JP2001006727A - アルカリ二次電池 - Google Patents

アルカリ二次電池

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JP2001006727A
JP2001006727A JP11172710A JP17271099A JP2001006727A JP 2001006727 A JP2001006727 A JP 2001006727A JP 11172710 A JP11172710 A JP 11172710A JP 17271099 A JP17271099 A JP 17271099A JP 2001006727 A JP2001006727 A JP 2001006727A
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negative electrode
container
hydrogen storage
storage alloy
secondary battery
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Koichi Mukai
宏一 向井
Kazuhiko Harada
和彦 原田
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Toshiba Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量、長寿命で、かつ大電流放電時におけ
る作動電圧の低下を抑制することが可能なアルカリ二次
電池を提供する。 【解決手段】 水素吸蔵合金粉末を含む負極と、この負
極にセパレータを挟んで配置された水酸化ニッケルを活
物質として含む正極と、アルカリ電解液と、これらの部
材を収納するための容器とを具備し、前記負極中の水素
吸蔵合金は一般式LmNixMnyMzにて表され、かつ
その粉末が4.0g/cc以上であり、前記負極は少な
くとも一方の側端部に無地部を有するパンチングメタル
シートからなる集電板を有し、かつ前記無地部を帯状ま
たは前記容器底部と相似した板状の導電部材を介して前
記容器底部の内面に接続されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵合金を含
む負極およびその接続構造を改良したアルカリ二次電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の電動工具や電動補助付き自転車、
さらに最近開発された電気自動車などの駆動電源として
は、充放電が可能で携帯に便利な点から各種の二次電池
が使用されている。
【0003】前記用途に適した二次電池としては、大電
流放電が可能であるという特徴を有するニッケル・カド
ミウム二次電池が多く採用されている。これは、前記ニ
ッケル・カドミウム二次電池はその内部抵抗が低く、か
つ時間率当たりの放電電流(放電率)が大きく、さらに
過充電・過放電を行なった場合でも電池特性の劣化を起
こし難いという特性を有することに起因する。
【0004】一方、ノート型パソコンや携帯電話などの
小形電子機器の駆動電源としては、ニッケル・水素二次
電池が広く用いられている。これは、ニッケル・水素二
次電池は同一サイズのニッケル・カドミウム二次電池に
比べてその内部抵抗が高く、かつ放電率も小さいもの
の、放電容量がその二次電池に比べて1.5〜2倍と大
きく、さらに形状が小型であっても、微小電流で駆動可
能な電子機器を長期間にわたって駆動することが可能で
あるためである。
【0005】また、水素吸蔵合金を含む負極は従来の代
表的なアルカリ二次電池用負極の材料であるカドミニウ
ムに比較して単位重量または単位容積当たりのエネルギ
ー密度を大きくすることができ、電池の高容量化を可能
にする他、環境汚染の恐れが少ないばかりか、電池特性
も優れているという特徴を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来よ
り市販されているニッケル・水素二次電池は、1時間率
の1〜3倍程度の放電時(満充電量を20分から1時間
で放電する時)に始めて公称容量を得ることができるた
め、微小電流で駆動可能な前記小型電子機器の電源とし
ては有効であるものの、大電流を必要とする電動工具や
電気自動車などの電源としては事実上、使用できないと
いう問題があった。例えば、従来のニッケル・水素二次
電池において1時間率の5倍を超えるような大電流で放
電させる、つまり満充電量を12分未満で放電させると
作動電圧が大幅に低下する。特に、高容量化された電池
では、前記作動電圧の低下が顕著に現れ、作動電圧の低
下のみならず、サイクル寿命においても、実用に耐え得
ないという問題があった。
【0007】本発明は、高容量、長寿命で、かつ大電流
放電時における作動電圧の低下を抑制することが可能な
アルカリ二次電池を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるアルカリ
二次電池は、水素吸蔵合金粉末を含む負極と、この負極
にセパレータを挟んで配置された水酸化ニッケルを活物
質として含む正極と、アルカリ電解液と、これらの部材
を収納するための容器とを具備し、前記負極中の水素吸
蔵合金は、一般式LmNixMnyMz(ただし、式中の
Lmは70〜100重量%のLaを含む希土類元素、M
はCo,Al,FeおよびZrから選ばれる少なくとも
1つの元素を示し、原子比x,y,zは3.30≦x≦
4.50、0.01≦y≦0.30、0.20≦z≦
1.70、4.90≦x+y+z≦5.50を示す)に
て表され、かつその粉末はタップ密度が4.0g/cc
以上であり、前記負極は、少なくとも一方の側端部に無
地部を有するパンチングメタルシートからなる集電板を
有し、かつ前記無地部を帯状または前記容器底部と相似
した板状の導電部材を介して前記容器底部の内面に接続
されていることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるアルカリ二
次電池(円筒形ニッケル水素二次電池)を図1を参照し
て説明する。
【0010】有底円筒状の容器1内には、電極群2が収
納されている。この電極群2は、図1および図2に示す
ように下側端部に無地部3を有するパンチングメタルシ
ート4からなる集電板を有し、かつ少なくとも開口部領
域両面に水素吸蔵合金を含む負極層5を形成した帯状負
極6と帯状セパレータ7と上側端部に無地部8を有する
導電性基板9に活物質である水酸化ニッケル粒子を含む
正極層10を形成した帯状正極11とを前記負極6の無
地部3が一方の側に表出し、前記正極11の無地部8が
反対側に表出するように相互にずらして積層し、この積
層物を渦巻状に巻回することにより作製される。
【0011】前記電極群2の負極6の無地部3下端は、
図3に示す放射状に開口した複数のスリット12を有す
る前記容器底部と相似した板状(例えば円板状)の導電
部材13にスポット溶接されている。この導電部材13
は、前記容器1内に収納された後に、その中心付近を前
記容器1底面にスポット溶接されている。なお、前記ス
リット12は前述したスポット溶接に伴う前記円板状の
導電部材の膨脹を吸収・緩和する作用をなす。前記電極
群2の正極11の無地部8上端は、図1に示すように中
央に穴14が開口された円板状導電板15にスポット溶
接されている。アルカリ電解液は、前記容器1内に収容
されている。
【0012】中央に孔16を有する円形の封口板17、
前記容器1の上部開口部に配置されている。リング状の
絶縁性ガスケット18は、前記封口板17の周縁と前記
容器1の上部開口部内面の間に配置され、前記上部開口
部を内側に縮径するカシメ加工により前記容器1に前記
封口板17を前記ガスケット18を介して気密に固定し
ている。正極リード19は、一端が前記正極11の円板
状導電板15に接続され、他端が前記封口板17の下面
に接続されている。
【0013】複数のガス抜き孔20を有する帽子形状を
なす正極端21は、前記封口板17上にその封口板17
の孔16を覆うように取り付けられている。ゴム製の安
全弁22は、前記封口板17と前記正極端子21で囲ま
れた空間内に前記孔16を塞ぐように配置されている。
【0014】次に、前記負極6、正極11、セパレータ
7および電解液について説明する。
【0015】1)負極6 この負極6は、前述したように下側端部に無地部3を有
するパンチングメタルシート4からなる集電板を有し、
かつパンチングメタルシート4の少なくとも開口部領域
両面に水素吸蔵合金を含む負極層5を形成した構造を有
する。この負極層は、例えば水素吸蔵合金粉末に導電材
を添加し、高分子結着剤および水と共に混練して調製し
たペーストを、前述した無地部を有するパンチングメチ
ル(集電体)に充填し、乾燥した後、成形することによ
り形成される。
【0016】前記負極層中の水素吸蔵合金は、一般式L
mNixMnyMz(ただし、式中のLmは70〜100
重量%のLaを含む希土類元素、MはCo,Al,Fe
およびZrから選ばれる少なくとも1つの元素を示し、
原子比x,y,zは3.30≦x≦4.50、0.01
≦y≦0.30、0.20≦z≦1.70、4.90≦
x+y+z≦5.50を示す)にて表される。このよう
な一般式で表される水素吸蔵合金(特に、La量が70
〜100%のLmを合金の一成分とする水素吸蔵合金)
は、高い水素吸蔵量を有するため、これを負極材料とし
て備えた二次電池は高率放電、大電流放電が可能で、か
つ高容量化を実現できる。
【0017】前記一般式のLm中に占めるLa量を70
重量%未満にすると、高い水素吸蔵量を有する水素吸蔵
合金を得ることが困難になる。なお、La以外の希土類
元素としてはCe,Nd,Pr,Smが好ましい。より
好ましいLm中に占めるLa量は、75〜95重量%で
ある。
【0018】前記一般式中のMnは、水素吸蔵合金の平
衡圧を高めて高温下での容量低下を抑え、かつ耐食性を
改善する作用をなす。このMn量(y)を0.01未満
にすると、Mnによる前記作用を十分に発揮することが
困難になる。一方、Mn量(y)が0.30を超える
と、アルカリ電解液が被毒される恐れがある。
【0019】前記一般式中のMは、特にCo,Alが好
ましい。
【0020】前記水素吸蔵合金粉末のタップ密度を4.
0g/cc以上にすることにより水素吸蔵合金粉末の腐
食に伴なう寿命低下等を補償することが可能になる。前
記水素吸蔵合金粉末のタップ密度を4.0g/cc未満
にすると、負極中の水素吸蔵合金密度を充分に確保する
ことができず、水素吸蔵合金粉末の腐食に伴なう寿命低
下等を補償することが困難になる。より好ましい前記水
素吸蔵合金粉末のタップ密度は4.5g/cc以上であ
る。
【0021】前記高分子結着剤としては、例えばカルボ
キシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリ
ル酸ナトリウム、ポリテトラフルオロエチレン等を挙げ
ることができる。
【0022】前記導電材としては、例えばカーボンブラ
ック等を用いることができる。
【0023】前記導電性基板としては、パンチドメタ
ル、エキスパンデッドメタル、穿孔剛板、ニッケルネッ
トなどの二次元基板や、フェルト状金属多孔体や、スポ
ンジ状金属基板などの三次元基板を挙げることができ
る。
【0024】2)正極11 この正極11は、前述したように上側端部に無地部8を
有する導電性基板9に活物質である水酸化ニッケル粒子
を含む正極層10を形成した構造を有する。この正極層
は、例えば活物質である水酸化ニッケル粒子に導電材料
を添加し、高分子結着剤および水と共に混練して調製し
たペーストを、前述した導電性基板に充填し、乾燥した
後、成形することにより形成される。
【0025】前記水酸化ニッケル粒子としては、例えば
単一の水酸化ニッケル粒子、または亜鉛、コバルト、ビ
スマス、銅のような金属を金属ニッケルと共に共沈され
た水酸化ニッケル粒子を用いることができる。特に、後
者の水酸化ニッケル粒子を含む正極は、高温状態におけ
る充電効率をより一層向上することが可能になる。
【0026】前記水酸化ニッケル粒子は、X線粉末回折
法による(101)面のピーク半価幅が0.8゜/2θ
(Cu−Kα)以上であることが好ましい。より好まし
い水酸化ニッケル粒子のピーク半価幅は0.9〜1.0
゜/2θ(Cu−Kα)である。
【0027】前記導電材料としては、例えば金属コバル
ト、コバルト酸化物、コバルト水酸化物等を挙げること
ができる。
【0028】前記高分子結着剤としては、例えばカルボ
キシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリ
ル酸ナトリウム、ポリテトラフルオロエチレン等を挙げ
ることができる。
【0029】前記導電性基板としては、例えばニッケ
ル、ステンレスまたはニッケルメッキが施された金属か
ら形成された網状、スポンジ状、繊維状、もしくはフェ
ルト状の金属多孔体等を挙げることができる。
【0030】3)セパレータ7 このセパレータ7としては、例えばポリアミド繊維製不
織布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン繊維製不織布、またはこれらの不織布に親水性官能
基を付与したものを挙げることができる。
【0031】4)アルカリ電解液 このアルカリ電解液としては、例えば水酸化ナトリウム
(NaOH)と水酸化リチウム(LiOH)の混合液、
水酸化カリウム(KOH)とLiOHの混合液、KOH
とLiOHとNaOHの混合液等を用いることができ
る。
【0032】なお、本発明に係わるアルカリ二次電池は
円板状の導電部材を負極の無地部下端に接続させる形態
に限らず、複数の帯状の導電部材を負極の無地部下端に
接続し、これら帯状の導電部材を容器底部の内面にスポ
ット溶接等により接続した形態にしてもよい。
【0033】以上説明した本発明に係るアルカリ二次電
池は、水素吸蔵合金粉末を含む負極と、この負極にセパ
レータを挟んで配置された水酸化ニッケルを活物質とし
て含む正極と、アルカリ電解液と、これらの部材を収納
するための容器とを具備し、前記負極中の水素吸蔵合金
は、一般式LmNixMnyMz(ただし、式中のLmは
70〜100%のLaを含む希土類元素、MはCo,A
l,FeおよびZrから選ばれる少なくとも1つの元素
を示し、原子比x,y,zは3.30≦x≦4.50、
0.01≦y≦0.30、0.20≦z≦1.70、
4.90≦x+y+z≦5.50を示す)にて表され、
かつその粉末がタップ密度を4.0g/cc以上であり
であり、前記負極が少なくとも一方の側端部に無地部を
有するパンチングメタルシートからなる集電板を有し、
かつ前記無地部を帯状または前記容器底部と相似した板
状の導電部材を介して前記容器底部の内面に接続された
構造を有する。
【0034】このような構成の二次電池は、高容量、長
寿命で、かつ大電流放電時における作動電圧の低下を抑
制することができる。
【0035】すなわち、ニッケル・水素二次電池は一般
的にニッケル・カドミウム二次電池に比べてその容積エ
ネルギー密度が大きいため、同一サイズの電池を同じ時
間率で放電させた場合、放電電流が大きくなり、作動電
圧の低下が生じる。特に、高容量化されたニッケル・水
素二次電池ではその傾向が顕著になる。
【0036】前述したニッケル・水素二次電池におい
て、高い放電率で作動させても電池作動電圧の低下を抑
制ないし防止するにはその内部抵抗を可能な限り低くす
る必要がある。
【0037】従来のニッケル・水素二次電池は、負極が
外周に配置された電極群を容器(例えば有底円筒状容
器)内に収納し、前記負極を前記容器の内周面に接触さ
せることにより導通を取っていた。このような構造の二
次電池では、微小電流を取出す場合には前記負極−容器
間の接触抵抗は大きな電圧低下を誘発しないものの、放
電電流が大きくなると、前記接触抵抗は作動電圧の低下
に大きく影響を与える。
【0038】このようなことから、本発明は少なくとも
一方の側端部に無地部を有するパンチングメタルシート
からなる集電板を有する負極を用い、この負極の無地部
を帯状または前記容器底部と相似した板状の導電部材を
介して容器底部の内面に接続することにによって、負極
と容器との間の接触抵抗を著しく低減できるため、大電
流放電時における作動電圧の低下を効果的に抑制するこ
とができる。
【0039】一方、負極の主材料である水素吸蔵合金と
しては従来よりLaNi5 に代表される希土類元素と他
の金属元素とから得られる合金が多用されている。ま
た、希土類元素の代わりにランタン系元素の混合物であ
るミッシュメタル(Mm)と金属元素、またはMmとい
くつかの金属元素を組み合わせた多元元素系の合金も使
用されている。これらの水素吸蔵合金の特徴は、常温で
多量の水素を吸蔵・放出することが可能で、かつその水
素吸蔵量が比較的大きいことが挙げられる。
【0040】本発明は、負極材料である前記一般式(特
にLm中のLaが70〜100%占める)にて表される
水素吸蔵合金を用いるため、水素吸蔵量を増大でき、負
極の単位面積当たりの容量を増加させることができ、結
果として電池そのものの高容量化が可能になる。
【0041】ところで、負極に含有される水素吸蔵合金
の耐食性が低下すると、電池寿命も低下する。本発明で
用いられる一般式にて表される水素吸蔵合金は、その成
分元素であるLm中に占めるLa量が70〜100重量
%と極めて多いために、それ自体の耐食性が低下し、サ
イクルの進行に伴って水素吸蔵合金の水素吸蔵放出能が
低下する。その結果、負極の放電容量が低下し、正負極
の容量バランスが早い時期に崩れ、電池寿命の短縮化を
招く。
【0042】このようなことから、本発明はタップ密度
が4.0g/cc以上の水素吸蔵合金粉末を用いること
によって、単位体積当たりの水素吸蔵合金の充填量を高
め、負極の体積増大を招くことなくその中の水素吸蔵合
金量を増大できるため、腐食劣化に伴なう負極容量の低
下を補償することができる。また、タップ密度が高い水
素吸蔵合金粉末は、負極中での水素吸蔵合金粉末管の距
離を小さくできるため、集電効率を向上できる。さら
に、強度の向上により高率放電に適した負極を得ること
ができる。
【0043】したがって、前記一般式LmNixMnyM
z(特にLmが70〜100重量%のLa)で表され、
所定のタップ密度を有する水素吸蔵合金粉末を負極材料
として使用すること、負極と容器との低抵抗接続を図る
ことによって、高容量、長寿命で、かつ大電流放電時に
おける作動電圧の低下を抑制することが可能なアルカリ
二次電池を得ることができる。
【0044】また、前述した図1に示すように電極群2
の正極11の無地部8上端中央に穴14が開口された円
板状導電板15にスポット溶接し、この導電板15に接
続された正極リード19を通して正極端子として機能す
る封口板17に接続すれば、電池の内部抵抗をより一層
低減でき、さらに負極6の無地部3下端を円板状の導電
部材13に接続した構造との相互作用により、渦巻状に
巻回した電極群2の形状安定性を向上できるため、電池
の組み立ても容易に行なうことができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照
して詳細に説明する。
【0046】(実施例1〜5および比較例1〜6) <負極の作製>Laが50重量%,65重量%,75重
量%,80重量%,85重量%,95重量%,100重
量%のLmと、Ni、Co、Mo、Alの各元素とから
なるLmNi3.6 Co0.8 Mn0.3 Al0.3の7種の水
素吸蔵合金を作製した。これら合金を1000℃のアル
ゴン雰囲気中で10時間熱処理して合金組成を均質化し
た。つづいて、これら水素吸蔵合金を機械的に粉砕し、
篩い分けを行なって25〜75μmの粉末を取出し、こ
れら合金粉末のタップ密度をアセチレンブラックにおけ
るタップ密度の測定法(JIS K1469)に従って
測定し、下記表1に示す11種の水素吸蔵合金を得た。
得られた各水素吸蔵合金粉末100重量部にポリアクリ
ル酸ナトリウム0.5重量部、カルボキシメチルセルロ
ース(CMC)0.12重量部、ポリテトラフルオロエ
チレンのディスパージョン(比重1.5、固形分60重
量%)を固形分換算で1.0重量部、および導電性材料
としてのカーボンブラック1.0重量部を添加し、水3
0重量部と共に混合することによりペーストを調製し
た。これらのペーストを下側端に無地部を有する導電性
基板としてのパンチドメタルシートに塗布、乾燥、プレ
ス、さらに裁断して下側端に無地部を有する11種の負
極を作製した。
【0047】<正極の作製>水酸化ニッケル粉末90重
量部および一酸化コバルト粉末10重量部からなる混合
粉体に、カルボキシメチルセルロース(CMC)0.3
重量部、ポリテトラフルオロエチレンのディスパージョ
ン(比重1.5、固形分60重量%)を固形分換算で
0.5重量部を添加し、純水45重量部と共に混合する
ことによりペーストを調製した。つづいて、このペース
トをニッケルメッキ繊維基板内に充填し、乾燥した後、
ローラプレスを行って圧延し、さらに裁断することによ
り上側端に無地部を有する正極を作製した。
【0048】次いで、前記各負極、ポリプロピレン繊維
製不織布からなるセパレータおよび前記正極を前述した
図2に示すように前記負極6の無地部3が下部側に表出
し、前記正極11の無地部8が上部側に表出するように
相互にずらして積層し、この積層物を渦巻状に巻回する
ことにより11種の電極群を作製した。つづい、前記電
極群2の負極6の無地部3下端に前述した図3に示す放
射状に開口した複数のスリット12を有する円板状の導
電部材13にスポット溶接した。また、前記電極群2の
正極11の無地部8上端に前述した図1に示すように中
央に穴14が開口された円板状導電板15をスポット溶
接した。このような電極群を有底円筒状容器に収納した
後、前記円板状導電板15の穴14および前記電極群2
の中央の円柱状空洞部を通して前記負極側の円板状の導
電部材13の中心付近を前記容器1底面にスポット溶接
した。この後、7Nの水酸化カリウムおよび1Nの水酸
化リチウムからなる電解液を収容し、封口等を行うこと
により前述した図1に示す構造を有する4/3Aサイズ
の11種の円筒状ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0049】(比較例7,8)実施例1,2と同様な組
成、タップ密度を有する水素吸蔵合金粉末を用いて実施
例1〜5と同様な方法によりペーストを調製し、これら
のペーストを導電性基板としてのパンチドメタルシート
に塗布、乾燥、プレス、さらに裁断して2種の負極を作
製した。
【0050】次いで、前記各負極、ポリプロピレン繊維
製不織布からなるセパレータおよび実施例1〜5と同様
の正極を前記負極が外側に位置するように渦巻状に巻回
することにより2種の電極群を作製した。つづいて、こ
れら電極群を底部内面に絶縁紙を配置した有底円筒状容
器内に収納して前記各電極群の負極を前記容器内面に接
触させて導通を図った後、7Nの水酸化カリウムおよび
1Nの水酸化リチウムからなる電解液を収容し、封口等
を行うことにより4/3Aサイズの2種の円筒状ニッケ
ル水素二次電池を組み立てた。
【0051】得られた実施例1〜5および比較例1〜8
の二次電池について、1時間率で1.2時間の放電を行
ない、30分間休止した後、1時間率の10倍の電流で
放電し、その時の各電池の作動電圧を測定した。その結
果を図4に示す。
【0052】また、得られた実施例1〜5および比較例
1〜6の二次電池について、45℃の高温下で1時間率
の2倍の電流で45分間充電し、1時間率の2倍の電流
でカットオフ電圧1.0Vまで放電する加速条件下で充
放電を繰り返した。このような充放電において、放電容
量が初期値の80%以下になった時の充放電サイクル数
を求めた。その結果を下記表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】図4から明らかなように前述した図1に示
すように負極を円板状の導電部材を介して容器の底部内
面に接続させた構造を有する実施例1〜5および比較例
1〜6の二次電池は、負極を容器の内面に直接接触させ
た比較例7,8の二次電池に比べて高い作動電圧を維持
できることがわかる。
【0055】一方、前記表1から明らかなように前述し
た一般式(特に、La量が70〜100%のLmを合金
の一成分とする)で表され、かつタップ密度が4.0g
/cc以上である水素吸蔵合金粉末を含有する負極を備
え、かつ負極を円板状の導電部材を介して容器の底部内
面に接続させた構造を有する実施例1〜5の二次電池は
前記一般式中のLm中のLa量もしくタップ密度の少な
くとも1つの要件が前記範囲を外れる比較例1〜6の二
次電池に比べて優れた充放電サイクル寿命を有すること
がわかる。
【0056】なお、前述した実施例では正極と負極の間
にセパレータを介在して渦巻状に捲回し、有底円筒状の
容器1内に収納したが、本発明のニッケル水素二次電池
はこのような構造に限定されない。例えば、正極と負極
との間にセパレータを介在し、これを複数枚積層した積
層物を有底矩形筒状の容器内に収納して角形ニッケル水
素二次電池にも同様に適用できる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
容量、長寿命で、かつ大電流放電時における作動電圧の
低下を抑制することが可能で、各種の電動工具や電動補
助付き自転車、電気自動車などの駆動電源として有用な
アルカリ二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるニッケル水素二次電池を示す断
面図。
【図2】図1の二次電池に組込まれる電極群の展開図。
【図3】図1の二次電池の容器底部内面に配置される円
板状の導電部材を示す平面図。
【図4】実施例1〜5、比較例1〜8の放電容量に対す
る作動電圧の関係を示す線図。
【符号の説明】
1…容器、 2…電極群、 3,8…無地部、 6…負極、 7…セパレータ、 11…正極、 13…導電部材、 17…封口板、 18…絶縁ガスケット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 4/74 H01M 4/74 C Fターム(参考) 5H003 AA01 BB02 BC01 BD00 BD05 5H016 AA02 AA05 EE01 HH00 HH08 HH15 5H017 AA02 AS01 AS10 CC05 HH05 HH06 5H022 AA04 AA18 CC02 CC16 CC21 CC30 5H028 AA01 AA05 CC05 CC08 CC10 CC13 CC24 HH00 HH03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素吸蔵合金粉末を含む負極と、この負
    極にセパレータを挟んで配置された水酸化ニッケルを活
    物質として含む正極と、アルカリ電解液と、これらの部
    材を収納するための容器とを具備し、 前記負極中の水素吸蔵合金は、一般式LmNixMnyM
    z(ただし、式中のLmは70〜100重量%のLaを
    含む希土類元素、MはCo,Al,FeおよびZrから
    選ばれる少なくとも1つの元素を示し、原子比x,y,
    zは3.30≦x≦4.50、0.01≦y≦0.3
    0、0.20≦z≦1.70、4.90≦x+y+z≦
    5.50を示す)にて表され、かつその粉末はタップ密
    度が4.0g/cc以上であり、 前記負極は、少なくとも一方の側端部に無地部を有する
    パンチングメタルシートからなる集電板を有し、かつ前
    記無地部を帯状または前記容器底部と相似した板状の導
    電部材を介して前記容器底部の内面に接続されているこ
    とを特徴とするアルカリ二次電池。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013073755A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Toyota Industries Corp 二次電池

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