JP2001006547A - 真空部品の製造方法 - Google Patents

真空部品の製造方法

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JP2001006547A
JP2001006547A JP11178015A JP17801599A JP2001006547A JP 2001006547 A JP2001006547 A JP 2001006547A JP 11178015 A JP11178015 A JP 11178015A JP 17801599 A JP17801599 A JP 17801599A JP 2001006547 A JP2001006547 A JP 2001006547A
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platinum
titanium
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noble metal
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JP11178015A
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English (en)
Inventor
Mamoru Nakasuji
護 中筋
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部で発生した熱を外側に逃がすことのでき
る真空部品を提供する。 【解決手段】 アルミ合金1外側を精密加工して所定の
精度に仕上げた。次に、精密加工した図の2に示す面
に、チタンをスパッターで膜成形し、それを下地として
白金を10μmの厚さに電気メッキし、チタン下地の白金
メッキ層2を形成した。一方、この白金メッキの外径よ
りわずかに大きな内径に内面を研磨加工したアルミナセ
ラミックス筒4を用意し、チタン下地の白金メッキ層2
が形成されたアルミ合金1の外側に接着剤を塗布して、
アルミナセラミックス筒4内部に挿入して両者を接着に
より固着した。その後、アルミ合金1を溶解して除去す
ると共に、チタンも溶解除去した。さらに、アルミナセ
ラミックスが真空側に露出している面に、チタンをスパ
ッターで膜成形し、その上に白金をスパッターにより10
μmの厚さに成膜して、チタン下地の白金スパッター膜
5を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線露光装置に
おけるライナーチューブ等に使用される真空部品の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子線露光装置におけるライナーチュー
ブにおいては、チャージアップを防止するためにその内
面に金属を用いる必要がある。また、その場合に、渦電
流の発生を防ぐために、金属の厚さは非常に薄くする必
要がある。このようなライナーチューブは、従来は以下
のような方法で製造されていた。
【0003】すなわち、アルミ等の酸で容易に溶解でき
る材料の外側に金メッキを施し、その外側にFRPを巻
いて固化させる。FRPが固化し、金メッキと接着した
後、内部のアルミを酸で溶解して除去する。このように
して、FRPの内面にメッキで形成された金の薄膜が接
着された構造のライナーチューブが製造できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来のライナーチューブの製造方法では、FRP
がプラスチックであり熱伝達率が小さいため、電子線照
射等で発生した熱を外部へ逃がすのが困難であるという
問題があった。また、ライナーチューブの内部に絞りが
必要な場合があるが、このような内部に絞りを有するよ
うな真空部品の製造は、従来の方法では不可能であっ
た。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、内部で発生した熱を外側に逃がすことのできる
真空部品を提供すること、内部に絞りを有する真空部品
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、内側部材の外側寸法を決定した後、そ
の側面上に貴金属の薄膜を形成し、その外側に熱伝導率
の大きい絶縁材料を固着した後、内側部材を溶解等によ
り除去する工程を有してなることを特徴とする真空部品
の製造方法(請求項1)である。
【0007】本手段においては、貴金属の外側の部材と
なる絶縁材料の熱伝導率が大きいので、内部で発生した
熱を、貴金属と絶縁材料を介して外部に逃がすことがで
きる。
【0008】前記課題を解決するための第2の手段は、
少なくとも一方が端面を有する2つの内側部材の外側寸
法を決定した後、それらの側面及び端面上に貴金属の薄
膜を形成し、端面に形成された貴金属の薄膜に孔を加工
し、その後2つの内側部材を、孔を有する端面が相手側
の内側部材と接するような状態に重ね合わせて、その側
面の貴金属メッキ同士をロウ付けし、ロウ付けした部分
を所定寸法に仕上げ加工し、その外側に絶縁材料を固着
した後、内側部材を溶解等により除去する工程を有して
なることを特徴とする真空部品の製造方法(請求項2)
である。
【0009】本手段においては、端面に薄膜形成された
貴金属が絞りを構成するようになるので、内部に絞りを
有する真空部材を得ることができる。
【0010】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第2の手段であって、絶縁材料が熱伝達率の大きい
ものであることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0011】本手段においては、前記第1の手段と同じ
ように、内部で発生した熱を、貴金属と絶縁材料を介し
て外部に逃がすことができる。
【0012】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第2の手段であって、絶縁材料がFRPであること
を特徴とするもの(請求項4)である。
【0013】本手段においては、絶縁材料としてFRP
を使用しているので、加工がし易いという利点を有す
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。図1は本発明の実施例の方法を用いて製造した真空
部品(ライナーチューブ)の一例を示す図である。図1
において、1は内側部材であるアルミ合金、2はチタン
下地の白金メッキ層、3は接着剤、4はアルミナセラミ
ックス筒、5はチタン下地の白金スパッター膜である。
【0015】この真空部品を製造するには、まず、アル
ミ合金1を図のように片側に鍔が付いた円筒状に加工
し、特にその外側を精密加工して所定の精度に仕上げ
た。次に、精密加工した図の2に示す面に、チタンをス
パッターで膜成形し、それを下地として白金を10μmの
厚さに電気メッキし、チタン下地の白金メッキ層2を形
成した。
【0016】一方、この白金メッキの外径よりわずかに
大きな内径に内面を研磨加工したアルミナセラミックス
筒4(両側鍔付き)を用意し、チタン下地の白金メッキ
層2が形成されたアルミ合金1の外側に接着剤を塗布し
て、アルミナセラミックス筒4内部に挿入して両者を接
着により固着した。接着剤が完全に固化した後、アルミ
合金1を溶解して除去すると共に、チタンも溶解除去し
た。
【0017】その後、アルミナセラミックスが真空側に
露出している面に、チタンをスパッターで膜成形し、そ
の上に白金をスパッターにより10μmの厚さに成膜し
て、チタン下地の白金スパッター膜5を形成した。以上
の工程により、真空側は全て白金でコートされ、高周波
の磁場を真空内に導けるライナーチューブが完成した。
アルミナセラミックス4の鍔部はフランジとなった。本
ライナーチューブにおいては、白金の外側に設けられる
絶縁部材がアルミナセラミックスで形成されているの
で、熱伝達率が高く、チューブ内で発生する熱を外部に
逃がすのが容易である。
【0018】なお、この実施例では、アルミ合金1を片
側鍔付きのものとした。これにより、鍔の付いた側の白
金薄膜は、側面の白金薄膜と同時に形成することができ
るので工程が簡略されるが、鍔の無い単なる円筒を内側
部材として用いてもよい。その場合は、ライナーチュー
ブの両側端面にチタン下地の白金スパッター膜5を形成
する必要がある。また、アルミ合金1は中空円筒を用い
ているが、中実円筒でもよいことは言うまでもない。
【0019】図2は、本発明の実施例の方法により製造
した絞り付きライナーチューブの一例を示す図である。
図2において、1’はアルミ合金、2’はチタン下地の
白金メッキ層、6はFRP、7はロウ材、8は絞り孔、
9は絞り孔より大きい孔である。その他の符号に付いて
は、図1と同じものを示すので、説明を省略する。
【0020】アルミ合金1、2とも有底鍔付き中空円筒
状をしている。このアルミ合金1、1’について、外
径、底の端面と鍔の内側面との平行度、底の端面と円筒
側面の直角度を精密加工により精度良く加工した。そし
て、図において2、2’で示されている面にチタンをス
パッターで成膜した後、その上に白金を20μmの厚みに
メッキし、チタン下地の白金膜2、2’を形成した。そ
の後、アルミ合金1の底面に、絞り径と等しい直径の絞
り孔8を加工し、アルミ合金1’の底面に絞り径より少
し大きい径の孔9を加工した。
【0021】そして、アルミ合金1と1’の底面同士を
重ね合わせ、アルミ合金が融けない温度で使用できるロ
ウ材を選んで、アルミ合金1と1’の側面の白金同士を
ロウ付けした。ロウ材7の盛り上がった部分を削りとっ
て、2つのアルミ合金1、1’が丈夫にロウ付けされて
いること、絞り孔にロウ材が流れていないのを確認し
て、その外側にFRP6を巻き付け、FRP6が固まっ
てから、アルミ合金1、1’をリン酸に長時間浸して溶
解除去した。その後、外径が必要な寸法となるようにF
RPを加工して製造を完了した。
【0022】なお、本実施例においては、内側部材とな
るアルミ合金1、1’は、いずれも有底のものを用いた
が、その一方、たとえば1だけ有底のものを用いてもよ
い、その場合、絞りぶは図2のように2枚重ねにはなら
ない。また、アルミ合金1、1’は必ずしも鍔付きのも
のでなくてもよいが、その場合には、図1で示したと同
じように、チタン下地の白金スパッター膜5を別に形成
する工程が必要となるので、なるべく鍔付きのものを用
いることが好ましい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る発明においては、貴金属の外側の部材となる
絶縁材料の熱伝導率が大きいので、内部で発生した熱
を、貴金属と絶縁材料を介して外部に逃がすことができ
る。
【0024】請求項2に係る発明においては、端面に薄
膜形成された貴金属が絞りを構成するようになるので、
内部に絞りを有する真空部材を得ることができる。
【0025】請求項3に係る発明においては、内部で発
生した熱を、貴金属と絶縁材料を介して外部に逃がすこ
とができる。
【0026】請求項4に係る発明においては、絶縁材料
としてFRPを使用しているので、加工がし易いという
利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の方法を用いて製造した真空部
品(ライナーチューブ)の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施例の方法により製造した絞り付き
ライナーチューブの一例を示す図である。
【符号の説明】
1、1’…内側部材であるアルミ合金 2、2’…チタン下地の白金メッキ層 3…接着剤 4…アルミナセラミックス筒 5…チタン下地の白金スパッター膜 6…FRP 7…ロウ材 8…絞り孔 9…絞り孔より大きい孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側部材の外側寸法を決定した後、その
    側面上に貴金属の薄膜を形成し、その外側に熱伝導率の
    大きい絶縁材料を固着した後、内側部材を溶解等により
    除去する工程を有してなることを特徴とする真空部品の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方が端面を有する2つの内
    側部材の外側寸法を決定した後、それらの側面及び端面
    上に貴金属の薄膜を形成し、端面に形成された貴金属の
    薄膜に孔を加工し、その後2つの内側部材を、孔を有す
    る端面が相手側の内側部材と接するような状態に重ね合
    わせて、その側面の貴金属メッキ同士をロウ付けし、ロ
    ウ付けした部分を所定寸法に仕上げ加工し、その外側に
    絶縁材料を固着した後、内側部材を溶解等により除去す
    る工程を有してなることを特徴とする真空部品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の真空部品の製造方法で
    あって、絶縁材料が熱伝達率の大きいものであることを
    特徴とする真空部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の真空部品の製造方法で
    あって、絶縁材料がFRPであることを特徴とする真空
    部品の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016081802A (ja) * 2014-10-20 2016-05-16 株式会社 テクネックス工房 電子線放射管

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016081802A (ja) * 2014-10-20 2016-05-16 株式会社 テクネックス工房 電子線放射管

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