JP2001005053A - ファインダ装置 - Google Patents

ファインダ装置

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JP2001005053A
JP2001005053A JP11175808A JP17580899A JP2001005053A JP 2001005053 A JP2001005053 A JP 2001005053A JP 11175808 A JP11175808 A JP 11175808A JP 17580899 A JP17580899 A JP 17580899A JP 2001005053 A JP2001005053 A JP 2001005053A
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finder
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scattering
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JP11175808A
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English (en)
Inventor
Akio Nishizawa
彰夫 西澤
Kiyosada Machida
清貞 町田
Minoru Kato
稔 加藤
Masanaga Nakamura
正永 中村
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影範囲の視認や、ファインダ視野内の表示
の視認を容易にする。 【解決手段】 APSカメラのファインダ装置に、高分
子分散液晶を用いる透過型のファインダLCDが組み込
まれる。ファインダ光学系によって形成される被写体像
とファインダLCDに表示される表示内容とが重ね合わ
せて観察される。設定されるプリントタイプがPの場
合、CHP共用セグメント62、Pセグメント64A、
64B、CP共用セグメント66A〜66D、ターゲッ
トマークセグメント70、そしてフラッシュマークセグ
メント72がファインダLCDに表示される。入射光を
散乱する状態にあるときの散乱度は、表示セグメントに
よって異なる。CHP共用セグメント62の散乱度はC
P共用セグメント66A〜66D等の散乱度よりも大き
い。ターゲットマークセグメント70、フラッシュマー
クセグメント72の散乱度はCHP共用セグメント62
の散乱度よりも大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファインダ装置に
関し、さらに詳しくは高分子分散液晶等を用いた透過型
表示装置を用いたファインダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スチルカメラに組み込まれるファインダ
装置の一つとして、ケプラー式ファインダとも称される
実像式のファインダ装置がある。実像式のファインダ装
置は、被写体像を結像面上に結像する対物光学系と、結
像面近傍に設けられて撮影範囲を定めるための視野枠
と、被写体像および視野枠を拡大して観察する接眼光学
系とを有する。
【0003】IX240カートリッジフィルムを用いる
APSカメラでは、撮影者の好みに応じて、撮影時に
C、H、P三つのプリントタイプの中から好みのアスペ
クト比のプリントタイプを設定することができる。この
APSカメラに組み込まれる実像式のファインダ装置と
して、結像面近傍に透過型液晶表示装置を配置し、プリ
ントタイプが切り換えられるのに応じて視野枠の大きさ
(アスペクト比)を切り換えることのできるものが知ら
れている。
【0004】上述のようにファインダ装置に組み込まれ
る透過型液晶表示装置として、高分子分散液晶を用いる
透過型表示装置を用いるものが本出願人により提案され
ている(たとえば特願平10−339775号)。高分
子分散液晶を用いる透過型表示装置は、光を透過する状
態と散乱する状態とに切換可能な高分子分散液晶を2枚
の透明基板の間に封入してなるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した高
分子分散液晶を用いる透過型表示装置を組み込んだファ
インダ装置では、以下に説明する二つの理由によって撮
影視野が視認しづらくなることがあった。
【0006】(1) 表示セグメントの透過率の低下 高分子分散液晶を用いる透過型表示装置において、表示
セグメントの散乱度は、製造工程における製造条件によ
って調節可能である。つまり、二枚の透明基板の間に高
分子分散液晶と光硬化樹脂との混合物を封入した後、所
定の光量のUV光等を照射する。このときの照射光量に
よって、混合物中の光硬化樹脂の硬化のしかたが異な
る。このようにして光硬化樹脂の硬化のしかたを変える
ことにより、散乱状態にある表示セグメントの散乱度を
変えることができる。
【0007】散乱状態にある表示セグメントの散乱度を
増すと、ファインダを覗いたときに、その表示セグメン
トの濃度は増すので視認しやすくなる。しかし、表示セ
グメントの散乱度を増すと、透過状態に切り換えたとき
の透明度が低下する。これについて、たとえば撮影範囲
枠を表示セグメントで表示する場合を例にとって説明す
る。ファインダ装置を覗いたときに撮影範囲枠がくっき
りと見えるようにするため、表示セグメントの散乱度を
増すと、撮影視野(ファインダを覗いたときに視認され
る撮影範囲)に靄がかかったようになり、ファインダ像
が見づらくなることがある。一方、撮影視野の透明度を
増そうとすると、その撮影視野を囲う撮影範囲枠の散乱
度を低めなくてはならず、コントラストが低下する。コ
ントラストが低下すると、撮影範囲の内・外をはっきり
と視認しづらくなる。また、ファインダ視野内には、撮
影範囲のみならず、AF非合焦警告や閃光装置の充電完
了、あるいは発光予告等の表示がなされる場合もある。
ファインダ(透過型表示装置)の透明度を増すと、これ
らの表示セグメントは視認しづらくなり、撮影者がこれ
らの表示を見落としてしまって、思い通りの撮影結果が
得られないこともある。
【0008】(2) 低輝度下での撮影時のファインダ
の見え 夜景等、暗所での撮影をする際に、ファインダ視野内の
被写体像が暗くなる。すると、撮影範囲枠と被写体像と
の境をはっきりと視認しづらくなることがある。これ
は、透過型表示装置を用いないファインダであっても同
様に起こりうる問題である。加えて、上述した高分子分
散液晶を用いる透過型表示装置を内蔵する実像式ファイ
ンダ装置では、上述したコントラストの低下によってさ
らに撮影範囲枠と被写体像との境を視認しづらくなる。
【0009】本発明の目的は、上述した不具合を解消
し、撮影範囲の視認やファインダ視野内の表示の視認が
容易なファインダ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図7
に対応付けて以下の発明を説明する。 (1) 請求項1に記載の発明に係るファインダ装置
は、入射する光を透過する透過状態と第1の散乱度で散
乱する散乱状態とに切換可能な第1の表示セグメント6
4A、64B、66A〜66D、70および72と、少
なくとも一部の領域が第1の散乱度と異なる第2の散乱
度を有する散乱状態に固定された第2の表示セグメント
62とを有することにより上述した目的を達成する。 (2) 請求項2に記載の発明に係るファインダ装置
は、ファインダ視野内における撮影範囲を示す撮影範囲
枠が第2の表示セグメント62によって表示され;第1
の表示セグメント64A、64B、66A〜66Dによ
る表示は撮影範囲枠の内側の領域になされ;第2の散乱
度は第1の散乱度よりも大きいものである。 (3) 請求項3に記載の発明に係るファインダ装置
は、透過型表示装置が、互いに異なるアスペクト比を有
する複数種類の撮影範囲枠を第1の表示セグメント64
A、64B、66A〜66Dおよび第2の表示セグメン
ト62によって表示可能であり;第2の表示セグメント
62で表示される撮影範囲枠の内側の領域に、第1の表
示セグメント64A、64B、66A〜66Dが設けら
れるものである。 (4) 請求項4に記載の発明は、入射する光を散乱す
る散乱状態と透過する透過状態とに切換可能な複数の表
示セグメントを有する透過型表示装置を備えるファイン
ダ装置に適用される。そして、ファインダ視野内におけ
る撮影範囲を示す撮影範囲枠が、複数の表示セグメント
62、64A、64B、66A〜66Dによって表示さ
れ;撮影範囲枠を表示する上記表示セグメントのうち、
少なくとも一つの表示セグメント62の散乱状態におけ
る散乱度は、他の表示セグメント64A、64B、66
A〜66Dの散乱状態における散乱度と異なるものであ
る。 (5) 請求項5に記載の発明は、入射する光を散乱す
る散乱状態と透過する透過状態とに切換可能な表示セグ
メントを有する透過型表示装置を備えるファインダ装置
に適用される。そして、表示セグメントは、ファインダ
視野内における撮影範囲を示す撮影範囲枠を表示する表
示セグメント62、64A、64B、66A〜66Dお
よび撮影範囲枠の内側の領域で撮影範囲枠と異なる表示
を行う表示セグメント70および72であり;撮影範囲
枠を表示する表示セグメント62、64A、64B、6
6A〜66Dの散乱状態における散乱度は、異なる表示
を行う表示セグメント70および72の散乱状態におけ
る散乱度と異なるものである。 (6) 請求項6に記載の発明に係るファインダ装置
は、撮影範囲枠を表示する表示セグメント62、64
A、64B、66A〜66Dの散乱状態における散乱度
よりも、異なる表示を行う表示セグメント70および7
2の散乱状態における散乱度の方が大きいものである。
一実施の形態を示す図9に対応付けて以下の発明を説明
する。 (7) 請求項7に記載の発明に係るファインダ装置
は、入射する光を散乱する散乱状態と透過する透過状態
とに切換可能な表示セグメントを有する透過型表示装置
58と;透過型表示装置58を照明する照明手段12
と;透過型表示装置58を保持する保持部材56Aとを
備えるファインダ装置に適用される。そして、照明手段
12から出射されて透過型表示装置58に達する照明光
の少なくとも一部は、保持部材56Aの内部を透過して
進むことにより、透過型表示装置58を照明するもので
ある。 (8) 請求項8に記載の発明に係るファインダ装置
は、保持部材56Aの内部を透過して進む照明光の光路
を折り曲げるための反射面56Abが、保持部材56A
と一体に設けられているものである。 (9) 一実施の形態を示す図10に対応付けて説明す
ると、請求項9に記載の発明に係るファインダ装置は、
保持部材56Aの内部を透過して進む照明光を屈折する
ための屈折面56Aaが、保持部材56Aと一体に設け
られているものである。一実施の形態を示す図12に対
応付けて以下の発明を説明する。 (10) 請求項10に記載の発明に係るファインダ装
置は、外部より吸収して蓄積したエネルギの少なくとも
一部を光として放射する蓄光部材84をさらに有し;蓄
光部材84から発せられる光の少なくとも一部は、保持
部材56Bの内部を透過して進み、透過型表示装置58
を照明するものである。 (11) 請求項11に記載の発明に係るファインダ装
置は、保持部材56Bの内部を透過して進んだ照明光が
透過型表示装置56に向けて射出する射出面56Bcに
は、この射出面56Bcより射出する光を拡散するため
の拡散面が設けられているものである。一実施の形態を
示す図14に対応付けて以下の発明を説明する。 (12) 請求項12に記載の発明に係るファインダ装
置は、入射する光を散乱する散乱状態と透過する透過状
態とに切換可能な表示セグメントおよび散乱状態に固定
される表示セグメントのうち、少なくともいずれかを有
する透過型表示装置58と;透過型表示装置58を照明
する複数種類の照明光源12および94とを備えるもの
である。 (13) 請求項13に記載の発明に係るファインダ装
置は、複数種類の照明光源12および94のうち、少な
くとも1種類の照明光源は、外部より吸収して蓄積した
エネルギの少なくとも一部を光として放射する蓄光部材
により構成されるものである。 (14) 請求項14に記載の発明に係るファインダ装
置は、複数種類の照明光源12および94のうち少なく
とも1種類の照明光源94は、他の用途の照明と兼用さ
れるものである。 (15) 一実施の形態を示す図3に対応付けて説明す
ると、請求項15に記載の発明に係るファインダ装置
は、入射する光を散乱する散乱状態と透過する透過状態
とに切換可能な表示セグメントを有する透過型表示装置
58と;外部より吸収して蓄積したエネルギの少なくと
も一部を光として放射する蓄光材料により形成され、透
過型表示装置58を保持するための保持部材56とを有
し;表示セグメントは、保持部材56から放射される光
により照明されるものである。
【0011】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0012】
【発明の実施の形態】− 第1の実施の形態 − 図1は、第1の実施の形態に係るファインダ装置を内蔵
するカメラの外観を示す図である。カメラ200は、I
X240カートリッジフィルムを用いるAPSカメラで
ある。カメラ200の上面には、レリーズスイッチ1
と、メインスイッチ2と、外部液晶表示装置4と、プリ
ントタイプ選択スイッチ6とが配置される。以下、本明
細書中では外部液晶表示装置4を「外部LCD4」と称
する。カメラ200の正面より見て右側の側面にはファ
インダ照明スイッチ8が設けられる。そして、カメラ2
00の正面にはAE受光窓10と、ファインダ窓15
と、AF窓18と、閃光装置のプロテクタ(発光窓)1
6とが設けられる。
【0013】メインスイッチ2は、カメラ200の電源
のオン/オフを切り換えるスイッチである。メインスイ
ッチ2をオンに切り換え、レリーズスイッチ1を押し下
げることにより、撮影動作が行われる。外部LCD4
は、フイルムの撮影駒数や撮影時、フィルムに記録する
日付やタイトルなどが表示される。外部LCD4にはま
た、カメラ200のAFモードや閃光撮影モード等が表
示される。プリントタイプ選択スイッチ6は、現像済み
フイルムをプリントする際のプリントタイプを切り換え
設定するためのスイッチである。撮影者がプリントタイ
プ選択スイッチを1回押すごとに、設定されるプリント
タイプがC、H、P、…と切り替わる。設定されたプリ
ントタイプに応じて、後で説明するようにファインダ内
の撮影範囲枠のアスペクト比が切り換えられる。
【0014】ファインダ照明スイッチ8は、後で説明す
るようにファインダ内の表示を照明する光源を点灯させ
るためのスイッチである。撮影者がこのファインダ照明
スイッチ8を1回押してから予め定められた時間が経過
するまでの間、上述した光源が点灯する。
【0015】図2は、第1の実施の形態に係るファイン
ダ装置100の概略的構成を示す図であり、ファインダ
の光軸を含む水平面での断面を示している。図2の上側
がカメラ前面側(被写体側)に対応し、下側がカメラ後
面側(接眼側)に対応する。被写体光は、ファインダ窓
15を経て図2の矢印で示されるようにファインダ装置
100内を進む。
【0016】ファインダ装置100は、大きく分けて対
物光学系40と、液晶表示装置60と、接眼光学系50
とで構成される。以下、本明細書中では液晶表示装置6
0を「ファインダLCD60」と称する。
【0017】対物光学系40は、対物レンズ41、4
2、44および48と、ダハプリズム46とを有する。
接眼光学系50は、ペンタプリズム51と接眼レンズ5
2とを有する。対物光学系40により、ファインダLC
D60の配置部近傍に正立正像の被写体像が形成され
る。対物光学系40、ファインダLCD60および接眼
光学系50は、ハウジング61に収納される。撮影者
は、対物光学系40により形成される被写体像とファイ
ンダLCD60に表示される表示内容とを、接眼レンズ
52を介して観察する。
【0018】図3および図4を参照してファインダLC
D60について説明する。図3は、ファインダLCD6
0の概略的構成を説明する分解斜視図である。液晶パネ
ル58は、2枚の透明基板58Aおよび58Bを合わせ
てその周縁部をシール材と呼ばれる光硬化型の接着剤で
封止し、その内部に高分子分散型液晶を封入したもので
ある。2枚の透明電極58Aおよび58Bの互いに対向
する面の側には、それぞれ酸化インジウム等の薄膜で透
明電極が形成されている。この透明電極のパターン形状
によって、液晶パネル58の表示セグメントの形状を定
めることができる。両透明電極に電圧を印加することに
より、液晶パネル58の厚み方向に電位差を生じる。本
実施の形態において、液晶パネル58の表示セグメント
は、両透明基板58Aおよび58Bの透明電極間に電位
差を生じたときに透明、すなわち入射する光を透過する
状態となるように構成されている。また、両透明基板5
8Aおよび58Bの透明電極間に電位差を生じていない
ときには入射する光を散乱する状態、すなわち散乱状態
となる。なお、本明細書中では、ある表示セグメントを
散乱状態にすることを、「点灯する」と称し、入射する
光を透過する状態にすることを「消灯する」と称する。
そして、点灯および消灯を交互に繰り返すことを「点滅
する」と称する。つまり、液晶パネル58に電圧を印加
しないと、表示セグメントは点灯状態となる。
【0019】液晶パネル58は、フレキシブルプリント
基板54、ラバーコネクタ55とともに保持枠56に納
められ、押さえ板57によって固定される。以下、本明
細書中ではフレキシブルプリント基板を「FPC」と称
する。押さえ枠57の周囲には六つの角穴57a〜57
fが空けられており、それぞれが保持枠56の周囲に設
けられる爪部56a〜56fに係合される。保持枠56
および押さえ枠57には、それぞれ開口56i、57i
が明けられている。開口57iの縦横の寸法は、開口5
6iのものに比べて大きい。
【0020】ラバーコネクタ55は、特定の方向のみに
導電性を有し、それと異なる方向には絶縁性を有する異
方導電性の部材で構成される。本実施の形態において、
ラバーコネクタ55は、図3の矢印p方向およびr方向
に導電性を有し、矢印q方向には絶縁性を有する。液晶
パネル58、ラバーコネクタ55およびFPC54は、
保持枠56と押さえ板57とで圧接され、これにより液
晶パネル58とFPC54に形成される導通パターンと
が電気的に接続される。
【0021】FPC54に実装されているチップLED
12は、ファインダLCD60の表示セグメントを照明
するための照明光源である。つまり、LED12を点灯
することにより、ファインダLCD60の表示セグメン
トが照明されて光って見える。また、保持枠56は、外
部より吸収して蓄積したエネルギの少なくとも一部を光
として放射する、いわゆる蓄光部材で構成されている。
この保持枠56は、ファインダ装置100内において液
晶パネル58よりも対物側に位置している。したがっ
て、比較的明るい撮影環境下でカメラ200を使用ない
し放置した場合に、対物光学系40(図2)を介して豊
富な量の光エネルギが保持枠56に導かれて蓄積され
る。
【0022】保持枠56は、透明基板58Aおよび58
Bの外縁を取り囲む形状を有している。したがって、保
持枠56から放射された光は、液晶パネル58の側面よ
り入射し、この液晶パネル58の内部を反射されながら
進み、表示セグメントを照明する。このように、日中に
カメラを使用するなど、十分なエネルギが保持枠56に
蓄積されている場合には、暗所でLED12を点灯せず
にファインダ装置100を覗いても、表示セグメントを
容易に視認することができる。また、LED12を点灯
させることによっても保持枠56にはエネルギが蓄積さ
れる。このため、LED12の消灯後も表示セグメント
を視認することができる。
【0023】図4は、ファインダLCD60に表示され
る表示セグメントを説明する図である。ファインダLC
D60は、以下に説明する12個の表示セグメントを有
している。CHP共用セグメント62は、プリントタイ
プがC、H、Pのいずれに設定されているときにも表示
されるセグメントである。つまり、C、H、Pいずれの
撮影範囲枠を表示する際にもこのCHP共用セグメント
62は点灯される。
【0024】Pセグメント64Aおよび64Bは、プリ
ントタイプがPに設定されているときの撮影範囲枠を表
示するためのものである。Cセグメント68Aおよび6
8Bは、プリントタイプがCに設定されているときの撮
影範囲枠を表示するためのものである。四つのCP共用
セグメント66A〜66Dは、プリントタイプがCまた
はPに設定されているときの撮影範囲枠を表示するため
のものである。
【0025】中央セグメント69は、カメラ200の電
源がオフのときにのみ表示されるセグメントである。タ
ーゲットマークセグメント70は、オートフォーカスの
対象となる範囲を示すAFターゲットマークを表示する
ためのものである。ターゲットマークセグメント70は
また、撮影距離が近すぎて撮影可能範囲から逸脱してい
る場合や、パッシブAFで被写体のコントラストが低
く、測距不能の場合に点滅表示される。
【0026】フラッシュマークセグメント72は、閃光
装置の発光予告表示を行うセグメントであり、閃光装置
の発光が行われる場合に点灯表示される。閃光装置のメ
インコンデンサが充電中の際には、フラッシュマークセ
グメント72が点滅表示される。また、閃光装置の発光
が行われない場合には、フラッシュマークセグメント7
2は消灯される。なお、図4において、2点鎖線で図示
される二つの四角い枠は、保持枠56および押さえ板5
7の開口56iおよび57iを示している。つまり、保
持枠56の開口56iの大きさは、ファインダLCD6
0で表示される撮影範囲枠のうちの最も大きなもの、す
なわちCHP共用セグメント62の内縁の寸法よりも大
きく設定されている。また、押さえ板57の開口57i
は、保持枠56の開口56iの寸法よりも大きく設定さ
れている。
【0027】上述した表示セグメントが点灯されている
ときの表示濃度は、以下に説明するように表示セグメン
トによって異なる。
【0028】ところで、光硬化樹脂を混入した液晶を封
入した後の液晶パネルに対して複数の表示セグメントの
それぞれに対応するパターンの光を異なる条件で照射す
る技術が本出願人により提案されている(特願平9−3
63925号)。この技術は、複数の表示セグメントの
それぞれに対応して内部の液晶の硬化度を変えることに
より、透明電極に印加する電圧と表示セグメントの散乱
度との関係(電圧−透過率特性)を、各表示セグメント
ごとに変えることのできる技術である。本実施の形態に
おける液晶パネル58も、この技術が用いられる。
【0029】上述した処理により、点灯状態におけるP
セグメント64Aおよび64B、Cセグメント68Aお
よび68B、CP共用セグメント66A〜66D、そし
て中央セグメント69の散乱度は、いずれも第1の散乱
度に設定される。また、CHP共用セグメント62の散
乱度は、第1の散乱度よりも大きな第2の散乱度に設定
される。さらに、点灯状態におけるターゲットマークセ
グメント70およびフラッシュマークセグメント72の
散乱度は、第2の散乱度よりも大きな第3の散乱度に設
定される。
【0030】上記表示セグメントのうち、CHP共用セ
グメント62は、設定されるプリントタイプによらず、
常に表示されるものである。また、カメラ200の電源
がオフのときにも表示されるものである。したがって、
CHP共用セグメント62は、カメラ200の電源の状
態によらず常に点灯状態とされる。他の表示セグメント
については点灯、消灯、あるいは点滅の制御が可能であ
る。つまり、透明基板58Aおよび58Bには、CHP
共用セグメント62を除くそれぞれの表示セグメントに
対応するパターンの透明電極が設けられている。これら
の透明電極へ電圧を印加すると、その透明電極に対応す
る表示セグメントが消灯する。
【0031】CHP共用セグメント62については、上
述のとおり消灯しない。したがって透明基板58Aおよ
び58Bには、CHP共用セグメント62に対応するパ
ターンの透明電極は設けられていない。なぜなら、消灯
のための電圧の印加が不要であるからである。このよう
に、消灯不要の表示についても液晶パネル58内の表示
セグメントで行う場合、この表示セグメント用の透明電
極の敷設は不要となる。加えて、この表示セグメントを
駆動するための端子や回路パターンも不要となるので、
ファインダLCD60を駆動するための回路を単純化す
ることができる。
【0032】さらに、消灯不要の表示を液晶パネル58
内の表示セグメントで行うことにより、ファインダ装置
100を覗いたときの液晶表示装置60の表示の視度を
揃えることができるので、ぼけの少ない表示が可能とな
る。この点について以下に説明する。たとえば液晶パネ
ル58の表面に印刷や蒸着等によってCHP共用セグメ
ント62に対応するパターンすなわち印刷パターンを形
成することも考えられる。しかし、上述のように印刷パ
ターンを併用して表示を行おうとすると、印刷パターン
と表示セグメントとで視度差を生じる。このように視度
差を生じる理由は、印刷パターンと接眼レンズ52との
間の距離が、表示セグメントと接眼レンズ52との間の
距離と等しくなくなるからである。このように視度差を
生じると、撮影者がファインダ装置100を覗き、表示
セグメントを凝視したときに、印刷パターンはぼけて見
えてしまう。
【0033】図5は、ファインダ装置100に接続され
る電気回路の概略的構成を示すブロック図である。カメ
ラ200の動作制御およびファインダ装置100の表示
制御を行うCPU20には、メインスイッチ2と、ファ
インダ照明スイッチ8と、LED12とが接続される。
CPU20にはまた、LCDドライバ22を介して外部
LCD4が、ファインダLCDドライバ24を介してフ
ァインダLCD60が接続される。CPU20にはさら
に、プリントタイプ選択スイッチ6と、AFユニット2
8と、閃光装置30とが接続される。なお、CPU20
にはさらに撮影モード切換スイッチ、フイルム給送回
路、シャッタ駆動回路、あるいはレンズ駆動回路等が接
続されるが、これらの回路についてはその図示を省略す
る。
【0034】メインスイッチ2がオフに切り換えられて
いる状態において、LCDドライバ22およびファイン
ダLCDドライバ24は不作動状態にある。このため、
外部LCD4およびファインダLCD60は無表示の状
態となる。このとき、ファインダLCD60の表示セグ
メントはすべて光を散乱する状態(全点灯状態)となっ
ている。したがって、撮影者はファインダ装置100を
通して被写体像を観察することはできないので、カメラ
200の電源がオフであることを容易に認識することが
できる。このため、電源をオンするのを忘れて撮影しよ
うとしてシャッタが作動せずにあわてたり、大事なシャ
ッタチャンスを逃したりすることがない。
【0035】メインスイッチ2がオンされているときの
カメラ200の動作を説明する。CPU20は、LCD
ドライバ22に制御信号を発し、設定されている撮影モ
ードや撮影可能枚数などを外部LCD4に表示させる。
CPU20はまた、ファインダLCDドライバ24に制
御信号を発し、後で説明するように、状況に応じてファ
インダLCD60の表示を変える。
【0036】AE受光素子26からCPU20には被写
体輝度に応じた測光信号が出力される。CPU20は、
カメラ200の閃光撮影モードが低輝度自動発光モード
になっていて、被写体輝度が所定値以下であると判定す
るとファインダLCDドライバ24に制御信号を発し、
閃光撮影の予告表示を行う。すなわち、ファインダLC
D60にフラッシュマークセグメント72が点灯表示さ
れる。このとき、閃光装置30のメインコンデンサが充
電動作中の場合、CPU20はファインダLCDドライ
バ24に制御信号を発し、フラッシュマークセグメント
72を点滅表示させる。
【0037】レリーズスイッチ1(図1)が半押しされ
ると、CPU20はAFユニット28に測距指令を発す
る。AFユニット28は、測距動作を終えると、CPU
20に測距結果を出力する。AFユニット28はこのと
き、測距結果が撮影可能距離範囲外であったり、あるい
は測距不能であった場合に、その旨の信号をCPU20
に出力する。CPU20は、AFユニット28から撮影
可能距離範囲外や測距不能などの信号を受けるとファイ
ンダLCDドライバ24に制御信号を発してターゲット
マークセグメント70を点滅表示させる。
【0038】ファインダ照明スイッチ8が押されると、
CPU20はLED12に電流を流して発光させる。こ
れにより、点灯状態にある表示セグメントを照明するこ
とができる。
【0039】図6〜図8は、ファインダ装置100内に
おけるファインダLCD60の表示例を示す。以下、図
4および図6〜図8を参照して、カメラ200の電源が
オンされたときのファインダLCD60の表示例につい
て説明する。
【0040】たとえば、プリントタイプがHに設定され
ている場合、CPU20はファインダLCDドライバ2
4に制御信号を発して、Pセグメント64Aおよび64
B、CP共用セグメント66A〜66D、Cセグメント
68Aおよび68B、中央セグメント69、そしてフラ
ッシュマークセグメント72を消灯する。このとき、カ
メラ200の閃光撮影モードが低輝度自動発光モードに
設定されていて、被写体輝度が低い場合、あるいは強制
発光モードに設定されている場合にはフラッシュマーク
セグメント72が点灯表示される。このときのファイン
ダLCD60の表示を図6に示す。
【0041】図6に示されるように、CHP共用セグメ
ント62、ターゲットマークセグメント70、そしてフ
ラッシュマークセグメント72がファインダLCD60
に点灯表示される。このときの表示濃度、すなわち散乱
状態にある表示セグメントの散乱度は、先に説明したと
おりである。すなわち、CHP共用セグメント62は第
2の散乱度で、ターゲットマークセグメント70および
フラッシュマークセグメント72は第2の散乱度よりも
大きな第3の散乱度で表示される。したがって、ターゲ
ットマークセグメント70およびフラッシュマークセグ
メント72は、CHP共用セグメント62で表示される
Hタイプの撮影範囲枠の内側において、比較的濃い濃度
で表示される。
【0042】次に、プリントタイプがPに設定された場
合について説明する。CPU20は、ファインダLCD
ドライバ24に制御信号を発して、Cセグメント68A
および68B、中央セグメント69、そしてフラッシュ
マークセグメント72を消灯する。このとき、上述した
のと同様に、カメラ200の閃光撮影モードが低輝度自
動発光モードに設定されていて、被写体輝度が低い場
合、あるいは強制発光モードに設定されている場合には
フラッシュマークセグメント72が点灯表示される。こ
のときのファインダLCD60の表示を図7に示す。
【0043】図7に示されるように、CHP共用セグメ
ント62、Pセグメント64Aおよび64B、CP共用
セグメント66A〜66D、ターゲットマークセグメン
ト70、そしてフラッシュマークセグメント72がファ
インダLCD60に点灯表示される。このとき、Pセグ
メント64Aおよび64B、CP共用セグメント66A
〜66Dは第1の散乱度で表示される。また、CHP共
用セグメント62は第1の散乱度よりも大きな第2の散
乱度で、ターゲットマークセグメント70およびフラッ
シュマークセグメント72は第2の散乱度よりも大きな
第3の散乱度で表示される。したがって、ターゲットマ
ークセグメント70およびフラッシュマークセグメント
72は、CHP共用セグメント62、Pセグメント64
Aおよび64B、そしてCP共用セグメント66A〜6
6Dで表示されるPタイプの撮影範囲枠の内側におい
て、比較的濃い濃度で表示される。
【0044】続いて、プリントタイプがCに設定された
場合について説明する。CPU20は、ファインダLC
Dドライバ24に制御信号を発して、Pセグメント64
Aおよび64B、中央セグメント69、そしてフラッシ
ュマークセグメント72を消灯する。このとき、上述し
たのと同様に、カメラ200の閃光撮影モードが低輝度
自動発光モードに設定されていて、被写体輝度が低い場
合、あるいは強制発光モードに設定されている場合には
フラッシュマークセグメント72が点灯表示される。こ
のときのファインダLCD60の表示を図8に示す。
【0045】図8に示されるように、CHP共用セグメ
ント62、CP共用セグメント66A〜66D、Cセグ
メント68Aおよび68B、ターゲットマークセグメン
ト70、そしてフラッシュマークセグメント72がファ
インダLCD60に点灯表示される。このとき、CP共
用セグメント66A〜66DおよびCセグメント68
A、68Bは第1の散乱度で表示される。また、CHP
共用セグメント62は第1の散乱度よりも大きな第2の
散乱度で、ターゲットマークセグメント70およびフラ
ッシュマークセグメント72は第2の散乱度よりも大き
な第3の散乱度で表示される。したがって、ターゲット
マークセグメント70およびフラッシュマークセグメン
ト72は、CHP共用セグメント62、CP共用セグメ
ント66A〜66D、そしてCセグメント68A、68
Bで表示されるCタイプの撮影範囲枠の内側において、
比較的濃い濃度で表示される。
【0046】ところで、従来の技術に係るファインダ装
置において、以下の問題点を有することについて既に説
明した。すなわち、散乱状態にある表示セグメントの散
乱度を増すと、光を透過する状態における透明度が低下
してファインダ装置の見え味が低下する。逆に、表示セ
グメントの散乱度を低めると、この表示セグメントを点
灯したときの視認性が低下する。この点、本実施の形態
に係るファインダ装置100では、ファインダLCD6
0が上述したように構成されているので、従来の技術に
係るファインダ装置が有していた問題を以下に説明する
ように解決することができる。以下、本明細書中におい
て、「散乱状態にある表示セグメントの散乱度」を、適
宜「表示セグメントの濃度」と表現する。この場合、
「第1の散乱度」、「第2の散乱度」、「第3の散乱
度」をそれぞれ「第1の濃度」、「第2の濃度」、「第
3の濃度」と表現する。
【0047】本実施の形態において、CHP共用セグメ
ント62の濃度は、Pセグメント64A、64B、CP
共用セグメント66A〜66D、Cセグメント68A、
68B、中央セグメント69の濃度よりも大きく設定さ
れている。その理由は、CHP共用セグメント62はカ
メラ200の電源のオン・オフに関係なく、常に点灯状
態にあるので、消灯時の透明度を考慮する必要がないか
らである。そして、Pセグメント64Aおよび64B、
CP共用セグメント66A〜66D、Cセグメント68
Aおよび68B、中央セグメント69は、プリントタイ
プがHに設定されている場合にすべて消灯されるセグメ
ントであるからである。つまり、Pセグメント64Aお
よび64B、CP共用セグメント66A〜66D、Cセ
グメント68Aおよび68B、中央セグメント69の濃
度を小さめにすることで、プリントタイプがHに設定さ
れている場合のファインダ装置100の見えを明瞭にす
ることができる。その一方で、CHP共用セグメント6
2の濃度は、Pセグメント64A、64B、CP共用セ
グメント66A〜66D、Cセグメント68A、68
B、中央セグメント69の濃度よりも大きくすること
で、Hタイプの撮影範囲枠をはっきりと表示することが
できる。
【0048】また、ターゲットマークセグメント70お
よびフラッシュマークセグメント72については、上述
したように点滅表示によって撮影者に警告を発すること
もある。加えて、ターゲットマークセグメント70およ
びフラッシュマークセグメント72は、C、H、Pいず
れのプリントタイプが設定されているときにも表示され
る。つまり、ターゲットマークセグメント70およびフ
ラッシュマークセグメント72の表示される頻度は、他
の表示セグメントのものに比べて高い。そのため、消灯
時の透過率を高めることよりも点灯時の濃度を増すこと
で、これらの表示の視認性を高めることができる。この
ようにすることにより、ターゲットマークセグメント7
0およびフラッシュマークセグメント72の点灯や点滅
の表示を撮影者が見落として、意図せぬ撮影結果となっ
てしまうのを抑止できる。
【0049】以上に説明した効果に加え、本実施の形態
に係るファインダ装置100では、ファインダLCD6
0を照明するLED12を備えるとともに保持枠56を
蓄光部材で構成しているので、暗所での撮影に際しても
撮影者は表示を明瞭に観察することができる。このと
き、撮影範囲枠の表示も照明されるため、従来の技術に
係るファインダ装置のように、暗所での撮影に際して撮
影範囲枠の内と外との境がわからず、所望の構図の写真
がうまく撮れない、というような不具合を抑止できる。
また、保持枠56が蓄光材で形成されているため、保持
枠56自体が光を放射するので、LED12の点灯によ
る電池の消耗の程度を低減することができる。また、フ
ァインダLCD60の照明用の光源として、上述のよう
に保持枠56を形成する蓄光部材とLED12とを有す
る、すなわち複数種類の光源を有するので、被写体の状
況に応じた方法でファインダLCD60の表示を照明す
ることができる。このとき、本実施の形態のように、複
数種類の光源のうち、一つをLED12などの電気エネ
ルギを用いる光源とし、他方を蓄光部材による光源とす
ることで、電気エネルギを用いた光源を点灯し終えた後
も蓄光部材による照明を継続して行うことができる。
【0050】− 第2の実施の形態 − 図9〜図11を参照して本発明の第2の実施の形態につ
いて説明する。第2の実施の形態に係るファインダ装置
100Aは、図2に示される第1の実施の形態に係るフ
ァインダ装置100とほぼ同様の構成を有している。図
9〜図11において、第1の実施の形態に係るファイン
ダ装置100と同様の構成要素には同じ符号を付してそ
の説明を省略する。
【0051】図9は、図2と同様に、本実施の形態に係
るファインダ装置100Aの光軸に沿う水平面での断面
を、ファインダLCD60Aの配置部分を中心に部分的
に示したものである。本実施の形態に係るファインダ装
置100Aの特徴部分は、以下に説明するように保持枠
56Aの形状および構造にある。
【0052】保持枠56Aは、メタクリル樹脂やポリカ
ーボネイト樹脂、あるいはポリスチレン樹脂などのほぼ
透明の樹脂を材料に用いて射出成形される。この保持枠
56Aは、液晶パネル58を保持する機能と、LED1
2より射出される光を液晶パネル58の表示セグメント
に導くライトガイドとしての機能を併せ持つ。LED1
2が実装されるFPC54Aは、両面接着テープ53に
よってハウジング61Aに接着固定されている。
【0053】第1の実施の形態では、LED12は液晶
パネル58の側面近傍に設置されるものであった。これ
に対し、第2の実施の形態では、LED12は液晶パネ
ル58の側面とは異なる位置に配置される。LED12
より射出された光は、入射面56Aaより保持枠56A
の内部に入射する。この光は、反射面56Abで反射さ
れて射出面56Acより保持枠56Aの外に射出し、液
晶パネル58の側面より液晶パネル58内に入射する。
つまり、LED12より射出され、保持枠56Aの内部
を透過して進む光を反射して光路を折り曲げる反射面が
保持枠56Aと一体に設けられている。
【0054】図9の断面X−Xを示す図10において、
入射面56Aaは凹状の円筒面、あるいは凹面となって
いる。このため、入射面56Aaより保持枠56Aの内
部に入射する光は保持枠56Aによって屈折され、保持
枠56Aの内部を広がって進む。つまり、LED12よ
り射出され、保持枠56Aの内部を透過して進む光を屈
折する屈折面が保持枠56Aと一体に設けられている。
上記の部材を収納するハウジング61Aには蓋61Bが
かぶせられ、ファインダ装置内部へのゴミやケバなどの
異物の侵入を防いでいる。
【0055】保持枠56A単品を、図9のXI方向より
眺めた様子を示す図11において、射出面56Acには
シボ面が形成されている。射出面56Acより射出する
光は、このシボ面により拡散されるので、パネル液晶5
8の表示セグメントを均一に照明することが可能とな
る。射出面56Acのシボ面形状としては、砂磨り面状
のものとしても、いわゆるマイクロプリズム面状のもの
としてもよい。射出面56Acは、図9および図11に
示されるように傾斜が付けられている。これは、射出面
56Acにシボ面を形成するため、抜き勾配を比較的大
きくとっているためである。なお、保持枠56Aを射出
成形する金型の構造によっては、上述した斜面は必ずし
も設ける必要はない。また、この射出面56Acについ
ては、必ずしも平面とする必要はなく、この射出面56
Acも入射面56Aaと同様に凸または凹の球面ないし
円筒面としてもよい。
【0056】以上に説明したように、ファインダLCD
60の表示セグメントを照明するための光源であるLE
D12から射出される光の少なくとも一部は、保持枠5
6Aの内部を導かれて進み、ファインダLCD60の表
示セグメントを照明する。したがって、部品点数を削減
でき、かつLED12の配置の自由度が増すので、製造
コストの低減と小型化とを同時に達成することができ
る。また、入射面56Aaが屈折面となっており、射出
面56Acにはシボ面すなわち散乱面が形成されること
により、ファインダLCDの表示セグメントを均一に照
明することができる。
【0057】− 第3の実施の形態 − 図12を参照して本発明の第3の実施の形態について説
明する。第3の実施の形態に係るファインダ装置100
Cは、図2に示される第1の実施の形態に係るファイン
ダ装置100とほぼ同様の構成を有している。図12に
おいて、第1の実施の形態に係るファインダ装置100
と同様の構成要素には同じ符号を付してその説明を省略
する。
【0058】第3の実施の形態に係るファインダ装置1
00Cの特徴部分は、以下に説明するように、外部LC
D4の照明用の光源を、ファインダLCD60Bを照明
するための光源と兼用する点にある。
【0059】図12は、外部LCD4(図1参照)およ
びファインダ装置100Cを、液晶パネル58の配置位
置近傍における撮影フイルム面に平行な面で断面をとっ
て示す図である。外部LCD4の下部には、蓄光材で形
成されるバックライトシート84が配置される。外部L
CD4およびバックライトシート84は、保持枠86に
より一体に保持される。
【0060】保持枠56Bは、第2の実施の形態の保持
枠56Aと同様、メタクリル樹脂やポリカーボネイト樹
脂、あるいはポリスチレン樹脂などのほぼ透明の樹脂を
材料に用いて射出成形される。この保持枠56Bは、保
持枠56Aと似た形状を有している。そして保持枠56
Bは、液晶パネル58を保持する機能と、LED12
(図12では不図示)より射出される光およびバックラ
イトシート84から放射される光を液晶パネル58の表
示セグメントに導くライトガイドとしての機能を併せ持
つ。すなわち、保持枠56Bには、第2の実施の形態で
説明した保持枠56Aに設けられる入射面56Aa、反
射面56Ab、射出面56Acと同様の入射面56B
a、反射面56Bb、射出面56Bcが設けられ、加え
てライトガイド部56Bdが設けられる。ハウジング6
0Bには開口部61Caが設けられ、ライトガイド部5
6Bdがこの開口部61Caを貫通している。また、保
持枠86にも開口部86aが設けられている。この開口
部86aにライトガイド部56Bdが入り込んでいるた
め、バックライトシート84から放射される光はライト
ガイド部56Bdを経て液晶パネル58内に導かれる。
【0061】外部LCD4の表示内容は、カメラ200
Aのカバー80に取り付けられるLCD窓82を介して
観察される。比較的明るい撮影環境下においては、LC
D窓82を介して入射する外光により外部LCD4の表
示セグメントは照明される。このとき、外部LCD4を
透過した光はバックライトシート84に入射する。この
光により、バックライトシート84にエネルギが蓄積さ
れる。
【0062】外部LCD4は、バックライトシート84
から放射される光によって裏面側より照明される。この
ため、撮影者は比較的暗い撮影環境下においても、外部
LCD4の表示内容を容易に視認することができる。
【0063】以上に説明したように、第3の実施の形態
に係るファインダ装置によれば、外部LCD4とファイ
ンダLCD60Bとがバックライトシート84によって
照明される。このように、ファインダLCD60Bの光
源を他の用途の照明光源と兼用することにより、ファイ
ンダ装置の小型化および製造コストの低減が達成され
る。ファインダLCD60Bはまた、LED12によっ
ても照明される。このため、バックライトシート84か
ら放射される光が十分でないときであってもファインダ
LCD60Bを照明することができる。また、バックラ
イトシート84から放射される光が十分にあれば、LE
D12を点灯する必要がないので、エネルギの消費を抑
制することができる。つまり、ファインダLCD60B
の照明用に有する複数種類の照明光源のうち、少なくと
も一つが蓄光部材で構成されることにより、ファインダ
LCD60Bの照明に要するエネルギを低減することが
できる。
【0064】以上に説明した第3の実施の形態では、外
部LCD4の照明用の光源をファインダLCD60Bを
照明するための光源と兼用する例について説明した。し
かし、本発明はこれに限られるものではなく、他の照明
用の光源と兼用することも可能である。他の照明用の光
源としては、操作ボタンを照明するためのもの等があ
る。さらに、ファインダ装置がスチルカメラ等に組み込
まれるものの場合、AFの補助光や、低輝度下の閃光撮
影時に発生しやすい赤目現象を低減するためのプリ照射
光源、あるいはセルフタイマー作動表示用の光源などを
ファインダLCD60Bの照射用として兼用することも
できる。
【0065】さらに、バックライトシート84に蓄光さ
れる光は太陽光のみならず、上述した光源から発せられ
る光によってもよい。また、閃光撮影時に、閃光装置か
ら発せられる光の一部をバックライトシート84に導く
ようにしてもよい。
【0066】− 第4の実施の形態 − 図13は、第4の実施の形態に係るファインダ装置10
0C(ファインダ装置100Cについては図14を参照
して後で説明する)が内蔵されるカメラ200Bの背面
側の外観を示す図である。第4の実施の形態に係るファ
インダ装置100Cの特徴部分も、第3の実施の形態の
ものと同様に、ファインダLCD60Dの照明光源を他
の用途の照明光源と兼用する点にある。
【0067】カメラ200Bも図1に示すカメラ200
と同様、IX240カートリッジフイルムを用いるAP
Sカメラである。カメラ200Bの背面には、外部LC
D4Aが設けられる。外部LCD4Aには、閃光撮影モ
ード、リモコン撮影やセルフタイマー撮影などの撮影モ
ード、フィルムカートリッジの在否、撮影可能コマ数、
フィルムに記録する日付やメッセージなどが表示され
る。
【0068】カメラ200Bの背面にはまた、プリント
タイプ切換操作用のノブ90が設けられている。ノブ9
0の向かって左側にはCHP表示窓88aとファインダ
接眼窓88bとが設けられている。CHP表示窓88a
には、C、H、Pの文字が裏面より印刷されている。C
HP表示窓88aの文字印刷部分以外は、ほぼ透明とな
っている。あるいは、この文字印刷部以外の部分に、十
分な光量の光を透過可能な程度に印刷ないしは塗装をし
てもよい。CHP表示窓の向かって右には三つのドット
91が蓄光性の塗料で印刷されている。ドット91は、
ノブ90を操作する際の指標である。撮影者は、ノブ9
0を時計回り方向、または反時計回り方向に回動操作し
て所望のプリントタイプに設定した後、ファインダ接眼
窓88bを覗いて構図を決め、レリーズスイッチ1を操
作する。
【0069】図14は、図13の断面XIV−XIVを示す図
であり、第4の実施の形態に係るファインダ装置100
DのファインダLCD60Aの配設部近傍を部分的に示
している。ファインダ装置100Cの、図14に示され
ていない部分については図2に示す第1の実施の形態に
係るファインダ装置100と同様であり、その説明を省
略する。また、カメラ200Bの電気回路についても第
1の実施の形態のカメラのものと同様であるので、適宜
図5を参照して説明する。
【0070】カバー80Aには貫通穴80Aaが空けら
れており、この穴80Aaにノブ90が回動自在に挿入
されている。ノブ90にはブラシ板93がクリック板9
2とともにビス91により固定されている。図示はして
いないが、クリック機構により、ノブ90の指標90a
(図13)は、三つのドット91(図13)のいずれか
を指し示す位置でクリックストップする。また、ブラシ
板93の先端には摺動部(不図示)が設けられており、
この摺動部が回路基板(不図示)と接触している。そし
て、ノブ90の位置に応じた信号がCPU20(図5)
に入力される。CPU20は、ノブ90で設定されたプ
リントタイプに応じ、ファインダ液晶60Cの表示を変
更する。
【0071】ファインダ接眼窓88bおよびCHP表示
窓88aはメタクリル樹脂やポリカーボネイト樹脂のよ
うにほぼ透明な樹脂材料によって一体に成形される。そ
して、先述したとおりCHP表示窓88aの裏面にC、
H、Pの文字が印刷される。CHP表示窓88aの内側
には蓄光材料で形成されるバックライトシート94が配
置される。
【0072】保持枠56Cは、第2の実施の形態の保持
枠56Aと同様、メタクリル樹脂やポリカーボネイト樹
脂、あるいはポリスチレン樹脂などのほぼ透明の樹脂を
材料に用いて射出成形される。この保持枠56Cは、保
持枠56Aと似た形状を有している。そして保持枠56
Cは、液晶パネル58を保持する機能と、LED12よ
り射出される光およびバックライトシート94から放射
される光を液晶パネル58の表示セグメントに導くライ
トガイドとしての機能を併せ持つ。すなわち、保持枠5
6Cには、第2の実施の形態で説明した保持枠56Aに
設けられる入射面56Aa、反射面56Ab、射出面5
6Ac(図9〜11)と同様の入射面56Ca、反射面
56Cb、射出面56Ccが設けられる。反射面56C
bとバックライトシート94との間には、ライトガイド
95が配置される。つまり、反射面56Cbは、ライト
ガイド95から射出される光を保持枠56C内に導き入
れる入射面としても作用する。なお、反射面56Cbの
反射作用を確保するためには、反射面56Cbとライト
ガイド95の射出面95aとの間に隙間を設けるか、反
射面56Cbおよび射出面95aのいずれかに半透膜を
コートすることが望ましい。あるいは、保持枠56Cと
ライトガイド95とで、屈折率の異なる材料を用いるも
のであってもよい。
【0073】以上のように構成されるファインダ装置1
00Cにおいて、比較的明るい撮影環境下では、撮影者
はCHP表示窓88aに表示されるC、H、Pの文字を
外光によって明瞭に視認することができる。このとき、
CHP表示窓88aの素通し部分(文字の印刷されてい
ない部分)を通ってカメラ200Bの内部に入射した光
により、バックライトシート94はエネルギを蓄積す
る。一方、暗所においてはバックライトシート94より
放射される光によりCHP表示窓88aの文字を明瞭に
視認することができる。
【0074】バックライトシート94に十分なエネルギ
が蓄積されていれば、バックライトシート94から放射
される光は、ライトガイド95、保持枠56Cを経て液
晶パネル58の内部に入射して表示セグメントを十分な
明るさで照明することができる。したがって、暗所で撮
影する場合に、ファインダLCD60Cに表示される表
示セグメントを撮影者は明瞭に視認することができる。
また、バックライトシート94に十分なエネルギが蓄積
されていない場合には、LED12を点灯することによ
ってファインダLCD60Cに表示される表示セグメン
トを照明することができる。
【0075】以上では、CHP表示窓88aの素通し部
分からバックライトシート94に外光が導かれる例につ
いて説明したが、カメラ200Bの上面等に採光窓を設
け、この採光窓からバックライトシート94に外光を導
いてもよい。
【0076】以上に説明したように、第4の実施の形態
に係るファインダ装置100Cによれば、CHP表示窓
88aとファインダLCD60Cとがバックライトシー
ト94によって照明される。このように、ファインダL
CD60Cの照明光源を他の用途の照明光源と兼用する
ことにより、ファインダ装置の小型化および製造コスト
の低減が図れる。ファインダLCD60Cはまた、LE
D12によっても照明される。このため、第3の実施の
形態と同様に、バックライトシート94から放射される
光が十分でないときであってもファインダLCD60C
を照明することができる。また、バックライトシート9
4から放射される光が十分にあれば、LED12を点灯
する必要がないので、エネルギの消費を抑制することが
できるのも第3の実施の形態と同様である。
【0077】以上の第1〜第4の実施の形態では、AP
Sカメラ用のファインダ装置に本発明を適用する例につ
いて説明したが、本発明はこれに限られることはない。
すなわち、他のフォーマットの銀塩フイルムを用いるカ
メラやディジタルスチルカメラ、あるいはビデオカメラ
等に組み込まれるファインダ装置にも本発明を適用する
ことができる。
【0078】以上の発明の実施の形態と請求項との対応
において、液晶パネル58が透過型表示装置を、LED
12およびバックライトシート84、94が照明手段
を、保持枠56A、56Bおよび56Cが保持部材を、
バックライトシート84、94が蓄光部材を、LED1
2およびバックライトシート84、94が照明光源をそ
れぞれ構成する。
【0079】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば
以下の効果を奏する。 (1) 請求項1に記載の発明によれば、入射する光を
透過する透過状態と第1の散乱度で散乱する散乱状態と
に切換可能な第1の表示セグメントと、少なくとも一部
の領域が第1の散乱度と異なる第2の散乱度を有する散
乱状態に固定された第2の表示セグメントとを有する透
過型表示装置を備えることにより、異なる表示濃度で複
数の表示を行うことができる。したがって、表示内容の
視認性に優れたファインダ装置を提供することができ
る。加えて、第2の表示セグメントは散乱状態に固定さ
れるものなので、第2の表示セグメント用の透明電極が
不要となり、透過型表示装置を駆動するための回路も単
純化することができる。さらに、第1の表示セグメント
と第2の表示セグメントとは、略同一の平面内に位置す
るので、第1の表示セグメントと第2の表示セグメント
との間に生じる視度差を抑制することができ、ファイン
ダ装置内の表示を明瞭にすることができる。 (2) 請求項2に記載の発明によれば、第1の散乱度
よりも大きな第2の散乱度を有する第2の表示セグメン
トによって撮影範囲枠が表示されるので、撮影範囲を明
瞭に認識することが可能となる。また、上記撮影範囲枠
の内側の領域には、第2の散乱度よりも小さい第1の散
乱度を有する第1の表示セグメントにより表示が行われ
るので、第1の表示セグメントが非表示状態にあるとき
の透明度を高めることができ、ファインダ装置の見え味
を向上させることができる。 (3) 請求項3に記載の発明によれば、透過型表示装
置は、互いに異なるアスペクト比を有する複数種類の撮
影範囲枠を第1および第2の表示セグメントによって表
示可能であり、第2の表示セグメントで表示される撮影
範囲枠の内側の領域に、第1の表示セグメントが設けら
れることにより、第1の表示表示セグメントで表示され
る撮影範囲枠が非表示の場合の透明度が高められて撮影
範囲を明瞭に認識することが可能となる。 (4) 請求項4に記載の発明によれば、撮影範囲枠を
表示する複数の表示セグメントのうち、少なくとも一つ
の表示セグメントの散乱状態における散乱度が他の表示
セグメントの表示状態における散乱度と異なるものとす
ることにより、散乱状態にある表示セグメントの散乱度
を、表示頻度等に応じて変える事が可能となる。このた
め、表示されているときに高い視認性の求められる表示
セグメント、あるいは非表示時に高い透明度が求められ
るセグメント等に対応して散乱度を異なるものとするこ
とができる。 (5) 請求項5に記載の発明によれば、撮影範囲枠の
内側の領域で、この撮影範囲枠と異なる表示を行う表示
セグメントの散乱状態における散乱度を、撮影範囲枠を
表示する表示セグメントの散乱状態における散乱度と異
なるものとすることにより、表示セグメントの表示内容
に応じて表示の視認性を高めることも、非表示時の透明
度を増して撮影範囲枠内の被写体像を明瞭にすることも
できる。 (6) 請求項6に記載の発明によれば、撮影範囲枠を
表示する第1の表示セグメントの散乱状態における散乱
度よりも大きな散乱度を有する第2の表示セグメントに
よって撮影範囲枠と異なる表示を行うことにより、第2
の表示セグメントによる表示の視認性を増すことができ
る。したがって、表示の見落としによる撮影の失敗等を
抑制することができる。 (7) 請求項7に記載の発明によれば、照明手段から
出射されて透過型表示装置に達する照明光の少なくとも
一部が、透過型表示装置を保持する保持部材の内部を透
過して進むことにより透過型表示装置を照明するように
して、保持部材にライトガイドとしての機能を併せ持た
せることが可能となる。このため、照明手段を有するフ
ァインダ装置の部品点数を減らすことができ、ファイン
ダ装置の小型化、製造コストの低廉化に寄与する。 (8) 請求項8に記載の発明によれば、保持部材の内
部を透過して進む照明光の光路を折り曲げるための反射
面が保持部材と一体に設けられていることにより、照明
手段の配置の自由度が増す。このため、ファインダ装置
を小型化することが容易となる。 (9) 請求項9に記載の発明によれば、保持部材の内
部を透過して進む照明光を屈折するための屈折面が、保
持部材と一体に設けられていることにより、照明光を発
散、あるいは収れんさせることが可能となる。このた
め、照明手段から発せられる照明光を効率よく透過型表
示装置に導くことができる。 (10) 請求項10に記載の発明によれば、外部より
吸収して蓄積したエネルギの少なくとも一部を光として
放射する蓄光部材ををさらに有し、この蓄光部材から発
せられる光の少なくとも一部は、保持部材の内部を透過
して進み、透過型表示装置を照明することにより、電力
を消費することなく透過型表示装置を照明することが可
能となる。 (11) 請求項11に記載の発明によれば、保持部材
の内部を透過して進んだ照明光が透過型表示装置に向け
て射出する射出面には、この射出面より射出する光を拡
散するための拡散面が設けられていることにより、照明
むらを減じることが可能となる。 (12) 請求項12に記載の発明によれば、透過型表
示装置を照明する複数種類の照明光源を有することによ
り、状況に応じて照明光源を使い分けることができる。 (13) 請求項13に記載の発明によれば、複数種類
の照明光源のうち、1種類の照明光源は、外部より吸収
して蓄積したエネルギの少なくとも一部を光として放射
する蓄光部材により構成されることにより、電力を消費
することなく照明をすることができる。また、このファ
インダ装置の組み込まれる機器の電源をオンしなくても
蓄光部材によって照明されるので、暗所においてファイ
ンダの表示内容を容易に視認することができる。 (14) 請求項14に記載の発明によれば、複数種類
の照明光源のうち少なくとも1種類の照明光源は、他の
用途の照明と兼用されることにより、照明光源の数を減
じることができる。したがって、ファインダ装置が組み
込まれる機器の小型化および製造コストの低廉化を図る
ことができる。 (15) 請求項15に記載の発明によれば、外部より
吸収して蓄積したエネルギの少なくとも一部を光として
放射する蓄光材料により保持部材を形成して、この保持
部材から放射される光により透過型表示装置の表示セグ
メントを照明することにより、電力を消費することな
く、暗所での表示視認性に優れ、小型なファインダ装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、第1の実施の形態に係るファインダ
装置を内蔵するカメラの外観を示す図である。
【図2】 図2は、第1の実施の形態に係るファインダ
装置の概略的構成を示す断面図である。
【図3】 図3は、第1の実施の形態に係るファインダ
装置に組み込まれるファインダLCDの概略的構成を示
す図である。
【図4】 図4は、ファインダLCDの表示セグメント
を説明する図である。
【図5】 図5は、第1の実施の形態に係るファインダ
装置に接続される電気回路を概略的に示すブロック図で
ある。
【図6】 図6は、プリントタイプがHに設定されたと
きのファインダLCDの表示例を示す図である。
【図7】 図7は、プリントタイプがPに設定されたと
きのファインダLCDの表示例を示す図である。
【図8】 図8は、プリントタイプがCに設定されたと
きのファインダLCDの表示例を示す図である。
【図9】 図9は、第2の実施の形態に係るファインダ
装置の断面を部分的に示す図である。
【図10】 図10は、第2の実施の形態に係るファイ
ンダ装置において、ファインダLCDを保持する保持枠
に屈折面および反射面が設けられる様子を説明する図で
ある。
【図11】 図11は、第2の実施の形態に係るファイ
ンダ装置において、ファインダLCDを保持する保持枠
の照明光の射出面に拡散面が形成される様子を説明する
図である。
【図12】 図12は、第3の実施の形態に係るファイ
ンダ装置の断面を部分的に示す図である。
【図13】 図13は、第4の実施の形態に係るファイ
ンダ装置の組み込まれるカメラの背面外観を示す図であ
る。
【図14】 図14は、第4の実施の形態に係るファイ
ンダ装置の断面を部分的に示す図である。
【符号の説明】
4 … 外部LCD 6 … プリントタイ
プ選択スイッチ 8 … ファインダ照明スイッチ 12 … LED 40 … 対物光学系 50 … 接眼光学系 56、56A、56B、56C … 保持枠 56Aa、56Ba、56Ca … 入射面 56Ab、56Bb、56Cb … 反射面 56Ac、56Bc、56Cc … 射出面 56Bd … ライトガイド部 57 … 押さえ枠 58 … 液晶パネル 60、60A、60B、60C … ファインダLCD 62 … CHP共用セグメント 64A、64B
… Pセグメント 66A、66B、66C、66D … CP共用セグメ
ント 68A、68B … Cセグメント 69 … 中央セグメント 70 … ターゲット
マークセグメント 72 … フラッシュマークセグメント 84、94 … バックライトシート 88a … CHP表示窓 95 … ライトガイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 稔 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 中村 正永 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2H018 AA32 BA03 BD06 BE02 2H087 KA01 KA14 2H088 EA25 GA10 HA06 HA23 HA24 HA28 HA30 MA01 2H089 HA04 HA40 JA10 QA16 TA07 TA16 TA20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射する光を透過する透過状態と第1
    の散乱度で散乱する散乱状態とに切換可能な第1の表示
    セグメントと、少なくとも一部の領域が前記第1の散乱
    度と異なる第2の散乱度を有する散乱状態に固定された
    第2の表示セグメントとを有する透過型表示装置を備え
    ることを特徴とするファインダ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のファインダ装置にお
    いて、 ファインダ視野内における撮影範囲を示す撮影範囲枠が
    前記第2の表示セグメントによって表示され、 前記第1の表示セグメントによる表示は前記撮影範囲枠
    の内側の領域になされ、 前記第2の散乱度は前記第1の散乱度よりも大きいこと
    を特徴とするファインダ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のファインダ装置にお
    いて、 前記透過型表示装置は、互いに異なるアスペクト比を有
    する複数種類の前記撮影範囲枠を前記第1および第2の
    表示セグメントによって表示可能であり、 前記第2の表示セグメントで表示される前記撮影範囲枠
    の内側の領域に、前記第1の表示セグメントが設けられ
    ることを特徴とするファインダ装置。
  4. 【請求項4】 入射する光を散乱する散乱状態と透過
    する透過状態とに切換可能な複数の表示セグメントを有
    する透過型表示装置を備えるファインダ装置において、 ファインダ視野内における撮影範囲を示す撮影範囲枠
    が、前記複数の表示セグメントによって表示され、 前記撮影範囲枠を表示する表示セグメントのうち、少な
    くとも一つの表示セグメントの前記散乱状態における散
    乱度は、他の表示セグメントの前記散乱状態における散
    乱度と異なることを特徴とするファインダ装置。
  5. 【請求項5】 入射する光を散乱する散乱状態と透過
    する透過状態とに切換可能な表示セグメントを有する透
    過型表示装置を備えるファインダ装置において、 前記表示セグメントは、ファインダ視野内における撮影
    範囲を示す撮影範囲枠を表示する表示セグメントおよび
    前記撮影範囲枠の内側の領域で前記撮影範囲枠と異なる
    表示を行う表示セグメントであり、 前記撮影範囲枠を表示する表示セグメントの前記散乱状
    態における散乱度は、前記異なる表示を行う表示セグメ
    ントの前記散乱状態における散乱度と異なることを特徴
    とするファインダ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のファインダ装置にお
    いて、 前記撮影範囲枠を表示する表示セグメントの前記散乱状
    態における散乱度よりも、前記異なる表示を行う表示セ
    グメントの前記散乱状態における散乱度の方が大きいこ
    とを特徴とするファインダ装置。
  7. 【請求項7】 入射する光を散乱する散乱状態と透過
    する透過状態とに切換可能な表示セグメントを有する透
    過型表示装置と、 前記透過型表示装置を照明する照明手段と、 前記透過型表示装置を保持する保持部材とを備えるファ
    インダ装置において、 前記照明手段から出射されて前記透過型表示装置に達す
    る照明光の少なくとも一部は、前記保持部材の内部を透
    過して進むことにより、前記透過型表示装置を照明する
    ことを特徴とするファインダ装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のファインダ装置にお
    いて、 前記保持部材の内部を透過して進む前記照明光の光路を
    折り曲げるための反射面が、前記保持部材と一体に設け
    られていることを特徴とするファインダ装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載のファインダ装置にお
    いて、 前記保持部材の内部を透過して進む前記照明光を屈折す
    るための屈折面が、前記保持部材と一体に設けられてい
    ることを特徴とするファインダ装置。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれか1項に記載
    のファインダ装置において、 外部より吸収して蓄積したエネルギの少なくとも一部を
    光として放射する蓄光部材をさらに有し、 前記蓄光部材から発せられる光の少なくとも一部は、前
    記保持部材の内部を透過して進み、前記透過型表示装置
    を照明することを特徴とするファインダ装置。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれか1項に記
    載のファインダ装置において、 前記保持部材の内部を透過して進んだ前記照明光が前記
    透過型表示装置に向けて射出する射出面には、前記射出
    面より射出する光を拡散するための拡散面が設けられて
    いることを特徴とするファインダ装置。
  12. 【請求項12】 入射する光を散乱する散乱状態と透
    過する透過状態とに切換可能な表示セグメントおよび前
    記散乱状態に固定される表示セグメントのうち、少なく
    ともいずれかを有する透過型表示装置と、 前記透過型表示装置を照明する複数種類の照明光源とを
    備えることを特徴とするファインダ装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のファインダ装置
    において、前記複数種類の照明光源のうち、少なくとも
    1種類の照明光源は、外部より吸収して蓄積したエネル
    ギの少なくとも一部を光として放射する蓄光部材により
    構成されることを特徴とするファインダ装置。
  14. 【請求項14】 請求項12または13に記載のファ
    インダ装置において、 前記複数種類の照明光源のうち少なくとも1種類の照明
    光源は、他の用途の照明と兼用されることを特徴とする
    ファインダ装置。
  15. 【請求項15】 入射する光を散乱する散乱状態と透
    過する透過状態とに切換可能な表示セグメントを有する
    透過型表示装置と、 外部より吸収して蓄積したエネルギの少なくとも一部を
    光として放射する蓄光材料により形成され、前記透過型
    表示装置を保持するための保持部材とを有し、 前記表示セグメントは、前記保持部材から放射される光
    により照明されることを特徴とするファインダ装置。
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