JP2001011996A - 床用プレキャストコンクリート板、その凹部空間に挿入される高分子弾性体並びに床の施工方法 - Google Patents
床用プレキャストコンクリート板、その凹部空間に挿入される高分子弾性体並びに床の施工方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 施工が簡単であり短い工期と少ない労力で、
例えば車の通過騒音や振動がなく、且つ雨漏りすること
のない床材料として使用することのできるプレキャスト
コンクリート板、その凹部空間に対応する形状を有する
高分子弾性体並びに床の施工方法を提供する。 【解決手段】 2〜4側面に凹部賦形部を有するプレキ
ャストコンクリート板であって隣接する2つないし4つ
のプレキャストコンクリート板を隣接させた場合に、そ
の隣接部に生じる凹部空間に、予め成形された高分子弾
性体を嵌入することができるように上記凹部賦形部を設
けたことを特徴とする床用プレキャストコンクリート
板、隣接する2つないし4つのプレキャストコンクリー
ト板を隣接させた場合に、その隣接部に生じる凹部空間
の全部また一部に挿入される形状を有する予め成形され
た高分子弾性体、プレキャストコンクリート板とプレキ
ャストコンクリート板を隣接させた場合に、その隣接部
に生じる凹部空間に嵌入される形状を有する高分子弾性
体の組み合わせからなる床施工用セット、並びに床の施
工方法。
例えば車の通過騒音や振動がなく、且つ雨漏りすること
のない床材料として使用することのできるプレキャスト
コンクリート板、その凹部空間に対応する形状を有する
高分子弾性体並びに床の施工方法を提供する。 【解決手段】 2〜4側面に凹部賦形部を有するプレキ
ャストコンクリート板であって隣接する2つないし4つ
のプレキャストコンクリート板を隣接させた場合に、そ
の隣接部に生じる凹部空間に、予め成形された高分子弾
性体を嵌入することができるように上記凹部賦形部を設
けたことを特徴とする床用プレキャストコンクリート
板、隣接する2つないし4つのプレキャストコンクリー
ト板を隣接させた場合に、その隣接部に生じる凹部空間
の全部また一部に挿入される形状を有する予め成形され
た高分子弾性体、プレキャストコンクリート板とプレキ
ャストコンクリート板を隣接させた場合に、その隣接部
に生じる凹部空間に嵌入される形状を有する高分子弾性
体の組み合わせからなる床施工用セット、並びに床の施
工方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば自走式立体駐
車場、屋外倉庫、歩道橋等の床として使用されるプレキ
ャストコンクリート板(PC板)、その凹部空間に対応
する形状を有する高分子弾性体並びに床の施工方法に関
する。
車場、屋外倉庫、歩道橋等の床として使用されるプレキ
ャストコンクリート板(PC板)、その凹部空間に対応
する形状を有する高分子弾性体並びに床の施工方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば立体駐車場の床としては鋼
板が広く用いられているが、車の通過の際に大きな騒音
や振動を発生する欠点がある。また鋼板床の場合、コス
ト低減、工期短縮等のために全面溶接を避けた場合は雨
漏りは避けられず、ひどい時は傘を使用する必要があ
り、車の乗降が極めて面倒である。鋼板の上にコンクリ
ートを全部に打設したものは、車の通過騒音はないが、
別途防水層の設定が必須となりコスト高や工期の長期化
は避けられない。鋼板の骨組みの上にコンクリート板を
張ったものは、やはり車の通過騒音はないが、コンクリ
ート板同士の目地部分よりの漏水があり、やはり雨対策
は不十分である。
板が広く用いられているが、車の通過の際に大きな騒音
や振動を発生する欠点がある。また鋼板床の場合、コス
ト低減、工期短縮等のために全面溶接を避けた場合は雨
漏りは避けられず、ひどい時は傘を使用する必要があ
り、車の乗降が極めて面倒である。鋼板の上にコンクリ
ートを全部に打設したものは、車の通過騒音はないが、
別途防水層の設定が必須となりコスト高や工期の長期化
は避けられない。鋼板の骨組みの上にコンクリート板を
張ったものは、やはり車の通過騒音はないが、コンクリ
ート板同士の目地部分よりの漏水があり、やはり雨対策
は不十分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題点を解
決するものとして例えばコンクリート板の目地部分にパ
テ状等の止水材を埋め込む方法も考えられるが、止水材
の施工が面倒であり、また使用に従って止水材が剥がれ
たり損耗する問題点がある。本発明の課題は施工が簡単
であり短い工期と少ない労力で、例えば車の通過騒音や
振動がなく、且つ雨漏りすることのない床材料として使
用することのできるプレキャストコンクリート板、その
凹部空間に対応する形状を有する高分子弾性体並びに床
の施工方法を提供することにある。
決するものとして例えばコンクリート板の目地部分にパ
テ状等の止水材を埋め込む方法も考えられるが、止水材
の施工が面倒であり、また使用に従って止水材が剥がれ
たり損耗する問題点がある。本発明の課題は施工が簡単
であり短い工期と少ない労力で、例えば車の通過騒音や
振動がなく、且つ雨漏りすることのない床材料として使
用することのできるプレキャストコンクリート板、その
凹部空間に対応する形状を有する高分子弾性体並びに床
の施工方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は2〜4側面に凹
部賦形部を有するプレキャストコンクリート板であって
隣接する2つないし4つのプレキャストコンクリート板
を隣接させた場合に、その隣接部に生じる凹部空間に、
予め成形された高分子弾性体を嵌入することができるよ
うに上記凹部賦形部を設けたことを特徴とする床用プレ
キャストコンクリート板に係る。
部賦形部を有するプレキャストコンクリート板であって
隣接する2つないし4つのプレキャストコンクリート板
を隣接させた場合に、その隣接部に生じる凹部空間に、
予め成形された高分子弾性体を嵌入することができるよ
うに上記凹部賦形部を設けたことを特徴とする床用プレ
キャストコンクリート板に係る。
【0005】また本発明は予め成形された高分子弾性体
であって、隣接する2つないし4つのプレキャストコン
クリート板を隣接させた場合に、その隣接部に生じる凹
部空間の全部又は一部に対応する形状を有する高分子弾
性体に係る。
であって、隣接する2つないし4つのプレキャストコン
クリート板を隣接させた場合に、その隣接部に生じる凹
部空間の全部又は一部に対応する形状を有する高分子弾
性体に係る。
【0006】また本発明は2〜4側面に凹部賦形部を有
するプレキャストコンクリート板であって隣接する2つ
ないし4つのプレキャストコンクリート板を隣接させた
場合に、その隣接部に生じる凹部空間に、予め成形され
た高分子弾性体が嵌入されるように上記凹部賦形部を有
する床用プレキャストコンクリート板、および隣接する
上記2つないし4つのプレキャストコンクリート板を隣
接させた場合に、その隣接部に生じる凹部空間の全部又
は一部に対応する形状を有する高分子弾性体の組み合わ
せからなる床施工用セットに係る。
するプレキャストコンクリート板であって隣接する2つ
ないし4つのプレキャストコンクリート板を隣接させた
場合に、その隣接部に生じる凹部空間に、予め成形され
た高分子弾性体が嵌入されるように上記凹部賦形部を有
する床用プレキャストコンクリート板、および隣接する
上記2つないし4つのプレキャストコンクリート板を隣
接させた場合に、その隣接部に生じる凹部空間の全部又
は一部に対応する形状を有する高分子弾性体の組み合わ
せからなる床施工用セットに係る。
【0007】また本発明は側面に凹部賦形部を有するプ
レキャストコンクリート板(PC板)を隣接敷設して床
を施工作成する方法であって、隣接する2つないし4つ
のプレキャストコンクリート板を隣接させた場合に、そ
の隣接部に生じる凹部空間に対応する形状に、予め成形
された高分子弾性体を嵌入し、その後締め付け固定する
ことを特徴とするプレキャストコンクリート板よりなる
床の施工方法に係る。
レキャストコンクリート板(PC板)を隣接敷設して床
を施工作成する方法であって、隣接する2つないし4つ
のプレキャストコンクリート板を隣接させた場合に、そ
の隣接部に生じる凹部空間に対応する形状に、予め成形
された高分子弾性体を嵌入し、その後締め付け固定する
ことを特徴とするプレキャストコンクリート板よりなる
床の施工方法に係る。
【0008】本発明の好ましい態様を以下に示す。 (1) 高分子弾性体の素材が天然ゴム、合成ゴム、シ
リコーンエラストマー、熱可塑性もしくは熱硬化性のポ
リウレタンエラストマーである。 (2) 高分子弾性体の硬度がJIS K7312記載
のスプリング式硬さ試験機のタイプAで測定した硬度が
30A〜95Aである。 (3) 高分子弾性体の周囲に1もしくは2以上の突起
部を有する。 (4) 高分子弾性体が円柱の上部に断面方形の柱状体
を有する形状である。 (5) 高分子弾性体が円柱の上部及び下部に断面方形
の柱状体を有する形状である。
リコーンエラストマー、熱可塑性もしくは熱硬化性のポ
リウレタンエラストマーである。 (2) 高分子弾性体の硬度がJIS K7312記載
のスプリング式硬さ試験機のタイプAで測定した硬度が
30A〜95Aである。 (3) 高分子弾性体の周囲に1もしくは2以上の突起
部を有する。 (4) 高分子弾性体が円柱の上部に断面方形の柱状体
を有する形状である。 (5) 高分子弾性体が円柱の上部及び下部に断面方形
の柱状体を有する形状である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において使用されるプレキ
ャストコンクリート板はPC板と呼ばれ、一般に使用さ
れているものを用いることができ、その製造方法も公知
の方法によれば良い。例えば特開平10−102655
号に記載の方法を例示できる。PC板のサイズは通常3
辺の長さが10〜2m×5〜1m×0.05〜0.3m程
度であり、運搬や施工の容易性から5〜2m×4〜1m
×0.05〜0.20m程度が好適である。なお車止め、
防護柵の取り付けのため、PC板に穴あけや切り込み等
を設けることは任意である。またPC板に吊り上げ用
(積み降し用、施工用)のインサート等を取り付けるの
も任意である。
ャストコンクリート板はPC板と呼ばれ、一般に使用さ
れているものを用いることができ、その製造方法も公知
の方法によれば良い。例えば特開平10−102655
号に記載の方法を例示できる。PC板のサイズは通常3
辺の長さが10〜2m×5〜1m×0.05〜0.3m程
度であり、運搬や施工の容易性から5〜2m×4〜1m
×0.05〜0.20m程度が好適である。なお車止め、
防護柵の取り付けのため、PC板に穴あけや切り込み等
を設けることは任意である。またPC板に吊り上げ用
(積み降し用、施工用)のインサート等を取り付けるの
も任意である。
【0010】本発明では、このプレキャストコンクリー
ト板の2〜4側面に凹部賦形部を設けて、隣接する2つ
ないし4つのプレキャストコンクリート板を隣接させた
場合に、その隣接部に形成される凹部空間に、予め成形
された高分子弾性体が嵌入されるように上記凹部賦形部
を形成する。
ト板の2〜4側面に凹部賦形部を設けて、隣接する2つ
ないし4つのプレキャストコンクリート板を隣接させた
場合に、その隣接部に形成される凹部空間に、予め成形
された高分子弾性体が嵌入されるように上記凹部賦形部
を形成する。
【0011】本発明の代表的な凹部賦形部を有するプレ
キャストコンクリート板としては、例えば図1のような
凹部1を有するPC板2を例示できる。このようなPC
板を図2のように敷き詰めて床を施工した場合、そのa
1、a2、a3、…のように4枚のPC板が隣接する箇
所には、図3に示すような予め成形された高分子弾性体
3(以下、十文字形の弾性体又は単に十文字ということ
がある。)が嵌入される。この十文字の4辺の長さは図
1のPC板の4つが隣接して形成される凹部空間に丁度
対応する長さであっても良いが、それよりも短く上記凹
部空間の一部に対応する長さであっても良い。後者の場
合は十文字の弾性体では埋設されない空間を、図4に示
すような直線状の弾性体4(以下、一文字形の弾性体又
は単に一文字ということがある。)で補充する。このよ
うな一文字の弾性体は予め所定の長さで作成しておいて
も、或いは現場の状況に合わせて適宜の長さにカットし
て用いることもできる。
キャストコンクリート板としては、例えば図1のような
凹部1を有するPC板2を例示できる。このようなPC
板を図2のように敷き詰めて床を施工した場合、そのa
1、a2、a3、…のように4枚のPC板が隣接する箇
所には、図3に示すような予め成形された高分子弾性体
3(以下、十文字形の弾性体又は単に十文字ということ
がある。)が嵌入される。この十文字の4辺の長さは図
1のPC板の4つが隣接して形成される凹部空間に丁度
対応する長さであっても良いが、それよりも短く上記凹
部空間の一部に対応する長さであっても良い。後者の場
合は十文字の弾性体では埋設されない空間を、図4に示
すような直線状の弾性体4(以下、一文字形の弾性体又
は単に一文字ということがある。)で補充する。このよ
うな一文字の弾性体は予め所定の長さで作成しておいて
も、或いは現場の状況に合わせて適宜の長さにカットし
て用いることもできる。
【0012】なお変形として図2のb1、c1のように
端部であって隣接するPC板で形成される3つの凹部空
間に高分子弾性体を嵌入する必要がある場合は、図5に
示すように予め成形された高分子弾性体5(以下、T形
の弾性体ということがある。)を使用することもでき
る。また図2のd1のように端部であって隣接するPC
板で形成される2つの凹部空間に高分子弾性体を嵌入す
る必要がある場合は、該空間に対応した弾性体(図示せ
ず、以下、L形の弾性体ということがある。)を用いる
こともできる。更に図2のe1のように端部であって隣
接するPC板で形成される1つの凹部空間に高分子弾性
体を嵌入する必要がある場合は、上記一文字の弾性体4
を使用することができる。
端部であって隣接するPC板で形成される3つの凹部空
間に高分子弾性体を嵌入する必要がある場合は、図5に
示すように予め成形された高分子弾性体5(以下、T形
の弾性体ということがある。)を使用することもでき
る。また図2のd1のように端部であって隣接するPC
板で形成される2つの凹部空間に高分子弾性体を嵌入す
る必要がある場合は、該空間に対応した弾性体(図示せ
ず、以下、L形の弾性体ということがある。)を用いる
こともできる。更に図2のe1のように端部であって隣
接するPC板で形成される1つの凹部空間に高分子弾性
体を嵌入する必要がある場合は、上記一文字の弾性体4
を使用することができる。
【0013】本発明において、予め成形された高分子弾
性体であって、隣接する2つないし4つのプレキャスト
コンクリート板を隣接させた場合に、その隣接部に生じ
る凹部空間に挿入される高分子弾性体とは、上記のよう
な図2の例えばa〜eのような箇所に形成される凹部空
間の全部又は一部に対応した形状を有する弾性体であっ
て、その形状の斜視図は例えば上記図3〜5のようにな
る。
性体であって、隣接する2つないし4つのプレキャスト
コンクリート板を隣接させた場合に、その隣接部に生じ
る凹部空間に挿入される高分子弾性体とは、上記のよう
な図2の例えばa〜eのような箇所に形成される凹部空
間の全部又は一部に対応した形状を有する弾性体であっ
て、その形状の斜視図は例えば上記図3〜5のようにな
る。
【0014】図6に、図3の十文字形弾性体の一部切り
欠き上面図を示す。図7に、図6の側面図を示す。図8
に、図4の一文字形弾性体の一部切り欠き上面図を示
す。図9に、図4の断面図を示す。また図9の上記断面
部分は弾性体の外周部位に2個の突起部6,6を有する
ものであるが、これは適当数の突起部を有するものであ
っても良く、突起部の数は1〜12、好ましくは2〜6
である。突起部の存在により止水性が高く、PC板の動
きやズレを防止するという効果を奏する。突起の断面形
状は半円状、三角形、四角形等の任意の形状で良い。
欠き上面図を示す。図7に、図6の側面図を示す。図8
に、図4の一文字形弾性体の一部切り欠き上面図を示
す。図9に、図4の断面図を示す。また図9の上記断面
部分は弾性体の外周部位に2個の突起部6,6を有する
ものであるが、これは適当数の突起部を有するものであ
っても良く、突起部の数は1〜12、好ましくは2〜6
である。突起部の存在により止水性が高く、PC板の動
きやズレを防止するという効果を奏する。突起の断面形
状は半円状、三角形、四角形等の任意の形状で良い。
【0015】本発明の高分子弾性体の柱状部分の形状は
一般にその断面が球状のものが好ましいが、なんらこれ
に限定されるものではなく、角状、台形状、楕円状等、
任意の形状であっても良い。また高分子弾性体の上部に
は図3〜5に示すように、隣接するPC板の目地部分を
充填するように通常、方形の柱状体7を設けるのが好ま
しい。また高分子弾性体の下部に、全面的もしくは部分
的に図10のように、同様方形の柱状体8,9あるいは
突起部10を設けてPC板の固定度及び防水性を高める
こともできる。図11に高分子弾性体を、その凹部空間
に保持した2枚のPC板の断面図を示す。
一般にその断面が球状のものが好ましいが、なんらこれ
に限定されるものではなく、角状、台形状、楕円状等、
任意の形状であっても良い。また高分子弾性体の上部に
は図3〜5に示すように、隣接するPC板の目地部分を
充填するように通常、方形の柱状体7を設けるのが好ま
しい。また高分子弾性体の下部に、全面的もしくは部分
的に図10のように、同様方形の柱状体8,9あるいは
突起部10を設けてPC板の固定度及び防水性を高める
こともできる。図11に高分子弾性体を、その凹部空間
に保持した2枚のPC板の断面図を示す。
【0016】本発明の高分子弾性体は、PC板の接合部
分の止水材としての機能を有し、その素材は特に限定さ
れるものではなく、天然ゴム、例えばスチレン・ブタジ
エンゴム,アクリロニトリル・ブタジエンゴム,クロロプ
レンゴム,ブチルゴム,ブタジエンゴム,イソプレンゴム
などの合成ゴム、シリコーンエラストマー、熱可塑性お
よび熱硬化性のポリウレタンエラストマーなどが用いら
れるが、特に、ポリイソシアネートと活性水素化合物と
の反応によって合成される熱硬化性ポリウレタンエラス
トマーが好ましい。
分の止水材としての機能を有し、その素材は特に限定さ
れるものではなく、天然ゴム、例えばスチレン・ブタジ
エンゴム,アクリロニトリル・ブタジエンゴム,クロロプ
レンゴム,ブチルゴム,ブタジエンゴム,イソプレンゴム
などの合成ゴム、シリコーンエラストマー、熱可塑性お
よび熱硬化性のポリウレタンエラストマーなどが用いら
れるが、特に、ポリイソシアネートと活性水素化合物と
の反応によって合成される熱硬化性ポリウレタンエラス
トマーが好ましい。
【0017】以下、熱硬化性ポリウレタンエラストマー
を例にとって説明する。熱硬化性ポリウレタンエラスト
マーの原料として使用されるポリイソシアネートは特に
限定されるものではなく、芳香族ジイソシアネート、芳
香脂肪族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、
脂環族ジイソシアネート、及びこれらジイソシアネート
のカルボジイミド変成体、ビウレット変成体、アロファ
ネート変成体、二量体、三量体など、通常のポリウレタ
ンエラストマーの製造に使用されるポリイソシアネート
を挙げることができ、これは単独または二種以上の混合
物として用いられる。これらのうち、好ましくは、脂肪
族ポリイソシアネートまたは芳香族ポリイソシアネート
が用いられるが、特に、得られるポリウレタンエラスト
マーの機械的強度の面から芳香族ポリイソシアネートが
好ましい。
を例にとって説明する。熱硬化性ポリウレタンエラスト
マーの原料として使用されるポリイソシアネートは特に
限定されるものではなく、芳香族ジイソシアネート、芳
香脂肪族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、
脂環族ジイソシアネート、及びこれらジイソシアネート
のカルボジイミド変成体、ビウレット変成体、アロファ
ネート変成体、二量体、三量体など、通常のポリウレタ
ンエラストマーの製造に使用されるポリイソシアネート
を挙げることができ、これは単独または二種以上の混合
物として用いられる。これらのうち、好ましくは、脂肪
族ポリイソシアネートまたは芳香族ポリイソシアネート
が用いられるが、特に、得られるポリウレタンエラスト
マーの機械的強度の面から芳香族ポリイソシアネートが
好ましい。
【0018】本発明の原料として使用される活性水素化
合物としては、低分子ジオール、低分子トリオール、低
分子ジアミン、低分子ポリアミン、前記の低分子ジオー
ル、低分子トリオール、ポリプロピレングリコール(P
PG)などのポリアルキレンポリオール、ポリテトラメ
チレンエーテルグリコール(PTMEG)、上記低分子
ジオール、低分子トリオールの1種または2種以上と、
脂肪族ジカルボン酸、ヘット酸及び酸無水物、さらには
これらのカルボン酸からなる酸ハライド等との反応によ
って得られるポリエステルポリオール、前記低分子ジオ
ール、低分子トリオールを開始剤としラクトンを開環重
合して得られるポリエステルポリオール、前記低分子ジ
オールまたは低分子トリオールを開始剤としてエチレン
カーボネートを開環重合して得られるポリカーボネート
ポリオール、ひまし油などの天然油脂ポリオール、ポリ
オレフィンポリオール及びこれらの水素添加物等の通常
のポリウレタンエラストマーの製造に用いられる活性水
素化合物を挙げることができ、これらは単独または2種
以上の混合物として用いられる。
合物としては、低分子ジオール、低分子トリオール、低
分子ジアミン、低分子ポリアミン、前記の低分子ジオー
ル、低分子トリオール、ポリプロピレングリコール(P
PG)などのポリアルキレンポリオール、ポリテトラメ
チレンエーテルグリコール(PTMEG)、上記低分子
ジオール、低分子トリオールの1種または2種以上と、
脂肪族ジカルボン酸、ヘット酸及び酸無水物、さらには
これらのカルボン酸からなる酸ハライド等との反応によ
って得られるポリエステルポリオール、前記低分子ジオ
ール、低分子トリオールを開始剤としラクトンを開環重
合して得られるポリエステルポリオール、前記低分子ジ
オールまたは低分子トリオールを開始剤としてエチレン
カーボネートを開環重合して得られるポリカーボネート
ポリオール、ひまし油などの天然油脂ポリオール、ポリ
オレフィンポリオール及びこれらの水素添加物等の通常
のポリウレタンエラストマーの製造に用いられる活性水
素化合物を挙げることができ、これらは単独または2種
以上の混合物として用いられる。
【0019】本発明の熱硬化性ポリウレタンエラストマ
ーの製造方法は、原料であるポリイソシアネートと活性
水素化合物を一度に反応させるいわゆるワンショット法
と、過剰のポリイソシアネートと活性水素化合物とを反
応させることによって得られた末端にイソシアネート基
を有するプレポリマーと、硬化剤として活性水素化合物
とを反応させるいわゆるプレポリマー法のいずれを用い
てもよいが、硬化物の機械物性、作業性の面からプレポ
リマー法を用いる方が好ましい。プレポリマー法を製造
方法とした場合の硬化剤としては、前記の活性水素化合
物を挙げることができ、これらは単独または2種以上の
混合物として用いられる。これらの活性水素化合物のう
ちでは、得られるウレタンエラストマーの機械的強度の
点から、ビス−(4−アミノ−3−クロロフェニル)メ
タン(MOCA)などの芳香族ジアミン、ビスヒドロキ
シエトキシベンゼン(BHEB)、キシリレングリコー
ル等の芳香族ジオールが好ましい。
ーの製造方法は、原料であるポリイソシアネートと活性
水素化合物を一度に反応させるいわゆるワンショット法
と、過剰のポリイソシアネートと活性水素化合物とを反
応させることによって得られた末端にイソシアネート基
を有するプレポリマーと、硬化剤として活性水素化合物
とを反応させるいわゆるプレポリマー法のいずれを用い
てもよいが、硬化物の機械物性、作業性の面からプレポ
リマー法を用いる方が好ましい。プレポリマー法を製造
方法とした場合の硬化剤としては、前記の活性水素化合
物を挙げることができ、これらは単独または2種以上の
混合物として用いられる。これらの活性水素化合物のう
ちでは、得られるウレタンエラストマーの機械的強度の
点から、ビス−(4−アミノ−3−クロロフェニル)メ
タン(MOCA)などの芳香族ジアミン、ビスヒドロキ
シエトキシベンゼン(BHEB)、キシリレングリコー
ル等の芳香族ジオールが好ましい。
【0020】本発明のポリウレタンエラストマーの製造
においては、必要に応じて硬化触媒や種々の添加剤、例
えば可塑剤、消泡剤、レベリング剤、艶消し剤、難燃
剤、揺変剤、粘着付与剤、増粘剤、滑剤、帯電防止剤、
界面活性剤、反応遅延剤、脱水剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、加水分解防止剤、耐候安定剤、染料、無機顔
料、有機顔料、体質顔料等を適宜用いることができる
が、止水効果を上げるために、次に挙げる滑剤を用いる
ことが望ましい。
においては、必要に応じて硬化触媒や種々の添加剤、例
えば可塑剤、消泡剤、レベリング剤、艶消し剤、難燃
剤、揺変剤、粘着付与剤、増粘剤、滑剤、帯電防止剤、
界面活性剤、反応遅延剤、脱水剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、加水分解防止剤、耐候安定剤、染料、無機顔
料、有機顔料、体質顔料等を適宜用いることができる
が、止水効果を上げるために、次に挙げる滑剤を用いる
ことが望ましい。
【0021】本発明で用いられる滑剤としては、たとえ
ばジメチルシリコーンオイルなどのアルキル変性シリコ
ーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのア
ルキルアリール変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性
シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコー
ンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変
性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、
メルカプト変性シリコーンオイルなどの変性シリコーン
オイル、耐熱向上剤や耐油向上剤などを配合した添加剤
入りシリコーンオイルなどのシリコーンオイル、たとえ
ばアルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアル
キルジメチルアンモニウムクロライドなどのアルキル型
4級アンモニウム塩、たとえばアルキルジメチルアンモ
ニウムクロライドなどのベンジル型4級アンモニウム
塩、たとえばアルキルピリジニウム塩などのピリジニウ
ム塩型4級アンモニウム塩、たとえばアルキルアンモニ
ウムアルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキ
ルモノメチルアンモニウムクロライド等の特殊型4級ア
ンモニウム塩を含む4級アンモニウム塩、
ばジメチルシリコーンオイルなどのアルキル変性シリコ
ーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのア
ルキルアリール変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性
シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコー
ンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変
性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、
メルカプト変性シリコーンオイルなどの変性シリコーン
オイル、耐熱向上剤や耐油向上剤などを配合した添加剤
入りシリコーンオイルなどのシリコーンオイル、たとえ
ばアルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアル
キルジメチルアンモニウムクロライドなどのアルキル型
4級アンモニウム塩、たとえばアルキルジメチルアンモ
ニウムクロライドなどのベンジル型4級アンモニウム
塩、たとえばアルキルピリジニウム塩などのピリジニウ
ム塩型4級アンモニウム塩、たとえばアルキルアンモニ
ウムアルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキ
ルモノメチルアンモニウムクロライド等の特殊型4級ア
ンモニウム塩を含む4級アンモニウム塩、
【0022】たとえばアルキルアミン酢酸塩、アルキル
アミン塩酸塩、アルキルアミノアルキルアミン酢酸塩、
アルキルアミノアミン塩酸塩などのカチオン界面活性
剤、たとえばアルキルジメチルベタインなどの両性界面
活性剤を含む界面活性剤、たとえばラウリルアルコー
ル、ステアリルアルコールなどの炭素数6以上の脂肪族
高級アルコール、例えばラウリル酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸などの炭素数6以上の高級脂肪酸、およびこ
れらの亜鉛、カリウム、ナトリウムなどの金属塩、たと
えばこれら脂肪酸とメタノール、ブタノール、ステアリ
ルアルコール、ネオペンチルアルコールなどの1価アル
コールとのエステル、たとえばグリセリンなどのアルキ
ルポリオールとのエステル、例えばこれら脂肪酸とアミ
ン化合物とのアミド化合物、たとえば羊毛油、アマニ油
などの動植物油、たとえばペトロラタムなどの鉱物油
等、たとえばポリエチレンワックス、ポリオレフィンオ
リゴマーなどのポリオレフィン系滑剤およびこれらの油
類を配合したポリオレフィン基油配合油などが挙げられ
る。これらの滑剤は、単独で、あるいは2種類以上の混
合物として用いることができる。これらのうち、好まし
いものは、シリコーンオイル、4級アンモニウム塩、炭
素数6以上の高級肪酸とアルキルポリオールとのエステ
ルおよびポリオレフィン系滑剤である。
アミン塩酸塩、アルキルアミノアルキルアミン酢酸塩、
アルキルアミノアミン塩酸塩などのカチオン界面活性
剤、たとえばアルキルジメチルベタインなどの両性界面
活性剤を含む界面活性剤、たとえばラウリルアルコー
ル、ステアリルアルコールなどの炭素数6以上の脂肪族
高級アルコール、例えばラウリル酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸などの炭素数6以上の高級脂肪酸、およびこ
れらの亜鉛、カリウム、ナトリウムなどの金属塩、たと
えばこれら脂肪酸とメタノール、ブタノール、ステアリ
ルアルコール、ネオペンチルアルコールなどの1価アル
コールとのエステル、たとえばグリセリンなどのアルキ
ルポリオールとのエステル、例えばこれら脂肪酸とアミ
ン化合物とのアミド化合物、たとえば羊毛油、アマニ油
などの動植物油、たとえばペトロラタムなどの鉱物油
等、たとえばポリエチレンワックス、ポリオレフィンオ
リゴマーなどのポリオレフィン系滑剤およびこれらの油
類を配合したポリオレフィン基油配合油などが挙げられ
る。これらの滑剤は、単独で、あるいは2種類以上の混
合物として用いることができる。これらのうち、好まし
いものは、シリコーンオイル、4級アンモニウム塩、炭
素数6以上の高級肪酸とアルキルポリオールとのエステ
ルおよびポリオレフィン系滑剤である。
【0023】滑剤を熱硬化性ポリウレタンエラストマー
に配合する場合の配合量は、5〜40重量%が好まし
く、10〜30重量%がより好ましい。配合量がこの範
囲より少ない場合は、PC板間の漏水を止める止水効果
が十分でない。また、この範囲より多く滑剤を配合する
と、ウレタンエラストマーの強度が低下し、PC板から
の横圧や、PC板上で物体が移動するときに生じる振動
に対する耐久性が低下する。
に配合する場合の配合量は、5〜40重量%が好まし
く、10〜30重量%がより好ましい。配合量がこの範
囲より少ない場合は、PC板間の漏水を止める止水効果
が十分でない。また、この範囲より多く滑剤を配合する
と、ウレタンエラストマーの強度が低下し、PC板から
の横圧や、PC板上で物体が移動するときに生じる振動
に対する耐久性が低下する。
【0024】プレポリマー法を製造方法とした場合、イ
ソシアネート基末端プレポリマーに離型剤を配合した混
合物を加熱して粘度を下げておき、これに硬化剤を添
加、混合して溶融混合物を得、必要に応じて減圧下脱泡
した後、これをPC板の型枠の金型に注入し、例えば8
0〜140℃程度に加熱硬化させた後に脱型することに
より、ポリウレタンエラストマー製の止水材が得られ
る。このとき、硬化剤がMOCAのような常温で固体の
ものは、プレポリマーと離型剤との混合物に加える前
に、別途加熱溶融しておく。また、上記工程に先立って
金型を例えば80〜140℃程度に予備加熱しておくの
が好ましい。ポリウレタンエラストマーは通常、10分
〜数時間加熱硬化された後に脱型可能となり、その後、
さらに上記温度にて4〜24時間程度硬化反応を行い、
また必要に応じて、室温にて数時間〜7日間程度熟成さ
せる。
ソシアネート基末端プレポリマーに離型剤を配合した混
合物を加熱して粘度を下げておき、これに硬化剤を添
加、混合して溶融混合物を得、必要に応じて減圧下脱泡
した後、これをPC板の型枠の金型に注入し、例えば8
0〜140℃程度に加熱硬化させた後に脱型することに
より、ポリウレタンエラストマー製の止水材が得られ
る。このとき、硬化剤がMOCAのような常温で固体の
ものは、プレポリマーと離型剤との混合物に加える前
に、別途加熱溶融しておく。また、上記工程に先立って
金型を例えば80〜140℃程度に予備加熱しておくの
が好ましい。ポリウレタンエラストマーは通常、10分
〜数時間加熱硬化された後に脱型可能となり、その後、
さらに上記温度にて4〜24時間程度硬化反応を行い、
また必要に応じて、室温にて数時間〜7日間程度熟成さ
せる。
【0025】ポリウレタンエラストマー硬化物の硬度
は、JIS K7312記載のスプリング式硬さ試験機
のタイプAで測定した硬度が20Aのものから、同じく
スプリング式硬さ試験機タイプDで測定した硬度が65
Dものが好ましく、特に30Aから、95Aの硬度が好
ましい。硬度がこれより低い場合は強度が不足し、PC
板からの横圧や、PC板上で物体が移動するときに生じ
る振動に対する耐久性が低下する。また、硬度が高すぎ
ると弾性がなくなり、PC板の側面の微細な凹凸に密着
せず、漏水を完全には防止しにくい。本発明によって得
られた高分子弾性体は、駐車場床等に使用されるPC板
間の止水材として好適に利用される。
は、JIS K7312記載のスプリング式硬さ試験機
のタイプAで測定した硬度が20Aのものから、同じく
スプリング式硬さ試験機タイプDで測定した硬度が65
Dものが好ましく、特に30Aから、95Aの硬度が好
ましい。硬度がこれより低い場合は強度が不足し、PC
板からの横圧や、PC板上で物体が移動するときに生じ
る振動に対する耐久性が低下する。また、硬度が高すぎ
ると弾性がなくなり、PC板の側面の微細な凹凸に密着
せず、漏水を完全には防止しにくい。本発明によって得
られた高分子弾性体は、駐車場床等に使用されるPC板
間の止水材として好適に利用される。
【0026】本発明の上記PC板および高分子弾性体を
用いて、床を施工する方法について説明する。例えば鉄
骨で骨組みし、その骨組みの上に、図2のように本発明
のPC板を敷き詰めて床を施工して駐車場を建設する場
合、先ずクレーンにて4点吊りして、骨組上に仮に敷き
込み、仮組後、小型クレーンにて目地寸法、高さ寸法を
調整する。高さはライナー等で前後左右、均一なレベル
を出す。PC板の端部に適当数取り付けた連結用フラン
ジ金物をボルトにて仮に固定する。次いで本発明の高分
子弾性体(止水材)を挿入する。連結部分の連結用のフ
ランジ金物をボルトで締め付けて固定する。連結後はそ
の連結部分の凹部にモルタル等で穴うめするのが好まし
い。また施工の際に角欠け等が発生した場合は、やはり
モルタル等で補修を行う。また駐車場の隅部、端部等で
PC板を敷く面積がない場合は適宜、モルタル施工、或
いはPC板をその形状に合致するようにカットしたりし
て対応することができる。
用いて、床を施工する方法について説明する。例えば鉄
骨で骨組みし、その骨組みの上に、図2のように本発明
のPC板を敷き詰めて床を施工して駐車場を建設する場
合、先ずクレーンにて4点吊りして、骨組上に仮に敷き
込み、仮組後、小型クレーンにて目地寸法、高さ寸法を
調整する。高さはライナー等で前後左右、均一なレベル
を出す。PC板の端部に適当数取り付けた連結用フラン
ジ金物をボルトにて仮に固定する。次いで本発明の高分
子弾性体(止水材)を挿入する。連結部分の連結用のフ
ランジ金物をボルトで締め付けて固定する。連結後はそ
の連結部分の凹部にモルタル等で穴うめするのが好まし
い。また施工の際に角欠け等が発生した場合は、やはり
モルタル等で補修を行う。また駐車場の隅部、端部等で
PC板を敷く面積がない場合は適宜、モルタル施工、或
いはPC板をその形状に合致するようにカットしたりし
て対応することができる。
【0027】上記のようにそれぞれの隣接する本発明の
PC板の、その隣接部に生じる凹部空間の全部また一部
に対応する形状に、予め成形された本発明の高分子弾性
体を嵌入し、その後締め付け固定することにより、PC
板よりなる床を施工することができる。敷き詰めたPC
板を締め付け固定する手段としては、例えば上記では連
結用フランジを用いたが、何らこれに限られるものでは
ない。
PC板の、その隣接部に生じる凹部空間の全部また一部
に対応する形状に、予め成形された本発明の高分子弾性
体を嵌入し、その後締め付け固定することにより、PC
板よりなる床を施工することができる。敷き詰めたPC
板を締め付け固定する手段としては、例えば上記では連
結用フランジを用いたが、何らこれに限られるものでは
ない。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を挙げて本
発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によ
りなんら限定されるものではない。なお、実施例中、
「%」、及び「部」は重量基準である。 実施例1 [ウレタンプレポリマーの製造]平均分子量2000の
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学
製、PTG2000)100部に2,4−トリレンジイ
ソシアナート(TDI−100)24.4部を加え、窒
素雰囲気下、80℃で4時間撹拌しながら反応を行っ
た。反応液のイソシアネート基含量を滴定により測定
し、イソシアネート基含量の減少が止まった時点で反応
を終了し、イソシアネート基含量6.1%のエーテル系
ウレタンプレポリマー(A)を得た。
発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によ
りなんら限定されるものではない。なお、実施例中、
「%」、及び「部」は重量基準である。 実施例1 [ウレタンプレポリマーの製造]平均分子量2000の
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学
製、PTG2000)100部に2,4−トリレンジイ
ソシアナート(TDI−100)24.4部を加え、窒
素雰囲気下、80℃で4時間撹拌しながら反応を行っ
た。反応液のイソシアネート基含量を滴定により測定
し、イソシアネート基含量の減少が止まった時点で反応
を終了し、イソシアネート基含量6.1%のエーテル系
ウレタンプレポリマー(A)を得た。
【0029】[高分子弾性体の作成]上記の方法で得ら
れたプレポリマー(A)100重量部に、3次元網目構
造含有ジメチルシリコンオイル(東芝シリコン製、商品
名;TSF4600)をプレポリマー(A)に対して2
0部添加、混合し、NCO基含量5.1%、粘度300
cps(80℃)の、離型剤を配合したウレタンプレポ
リマー混合物を得た。
れたプレポリマー(A)100重量部に、3次元網目構
造含有ジメチルシリコンオイル(東芝シリコン製、商品
名;TSF4600)をプレポリマー(A)に対して2
0部添加、混合し、NCO基含量5.1%、粘度300
cps(80℃)の、離型剤を配合したウレタンプレポ
リマー混合物を得た。
【0030】得られた混合物120部を80℃に予備加
熱し、これをあらかじめ120℃で溶融しておいたMO
CA14.5部と均一になるよう撹拌混合した。これを
すばやく減圧脱泡した後110℃に予備加熱していた、
図3に示された十文字状の止水材の形状の金型に注ぎ、
同温度にて1時間加熱し後脱型し、さらに3時間加熱硬
化させて、図3に示された形状のポリウレタンエラスト
マーを材質とする止水材(50cm×50cmの十文字
形状)を得た。JIS K7312記載のスプリング式
硬さ試験機のタイプAで測定したところ、得られた止水
材の硬度は90Aであった。
熱し、これをあらかじめ120℃で溶融しておいたMO
CA14.5部と均一になるよう撹拌混合した。これを
すばやく減圧脱泡した後110℃に予備加熱していた、
図3に示された十文字状の止水材の形状の金型に注ぎ、
同温度にて1時間加熱し後脱型し、さらに3時間加熱硬
化させて、図3に示された形状のポリウレタンエラスト
マーを材質とする止水材(50cm×50cmの十文字
形状)を得た。JIS K7312記載のスプリング式
硬さ試験機のタイプAで測定したところ、得られた止水
材の硬度は90Aであった。
【0031】[コンクリート成形体の製造]住友大阪セ
メント(株)製普通ポルトランドセメント800部に対
して豊浦標準砂2400部を加えて混合し、消泡剤(信
越シリコン製、商品名;KM−71)0.4部をあらか
じめ溶解させた水520部加えて混合し、図1に対応す
るPC板が得られる型枠に注いだ。常温で2日間硬化さ
せた後コンクリート成形品を脱型した。
メント(株)製普通ポルトランドセメント800部に対
して豊浦標準砂2400部を加えて混合し、消泡剤(信
越シリコン製、商品名;KM−71)0.4部をあらか
じめ溶解させた水520部加えて混合し、図1に対応す
るPC板が得られる型枠に注いだ。常温で2日間硬化さ
せた後コンクリート成形品を脱型した。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、施工が簡単であり短い
工期と少ない労力で、例えば車の通過騒音や振動がな
く、且つ雨漏りすることのない床材料として使用するこ
とのできるプレキャストコンクリート板、その凹部空間
に対応する形状を有する高分子弾性体並びに床の施工方
法を提供することができる。
工期と少ない労力で、例えば車の通過騒音や振動がな
く、且つ雨漏りすることのない床材料として使用するこ
とのできるプレキャストコンクリート板、その凹部空間
に対応する形状を有する高分子弾性体並びに床の施工方
法を提供することができる。
【図1】本発明の凹部賦形部を有するプレキャストコン
クリート板(PC板)の斜視図である。
クリート板(PC板)の斜視図である。
【図2】本発明のPC板を敷き詰めて床を施工した一例
の概略図である。
の概略図である。
【図3】本発明の十文字形の高分子弾性体の斜視図であ
る。
る。
【図4】本発明の一文字形の高分子弾性体の斜視図であ
る。
る。
【図5】本発明のT字形の高分子弾性体の斜視図であ
る。
る。
【図6】図3の一部切り欠き上面図である。
【図7】図6の側面図である。
【図8】図4の一部切り欠き上面図である。
【図9】図4の断面図である。
【図10】本発明の高分子弾性体の別の例の断面図であ
る。
る。
【図11】本発明の高分子弾性体を、その凹部空間に保
持した2枚のPC板の断面図である。
持した2枚のPC板の断面図である。
1 凹部 2 PC板 3 高分子弾性体(十文字) 4 高分子弾性体(一文字) 5 高分子弾性体(T形) 6 突起部 7 柱状体 8 柱状体 9 柱状体 10 突起部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DF07 DG01 EA03 FA11 FA54 FA68 GA12 HA04 HE01 MA02 MA03 MA04 MA17 4G053 AA00 EA03 EA28 EB08 EB16
Claims (4)
- 【請求項1】 2〜4側面に凹部賦形部を有するプレキ
ャストコンクリート板であって隣接する2つないし4つ
のプレキャストコンクリート板を隣接させた場合に、そ
の隣接部に生じる凹部空間に、予め成形された高分子弾
性体を嵌入することができるように上記凹部賦形部を設
けたことを特徴とする床用プレキャストコンクリート
板。 - 【請求項2】 2以上の隣接敷設されたプレキャストコ
ンクリート板を固定するための締付け具を付設した請求
項1のプレキャストコンクリート板。 - 【請求項3】 予め成形された高分子弾性体であって、
隣接する2つないし4つのプレキャストコンクリート板
を隣接させた場合に、その隣接部に生じる凹部空間の全
部又は一部に対応する形状を有する高分子弾性体。 - 【請求項4】 側面に凹部賦形部を有するプレキャスト
コンクリート板を隣接敷設して床を施工作成する方法で
あって、隣接する2つないし4つのプレキャストコンク
リート板を隣接させた場合に、その隣接部に生じる凹部
空間に、予め成形された高分子弾性体を嵌入し、その後
締め付け固定することを特徴とするプレキャストコンク
リート板よりなる床の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18288699A JP2001011996A (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 床用プレキャストコンクリート板、その凹部空間に挿入される高分子弾性体並びに床の施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18288699A JP2001011996A (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 床用プレキャストコンクリート板、その凹部空間に挿入される高分子弾性体並びに床の施工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001011996A true JP2001011996A (ja) | 2001-01-16 |
Family
ID=16126136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18288699A Pending JP2001011996A (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 床用プレキャストコンクリート板、その凹部空間に挿入される高分子弾性体並びに床の施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001011996A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019015143A (ja) * | 2017-07-10 | 2019-01-31 | 積水化学工業株式会社 | 建築用面材 |
US20220277353A1 (en) * | 2001-05-07 | 2022-09-01 | Koichi Ohtani | Digital contents distribution method and distribution system |
-
1999
- 1999-06-29 JP JP18288699A patent/JP2001011996A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220277353A1 (en) * | 2001-05-07 | 2022-09-01 | Koichi Ohtani | Digital contents distribution method and distribution system |
JP2019015143A (ja) * | 2017-07-10 | 2019-01-31 | 積水化学工業株式会社 | 建築用面材 |
JP7028575B2 (ja) | 2017-07-10 | 2022-03-02 | 積水化学工業株式会社 | 建築用面材 |
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