【0043】次に、本発明の製版フィルム材料が含有す
る(d)硬調化剤について説明する。本発明に用いられ
る硬調化剤としては、ヒドラジン誘導体、第四級アンモ
ニウム化合物、第四級ホスホニウム化合物又は一般式
(1)で表されるビニル化合物が好ましい。
【0044】ヒドラジン誘導体としては、下記一般式
〔H〕で表される化合物が好ましい。
【0045】
【化4】
【0046】式中、A0はそれぞれ置換基を有してもよ
い脂肪族基、芳香族基、複素環基又は−G0−D0基を、
0はブロッキング基を表し、A1、A2はともに水素原
子、又は一方が水素原子で他方はアシル基、スルホニル
基又はオキザリル基を表す。ここで、G0は−CO−
基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG11
−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)(G1
1)−基を表し、G1は単なる結合手、−O−基、−S−
基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族基、芳香族
基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に複数のD1
が存在する場合、それらは同じであっても異なってもよ
い。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、
アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル
チオ基又はアリールチオ基を表す。
【0047】一般式〔H〕において、A0で表される脂
肪族基は好ましくは炭素数1〜30のものであり、特に
炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が好
ましく、例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、オ
クチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基等が挙げら
れ、これらは更に適当な置換基(例えばアリール基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、スルホキシ基、スルホンアミド基、スルフ
ァモイル基、アシルアミノ基、ウレイド基等)で置換さ
れていてもよい。
【0048】一般式〔H〕において、A0で表される芳
香族基は、単環又は縮合環のアリール基が好ましく、例
えばベンゼン環又はナフタレン環が挙げられ、A0で表
される複素環基としては、単環又は縮合環で窒素、硫
黄、酸素原子から選ばれる少なくとも一つのヘテロ原子
を含む複素環が好ましく、例えばピロリジン環、イミダ
ゾール環、テトラヒドロフラン環、モルホリン環、ピリ
ジン環、ピリミジン環、キノリン環、チアゾール環、ベ
ンゾチアゾール環、チオフェン環、フラン環が挙げら
れ、A0で表される−G0−D0基において、G0は−CO
−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す。G1は単なる結合手、−O−
基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族
基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に
複数のD1が存在する場合、それらは同じであっても異
なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、
複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好ましい
0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ア
ミノ基等が挙げられる。A0の芳香族基、複素環基及び
−G0−D0基は置換基を有していてもよい。
【0049】A0として特に好ましいものはアリール基
及び−G0−D0基である。
【0050】又、一般式〔H〕において、A0は耐拡散
基又はハロゲン化銀吸着基を少なくとも一つ含むことが
好ましい。耐拡散基としてはカプラー等の不動性写真用
添加剤にて常用されるバラスト基が好ましく、バラスト
基としては写真的に不活性であるアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アルコキシ基、フェニル基、フェ
ノキシ基、アルキルフェノキシ基等が挙げられ、置換基
部分の炭素数の合計は8以上であることが好ましい。ハ
ロゲン化銀吸着促進基としてはチオ尿素、チオウレタン
基、メルカプト基、チオエーテル基、チオン基、複素環
基、チオアミド複素環基、メルカプト複素環基、或いは
特開昭64−90439号に記載の吸着基等が挙げられ
る。
【0051】一般式〔H〕において、B0はブロッキン
グ基を表し、好ましくは−G0−D0基であり、G0は−
CO−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す、好ましいG0としては−CO
基、−COCO−基が挙げられ、G1は単なる結合手、
−O−基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1
脂肪族基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分
子内に複数のD1が存在する場合、それらは同じであっ
ても異なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香
族基、複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好ま
しいD0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、アミノ基等が挙げられる。A1、A2はともに水素原
子、又は一方が水素原子で他方はアシル基(アセチル
基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基等)、スル
ホニル基(メタンスルホニル基、トルエンスルホニル基
等)、又はオキザリル基(エトキザリル基等)を表す。
【0052】次に一般式〔H〕で表される化合物の具体
例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0053】
【化5】
【0054】
【化6】
【0055】
【化7】
【0056】
【化8】
【0057】
【化9】
【0058】
【化10】
【0059】その他に好ましく用いることのできるヒド
ラジン誘導体は、米国特許第5,545,505号カラ
ム11〜カラム20に記載の化合物H−1〜H−29、
米国特許第5,464,738号報カラム9〜カラム1
1に記載の化合物1〜12である。これらのヒドラジン
誘導体は公知の方法で合成することができる。
【0060】ヒドラジン誘導体の添加層は、ハロゲン化
銀を含む感光層及び/又は感光層に隣接した層である。
また添加量はハロゲン化銀粒子の粒径、ハロゲン組成、
化学増感の程度、抑制剤の種類等により最適量は一様で
はないが、ハロゲン化銀1モル当たり10-6モル〜10
-1モル程度、特に10-5モル〜10-2モルの範囲が好ま
しい。
【0061】第四級アンモニウム化合物及び第四級ホス
ホニウム化合物としては、下記一般式(P)で表される
化合物が好ましく用いられる。
【0062】
【化11】
【0063】式中、Qは窒素原子又は燐原子を表し、R
1、R2、R3及びR4は各々、水素原子又は置換基を表
し、X-はアニオンを表す。尚、R1〜R4は互いに連結
して環を形成してもよい。
【0064】これらの化合物は分子中に耐拡散性基又は
ハロゲン化銀吸着基を有するものが好ましい。耐拡散性
を有するためには分子量100以上の化合物が好まし
く、さらに好ましくは分子量300以上であり、前記一
般式〔H〕におけるAにおける耐拡散基と同義のものが
挙げられる。また、好ましい吸着基としては複素環、メ
ルカプト基、チオエーテル基、チオン基、チオウレア基
等が挙げられる。
【0065】一般式(P)において、R1〜R4で表され
る置換基としては、アルキル基(メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基
等)、アルケニル基(アリル基、ブテニル基等)、アル
キニル基(プロパルギル基、ブチニル基等)、アリール
基(フェニル基、ナフチル基等)、複素環基(ピペリジ
ニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピリジル
基、フリル基、チエニル基、テトラヒドロフリル基、テ
トラヒドロチエニル基、スルホラニル基等)、アミノ基
等が挙げられる。
【0066】R1〜R4が互いに連結して形成しうる環と
しては、ピペリジン環、モルホリン環、ピペラジン環、
キヌクリジン環、ピリジン環、ピロール環、イミダゾー
ル環、トリアゾール環、テトラゾール環等が挙げられ
る。
【0067】R1〜R4で表される基はヒドロキシル基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、カルボキシル基、ス
ルホ基、アルキル基、アリール基等の置換基を有しても
よい。
【0068】R1、R2、R3及びR4としては、水素原子
及びアルキル基が好ましい。
【0069】X-が表すアニオンとしては、ハロゲンイ
オン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、p−トル
エンスルホン酸イオン等の無機及び有機のアニオンが挙
げられる。
【0070】更に好ましくは下記一般式(Pa)、(P
b)又は(Pc)で表される化合物、及び下記一般式
〔T〕で表される化合物である。
【0071】
【化12】
【0072】式中、A1、A2、A3、A4及びA5は、含
窒素複素環を完成させるための非金属原子群を表し、酸
素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよく、ベンゼン
環が縮合しても構わない。A1、A2、A3、A4及びA5
で構成される複素環は置換基を有してもよく、それぞれ
同一でも異なっていてもよい。置換基としては、アルキ
ル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、ハロゲン原子、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホ基、カル
ボキシ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アミド基、スルファモイル基、カルバモイル
基、ウレイド基、アミノ基、スルホンアミド基、スルホ
ニル基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、アルキル
チオ基、アリールチオ基を表す。A1、A2、A3、A4
びA5の好ましい例としては、5〜6員環(ピリジン、
イミダゾール、チオゾール、オキサゾール、ピラジン、
ピリミジン等の各環)を挙げることができ、更に好まし
い例としてピリジン環が挙げられる。
【0073】BPは2価の連結基を表し、mは0又は1
を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、アリー
レン基、アルケニレン基、−SO2−、−SO−、−O
−、−S−、−CO−、−N(R6)−(R6はアルキル
基、アリール基、水素原子を表す)を単独又は組み合わ
せて構成されるものを表す。Bpとして好ましくは、ア
ルキレン基、アルケニレン基を挙げることができる。
【0074】R1、R2及びR5は各々、炭素数1〜20
のアルキル基を表す。又、R1及びR2は同一でも異って
いてもよい。アルキル基とは、置換或いは無置換のアル
キル基を表し、置換基としては、A1、A2、A3、A4
びA5の置換基として挙げた置換基と同様である。
【0075】R1、R2及びR5の好ましい例としては、
それぞれ炭素数4〜10のアルキル基である。更に好ま
しい例としては、置換或いは無置換のアリール置換アル
キル基が挙げられる。
【0076】Xp -は分子全体の電荷を均衡さすに必要な
対イオンを表し、例えば塩素イオン、臭素イオン、沃素
イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、p−トルエンスルホ
ナート、オキザラート等を表す。npは分子全体の電荷
を均衡さすに必要な対イオンの数を表し、分子内塩の場
合にはnpは0である。
【0077】
【化13】
【0078】上記一般式〔T〕で表されるトリフェニル
テトラゾリウム化合物のフェニル基の置換基R5、R6
7は水素原子もしくは電子吸引性度を示すハメットの
シグマ値(σP)が負のものが好ましい。
【0079】フェニル基におけるハメットのシグマ値は
多くの文献、例えばジャーナル・オブ・メディカルケミ
ストリー(Journal of Medical C
hemistry)20巻、304頁、1977年記載
のC.ハンシュ(C.Hansch)等の報文等に見る
ことが出来、特に好ましい負のシグマ値を有する基とし
ては、例えばメチル基(σP=−0.17以下何れもσ
P値)、エチル基(−0.15)、シクロプロピル基
(−0.21)、n−プロピル基(−0.13)、is
o−プロピル基(−0.15)、シクロブチル基(−
0.15)、n−ブチル基(−0.16)、iso−ブ
チル基(−0.20)、n−ペンチル基(−0.1
5)、シクロヘキシル基(−0.22)、アミノ基(−
0.66)、アセチルアミノ基(−0.15)、ヒドロ
キシル基(−0.37)、メトキシ基(−0.27)、
エトキシ基(−0.24)、プロポキシ基(−0.2
5)、ブトキシ基(−0.32)、ペントキシ基(−
0.34)等が挙げられ、これらは何れも一般式〔T〕
の化合物の置換基として有用である。
【0080】nは1又は2を表し、XT n-で表されるア
ニオンとしては、例えば塩化物イオン、臭化物イオン、
ヨウ化物イオン等のハロゲンイオン、硝酸、硫酸、過塩
素酸等の無機酸の酸根、スルホン酸、カルボン酸等の有
機酸の酸根、アニオン系の活性剤、具体的にはp−トル
エンスルホン酸アニオン等の低級アルキルベンゼンスル
ホン酸アニオン、p−ドデシルベンゼンスルホン酸アニ
オン等の高級アルキルベンゼンスルホン酸アニオン、ラ
ウリルスルフェートアニオン等の高級アルキル硫酸エス
テルアニオン、テトラフェニルボロン等の硼酸系アニオ
ン、ジ−2−エチルヘキシルスルホサクシネートアニオ
ン等のジアルキルスルホサクシネートアニオン、セチル
ポリエテノキシサルフェートアニオン等の高級脂肪酸ア
ニオン、ポリアクリル酸アニオン等のポリマーに酸根の
ついたもの等を挙げることができる。
【0081】以下、第四級アンモニウム化合物及び第四
級ホスホニウム化合物の具体例を下記に挙げるが、これ
らに限定されるものではない。
【0082】
【化14】
【0083】
【化15】
【0084】
【化16】
【0085】
【化17】
【0086】
【化18】
【0087】
【化19】
【0088】
【化20】
【0089】
【化21】
【0090】
【化22】
【0091】
【化23】
【0092】上記第四級アンモニウム化合物及び第四急
ホスホニウム化合物は公知の方法に従って容易に合成で
き、例えば上記テトラゾリウム化合物は Chemic
alReviews 55 p.335〜483に記載
の方法を参考にできる。
【0093】これら第四級アンモニウム化合物及び第四
級ホスホニウム化合物の添加量は、ハロゲン化銀1モル
当たり1×10-8〜1モル程度、好ましくは1×10-7
〜1×10-1モルである。これらはハロゲン化銀粒子形
成時から塗布までの任意の時期に感光材料中に添加でき
る。
【0094】第四級アンモニウム化合物及び第四級ホス
ホニウム化合物は、単独で用いても2種以上を適宜併用
して用いてもよい。また感光材料の構成層中のいかなる
層に添加してもよいが、好ましくは感光層を有する側の
構成層の少なくとも1層、更には感光層及び/又はその
隣接層に添加する。
【0095】次に、一般式(1)で表されるビニル化合
物について説明する。
【0096】
【化24】
【0097】一般式(1)において、XとRはシス形で
表示してあるが、トランス形も一般式(1)に包含され
る。これは具体的化合物の構造式においても同じであ
る。式中、Xは電子吸引基を表す。Wは水素原子、アル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘ
テロ環基、ハロゲン原子、アシル基、チオアシル基、オ
キサリル基、オキシオキサリル基、チオオキサリル基、
オキサモイル基、オキシカルボニル基、−S−カルボニ
ル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルホニ
ル基、スルフィニル基、オキシスルホニル基、チオスル
ホニル基、スルファモイル基、オキシスルフィニル基、
チオスルフィニル基、スルフィナモイル基、ホスホイル
基、ニトロ基、イミノ基、N−カルボニルイミノ基、N
−スルホニルイミノ基、ジシアノエチレン基、アンモニ
ウム基、スルホニウム基、ホスホニウム基、ピリリウム
基又はインモニウム基を表す。Rは、ハロゲン原子、オ
キシ基、チオ基又はアミノ基を表す。
【0098】一般式(1)について更に説明すると、X
が表す電子吸引基とは、ハメットの置換基定数σpが正
の値を取り得る置換基のことであるが、ただし、シアノ
基は除くものとする。該電子吸引基は具体的には、置換
アルキル基(例えばハロゲン置換アルキル基等)、置換
アルケニル基(例えばシアノビニル基等)、置換若しく
は未置換のアルキニル基(例えばトリフロオロメチルア
セチレニル基、シアノアセチレニル基等)、置換アリー
ル基(例えばシアノフェニル基等)、置換若しくは未置
換のヘテロ環基(例えばピリジル基、トリアジニル基、
ベンゾオキサゾリル基等)、ハロゲン原子、アシル基
(例えばアセチル基、トリフルオロアセチル基、ホルミ
ル基等)、チオアシル基(例えばチオホルミル基、チオ
アセチル基等)、オキサリル基(例えばメチルオキサリ
ル基等)、オキシオキサリル基(例えばエトイイサリル
基)、チオオキサリル基(例えばエチルチオオキサリル
基等)、オキサモイル基(例えばメチルオキサモイル基
等)、オキシカルボニル基(例えばエトキシカルボニル
基、カルボキシル基等)、チオカルボニル基(例えばエ
チルチオカルボニル基等)、カルバモイル基、チオカル
バモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシス
ルフィニル基(例えばエトキシスルホニル基)、チオス
ルホニル基(例えばエチルチオスルホニル基)、スルフ
ァモイル基、オキシスルフィニル基(例えばメトキシス
ルフィニル基)、チオスルフィニル基(例えばメチルチ
オスルフィニル基等)、スルフィナモイル基、ホスホリ
ル基、ニトロ基、イミノ基、N−カルボニルイミノ基
(例えばN−アセチルイミノ基等)、N−スルホニルイ
ミノ基(N−メタンスルホニルイミノ基等)、−CH=
C(CN)2基、アンモニウム基、スルホニウム基、ホ
スホニウム基、ピリリウム基、インモニウム基等が挙げ
られるが、アンモニウム基、スルホニウム基、ホスホニ
ウム基、インモニウム基等が環を形成したヘテロ環状の
ものも含まれる。σp値として0.3以上のものが好ま
しい。
【0099】Wとしては、水素原子、アルキル基(例え
ばメチル基、エチル基、トリフルオトメチル基等)、ア
ルケニル基(例えばビニル基、ハロゲン置換ビニル基、
シアノビニル基等)、アルキニル基(例えばアセチレニ
ル基、シアノアセチレニル基等)、アリール基(例えば
ニトロフェニル基、シアノフェニル基、ペンタフルオロ
フェニル基等)、ヘテロ環基(例えばピリジル基、ピリ
ミジル基、トリアジニル基、スクシンイミド基、テトラ
ゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ベンゾオ
キサゾリル基等)の他、上記Xが表す基において具体的
に説明したようなハロゲン原子、アシル基、チオアシル
基、オキサリル基、オキシオキサリル基、チオオキサリ
ル基、オキサモイル基、オキシカルボニル基、チオカル
ボニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スル
ホニル基、スルフィニル基、オキシスルホニル基、チオ
スルホニル基、スルファモイル基、オキシスルフィニル
基、チオスルフィニル基、スルフィナモイル基、ホスホ
イル基、ニトロ基、イミノ基、N−カルボニルイミノ
基、N−スルホニルイミノ基、ジシアノエチレン基、ア
ンモニウム基、スルホニウム基、ホスホニウム基、ピリ
リウム基又はインモニウム基等が挙げられる。
【0100】Wとしては、ハメットの置換基定数σp
正の値をとりうる電子吸引基が好ましく、σp値として
0.30以上のものが更に好ましい。
【0101】Rとしては、ハロゲン原子、オキシ基(例
えばヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アルケニルオキシ
基、アルキニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ
基、アミノカルボニルオキシ基等)、チオ基(例えばメ
ルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ
環チオ基、アルケニルチオ基、アルキニルチオ基、アシ
ルチオ基、アルコキシカルボニルチオ基、アミノカルボ
ニルチオ基等)及びヒドロキシ基、メルカプト基の有機
又は無機の塩、アミノ基(例えばアミノ基、アルキルア
ミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基、オキシカ
ルボニルアミノ基、ウレイド基、スルホンアミド基等)
が挙げられる。
【0102】Rとして好ましくは、ヒドロキシ基、メル
カプト基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン原
子、ヒドロキシ基若しくはメルカプト基の有機塩又は無
機塩等が挙げられるが、好ましくは、ヒドロキシ基、ア
ルコキシ基、ヒドロキシ基の有機塩又は無機塩であり、
更に好ましくは、ヒドロキシ基又はヒドロキシ基の有機
塩又は無機塩である。
【0103】また、X及びWで表される置換基中にチオ
エーテル基を含む化合物が好ましい。
【0104】一般式(1)で表されるビニル化合物の具
体例を次に示す。
【0105】
【化25】
【0106】
【化26】
【0107】
【化27】
【0108】
【化28】
【0109】
【化29】
【0110】
【化30】
【0111】
【化31】
【0112】
【化32】
【0113】
【化33】
【0114】
【化34】
【0115】
【化35】
【0116】
【化36】
【0117】
【化37】
【0118】
【化38】
【0119】
【化39】
【0120】
【化40】
【0121】
【化41】
【0122】
【化42】
【0123】
【化43】
【0124】上記ビニル化合物は公知の方法に従って容
易に合成できる。
【0125】上記ビニル化合物の添加量は、ハロゲン化
銀1モル当たり、好ましくは0.005モルから0.5
モル、更に好ましくは0.01モルから0.3モルであ
る。該ビニル化合物は単独で用いても2種以上を適宜併
用して用いてもよい。また感光材料の構成層中のいかな
る層に添加してもよいが、好ましくは感光層を有する側
の構成層の少なくとも1層、更には感光層及び/又はそ
の隣接層に添加する。本発明の製版フィルム材料は、
(a)ハロゲン化銀、(b)脂肪酸銀塩、(c)還元剤
及び(d)硬調化剤を透明支持体上に塗設したものであ
る。好ましくは、ハロゲン化銀、肪酸銀塩、還元剤及び
硬調化剤とバインダーとを少なくとも含有する少なくと
も1層の感性層を透明支持体上に有する。また、本発明
の製版フィルム材料は、感性層の他に保護層、下引層、
フィルター層等の非感性層を設けることができ、フィル
ター層は支持体上感性層側に設けても感性層と反対側に
設けてもよい。また、硬調化剤、感性層に隣接する非感
性層に含有させてもよい。
【0126】本発明の製版フィルム材料に好適なバイン
ダーは透明又は半透明で、一般に無色であり、天然ポリ
マー合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フィル
ムを形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴム、
ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロー
ス、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチ
レート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デンプ
ン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル
酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コ
ポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン
−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエ
ン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビ
ニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポ
リ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹
脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、
ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、
セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。親水
性でも疎水性でもよいが、本発明においては、熱現像後
のカブリを低減させるために、疎水性透明バインダーを
使用することが好ましい。好ましいバインダーとして
は、ポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セ
ルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタンなどがあげ
られる。その中でもポリビニルブチラール、セルロース
アセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエ
ステルは特に好ましく用いられる。
【0127】また、もう一つの好ましいバインダーとし
ては、水系溶媒(水溶媒)に可溶または分散可能で、2
5℃、60%RHにおける平衡含水率が2重量%以下の
ポリマーである。
【0128】このようなポリマーを用いると、30重量
%以上の水を含有する水溶媒を塗布溶媒に用いた感光層
の塗設ができる。上記の平衡含水率が2重量%をこえる
と高湿雰囲気下での保存によるカブリが上昇してしま
う。上記ポリマーが可溶または分散可能である水系溶媒
とは、水または水に70重量%以下の水混和性の有機溶
媒を混合したものである。水混和性の有機溶媒として
は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プ
ロピルアルコール等のアルコール系、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソル
ブ系、酢酸エチル、ジメチルホルミアミドなどを挙げる
ことができる。なお、ポリマーが熱力学的に溶解してお
らず、いわゆる分散状態で存在している系の場合にも、
ここでは水系溶媒という言葉を使用する。本発明におい
て「25℃、60%RHにおける平衡含水率」とは、2
5℃、60%RHの雰囲気下で調湿平衡にあるポリマー
の重量W1と25℃で絶乾状態にあるポリマーの重量W0
を用いて以下のように表すことができる。
【0129】25℃、60%RHにおける平衡含水率=
{(W1−W0)/W0}×100(wt%) 実際の測定は後記実施例に示すようにして行うことがで
きる。上記ポリマーは、前述の水系溶媒に可溶または分
散可能で25℃、60%RHにおける平衡含水率が2重
量%以下であれば特に制限はない。これらのポリマーの
うち、水系溶媒に分散可能なポリマーは特に好ましい。
分散状態の例としては、ポリマー固体の微粒子が分散し
ているラテックスやポリマー分子が分子状態またはミセ
ルを形成して分散しているものなどがあるが、いずれも
好ましい。上記ポリマーの25℃、60%RHにおける
平衡含水率は2重量%以下であることが必要であるが、
好ましくは0.01重量%以上1.5重量%以下、さら
に好ましくは0.02重量%以上1重量%以下が望まし
い。
【0130】上記ポリマーとしては、例えばアクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル
樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ゴム系樹脂(例えばSBR
樹脂やNBR樹脂)、酢酸ビニル樹脂、ポリオレフィン
樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などがある。ポリマー
としては単一のモノマーが重合したホモポリマーでもよ
いし、2種以上のポリマーが重合したコポリマーでもよ
い。ポリマーとしては直鎖状のものでも枝分かれしたも
のでもよい。さらにポリマー同士が架橋されているもの
でもよい。ポリマーの分子量としては重量平均分子量M
wが1000〜1000000、好ましくは3000〜
500000のものが望ましい。分子量が1000未満
のものは一般に塗布後の皮膜強度が小さく、感光層のヒ
ビ割れなどの不都合が生ずる場合がある。
【0131】本発明において、感光層の主バインダーに
使用できる上記ポリマーの具体例としては、以下のよう
なものがある。
【0132】PL−1 −(MMA)50−(EA)45
(AA)5−のラテックス(Mw=3万) PL−2 −(2EHA)30−(MMA)50−(St)
15−(MAA)5−のラテックス(Mw=5万) PL−3 −(BR)50−(St)47−(AA)3−の
ラテックス(Mw=1万) PL−4 −(BR)40−(DVB)10−(St)45
(MAA)5−のラテックス(Mw=5万) PL−5 −(VC)70−(MMA)25−(AA)5
のラテックス(Mw=1.5万) PL−6 −(VDC)60−(MMA)30−(EA)5
−(MAA)5−のラテックス(Mw=8万) 上記において、略号は以下に示すモノマーから誘導され
る構成単位を表し、数値は重量%である。
【0133】MMA:メチルメタクリレート、EA:エ
チルアクリレート、AA:アクリル酸、2EHA:2−
エチルヘキシルアクリレート、St:スチレン、MA
A:メタクリル酸、BR:ブタジエン、DVB:ジビニ
ルベンゼン、VC:塩化ビニル、VDC:塩化ビニリデ
ン。
【0134】またこの様なポリマーは市販もされていて
以下のようなものが利用できる。例えばアクリル樹脂と
しては、セビアンA−4635、46583、4601
(以上ダイセル化学工業(株)製)、Nipol LX
811、814、820、821、857(以上日本ゼ
オン(株)製)など、ポリエステル樹脂としては、FI
NETEX ES650、611、679、675、5
25、801、850(以上大日本インキ化学(株)
製)、WDsize WHS(イーストマンケミカル
製)など、ポリウレタン樹脂としては、HYDRAN
AP10、20、30、40、101H、HYDRAN
HW301、310、350(以上大日本インキ化学
(株)製)など、塩化ビニリデン樹脂としては、L50
2、L513、L123c、L106c、L111、L
114(以上旭化成工業(株)製)など、塩化ビニル樹
脂としては、G351、G576(以上日本ゼオン
(株)製)など、ポリオレフィン樹脂としては、ケミパ
ールS−120、S−300、SA−100、A−10
0、V−100、V−200、V−300(以上三井石
油化学(株)製)などがある。本発明においては、バイ
ンダーはこれらのポリマーを単独で用いてもよいし、2
種類以上ブレンドして用いてもよい。
【0135】また製版フィルム材料の表面を保護したり
擦り傷を防止するために、感光層の外側に非感光層を有
することができる。これらの非感光層に用いられるバイ
ンダーは感光層に用いられるバインダーと同じ種類でも
異なった種類でもよい。
【0136】本発明においては、熱現像の速度を速める
ために感光層のバインダー量が1.5〜10g/m2
あることが好ましい。さらに好ましくは1.7〜8g/
2である。1.5g/m2未満では未露光部の濃度が大
幅に上昇し、使用に耐えない場合がある。
【0137】本発明においては、感光層側にマット剤を
含有することが好ましく、熱現像後の画像の傷つき防止
のためには、製版フィルム材料の表面にマット剤を配す
ることが好ましく、そのマット剤を感光層側の全バイン
ダーに対し、重量比で0.5〜30%含有することが好
ましい。また、支持体をはさみ感光層の反対側に非感光
層を設ける場合は、非感光層側の少なくとも1層中にマ
ット剤を含有することが好ましく、熱現像材料のすべり
性や指紋付着防止のためにも表面にマット剤を配するこ
とが好ましく、そのマット剤を感光層側の反対側の層の
全バインダーに対し、重量比で0.5〜40%含有する
ことが好ましい。マット剤の形状は、定形、不定形どち
らでも良いが、好ましくは定形で、球形が好ましく用い
られる。本発明の製版フィルム材料は支持体上に感光層
のみを形成しても良いが、感光層の上に少なくとも1層
の非感光層を形成することが好ましい。感光層に通過す
る光の量又は波長分布を制御するために感光層と同じ側
にフィルター染料層および/又は反対側にアンチハレー
ション染料層、いわゆるバッキング層を形成しても良い
し、感光性層に染料又は顔料を含ませても良い。
【0138】またこれらの非感光性層には前記のバイン
ダーやマット剤を含有することが好ましく、さらにポリ
シロキサン化合物やワックスや流動パラフィンのような
スベリ剤を含有してもよい。
【0139】また、本発明の製版フィルム材料には、塗
布助剤として各種の界面活性剤を用いることができる。
その中でもフッ素系界面活性剤が、帯電特性を改良した
り、斑点状の塗布故障を防ぐために好ましく用いられ
る。
【0140】本発明の製版フィルム材料は、必要に応じ
て銀の色調を抑制する色調剤を含有できる。好適な色調
剤の例はResearch Disclosure第1
7029号に開示されている。また現像を抑制あるいは
促進させ現像を制御するため、分光増感効率を向上させ
るため、現像前後の保存性を向上させるためなどにメル
カプト化合物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含
有させることができる。本発明の製版フィルム材料中に
はかぶり防止剤が含まれてよい。
【0141】本発明の製版フィルム材料には増感色素が
使用できる。本発明に使用される有用な増感色素は例え
ばResearch Disclosure Item
17643IV−A項(1978年12月p.23)、同
Item1831X項(1978年8月p.437)に
記載もしくは引用された文献に記載されている。特に各
種スキャナー光源の分光特性に適した分光感度を有する
増感色素を有利に選択することができる。
【0142】各種の添加剤は感光層、非感光層、又はそ
の他の形成層のいずれに添加しても良い。本発明の製版
フィルム材料には例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安
定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いても
良い。これらの添加剤及び上述したその他の添加剤はR
esearch Disclosure Item17
029(1978年6月p.9〜15)に記載されてい
る化合物を好ましく用いることができる。
【0143】本発明の製版フィルム材料の透明支持体
は、現像処理後に所定の光学濃度を得るため、及び現像
処理後の画像の変形を防ぐためにプラスチックフィルム
(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネ
ート、ポリイミド、ナイロン、セルローストリアセテー
ト、ポリエチレンナフタレート)であることが好まし
い。
【0144】その中でも好ましい支持体としては、ポリ
エチレンテレフタレート(以下PETと略す)及びシン
ジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を含むプ
ラスチック(以下SPSと略す)の支持体が挙げられ
る。支持体の厚みとしては50〜300μm程度が適当
であり、好ましくは70〜180μmである。
【0145】また、熱処理したプラスチック支持体を用
いることもできる。採用するプラスチックとしては、前
記のプラスチックが挙げられる。支持体の熱処理とはこ
れらの支持体を製膜後、感光性層が塗布されるまでの間
に、支持体のガラス転移点より30℃以上高い温度で、
好ましくは35℃以上高い温度で、更に好ましくは40
℃以上高い温度で、かつ支持体の融点を超えない温度で
加熱することがよい。
【0146】本発明においては帯電性を改良するために
金属酸化物および/または導電性ポリマーなどの導電性
化合物を構成層中に含ませることができる。これらはい
ずれの層に含有させてもよいが、好ましくは下引層、バ
ッキング層、感光性層と下引の間の層などに含まれる。
本発明においては米国特許第5,244,773号カラ
ム14〜20に記載された導電性化合物が好ましく用い
られる。
【0147】本発明は、透明支持体上に、ハロゲン化
銀、脂肪酸銀塩、還元剤及び硬調化剤を塗設した製版フ
ィルム材料を、画像露光の後、熱現像することによりモ
ノクロ画像を形成させる製版材料において、熱現像後の
製版フィルムの未露光部の波長400nmの光の吸光度
Yの値を0.10〜0.45とすることを特徴とする。
Yの値は、好ましくは0.10〜0.35であり、より
好ましくは0.10〜0.23の範囲である。
【0148】従来の熱現像材料は、Yの値が0.45を
越える値であった。これは、熱現像材料は定着液による
脱銀工程がなく、乳剤層に波長400nmの吸収を有す
るハロゲン化銀が残留するためである。一方、従来使わ
れている銀塩写真製版フィルム(液現像で処理された)
におけるYの値は約0.12であり、本発明の製版フィ
ルム材料は、前記本発明の目的を達成するだけでなく、
このような従来使用されている製版フィルムと同様の使
用条件で使えることが好ましく、これら従来の製版フィ
ルムと混在させて、区別なく使えることが好ましい。こ
のような点から、Yの値が0.10未満であると、PS
版へ焼き付ける際の露光量の調整が必要になる。Yの値
が0.10〜0.45、好ましくは0.10〜0.3
5、より好ましくは0.10〜0.23の範囲であれ
ば、上記露光量の調整をせずに、従来の製版フィルムと
区別なく使用可能である。
【0149】熱現像後の製版フィルムの400nmの吸
光度を測定するには、一般の透過型の分光光度計を用い
ることができる。また、マット剤等の光散乱性材料を含
有する製版フィルム材料から得られる製版フィルムの場
合には、積分球を用いた反射型の分光光度計を用いて測
定することもできる。
【0150】400nmの吸光度を本発明の吸光度範囲
内にするための手段は任意であるが、一般的手段として
は、透明支持体フィルムの400nmの吸光度を調節す
る方法、感光層、保護層、下引層、バッキング層等の、
透明支持体上に塗設すべき各層の吸光度を調節する方法
が考えられる。これらの中で、透明支持体、保護層、バ
ックコート層は実質的に400nmに吸光度を有さない
材料を用い、感光層の吸光度を調節することによって本
発明の吸光度の範囲とすることが好ましい。ここで、上
記「実質的に400nmに吸光度を有さない」とは、吸
光度が0.05未満であることをいう。感光層の吸光度
を調節する方法として、ハロゲン化銀の添加量を調整す
る方法、脂肪酸銀塩の添加量を調整する方法、その他の
添加剤の種類と添加量を調整する方法を用いることがで
きる。
【0151】請求項1、2又は3に係る発明において、
製版フィルム材料の熱現像前の750nmから830n
mの範囲における吸収極大における吸光度の値Xが0.
08以上2.0以下であることが好ましい。Xが0.8
未満であると、画像露光時に製版フィルム材料が接して
いる支持面の形状が反射光により画像層に記録される裏
写りといわれる現象が起こる。Xが2.0を越えると、
可視領域にも吸収帯が及び、製版フィルム材料自体の色
調が無く、製版フィルム材料自体の劣化が無いため検版
性に優れた製版フィルムが得られる。
【0152】製版フィルム材料の熱現像前の波長750
から830nmの範囲ににおける吸収極大における吸光
度の値Xを上記範囲内にするための手段は任意である
が、一般的手段としては、透明支持体フィルムの波長7
50nmから830nmの吸光度を調節する方法、感光
層、保護層、下引層、バッキング層等の、透明支持体上
に塗設すべき各層の吸光度を調節する方法を用いること
ができる。これらの中で、透明支持体、保護層、バック
コート層は実質的に750nmから830nmに吸光度
を有さない材料を用い、感光層の吸光度を調節すること
によって上記吸光度の範囲とすることが好ましい。
【0153】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0154】実施例1 (下引済み支持体の作製)市販の2軸延伸熱固定済みの
厚さ120μmのPETフィルムの両面に8W/m2
分のコロナ放電処理を施し、一方の面に下記下引塗布液
a−1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗設し乾燥さ
せて下引層A−1とし、また反対側の面に下記帯電防止
加工した下引塗布液b−1を乾燥膜厚0.8μmになる
ように塗設し乾燥させて帯電防止加工下引層B−1とし
た。
【0155】 下引塗布液a−1 ブチルアクリレート(30重量%)、t−ブチルアクリレート (20重量%)、スチレン(25重量%)、 2−ヒドロキシエチルアクリレート(25重量%) の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g ポリスチレン微粒子(平均粒径3μm) 0.05g コロイダルシリカ(平均粒径90μm) 0.1g 水で1lに仕上げる 下引塗布液b−1 SnO2/Sb(9/1(重量比)、平均粒径0.18μm) 200mg/m2になる量 ブチルアクリレート(30重量%)、スチレン(20重量%)、 グリシジルアクリレート(40重量%)の共重合体ラテックス液 (固形分30%) 270g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 水で1lに仕上げる。
【0156】(支持体の熱処理)上記の下引済み支持体
の下引乾燥工程において、支持体を140℃で加熱し、
その後徐々に冷却した。
【0157】(ハロゲン化銀乳剤Aの調製)水900m
l中にイナートゼラチン7.5g及び臭化カリウム10
mgを溶解して温度35℃、pHを3.0に合わせた
後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと(60/3
8/2)のモル比の塩化ナトリウムと臭化カリウムと沃
化カリウムを含む水溶液及び〔Ir(NO)Cl5〕塩
を銀1モル当たり1×10-6モル及び塩化ロジウム塩を
銀1モル当たり1×10-6モルを、pAg7.7に保ち
ながらコントロールドダブルジェット法で添加した。そ
の後4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラザインデンを添加しNaOHでpHを8、pAg
6.5に調整することで還元増感を行い平均粒子サイズ
0.06μm、単分散度10%の投影直径面積の変動係
数8%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子
を得た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降さ
せ脱塩処理を行い、ハロゲン化銀乳剤乳剤Aを得た。
【0158】(ベヘン酸Na溶液の調製)945mlの
純水にベヘン酸32.4g、アラキジン酸9.9g、ス
テアリン酸5.6gを90℃で溶解した。次に高速で撹
拌しながら1.5Mの水酸化ナトリウム水溶液98ml
を添加した。次に濃硝酸0.93mlを加えた後、55
℃に冷却して30分撹拌させてベヘン酸Na溶液を得
た。
【0159】(プレフォーム乳剤Aの調製)上記のベヘ
ン酸Na溶液に前記ハロゲン化銀乳剤Aを15.1g添
加し水酸化ナトリウム溶液でpH8.1に調整した後に
1Mの硝酸銀溶液147mlを7分間かけて加え、さら
に20分撹拌し限外濾過により水溶性塩類を除去した。
できたベヘン酸銀は平均粒子サイズ0.8μm、単分散
度8%の粒子であった。分散物のフロックを形成後、水
を取り除き、更に6回の水洗と水の除去を行った後乾燥
させ、プレフォーム乳剤Aを得た。
【0160】(プレフォーム乳剤B〜Hの調製)波長4
00nmの吸光度を調節する手段としてハロゲン化銀乳
剤Aの添加量を下記表1に示す量に変更した以外はプレ
フォーム乳剤Aの調製と同様にして、プレフォーム乳剤
B〜Hを得た。
【0161】
【表1】
【0162】(感光性乳剤A〜Hの調製)得られたプレ
フォーム乳剤A〜Hに、それぞれポリビニルブチラール
(平均分子量3000)のメチルエチルケトン溶液(1
7wt%)544gとトルエン107gを徐々に添加し
て混合した後に、0.5mmサイズのZrO2のビーズ
ミルを用いたメディア分散機で4000psiで分散
し、感光性乳剤A〜Hを調製した。
【0163】(製版フィルム材料試料Aの作製)前記支
持体上に以下の各層を両面同時塗布し、製版フィルム材
料試料Aを作製した。尚、乾燥は各々60℃、15分間
で行った。
【0164】(バック面側塗布)支持体の下引き層B−
1の上に以下の組成の液を塗布した。
【0165】 セルロースセルロースアセテートブチレート (10%メチルエチルケトン溶液) 15ml/m2 染料−A 7mg/m2 染料−B 7mg/m2 マット剤:単分散度15%平均粒子サイズ8μm単分散シリカ 30mg/m2817(CH2CH2O)12817 50mg/m2817−C64−SO3Na 10mg/m
【0166】
【化44】
【0167】(感光層面側塗布) 感光層:支持体の下引き層A−1の上に下記組成の液を
塗布銀量が2.4g/mになる様に塗布し乾燥した。
【0168】 感光性乳剤A 240g 増感色素A(0.1%メタノール溶液) 1.7ml ピリジニウムプロミドペルブロミド(6%メタノール溶液) 3ml 臭化カルシウム(0.1%メタノール溶液) 1.7ml 酸化剤P(10%メタノール溶液) 1.2ml 2−4−クロロベンゾイル安息香酸(12%メタノール溶液) 9.2ml 2−メルカプトベンズイミダゾール(1%メタノール溶液) 11ml 酸化剤 トリブロモメチルスルホキノリン(5%メタノール溶液) 17ml フタラジン 0.6g 表2記載の硬調化剤 表2の量 ヒドラジン誘導体A 0.3g ヒドラジン誘導体B 0.3g N−メチルフロヒドロキサム酸 0.3g 4−メチルフタル酸 0.25g テトラクロロフタル酸 0.2g 現像剤A(20%メタノール溶液) 29.5ml イソシアネート化合物(モーベイ社製、Desmodur N3300) 0.5g 1−シアノ−2−ヒドロキシアクリル酸エチル 0.2g
【0169】
【化45】
【0170】表面保護層:以下の組成の液を感光層の上
に同時塗布し乾燥した。
【0171】 アセトン 5ml/m2 メチルエチルケトン 21ml/m2 セルロースアセテートブチレート 2.3g/m2 メタノール 7ml/m2 フタラジン 250mg/m2 マット剤:単分散度10%平均粒子サイズ4μm単分散シリカ 70mg/m2 CH2=CHSO2CH2CH2OCH2CH2SO2CH=CH2 35mg/m2817(CH2CH2O)12817 100mg/m2 C817−C64−SO3Na 10mg/m2 (製版フィルム材料試料B〜Oの作製)製版フィルム材
料試料Aの作製における感光層塗布の際に使用する感光
性乳剤Aを、下記表2に示す通りに変更した以外は同様
の作業を行い、製版フィルム材料試料B〜Oを作製し
た。
【0172】
【表2】
【0173】(Y、Xの測定)(株)日立製作所分光光
度計U3000を用い、10mm×40mmに切断した
製版フィルム材料試料を、リファレンスを空気とし、所
定の波長領域での吸光度を測定した。
【0174】(露光、現像処理)作製した製版フィルム
材料試料A〜Oを25cm×30cmに切断して23
℃、50%RHの条件で12時間調湿した後、780n
mの半導体レーザーを有する感光計でウェッジを介して
露光した。現像はImation社製フィルムプロセッ
サーmodel 2771を用い、112℃、48秒の
設定で熱現像処理した。その際、露光及び現像は23
℃、50%RHに調湿した部屋で行った。
【0175】(保存性の評価)製版フィルム材料試料を
23℃、50%RHの条件で12時間調湿した後、10
枚づつ重ねて酸素と水分を透過しないバリア袋に入れ
て、40℃で7日間加温し、強制劣化サンプルを作製し
た。この強制劣化サンプルを上記の方法で露光現像した
ものの感度を、強制保存させない試料の感度を基準にし
たときの強制保存後の感度の百分率で表した。ここでの
感度とは、濃度1.0を与える露光量の逆数の相対値で
ある。
【0176】(PS版焼付時間評価)製版フィルム材料
試料を25cm×30cmに切断して23℃、50%R
Hの条件で12時間調湿した後、未露光で、上記と同条
件の熱現像処理を施した。ネガ型PS版SWN−X(コ
ニカ(株)製)の上に、濃度差0.15段のステップタ
ブレットを置き、その上に上記の未露光現像済みフィル
ムを重ね、メタルハライド光源のPS版用露光機で、露
光量を振って露光した。その後、露光後のPS版をネガ
型PS版用現像液SDN−21(コニカ製)の4倍希釈
液で27℃、30秒間現像し、水洗、乾燥した。版上に
焼き付けられたステップ画像のベタ部が4段になる露光
時間を算出した。
【0177】(検版性の評価)製版フィルム材料試料を
25cm×30cmに切断して23℃、50%RHの条
件で12時間調湿した後、その後780nmの半導体レ
ーザーを有する感光計で網点画像を露光した。現像は上
記の条件で行い、得られた製版フィルムを、ライトテー
ブル上に置き、画像の見やすさを比較した。レベルは、
着色が無くまたは少なく検版性に悪影響が無いものを
○、着色により検版性に若干の影響があるものの問題な
く検版できるものを△、着色が大きく検版ができないか
または支障が出るレベルを×とした。
【0178】製版フィルム材料試料を25cm×30c
mに切断して23℃、50%RHの条件で12時間調湿
した後、その後780nmの半導体レーザーを有する内
面ドラム型の走査露光装置を用いて画像露光した。現像
は上記の条件で行い、得られた製版フィルムを目視で観
察し、内面ドラムの吸引光等の裏写りの有無を観察し
た。
【0179】以上の結果を下記表3に示す。
【0180】
【表3】
【0181】
【発明の効果】請求項1〜4に係る発明によれば、PS
版への焼付の光源波長400nm付近による焼付時間が
短縮され、かつ熱現像後、この波長範囲の光透過性の保
存による低下が問題にならない製版フィルムが得られる
製版フィルム材料が提供され、製版フィルム材料の感度
及び熱現像して得られた製版フィルムの色調及び保存性
が総合的にバランス良く優れた製版フィルム材料が提供
される。該色調が優れることにより検版性が良好であ
る。また、上記効果に加えて、PS版に焼き付ける際に
従来の製版フィルムと露光量の調整をせずに焼き付け得
る製版フィルム材料が提供される。請求項4に係る発明
によれば、上記効果の他に、画像露光時に製版フィルム
が接している支持面の形状が反射光により画像層に記録
される裏写りといわれる現象が改善される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ハロゲン化銀、(b)脂肪酸銀
    塩、(c)還元剤及び(d)硬調化剤を透明支持体上に
    塗設した製版フィルム材料を、画像露光の後、熱現像す
    ることにより、モノクロ画像を形成させる製版フィルム
    材料において、熱現像後の製版フィルムの400nmの
    未露光部の吸光度Yの値が0.10〜0.45の範囲で
    あることを特徴とする製版フィルム材料。
  2. 【請求項2】 Yの値が0.10〜0.35の範囲であ
    ることを特徴とする請求項1記載の製版フィルム材料。
  3. 【請求項3】 Yの値が0.10〜0.23の範囲であ
    ることを特徴とする請求項1記載の製版フィルム材料。
  4. 【請求項4】 製版フィルム材料の熱現像前の波長75
    0nmから830nmの範囲における吸収極大における
    吸光度値Xの値が0.8以上、2.0以下であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の製版フ
    ィルム材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1331006C (zh) * 2004-09-27 2007-08-08 北京化工大学 一种纳米脂肪酸银粉体的制备方法

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