JP2001008469A - 電源装置及び照明器具 - Google Patents

電源装置及び照明器具

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JP2001008469A
JP2001008469A JP11173948A JP17394899A JP2001008469A JP 2001008469 A JP2001008469 A JP 2001008469A JP 11173948 A JP11173948 A JP 11173948A JP 17394899 A JP17394899 A JP 17394899A JP 2001008469 A JP2001008469 A JP 2001008469A
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heat
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Takashi Amano
隆 天野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、電源回路の回路損失が少なく発熱電
気部品の温度上昇も抑制できる蛍光ランプ点灯用電源装
置を得ることにある。 【解決手段】蛍光ランプに商用周波数を変換して得た高
周波を印加する電源回路65と、この回路を収容した金属
製ケース66とを具備する。回路65は、回路基板67上にL
C共振回路を含む各種の電気部品を実装し、これら電気
部品の中でトランス7以外の発熱を伴う発熱電気部品9、
16を基板67上の所定領域Bに配設すると共に、この領域
外の基板67上のトランス配設領域Aにトランス7を配設
する。ケース66は、孔無し構造であってトランス7が投
影されるトランス投影部分Fを含んだ電磁シールド領域
Dと、前記領域Bと対向する多数の放熱孔75が明けられ
た放熱領域Eとを有することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、商用周波数を変換
して得た高周波を放電ランプ例えば蛍光ランプに印加し
て前記ランプを点灯させる電子安定器等として使用され
る電源装置及びこの電源装置を備えた照明器具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鉄又はアルミニューム等金属製ケースに
電源回路を内蔵して形成され蛍光ランプを高周波点灯さ
せる電子安定器の中には、その電源回路が、トランスを
備え、このトランスの一次コイルをLC共振回路に接続
し、二次コイルをランプ点灯回路に接続したものがあ
る。この構成では、LC共振用のインダクタンスとラン
プ点灯回路のトランスの一次コイルとが一体となってい
るので、構成が簡素である点で優れている。このような
電源回路の代表例のうち一石式のものを図7に示し、
又、ハーフブリッジ式のものを図8に示す。
【0003】これらの図中1は商用交流の電源周波数
(商用周波数)を整流し平滑処理する平滑電源回路、2
はインダクタンス3とコンデンサ4とからなるLC共振
回路2aを含んで平滑電源回路1の平滑出力を高周波に
変換する高周波変換回路、5は蛍光ランプ6を点灯させ
るランプ点灯回路である。高周波変換回路2とランプ点
灯回路5とを結合したトランス7の一次コイルはインダ
クタンス3として用いられ、このトランス7の二次コイ
ル8はランプ点灯回路に接続されて、このコイル8には
高周波エネルギーが供給されるようになっている。
【0004】図7の一石式の電源回路では、平滑電源回
路1に対し、高周波変換回路2のインダクタンス3とコ
ンデンサ4とが並列接続されたLC並列共振回路2a
と、スイッチングトランジスタ9とが直列であるので、
スイッチングトランジスタ9がオンしたときにLC並列
共振回路2aが強制振動をし、次に、スイッチングトラ
ンジスタ9がオフしたときにLC並列共振回路2aに蓄
えられたエネルギーが逆方向に還流する自由振動をす
る。この繰り返しにより商用周波数を高周波に変換して
トランス7の二次コイル8に放出する。そして、この一
石式の電源回路での前記並列共振(電圧共振)は、電圧
共振の弧が零になってからスイッチングトランジスタ9
をオンできるので、スイッチング損失が少ない点で優れ
ている。
【0005】同様に、図8に示したハーフブリッジ式の
電源回路では、平滑電源回路1に対し、高周波変換回路
2のインダクタンス3とコンデンサ4とが直列接続され
たLC直列共振回路2bと、スイッチングトランジスタ
9とが直列であるので、スイッチングトランジスタ9が
オンしたときにLC直列共振回路2bが強制振動をし、
次に、スイッチングトランジスタ9がオフしたときにL
C直列共振回路2bに蓄えられたエネルギーが逆方向に
還流する自由振動をする。この繰り返しにより商用周波
数を高周波に変換してトランス7の二次コイル8に放出
する。そして、このハーフブリッジ式の電源回路での前
記直列共振(電流共振)は、電流共振の弧が零になって
からスイッチングトランジスタ9をオンできるので、ス
イッチング損失が少ない点で優れている。
【0006】ところで、前記電源回路の平滑電源回路1
を構成する電源整流用ダイオードや平滑コンデンサ等の
各種の電気部品、及び高周波変換回路2を構成するコン
デンサ、ダイオード、スイッチングトランジスタ9、共
振用コンデンサ4、及びインダクタンス3としての一次
コイル及び二次コイル8を含むトランス7等の各種電気
部品は、図示しない印刷回路基板上に実装されている。
【0007】そして、図9に例示されるように前記トラ
ンス7は、一対のE型鉄心11、12と、インダクタン
ス3としての一次コイルが巻装された第1コイルボビン
13と、二次コイル8が巻装された第2コイルボビン1
4とを備えて形成されている。両E型鉄心11、12は
夫々が有する一対の側脚11a、12a同士を突き合わ
せて組み合わされ、又、一方のE型鉄心11の中央脚1
1bには第1コイルボビン13が嵌合して組合わされる
とともに、他方のE型鉄心12の中央脚12bには第2
コイルボビン14が嵌合して組合わされている。このト
ランス7において、そのコイルボビン13、14のフラ
ンジ13a、14aはいずれも一次コイル3及び二次コ
イル8の表面よりも少し突出されている。
【0008】このトランス7の第1コイルボビン13を
貫通したE型鉄心11の中央脚11bとその両側の側脚
11aとの間には、空間漏れ磁路15が夫々形成されて
いるとともに、両鉄心11、12の中央脚11b、12
bの先端間には空隙16が設けられている。この空隙1
6により中央脚11b、12b間での磁気抵抗を高める
ことで、相対的に空間漏れ磁路15の磁気抵抗が低くし
て、その結果として空間漏れ磁路15を通過する漏れ磁
束量を増やし、所望のトランス特性を得るようになって
いる。
【0009】ところで、前記のように磁束の一部を漏ら
すリーケージ型トランス7では、漏れ磁束の全てが空間
漏れ磁路15を通ってE型鉄心11、12が作る磁気回
路に回収されるわけではなく、漏れ磁束の一部はトラン
ス7の外部に放散する。又、このリーケージ型トランス
のように積極的に外部漏れ磁束を得るトランスでなくて
も、トランスの出力が大きい場合などには磁気回路外に
磁束の一部が漏れることがある。このようにトランスの
外部に放散する磁束(外部漏れ磁束)があると、それが
周囲に磁気的影響を及ぼすとともに、逆に、周囲から作
用する磁気の影響をトランスが受け易い。
【0010】又、既述のように従来では電源回路を金属
製のケースに収容しており、このケースには、前記外部
漏れ磁束の周囲への放散を防止するために放熱孔を設け
ない孔無し構造のものと、前記整流用ダイオード、スイ
ッチングトランジスタ9、及びトランス7などの発熱を
考慮して、ケースの略全域にわたって放熱孔を設けた孔
有り構造のものとが提供されている。
【0011】そして、孔無し構造のケースを備えた電源
装置では、孔有り構造のケースを備えた電源装置に比較
して、発熱電気部品の温度が上昇し易く、かつ、トラン
ス7に対する電磁シールド作用が高いので、電源回路の
回路損失が少ない。ちなみに、本発明者が行なった試験
によれば、図7の電源装置を収容した孔有り構造のケー
スを備える電源装置において、出力パワーを62W、駆
動周波数を47kHz、トランス7の両コイル3、7と
アルミニューム製ケースとの間の間隔を2mmとしたも
のでは、回路損失が11.0W,電源整流用ダイオード
の温度が72deg、トランス7の温度は63degで
あった。これに対して、同条件で孔有り構造のケースを
備えた電源装置では、孔無し構造のケースを備えた電源
装置に比較して、ケースの孔、つまり、放熱孔を通る対
流作用により電源整流用ダイオード等の発熱電気部品の
温度上昇を抑制できる(電源整流用ダイオードの温度は
64deg、トランス7の温度は56deg)反面、放
熱孔によって電磁シールド作用が低減するので、電源回
路の回路損失は増加(回路損失11.2W)することが
分かった。
【0012】以上のように従来は、トランス7の外部に
放散される漏れ磁束に対する電磁シールドと発熱電気部
品の温度上昇の抑制との内の一方を優先させると他方の
性能が低下するという問題があり、電源装置として前記
両方の性能を満たすようにすることが望まれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、電源回路の回路損失が少なく、この回路の
発熱電気部品の温度上昇も抑制できる電源装置及び照明
器具を得ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、商用周波数を高周波に変換する
LC共振回路を含む各種の電気部品を回路基板上に実装
し、かつ、前記回路基板上の所定領域に前記各電気部品
の中で発熱を伴うトランス以外の発熱電気部品を配設す
るとともに、前記所定領域から外れた前記回路基板上の
他の領域に前記LC共振回路が接続された前記トランス
を配設した電源回路と、この電源回路を収容し、かつ、
孔無し構造であって前記トランスが投影されるトランス
投影部分を含んだ電磁シールド領域を有するとともに、
前記所定領域と対向する多数の放熱孔が明けられた放熱
領域を有した金属製ケースと、を具備したことを特徴と
する。
【0015】この発明及び以下の発明において、電源回
路には一石式又はハーフブリッジ式のものを使用でき、
又、トランスは漏れ磁束の一部が外部に放散される構成
であっても、積極的にはこのような構成ではないがトラ
ンスの出力パワーが大きい等により、本来の磁気回路か
ら外部へ磁束の一部が放散されるものであってもよい。
そして、この発明及び以下の発明において、ケースをな
す金属には、鉄板等の磁性体、アルミニューム板の非磁
性体等を使用でき、特に渦電流損が鉄より少ない非磁性
体で作ることが好ましく、このケースに設けられる放熱
孔の大きさや、形状等は任意に設定できる。又、この発
明及び以下の発明の電源装置は照明器具の放電灯点灯装
置以外の用途にも適用できる。又、この発明及び請求項
5、6の発明において、電気発熱部品の配設領域とトラ
ンスの配設領域とは回路基板の一端側と他端側に分かれ
ていてもよく、トランスの配設領域が回路基板の中央部
であって、その両側に電気発熱部品の配設領域が分かれ
て設けれられていてもよく、要するにトランスが電気発
熱部品の配設領域内に設けられていなければよい。
【0016】この請求項1の発明においては、電源回路
をなす各種の発熱電気部品とLC共振回路が接続された
トランスとは回路基板に対して無秩序に配設されてはお
らず、これらが夫々異なる領域に分けて配設されている
ことに加えて、トランスに正対する部分を含んだ孔無し
構造の電磁シールド領域を前記電源回路を収容するケー
スに設けたから、この電磁シールド領域での電磁シール
ド作用により、トランスの外部漏れ磁束の周囲への放散
を防止して電源回路の回路損失を少なくできるととも
に、既述の部品の配置により電磁シールド領域にはトラ
ンス以外の発熱電気部品は対向していないので、孔無し
構造の電磁シールド領域によって、以下に説明する発熱
電気部品の放熱効果が、損なわれることが少ない。そし
て、前記ケースには電磁シールド領域とは別にトランス
以外の発熱電気部品と対向する放熱孔が明けられた放熱
領域を設けたから、放熱孔を通る対流作用により外部に
磁束を漏らすことがない発熱電気部品の温度上昇を抑制
できる。
【0017】前記課題を解決するために、請求項2の発
明は、商用周波数を高周波に変換するLC共振回路を含
む各種の電気部品を回路基板上に実装してなる電源回路
と、この電源回路を収容し、かつ、前記電気部品の中の
トランスが投影されるトランス投影部分を含んだ電磁シ
ールド領域を有する金属製ケースと、柔軟性を有する基
材に良熱伝導性の非磁性体粒子を混入して形成されると
ともに前記トランスのコイルと前記ケースが有するカバ
ーの前記トランス投影部分との間に挟設された介装シー
トと、を具備したことを特徴とする。
【0018】この発明及び以下の各発明において、介装
シートの基材には柔軟性を有する材料、例えばゴム、取
分けシリコンゴム等を用いることができ、又、これに混
入される非磁性対粒子としては、アルミニューム又は同
合金、或いはマグネシューム又は同合金等からなる金属
粒子を用いることができる。
【0019】この請求項2の発明においては、電源回路
を収容したケースのカバーがトランス投影部分を含む電
磁シールド領域を有することにより、この電磁シールド
領域での電磁シールド作用でトランスの外部漏れ磁束の
周囲への放散を防止して電源回路の回路損失を少なくで
きる。加えて、介装シートを備えたので以下の作用があ
る。すなわち、柔軟性の介装シートは、その一面をトラ
ンスのコイルに密接するとともに他面をカバーの電磁シ
ールド領域のトランス投影部分に密接して、前記コイル
とトランス投影部分との間に挟み込まれる。そして、こ
の介装シートはその基材に混入した粒子により熱伝導性
が良くなっているので、トランスが発生する熱を介装シ
ートを介してカバーに速やかに伝導させて、トランスの
温度上昇を少なくできる。又、トランスと金属製カバー
との間に前記介装シートがない構造では、トランスの外
部漏れ磁束がカバーと鎖交して渦電流損を発生するの
で、それに伴い電源回路の損失が増加するとともにケー
スの温度が上昇する。しかし、介装シートを有した構成
では、その非磁性粒子による電磁シールド作用でカバー
と鎖交する外部漏れ磁束を少なくでき、それによりカバ
ーでの渦電流損に伴う電源回路の損失とケースの温度上
昇とを抑制できるとともに、この介装シートでの外部漏
れ磁束の鎖交による渦電流損は、鎖交対象が金属板材で
はなく粒子であることにより少ない。したがって、カバ
ーに対する鎖交磁束による影響を抑制しつつトランスと
カバーとを接近させることができる。
【0020】請求項3の発明は、前記トランス投影部分
に前記介装シートで閉じられる複数の孔を設けたことを
特徴とする。
【0021】トランスのコイルボビンのフランジは前記
ボビンに巻装されたコイルより少し外周に突出して、ト
ランスの周面は凹凸状をなしているため、このような凹
凸面と電磁シールド領域のトランス投影部分との間に介
装シートを挟設する場合、介装シートを挟む力は前記凹
凸によって異なる。それにも拘らず、柔軟性を有した介
装シートの一部が前記正対部分に設けた複数の孔に夫々
入り込んで、介装シートをトランス投影部分により強く
密接させることができるため、介装シートを介してのト
ランスからカバーへの熱伝導性能が向上して、トランス
の温度上昇をより少なくできる。
【0022】請求項4の発明は、前記電磁シールド領域
が孔無し構造であってそのトランス投影部分に前記コイ
ルに向けて突出する複数の凸部を設けたことを特徴とす
る。
【0023】既述のようにトランスの周面の凹凸を原因
として介装シートを挟む力が異なるにも拘らず、前記正
対部分に設けた複数の凸部によって、柔軟性を有した介
装シートをトランスのコイルに強く密接させることがで
きる。そのため、介装シートを介してのトランスからカ
バーへの熱伝導性能が向上して、トランスの温度上昇を
より少なくできる。
【0024】前記課題を解決するために、請求項5の発
明は、商用周波数を高周波に変換するLC共振回路を含
む各種の電気部品を回路基板上に実装し、かつ、前記回
路基板上の所定領域に前記各電気部品の中でトランス以
外の発熱を伴う発熱電気部品を配設するとともに、前記
所定領域から外れた前記回路基板上の他の領域に前記L
C共振回路が接続された前記トランスを配設した電源回
路と、この電源回路を収容し、かつ、前記トランスが投
影されるトランス投影部分を含んだ電磁シールド領域を
有するとともに、前記所定領域と対向する多数の放熱孔
が明けられた放熱領域を有した金属製ケースと、柔軟性
を有する基材に良熱伝導性の非磁性体粒子を混入して形
成されるとともに前記トランスのコイルと前記トランス
投影部分との間に挟設された介装シートと、を具備した
ことを特徴とする。
【0025】この請求項5の発明においては、電源回路
の回路基板への電気部品の配置に対応してケースのカバ
ーに電磁シールド領域及び放熱領域を設けたことによ
り、請求項1の発明と同様の作用を得ることができるこ
とに加えて、介装シートを備えたので以下の作用があ
る。すなわち、柔軟性の介装シートは、その一面をトラ
ンスのコイルに密接するとともに他面をカバーにおける
電磁シールド領域のトランス投影部分に密接して、前記
コイルとトランス投影部分との間に挟み込まれる。そし
て、この介装シートはその基材に混入した粒子により熱
伝導性が良くなっているので、トランスが発生する熱を
介装シートを介してカバーに速やかに伝導させて、トラ
ンスの温度上昇を少なくできる。又、トランスと金属製
カバーとの間に前記介装シートがない構造では、トラン
スの外部漏れ磁束がカバーと鎖交して渦電流損を発生す
るので、それに伴い電源回路の損失が増加するとともに
ケースの温度が上昇する。しかし、介装シートを有した
構成では、その非磁性粒子による電磁シールド作用でカ
バーと鎖交する外部漏れ磁束を少なくでき、それにより
カバーでの渦電流損に伴う電源回路の損失とケースの温
度上昇とを抑制できるともに、この介装シートでの外部
漏れ磁束の鎖交による渦電流損は、鎖交対象が金属板材
ではなく粒子であることにより少ない。したがって、カ
バーに対する鎖交磁束による影響を抑制しつつトランス
とカバーとを接近させることができる。
【0026】請求項6の発明は、器具本体と、この器具
本体に取付けられたランプソケットと、このランプソケ
ットに支持される放電ランプと、前記器具本体に取付け
られて前記放電ランプに高周波を印加してこのランプを
点灯させる前記請求項1〜5の内のいずれか1項に記載
の電源装置と、を具備したことを特徴とする。
【0027】電源回路の回路損失が少なく、この回路の
発熱電気部品の温度上昇も抑制できる電源装置を備える
から、品質の高い照明器具を提供できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2を参照して本
発明の第1の実施の形態を説明する。なお、必要により
図7〜図9も参照する。
【0029】第1実施形態に係る照明器具50は、図1
に示されるように2灯式の蛍光灯器具であって、反射板
51付きの器具本体52と、ランプソケット53〜56
と、第1実施形態に係る電子安定器57と、放電ランプ
としての2本の直管型蛍光ランプ6とを備えている。
【0030】図1(A)に示されるように器具本体52
の長手方向中央部には、図示しない天井裏の屋内配線
(Fケーブル)が引込まれる電源孔59が開けられてい
る。器具本体52の長手方向両端部には夫々ソケット取
付け金具(図1に一方のみ図示)60が、器具本体52
の幅方向に横断するようにねじ61を介して固定され、
これら取付け金具60には、下向きに突設して逆T字形
状をなすラッチ62が回転可能に取付けられている。器
具本体52の開放された下面を塞ぐ反射板51の長手方
向両端部には、ラッチ62が通る細長い孔(図示しな
い)が夫々開けられており、これらの孔にラッチ62の
下端摘み部を通した後、このラッチ62を90°回転さ
せることにより、反射板51が器具本体52に連結され
ている。
【0031】図示されない一方のソケット取付け金具に
は、2個のランプソケット53、14が器具本体52に
幅方向に並べて取付けられ、図示される他方のソケット
取付け金具60には、同様に2個のランプソケット5
5、56が器具本体52の幅方向に並べて取付けられて
いる。これらランプソケット53〜56の夫々は、反射
板51の長手方向両端部に設けられた図示しないソケッ
ト通し部を貫通して反射板51の下側に突出されてい
る。そして、器具本体52の長手方向に対向する一対の
ランプソケット53、55間、及び他の一対のランプソ
ケット54、56間には、それぞれ蛍光ランプ6が取外
し可能に支持されている。
【0032】電源孔59に寄せて器具本体52に取付け
られた電源装置としての電子安定器57は、図2に示さ
れるように電源回路65をアルミニューム製のケース6
6に収容して形成されている。
【0033】電源回路65は、商用周波数を高周波に変
換するLC共振回路を含む各種の電気部品を印刷回路基
板67に実装してなる。この電源回路65には図7又は
図8を用いて既に説明した電源回路が使用され、本実施
形態では図7に示した一石式電源回路を採用している。
したがって、電源回路65のLC共振用のインダクタン
ス3はトランス7の一次コイルで形成されているととも
に、この電源回路65は、ランプ点灯回路5に接続され
たトランス7の二次コイル8に高周波エネルギーを供給
し蛍光ランプ6を高周波点灯させるものである。
【0034】電源回路65の回路構成及びそれが有する
トランス7の構成については、図7、図9を用いて既述
したので、ここでは説明を省略する。なお、回路基板6
7上に実装された各種の電気部品は、図2においてトラ
ンス7、及びこのトランス以外の発熱電気部品例えば商
用交流を整流するための電源整流用ダイオード16、及
びスイッチングトランジスタ9のみを代表して示してあ
る。
【0035】この電源回路65においては、図2に示さ
れるように印刷回路基板67の長手方向一端部側のトラ
ンス配設領域Aにトランス7を配設しているとともに、
このトランス7以外の電気部品のうち発熱を伴う発熱電
気部品、つまり、スイッチングトランジスタ9及び電源
整流用ダイオード16等を、印刷回路基板67の長手方
向他端部側に所定領域として設定された発熱部品配設領
域Bにまとめて配設している。
【0036】前記ケース66は、長手方向両端及び上面
が夫々開放された底板71と、長手方向両端及び下面が
夫々開放されたカバー72とを、互いに両側壁を重ね合
わせるとともに図示しない爪係合等の連結手段により連
結して角筒状に形成されている。なお、図2(B)
(C)中73、74は夫々底板71から切起こされたL
字状の基板支えであり、これら基板支え73、74によ
り印刷回路基板67が位置決めして支持されているとと
もに、底板71の図示しない固定用の切起こし部に対し
て印刷回路基板67を貫通して螺合したねじにより印刷
回路基板67が固定されるようになっている。
【0037】カバー72は電磁シールド領域Dと放熱領
域Eとを有している。トランス配設領域Aに対応してカ
バー72の長手方向一端部側に設けられた電磁シールド
領域Dは、孔無し構造であって、トランス7が投影され
るトランス投影部分Fを含んでいる。この正対部分Fを
図2(A)に示されるように電磁シールド領域Dの中央
部に設けることは、トランス7から放出される外部漏れ
磁束に対する電磁シールド作用をより効果的に得られる
点で好ましい。
【0038】発熱部品配設領域Bに対応してカバー72
の長手方向他端側に設けられた放熱領域Eには、その全
域にわたり多数の放熱孔75が明けられている。カバー
72の水平天井部に設けられた各放熱孔75は、幅4m
m、長さ19mmの角孔であって、4mm間隔で形成さ
れており、同様に、前記水平天井部に連接された傾斜天
井部の夫々に設けられた各放熱孔75は、幅4mm、長
さ13mmの角孔であって、4mm間隔で形成されてい
る。
【0039】前記構成の電子安定器においては、電源回
路65を収容するケース66にトランス7に正対する部
分を含んだ孔無し構造の電磁シールド領域Dを設けたか
ら、この電磁シールド領域Dでの電磁シールド作用によ
り、トランス7の外部漏れ磁束の周囲への放散を防止し
て、外部漏れ磁束を有効にトランス7の磁気回路に回収
することができるので、電源回路65の回路損失を少な
くできる。又、ケース66には電磁シールド領域Dとは
別にスイッチングトランジスタ9や電源整流用ダイオー
ド16などの発熱電気部品と対向する放熱孔75が多数
明けられた放熱領域Eを設けたから、放熱孔75を通る
対流作用により外部に磁束を漏らすことがない前記発熱
電気部品の温度上昇を抑制できる。
【0040】本発明者が行なった試験の結果によれば、
出力パワー62W、駆動周波数が47kHz、トランス
7の両コイル3、7とアルミニューム製ケース66のカ
バー72との間の間隔が2mmの条件では、電源回路6
5の回路損失は11.0W(したがって、カバー72全
体が孔無し構造のものと同じであり、カバー全体が孔有
り構造のものと比較して0.2W増加が認められ
た。)、電源整流用ダイオード16の温度は62deg
(したがって、カバー72全体が孔無し構造のものより
10degの低下が認められ、カバー全体が孔有り構造
のものと比較して2degの低下が認められた。)、ト
ランス7の温度は54deg(したがって、カバー72
全体が孔無し構造のものより10degの低下が認めら
れ、カバー全体が孔有り構造のものと比較して2deg
の低下が認められた。)であった。
【0041】このように前記構成の電子安定器によれ
ば、その電源回路65の回路損失を少なくできるととも
に、トランス7及びこれ以外の電気発熱部品9、16等
の温度を低下できることが分かった。なお、カバー72
の外側の全体にわたり厚さ1mmの鋼板を密着させた
が、この条件においても同じ結果を得ることができた。
【0042】図3は本発明の第2の実施の形態を示して
いる。この実施の形態は基本的には前記第1実施形態と
同様な構成であるので、同様構成部分には前記第1実施
形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を
省略し、以下異なる部分について説明する。
【0043】第2実施形態が第1実施形態と異なる部分
は、カバー72全体を孔無し構造とするとともに、この
カバー72のトランス投影部分Fとの間に介装シート8
1を挟設した点であり、この点以外の構成は図3に示さ
れない部分を含めて前記第1実施形態と同じである。
【0044】前記介装シート81は、柔軟性を有するシ
リコンゴムからなる基材にアルミニューム粒子を混入し
てなるものであり、これは熱伝導性に優れている。そし
て、自在に変形し得る柔軟性を有した介装シート81
は、図3(D)に示されるように一面を、トランス7の
一次及び二次の両コイル3及び8におけるトランス投影
部分F側に位置される表面と、コイルボビン13、14
のフランジ13a、14aとに夫々密接するとともに、
他面を、カバー72におけるトランス投影部分Fの裏面
に密接して設けられる。
【0045】このような介装シート81を備えた電子安
定器においては、既述の第1実施形態と同様に電磁シー
ルド作用により電源回路65の回路損失を増加できるこ
とに加えて、介装シート81は熱伝導性が良いので、ト
ランス7が発生する熱をカバー72に速やかに伝導させ
て、このカバー72全体から放熱でき、したがって、ト
ランス7の温度上昇を少なくできる。しかも、介装シー
ト81にはアルミニューム製粒子が混入されているの
で、これらの粒子による電磁シールド作用で介装シート
81を通り抜けてカバー72と鎖交する外部漏れ磁束を
少なくできる。それにより、カバー72での渦電流損に
伴う電源回路65の損失とケース66の温度上昇とを抑
制できる。その上、介装シート81での外部漏れ磁束の
鎖交による渦電流損は、鎖交対象が金属板材ではなく金
属粒子であることにより少ない。したがって、カバー7
2に対する鎖交磁束による影響を少なく抑制しつつトラ
ンス7とカバー72の電磁シールド領域Eとを接近させ
ることができるので、前記鎖交磁束による影響を少なく
するためにトランス7と電磁シールド領域Eとの間を大
きく離してケース66を大型化する必要がなく、ケース
66を小形にできる。
【0046】本発明者が行なった試験の結果によれば、
出力パワーを85W、駆動周波数を45kHz、トラン
ス7の両コイル3、7とアルミニューム製ケース66の
カバー72との間の間隔を2mm、この間隔に厚さ3m
mの介装シート81を挟設した条件では、電源回路65
の回路損失は14.3W、トランス7の温度は56de
gであった。これに対して、介装シートを使用しない点
以外は前記試験条件と同じものでは、回路損失が14.
6W、トランス7の温度は66degであった。
【0047】このように第2実施形態の電子安定器57
によれば、回路損失を0.3W少なくできるとともに、
トランス7の温度を10deg低下できることが分かっ
た。なお、カバー72の外側の全体にわたり厚さ1mm
の鋼板を密着させたが、この条件においても同じ結果を
得ることができた。
【0048】図4は本発明の第3の実施の形態を示して
いる。この実施の形態は基本的には前記第2実施形態と
同様な構成であるので、同様構成部分には前記第2実施
形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を
省略し、以下異なる部分について説明する。
【0049】第3実施形態が第2実施形態と異なる部分
は、トランス投影部分Fを含むカバー72の一端側領域
にのみ多数の孔82、83を開けた点である。カバー7
2の水平天井部に設けられた各放熱孔82は、幅4m
m、長さ19mmの角孔であって、4mm間隔で形成さ
れており、同様に、前記水平天井部に連接された傾斜天
井部の夫々に設けられた各放熱孔83は、幅4mm、長
さ13mmの角孔であって、4mm間隔で形成されてい
る。このカバー72のトランス投影部分Fとトランス7
との間に挟設された介装シート81のカバー72側の面
は、図4(D)に示されるようにトランス投影部分Fの
孔82を塞いで、この正対部分Fにより強く密接してい
る。
【0050】すなわち、トランス7のコイルボビン1
3、14のフランジ13a、14aはコイルボビン1
3、14に巻装された一次、二次のコイル3、8より少
し外周に突出していて、トランス7の周面は凹凸状をな
しているため、この凹凸面とトランス投影部分Fとの間
に挟設される介装シート81は、この介装シート81を
挟む力が前記凹凸及びコイル3、8の巻き外形のばらつ
きにによって異なるにも拘らず、柔軟性を有した介装シ
ート81の一部がトランス投影部分Fに設けた複数の孔
82に夫々入り込んでこれらの孔82を塞ぐことによっ
て、介装シート81をトランス投影部分Fの裏面により
強く密接させることができる。
【0051】そのため、この第3実施形態によれば、介
装シート81を介してのトランス7からケース66のカ
バー72への熱伝導性能を向上できるに伴い、トランス
7の温度上昇を少なくできる。
【0052】本発明者が行なった試験の結果によれば、
出力パワーを85W、駆動周波数を45kHz、トラン
ス7の両コイル3、7とアルミニューム製ケース66の
カバー72との間の間隔を2mm、この間隔に厚さ3m
mの介装シート81を挟設した条件では、電源回路65
の回路損失は14.5W、トランス7の温度は56de
gであった。これに対して、介装シートを使用しない点
以外は前記試験条件と同じものでは、回路損失が14.
8W、トランス7の温度は68degであった。
【0053】このように第3実施形態の電子安定器57
によれば、回路損失を0.3W少なくできるとともに、
トランス7の温度を12deg低下できることが分かっ
た。又、カバー72の外側の全体にわたり厚さ1mmの
鋼板を密着させた条件における回路損失は、介装シート
81を用いない場合は15.1Wで、介装シート71を
用いた場合に14.8Wで、0.3W損失を少なくでき
ることが分かり、又、トランス7の温度については同じ
結果を得ることができた。なお、以上の点以外の構成は
図4に示されない部分を含めて前記第2実施形態と同じ
である。
【0054】図5は本発明の第4の実施の形態を示して
いる。この実施の形態は基本的には前記第2実施形態と
同様な構成であるので、同様構成部分には前記第2実施
形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を
省略し、以下異なる部分について説明する。
【0055】第4実施形態が第2実施形態と異なる部分
は、カバー72のトランス投影部分Fに複数の凸部8
4、85を設けた点である。一方の凸部84はトランス
7の一次コイル(インダクタンス)3に対向するように
突出され、他方の凸部85はトランス7の二次コイル8
に対向するように突出されている。そして、このように
凸部84、85が一体に突設されたトランス投影部分F
とトランス7との間に挟設された介装シート81のカバ
ー72側の面は、図5(D)に示されるようにトランス
投影部分及びコイル3、8により強く密接している。
【0056】すなわち、既述のようにトランスの周面が
凹凸状をなしていることにより、介装シート81を挟む
力が各部で異なるにも拘らず、凸部84、85によって
介装シート81を一次コイル3と二次コイル8の外面に
強く密接させることができるとともに、凸部84の両側
に位置されるコイルボビン13のフランジ13a、及凸
部85の両側に位置されるコイルボビン14のフランジ
14aによって、介装シート81をトランス投影部分F
に強く密接させることができる。
【0057】そのため、この第4実施形態によれば、介
装シート81を介してのトランス7からケース66のカ
バー72への熱伝導性能を向上できるに伴い、トランス
7の温度上昇を少なくできる。
【0058】本発明者が行なった試験の結果によれば、
出力パワーを85W、駆動周波数を45kHz、トラン
ス7の両コイル3、7とアルミニューム製ケース66の
カバー72との間の間隔を2mm、この間隔に厚さ3m
mの介装シート81を挟設するとともに、前記凸部8
4、84の高さを0.5mmとした条件では、電源回路
65の回路損失が14.3W、トランス7の温度は54
degであった。これに対して、介装シートを使用しな
い点以外は前記試験条件と同じものでは、回路損失が1
4.6W、トランス7の温度は66degであった。
【0059】このように第4実施形態の電子安定器57
によれば、前記比較物に対して回路損失を0.3W少な
くできるとともに、トランス7の温度を12deg低下
できることが分かった。なお、カバー72の外側の全体
にわたり厚さ1mmの鋼板を密着させたが、同じ結果を
得ることができた。なお、以上の点以外の構成は図5に
示されない部分を含めて前記第2実施形態と同じであ
る。
【0060】図6は本発明の第5の実施の形態を示して
いる。この実施の形態は基本的には前記第1実施形態と
同様な構成であるので、同様構成部分には前記第1実施
形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を
省略し、以下異なる部分について説明する。
【0061】第5実施形態が第1実施形態と異なる部分
は、カバー72のトランス投影部分Fとの間に介装シー
ト81を挟設した点であり、この介装シート81は、柔
軟性を有するシリコンゴムからなる基材にアルミニュー
ム粒子を混入してなるものであり、これは熱伝導性に優
れている。この点以外の構成は図6に示されない部分を
含めて前記第1実施形態と同じである。
【0062】前記構成の電子安定器においては、電源回
路65を収容するケース66にトランス7に正対する部
分を含んだ孔無し構造の電磁シールド領域Dを設けたか
ら、この電磁シールド領域Dでの電磁シールド作用によ
り、トランス7の外部漏れ磁束の周囲への放散を防止し
て、外部漏れ磁束をトランス7の磁気回路に有効に回収
することができる。しかも、一面をトランス投影部分F
に密接するとともに他面をトランス7のコイル3、8に
密接して設けられた介装シート81は、アルミニューム
粒子を含んでいるので、これら粒子による電磁シールド
作用においても、前記外部漏れ磁束をトランス7の磁気
回路に有効に回収させることができる。したがって、電
源回路65の回路損失を少なくできる。勿論、介装シー
ト81に撚りカバー72に対する鎖交磁束の影響も少な
くできるので、ケース66を小形にできる。又、ケース
66には電磁シールド領域Dとは別にスイッチングトラ
ンジスタ9や電源整流用ダイオード16などの発熱電気
部品と対向する放熱孔75が多数明けられた放熱領域E
を設けたから、放熱孔75を通る対流作用により外部に
磁束を漏らすことがないトランス7以外の前記発熱電気
部品の温度上昇を抑制できる。しかも、アルミニューム
粒子を含んだ介装シート81は熱伝導性が良いので、ト
ランス7が発生する熱をカバー72に速やかに伝導させ
て、このカバー72全体から放熱でき、したがって、ト
ランス7の温度上昇も少なくできる。
【0063】本発明者が行なった試験の結果によれば、
出力パワーを85W、駆動周波数を45kHz、トラン
ス7の両コイル3、7とアルミニューム製ケース66の
カバー72との間の間隔を2mm、この間隔に厚さ3m
mの介装シート81を挟設した条件では、回路損失が1
4.3W、トランス7の温度は53deg、電源整流用
ダイオード16の温度は65degであった。これに対
して、放熱孔75をカバー72の全域に渡り設けた点以
外は前記試験条件と同じものでは、回路損失が14.5
W、トランス7の温度は56deg、電源整流用ダイオ
ード16の温度は67degであった。
【0064】このように第5実施形態の電子安定器57
によれば、前記比較物に対して回路損失を0.2W少な
くできるとともに、トランス7の温度を3deg低下で
き、電源整流用ダイオード16の温度を2deg低下で
きることが分かった。又、既述の第2実施形態との比較
では、回路損失は同じであるが、本実施形態の方が、ト
ランス7の温度を3deg低下できるとともに、電源整
流用ダイオード16の温度を13deg低下できること
が分かった。なお、カバー72の外側の全体にわたり厚
さ1mmの鋼板を密着させたが、同じ結果を得ることが
できた。
【0065】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0066】請求項1に記載の発明によれば、電源回路
の回路基板への電気部品の配置に対応するケースの電磁
シールド領域と放熱領域との位置関係により、電源回路
のトランスから周囲に放散される漏れ磁束に対する電磁
シールドと発熱電気部品の温度上昇の抑制との内の一方
を優先させると他方の性能が低下するという問題を解消
して、電源回路の回路損失を少なくできるとともに、こ
の電源回路の発熱電気部品の温度上昇を抑制することが
できる。
【0067】請求項2に記載の発明によれば、電源回路
のトランスに対するケースの電磁シールド領域の配置に
加えて、良熱伝導性の非磁性体粒子が混入された柔軟性
介装シートを、トランスとケースのトランス投影部分と
の間に挟設したことにより、電源回路の回路損失を少な
くできるとともに、この電源回路が有するトランスの温
度上昇を抑制することができる。
【0068】請求項3、4に記載の発明によれば、ケー
スのトランス投影部分又はトランスのコイルへの介装シ
ートの密接性が高められるので、トランスの温度上昇を
更に抑制できる。
【0069】請求項5に記載の発明によれば、電源回路
の回路基板への電気部品の配置に対応するケースの電磁
シールド領域と放熱領域との位置関係に加えて、良熱伝
導製の非磁性体粒子が混入された柔軟性介装シートを、
トランスとケースのトランス投影部分との間に挟設した
ことにより、電源回路のトランスから周囲に放散される
漏れ磁束に対する電磁シールドと発熱電気部品の温度上
昇の抑制との内の一方を優先させると他方の性能が低下
するという問題を解消して、電源回路の回路損失を少な
くできるとともに、この電源回路の発熱電気部品の温度
上昇を抑制することができる。
【0070】請求項6に記載の発明によれば、電源回路
の回路損失が少なく、この回路の発熱電気部品の温度上
昇も抑制できる電源装置を備えるから、品質の高い照明
器具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1の実施の形態に係る照明
器具を示す平面図。(B)は同照明器具をその一部断面
して示す正面図。(C)は同照明器具をその一部断面し
て示す側面図。
【図2】(A)は図1の照明器具が備える電子安定器を
示す平面図。(B)は同電子安定器を示す縦断面図。
(C)は図2(B)中Z−Z線に沿って示す断面図。
【図3】(A)は本発明の第2の実施の形態に係る照明
器具が備える電子安定器を示す平面図。(B)は同電子
安定器を示す縦断面図。(C)は図3(B)中Y−Y線
に沿って示す断面図。
【図4】(A)は本発明の第3の実施の形態に係る照明
器具が備える電子安定器を示す平面図。(B)は同電子
安定器を示す縦断面図。(C)は図4(B)中X−X線
に沿って示す断面図。(D)は図4(A)中W−W線に
沿って示す断面図。
【図5】(A)は本発明の第4の実施の形態に係る照明
器具が備える電子安定器を示す平面図。(B)は同電子
安定器を示す縦断面図。(C)は図5(B)中V−V線
に沿って示す断面図。(D)は図5(A)中U−U線に
沿って示す断面図。
【図6】(A)は本発明の第5の実施の形態に係る照明
器具が備える電子安定器を示す平面図。(B)は同電子
安定器を示す縦断面図。(C)は図5(B)中T−T線
に沿って示す断面図。
【図7】電子安定器が備える一石式電源回路を示す回路
図。
【図8】電子安定器が備えるハーフブリッジ式電源回路
を示す回路図。
【図9】図7及び図8の電源回路に使用されているトラ
ンスを示す断面図。
【符号の説明】
2a、2b…LC共振回路 3…トランスの一次コイル(インダクタンス) 4…コンデンサ 6…蛍光ランプ(放電ランプ) 7…トランス(発熱電気部品) 8…トランスの二次コイル 9…スイッチングトランジスタ(発熱電気部品) 15…空間漏れ磁路 16…ダイオード(発熱電気部品) 50…照明器具 52…器具本体 53〜56…ランプソケット 57…電子安定器(電源装置) 65…電源回路 66…ケース 67…印刷回路基板 71…ケースの底板 72…ケースのカバー 75…放熱孔 81…介装シート 82、83…トランス投影部分の孔 84、85…トランス投影部分の凸部 A…トランス配設領域 B…発熱部品配設領域(所定領域) D…電磁シールド領域 E…放熱領域 F…トランス投影部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】商用周波数を高周波に変換するLC共振回
    路を含む各種の電気部品を回路基板上に実装し、かつ、
    前記回路基板上の所定領域に前記各電気部品の中で発熱
    を伴うトランス以外の発熱電気部品を配設するととも
    に、前記所定領域から外れた前記回路基板上の他の領域
    に前記LC共振回路が接続された前記トランスを配設し
    た電源回路と、 この電源回路を収容し、かつ、孔無し構造であって前記
    トランスが投影されるトランス投影部分を含んだ電磁シ
    ールド領域を有するとともに、前記所定領域と対向する
    多数の放熱孔が明けられた放熱領域を有した金属製ケー
    スと、を具備したことを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】商用周波数を高周波に変換するLC共振回
    路を含む各種の電気部品を回路基板上に実装してなる電
    源回路と、 この電源回路を収容し、かつ、前記電気部品中のトラン
    スが投影されるトランス投影部分を含んだ電磁シールド
    領域を有する金属製ケースと、 柔軟性を有する基材に良熱伝導性の非磁性体粒子を混入
    して形成されるとともに前記トランスのコイルと前記ケ
    ースが有するカバーの前記トランス投影部分との間に挟
    設された介装シートと、を具備したことを特徴とする電
    源装置。
  3. 【請求項3】前記トランス投影部分に前記介装シートで
    閉じられる複数の孔を設けたことを特徴とする請求項2
    に記載の電源装置。
  4. 【請求項4】前記電磁シールド領域が孔無し構造であっ
    てそのトランス投影部分に前記コイルに向けて突出する
    複数の凸部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の
    電源装置。
  5. 【請求項5】商用周波数を高周波に変換するLC共振回
    路を含む各種の電気部品を回路基板上に実装し、かつ、
    前記回路基板上の所定領域に前記各電気部品の中で発熱
    を伴うトランス以外の発熱電気部品を配設するととも
    に、前記所定領域から外れた前記回路基板上の他の領域
    に前記LC共振回路が接続された前記トランスを配設し
    た電源回路と、 この電源回路を収容し、かつ、前記トランスが投影され
    るトランス投影部分を含んだ電磁シールド領域を有する
    とともに、前記所定領域と対向する多数の放熱孔が明け
    られた放熱領域を有した金属製ケースと、 柔軟性を有する基材に良熱伝導性の非磁性体粒子を混入
    して形成されるとともに前記トランスのコイルと前記ト
    ランス投影部分との間に挟設された介装シートと、を具
    備したことを特徴とする電源装置。
  6. 【請求項6】器具本体と、 この器具本体に取付けられたランプソケットと、 このランプソケットに支持される放電ランプと、 前記器具本体に取付けられて前記放電ランプに高周波を
    印加してこのランプを点灯させる前記請求項1〜5の内
    のいずれか1項に記載の電源装置と、を具備したことを
    特徴とする照明器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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