JP2001005186A - 微細パターン形成方法及びそれに用いる感光性基材 - Google Patents

微細パターン形成方法及びそれに用いる感光性基材

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 基板上に有機反射防止層を介してホトレジス
ト層を設けた感光性基材を用いて微細パターンを形成す
る際に、基板の面内の反射率にバラツキを生じても品質
の一定した製品が得られるように調整された感光性基材
を提供する。 【解決手段】 基板上に、高吸光性化合物及び含窒素架
橋性化合物を含む有機溶剤溶液を塗布し、乾燥して有機
反射防止層を設けたのち、その上にホトレジスト層を積
層し、次いで画像形成露光及び現像処理を施すことによ
り微細パターンを形成させる際に、前記有機溶剤溶液中
の高吸光性化合物の種類及びその含有量を選択すること
により有機反射防止層の屈折率を1.7以上2.1以下
の範囲に、かつ吸光係数を0.6よりも大きく1.0以
下の範囲に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細パターン形成
方法及びそれに用いる感光性基材、さらに詳しくいえ
ば、反射防止層の下地として、厚さが異なる基板を用い
ても全体として安定した光学特性を与える感光性基材を
用いた微細パターン形成方法及びその感光性基材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、IC、LSI及び液晶表示素子の
微細化、多層化に伴って、リソグラフィー技術による微
細パターンの形成の際、露光活性線による定在波の影響
が大きな障害となってきた。このため、基板とホトレジ
スト層との間に有機系反射防止膜を介在させ、定在波の
影響を抑制することが行われているが、最近ではホトレ
ジスト層の薄膜化に対応して、反射防止膜の薄膜化への
要求が高まってきている。これまで、反射防止膜の形成
方法としては、基板表面に蒸着により非晶質炭素皮膜を
主体とする反射防止膜を形成させる方法(特開平11−
8248号公報)や、有機系反射防止膜を形成する際に
紫外線を照射して反射防止膜の光学特性を調整する方法
(特開平8−37140号公報)が知られているが、こ
れらの方法では、現在要求されている反射防止膜の薄膜
化を行い、しかも定在波の完全な抑制を行うことは困難
である。
【0003】他方、エキシマレーザリソグラフィを用い
る半導体デバイスの製造に際し、光学定数の異なる複数
の材料層が同一基板に共存する場合に、いずれの材料層
上においても良好な解像度を得るために、SiOxy
無機反射防止膜の光学定数及び膜厚を調整して光学条件
を最適化することも知られている(特開平8−1771
1号公報)。しかしながら、この方法を有機系反射防止
膜を介して積層したホトレジスト膜に対してそのまま適
用することはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基板上に有
機反射防止層を介してホトレジスト層を設けた感光性基
材を用いて微細パターンを形成する際に、基板の面内の
反射率にバラツキを生じても品質の一定した製品が得ら
れるように調整された感光性基材を提供することを目的
としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ホトリソ
グラフィー法により微細パターンを製造するための感光
性基材について種々研究を重ねた結果、基板上に有機反
射防止層を介してホトレジスト層を設ける際に、有機反
射防止層を高吸光性化合物及び含窒素架橋性化合物を含
む有機溶剤溶液を用いて形成するとともに、上記吸光性
化合物の種類及び含有量を選択して、有機反射防止層の
屈折率及び吸光係数を特定の範囲に調整することによ
り、基板の面上の屈折率が変化しても、品質変化の小さ
い微細パターンが得られることを見出し、この知見に基
づいて本発明をなすに至った。
【0006】すなわち、本発明は、基板上に、高吸光性
化合物及び含窒素架橋性化合物を含む有機溶剤溶液を塗
布し、乾燥して有機反射防止層を設けたのち、その上に
ホトレジスト層を積層し、次いで画像形成露光及び現像
処理を施すことにより微細パターンを形成させる方法に
おいて、前記有機溶剤溶液中の高吸光性化合物の種類及
びその含有量を選択することにより有機反射防止層の屈
折率を1.7以上2.1以下の範囲に、かつ吸光係数を
0.6よりも大きく1.0以下の範囲に調整することを
特徴とする微細パターン形成方法、及びこの方法に用い
る感光性基材、すなわち基板上に、高吸光性化合物と含
窒素架橋性化合物を含む有機反射防止層及びその上に設
けたホトレジスト層を積層してなり、有機反射防止層が
高吸光性化合物の種類及び含有量の選択により、屈折率
が1.7以上2.1以下の範囲に、かつ吸光係数が0.
6よりも大きく1.0以下の範囲に調整されていること
を特徴とする感光性基材を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における基板及びホトレジ
ストとしては、これまで微細パターン形成用として一般
に用いられているものの中から任意に選んで使用するこ
とができる。すなわち、基板としてはケイ素を用いるこ
とができるし、ホトレジストとしては、ネガ型、ポジ型
を問わず、アルカリ水溶液を用いて現像できるものであ
ればどのようなレジストでも使用することができる。こ
のようなレジストの例としては、ナフトキノンジアジド
化合物とノボラック樹脂を含有するポジ型レジストや、
露光により酸を発生する化合物、酸により分解しアルカ
リ水溶液に対する溶解性が増大する化合物及びアルカリ
可溶性樹脂を含有するポジ型レジストや、露光により酸
を発生する化合物、酸により分解しアルカリ水溶液に対
する溶解性が増大する基を有するアルカリ可溶性樹脂を
含有するポジ型レジストや、露光により酸を発生する化
合物、架橋剤、アルカリ可溶性樹脂を含有するネガ型レ
ジストなどがあるが、必ずしもこれらに限定されるもの
ではない。
【0008】本発明方法においては、基板とホトレジス
ト層との間に設ける反射防止層を、高吸光性化合物及び
含窒素架橋性化合物を含む有機溶剤溶液を用いて形成す
る必要がある。ここで用いられる高吸光性化合物は、一
般に紫外線吸収剤として用いられているベンゾフェノン
系化合物、ジフェニルスルホン系化合物、ジフェニルス
ルホキシド系化合物、アントラセン系化合物などのいず
れでもよい。このような高吸光性化合物の例としては、
2,2′,4,4′‐テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2‐ヒドロキシ‐4′‐ジメチルアミノベンゾフェ
ノン、2,4‐ジヒドロキシ‐4′‐ジメチルアミノベ
ンゾフェノン、2,4‐ジヒドロキシ‐4′‐ジエチル
アミノベンゾフェノン、4,4′‐ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノン、4,4′‐ビス(ジメチルアミ
ノ)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物、ビ
ス(2,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(3,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(3,5‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(3,6‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4
‐ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3‐ヒドロキ
シフェニル)スルホン、ビス(3,5‐ジメチル‐4‐
ヒドロキシフェニル)スルホンなどのジフェニルスルホ
ン系化合物、ビス(2,3‐ジヒドロキシフェニル)ス
ルホキシド、ビス(5‐クロロ‐2,3‐ジヒドロキシ
フェニル)スルホキシド、ビス(2,4‐ジヒドロキシ
フェニル)スルホキシド、ビス(2,4‐ジヒドロキシ
‐6‐メチルフェニル)スルホキシド、ビス(5‐クロ
ロ‐2,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビ
ス(2,5‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビ
ス(3,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビ
ス(3,5‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビ
ス(2,3,4‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシ
ド、ビス(2,3,4‐トリヒドロキシ‐6‐メチルフ
ェニル)スルホキシド、ビス(5‐クロロ‐2,3,4
‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,
4,6‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス
(5‐クロロ‐2,4,6‐トリヒドロキシフェニル)
スルホキシドなどのジフェニルスルホキシド系化合物、
1‐ヒドロキシアントラセン、9‐ヒドロキシアントラ
セン、1,2‐ジヒドロキシアントラセン、1,5‐ジ
ヒドロキシアントラセン、9,10‐ジヒドロキシアン
トラセン、1,2,3‐トリヒドロキシアントラセン、
1,2,3,4‐テトラヒドロキシアントラセン、1,
2,3,4,5,6‐ヘキサヒドロキシアントラセン、
1,2,3,4,5,6,7,8‐オクタヒドロキシア
ントラセン、1‐ヒドロキシメチルアントラセン、9‐
ヒドロキシメチルアントラセン、9‐ヒドロキシエチル
アントラセン、9‐ヒドロキシヘキシルアントラセン、
9‐ヒドロキシオクチルアントラセン、9,10‐ジヒ
ドロキシメチルアントラセン、9‐アントラセンカルボ
ン酸などのアントラセン系化合物を挙げることができ
る。これらの中で特に好ましいのは、ジフェニルスルホ
ン系化合物及びアントラセン系化合物である。これらの
高吸光性化合物は単独で用いてもよいし、また2種以上
を組み合わせて用いてもよい。
【0009】また、含窒素架橋性化合物としては、加熱
により自己同士、あるいは併用する高吸光性化合物との
間で架橋を形成しうる官能基をもつもの、例えばヒドロ
キシアルキル基又はアルコキシアルキル基あるいはその
両方で置換されたアミノ基を少なくとも2個有する含窒
素化合物を挙げることができる。このような化合物の例
としては、アミノ基の水素原子がメチロール基又はアル
コキシメチル基あるいはその両方で置換されたメラミ
ン、尿素、グアナミン、ベンゾグアナミン、グリコール
ウリル、スクシニルアミド、エチレン尿素などを挙げる
ことができる。これらの含窒素化合物は、例えばメラミ
ン、尿素、グアナミン、ベンゾグアナミン、グリコール
ウリル、スクシニルアミド、エチレン尿素などを沸騰水
中においてホルマリンと反応させてメチロール化するこ
とにより、あるいはこれにさらにメタノール、エタノー
ル、n‐プロパノール、イソプロパノールのような低級
アルコールを反応させてアルコキシル化することにより
容易に製造することができる。
【0010】これらの含窒素化合物の中では、特に一般
【化1】 (式中のAは水素原子、アルキル基、アラルキル基、ア
リール基又は−NR12基を示し、R1、R2、R3
4、R5及びR6はたがいに同じか異なったもので、そ
れぞれ水素原子、メチロール基又はアルコキシメチル基
を示すが、分子中に存在する4〜6個のR1、R2
3、R4、R5及びR6の中の少なくとも2個はメチロー
ル基又はアルコキシメチル基である)で表わされる化合
物が架橋反応性がよいので有利である。この一般式で表
わされる化合物中のメラミン誘導体はメラミン環1個当
り、メチロール基又はアルコキシメチル基を平均3個以
上6個未満有するものが好ましく、このようなメラミン
誘導体としては、三和ケミカル社から市販されているM
W−22、MW−24XなどのMWシリーズ、MS−1
1、MS−21などのMSシリーズ、MX−035、M
X−750などのMXシリーズ及びSM−651、SM
−652などのSMシリーズ、さらには三井サイアナミ
ッド社から市販されているサイメルシリーズが好適に用
いられる。また、グアナミン誘導体としては、三和ケミ
カル社から市販されているSB−201、SB−203
などのSBシリーズ、BX−55H、BX−37などの
BXシリーズ及びBL−60、さらには三井サイアナミ
ッド社から市販されているサイメルシリーズ、マイコー
トシリーズが好適に用いられる。また、これらの化合物
は二量体又は三量体として用いてもよい。本発明におい
ては、前記含窒素架橋性化合物を単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】本発明方法における有機反射防止層には、
所望に応じバインダー樹脂を含有させることもできる。
このようなバインダー樹脂としては、例えばポリアミド
酸、ポリスルホン、ハロゲン化重合体、ポリアセター
ル、アセタール共重合体、α‐置換ビニル重合体、ポリ
アミン酸、ポリブテンスルホン酸、アクリル系樹脂など
があるが、特にアクリレート単位を少なくとも1個有す
るアクリル系樹脂が好ましい。このアクリル系樹脂とし
ては、例えばグリシジルアクリレート、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、プロピルアクリレートなど
のアルキルアクリレート、4‐(4‐ヒドロキシフェニ
ル)スルホニルフェニルアクリレート及び対応するメタ
クリレートなどを重合して得られる重合体が好ましい。
このような重合体としては、例えばポリグリシジルアク
リレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリ
レート、ポリ[4‐(4‐ヒドロキシフェニル)スルホ
ニルフェニルアクリレート]、グリシジルアクリレート
とメチルアクリレートとの共重合体及び対応するメタク
リレート重合体又は共重合体などを挙げることができ
る。なお、これらの中で、グリシジルメタクリレートと
メチルメタクリレートとの重量比2:8ないし8:2、
特に3:7ないし7:3の共重合体や、ポリ[4‐(4
‐ヒドロキシフェニル)スルホニルフェニルメタクリレ
ート]が反射防止層上に形成するレジスト膜との間にイ
ンターミキシング層を発生しにくいという点で有利であ
る。
【0012】本発明で用いる反射防止層形成材料には、
上記した高吸光性化合物及び含窒素架橋性化合物やバイ
ンダー樹脂のほかに必要に応じて、相容性のある公知の
添加剤、例えば酢酸、シュウ酸、マレイン酸、o‐ヒド
ロキシ安息香酸、3,5‐ジニトロ安息香酸、2,6‐
ジヒドロキシ安息香酸、o‐ヒドロキシ安息香酸とp‐
キシレンとの共重合体として市販されているSAX(商
品名、三井東圧化学社製)などの有機酸を添加すること
ができる。
【0013】反射防止層は、例えば上記した高吸光性化
合物、含窒素架橋性化合物及び所望に応じ用いられるバ
インダー樹脂や各種添加剤を有機溶剤に溶解して溶液を
調製し、基板上に塗布、乾燥することによって形成させ
ることができる。この際の溶剤としては、例えばアセト
ン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘ
キサノン、メチルイソアミルケトン、2‐ヘプタノン、
1,1,1‐トリメチルアセトンなどのケトン類や、エ
チレングリコール、エチレングリコールモノアセテー
ト、ジエチレングリコール又はジエチレングリコールモ
ノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリ
コールモノアセテート、あるいはこれらのモノメチルエ
ーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、
モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多
価アルコール類及びその誘導体や、ジオキサンのような
環状エーテル類や、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチ
ル、3‐メトキシプロピオン酸メチル、3‐エトキシプ
ロピオン酸エチルなどのエステル類などが用いられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用
いてもよい。
【0014】また、この反射防止層形成用溶液には、塗
布性の向上やストリエーション防止のために、所望によ
り界面活性剤を添加することもできる。このような界面
活性剤としては、例えばサーフロンSC−103、SR
−100(旭硝子社製)、EF−351(東北肥料社
製)、フロラードFC−431、フロラードFC−13
5、フロラードFC−98、フロラードFC−430、
フロラードFC−176(住友3M社製)などのフッ素
系界面活性剤を挙げることができる。この場合の添加量
としては反射防止層形成用溶液の固形分に対して、50
00ppm未満、好ましくは2000ppm未満の範囲
で選ぶのが好ましい。
【0015】本発明方法で用いる反射防止層形成用溶液
における高吸光性化合物と含窒素架橋性化合物との使用
割合は、基板の面上の屈折率や他の添加物の種類、含有
量によって変わるが、通常、高吸光性化合物100重量
部当り、含窒素架橋性化合物10〜300重量部、特に
20〜200重量部の範囲で選ばれる。この反射防止層
形成用溶液には、さらに硫黄含有酸残基をもつ無機酸又
は有機酸を配合することができる。この中の硫黄含有酸
残基をもつ無機酸としては、硫酸、亜硫酸、チオ硫酸な
どが挙げられるが、特に硫酸が好ましい。一方、硫黄含
有酸残基をもつ有機酸としては、有機スルホン酸、有機
硫酸エステル、有機亜硫酸エステルなどが挙げられる
が、特に有機スルホン酸、例えば、一般式 R7−X (II) (式中のR7は、置換基を有しない若しくは有する炭化
水素基、Xはスルホン酸基である)で表わされる化合物
が好ましい。
【0016】上記一般式(II)において、R7の炭化
水素基としては、炭素数1〜20のものが好ましく、こ
の炭化水素基は、飽和のものでも、不飽和のものでもよ
いし、直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれであってもよ
い。また、置換基としては、例えばフッ素原子などのハ
ロゲン原子、スルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、
アミノ基、シアノ基などが挙げられ、これらの置換基は
1個導入されていてもよいし、複数個導入されていても
よい。
【0017】R7の炭化水素基は、芳香族炭化水素基、
例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基などでも
よいが、これらの中で特にフェニル基が好ましい。ま
た、これらの芳香族炭化水素基の芳香環には、炭素数1
〜20のアルキル基を1個又は複数個結合していてもよ
い。上記炭素数1〜20の炭化水素基は飽和のもので
も、不飽和のものでもよいし、また、直鎖状、枝分かれ
状、環状のいずれであってもよい。そのほか、この芳香
環は、フッ素原子などのハロゲン原子、スルホン酸基、
カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基などの置
換基の1個又は複数個で置換されていてもよい。このよ
うな有機スルホン酸としては、レジストパターン下部の
形状改善効果の点から、特にノナフルオロブタンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸
又はそれらの混合物が好適である。
【0018】上記の無機酸や有機酸は単独で用いてもよ
いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その配合
量は、使用する酸の種類により異なるが、前記架橋剤1
00重量部に対し、通常0.1〜10重量部、好ましく
は1〜8重量部の範囲で選ばれる。
【0019】本発明方法においては、例えばシリコンウ
エーハのような基板上に、前記の反射防止層形成材料を
スピンナーなどの慣用的な塗布手段を用いて塗布し、乾
燥させ、次いで150〜300℃の範囲の温度で加熱す
ることにより反射防止層を形成させる。
【0020】次に、このようにして形成された反射防止
層を介して積層されるホトレジスト層として化学増幅型
ホトレジストを用いる場合は、(A)フェノール性水酸
基含有アルカリ可溶性樹脂及びその水酸基の一部を酸に
対して不活性な置換基で保護してアルカリ不溶性とした
樹脂の中から選ばれた少なくとも1種と、(B)酸発生
剤と、(C)架橋性化合物とを含有するものを用いるの
が好ましい。
【0021】前記(A)成分のフェノール性水酸基含有
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば各種ノボラック樹
脂やポリヒドロキシスチレン系樹脂などを挙げることが
できる。該ノボラック樹脂としては、例えばフェノー
ル、m‐クレゾール、p‐クレゾール、o‐クレゾー
ル、2,3‐キシレノール、2,5‐キシレノール、
3,5‐キシレノール、3,4‐キシレノール、2,
3,5‐トリメチルフェノール、2,3,5‐トリエチ
ルフェノールなどのフェノール系化合物と、ホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサンなどのア
ルデヒド類とを酸性触媒の存在下に常法により縮合させ
て得られるものである。このノボラック樹脂は、重量平
均分子量2000〜30000のものが好ましく、この
重量平均分子量が2000未満では残膜率が低下すると
ともに、レジストパターン形状が悪くなるし、また、3
0000を超えると解像性が劣化する。
【0022】一方、ポリヒドロキシスチレン系樹脂は、
例えばヒドロキシスチレンの単独重合体やヒドロキシス
チレンと他のスチレン系単量体との共重合体、ヒドロキ
シスチレンとアクリル酸やメタクリル酸やそれらの誘導
体との共重合体などである。ここで、他のスチレン系単
量体としては、例えばスチレン、p‐メチルスチレン、
α‐メチルスチレン、o‐メチルスチレン、p‐メトキ
シスチレン、p‐クロロスチレン及びこれらの混合物な
どが挙げられる。またアクリル酸やメタクリル酸の誘導
体としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸2‐ヒドロキシエチル、アクリル酸2‐
ヒドロキシプロピル、アクリル酸アミド、アクリロニト
リル、これらに対応するメタクリル酸誘導体及びこれら
の混合物などを挙げることができる。このポリヒドロキ
シスチレン系樹脂は、重量平均分子量1000〜300
00のものが好ましく、重量平均分子量が1000未満
では残膜率が低下するとともに、レジストパターン形状
が悪くなるし、30000を超えると解像性が劣化す
る。
【0023】また、水酸基の一部を酸に対して不活性な
置換基で保護してアルカリ不溶性とした樹脂としては、
例えば上記したノボラック樹脂やポリヒドロキシスチレ
ン系樹脂の水酸基の一部を酸に対して不活性な置換基で
保護した樹脂を挙げることができる。
【0024】この酸に対して不活性な置換基とは、酸に
より変化しない置換基のことであり、このような置換基
としては、例えば置換又は未置換のベンゼンスルホニル
基、置換又は未置換のナフタレンスルホニル基、置換又
は未置換のベンゼンカルボニル基、置換又は未置換のナ
フタレンカルボニル基などが挙げられる。置換又は未置
換のベンゼンスルホニル基の例としては、ベンゼンスル
ホニル基、クロロベンゼンスルホニル基、メチルベンゼ
ンスルホニル基、エチルベンゼンスルホニル基、プロピ
ルベンゼンスルホニル基、メトキシベンゼンスルホニル
基、エトキシベンゼンスルホニル基、プロポキシベンゼ
ンスルホニル基、アセトアミノベンゼンスルホニル基な
どがあり、置換又は未置換のナフタレンスルホニル基の
例としては、ナフタレンスルホニル基、クロロナフタレ
ンスルホニル基、メチルナフタレンスルホニル基、エチ
ルナフタレンスルホニル基、プロピルナフタレンスルホ
ニル基、メトキシナフタレンスルホニル基、エトキシナ
フタレンスルホニル基、プロポキシナフタレンスルホニ
ル基、アセトアミノナフタレンスルホニル基などがあ
る。また、置換又は未置換のベンゼンカルボニル基及び
置換又は未置換のナフタレンカルボニル基の例として
は、前記置換基中のスルホニル基をカルボニル基に置き
換えたものなどがある。
【0025】これらの酸に対して不活性な置換基による
置換率は、アルカリ可溶性樹脂の水酸基に対し、0.0
1〜1モル%の範囲、特に0.08〜0.15モル%の
範囲が好ましい。
【0026】前記(A)成分のフェノール性水酸基含有
アルカリ可溶性樹脂の中では、ポリヒドロキシスチレン
系樹脂、特にポリヒドロキシスチレン及びp‐ヒドロキ
シスチレンとスチレンとの共重合体が好ましい。また、
水酸基の一部を酸に対して不活性な置換基で保護してア
ルカリ不溶性とした樹脂としては、ポリヒドロキシスチ
レンの水酸基の一部をアセトアミノベンゼンスルホニル
基で置換したものが感度及び解像性に優れるので有利で
ある。これらの樹脂成分は単独で用いてもよいし、また
2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、(B)成
分の酸発生剤としては、化学増幅型レジスト組成物に慣
用されている活性線の照射により酸を発生する化合物の
中から任意に選んで用いることができる。
【0027】一方、(C)成分の架橋性化合物として
は、従来化学増幅型のネガ型レジストに架橋性化合物と
して慣用されているものの中から任意に選ぶことができ
る。このような架橋性化合物としては、ヒドロキシル基
又はアルコキシル基を有するアミノ樹脂、例えばメラミ
ン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコールウリル
‐ホルムアルデヒド樹脂、スクシニルアミド‐ホルムア
ルデヒド樹脂、エチレン尿素‐ホルムアルデヒド樹脂な
どを挙げることができる。これらは、例えばメラミン、
尿素、グアナミン、グリコールウリル、スクシニルアミ
ド、エチレン尿素などから、これらを沸騰水中でホルマ
リンと反応させてメチロール化あるいはこれにさらに低
級アルコールを反応させてアルコキシル化することによ
り容易に得られるが、市販品としてニカラックMx−7
50、ニカラックMx−290、ニカラックMx−30
(いずれも三和ケミカル社製)などが入手することがで
きる。
【0028】また、1,3,5‐トリス(メトキシメト
キシ)ベンゼン、1,2,4‐トリス(イソプロポキシ
メトキシ)ベンゼン、1,4‐ビス(sec‐ブトキシ
メトキシ)ベンゼンなどのアルコキシル基を有するベン
ゼン化合物、2,6‐ジヒドロキシメチル‐p‐クレゾ
ール、2,6‐ジヒドロキシメチル‐p‐tert‐ブ
チルフェノールなどのヒドロキシル基又はアルコキシル
基を含有するフェノール化合物なども用いることができ
る。これらの架橋性化合物は単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】ネガ型レジスト層における各成分の配合割
合については、(A)成分の樹脂と(C)成分の架橋性
化合物は、重量比100:3ないし100:70の割合
で配合するのが好ましい。架橋性化合物の量がこの範囲
より少ないと感度が不十分になるおそれがあるし、また
この範囲より多くなると均一なレジスト層が形成されに
くい上、現像性も低下して、良好なレジストパターンが
得られにくくなる。感度、均一なレジスト層の形成及び
現像性などの面から、(A)成分と(C)成分の特に好
ましい配合割合は、重量比100:5ないし100:5
0の範囲で選ばれる。
【0030】また、(B)成分の酸発生剤は、前記
(A)成分と(C)成分との合計重量に対して、0.1
〜30重量%の割合で配合するのが好ましい。(B)成
分の量がこの範囲を逸脱すると像が形成されにくい上、
現像性も低下し、良好なレジストパターンが得られにく
くなる。像形成性及び現像性などの面から、この(B)
成分の特に好ましい配合量は、(A)成分と(C)成分
との合計重量に対して、1〜20重量%の範囲で選ばれ
る。
【0031】本発明方法において、所定の反射防止層上
にホトレジスト層を積層するには、例えば前記(A)成
分、(B)成分及び(C)成分を溶剤に溶解して、ネガ
型レジスト層形成用溶液を調製し、これを反射防止層上
に、スピンナー、ドクターナイフなどの慣用的な塗布手
段を用いて塗布し、乾燥することで形成させるのが好ま
しい。前記ネガ型レジスト層形成用溶液の調製に用いら
れる溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケト
ン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルイソ
アミルケトン、2‐ヘプタノン、1,1,1‐トリメチ
ルアセトンなどのケトン類や、エチレングリコール、エ
チレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコー
ル又はジエチレングリコールモノアセテート、プロピレ
ングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、
あるいはこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエー
テル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又は
モノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその
誘導体や、ジオキサンのような環状エーテル類や、乳酸
エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビ
ン酸メチル、ピルビン酸エチル、3‐メトキシプロピオ
ン酸メチル、3‐エトキシプロピオン酸エチルなどのエ
ステル類などを挙げることができる。これらは単独で用
いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0032】また、このネガ型レジスト層形成用溶液に
は、さらに所望により混和性のある添加物、例えばレジ
スト層の性能を改良するための付加的樹脂、可塑剤、安
定剤、着色剤、界面活性剤などの慣用されているものを
添加含有させることができる。
【0033】本発明方法においては、このようにして得
られる感光性基材の有機反射防止層の屈折率が1.7以
上2.1以下の範囲内に、また吸光係数が0.6よりも
大きく1.0以下の範囲内になるように高吸光性化合物
の種類及び含有量を調整することが必要である。この場
合、一般に屈折率の低い高吸光性化合物を用いる場合、
含窒素架橋性化合物としては、重量平均重合度の低いも
のを用いる必要がある。また、屈折率の高い高吸光性化
合物を用いる場合、含窒素架橋性化合物の重量平均重合
度は特に限定されない。
【0034】通常、感光性基材の吸光係数は、基板の厚
さによっても影響されるが、有機反射防止層の屈折率が
1.7以上2.1以下の範囲内においては、基板の厚さ
が変っても、ほとんど同じ傾向を示す。例えば、一般に
半導体デバイスや液晶表示素子の製造に際し、リソグラ
フィー技術を利用して微細パターンを形成させる場合、
反射防止層の下地としては、図1に示すように金属配線
層を担持した支持体上にCVD法によりSiO2層を形
成し、CMP法により表面を平坦化した基板が用いられ
ている。ところで、この際、蒸着されるSiO2層の厚
さにより、その表面の反射率は変動するが、この反射率
の最大値(Rmax)と最小値(Rmin)の差をΔRとした
とき、このΔRが小さいほど変動が小さいので、パター
ン寸法のバラツキを制御するには、ΔRをできるだけ小
さくするのが望ましい。なお、上記の基体表面の反射率
の変動は、形成される金属、酸化膜又は半導体膜などの
種類の相違によっても生じる。そして、本発明において
は、例えば図1と同様の基体を使用した場合、有機反射
防止層の屈折率が1.7以上2.1以下の範囲内にある
とき、吸光係数を0.6よりも大きく1.0以下にする
ことによりΔRを4%以下に制御することができる。
【0035】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。
【0036】参考例1 基板として種々の厚さのSiO2を用い、その上に厚さ
が80nmで屈折率(n)が1.8と一定で、かつ異な
る吸光係数(k)、すなわち0.4、0.5、0.6、
0.7及び0.8をもつ5種類の有機反射防止層を設け
た基材について、基板の厚さ(nm)とその面上の反射
率(%)との関係を調べた。その結果をグラフとして図
2に示す。この図から明らかなように、基板上に有機反
射防止層を設けた基材において、有機反射防止層の厚さ
及び屈折率(n)が一定であれば、吸光係数(k)が異
なっても、基板厚さとその面上の反射率との相対的な関
係は変わらない。
【0037】参考例2 参考例1における有機反射防止層の代りに、屈折率
(n)が2.0のものを用いる以外は、すべて参考例1
と同様にして、基板の厚さ(nm)とその面上の反射率
(%)との関係を調べ、その結果をグラフとして図3に
示す。この図から明らかなように、有機反射防止層の屈
折率が2.0のものにおいても、異なる吸光係数(k)
についての基板厚さとその面上の反射率との相対的な関
係は変わらない。
【0038】実施例1 含窒素架橋性化合物SB−201(三和ケミカル社製、
重量平均重合度1.28)10gと、高吸光性化合物ア
ントラセンカルボン酸10gと、フッ素系界面活性剤フ
ロラードFC−430(住友3M社製)0.01gを、
プロピレングリコールモノメチルエーテル中に溶解し、
固形分濃度5重量%の溶液を調製した。このものを異な
った厚さをもつSiO2基板上に、スピンナー(300
0rpm)を用いて塗布し、180℃で90秒間加熱す
ることにより、厚さ80nmの反射防止層を形成させ
た。この有機反射防止層の屈折率は1.8、吸光係数は
0.7であった。このもののSiO2の厚さ(nm)と
反射率(%)との関係を調べ、グラフとして図4Aに示
した。次に、この基材に対して、化学増幅型ポジ型ホト
レジストDP−308[東京応化工業(株)製]を塗布
し、90℃で90秒間加熱処理を行い、ホトレジスト層
を形成し、マスクパターンを介して縮小投影露光装置ニ
コンNSR−2005EX8A(ニコン社製)を用いて
露光した後、ホットプレート上で110℃において90
秒間加熱処理を行った。次いで2.38重量%テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド水溶液により現像処理
し、純水で洗浄することで0.18μmラインアンドス
ペースのホトレジストパターンを得た。得られたホトレ
ジストパターンをSEM(走査型電子顕微鏡)により観
察したところ、そのパターン寸法は0.18μmの均一
なパターンであった。また、パターン側面の形状も良好
であった。
【0039】実施例2 基板としてSiO2の代りに、Si34を用いた以外
は、実施例1と同様にして、この基板上に有機反射防止
層を形成させた。この有機反射防止層の屈折率は1.
8、吸光係数は0.7であった。このもののSi34
厚さ(nm)と反射率(%)との関係を調べ、グラフと
して図4Bに示した。次に、実施例1と同様の操作で
0.18μmラインアンドスペースのホトレジストパタ
ーンを得た。得られたホトレジストパターンも実施例1
と同様に、パターン寸法が均一であり、パターン側面の
形状も良好であった。
【0040】比較例1 含窒素架橋性化合物サイメル1125−80(三井サイ
アナミッド社製、重量平均重合度3.00)10gと、
高吸光性化合物4,4′‐ジヒドロキシフェニルスルホ
ン10gとフッ素系界面活性剤フロラードFC−430
(住友3M社製)0.01gとを、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル中に溶解し、固形分濃度4重量%
の溶液を調製した。このものを異なった厚さをもつSi
2基板上に、スピンナー(3000rpm)を用いて
塗布し、180℃で90秒間加熱することにより、厚さ
80nmの有機反射防止層を形成させた。この有機反射
防止層の屈折率は1.8、吸光係数は0.4であった。
このもののSiO2の厚さ(nm)と反射率(%)との
関係を調べ、グラフとして図4Cに示した。このように
して得た基材に対して、化学増幅型ポジ型ホトレジスト
DP−308[東京応化工業(株)製]を塗布し、90
℃で90秒間加熱処理を行い、ホトレジスト層を形成し
た。次に、このホトレジスト層にマスクパターンを介
し、縮小投影露光装置ニコンNSR−2005EX8A
(ニコン社製)を用いて露光した後、ホットプレート上
で110℃で90秒間加熱処理を行った。次いで2.3
8重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液
により現像処理し、純水で洗浄することにより0.18
μmラインアンドスペースのホトレジストパターンを得
た。得られたホトレジストパターンをSEM(走査型電
子顕微鏡)により観察したところ、パターン寸法にバラ
ツキがみられた。また、パターン側面の形状も定在波の
影響で歪みが認められた。
【0041】比較例2 高吸光性化合物として4,4′‐ジヒドロキシフェニル
スルホンの代りに、同量のアントラセンカルボン酸を用
いたこと以外は、比較例1と同様にしてSiO2基板上
に、厚さ80nmの有機反射防止層を形成させた。この
ものの屈折率は1.45、吸光係数は0.7であった。
このもののSiO2基板の厚さ(nm)と反射率(%)
との関係を調べ、グラフとして図4Dに示した。このよ
うにして得た基材に対し、化学増幅型ポジ型ホトレジス
トDP−308[東京応化工業(株)製]を塗布し、9
0℃で90秒間加熱処理を行い、ホトレジスト層を形成
した。次に、このホトレジスト層にマスクパターンを介
し、縮小投影露光装置ニコンNSR−2005EX8A
(ニコン社製)を用いて露光した後、ホットプレート上
で110℃で90秒間加熱処理を行った。次いで2.3
8重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液
により現像処理し、純水で洗浄することにより、0.1
8μmラインアンドスペースのホトレジストパターンを
得た。得られたホトレジストパターンをSEM(走査型
電子顕微鏡)により観察したところ、パターン寸法にバ
ラツキがみられた。また、パターン側面の形状も定在波
の影響で歪みが認められた。
【0042】比較例3 含窒素架橋性化合物SB201(三和ケミカル社製、重
量平均重合度1.28)8gと、高吸光性化合物アント
ラセンカルボン酸2gと、フッ素系界面活性剤フロラー
ドFC−430(住友3M社製)0.01gを、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル中に溶解し、固形分
濃度5重量%の溶液を調製した。このものを異なった厚
さをもつSiO2基板上に、スピンナー(3000rp
m)を用いて塗布し、180℃で90秒間加熱すること
により、厚さ80nmの反射防止層を形成させた。この
有機反射防止層の屈折率は1.9、吸光係数は0.5で
あった。このもののSiO2の厚さ(nm)と反射率
(%)との関係を調べ、グラフとして図4Eに示した。
次に、このようにして得た基材を用い、実施例1と同様
の操作を施して、0.18μmラインアンドスペースの
ホトレジストパターンを得た。得られたホトレジストパ
ターンをSEM(走査型電子顕微鏡)により観察したと
ころ、パターン寸法にバラツキが認められた。また、パ
ターン側面の形状についても定在波の影響で歪みが認め
られた。
【0043】図4より、有機反射防止層の屈折率nが
1.7以上2.1以下の範囲にあり、かつ吸光係数kが
0.6よりも大きく1.0以下の範囲にある場合には、
基板表面における反射率の最大値(Rmax)と最小値
(Rmin)の差ΔRが4%以下であり、変動が少ないこ
とが分かる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、有機反射防止層を介し
て、ホトレジスト層を設けた感光性基材において、有機
反射防止層の下地を構成する基板の厚さが異なっても、
その面上の反射率の変動が少なく、最終的に品質が一定
し、優れた性質の微細パターンを与えるものが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 反射防止層の下地の構造の1例を示す断面
図。
【図2】 参考例1において、得られた試料についての
基板の厚さと、その面上の反射率との関係を示すグラ
フ。
【図3】 参考例2において、得られた試料についての
基板の厚さと、その面上の反射率との関係を示すグラ
フ。
【図4】 実施例1,2及び比較例1〜3において、得
られた試料についての基板の厚さと反射率との関係を示
すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA03 AB16 AC01 AD01 AD03 CC02 CC17 DA34 4J038 CC091 CE061 CG001 CL001 DA061 DA132 DA142 DA162 DA172 DH001 DJ011 DK011 JA15 JA33 JB12 JB15 JB24 JB36 JC11 JC12 KA03 NA18 NA19 PB08 PB09 PC03 5F046 PA07 PA09 PA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、高吸光性化合物及び含窒素架
    橋性化合物を含む有機溶剤溶液を塗布し、乾燥して有機
    反射防止層を設けたのち、その上にホトレジスト層を積
    層し、次いで画像形成露光及び現像処理を施すことによ
    り微細パターンを形成させる方法において、前記有機溶
    剤溶液中の高吸光性化合物の種類及びその含有量を選択
    することにより有機反射防止層の屈折率を1.7以上
    2.1以下の範囲に、かつ吸光係数を0.6よりも大き
    く1.0以下の範囲に調整することを特徴とする微細パ
    ターン形成方法。
  2. 【請求項2】 高吸光性化合物がジフェニルスルホン系
    化合物及びアントラセン系化合物の中から選ばれた少な
    くとも1種である請求項1記載の微細パターン形成方
    法。
  3. 【請求項3】 基板上に、高吸光性化合物と含窒素架橋
    性化合物を含む有機反射防止層及びその上に設けたホト
    レジスト層を積層してなり、有機反射防止層が高吸光性
    化合物の種類及び含有量の選択により、屈折率が1.7
    以上2.1以下の範囲に、かつ吸光係数が0.6よりも
    大きく1.0以下の範囲に調整されていることを特徴と
    する感光性基材。
  4. 【請求項4】 高吸光性化合物がジフェニルスルホン系
    化合物及びアントラセン系化合物の中から選ばれた少な
    くとも1種である請求項3記載の感光性基材。
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