JP2001007076A - 半導体表面の処理法 - Google Patents

半導体表面の処理法

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JP2001007076A
JP2001007076A JP11180129A JP18012999A JP2001007076A JP 2001007076 A JP2001007076 A JP 2001007076A JP 11180129 A JP11180129 A JP 11180129A JP 18012999 A JP18012999 A JP 18012999A JP 2001007076 A JP2001007076 A JP 2001007076A
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layer
substrate
semiconductor
silicon
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Akiyuki Nishida
彰志 西田
Noritaka Ukiyo
典孝 浮世
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用可能な半導体基体表面の処理法
を提供する。 【解決手段】 異種材料層(又は多孔質層)を犠牲にし
て半導体層を半導体基体から剥離してデバイスを作製す
る際に、加熱した金属溶液中に剥離後の半導体基体を浸
漬させて半導体基体表面の異種材料層(又は多孔質層)
の破片を溶解して取り除く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体基体の表面の
処理法に関し、特に繰り返し使用する半導体基体の表面
の平坦化法に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に異種材料層を形成し、前記異種
材料層の上に半導体層を形成することで、前記異種材料
層を犠牲にして前記半導体層を前記基板から剥離してデ
バイスとして使用する一方で、前記基板を再利用する試
みがいくつか報告されている(Milnes,A.G.
and Feucht,D.L.,“Peeled F
ilm Technology Solar Cell
s,”IEEE Photovoltaic Spec
ialist Conference,p338,19
75,特開平6−45622,特開平8−21364
5)。ここでは、異種材料層と半導体層とのエッチング
特性の差を利用したり、または異種材料層そのものの物
理構造的な特徴を利用してこれを機械的に切断すること
で、半導体層と基板の分離が行われている。
【0003】このようなプロセスにおいて重要な要素の
一つは、剥離した後の基板が再利用できるか否かであ
る。一般に異種材料層の機械強度的脆弱さが原因とな
り、前記異種材料層で切断した場合、半導体層側だけで
なく基板側にも異種材料層の破片が残る。そのため、前
記異種材料層の破片を除去しなければ、前記基板を同じ
プロセスに再投入できない。またエッチングで異種材料
層の破片を溶かす場合でも、エッチング速度が速すぎる
と、エッチングむらが生じて基板表面が荒れ、充分な平
坦性が得られない。そのため、基板表面に凹凸部が残
り、前記基板の再利用に支障をきたす。一方、エッチン
グ速度を充分遅くすれば、平坦性は確保できるもののス
ループットが落ちてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
の従来の技術における諸問題が解決され、基板を繰り返
し使用可能にする半導体基体表面の処理法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の従
来の技術における諸問題を解決するために、鋭意研究を
行ない、その結果、本発明の完成に至ったものである。
すなわち、本発明の方法は、異種材料層を有する半導体
基体の表面に金属溶液を接触させて前記半導体基体の表
面の異種材料層を前記金属溶液中に溶解させることによ
り前記異種材料層を除去することを特徴とする。
【0006】また本発明のもう一つ別な発明は、凹凸部
を有する半導体基体の表面に金属溶液を接触させて前記
半導体基体の表面の凹凸部を前記金属溶液中に溶解させ
ることにより平坦化を行うことを特徴とする。また本発
明のさらにもう一つ別な発明は、多孔質層を有する半導
体基体の表面に金属溶液を接触させて前記半導体基体の
表面の多孔質層を前記金属溶液中に溶解させることによ
り前記多孔質層の除去を行うことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の半導体基体表面の処理法
を以下に示す。図2は前記方法の一例を示す工程図であ
る。半導体基体201上に異種材料層202を形成し
(図2(a))、その上に半導体層203、204を形
成する(図2(b))。このような半導体基体の表面
に、例えばレーザ205等を照射し、部分的に開口部2
06を形成する(図2(c))。このときレーザの出
力、照射時間等を調節して、開口部206の底部が異種
材料層202に達するようにする。選択エッチング液中
に半導体基体201を浸漬、開口部206を介して異種
材料層202をエッチングし、半導体基体201と半導
体層203、204とを分離する(図2(d))。分離
された半導体層は別の支持基体208上に接着層207
を介して転写される(図2(e))。レーザ照射等によ
る開口部内の処理(図2(f))の後、電極211、表
面保護層212等が形成されてデバイスが得られる(図
2(g))。
【0008】一方、分離後の半導体基体201表面には
異種材料層202が部分的に残存する。金属溶液214
を満たしたルツボ213中に前記半導体基体を浸漬し、
加熱する。前記半導体基体表面の異種材料層が溶解し、
除去される(図2(h))。表面処理の終わった半導体
基体は再び最初の工程に投入される(図2(a))。
【0009】また上述のプロセスにおいて、陽極化成を
行って半導体基体201上に多孔質層202を形成する
ことでも、同様なデバイスが作成できる。このとき、多
孔質層と半導体基体との選択比の大きいエッチング液を
使用すれば、多孔質層のみをエッチング除去して半導体
基体201と半導体層203、204とを分離すること
が可能になる。しかしこの場合にも分離後の半導体基体
201表面には多孔質層202が部分的に残存する。金
属溶液214を満たしたルツボ213中に前記半導体基
体を浸漬し、加熱する。前記半導体基体表面の多孔質層
が溶解し、除去される。表面処理の終わった半導体基体
は再び最初の工程に投入される。
【0010】またさらに、凹凸部を有する半導体基体表
面を金属溶液中に溶解させて平坦化を図ることもでき
る。図3はその方法の一例を示す工程図である。半導体
基体301上に多孔質層302を形成し(図3
(a))、その上に半導体層303、304を形成する
(図3(b))。この半導体基体の表面に、導電性の接
着層306を介して支持基板305を固着させる(図3
(c))。つぎに半導体基体301と支持基板305と
の間に力を作用させて両者の界面で切断を誘起し、半導
体基体301と半導体層303、304とを分離する
(図3(d))。このような分離は、多孔質層302の
形成条件を制御して、脆弱な部分を両者の界面に偏在せ
しめることで可能となる。分離された半導体層の表面に
部分的に残存した多孔質層は、上述したように金属溶液
中で溶解するかまたはエッチング等で除去される(図3
(e))。さらに、電極307、表面保護層308等が
形成されてデバイスが得られる(図3(f))。
【0011】一方、分離後の半導体基体301表面に
は、残存した多孔質層に由来する微妙な凹凸部が現れ
る。金属溶液310を満たしたルツボ309中に前記半
導体基体を浸漬し、加熱する。このとき、予め金属溶液
中に半導体基体と同じ材料を一定量溶かし込んでおいた
り、または加熱温度を精度良く保持することで、半導体
基体表面の溶解量を制御でき、凹凸部の大きさを小さく
して平坦な表面を得ることができる(図3(g))。表
面処理の終わった半導体基体は再び最初の工程に投入さ
れる(図3(a))。このような半導体基体表面の凹凸
部の平坦化方法は、エッチングで異種材料層や多孔質層
を除去するときに現れる凹凸部、すなわちエッチングム
ラに起因する凹凸部にも有効である。
【0012】本発明において使用される半導体基体とし
て主にシリコンからなるものが挙げられるが、GaA
s、AlGaAs、InP、ZnSe、CuInS
2、SiC等からなるものであってもよい。
【0013】本発明において好適に用いられる金属溶液
としては除去する異種材料に対して適度な溶解度を有す
る材料が挙げられる。例えば、半導体基体にシリコン、
異種材料としてSiGeを用いた場合に金属溶液にはI
n、Sn、Bi、Ga及びSbからなる群から選ばれた
ものを用いることができる。
【0014】また、本発明でいう異種材料としては半導
体基体と異なる材料からなる層だけでなく、例えば、半
導体基体に対して主構成元素は同一でも導電型の異なる
層或いは同一導電型でもドーパントの種類又は濃度の異
なる層等も含まれる。具体的には半導体基体をn-(或
いはp-)型シリコンとし、異種材料をp+シリコンとす
る場合が挙げられる。この場合、p+シリコン層上に半
導体層を形成した後にフッ酸+硝酸+酢酸系の混酸でp
+シリコンのみ選択エッチングで除去して半導体層を分
離し、基体シリコンの表面を金属溶液で処理する。
【0015】半導体基体の表面の多孔質層は主に電解液
中で通電することで形成される。例えば半導体基体がシ
リコンの場合には電解液としてはフッ酸が用いられる。
【0016】金属溶液中には溶液中に溶解すべき材料ま
たは半導体基体と同じ材料を予め溶かし込んでおくこと
ができ、時間及び温度を管理することで半導体基体表面
の微妙な溶解量の調節が可能である。
【0017】本発明の方法によれば、平坦化前は半導体
基体表面の凹凸部の大きさが1nm乃至1000nmの
範囲にあり、平坦化後は凹凸部の大きさが0.1nm乃
至100nmの範囲にある。
【0018】表面処理する半導体基体を収容するための
金属溶液を溜めるルツボおよび半導体基体を支持する治
具の材質としては、主に高純度カーボンまたは高純度石
英等が挙げられる。また、これらの表面処理は、N2
又はAr等の不活性ガス中か、H2 等の活性ガス中で
行うのが好ましい。
【0019】
【実施例】以下、本発明の方法に従って所望の結晶を成
長させる方法をより詳細に説明するが、本発明はこれら
の実施例により何ら限定されるものではない。
【0020】実施例1 図1に示すプロセスにより、単結晶シリコン層を金属基
板上に転写して太陽電池とするとともに分離後のウエハ
表面を処理した。
【0021】500μm厚のp型(100)単結晶シリ
コンウエハ101(ρ=0.01Ω・cm)上に、Si
4 とGeH4の混合ガスを用いたCVD法により、S
0. 9Ge0.1層102を約0.3μm形成した(図1
(a))。
【0022】つぎに、Si0.9Ge0.1層102表面で、
通常の熱CVD装置により表1の形成条件でエピタキシ
ャル成長を行ない、シリコン層(単結晶)103の膜厚
を28μmとした。
【0023】
【表1】
【0024】このとき、成長中に微量のB26(0.数
ppm〜数ppm程度)を添加して成長シリコン層をp
-型にするとともに、成長の終点でB26に代えてPH3
を添加し(数百ppm程度)、n+ 層104を形成した
(図1(b))。
【0025】次に紫外線硬化型の粘着テープ105をエ
ピタキシャル層表面に接合させて仮基板とした後(図1
(c))、得られたウエハをフッ酸と過酸化水素水およ
び純水からなる混合液に浸潤させ、Si0.9Ge0.1層1
02の選択的エッチングを行なった(図1(d))。分
離したシリコン層103、104/粘着テープ105
を、Alペースト106を印刷したSUS基板107上
に載せ、両者を密着させた。50〜100℃程度でAl
ペーストを乾燥させて、シリコン層103、104をS
US基板107上に仮固定させた(図1(e))。
【0026】紫外線を照射して粘着テープ105の接着
性を弱めてエピタキシャル層表面から剥がした。次い
で、これをN2中600℃でアニールし、Al原子とシ
リコン層とを反応させてp+ 層108を形成するととも
にシリコン層103、104をSUS基板上に固着させ
た(図1(f))。
【0027】最後にEB(Electron Bea
m)蒸着により集電電極(Ti/Pd/Ag(400n
m/200nm/1μm))109/ITO透明導電膜
(82nm)110を形成して太陽電池とした(図1
(g))。このようにして得られた薄膜単結晶シリコン
太陽電池についてAM1.5(100mW/cm2 )光
照射下でのI−V特性について測定したところ、セル面
積6cm2 で開放電圧0.59V、短絡光電流32.5
mA/cm2 、曲線因子0.79となり、エネルギー変
換効率15.1%を得た。
【0028】このように簡便なプロセスによりウエハか
らエピタキシャル層(シリコン層)が分離(剥離)で
き、良好な特性を示す薄膜結晶太陽電池が得られた。ま
た、分離後のシリコンウエハを液化したSnの中に浸漬
して790℃×5分間保持することにより、ウエハ上に
残存するSi0.9Ge0.1層を溶解/除去して平滑な面を
出した(図1(h))。このようにして表面処理を行な
ったウエハを用いて上述の工程を繰り返したところ、同
様に高品質な半導体層を有する薄膜単結晶太陽電池が複
数個得られた。
【0029】実施例2 図2に示すプロセスにより、単結晶シリコン層を金属基
板上に転写して太陽電池とするとともに分離後のウエハ
表面を処理した。
【0030】500μm厚のp型(100)単結晶シリ
コンウエハ201(ρ=0.01Ω・cm)に、HF溶
液中で、表2の条件で陽極化成を行ない、ウエハ上に多
孔質シリコン層202を形成した(図2(a))。
【0031】
【表2】
【0032】つぎに、多孔質層(シリコン層)202表
面に、通常の熱CVD装置により表3の形成条件でエピ
タキシャル成長を行ないシリコン層(単結晶)203の
膜厚を30μmとした。
【0033】
【表3】
【0034】このとき、成長中に微量のB26(0.数
ppm〜数ppm程度)を添加して成長するシリコン層
をp- 型にするとともに、成長の終点でB26に代えて
PH 3 を添加し(数百ppm程度)、n+ 層204を
形成した(図2(b))。
【0035】次にXeClエキシマレーザー205を用
いて、多孔質層(シリコン層)202の表面に1mmの
間隔で格子点状に200μmφの開口部206を複数個
形成した。この時、レーザーの出力を調整して(例え
ば、レーザーエネルギー密度:23.6J/cm2 、発
振周波数:100Hz、連続照射時間:約2.3秒)、
開口部の底部がシリコン層を貫通して多孔質層202に
達するようにした(図2(c))。
【0036】このようにして開口部を形成したウエハを
フッ酸と過酸化水素水および純水からなる混合液に浸潤
させて多孔質層202の選択的エッチングを行なった
(図2(d))。Cr27を蒸発源としてCr層を形成
したSUS基板208上に、先に分離したシリコン層2
03を載せ、N2中600℃でアニールし、シリコン層
に接するCr層側にシリサイド層を形成、SUS基板上
にシリコン層を固着させた(図2(e))。次に酸素ま
たは水蒸気を含んだ雰囲気中で再度XeClレーザー2
09を開口部に照射し、開口部内に露出しているCr層
の表面を酸化処理して絶縁層210を形成した(図2
(f))。このとき、レーザーのビーム径を前述の開口
部形成時の大きさよりも若干大きくしておき、また照射
された部位のSiの温度が融点よりも十分低くなるよう
にエネルギーを調整することで、開口部内部及びその周
辺のSiのみを酸化することができ、開口部分の絶縁化
を図った。
【0037】最後にEB(Electron Bea
m)蒸着により、集電電極(Ti/Pd/Ag(400
nm/200nm/1μm))211/ITO透明導電
膜(82nm)212を形成して太陽電池とした(図2
(g))。このようにして得られた薄膜単結晶シリコン
太陽電池についてAM1.5(100mW/cm2 )光
照射下でのI−V特性について測定したところ、セル面
積6cm2で開放電圧0.6V、短絡光電流33mA/
cm2 、曲線因子0.77となり、エネルギー変換効率
15.2%を得た。
【0038】このように簡便なプロセスによりウエハか
らエピタキシャル層(シリコン層)が分離(剥離)で
き、良好な特性を示す薄膜結晶太陽電池が得られた。ま
た、分離後のシリコンウエハを液化したInの中に浸漬
して800℃×5分間保持することにより、ウエハ上に
残存する多孔質層を溶解/除去して平滑な面を出した
(図2(h))。このようにして表面処理を行なったウ
エハを用いて上述の工程を繰り返したところ、同様に高
品質な半導体層を有する薄膜単結晶太陽電池が複数個得
られた。
【0039】実施例3 図3に示すプロセスにより、単結晶シリコン層を金属基
板上に転写して太陽電池とするとともに分離後のウエハ
表面を処理した。
【0040】500μm厚のp型(100)単結晶シリ
コンウエハ301(ρ=0.02Ω・cm)に、HF溶
液中で、表4の条件で陽極化成を行ない、ウエハ上に多
孔質シリコン層302を形成した(図3(a))。即
ち、最初5mA/cm2 の低電流で2.5分間陽極化成
した後、急激に電流レベルを上げて、100mA/cm
2 で8秒間陽極化成した。このような操作により、多孔
質層中に脆弱な部分が形成され、力を作用させることで
容易に多孔質層を破断することが可能となった。
【0041】
【表4】
【0042】つぎに、多孔質層(シリコン層)302表
面に、通常の熱CVD装置により、実施例2と同様な条
件でエピタキシャル成長を行ない、n+ 層(単結晶シリ
コン層)303を0.1〜0.3μm形成した。さらに
その上にInを溶媒に用いたスライダー方式の液相成長
装置により、表5の条件でエピタキシャル成長を行な
い、シリコン層304を33μm形成した(図18)。
【0043】
【表5】
【0044】このとき、溶媒中に微量のB(溶かし込ん
だシリコン量に対して0.数ppm〜数ppm程度)を
添加してシリコン層304をp- 型にした。
【0045】つぎにAlシート基板305をシリコン層
304上に載せて、両者を密着させながら、N2 中5
60℃でアニールし、Al原子とシリコン層とを反応さ
せてp+ 層306を形成するとともにシリコン層304
とAlシート基板305とを固着させた(図3
(c))。
【0046】ここで、シリコンウエハ301とAlシー
ト基板305との間に力を作用させて多孔質層302の
部分で切断させ、シリコンウエハ301とAlシート基
板305とを分離した(図3(d))。分離したAlシ
ート基板上のシリコン層303表面に残っている多孔質
層の破片302′(a)をRIE(ReactiveI
on Etching)装置により除去した(図3
(e))。最後にEB(Electron Beam)
蒸着により集電電極(Ti/Pd/Ag(400nm/
200nm/1μm))307/ITO透明導電膜(8
2nm)308を形成して太陽電池とした(図3
(f))。
【0047】このようにして得られた薄膜単結晶シリコ
ン太陽電池についてAM1.5(100mW/cm2
光照射下でのI−V特性について測定したところ、セル
面積6cm2 で開放電圧0.62V、短絡光電流34m
A/cm2 、曲線因子0.78となり、エネルギー変換
効率16.4%を得た。
【0048】このように簡便なプロセスによりウエハか
らエピタキシャル層(シリコン層)が分離(剥離)で
き、良好な特性を示す薄膜結晶太陽電池が得られた。ま
た、分離したシリコンウエハを液化したGaの中に浸漬
して580℃×5分間保持することにより、ウエハ上に
残存する多孔質層の破片302′(b)を溶解/除去し
て平滑な面を出した(図3(g))。このとき、予めG
a中にSiを溶かし込み、570℃で飽和するように調
整しておき、ウエハからはあまりSi原子がGa中に溶
出しないで多孔質層の破片302′(b)が効率良く溶
出するようにした。これにより残存した多孔質層の破片
302′(b)による微妙な凹凸部が減り、平坦な表面
を得ることができた。
【0049】このようにして表面処理を行なったウエハ
を用いて上述の工程を繰り返したところ、同様に高品質
な半導体層を有する薄膜単結晶太陽電池が複数個得られ
た。
【0050】実施例4 本例では実施例1と同様にして図1に示すプロセスによ
り単結晶GaAs層を金属基板上に転写して太陽電池と
するとともに分離後のウエハ表面を処理するところを示
す。
【0051】500μm厚の(111)単結晶GaAs
ウエハ101上に、MOCVD(有機金属気相成長)装
置により剥離層となるAl0.9Ga0.1As層102を約
0.2μm形成した(図1(a))。
【0052】さらに、Al0.9Ga0.1As層102表面
にMOCVD装置によりn-GaAs103/p+Alx
Ga1-xAs104をエピタキシャル成長した(図1
(b))。次に、紫外線硬化型の粘着テープ105をエピタ
キシャル表面に接着して仮基板とした後(図1
(c))、ウエハをフッ酸および純水との混合液に浸潤
させてAl0.9Ga0.1As層102の選択的エッチング
を行なった(図1(d))。分離したn-GaAs103/
+AlxGa1-xAs104/粘着テープ105を銅ペ
ースト106を印刷したSUS基板107上に置いて密
着させた後、50〜100℃程度で銅ペーストを乾燥さ
せてn-GaAs/p+AlxGa1-xAs層103、10
4をSUS基板108上に仮固定させた(図1
(e))。
【0053】紫外線を照射して粘着テープ105の接着
性を弱めてエピタキシャル層表面から剥がし、オーブン
で400℃×20分間で銅ペーストの焼成を行ない、n
-GaAs/p+AlxGa1-xAs層103、104をS
US基板上に固着させた(図1(f))。
【0054】最後にEB(Electron Beam)蒸着により集
電電極(Au/Ge/Ni/Au)109を、反射防止
層としてTiO2/MgO110を形成して太陽電池と
した(図1(g))。このようにして得られた薄膜単結晶
GaAs太陽電池についてAM1.5(100mW/c
2)光照射下でのI−V特性について測定したとこ
ろ、セル面積1cm2で開放電圧0.96V、短絡光電
流26.3mA/cm2、曲線因子0.79となり、エ
ネルギー変換効率19.9%を得た。
【0055】このように簡便なプロセスによりウエハか
らエピタキシャルGaAs層が分離(剥離)でき、良好
な特性を示す薄膜結晶太陽電池が得られた。また、分離
後のGaAsウエハを液化したGaの中に浸漬して65
0℃、5分間保持することにより、ウエハ上に残存する
Al0.9Ga0.1As層を溶解/除去して平滑な面を出し
た(図1(h))。このようにして表面処理を行なった
ウエハを用いて上述の工程を繰返したところ、同様に高
品質な半導体層を有する薄膜単結晶太陽電池が複数個得
られた。
【0056】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、異種材料層又は多孔質層を犠牲にして半導体層を基
板から剥離してデバイスとする方法において、剥離後の
基板表面の平坦化が容易となり、基板を繰り返し利用す
ることが可能となった。これにより安価なデバイスを安
定して量産することが可能となり、本発明は特に太陽電
池の量産方法に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理法を説明する工程図であり、本処
理法は(a)乃至(h)の工程からなる。
【図2】本発明の他の処理法を説明する工程図であり、
本処理法は(a)乃至(h)の工程からなる。
【図3】本発明のさらに他の処理法を説明する工程図で
あり、本処理法は(a)乃至(g)の工程からなる。
【符号の説明】
101,201,301 半導体基体(ウエハ) 102,202,302 異種材料層(又は多孔質層) 102′,202′,302′ 異種材料層(又は多孔
質層)の破片 103,203,304 シリコン層(又は半導体層) 104,204,303 n+ 層 105 仮基板 106 金属ペースト 107,208,305 支持基板(SUS基板又はA
lシート基板) 108,306 p+ 層 109,211,307 集電電極 110,212,308 反射防止膜(又はITO透明
導電膜) 111,213,309 ルツボ 112,214,310 金属溶液 207 シリサイド層 205,209 レーザー光 206 開口部 210 絶縁層

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異種材料層を有する半導体基体の表面に
    金属溶液を接触させて前記半導体基体の表面の異種材料
    層を前記金属溶液中に溶解させることにより前記異種材
    料層を除去することを特徴とする半導体表面の処理法。
  2. 【請求項2】 前記半導体基体がシリコンからなること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体表面の処理法。
  3. 【請求項3】 前記金属溶液が低融点金属であることを
    特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の半導体表
    面の処理法。
  4. 【請求項4】 前記金属溶液が、In、Sn、Bi、G
    a及びSbからなる群の中から選ばれることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体表面の処理
    法。
  5. 【請求項5】 凹凸部を有する半導体基体の表面に金属
    溶液を接触させて前記半導体基体の表面の凹凸部を前記
    金属溶液中に溶解させることにより平坦化を行うことを
    特徴とする半導体表面の処理法。
  6. 【請求項6】 前記半導体基体がシリコンからなること
    を特徴とする請求項5に記載の半導体表面の処理法。
  7. 【請求項7】 前記金属溶液が低融点金属であることを
    特徴とする請求項5乃至6のいずれかに記載の半導体表
    面の処理法。
  8. 【請求項8】 前記金属溶液が、In、Sn、Bi、G
    a及びSbからなる群の中から選ばれることを特徴とす
    る請求項5乃至7のいずれかに記載の半導体表面の処理
    法。
  9. 【請求項9】 前記凹凸部の大きさが1nm乃至100
    0nmの範囲にあることを特徴とする請求項5乃至8の
    いずれかに記載の半導体表面の処理法。
  10. 【請求項10】 多孔質層を有する半導体基体の表面に
    金属溶液を接触させて前記半導体基体の表面の多孔質層
    を前記金属溶液中に溶解させることにより前記多孔質層
    の除去を行うことを特徴とする半導体表面の処理法。
  11. 【請求項11】 前記半導体基体を陽極化成して前記多
    孔質層を形成することを特徴とする請求項10に記載の
    半導体表面の処理法。
  12. 【請求項12】 前記半導体基体がシリコンからなるこ
    とを特徴とする請求項10及び11のいずれかに記載の
    半導体表面の処理法。
  13. 【請求項13】 前記金属溶液が低融点金属であること
    を特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の半
    導体表面の処理法。
  14. 【請求項14】 前記金属溶液が、In、Sn、Bi、
    Ga及びSbからなる群の中から選ばれることを特徴と
    する請求項10乃至13のいずれかに記載の半導体表面
    の処理法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014103397A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Seoul Viosys Co Ltd 基板再生方法及び再生基板

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