JP2001008849A - 浄水吐水器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】浄化カートリッジにて水道水を浄化し、シャワ
ー吐水するシャワーヘッドにおいて、浄化カートリッジ
の交換時期が一見して分かるようにするとともに、新た
に浄化カートリッジを交換したとき次の交換時期の表示
を簡単に行えるようにする。 【解決手段】通水路１２上にカートリッジ室を設けて浄
化カートリッジ１８を収容し、水道水を浄化して吐水す
るシャワーヘッドにおいて、浄化カートリッジ１８の交
換時期を表すための表示を周方向に施して成る表示リン
グ３２を本体１０に回転可能に装着するとともに、本体
１０に表示の中から交換時期に対応する部分を表示する
指示部３８を表示リングに隣接して設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明はシャワーヘッドと
して好適な浄水吐水器具に関する。

【０００２】

【従来の技術】図３は浄水吐水器具としてのシャワーヘ
ッド、詳しくは殺菌剤を含有した水道水である原水のシ
ャワー吐水と、殺菌剤を除いた浄水のシャワー吐水とを
切換可能なシャワーヘッドを示している。同図において
１０はシャワーヘッドの本体(器具本体)で、内部に殺菌
剤を含有した水道水である原水を先端側に導く通水路１
２を備えている。

【０００３】１４は散水部材(キャップ部材)であって底
付の円筒形状を成しており、その内部の中心部と外周部
とに通水路１２Ａ，１２Ｂが区画形成されているととも
に、その底部には通水路１２Ａに連通する複数の原水の
シャワー吐水孔１６Ａと、通水路１２Ｂに連通する複数
の浄水のシャワー吐水孔１６Ｂとが形成されている。

【０００４】この散水部材１４の内部且つ通水路１２Ｂ
上にはカートリッジ室が形成されていて、そこに水道水
を浄化する浄化カートリッジ１８が収容されている。

【０００５】この散水部材１４は上端部に外嵌合部２０
を有している。一方本体１０は内嵌合部２２を有してお
り、それら外嵌合部２０と内嵌合部２２とが、外嵌合部
２０の内周面の雌ねじ部と内嵌合部２２の外周面の雄ね
じ部とによってねじ結合されている。即ち散水部材１４
が本体１０に対し外嵌状態でねじ結合され、本体１０に
取付固定されている。

【０００６】この例のシャワーヘッドの場合、通水路１
２と１２Ａとを連通させるための開口２４と、通水路１
２と通水路１２Ｂとを連通させるための開口(図示省略)
が内部に設けられていて、それらの開口２４が弁体２６
の移動によって択一的に開放または閉鎖されるようにな
っている。尚、弁体２６の移動は操作部２８の操作によ
り軸部３０を回転させることによって行われる。

【０００７】而して開口２４が開放された状態の下で
は、上流側の通水路１２を通じて送られて来た原水が散
水部材１４の通水路１２Ａを通じて下端のシャワー吐水
孔１６Ａからシャワー吐水される。また一方弁体２６の
切換動作により開口２４が閉鎖され、他方の開口が開放
された状態のもとでは、通水路１２からの水道水が散水
部材１４の通水路１２Ｂ側に流れ込み、そこで水道水が
浄化カートリッジ１８により浄化された上で、その浄水
がシャワー吐水孔１６Ｂからシャワー吐水される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところでこのシャワー
ヘッドにおいて、上記浄化カートリッジ１８は一定期間
使用すると浄化能力が低下するため、これを交換する必
要がある。その交換時期を知る方法として、散水部材１
４を透明としておいて、浄化カートリッジ１８の外面に
交換時期を表示したシールを貼着し、散水部材１４を透
かしてそのシールを視認できるようにするといったこと
が考えられる。

【０００９】しかしながらこの場合、浄化カートリッジ
１８を交換する都度、シールに日付を記入してこれを浄
化カートリッジ１８に貼着しなければならないといった
煩わしさがあり、加えてそのシールを外部から見えるよ
うに散水部材１４を透明材で構成しなければならず、散
水部材１４の構成材が限定されてしまうといった問題も
生ずる。

【００１０】以上浄水の吐水機能を有するシャワーヘッ
ドを例として説明したが、この問題は水道水を浄水とし
て水栓器具に供給し或いは直接吐水する浄水器や水道水
の浄化機能を備えたアルカリイオン整水器その他の浄水
吐水器具においても共通して生じ得る。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の浄水吐水器具は
このような課題を解決するために案出されたものであ
る。而して請求項１のものは、通水路上にカートリッジ
室を設けて該カートリッジ室に浄化カートリッジを収容
し、該浄化カートリッジにて水道水を浄化して吐水する
浄水吐水器具において、前記浄化カートリッジの交換時
期を表すための表示を周方向に施して成る表示リングを
器具外面に露出する状態で装着するとともに、該表示の
中から該交換時期に対応する部分を指示する指示部を該
表示リングに隣接して設け、且つ該表示リング及び指示
部の何れかを回転可能となしたことを特徴とする。

【００１２】請求項２のものは、請求項１に記載の浄水
吐水器具において、前記指示部を器具本体に設けたこと
を特徴とする。

【００１３】請求項３のものは、請求項１，２の何れか
に記載の浄水吐水器具において、前記表示リングを器具
本体と前記カートリッジ室内部を開閉するキャップ部材
とで軸方向に挟む状態に装着したことを特徴とする。

【００１４】請求項４のものは、請求項３に記載の浄水
吐水器具において、前記キャップ部材を前記器具本体に
対してねじ結合により取り付けるようになし、前記表示
リングをねじにより前記器具本体とキャップ部材とで挟
み付けたことを特徴とする。

【００１５】請求項５のものは、請求項２〜４の何れか
に記載の浄水吐水器具において、前記表示リングを回転
可能となすとともに該表示リングと前記指示部を設けた
器具本体との一方に嵌合突部を、他方に複数の嵌合凹部
を設けて、該嵌合突部と該複数の嵌合凹部の何れかとを
互いに嵌合させ、該表示リングを回転方向に位置決めす
るようになしたことを特徴とする。

【００１６】請求項６のものは、請求項１〜５の何れか
に記載の浄水吐水器具において、前記浄水吐水器具がシ
ャワーヘッドであることを特徴とする。

【００１７】

【作用及び発明の効果】上記のように請求項１の浄水吐
水器具は、浄化カートリッジの交換時期を表示するため
の表示リング及びその表示リングの表示の特定箇所を指
示する指示部を器具外面に露出する状態で設けて何れか
を回転可能と成したもので、この浄水吐水器具にあって
は表示リングと指示部とによって浄化カートリッジの交
換時期を知ることができる。

【００１８】従ってシャワーヘッドにおける散水部材等
浄化カートリッジを内部に収容している部分を透明とし
ておいたり、或いは浄化カートリッジ表面に交換時期を
表示するためのシールを貼着したりする必要はなく、従
ってシールへの日付の書込みやシール貼着の煩わしさを
解消することができるとともに、カートリッジを収容す
る部材の材質を自由に選定することが可能となる。

【００１９】本発明においては、上記指示部を浄水吐水
器具における器具本体に設けておくことができる(請求
項２)。また表示リングを器具本体とカートリッジ室内
部を開閉するキャップ部材とで軸方向に挟む状態に装着
することができる(請求項３)。

【００２０】このようにしておけば、キャップ部材を吐
水器具本体に取り付けるとき、同時に表示リングを装着
状態とすることができる。即ちカートリッジを交換する
際にはキャップ部材を器具本体から外してカートリッジ
室から浄化カートリッジを取り出し、新たな浄化カート
リッジをセットする必要があるが、この時同時に、具体
的にはキャップ部材を器具本体に取り付ける際に同時に
表示リングにおける表示の特定部分を指示部にて指示し
た状態にセットすることができる。

【００２１】この場合においてキャップ部材を器具本体
にねじ結合するようになし、その際に表示リングをねじ
にて器具本体とキャップ部材とで挟み付けた状態とする
ことができる(請求項４)。

【００２２】請求項５の浄水吐水器具は、表示リングを
回転可能となすとともに表示リングと器具本体との一方
に嵌合突部を、他方に複数の嵌合凹部を設けて、その嵌
合突部と複数の嵌合凹部の何れかとを互いに嵌合させる
ように成したもので、この浄水吐水器具においては、そ
れら嵌合突部と複数の嵌合凹部の何れかとの嵌合によっ
て表示リングを回転方向に位置決めすることができ、そ
してその位置決めによって、指示部が表示リングにおけ
る表示の特定箇所を正しく指示する状態となすことがで
きる。本発明は浄水吐水器具としてのシャワーヘッドに
好適に適用可能である(請求項６)。

【００２３】

【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図１及び図２において、３２は浄化カートリ
ッジ１8の交換時期を表示する表示リングであって、そ
の外周面に交換時期を月毎に表す表示部３４が周方向に
施してある。

【００２４】この表示リング３２は、器具本体としての
シャワーヘッドの本体１０に回転可能に装着されてい
る。詳しくは、図１に示しているようにキャップ部材と
しての散水部材１４にはその上端部に断面Ｌ字形状且つ
環状をなすリング溝３６が設けられていて、そのリング
溝３６に表示リング３２が嵌め合わされた上で、散水部
材１４の本体１０へのねじ込みによって、表示リング３
２が散水部材１４と本体１０とにより軸方向に挟み付け
られる状態で本体１０に回転可能に装着されている。

【００２５】一方本体１０には、表示リング３２に隣接
する上側部位に、表示リング３２における月毎の表示の
うちの何れかを指示する指示部３８が設けられている。

【００２６】図１の拡大図に示しているように、表示リ
ング３２にはその上面に１つの嵌合突部４０が上向きに
突出形成されている。他方本体１０の対応する面には、
上記表示リング３２における月毎の表示のピッチと等し
いピッチで複数の嵌合凹部４２が形成されており、それ
ら複数の嵌合凹部４２の何れかと嵌合突部４０とが嵌合
するようになっている。

【００２７】表示リング３２は、その嵌合凹部４２と嵌
合突部４０との嵌合により回転方向に位置決めされる。
このとき指示部３８が月毎の表示の何れかに正しく上下
に対峙するようになっている。そのように嵌合凹部４２
及び嵌合突部４０の位置が定められている。尚、本例に
おいて他の部分は上記図３に示すシャワーヘッドと同様
の構成であるので、符号のみを示して更に詳しい説明は
省略する。

【００２８】本例のシャワーヘッドでは、浄化カートリ
ッジ１８が交換時期に達したときに散水部材１４を本体
１０から外すことによってこれを取り出し、そして新し
い浄化カートリッジ１８を散水部材１４の内側に嵌め入
れた上で、散水部材１４を本体１０にねじ込むことでシ
ャワーヘッド１０にセットすることとなる。

【００２９】而して散水部材１４を本体１０にねじ込む
とき、表示リング３２が散水部材１４と本体１０とに上
下に挟み付けられて本体１０に固定される。そのとき、
表示リング３２を回転操作し、新しくセットした浄化カ
ートリッジ１８の交換月が丁度指示部３８の真下に来る
ように位置させておき、その状態で散水部材１４を本体
１０にしっかりとねじ込み固定する。このとき表示リン
グ３２の嵌合突部４０が本体１０の嵌合凹部４２の何れ
かに嵌合した状態となり、表示リング３２が回転方向に
位置決めされて、ずれ防止される。

【００３０】本例のシャワーヘッドにあっては、表示リ
ング３２と指示部３８とによって浄化カートリッジ１８
の交換時期を知ることができる。従って浄化カートリッ
ジ１８を内部に収容する散水部材１４を透明としておい
たり、或いは浄化カートリッジ１８表面に交換時期を表
示するためのシールを貼着したりする必要はなく、従っ
てシールの貼着等の煩わしさを解消することができると
ともに、散水部材１４の材質を自由に選定することがで
きる。

【００３１】また本例によれば新たな浄化カートリッジ
１８をセットするときに同時に表示リング３２における
表示の特定部分を指示部３８にて指示した状態にセット
することができる。更に本例のシャワーヘッドでは、嵌
合突部４０と複数の嵌合凹部４２の何れかとの嵌合によ
って表示リング３２を回転方向に位置決めすることがで
きる。

【００３２】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば本発明においては指示部３
８を有するリングを装着してそのリングの回転により浄
化カートリッジ１８の交換月を指示するように成すこと
もできるし、また嵌合突部４０を本体１０側に、嵌合凹
部４２を表示リング３２の側に設けておくことも可能で
ある。更にまた、散水部材１４と本体１０とをねじ結合
以外の結合方式で結合するようになしたシャワーヘッド
に対しても本発明の適用は可能であるし、また本発明を
シャワーヘッド以外の浄水吐水器具に適用することも可
能である等、本発明はその主旨を逸脱しない範囲におい
て種々変更を加えた形態で構成可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例であるシャワーヘッドを示す
図である。

【図２】図１のシャワーヘッドを各部材に分解して示す
図である。

【図３】従来のシャワーヘッドの一例の要部を示す図で
ある。

【符号の説明】

１０ 本体 １２ 通水路 １４ 散水部材(キャップ部材) １８ 浄化カートリッジ ３２ 表示リング ３４ 表示部 ３８ 指示部 ４０ 嵌合突部 ４２ 嵌合凹部

フロントページの続き Ｆターム(参考） 2D032 FA04 4D024 AA02 CA04 CA13 4F033 AA04 AA11 BA04 CA01 DA05 EA01 LA00 NA01

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 通水路上にカートリッジ室を設けて該カ
   ートリッジ室に浄化カートリッジを収容し、該浄化カー
   トリッジにて水道水を浄化して吐水する浄水吐水器具に
   おいて、 前記浄化カートリッジの交換時期を表すための表示を周
   方向に施して成る表示リングを器具外面に露出する状態
   で装着するとともに、該表示の中から該交換時期に対応
   する部分を指示する指示部を該表示リングに隣接して設
   け、且つ該表示リング及び指示部の何れかを回転可能と
   なしたことを特徴とする浄水吐水器具。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の浄水吐水器具におい
   て、前記指示部を器具本体に設けたことを特徴とする浄
   水吐水器具。
3. 【請求項３】 請求項１，２の何れかに記載の浄水吐水
   器具において、前記表示リングを器具本体と前記カート
   リッジ室内部を開閉するキャップ部材とで軸方向に挟む
   状態に装着したことを特徴とする浄水吐水器具。
4. 【請求項４】 請求項３に記載の浄水吐水器具におい
   て、前記キャップ部材を前記器具本体に対してねじ結合
   により取り付けるようになし、前記表示リングをねじに
   より前記器具本体とキャップ部材とで挟み付けたことを
   特徴とする浄水吐水器具。
5. 【請求項５】 請求項２〜４の何れかに記載の浄水吐水
   器具において、前記表示リングを回転可能となすととも
   に該表示リングと前記指示部を設けた器具本体との一方
   に嵌合突部を、他方に複数の嵌合凹部を設けて、該嵌合
   突部と該複数の嵌合凹部の何れかとを互いに嵌合させ、
   該表示リングを回転方向に位置決めするようになしたこ
   とを特徴とする浄水吐水器具。
6. 【請求項６】 前記浄水吐水器具がシャワーヘッドであ
   ることを特徴とする請求項１〜５の何れかに記載の浄水
   吐水器具。