JP2001010674A - パルプ成形体 - Google Patents

パルプ成形体

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JP2001010674A
JP2001010674A JP11183520A JP18352099A JP2001010674A JP 2001010674 A JP2001010674 A JP 2001010674A JP 11183520 A JP11183520 A JP 11183520A JP 18352099 A JP18352099 A JP 18352099A JP 2001010674 A JP2001010674 A JP 2001010674A
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JP
Japan
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pulp
mixture
paper
rosin
saponified rosin
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JP11183520A
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English (en)
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Koji Sakairi
幸司 坂入
Tomoaki Takasaki
智明 高崎
Takehito Tomita
岳人 富田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少なくとも紙を含む解繊加工物と、使用後の処
理性の良い抄紙用鹸化ロジンを主原料とし、緩衝性や断
熱性などに優れたパルプ成形体を提供する。 【解決手段】少なくとも紙を含む解繊加工物と抄紙用鹸
化ロジンの混合物を主原料とし、繊維間の空隙を保持し
ながら該混合物が圧縮され、一体化した構造であるパル
プ成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも紙を含
む解繊加工物と抄紙用鹸化ロジンを主原料とするパルプ
成形体であり、繊維間の空隙を保持した構造のパルプ成
形体に関わり、特に使用後、埋め立て処分や焼却処分し
ても、廃棄物公害等を引き起こさず、またリサイクルも
行いやすいものであって、電化製品や食品包装の緩衝材
や、断熱材や防音材等の建材などに用いることができる
パルプ成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題への関心が大変高まって
おり、製品が廃棄されたときの易処理性、あるいはリサ
イクル性は商品設計において重要なポイントとなってい
る。発泡スチロールは、包装緩衝材や建材等に幅広く用
いられる。安価であり性能も優れているが、使用後、焼
却処理を行うと高熱の発生による炉の損傷等が指摘さ
れ、また埋立処理した場合は、分解性がなく嵩ばるため
処理場の不足を招く一因とも考えられている。一方、使
用済みの紙は、我が国では再使用率も世界的に高く、様
々な再利用法が確立されているが、それでもなお、古紙
が余剰する状況にあり、新規な利用手段が求められてい
る古紙をリサイクルして用いた商品の中で緩衝材として
は、パルプモールドが注目を集めている。パルプモール
ドは、再生パルプを主原料として製造され、焼却、埋立
のいずれの処理も容易である。
【0003】しかしパルプモールドは、形状を工夫する
ことで緩衝力、強度を与えられるものであり、パルプモ
ールド自体に弾性は少なく、比較的に固い素材である。
またパルプモールド以外に、紙を主原料として、弾力性
のある構造物を作成する材料として、紙を繊維状に粉砕
・加工し、これを利用する方法がなされている。例え
ば、特開平5−178370号公報に記載された発明に
おいては、粉砕した古紙を接着剤で結合してシート状と
した後、切断等を行いブロック状や粒状物を作製し、こ
れをさらに接着剤で結合して所望形状の成形物とする材
料がある。
【0004】この発明において粉砕した古紙を接着する
ために、松ヤニ系の接着剤を始め、幾つかの接着剤が例
示されているが、これらの接着剤は、一般に強いタック
性を有するため、均一に供給することが難しい。特に解
繊処理のような微細なものへの噴霧等による均一な供給
は非常に困難である。従って部分ごとに接着の差が生じ
る恐れがある。また、松ヤニ系接着剤は、接着剤成分に
合成樹脂を含む場合もあり、使用後の処理性に難がある
場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑み発明されたものである。すなわち、少なくとも
紙を含む解繊加工物と、使用後の処理性の良い抄紙用鹸
化ロジンを主原料とし、緩衝性や断熱性などに優れたパ
ルプ成形体を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決すべ
く検討を行った結果、解繊加工物への均一な供給が可能
で、且つ使用後の処理性の優れた素材として、抄紙用鹸
化ロジンが適当であることを見いだし、解繊加工物との
混合物として優れた機能が得られることがわかった。
【0007】本発明は、上記目的を達成するため、まず
請求項1においては、少なくとも紙を含む解繊加工物と
抄紙用鹸化ロジンの混合物を主原料とし、繊維間の空隙
を保持しながら該混合物が圧縮され、一体化した構造で
あるパルプ成形体としたものである。
【0008】また、請求項2においては、解繊加工物と
抄紙用鹸化ロジンの混合比が、固形分比で100対3か
ら100対20の間であることを特徴とする請求項1に
記載のパルプ成形体としたものである。
【0009】また、請求項3においては、見かけ密度
が、0.03から0.3の範囲であることを特徴とする
請求項1又は2に記載のパルプ成形体としたものであ
る。
【0010】さらにまた、請求項4においては、請求項
1又は3の何れかに記載のパルプ成形体において、その
形態が、シート状、ブロック状、粒状もしくは該粒状物
を集合体とした形態の何れかであることを特徴とするパ
ルプ成形体としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まずパルプ成形体を構成する、主原料のパルプとして
は、針葉樹、または広葉樹を用いた晒、または未晒であ
るクラフトパルプ、ソーダパルプ、スルファイトパル
プ、砕木パルプ、レファイナー砕木パルプ、サーモメカ
ニカルパルプ等のバージンパルプ、あるいは、古紙、古
段ボール紙、古雑誌等に由来する再生パルプ等が使用可
能であり、これらを単独に、あるいは2種以上併せて用
いる。また古紙そのものを利用することも可能である。
これらに飲料容器などに使用される合成樹脂フィルムが
ラミネートされた古紙などが混入されていても差し支え
ない。
【0012】これらのパルプ等の原料を、適当な方法で
解繊処理を行う。解繊の方法は、原料を乾燥状態で解繊
状態とできる方法であれば、どの様な方法、設備、装置
を用いても差し支えない。このようにして用意された解
繊加工物に対して、前述の抄紙用鹸化ロジンを供給す
る。本発明において抄紙用鹸化ロジンに着目したのは、
抄紙用鹸化ロジンが水系であり、希釈等が容易であるこ
とや、希釈時に低粘度となる性質により、噴霧などによ
る解繊加工物への供給方法の選択の幅が広がることに因
る。また、本発明のパルプ成形体の使用後の処理に当た
って、抄紙用鹸化ロジンは、天然物が主体であり、一般
の古紙処理工程を利用するとしても、特別な処理を必要
としない一般的なものであることも利点となる。また、
後述するような工程を経て、解繊加工物との混合により
成形体とした際、抄紙用鹸化ロジンを用いると、ポリビ
ニルアルコールや澱粉系接着剤を同様の方法で利用して
得た成形物に比較して、柔らかい風合いの成形物を得る
ことができる。
【0013】次いで、解繊加工物への抄紙用鹸化ロジン
供給の方法は、適当な濃度に希釈した後、噴霧など、解
繊加工物に対してなるべく均一に供給できる方法により
行えばよい。供給量は特に限定されないが、得られたパ
ルプ成形体の使用目的により、パルプ成形体の密度や、
固さ等を考慮して行えばよい。コスト等の面からも併せ
て考慮するに、解繊加工物と抄紙用鹸化ロジンの混合比
が、固形分比で100対3から100対20の間にある
のが好ましい。そしてこの解繊加工物と抄紙用鹸化ロジ
ンの混合物を適当な形状の型に投入して圧縮し、乾燥さ
せ集合体とする。この圧縮操作においては繊維間の空隙
が残るようにし、断熱やあるいは緩衝性などの効果が得
られるようにしなければならない。見かけ密度は特に制
限されないが、その範囲が0.03から0.3の範囲に
あると、前述の断熱などの効果が一層高いと考えられ
る。また集合体の形状も特に制限されないが、適宜使用
目的により選択する。シート状もしくはブロック状、さ
らにはシート状物を打ち抜く等の方法により加工して得
た粒状物、もしくは該粒状物を適当な接着物質を介して
接着し集合体とした形態が、各種の利用目的に適合しや
すい。
【0014】
【作用】本発明は以上のようなものであり、紙を主体と
する解繊加工物と抄紙用鹸化ロジンの混合物を、繊維間
の空隙を残しつつ圧縮し、一体化した成形物であり、適
度な弾性、緩衝性、あるいは断熱性などの機能を持つ新
規なパルプ成形体となる。また構成する材料は、紙を主
体とする解繊加工物と抄紙用鹸化ロジンを用いているの
で、既存再利用のための施設等の利用が可能であり、利
用後の処理が容易である。また製造にあたっては、抄紙
用鹸化ロジンという水溶性の材料を用いたことで、作業
環境がよく、また解繊加工物への供給も容易である。
【0015】
【実施例】以下に本発明を実施例をもって説明する。
【0016】<実施例1>段ボール解繊加工物(ターボ
工業(株)製ターボミル使用)100重量部を、攪拌し
てほぐしつつ、ここに抄紙用鹸化ロジン(ハリマ化成
(株)製;商品名バンディスT−25K)を5%水溶液
としたものを100重量部をスプレーして供給した。こ
れを、30cm×30cmのアルミ製枠型に、前述の混合物
を約90g投入し、厚さ約3mmになるよう圧縮した。
その後圧縮を解除し、乾燥させ、厚さ約5mm、密度約
0.1のシート状のパルプ成形体を得た。
【0017】<実施例2>実施例1で得たシート状物
を。直径5mmの円柱状に打ち抜き、粒状のパルプ成形
体を得た。
【0018】<実施例3>実施例2で得た粒状物にカル
ボキシメチルセルロース5%水溶液を粒状物重量と等量
噴霧し、10×10×5cmの内寸の枠型に、型内体積
の1.5倍量を投入して圧縮、型と同体積として乾燥
し、ブロック状のパルプ成形体を得た。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上のような構成であり、本発
明によれば、紙を主体とする解繊加工物と、抄紙用鹸化
ロジンの混合物を、繊維間の空隙を残しつつ圧縮し、一
体化したことで、適度な弾性、緩衝性、あるいは断熱性
などの各種の機能を持つ新規なパルプ成形体となる。ま
たパルプ成形体を構成する材料は、紙を主体とする解繊
加工物と抄紙用鹸化ロジンを用いているので、既存再利
用のための施設等の利用が可能であり、利用後の処理が
容易なものとなる。また製造にあたっては、抄紙用鹸化
ロジンという水溶性の材料を用いたことで、作業環境が
よく、また解繊加工物への供給も容易である。また、シ
ート状や粒状、粒状物を集合体として利用するなど、用
途に応じた形態の選択ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも紙を含む解繊加工物と抄紙用鹸
    化ロジンの混合物を主原料とし、繊維間の空隙を保持し
    ながら該混合物が圧縮され、一体化した構造であるパル
    プ成形体。
  2. 【請求項2】解繊加工物と抄紙用鹸化ロジンの混合比
    が、固形分比で100対3から100対20の間である
    ことを特徴とする請求項1に記載のパルプ成形体。
  3. 【請求項3】見かけ密度が、0.03から0.3の範囲
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパルプ
    成形体。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3の何れかに記載のパルプ成
    形体において、その形態が、シート状、ブロック状、粒
    状もしくは該粒状物を集合体とした形態の何れかである
    ことを特徴とするパルプ成形体。
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