JP2001011088A - 架橋ジルコノセン化合物の製造方法 - Google Patents

架橋ジルコノセン化合物の製造方法

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JP2001011088A
JP2001011088A JP11189333A JP18933399A JP2001011088A JP 2001011088 A JP2001011088 A JP 2001011088A JP 11189333 A JP11189333 A JP 11189333A JP 18933399 A JP18933399 A JP 18933399A JP 2001011088 A JP2001011088 A JP 2001011088A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含ハロゲン置換基を有するラセミ体架橋ジル
コノセン化合物を、工業的に高収率で効率よく製造する
方法を提供。 【解決手段】 含ハロゲン置換基を有する架橋シクロペ
ンタジエン化合物と該化合物を脱プロトン化することの
できる塩基との反応物を、ジルコニウム化合物と溶媒中
で反応させて架橋ジルコノセン化合物を製造する方法に
おいて、該溶媒中のテトラヒドロフラン濃度が0.5〜
5mol/Lの範囲であることを特徴とする、含ハロゲ
ン置換基を有する架橋ジルコノセン化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含ハロゲン置換基
を有する架橋ジルコノセン化合物の製造方法、更に詳し
くはラセミ/メソ生成比の高い含ハロゲン置換基を有す
る架橋ジルコノセン化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】α−オレフィン重合用触媒として知られ
ているメタロセン触媒は、重合活性が高く、分子量分布
が狭い重合体が得られるという特徴を有する。特に二つ
のシクロペンタジエニル基が架橋された構造の配位子を
有する立体剛直性な遷移金属錯体を用いることにより、
アイソタクチックポリプロピレンが得られることが知ら
れている(Journal of American
Chemical Society 106,p.63
55,1984)。更に、2個のシクロペンタジエニル
基がケイ素原子で架橋された遷移金属錯体により、高い
アイソタクチシティーを持つポリプロピレンが得られる
ことが公知である(特開昭63−295607号公報、
特開平1−275609号公報、特開平2−13148
8号公報)。特に、シクロペンタジエン誘導体がアズレ
ン誘導体である場合に、より高沸点かつ高分子量のα−
オレフィン重合体が得られることが特開平6−2399
14号公報に開示されている。このようなα−オレフィ
ンの立体規則性重合はキラルメタロセン化合物によって
実現される。特に、ラセミ体のメタロセン化合物は、メ
ソ体のメタロセン化合物よりも高い立体規則性を発現す
るため、メタロセン化合物の製造においては、ラセミ体
メタロセン化合物を選択的に合成することが要求され
る。
【0003】通常、架橋メタロセン化合物を製造する場
合、架橋シクロペンタジエン化合物にアルキルリチウム
等の塩基を作用させてリチウム化合物とした後、四塩化
ジルコニウム等の金属化合物と反応させる方法が一般的
である。その際、反応媒体として種々の有機溶媒を用い
ることができる。例えば、テトラヒドロフランを単独溶
媒として用いる方法が知られている(Angew.Ch
em.Int.Ed.Engl.,24(1985)5
07、J.Organomet.Chem.,342
(1988)21)。この方法で製造される架橋メタロ
セン化合物は、空気や水分に非常に敏感である。また、
副生物の除去のために、溶剤洗浄、抽出、再結晶などの
多工程の後処理が必要である。さらには、得られる架橋
メタロセン化合物中に、テトラヒドロフランが残存しや
すい、という問題がある。
【0004】含ハロゲン炭化水素を用いる方法も知られ
ている。例えば、ジクロロメタンを単独溶媒として用い
ることもできる(特開平6−100579号公報)が、
−78℃付近の極低温が必要であり、工業製造上問題が
ある。特開平5−239083号公報には、ジエチルエ
ーテルなどの弱塩基性エーテル類を単独に用いる製造方
法が開示されている。この方法では、低沸点、引火性な
ど危険性の高いジエチルエーテルを工業的に大量に用い
るという問題点がある。脂肪族または芳香族の炭化水素
を単独に用いる方法も知られているが(特開平6−12
2692号公報、Organometallics,1
3,954(1994))、含ハロゲン置換基を有する
架橋メタロセン化合物の製造においては、炭化水素の低
極性の性質の影響で系内が不均一化し、反応性が低下す
る。
【0005】また、混合溶媒を用いる製造方法も知られ
ている。例えば、特開平5−239083号公報には、
ジエチルエーテルなどに脂肪族炭化水素を添加する方法
が開示されている。しかし、含ハロゲン置換基を有する
架橋メタロセン化合物の製造においては、脂肪族炭化水
素の混合反応系の低極性化で、反応性が低下する問題が
ある。特開平6−122692号公報には、脂肪族およ
び芳香族の炭化水素溶媒にエーテル類を添加する製造方
法が開示されている。しかしこの方法は、インデン骨格
を有する架橋シクロペンタジエン化合物を用いるときに
限定され、またエーテル類の混合量については開示がな
い。特開平10−45786号公報には、シクロペンタ
ジエニル化合物を脂肪族または芳香族炭化水素のような
非極性溶媒に溶解または懸濁させた後、エーテル類のよ
うな溶媒を添加し、ブチルリチウムによるリチオ化処理
を実施する、という製造方法が開示されている。しか
し、溶媒添加方法に制約があるということは工業的製造
上問題である。
【0006】上記のいずれの手法でも、目的とするラセ
ミ体メタロセン化合物の他に、例えばメソ体のような好
ましくない異性体メタロセン化合物が大量に生成してし
まう。そのため立体規則性重合用触媒として使用するに
は、さらに複雑な工程を経てラセミ体メタロセン化合物
を精製することが必要であり、これは工業製造上の大き
な問題となる。
【0007】一方、ラセミ体メタロセン化合物を選択的
に製造する方法も知られている。例えば、WO96/3
4002公報には、エーテル類と芳香族炭化水素混合溶
媒中で反応させ、高いラセミ/メソ生成比でメタロセン
化合物を製造する方法が開示されている。しかし、この
方法は、用いる遷移金属ハライドをジアミン化合物のキ
レート付加物へ変換させてからメタロセン化合物製造に
使用することが必須であり、工程数の増加という面で工
業製造上問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、含ハ
ロゲン置換基を有するラセミ体架橋ジルコノセン化合物
を、工業的に高収率で効率よく製造する方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、テトラヒドロフランを
一定の濃度範囲で含む溶媒を反応媒体とすることによ
り、高収率で効率よく含ハロゲン置換基を有するラセミ
体架橋ジルコノセン化合物を製造する方法を見出し、本
発明を完成させた。すなわち、本発明は、含ハロゲン置
換基を有する架橋シクロペンタジエン化合物と該化合物
を脱プロトン化することのできる塩基との反応物を、ジ
ルコニウム化合物と溶媒中で反応させて架橋ジルコノセ
ン化合物を製造する方法において、該溶媒中のテトラヒ
ドロフラン濃度が0.5〜5mol/Lの範囲であるこ
とを特徴とする、含ハロゲン置換基を有する架橋ジルコ
ノセン化合物の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明において用いることのできる、含ハロゲン置換基を
有する架橋シクロペンタジエン化合物は、下記一般式
(I)で表される。
【0011】
【化2】
【0012】一般式(I)中、R、R、R、R
は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素
数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜18のケイ素含有
炭化水素基または炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
基を示す。上記のハロゲン原子の具体例としては、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子がある。
これらの中でも、塩素原子が好ましい。上記の炭素数1
〜10の炭化水素基の具体例としては、メチル、エチ
ル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブ
チル、s−ブチル、t−ブチル等のアルキル基、ビニ
ル、プロペニル等のアルケニル基、ベンジル、フェニル
エチル等のアリールアルキル基、フェニル、トリル、1
−ナフチル等のアリール基が挙げられる。
【0013】上記の炭素数1〜18のケイ素含有炭化水
素基の具体例としては、トリメチルシリル、トリエチル
シリル、t−ブチルジメチルシリル等のトリアルキルシ
リル基、トリフェニルシリル等のトリアリールシリル
基、ジメチルフェニルシリル等の(アルキル)(アリー
ル)シリル基、ビス(トリメチルシリル)メチル等のア
ルキルシリルアルキル基等が挙げられる。上記の炭素数
1〜20のハロゲン化炭化水素基において、ハロゲン原
子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子が挙げられる。そして上記のハロゲン化炭化水素基
は、ハロゲン原子が例えばフッ素原子の場合、フッ素原
子が上記の炭化水素基の任意の位置に置換した化合物で
ある。具体的には、フルオロメチル、ジフルオロメチ
ル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチ
ル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチ
ル、トリブロモメチル、ヨードメチル基等が挙げられ
る。
【0014】一般式(I)中、RおよびRは、縮合
環RおよびR上の水素原子と置き替わる置換基であ
って、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1〜2
0の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、アミノ基、
炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基、または炭素数1
〜20の硫黄含有炭化水素基を示す。上記のハロゲン原
子の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子が挙げられる。上記の炭素数1〜20の
炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n−プ
ロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−
ブチル、t−ブチル等のアルキル基、ビニル、プロペニ
ル等のアルケニル基、ベンジル、フェニルエチル等のア
リールアルキル基、フェニル、トリル、1−ナフチル、
ビフェニル等のアリール基等が挙げられる。上記の炭素
数1〜20のハロゲン化炭化水素基において、ハロゲン
原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子が挙げられる。そして上記のハロゲン化炭化水素
基は、ハロゲン原子が例えばフッ素原子の場合、フッ素
原子が上記の炭化水素基の任意の位置に置換した化合物
である。具体的には、フルオロメチル、ジフルオロメチ
ル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチ
ル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチ
ル、トリブロモメチル、ヨードメチル基等が挙げられ
る。
【0015】上記の炭素数1〜20の酸素含有炭化水素
基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシ等のアルコキシ基、フェノキシ、メチルフ
ェノキシ、ナフトキシ等のアリロキシ基、フェニルメト
キシ、ナフチルメトキシ等のアリールアルコキシ基、フ
リル基等の酸素含有複素環基等が挙げられる。上記の炭
素数1〜20の窒素含有炭化水素基の具体例としては、
メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチ
ルアミノ等のアルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフ
ェニルアミノ等のアリールアミノ基、(メチル)(フェ
ニル)アミノ等の(アルキル)(アリール)アミノ基、
ピラゾリル、インドリル等の窒素含有複素環基等が挙げ
られる。上記の炭素数1〜20の硫黄含有炭化水素基の
具体例としては、前記含酸素化合物の酸素が硫黄に置換
した置換基等が挙げられる。ただし、上記のR
、R、R、R、Rのうち少なくとも1つは
ハロゲン原子または炭素数1〜20のハロゲン化炭化水
素基である。
【0016】一般式(I)中、RおよびRは、それ
ぞれ独立して、それが結合する5員環に対して縮合環を
形成する炭素数3〜10の飽和または不飽和の2価の炭
化水素基を示す。従って、当該縮合環は、5〜12員環
である。この当該縮合環は、好ましくは5〜10員環で
あり、さらに好ましくは7員環である。上記Rおよび
の具体例としては、トリメチレン、テトラメチレ
ン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン
等の2価の飽和炭化水素基、プロペニレン、2−ブテニ
レン、1,3−ブタジエニレン、1−ペンテニレン、2
−ペンテニレン、1,3−ペンタジエニレン、1,4−
ペンタジエニレン、1−ヘキセニレン、2−ヘキセニレ
ン、3−ヘキセニレン、1,3−ヘキサジエニレン、
1,4−ヘキサジエニレン、1,5−ヘキサジエニレ
ン、2,4−ヘキサジエニレン、2,5−ヘキサジエニ
レン、1,3,5−ヘキサトリエニレン等の2価の不飽
和炭化水素基が挙げられる。
【0017】一般式(I)中、mおよびnは、それぞれ
独立して、0〜20の整数を示す。mおよびnは、1〜
5が好ましい。mおよび/またはnが2〜20の整数の
場合は、複数の基R、Rは、互いに同一でも異なっ
ていても構わない。また、mまたはnが2以上の場合、
それぞれR同士またはR同士が連結して新たな環構
造を形成してもよい
【0018】Qは、二つの5員環を結合する、炭素数1
〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素
基を有していてもよいシリレン基、オリゴシリレン基、
ゲルミレン基のいずれかを示す。上記のシリレン基、オ
リゴシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素
基またはハロゲン化炭化水素基が存在する場合は、それ
らが互いに結合して環構造を形成していてもよい。上記
のQの具体例としては、メチレン、1,2−エチレン等
のアルキレン基、(メチル)(フェニル)メチレン、ジ
フェニルメチレン等のアリールアルキレン基、メチルシ
リレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン等のアル
キルシリレン基、メチルフェニルシリレン、メチルトリ
ルシリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基、
ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基、テトラメ
チルジシリレン等のオリゴシリレン基、ゲルミレン基、
上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリ
レン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲル
ミレン基、アリールゲルミレン基等が挙げられる。
【0019】本発明においては、一般式(I)で示され
る架橋シクロペンタジエン化合物を、この化合物を脱プ
ロトン化することのできる塩基と反応させた後、つづい
てジルコニウム化合物と反応させるときの反応媒体とし
てテトラヒドロフランを0.5〜5mol/Lの濃度範
囲に含有するように調製した溶媒を用いて、含ハロゲン
置換基を有するラセミ体の架橋ジルコノセン化合物を優
先的に製造する。本発明において使用されるテトラヒド
ロフランの濃度範囲は、0.5〜5mol/Lであり、
好適には1〜5mol/Lであり、さらに好適には1〜
4mol/Lである。
【0020】本発明においては、具体的には、次のよう
な方法等によって架橋ジルコノセン化合物を製造するこ
とができる。 (1)架橋シクロペンタジエン化合物をテトラヒドロフ
ランを0.5〜5mol/Lの濃度範囲に含有するよう
に調製した溶媒に溶解させ、これに架橋シクロペンタジ
エン化合物を脱プロトン化することのできる塩基を加え
て反応させ、続いてジルコニウム化合物と反応させるこ
とにより、架橋ジルコノセン化合物を製造する。 (2)架橋シクロペンタジエン化合物を前記塩基と芳香
族炭化水素、脂肪族炭化水素、エーテル類等の有機溶媒
中または無溶媒下に処理して架橋シクロペンタジエニル
塩に転化した後、テトラヒドロフランを0.5〜5mo
l/Lの濃度範囲に含有するように調製した溶媒に溶解
または調製し、続いてジルコニウム化合物と反応させて
架橋ジルコノセン化合物を製造する。 (3)架橋シクロペンタジエン化合物を前記塩基で溶媒
中または無溶媒下に処理して、架橋シクロペンタジエニ
ル塩に転化し、溶媒留去、溶剤洗浄等により精製単離し
たあと、テトラヒドロフランを0.5〜5mol/Lの
濃度範囲に含有するように調製した溶媒中でジルコニウ
ム化合物と反応させ、架橋ジルコノセン化合物を製造す
る。
【0021】上記(2)および(3)の場合、架橋シク
ロペンタジエン化合物と上記塩基との反応に使用する溶
媒としては、特に制限はなく、脂肪族炭化水素、脂環式
炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル類等、およびそれ
らの混合溶媒を使用することができる。
【0022】本発明において、テトラヒドロフランを
0.5〜5mol/Lの濃度範囲に含有するように調製
した溶媒とは、テトラヒドロフラン以外の溶媒として、
芳香族炭化水素またはエーテル類などからなる溶媒であ
る。本発明において使用される芳香族炭化水素として
は、炭素数6〜10までの芳香族炭化水素である。具体
例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレ
ン等が挙げられ、好ましくは、ベンゼン、トルエンであ
る。
【0023】本発明において使用されるエーテル類とし
ては、炭素数4〜10のエーテル類である。具体例とし
ては、ジエチルエーテル、ジ(n−プロピル)エーテ
ル、ジ(i−プロピル)エーテル、ジ(n−ブチル)エ
ーテル、メチル(n−ブチル)エーテル、メチル(t−
ブチル)エーテル、1,2−ジメトキシエタン等の脂肪
族エーテル類、1,4−ジオキサン、テトラヒドロピラ
ン等の環状エーテル類が挙げられる。この中では、脂肪
族エーテルのジエチルエーテル、ジ(i−プロピル)エ
ーテルが好適である。芳香族炭化水素とエーテル類との
混合体積比は、架橋シクロペンタジエン化合物、上記塩
基、ジルコニウム化合物の反応性を損なわない程度にお
いて任意の割合に設定することができる。好ましくは、
100/0〜1/30の範囲であり、より好ましくは3
0/1〜1/10の範囲である。
【0024】また、それらは、それぞれ2種以上の混合
溶媒であってもよい。例えば上記(2)において、ある
エーテル類を溶媒として架橋シクロペンタジエン化合物
と上記塩基とを反応させた後、別のエーテル類を加え
て、芳香族炭化水素およびそれらの2種のエーテル類を
含み、テトラヒドロフランを0.5〜5mol/Lの濃
度範囲に含有するように調製した混合溶媒とし、ジルコ
ニウム化合物と反応させて架橋ジルコノセン化合物を製
造することもできる。
【0025】本発明に使用される塩基は、架橋シクロペ
ンタジエン化合物を脱プロトン化することのできる塩基
であり、好ましくは、該化合物のシクロペンタジエニル
環からプロトンを引き抜くことができる化合物である。
工業的に有利な塩基としては、例えば、アルカリ金属、
アルカリ土類金属、またはこれらの金属化合物である。
具体例としては、アルカリ金属としては、リチウム、ナ
トリウム、カリウムおよびそれらのアマルガムが挙げら
れる。アルカリ土類金属としては、カルシウム、マグネ
シウムなどが挙げられる。アルカリまたはアルカリ土類
の金属化合物としては、リチウムを例にとると、メチル
リチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、se
c−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、リチ
ウムジイソプロピルアミド、リチウムナフタレニド等が
挙げられる。これらの中では、n−ブチルリチウムが好
適である。
【0026】上記の塩基は溶液として使用することもで
きる。具体的には、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液
もしくはトルエン溶液、メチルリチウムのジエチルエー
テル溶液、sec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶
液などが例示される。この場合には、仕込み時の反応溶
媒に塩基溶液からの溶媒が追加されることになるので、
それも含めた総溶媒量に対して本発明におけるテトラヒ
ドロフラン濃度に調製すればよい。これらの塩基の使用
量は、架橋シクロペンタジエン化合物1モルに対し、通
常0.1〜5.0、好ましくは1.8〜2.4モルであ
る。
【0027】これらの塩基とシクロペンタジエン化合物
とを接触させる際の反応温度は、−100〜100℃、
好ましくは−80〜30℃、さらに好ましくは−10〜
25℃である。通常は低温において接触させ、その後徐
々に室温まで昇温させる方法が用いられる。
【0028】本発明に用いられるジルコニウム化合物
は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水
素基、炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基、炭素数
1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭素数1〜20の酸
素含有炭化水素基、アミノ基、炭素数1〜20の窒素含
有炭化水素基などと遷移金属が結合した化合物であり得
る。また酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子、砒
素原子などを有する化合物が付加した化合物も含まれ
る。具体的には、(1)ZrCl、ZrBrなどの
ハロゲン化合物、(2)ZrCl・nTHF、ZrC
・n(HNCHCHNH)などのハロゲン
化合物付加物、(3)(CZrCl、(C
Zr(CHなどのシクロペンタジエニ
ル化合物、(4)Zr(acac)、Zr(aca
c)Clなどのキレート配位子を有する化合物、
(5)Zr(NMeCl、Zr(NEt
Clなどのアミノ基を有する化合物等が例示され、好
ましくはZrCl、ZrCl・nTHF、である。
なお、上記において、acacはアセチルアセトナート
配位子、THFはテトラヒドロフラン、Meはメチル
基、Etはエチル基である。
【0029】これらのジルコニウム化合物の使用量は、
シクロペンタジエン化合物1モルに対し、通常0.5〜
2.0モル、好ましくは0.8〜1.2モルである。こ
れらのジルコニウム化合物を架橋シクロペンタジエニル
化合物と上記の塩基との反応物に接触させる際の反応温
度は、−100〜100℃、好ましくは−80〜30
℃、さらに好ましくは−10〜25℃である。通常は低
温においてジルコニウム化合物を作用させ、その後徐々
に室温まで昇温させる方法が用いられる。
【0030】これらのジルコニウム化合物を架橋シクロ
ペンタジエニル化合物と上記の塩基との反応物に接触さ
せる際の反応濃度については、特に制限はなく、公知の
濃度で反応させることができる。
【0031】本発明により製造される、架橋ジルコノセ
ン化合物としては、次に示す化合物が例示される。ジク
ロロ[1,1’−ジメチルメチレンビス{2−メチル−
4−(4−フルオロフェニル)−4H−アズレニル}]
ジルコニウム、ジクロロ[1,1'−ジメチルメチレンビ
ス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−
アズレニル}]ジルコニウム、ジクロロ[1,1’−ジ
メチルメチレンビス{2−メチル−4−(4−トリフル
オロメチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニ
ウム、ジクロロ[1,1’−エチレンビス{2−メチル
−4−(4−フルオロフェニル)−4H−アズレニ
ル}]ジルコニウム、ジクロロ[1,1’−エチレンビ
ス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−
アズレニル}]ジルコニウム、ジクロロ[1,1’−エ
チレンビス{2−メチル−4−(4−トリフルオロメチ
ルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム、ジ
クロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル
−4−(4−フルオロフェニル)−4H−アズレニ
ル}]ジルコニウム、ジクロロ[1,1’−ジメチルシ
リレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)
−4H−アズレニル}]ジルコニウム、ジクロロ[1,
1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−
クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウ
ム、ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−
メチル−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4
H−アズレニル}]ジルコニウム等のアズレニル系化合
物。
【0032】さらに、ジクロロ[1,1’−ジメチルメ
チレンビス{2−メチル−4−(4−フルオロフェニ
ル)インデニル}]ジルコニウム、ジクロロ[1,1'−
ジメチルメチレンビス{2−メチル−4−(4−クロロ
フェニル)インデニル}]ジルコニウム、ジクロロ
[1,1’−ジメチルメチレンビス{2−メチル−4−
(4−トリフルオロメチルフェニル)インデニル}]ジ
ルコニウム、ジクロロ[1,1’−エチレンビス{2−
メチル−4−(4−フルオロフェニル)インデニル}]
ジルコニウム、ジクロロ[1,1’−エチレンビス{2
−メチル−4−(4−クロロフェニル)インデニル}]
ジルコニウム、ジクロロ[1,1’−エチレンビス{2
−メチル−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)イ
ンデニル}]ジルコニウム、ジクロロ[1,1’−ジメ
チルシリレンビス{2−メチル−4−(4−フルオロフ
ェニル)インデニル}]ジルコニウム、ジクロロ[1,
1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−
クロロフェニル)インデニル}]ジルコニウム、ジクロ
ロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4
−(3−クロロフェニル)インデニル}]ジルコニウ
ム、ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−
メチル−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)イン
デニル}]ジルコニウム等のインデニル系化合物。
【0033】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれらの実
施例によって制約をうけるものではない。
【0034】実施例1 窒素雰囲気下、室温で、500mlの三口フラスコに、
配位子1,1’−ジメチルシリレンビス[2−メチル−
(4−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロアズレン]
16.97g(30.0mmol)を仕込んだ。無水ト
ルエン181.5mlと、無水テトラヒドロフラン1
9.5ml(240.4mmol)とを加え溶解させた
のち、氷冷下攪拌した。そこへn−BuLiのn−ヘキ
サン溶液(1.53M)39.25ml(60.0mm
ol)を滴下した。冷浴を取り外し、室温下で30分攪
拌した後、−10℃に冷却し、四塩化ジルコニウム6.
90g(29.6mmol)を加えた。冷浴を取り外
し、室温下で15時間攪拌したところ、黄色スラリー溶
液が得られた。減圧下で溶媒を約150ml留去した
後、G4ガラスフリット上に黄色沈殿をろ取し、無水ト
ルエン20mlで2回、続いて無水エタノール40ml
で2回洗浄後、減圧乾固して、ジクロロ[1,1’−ジ
メチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフ
ェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム 8.8
5g(12.2mmol)を黄色粉末状固体として得
た。H−NMR分析から、ラセミ/メソ生成比は4.
3/1(モル比)、Zr基準の収率は41%であった。
表1に反応溶媒の混合体積比、テトラヒドロフラン(T
HF)濃度、配位子濃度、単離収率、ラセミ体収率、ラ
セミ/メソ(r/m)比を示す。なお、表1において、
反応溶媒中のヘキサンは、n−BuLi溶液からの持ち
込み分である。
【0035】実施例2 反応混合溶媒であるトルエン、THF、ヘキサンの体積
比と配位子の1,1’−ジメチルシリレンビス[2−メ
チル−(4−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロアズ
レン]の濃度を表1に示す条件にする以外は、実施例1
と同様にしてジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビ
ス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−
アズレニル}]ジルコニウムを合成した。その結果を表
1に示す。
【0036】実施例3 窒素雰囲気下、室温で、500mlの三口フラスコに、
1,1’−ジメチルシリレンビス[2−メチル−(4−
クロロフェニル)−1,4−ジヒドロアズレン]16.
97g(30.0mmol)を仕込んだ。無水トルエン
53.5mlと、無水テトラヒドロフラン8.1ml
(100mmol)とを加え溶解させたのち、氷冷下攪
拌した。そこへn−BuLiのn−ヘキサン溶液(1.
53M)39.25ml(60.0mmol)を滴下し
た。冷浴を取り外し、室温下で30分攪拌した後、−1
0℃に冷却し、四塩化ジルコニウム6.90g(29.
6mmol)を加えた。冷浴を取り外し、室温下で15
時間攪拌したところ、黄色スラリー溶液が得られた。減
圧下で溶媒を約75ml留去した後、G4ガラスフリッ
ト上に黄色沈殿をろ取し、無水トルエン20mlで2
回、続いて無水エタノール40mlで2回洗浄後、減圧
乾固して、ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−ア
ズレニル}]ジルコニウム 8.49g(11.7mm
ol)を黄色粉末状固体として得た。H−NMR分析
から、ラセミ/メソ生成比は4.1/1(モル比)、Z
r基準の収率は39%であった。結果を表1に示す。
【0037】実施例4 反応混合溶媒であるトルエン、THF、ヘキサンの体積
比と配位子の1,1’−ジメチルシリレンビス[2−メ
チル−(4−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロアズ
レン]の濃度を表1に示す条件にする以外は、実施例3
と同様にしてジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビ
ス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−
アズレニル}]ジルコニウムを合成した。その結果を表
1に示す。
【0038】実施例5 窒素雰囲気下、室温で、500mlの三口フラスコに、
配位子1,1’−ジメチルシリレンビス[2−メチル−
(4−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロアズレン]
16.97g(30.0mmol)を仕込んだ。無水ジ
(イソプロピル)エーテル(IPE)66.5mlを加
え溶解させたのち、氷冷下攪拌した。そこへn−BuL
iのn−ヘキサン溶液(1.53M)39.2ml(6
0.0mmol)を滴下した。冷浴を取り外し、室温下
で30分攪拌した後、無水トルエン85.6mlと、無
水テトラヒドロフラン48.7ml(600mmol)
とを加え−10℃に冷却し、四塩化ジルコニウム6.9
0g(29.6mmol)を加えた。冷浴を取り外し、
室温下で15時間攪拌したところ、黄色スラリー溶液が
得られた。減圧下で溶媒を約150ml留去した後、G
4ガラスフリット上に黄色沈殿をろ取し、無水トルエン
20mlで2回、続いて無水エタノール40mlで2回
洗浄後、減圧乾固して、ジクロロ[1,1’−ジメチル
シリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニ
ル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム 6.87g
(9.46mmol)を黄色粉末状固体として得た。
H−NMR分析から、ラセミ/メソ生成比は6.6/1
(モル比)、Zr基準の収率は32%であった。結果を
表1に示す。
【0039】実施例6 反応混合溶媒であるトルエン、ジ(イソプロピル)エー
テル、THF、ヘキサンの体積比と配位子の1,1’−
ジメチルシリレンビス[2−メチル−(4−クロロフェ
ニル)−1,4−ジヒドロアズレン]の濃度を表1に示
す条件にする以外は、実施例5と同様にしてジクロロ
[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−
(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコ
ニウムを合成した。その結果を表1に示す。
【0040】比較例1 反応混合溶媒としてTHFを用いないでトルエンとヘキ
サンの体積比および配位子の1,1’−ジメチルシリレ
ンビス[2−メチル−(4−クロロフェニル)−1,4
−ジヒドロアズレン]の濃度を表1に示す条件にする以
外は、実施例1と同様にしてジクロロ[1,1’−ジメ
チルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェ
ニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウムを合成し
た。その結果を表1に示す。
【0041】比較例2 反応混合溶媒としてトルエンとTHFを用いないで、ジ
(イソプロピル)エーテルとヘキサンの体積比および配
位子の1,1’−ジメチルシリレンビス[2−メチル−
(4−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロアズレン]
の濃度を表1に示す条件にする以外は、実施例5と同様
にしてジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2
−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレ
ニル}]ジルコニウムを合成した。その結果を表1に示
す。
【0042】比較例3 反応混合溶媒としてTHFを用いないで、トルエン/ジ
(イソプロピル)エーテル/ヘキサンの体積比および配
位子の1,1’−ジメチルシリレンビス[2−メチル−
(4−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロアズレン]
の濃度を表1に示す条件にする以外は、実施例5と同様
にしてジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2
−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレ
ニル}]ジルコニウムを合成した。その結果を表1に示
す。
【0043】比較例4 反応混合溶媒の体積比および配位子の1,1’−ジメチ
ルシリレンビス[2−メチル−(4−クロロフェニル)
−1,4−ジヒドロアズレン]の濃度を表1に示す条件
にする以外は、実施例5と同様にしてジクロロ[1,
1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−
クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
を合成した。その結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明のメタロセン化合物の製造方法に
よれば、含ハロゲン置換基を有する架橋ジルコノセン化
合物のラセミ体が、選択的に高収率で効率よく製造する
ことができ、工業的に有用な方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡野 一哉 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱化学株式会社筑波研究所内 Fターム(参考) 4H049 VN06 VP01 VQ01 VR24 VS02 VS12 VT03 VT05 VV16 VW02 VW39 4H050 AA02 BB25 WB11 WB17 WB21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含ハロゲン置換基を有する架橋シクロペ
    ンタジエン化合物と該化合物を脱プロトン化することの
    できる塩基との反応物を、ジルコニウム化合物と溶媒中
    で反応させて架橋ジルコノセン化合物を製造する方法に
    おいて、該溶媒中のテトラヒドロフラン濃度が0.5〜
    5mol/Lの範囲であることを特徴とする、含ハロゲ
    ン置換基を有する架橋ジルコノセン化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 架橋シクロペンタジエン化合物が下記一
    般式(I) 【化1】 (式中、R、R、R、Rは、それぞれ独立し
    て、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水
    素基、炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基または炭
    素数1〜20のハロゲン化炭化水素基を示す。Rおよ
    びRは、それぞれ独立して、それが結合する5員環に
    対して縮合環を形成する炭素数3〜10の飽和または不
    飽和の2価の炭化水素基を示す。RおよびRは、縮
    合環R又はR上の水素原子と置き替わる置換基であ
    って、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1〜2
    0の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、アミノ基、
    炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基、または炭素数1
    〜20の硫黄含有炭化水素基を示す。ただし、R、R
    、R、R、R、Rのうち少なくとも1つはハ
    ロゲン原子または炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素
    基である。mおよびnは、それぞれ独立して、0〜20
    の整数を示す。mまたはnが2以上の場合、それぞれR
    同士またはR同士が連結して新たな環構造を形成し
    てもよい。また、RおよびRがそれぞれ2個以上あ
    るときは、複数あるRおよびRは、それぞれ同一で
    あっても異なっていてもい。Qは、二つの5員環を結合
    する、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜
    20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基、オリ
    ゴシリレン基、ゲルミレン基の何れかを示す。)で表さ
    れる請求項1に記載の架橋ジルコノセン化合物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 一般式(I)のRおよびRの少なく
    とも一方が、R又はR由来の不飽和結合を有する7
    員環からなる縮合環を形成している請求項1又は2に記
    載の架橋ジルコノセン化合物の製造方法。
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