JP2001011499A - 高嵩密度洗剤粒子群 - Google Patents
高嵩密度洗剤粒子群Info
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Abstract
れ、且つ保存安定性にも優れた高嵩密度洗剤粒子群を提
供すること。 【解決手段】界面活性剤、水難溶性無機物及び炭酸塩を
含有し、平均粒径が150〜500μm、嵩密度が50
0g/L以上の高嵩密度洗剤粒子群であって、710μ
m以上の粒径の粒子群及び125μm未満の粒径の粒子
群がそれぞれ該洗剤粒子群全体の10重量%以下であ
り、かつ該洗剤粒子群中の水難溶性無機物及び炭酸塩の
含有量の和が10〜70重量%、該無機物の該炭酸塩に
対する重量比が1/2以上、1/1未満である高嵩密度
洗剤粒子群。
Description
群に関する。
簡単に済ませてしまいたい』という消費者ニーズに対応
し、大容量化(一度に多くの衣類が洗える)傾向にあ
り、また洗濯時間に短時間洗濯モードの設定等がなされ
ている。更に『衣類を大切に洗いたい』というニーズに
対し、弱攪拌モードの設定が行われ、衣類いたみの軽減
を訴求している。加えて、環境・エネルギーや経済性へ
の対応から、節水、低温洗濯、運転時間の短縮への潮流
がある。
械力×時間の意)を低下させる方向であり、その結果、
洗剤粒子の溶解速度の低下によって洗浄力の劣化が生
じ、洗濯終了時に粉末洗剤の溶け残り、洗剤粒子の衣類
残留が増大することがある。
せ、微粉の発生を抑える目的で、平均粒子径を大きくし
た高嵩密度洗剤粒子群が知られている。しかし、粉末洗
剤組成物の高密度化は、輸送効率の向上や使用者の簡便
性に大きな利点をもたらした反面、洗剤粒子の圧密化に
より溶解性に対する懸念が高まった。即ち、該洗剤粒子
群は低嵩密度洗剤粒子群に比べて溶解時間が長いため、
水温や攪拌力等の洗濯条件によっては洗浄力の低下や溶
け残りが生じるおそれがあった。
は、ゼオライトを含有したクラッチャースラリーを調製
する際に、クエン酸塩を添加して、噴霧乾燥して得られ
るビーズの強度を向上させ、そのビーズに界面活性剤を
塗布して、高い溶解性特性を有する、平均粒径の大きい
高嵩密度洗剤粒子群を含有してなる洗浄剤が開示されて
いるが、低水温域での溶解性や洗浄性の点で未だ満足の
いくものではなかった。
は、150μm未満の粒子10重量%未満及び1700
μmより大きい粒子10重量%未満を有するベース粉末
に、クエン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の充填
剤粒子を有する洗剤組成物が開示されているが、洗濯機
の仕事量が低い場合における洗剤組成物の溶解性や分散
性の点で未だ満足のいくものではなかった。
は、粒度分布により溶解性が改善された高密度粒状洗剤
が開示されているが、保存安定性(例えば、保存時の耐
ケーキング性)の点で未だ満足のいくものではなかっ
た。
安価なビルダーである。しかし、炭酸塩は二酸化炭素と
反応して水不溶物となる。そのため、炭酸塩の配合には
上記利点はあるものの、配合によって洗濯の際の粉残留
物の低減の点や保存時の耐ケーキング性の点で問題が生
じることもあった。
なる洗濯条件でも溶解性及び洗浄性に優れ、且つ保存安
定性にも優れた高嵩密度洗剤粒子群を提供することにあ
る。
界面活性剤、水難溶性無機物及び炭酸塩を含有し、平均
粒径が150〜500μm、嵩密度が500g/L以上
の高嵩密度洗剤粒子群であって、710μm以上の粒径
の粒子群及び125μm未満の粒径の粒子群がそれぞれ
該洗剤粒子群全体の10重量%以下であり、かつ該洗剤
粒子群中の水難溶性無機物及び炭酸塩の含有量の和が1
0〜70重量%、該無機物の該炭酸塩に対する重量比が
1/2以上、1/1未満である高嵩密度洗剤粒子群、及
び(2)前記(1)記載の高嵩密度洗剤粒子群を含んで
なる洗浄剤組成物に関する。
0g/L、より好ましくは600〜1000g/L、特
に好ましくは650〜850g/Lである。経済効率の
観点から嵩密度は500g/L以上が好ましく、溶解性
の観点から1000g/L以下が好ましい。水分量は、
洗剤粒子群の20重量%以下が好ましく、10重量%以
下がより好ましく、5重量%以下が特に好ましい。
機物と炭酸塩との含有量の和は、洗浄性、溶解性、粉残
留物(水不溶物)の低減、耐ケーキング性等の観点から
洗剤粒子群の10〜70重量%であり、20〜60重量
%が好ましく、20〜50重量%がより好ましい。さら
に本発明の洗剤粒子群において、水難溶性無機物の炭酸
塩に対する重量比は1/2以上、1/1未満であり、1
1/20〜19/20が好ましく、3/5〜9/10が
より好ましい。溶解性及び分散性の観点から該重量比は
1/2以上が好ましく、洗浄力、粉残留物の低減、及び
耐ケーキング性の観点から1/1未満が好ましい。特
に、後述の態様1の場合、水難溶性無機物と炭酸塩との
関係がこれらの範囲内でかつ洗剤粒子群が特定の粒度範
囲であれば、分散性、溶解性及び保存安定性に優れ、さ
らに粉残留物低減を図ることができた洗剤粒子群とな
る。又は、後述の態様2の場合、上記関係がこれらの範
囲内であれば、ベース顆粒の構造は炭酸塩及び/又は水
溶性ポリマーがベース顆粒の内部よりも表面近傍に多く
偏在した構造となる。そのために、水中で表面近傍の水
溶性成分が速やかに溶解して、洗剤粒子表面からの洗剤
粒子の崩壊を促進するという溶解挙動を示す。その結
果、かかるベース顆粒により高速溶解性が実現され、さ
らに溶解性に優れた洗剤粒子群を得ることができる。
おける電気伝導度法による95%溶解時間が120秒以
下のものが好ましく、90秒以下のものがより好まし
い。更に、本発明の高嵩密度洗剤粒子群は、後述の分級
装置を用いて分級して得られた各分級粒子群の重量頻度
と、各分級粒子群の5℃における攪拌2分後の300μ
mでの透過率との積の総和が90%以上のものが好まし
く、95%以上のものがより好ましい。この値も洗剤粒
子群の溶解性を示す値であり、数値が100%に近いほ
ど溶解性が高いことを示す。なお、95%溶解時間と
は、後述の実施例に記載の方法により測定されたものを
いう。
を有する洗剤粒子群としては、例えば、以下の態様の粒
子群が好ましい。 1)態様1 本態様の洗剤粒子群の平均粒径は、ペースト化による溶
解速度遅延の防止及び洗剤粒子群の溶解性向上の観点か
ら150〜500μmであり、180〜500μmが好
ましく、180〜300μmがより好ましい。
攪拌等の洗浄条件での溶解性及び洗浄性の点で平均粒径
が150〜500μmであり、710μm以上の粒径の
粒子群が洗剤粒子群全体の10重量%以下、好ましくは
8重量%以下、より好ましくは5重量%以下、更に好ま
しくは3重量%以下、特に好ましくは0重量%、及び1
25μm未満の粒径の粒子群が10重量%以下、好まし
くは8重量%以下、より好ましくは5重量%以下、更に
好ましくは2重量%以下、特に好ましくは0重量%の洗
剤粒子群である。特に撹拌力の弱い閉塞された様な洗濯
条件において洗剤のペースト化を抑制する点で、180
μm未満の粒径の粒子群が10重量%以下が好ましく、
6重量%以下がより好ましく、3重量%以下が更に好ま
しい。該粒度分布は、例えば、それぞれの篩の目開きが
装置上部から下部に向かって2000μm、1410μ
m、1000μm、710μm、500μm、355μ
m、250μm、180μm及び125μmである9段
の篩と、目開きが125μmの篩を通り抜ける粒子群を
受ける、最下部にある受け皿とからなる分級装置を用い
て分級することにより求めることができる。また、平均
粒径は、重量50%径であり、上記の分級装置を用いて
測定できる。即ち、分級操作後、微粒から粗粒に向け
て、順番に重量頻度を積算し、積算の重量頻度が50%
以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμm
よりも一段大きい篩の目開きをbμmとした時、受け皿
からaμmの篩までの重量頻度の積算をc%、またaμ
mの篩上の重量頻度をd%とした場合、下記式(I)に
従って求めることができる。
性無機物、炭酸塩及び、要すれば水溶性ポリマーを含有
する。かかる態様の洗剤粒子群の組成としては、例え
ば、界面活性剤が5〜80重量%、水難溶性無機物が
3.5〜32.5重量%、より好ましくは4〜22.5
重量%、炭酸塩が5.5〜33重量%、より好ましくは
6〜25重量%、水溶性ポリマーが0〜20重量%、よ
り好ましくは1〜20重量%の組成が好ましい。洗浄
力、生産性、ケーキング防止及び流動性の観点から界面
活性剤の量が10〜60重量%がより好ましく、10〜
40重量%が特に好ましい。
剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性
剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤等が挙げられ
る。これらは単独で用いても、複数種を混合して用いて
も良い。
機物の一部を除いた主成分を連続ニーダーを用いて捏和
・混合し、得られた捏和物と残部の水難溶性無機物とを
粉砕機に投入して粉砕することにより得ることができ
る。そして、得られた洗剤粒子群を篩い分けすることに
よって所定の平均粒径の分布を有する洗剤粒子群を得る
ことができる。なお、連続ニーダーとしては、栗本鉄工
所製KRC2型等、粉砕機としてはホソカワミクロン製
DKASO6型等が好適例である。
解遅延の防止及び洗剤粒子群の溶解性の向上の観点から
150〜700μmであり、150〜500μmが好ま
しく、180〜400μmがより好ましい。
活性剤が担持されてなるものである。ベース顆粒は、水
難溶性無機物、炭酸塩及び、要すれば水溶性ポリマーを
含有してなる。
機物は3.5〜32.5重量%が好ましく、4〜22.
5重量%が特に好ましい。炭酸塩は5.5〜33重量%
が好ましく、6〜25重量%が特に好ましい。水溶性ポ
リマーは好ましくは1〜20重量%、より好ましくは1
〜15重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。
これらの範囲内であれば、ベース顆粒の構造は水溶性ポ
リマー及び/又は水溶性塩類がベース顆粒の内部よりも
表面近傍に多く偏在した構造となる。かかるベース顆粒
は、水中で表面近傍の水溶性成分が速やかに溶解して、
それにより洗剤粒子表面からの洗剤粒子の崩壊を促進す
るという溶解挙動を示すために、高速溶解性が実現さ
れ、さらに溶解性に優れた洗剤粒子群を得ることができ
る。したがって、本態様においては、ベース顆粒がかか
る偏在性を有することが好ましい。
ば、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)や光音響分
光法(PAS)を併用する方法(FT−IR/PAS)
を用いて行うことができる。これは、APPLIED SPECTROS
COPY vol.47 、1311- 1316(19 93) に記載のとおり、ベ
ース顆粒の表面から深さ方向における物質の分布状態を
解析する方法であり、それにより偏在性を確認すること
ができる。
界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽
イオン界面活性剤等が挙げられ、これらは単独で用いて
も、複数種を混合して用いても良い。取り分け、水溶性
色素汚れや襟、袖等の皮脂汚れ洗浄力や溶解性の点で、
陰イオン界面活性剤のカリウム塩がより好ましい。
しては、洗浄力の点で、ベース顆粒100重量部に対し
て5〜80重量部が好ましく、5〜60重量部がより好
ましく、10〜60重量部がさらに好ましく、15〜6
0重量部が特に好ましい。ベース顆粒に陰イオン界面活
性剤を担持させることにより、上記の偏在性を維持しつ
つ多量の界面活性剤を配合することができる。
にして調製することができる。まず、ベース顆粒を構成
する成分を含有するスラリーを調製する。次いで、スラ
リーを噴霧乾燥に付してベース顆粒を得る。噴霧乾燥に
より、ベース顆粒を構成する成分のうちの水溶性成分が
水分の蒸発に伴ってベース顆粒表面に移動する。そのた
めに、ベース顆粒は偏在性を示すことになる。次いで、
得られたベース顆粒と界面活性剤とを、回分式や連続式
の混合機に投入することによりベース顆粒に界面活性剤
を担持させることができる。
は、水に溶解する過程において粒子径の1/10以上の
径の気泡を粒子内部から放出し得る洗剤粒子(以下、気
泡放出洗剤粒子という)を含有することが好ましい。こ
の気泡放出洗剤粒子は、水に溶解する過程において、ま
ず、粒子内部に少量の水が浸入すると粒子内部から所定
の大きさの気泡が放出され、次いで、該粒子内部に大量
の水が浸入することによって粒子自体が崩壊(粒子の自
己崩壊)し、表面近傍からの溶解のみならず、粒子内部
からの溶解及び崩壊が起こる。
を水に溶解した場合に、該粒子の粒子径の1/10以
上、好ましくは1/5以上、より好ましくは1/4以
上、さらに好ましくは1/3以上の径の気泡(以下、所
定の大きさの気泡という)を放出する現象として、デジ
タルマイクロスコープや光学顕微鏡等で確認することが
できる。これに対して従来のコンパクト洗剤粒子では、
発生する殆どの気泡の大きさは洗剤粒子径の1/10未
満に過ぎず、粒子自体を自己崩壊させるには至らないた
め、本発明の洗剤粒子群のような十分な高速溶解性が得
られない。尚、気泡放出洗剤粒子は、水に静置状態にて
溶解させた場合、120秒以内に所定の大きさの気泡が
発生することが好ましく、60秒以内がより好ましく、
45秒以内がさらに好ましい。
泡放出洗剤粒子は、所定の大きさの気泡を放出可能な気
孔(単数個でも複数個でもよい)を有していれば良く、
特に、粒子の形態、構造に限定されない。例えば、単核
性の洗剤粒子であっても良く、単核性以外、例えば単核
性のベース顆粒を凝集させた洗剤粒子(以下、多核性洗
剤粒子という。)であっても良い。中でも、気泡放出洗
剤粒子は、単核性であることが、溶解速度を飛躍的に高
める観点から好ましい。
顆粒を核として製造された洗剤粒子であって、実質的に
1個の洗剤粒子の中に1個のベース顆粒を核として有す
る洗剤粒子をいう。
式で定義される粒子成長度を用いることができる。ここ
で言う単核性洗剤粒子群は、粒子成長度が、1.5以
下、好ましくは1.3以下、より好ましくは1.2以下
である。粒子成長度=(洗剤粒子群の平均粒径)/(ベ
ース顆粒の平均粒径)
れているため、所望の粒径範囲外の粒子(凝集粒子)の
生成が抑えられており(即ち、これは界面活性剤の配合
量の変動に対して得られる洗剤粒子群の平均粒径及び粒
度分布の変動が少ないことを示す。)、溶解性に優れた
洗剤粒子群が高収率で得られる。
子群に60重量%以上含有されることが好ましく、80
重量%以上がより好ましい。
ち、ガラスシャーレ(内径50mm)の底面中心に両面
テープを装着し、該両面テープ上に洗剤粒子群を付着さ
せる。次に、デジタルマイクロスコープを用いて得られ
る画像から個々の粒子についての円相当径(αμm)を
測定する。デジタルマイクロスコープとしては例えばK
EYENCE社製VH−6300を用いることができ
る。
ン交換水を5mL注入し、測定対象の個々の粒子につい
ての溶解挙動を観察する。粒子内部から気泡が放出され
る場合、気泡が粒子から離脱する瞬間の画像から気泡の
円相当径(βμm)を測定する。尚、粒子内部から複数
個の気泡が放出される場合にはそれぞれの気泡について
測定した円相当径の最大値をβμmとする。そして粒子
径に対する気泡径の比(β/α)をそれぞれの粒子につ
いて求める。
内部に粒子径の1/10〜4/5の、好ましくは1/5
〜4/5の径の気孔が存在することが好ましい。
る。即ち、選択された粒子を壊さない様にメス等で最大
粒子径を含む面で切断する。切断面を走査型電子顕微鏡
(SEM)で観察して、切断粒子の切断面の円相当径
(粒子径)(γμm)及び粒子内部で気孔の存在が確認
された場合には気孔の円相当径(気孔径)(δμm)を
測定する。なお、複数個の気孔が確認される場合には、
その中で最も大きい気孔についての円相当径をδμmと
する。そして粒子径に対する気孔径の比(δ/γ)を求
める。
により構成される場合、ベース顆粒はその内部に粒子径
の1/10〜4/5の、好ましくは1/5〜4/5の径
の気孔が存在する構造が好ましい。気孔径は、前述の方
法で測定することができる。
の中で、高速溶解性を発現させる最も好ましい態様とし
ては、前記のような偏在性を有すると共に、さらに気泡
放出洗剤粒子である態様2の洗剤粒子群が挙げられる。
ステル塩、高級アルコールのエトキシル化物の硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンス
ルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ
脂肪酸塩若しくはそのアルキルエステル塩、又は脂肪酸
塩等が挙げられる。特に、アルキル鎖の炭素数が10〜
18の、より好ましくは12〜14の直鎖アルキルベン
ゼンスルホン酸塩、炭素数が10〜20のα−スルホ脂
肪酸アルキルエステル塩が好ましい。
ールのエチレンオキシド(以下「EO」という)付加
物、若しくはEO/プロピレンオキシド(以下「PO」
という)付加物、脂肪酸アルカノールアミド、アルキル
ポリグリコシド等が挙げられる。特に炭素数が10〜1
6のアルコールのEO1〜10モル付加物が皮脂汚れの
除去、耐硬水性、生分解性の点、及び直鎖アルキルベン
ゼンスルホン酸塩との相性の点で好ましい。
ルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミノプロピルベタイン
等が、陽イオン界面活性剤としては、モノ(又はジ)ア
ルキル型第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
オン界面活性剤、両性界面活性剤及び陽イオン界面活性
剤の含有量は、それぞれ好ましくは0〜60重量%、0
〜60重量%、0〜20重量%及び0〜20重量%、よ
り好ましくは1〜50重量%、1〜50重量%、1〜1
0重量%及び1〜10重量%の範囲で適宜調整すれば良
い。
粒径が0.1〜20μmのものが好ましい。具体的な物
質としては、結晶性又は非晶質のアルミノケイ酸塩、二
酸化ケイ素、水和ケイ酸化合物、パーライト、ベントナ
イト等の粘土化合物等が挙げられる。中でも金属イオン
封鎖能及び界面活性剤の吸油能の点で結晶性アルミノケ
イ酸塩が好ましく、ゼオライト(A型、P型、X型)が
より好ましい。
リマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖
類等が挙げられる。中でも金属イオン封鎖能、固体汚れ
・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で、分子量が
数千〜10万のカルボン酸系ポリマーが好ましい。特
に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアク
リル酸塩が好ましい。ここで、塩としてはナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。水溶性
ポリマーをさらに配合することは、汚れ成分の再付着防
止効果が洗剤粒子群に付与できるため、好ましい。
ニウム塩、又はアミン塩等が挙げられる。該成分を配合
することは、該成分と水との反応で生じた水和熱、溶解
熱により、洗剤粒子から発生する気泡を熱膨張させ、そ
れにより粒子の崩壊性を促進できる点でより好ましい。
野で公知のビルダー、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、
漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセ
ルロース等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光
増白剤、抑泡剤(シリコーン等)、香料等を含有させる
ことができる。
酸水素塩、亜硫酸塩、硫酸水素塩、塩酸塩、又はリン酸
塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩
等の水溶性無機塩類や、クエン酸塩やフマル酸塩等の低
分子量の水溶性有機酸塩、蛍光染料、顔料、染料等の補
助成分を含有又は担持させることができる。
向上の観点から、本発明の洗剤粒子群と表面被覆剤とを
混合して表面改質を行っても良い。表面被覆剤として
は、硫酸塩、アルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二
酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シ
リカ誘導体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化
合物、金属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボ
キシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリ
アクリル酸塩、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又
はその塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー、脂
肪酸又はその塩等が挙げられる。表面被覆剤の含有量
は、洗剤粒子群中に好ましくは0〜20重量%、より好
ましくは1〜10重量%である。
る洗浄剤組成物に関する。該洗剤粒子群の含有量は、洗
浄剤組成物としての溶解性及び洗浄性の点から洗浄剤組
成物の50重量%以上が好ましく、80重量%以上がよ
り好ましい。
群以外の成分として、界面活性剤やビルダー等の洗浄剤
基剤、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤
等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース
等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤、
抑泡剤(シリコーン等)、香料等の成分を含有させるこ
ともできる。前記成分の含有量は、洗浄力向上の点で洗
浄剤組成物の15〜80重量%が好ましく、21〜65
重量%がより好ましく、25〜55重量%が特に好まし
い。
K 3362に規定された方法で測定する。また、平均
粒径はメジアン径であり、JIS Z 8801の標準
篩を用いて試料を5分間振動させた後、ふるいの目開き
のサイズによる重量分率から測定する。
た。水温が55℃に達した後に、50重量%のドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液36kg、40重
量%のアクリル酸−マレイン酸コポリマー(ナトリウム
塩、70モル%中和、モノマー比はモル比でアクリル酸
/マレイン酸=7/3)水溶液75kgを添加した。こ
れを15分間攪拌した後に、炭酸ナトリウム270k
g、硫酸ナトリウム90kg、亜硫酸ナトリウム9k
g、蛍光染料3kgを添加した。これを更に15分間攪
拌した後に、4A型ゼオライト150kgを添加した。
これを30分間攪拌してスラリーを得た(最終温度は6
0℃)。また、このスラリー中の水分は50重量%であ
った。
より噴霧を行うことによりベース顆粒を調製した。得ら
れたベース顆粒の組成は次のとおりである。ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム3.0重量%、アクリル酸
−マレイン酸コポリマー(ナトリウム塩)5重量%、炭
酸ナトリウム45重量%、硫酸ナトリウム15重量%、
亜硫酸ナトリウム1.5重量%、蛍光染料0.5重量
%、ゼオライト25重量%、水5重量%。
析した結果、顆粒内側はゼオライトの比率が高いこと、
水溶性ポリマー及び水溶性塩類は粒子表面近くに多く存
在した被覆型の粒子構造を有していること、即ち該ベー
ス顆粒は偏在性を有することが確認された。
(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記ベース顆
粒100重量部を投入し、主軸(150rpm)とチョ
ッパー(4000rpm)の攪拌を開始した。そこに、
炭素数12〜16、平均EO付加モル数7.0のポリオ
キシエチレンアルキルエーテル16重量部、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム16重量部、ポリエチレン
グリコール(平均分子量15000)1重量部及び水5
重量部を加熱混合して得られた70℃の混合液を3分間
で投入し、その後5分間攪拌を行い洗剤粒子群を得た。
さらに、結晶性シリケート(SKS−6、平均粒径50
μm)5重量部と非晶質アルミノケイ酸塩5重量部とを
投入し表面被覆を行った。なお、非晶質アルミノケイ酸
塩は、Al2O3 =29.6重量%、SiO2 =52.
4重量%、Na2 O=18.0重量%(1.0Na2 O
・Al2 O2 ・3.10SiO2 )の組成のものであっ
て、そのCaイオン捕捉能は185CaCO3 mg/
g、吸油能は285mL/100g、含有水分量は1
1.2重量%であった。次いで、分級装置を用いて洗剤
粒子群を分級し、所望の粒度分布に調整した。得られた
洗剤粒子群の物性を表1に示す。
0.5重量部と香料0.5重量部とを混合して洗浄剤組
成物を得た。酵素としては、セルラーゼK(特開昭63
−264699号公報記載のもの)、リポラーゼ100
T(ノボ社製)を3:1の重量比で混合したものを用い
た。
解性、洗浄性及び保存安定性を以下に示すようにして評
価した。これらの結果を表1に示す。
気伝導度法による95%溶解時間と粉残留物の量を測定
して評価した。即ち、95%溶解時間については、内径
105mmの円柱状の1Lビーカーに10℃の蒸留水1
Lを入れ、電気伝導度計をセットした。全長35mm、
直径7.5mmの円柱状攪拌子を用いて550rpmに
て攪拌を行った。10℃の試料1gを水の渦中心に投入
し、この時点を0秒として、10秒間隔で電気伝導度を
測定した。継続して2分以上測定値が上昇しなくなった
値を100%溶解値として95%溶解値を算出した。そ
してその値に至るまでに要する時間を95%溶解時間と
し、該95%溶解時間で溶解性を評価した。
製、全自動洗濯機「愛妻号NA−F42Y1」に衣料2
kg(木綿肌着50重量%、ポリエステル/綿混Yシャ
ツ50重量%)を投入した後、洗剤組成物25gを投入
し、中水位(40L)の設定で5℃の水道水を注水し、
標準水流で5分間の洗濯を行なった。洗濯工程終了後に
排出される洗濯排水を500μm篩で濾過し、篩上に残
留する洗剤量を下記評価基準に基づいて評価した。表
中、「○」は、洗剤粒子がほとんどないことを示し、
「×」は、洗剤粒子が多量に残留していることを示す。
ための試験は、特開平10−168485号公報の第1
4欄第6行以降に記載の方法に従って実施した。表中、
洗浄率65%以上を合格品として「○」と、65%未満
を不合格品として「×」と表示した。
キング性を用いて以下のように評価した。濾紙(ADV
ANTEC社製 No.2)で長さ10.2cm×幅
6.2cm×高さ4cmの天部のない箱を作り、四隅を
ステープラーでとめた。試料50gを入れた該箱の上に
アクリル樹脂板(15g)と鉛板(250g)を載せ
た。これを温度35℃、湿度40%の雰囲気下で一ヶ月
放置した後のケーキング状態について下記の通過率を求
めることによって耐ケーキング性を評価した。<通過率
> 試験後の試料を篩(JIS Z 8801規定の目
開き4760μm)上に静かにあけ、通過した粉末重量
を計り、試験後の試料に対する通過率(%)を求めた。
表中、通過率が70%以上を「○」と、70%未満を
「×」と表示した。
た。水温が55℃に達した後に、50重量%のドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液120kg、α−
オレフィンスルホン酸ナトリウム(炭素数16〜18)
48kg、牛脂脂肪酸ナトリウム24kg、4A型ゼオ
ライト30kg、炭酸ナトリウム198kg、非晶質ケ
イ酸塩(1号ケイ酸ナトリウム(東ソー(株)製))3
6kg、亜硫酸ナトリウム12kg、40重量%のアク
リル酸−マレイン酸コポリマー(ナトリウム塩、70モ
ル%中和、モノマー比はモル比でアクリル酸/マレイン
酸=3/7)45kg、蛍光染料(チノパールCBS−
X(チバーガイギー社製)、ホワイテックスSA(住友
化学製)を1:1の重量比で混合したもの)1.8k
g、硫酸ナトリウム49kgを添加した。これを30分
間攪拌してスラリーを得た(最終温度は60℃)。ま
た、このスラリー中の水分は50重量%であった。この
スラリーを噴霧乾燥塔に供給し、塔頂より噴霧を行うこ
とにより噴霧乾燥粒子を調製した。得られた乾燥噴霧粒
子の水分は7.2重量%であった。
シリケート(SKS−6、平均粒径50μm)5重量部
をレディゲミキサー(攪拌転動造粒機、松坂技研製)に
投入し攪拌を開始した。そこで炭素数12〜16、平均
EO付加モル数7.0のポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル4重量部をスプレーすることにより添加し、造粒
を行った。次いで、4A型ゼオライト5重量部を投入
し、表面改質を行い洗剤粒子群を得た。次いで、分級装
置を用いて洗剤粒子群を分級し、所望の粒度分布に調整
した。得られた洗剤粒子群の物性を表1に示す。
リーキルンに入れ、酵素0.5重量部と香料0.5重量
部とを混合して洗浄剤組成物を得た。酵素としては、実
施例1で用いた酵素混合物と同じものを用いた。得られ
た洗浄剤組成物の物性を表1に示す。
た。まず、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
〔LAS−Na〕(C12−14)13重量部、α−ス
ルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム〔SFE−Na〕
(パーム油由来)10重量部、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル(C12、EO6モル)4重量部、ポリエ
チレングリコール(分子量8500)1重量部、4A型
ゼオライト12重量部、アクリル酸−マレイン酸コポリ
マー(分子量70000)3重量部、脂肪酸ナトリウム
(牛脂由来)8重量部、1号ケイ酸ナトリウム1重量
部、炭酸ナトリウム16重量部、硫酸ナトリウム5重量
部、亜硫酸ナトリウム1重量部、蛍光染料0.3重量部
及び水3.2部からなる固形分50重量%スラリーを調
製し、噴霧乾燥して噴霧乾燥組成物を得た。これに、結
晶性シリケート3重量部及び炭酸ナトリウム10重量部
をリボンミキサーに投入して混合を行った。得られた混
合物を前押し出し式2軸型押し出し造粒機(ペレッター
ダブル:不二パウダル(株)製)で直径が10mmの円
柱状に押し出し成形して圧密化した。得られたペレット
状物を、4A型ゼオライト4重量部とともにフラッシュ
ミル(不二パウダル(株)製)で粉砕造粒して表面被覆
を行った。この造粒物から粗大物を取り除いた後、Vブ
レンダーに移し、4A型ゼオライト4重量部を混合して
洗剤粒子群を得た。次いで、分級装置を用いて洗剤粒子
群を分級し、表1に示す粒度分布に調整した。得られた
洗剤粒子群(実施例2〜3、比較例2)の物性を表1に
示す。
重量部と香料0.2重量部を混合して洗浄剤組成物を得
た。酵素としては、実施例1で用いた酵素混合物と同じ
ものを用いた。得られた洗浄剤組成物の物性を表1に示
す。
し、炭酸ナトリウムをスラリー中に配合しない以外は実
施例2と同様にして洗剤粒子群及び洗浄剤組成物を得
た。それぞれの物性を表1に示す。
子群は、比較例1〜3で得られた洗剤粒子群に比べ、9
5%溶解時間が極めて短く、洗浄力に優れ、且つ耐ケー
キング性の品質が改善され、粉残留物の量も低減された
ものであることがわかる。
が低減され、溶解性及び耐ケーキング性が良好であり、
低温洗浄条件であっても洗浄力を十分に発揮できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 界面活性剤、水難溶性無機物及び炭酸塩
を含有し、平均粒径が150〜500μm、嵩密度が5
00g/L以上の高嵩密度洗剤粒子群であって、710
μm以上の粒径の粒子群及び125μm未満の粒径の粒
子群がそれぞれ該洗剤粒子群全体の10重量%以下であ
り、かつ該洗剤粒子群中の水難溶性無機物及び炭酸塩の
含有量の和が10〜70重量%、該無機物の該炭酸塩に
対する重量比が1/2以上、1/1未満である高嵩密度
洗剤粒子群。 - 【請求項2】 水難溶性無機物及び炭酸塩を含有してな
るベース顆粒に界面活性剤が担持されてなる、平均粒径
が150〜700μm、嵩密度が500g/L以上の高
嵩密度洗剤粒子群であって、該洗剤粒子群中の水難溶性
無機物及び炭酸塩の含有量の和が10〜70重量%、該
無機物の該炭酸塩に対する重量比が1/2以上、1/1
未満である高嵩密度洗剤粒子群。 - 【請求項3】 10℃における電気伝導度法による95
%溶解時間が120秒以下である請求項1又は2記載の
高嵩密度洗剤粒子群。 - 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の高嵩密度洗
剤粒子群を含んでなる洗浄剤組成物。
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JP2013155211A (ja) * | 2012-01-26 | 2013-08-15 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 粒状洗浄剤、及びその製造方法、並びに成形機の洗浄方法 |
-
2000
- 2000-04-20 JP JP2000119656A patent/JP3881821B2/ja not_active Expired - Fee Related
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