JP2001008507A - 播種機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、一台の播種機に播種装置としてド
ラム式播種装置とノズル式播種装置とを備えるように
し、そして、これを切り換えて使用することにより、高
能率型のドラム式播種作業と高精度型のノズル式播種作
業とを選択的に行なうことができる播種機を具現せんと
するものである。 【解決手段】 育苗器１を載置して一方側から他方側に
向けて搬送する搬送コンベア２を設け、該搬送コンベア
２の上方には一方側から床土詰装置３、播種装置５、覆
土装置６をその順序に配置して設け、前記播種装置５に
はドラム式播種装置１２とノズル式播種装置１３とを備
え、これらドラム式播種装置１２とノズル式播種装置１
３とはいづれかの選択的使用ができるように切り換え自
在に構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、苗箱への土詰か
ら播種、覆土等の各行程を経ながら播種作業を行なう播
種機に関し、農業機械の技術分野に属する。

【０００２】

【従来の技術】播種装置には、ホッパ−内の種子をドラ
ムの回転により所定粒数づつ繰り出しながら播種するド
ラム式播種装置と、種子を所定粒数づつ吸着して同じよ
うに所定粒数づつ播種していくノズル式播種装置とがあ
る。これらはいづれも別個の専用機として使用されてお
り、一台の播種機で両機能をもたらすためには二台の播
種機を必要としていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、一台の播種
機に播種装置としてドラム式播種装置とノズル式播種装
置とを備えるようにし、そして、これを切り換えて使用
することにより、高能率型のドラム式播種作業と高精度
型のノズル式播種作業とを選択的に行なうことができる
播種機を具現せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決すべく次のような技術的手段を講じた。すなわち、
本発明にかかる播種機は、育苗器１を載置して一方側か
ら他方側に向けて搬送する搬送コンベア２を設け、該搬
送コンベア２の上方には一方側から床土詰装置３、播種
装置５、覆土装置６をその順序に配置して設け、前記播
種装置５にはドラム式播種装置１２とノズル式播種装置
１３とを備え、これらドラム式播種装置１２とノズル式
播種装置１３とはいづれかの選択的使用ができるように
切り換え自在に構成してあることを特徴としている。

【０００５】

【発明の効果】以上要するに、本発明によれば、比較的
播種が容易な種子（大粒裸種子、コ−ト種子等）と高精
度播種が必要な種子（微細裸種子、偏平種子等）によっ
てドラム式播種とノズル式播種とに切り換えることで、
ドラムでは高能率播種が可能であり、ノズルでは高精度
播種が可能となる。従って、一台の播種機を用いること
によって、高能率、高精度の播種を選択的に行なうこと
ができる特徴を有するものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】この発明の実施例を図面に基づき
説明する。図１は、播種機を示すものであり、育苗器１
を載置して一方側から他方側に向けて搬送する搬送コン
ベア２が架設されている。前記育苗器１は、縦横に配列
する複数の育苗ポットから構成され、該ポットにより１
株づつ育苗するようになっている。搬送コンベア２上に
は、搬送方向上手側から土詰装置３、鎮圧・均平装置
４、播種装置５、覆土装置６、灌水装置７がその順序に
配設されている。

【０００７】土詰装置３は、上部の土ホッパ−８内に貯
溜された床土を下側の土繰出し機構９によって繰り出す
構成である。鎮圧・均平装置４は、育苗器１に充填され
ている床土を鎮圧する鎮圧ロ−ラ１０と、鎮圧後の床土
面を均平に均す均平ブラシ１１とからなる。播種装置５
は、ドラム式播種装置１２とノズル式播種装置１３とか
らなるように両者を搬送方向前後に配置している。

【０００８】そして、ドラム式播種装置１２は、上部の
種子ホッパ−１４内に供給された種子を下側の回転する
繰出しドラム１５によって繰り出すものであり、搬送コ
ンベア２によって搬送されていく育苗器１に順次播種す
る構成である。また、ノズル式播種装置１３は、種子受
皿１６の中にある種子を吸引ノズル１７が吸着して持ち
上げ播種管１８の上部開口部に落下供給する構成として
いる。

【０００９】種子受皿１６への種子の供給は、種子を収
容する種子タンク１９から種子供給パイプ２０を経由し
て、受皿１６内に常に定レベルになるよう供給される。
また、種子受皿１６は弾性部材を介して支持され、バイ
ブレ−タ２１によって振動する構成である。播種ノズル
２２の搬送方向上手側には播種穴成形体２３が設けられ
ている。

【００１０】育苗器１が搬送コンベア２によって搬送さ
れて床土が充填された状態で播種穴成形体２３の下方位
置に達すると、該播種穴成形体２３がタイミングよく下
降して播種穴が形成される。そして、前記播種管１８内
を流下して播種ノズル２２に達した種子が、その播種ノ
ズル２２の先端から播種穴内に一粒づつ播種されるもの
である。

【００１１】ドラム式播種装置１２とノズル式播種装置
１３は、操作盤２４上に設けた切換スイッチ２５の切換
操作により、いづれかに切換えできる構成であり、ドラ
ム式播種装置１２側に切換えたときには搬送コンベア２
は連続的に回転作動するものであり、ノズル式播種装置
１３側に切換えたときには搬送コンベア２は間歇的に回
転作動する構成である。

【００１２】覆土装置６は、播種後の育苗器１に薄く覆
土をするように覆土ホッパ−２６を上側に覆土繰出し機
構２７を下側にして構成している。灌水装置７は、ポン
プを作動させ、ノズルにより覆土後の育苗器１に灌水す
る構成である。 別実施例１ 図５に示すように、育苗器１を載置して搬送する搬送コ
ンベア２上には、搬送方向上手側から土詰装置２８、床
土均平装置２９、灌水装置３０、施肥装置３１、播種装
置３２、覆土装置３３をその順序に配設している。

【００１３】搬送コンベア２によって搬送される育苗器
１には、まず、土詰装置２８により床土が供給される。
その後、床土均平装置２９の作用で床土が均平に均され
る。均平後はこの床土が灌水装置３０によって灌水され
ると共に、施肥装置３１により施肥される。そして、播
種装置３２によって播種され、播種後は覆土装置３３に
よって覆土される。

【００１４】要するに、この播種機によれば、播種装置
３２による播種行程前に施肥装置３１による肥料を育苗
器１に直接施用することにより、慣行法より減肥が可能
であり、また、元肥の散布作業が省略できるし、追肥も
不要となる。灌水装置３０には、灌水散布機構３０ａと
薬液散布機構３０ｂが備えられている。なお、灌水装置
３０による灌水は、施肥前に行なうことでコ−ティング
肥料の溶解を抑制することができる。

【００１５】図６に示すように、育苗器１の内部には、
最初に床土Ｔを供給し、この床土の上に肥料Ｈを施肥
し、施肥後の肥料の上に種子Ｓを播種したのち覆土Ｆす
ることによって播種作業が完了する。これにより、肥料
Ｈが床土Ｔ上にあるので、育苗初期の所定期からの肥効
を向上させると共に、肥料Ｈが種子Ｓの下側にあるの
で、出芽期の苗の肥料やけを抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】播種機の側面図

【図２】播種装置の側面図

【図３】ノズル式播種装置の切断側面図

【図４】フロ−チャ−トを示す。

【図５】別実施例の播種機の側面図

【図６】播種覆土後の育苗器の断面図

【符号の説明】

１ 育苗器 ２ 搬送コン
ベア ３ 土詰装置 ４ 鎮圧均平
装置 ５ 播種装置 ６ 覆土装置 ７ 灌水装置 ８ 土ホッパ
− ９ 土繰出し機構 １０ 鎮圧ロ−
ラ １１ 均平ブラシ １２ ドラム
式播種装置 １３ ノズル式播種装置 １４ 種子ホ
ッパ− １５ 繰出しドラム １６ 種子受
皿 １７ 吸引ノズル １８ 播種管 １９ 種子タンク ２０ 種子供
給パイプ ２１ バイブレ−タ ２２ 播種ノ
ズル ２３ 播種穴成形体 ２４ 操作盤 ２５ 切換スイッチ ２６ 覆土ホ
ッパ− ２７ 覆土繰出し機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 育苗器を載置して一方側から他方側に向
   けて搬送する搬送コンベアを設け、該搬送コンベアの上
   方には一方側から床土詰装置、播種装置、覆土装置をそ
   の順序に配置して設け、前記播種装置にはドラム式播種
   装置とノズル式播種装置とを備え、これらドラム式播種
   装置とノズル式播種装置とはいづれかの選択的使用がで
   きるように切り換え自在に構成してあることを特徴とす
   る播種機。