JP2004212792A - カメラのファインダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】拡散型液晶パネルを用いているファインダ装置において、拡散光に起因するゴーストが生じないファインダ装置の提供。
【解決手段】第1反射面および第2反射面を構成するダハミラー面5aと第3反射面5bとを有して、ファインダスクリーン4からの光束を接眼光学系3へと導くペンタミラー5を有するファインダ装置であって、投光照明装置であるLEDによりアイコンを照明する光を液晶表示パネル1内に投光する。拡散型液晶表示パネル1は、アイコンが表示される液晶領域RLとその周囲に設けられて液晶封止用シール材113が配設されるシール領域とを有している。このシール材113は、拡散光がゴースト光と成り得る領域Rを含むように配設される。その結果、ゴースト光GLが出射されず、ゴーストの発生を防止することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】第1反射面および第2反射面を構成するダハミラー面5aと第3反射面5bとを有して、ファインダスクリーン4からの光束を接眼光学系3へと導くペンタミラー5を有するファインダ装置であって、投光照明装置であるLEDによりアイコンを照明する光を液晶表示パネル1内に投光する。拡散型液晶表示パネル1は、アイコンが表示される液晶領域RLとその周囲に設けられて液晶封止用シール材113が配設されるシール領域とを有している。このシール材113は、拡散光がゴースト光と成り得る領域Rを含むように配設される。その結果、ゴースト光GLが出射されず、ゴーストの発生を防止することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、拡散型液晶表示素子を用いてファインダ像にアイコン等をスーパーインポーズ表示するカメラのファインダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、拡散型液晶パネルを用いて、光学的な像の上に必要な情報を重ね合わせて表示するカメラのファインダ装置が知られている。この液晶パネルは、2枚の透明電極付き透明基板間に、高分子分散型液晶を封入した液晶層を有する複数の表示セグメントからなるパネルである。拡散型液晶パネルでは、液晶層にかける電界を制御することによって、光を透過する透過状態と、光を拡散する拡散状態の2つのモードを使い分けてアイコン等を表示することができる。
【0003】
電界をかけた表示セグメントは光を透過させ、電界をかけていない表示セグメントは光を拡散(散乱)させる。すなわち、表示セグメントに電界をかけない場合には、表示セグメント部分の被写体光は液晶により拡散されてファインダ接眼部に達する光が少なくなる。そのため、被写体像が明るい場合には表示セグメント部分が暗く見えることになる。しかしながら、画面が暗いシーンでは表示セグメントの視認性が低下するため、投光照明装置で液晶層を照明してその拡散光を観察することにより、表示セグメントが明るく見えるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−296596号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、拡散型液晶パネルでは、照明装置で液晶層を照明すると、液晶が透明状態か不透明状態かに関わらず、照明光の一部がパネル面に対して斜め方向に拡散されている。ペンタミラー(反射鏡を用いてペンタプリズムと同等に構成した光学素子)を用いたファインダ装置では、拡散光の一部がペンタミラーの第3反射面で反射されて接眼光学系に達する場合がある。その結果、この第3反射面からの反射光が、視認可能なゴーストとしてファインダ視野内に観察されるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、拡散型液晶パネルを用いているファインダ装置において、拡散光に起因するゴーストが生じないファインダ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1の発明は、被写体像が結像されるファインダスクリーンと、ファインダースクリーン上の被写体像を観察するための接眼光学系と、第1反射面および第2反射面を構成するダハミラーと第3反射面とを有して、ファインダスクリーンからの光束を接眼光学系へと導くペンタミラーと、ファインダスクリーンとペンタミラーとの間に配設されて、ファインダ視野内にアイコンを表示する拡散型液晶表示パネルと、拡散型液晶表示パネルに光を投光してアイコンを照明する投光照明装置と、拡散型液晶表示パネルとペンタミラーとの間に配設され、前記光のうち拡散型液晶表示パネルから第3反射面方向に出射してファインダ視野内におけるゴースト発生原因となるゴースト光束を遮光する遮光手段とを備えたことを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、被写体像が結像されるファインダスクリーンと、ファインダースクリーン上の被写体像を観察するための接眼光学系と、第1反射面および第2反射面を構成するダハミラーと第3反射面とを有して、ファインダスクリーンからの光束を接眼光学系へと導くペンタミラーと、ファインダスクリーンとペンタミラーとの間に配設されて、ファインダ視野内にアイコンを表示する拡散型液晶表示パネルと、拡散型液晶表示パネルに光を投光してアイコンを照明する投光照明装置とを備え、拡散型液晶表示パネルは、アイコンが表示される液晶注入領域とその周囲に設けられて液晶封止用シール材が配設されるシール領域とを有し、シール領域が、表示パネルのうちの第3反射面方向に出射した光束が接眼光学系に入射可能なパネル領域を含むように構成したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
−第1の実施の形態−
図1は本発明によるファインダ装置の第1の実施の形態を示す図である。図1に示す断面図は、一眼レフカメラのファインダ装置部分の縦断面図である。クイックリターンミラー(不図示)のメインミラーで反射された被写体光束L1はファインダスクリーン4上に結像され、その被写体像をペンタミラー5および接眼光学系3を介して観察する。ペンタミラー5は第1および第2反射面を構成するダハミラー面5aと、第3反射面5bとを有しており、被写体光束L1はダハミラー面5aに設けられた第1反射面、第2反射面で反射された後に第3反射面5bで反射され、接眼光学系3に導かれる。
【0009】
ファインダスクリーン4とペンタミラー5との間には、被写体像に重ねてアイコン等をスーパーインポーズするための拡散型液晶表示パネル1が設けられている。液晶表示パネル1に表示されるアイコンとしては、例えば、フォーカスエリアを示すフォーカスエリアマークなどがある。
【0010】
図2および図3は液晶表示パネル1を示す図であり、図2は平面図、図3はA−A断面図である。図3に示すように、液晶表示パネル1は、一対の透明基板1a,1b(例えば、ガラス基板)の間に拡散型の液晶114を封入したものである。図2に示した液晶表示パネル1の場合には、符号101a〜101eで示すようなフォーカスエリアマークが点灯表示される。図1に示した第3反射面5bは、矢印Bで示した方向に配設されている。
【0011】
LED102,103は、液晶表示パネル1の透明基板1a,1bに光を投光してフォーカスエリアマーク101a〜101eを照明する投光照明装置である。液晶表示パネル1の図示右側端面および図示左側端面にはLED102,103の光を液晶表示パネル1に導入するためのライトガイド104,105が設けられている。
【0012】
LED102,103は、それぞれライトガイド104,105の焦点位置104b,105bに配置される。各ライトガイド104,105の符号104a,105aで示す端面は放物線面となっており、ライトガイド104,105の出射面104c,105cから出射されるLED光は、出射面104c,105cに垂直な平行光として出射される。ライトガイド104から出射されたLED光は、透明基板1bの端面106から透明基板1b内に入射する。一方、ライトガイド105から出射されたLED光は、透明基板1a,1bの端面107,108から両方の透明基板1a,1b内に入射する。
【0013】
図4は、液晶表パネル1の分解斜視図である。各透明基板1a,1bの液晶側の面には、フォーカスエリアマーク101a〜101eに対応した透明電極110,111が形成されている。これらの透明電極110,111には図2に示した端子112a〜112hを介して電圧が印加される。113は透明基板1a,1b同士を貼り合わせるともに、液晶114を透明基板1a,1b間に封止する透明なシール材である。液晶114はこのシール材113で囲まれた矩形領域に封入される。
【0014】
ペンタプリズム5の第3反射面5bは矢印Bで示した方向に配設され、シール材113の第3反射面側部分の幅Dは、ゴースト発生を防止するように他の領域よりも大きく設定されている。すなわち、シール材113の第3反射面側部分ににゴースト防止領域Rを設けた。その結果、液晶表示パネル1の領域Rに相当する部分には液晶114が存在せず、その部分からは拡散光が出射されない。
【0015】
図5は、シール材に領域Rを設けていない液晶表示パネル200を用いた場合に、ゴーストが発生することを説明する図である。液晶表示パネル200の場合には領域Rに相当する部分にも液晶が封入されているため、領域Rの部分からも拡散光が出射される。第3反射面方向に出射された拡散光の一部の光GL(以下では、この一部の光をゴースト光と呼ぶことにする)は、第3反射面5bで反射された後にダハミラー面5aで反射され、再び第3反射面5bで反射されて接眼光学系3へと達する。その結果、ファインダ視野内を示す図6(a)のように、ファインダ視野枠201の図示上部外側領域にゴースト光GLに起因するゴースト202が発生し、ファインダの視認性が阻害されてしまう。
【0016】
一方、本実施の形態では、図1に示したように領域Rの部分にはシール材113配設されて液晶114が存在しないため、領域Rからはゴースト光GLを含む拡散光が出射されない。また、液晶表示パネル1の液晶領域RLから第3反射面方向に出射される拡散光L2の場合には、2点差線で示すように反射されるため、接眼光学系3に達することがない。その結果、図6(a)に示すようなゴースト202は発生しない。なお、図1では、ゴースト光GLが接眼光学系3に達することを示すために、実際には存在しないゴースト光GLも表示した。
【0017】
図6(b)は、ファインダ視野内における視野枠201と液晶表示パネル1の観察像203との関係を示したものである。図6(b)において、破線で示した部分は観察されない部分である。この観察像203は液晶表示パネル1を出射し、ダハミラー面5a、第3反射面5bの順に反射されて接眼光学系3に達した光線によって形成されるものである。シール材113は透明であるため、液晶114の透過状態の部分と見分けが付き難く、シール材113と液晶114との境界204がわずかに認識できる程度である。
【0018】
なお、図5の破線で示すように、第3反射面5bが図示左側方向にずれるようにペンタミラー5全体をスケールアップすることによっても、ゴースト光GLの光路が変化してゴーストの発生を防止することができる。しかし、この場合にはペンタミラー5をスケールアップするため、ファインダ装置が大型化するという別の問題が発生する。一方、本実施の形態の場合には、ファインダ装置の大型化を避けることができるという利点を有している。
【0019】
−第2の実施の形態−
図7は本発明によるファインダ装置の第2の実施の形態を示す図である。図7では、ファインダ装置の一部である液晶表示パネル200および第3反射面5bの部分を拡大して示した。本実施の形態では、液晶表示パネル200とペンタプリズム5との間にゴースト光GLを防止するための透明部材であるガラス板300を配設した。図7に示す例では、透明部材としてガラス板を用いたが、ゴースト光GLを反射できるものであって被写体光束L1をペンタミラー5側に透過するものであれば、ガラス板でなくても良い。なお、液晶表示パネル200は図5に示したものと同様のものであり、領域Rに相当する部分にも液晶114が封入されている。
【0020】
ガラス板300と液晶表示パネル200との間には、僅かなギャップGが形成されている。このように構成された装置では、液晶表示パネル200の領域Rの部分から第3反射面5bに出射されたゴースト光GLは、ガラス板300により反射されて第3反射面5bに達することがない。すなわち、ガラス板300はそのため、ゴースト202(図6(a)参照)の発生を防止することができる。
【0021】
なお、ゴースト光GLの遮光手段として機能するガラス板300は少なくとも領域Rに相当する部分にだけ設ければ良く、液晶表示パネル200の上面全体を覆うように配設する必要はない。また、ゴースト光GLの内で入射角の比較的小さなものは、ガラス板300を透過する場合もあるが、そのようなゴースト光GLに対しては、ガラス板300を厚くしてゴースト光GLの光路を大きく変え、接眼光学系に入射するのを防止すれば良い。
【0022】
以上説明した実施の形態の構成要素と特許請求の範囲との対応において、ガラス板300は遮光手段を、液晶領域RLは液晶注入領域を、ゴースト防止領域Rはパネル領域をそれぞれ構成する。なお、上述した実施の形態では、一眼レフカメラのファインダ装置を例に説明したが、上述した実施の形態と同様の構成であれば一眼レフカメラに限らず種々の光学装置のファインダ装置に適用することができる。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ゴースト光束を遮光する遮光手段を設けたり、第3反射面方向に出射した光束が接眼光学系に入射可能なパネル領域を、シール領域が含むように構成したので、ゴーストの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファインダ装置の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】液晶表示パネル1を示す平面図である。
【図3】図2に示す液晶表示パネル1のA−A断面図である
【図4】液晶表パネル1の分解斜視図である。
【図5】液晶表示パネル200を用いた場合を説明する図である。
【図6】ファインダ視野内を示す図であり、(a)はゴースト202を示し、(b)は液晶表示パネル1と視野枠との関係を示す図である。
【図7】本発明によるファインダ装置の第2の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1,200 液晶表示パネル
1a,1b 透明基板
3 接眼光学系
4 ファインダスクリーン
5 ペンタミラー
5a ダハミラー面
5b 第3反射面
101a〜101e フォーカスエリアマーク
102,103 LED
104,105 ライトガイド
110,111 透明電極
113 シール材
114 液晶
202 ゴースト
300 ガラス板
GL ゴースト光
RL 液晶領域
R ゴースト防止領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、拡散型液晶表示素子を用いてファインダ像にアイコン等をスーパーインポーズ表示するカメラのファインダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、拡散型液晶パネルを用いて、光学的な像の上に必要な情報を重ね合わせて表示するカメラのファインダ装置が知られている。この液晶パネルは、2枚の透明電極付き透明基板間に、高分子分散型液晶を封入した液晶層を有する複数の表示セグメントからなるパネルである。拡散型液晶パネルでは、液晶層にかける電界を制御することによって、光を透過する透過状態と、光を拡散する拡散状態の2つのモードを使い分けてアイコン等を表示することができる。
【0003】
電界をかけた表示セグメントは光を透過させ、電界をかけていない表示セグメントは光を拡散(散乱)させる。すなわち、表示セグメントに電界をかけない場合には、表示セグメント部分の被写体光は液晶により拡散されてファインダ接眼部に達する光が少なくなる。そのため、被写体像が明るい場合には表示セグメント部分が暗く見えることになる。しかしながら、画面が暗いシーンでは表示セグメントの視認性が低下するため、投光照明装置で液晶層を照明してその拡散光を観察することにより、表示セグメントが明るく見えるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−296596号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、拡散型液晶パネルでは、照明装置で液晶層を照明すると、液晶が透明状態か不透明状態かに関わらず、照明光の一部がパネル面に対して斜め方向に拡散されている。ペンタミラー(反射鏡を用いてペンタプリズムと同等に構成した光学素子)を用いたファインダ装置では、拡散光の一部がペンタミラーの第3反射面で反射されて接眼光学系に達する場合がある。その結果、この第3反射面からの反射光が、視認可能なゴーストとしてファインダ視野内に観察されるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、拡散型液晶パネルを用いているファインダ装置において、拡散光に起因するゴーストが生じないファインダ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1の発明は、被写体像が結像されるファインダスクリーンと、ファインダースクリーン上の被写体像を観察するための接眼光学系と、第1反射面および第2反射面を構成するダハミラーと第3反射面とを有して、ファインダスクリーンからの光束を接眼光学系へと導くペンタミラーと、ファインダスクリーンとペンタミラーとの間に配設されて、ファインダ視野内にアイコンを表示する拡散型液晶表示パネルと、拡散型液晶表示パネルに光を投光してアイコンを照明する投光照明装置と、拡散型液晶表示パネルとペンタミラーとの間に配設され、前記光のうち拡散型液晶表示パネルから第3反射面方向に出射してファインダ視野内におけるゴースト発生原因となるゴースト光束を遮光する遮光手段とを備えたことを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、被写体像が結像されるファインダスクリーンと、ファインダースクリーン上の被写体像を観察するための接眼光学系と、第1反射面および第2反射面を構成するダハミラーと第3反射面とを有して、ファインダスクリーンからの光束を接眼光学系へと導くペンタミラーと、ファインダスクリーンとペンタミラーとの間に配設されて、ファインダ視野内にアイコンを表示する拡散型液晶表示パネルと、拡散型液晶表示パネルに光を投光してアイコンを照明する投光照明装置とを備え、拡散型液晶表示パネルは、アイコンが表示される液晶注入領域とその周囲に設けられて液晶封止用シール材が配設されるシール領域とを有し、シール領域が、表示パネルのうちの第3反射面方向に出射した光束が接眼光学系に入射可能なパネル領域を含むように構成したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
−第1の実施の形態−
図1は本発明によるファインダ装置の第1の実施の形態を示す図である。図1に示す断面図は、一眼レフカメラのファインダ装置部分の縦断面図である。クイックリターンミラー(不図示)のメインミラーで反射された被写体光束L1はファインダスクリーン4上に結像され、その被写体像をペンタミラー5および接眼光学系3を介して観察する。ペンタミラー5は第1および第2反射面を構成するダハミラー面5aと、第3反射面5bとを有しており、被写体光束L1はダハミラー面5aに設けられた第1反射面、第2反射面で反射された後に第3反射面5bで反射され、接眼光学系3に導かれる。
【0009】
ファインダスクリーン4とペンタミラー5との間には、被写体像に重ねてアイコン等をスーパーインポーズするための拡散型液晶表示パネル1が設けられている。液晶表示パネル1に表示されるアイコンとしては、例えば、フォーカスエリアを示すフォーカスエリアマークなどがある。
【0010】
図2および図3は液晶表示パネル1を示す図であり、図2は平面図、図3はA−A断面図である。図3に示すように、液晶表示パネル1は、一対の透明基板1a,1b(例えば、ガラス基板)の間に拡散型の液晶114を封入したものである。図2に示した液晶表示パネル1の場合には、符号101a〜101eで示すようなフォーカスエリアマークが点灯表示される。図1に示した第3反射面5bは、矢印Bで示した方向に配設されている。
【0011】
LED102,103は、液晶表示パネル1の透明基板1a,1bに光を投光してフォーカスエリアマーク101a〜101eを照明する投光照明装置である。液晶表示パネル1の図示右側端面および図示左側端面にはLED102,103の光を液晶表示パネル1に導入するためのライトガイド104,105が設けられている。
【0012】
LED102,103は、それぞれライトガイド104,105の焦点位置104b,105bに配置される。各ライトガイド104,105の符号104a,105aで示す端面は放物線面となっており、ライトガイド104,105の出射面104c,105cから出射されるLED光は、出射面104c,105cに垂直な平行光として出射される。ライトガイド104から出射されたLED光は、透明基板1bの端面106から透明基板1b内に入射する。一方、ライトガイド105から出射されたLED光は、透明基板1a,1bの端面107,108から両方の透明基板1a,1b内に入射する。
【0013】
図4は、液晶表パネル1の分解斜視図である。各透明基板1a,1bの液晶側の面には、フォーカスエリアマーク101a〜101eに対応した透明電極110,111が形成されている。これらの透明電極110,111には図2に示した端子112a〜112hを介して電圧が印加される。113は透明基板1a,1b同士を貼り合わせるともに、液晶114を透明基板1a,1b間に封止する透明なシール材である。液晶114はこのシール材113で囲まれた矩形領域に封入される。
【0014】
ペンタプリズム5の第3反射面5bは矢印Bで示した方向に配設され、シール材113の第3反射面側部分の幅Dは、ゴースト発生を防止するように他の領域よりも大きく設定されている。すなわち、シール材113の第3反射面側部分ににゴースト防止領域Rを設けた。その結果、液晶表示パネル1の領域Rに相当する部分には液晶114が存在せず、その部分からは拡散光が出射されない。
【0015】
図5は、シール材に領域Rを設けていない液晶表示パネル200を用いた場合に、ゴーストが発生することを説明する図である。液晶表示パネル200の場合には領域Rに相当する部分にも液晶が封入されているため、領域Rの部分からも拡散光が出射される。第3反射面方向に出射された拡散光の一部の光GL(以下では、この一部の光をゴースト光と呼ぶことにする)は、第3反射面5bで反射された後にダハミラー面5aで反射され、再び第3反射面5bで反射されて接眼光学系3へと達する。その結果、ファインダ視野内を示す図6(a)のように、ファインダ視野枠201の図示上部外側領域にゴースト光GLに起因するゴースト202が発生し、ファインダの視認性が阻害されてしまう。
【0016】
一方、本実施の形態では、図1に示したように領域Rの部分にはシール材113配設されて液晶114が存在しないため、領域Rからはゴースト光GLを含む拡散光が出射されない。また、液晶表示パネル1の液晶領域RLから第3反射面方向に出射される拡散光L2の場合には、2点差線で示すように反射されるため、接眼光学系3に達することがない。その結果、図6(a)に示すようなゴースト202は発生しない。なお、図1では、ゴースト光GLが接眼光学系3に達することを示すために、実際には存在しないゴースト光GLも表示した。
【0017】
図6(b)は、ファインダ視野内における視野枠201と液晶表示パネル1の観察像203との関係を示したものである。図6(b)において、破線で示した部分は観察されない部分である。この観察像203は液晶表示パネル1を出射し、ダハミラー面5a、第3反射面5bの順に反射されて接眼光学系3に達した光線によって形成されるものである。シール材113は透明であるため、液晶114の透過状態の部分と見分けが付き難く、シール材113と液晶114との境界204がわずかに認識できる程度である。
【0018】
なお、図5の破線で示すように、第3反射面5bが図示左側方向にずれるようにペンタミラー5全体をスケールアップすることによっても、ゴースト光GLの光路が変化してゴーストの発生を防止することができる。しかし、この場合にはペンタミラー5をスケールアップするため、ファインダ装置が大型化するという別の問題が発生する。一方、本実施の形態の場合には、ファインダ装置の大型化を避けることができるという利点を有している。
【0019】
−第2の実施の形態−
図7は本発明によるファインダ装置の第2の実施の形態を示す図である。図7では、ファインダ装置の一部である液晶表示パネル200および第3反射面5bの部分を拡大して示した。本実施の形態では、液晶表示パネル200とペンタプリズム5との間にゴースト光GLを防止するための透明部材であるガラス板300を配設した。図7に示す例では、透明部材としてガラス板を用いたが、ゴースト光GLを反射できるものであって被写体光束L1をペンタミラー5側に透過するものであれば、ガラス板でなくても良い。なお、液晶表示パネル200は図5に示したものと同様のものであり、領域Rに相当する部分にも液晶114が封入されている。
【0020】
ガラス板300と液晶表示パネル200との間には、僅かなギャップGが形成されている。このように構成された装置では、液晶表示パネル200の領域Rの部分から第3反射面5bに出射されたゴースト光GLは、ガラス板300により反射されて第3反射面5bに達することがない。すなわち、ガラス板300はそのため、ゴースト202(図6(a)参照)の発生を防止することができる。
【0021】
なお、ゴースト光GLの遮光手段として機能するガラス板300は少なくとも領域Rに相当する部分にだけ設ければ良く、液晶表示パネル200の上面全体を覆うように配設する必要はない。また、ゴースト光GLの内で入射角の比較的小さなものは、ガラス板300を透過する場合もあるが、そのようなゴースト光GLに対しては、ガラス板300を厚くしてゴースト光GLの光路を大きく変え、接眼光学系に入射するのを防止すれば良い。
【0022】
以上説明した実施の形態の構成要素と特許請求の範囲との対応において、ガラス板300は遮光手段を、液晶領域RLは液晶注入領域を、ゴースト防止領域Rはパネル領域をそれぞれ構成する。なお、上述した実施の形態では、一眼レフカメラのファインダ装置を例に説明したが、上述した実施の形態と同様の構成であれば一眼レフカメラに限らず種々の光学装置のファインダ装置に適用することができる。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ゴースト光束を遮光する遮光手段を設けたり、第3反射面方向に出射した光束が接眼光学系に入射可能なパネル領域を、シール領域が含むように構成したので、ゴーストの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファインダ装置の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】液晶表示パネル1を示す平面図である。
【図3】図2に示す液晶表示パネル1のA−A断面図である
【図4】液晶表パネル1の分解斜視図である。
【図5】液晶表示パネル200を用いた場合を説明する図である。
【図6】ファインダ視野内を示す図であり、(a)はゴースト202を示し、(b)は液晶表示パネル1と視野枠との関係を示す図である。
【図7】本発明によるファインダ装置の第2の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1,200 液晶表示パネル
1a,1b 透明基板
3 接眼光学系
4 ファインダスクリーン
5 ペンタミラー
5a ダハミラー面
5b 第3反射面
101a〜101e フォーカスエリアマーク
102,103 LED
104,105 ライトガイド
110,111 透明電極
113 シール材
114 液晶
202 ゴースト
300 ガラス板
GL ゴースト光
RL 液晶領域
R ゴースト防止領域
Claims (2)
- 被写体像が結像されるファインダスクリーンと、
ファインダースクリーン上の被写体像を観察するための接眼光学系と、
第1反射面および第2反射面を構成するダハミラーと第3反射面とを有して、前記ファインダスクリーンからの光束を前記接眼光学系へと導くペンタミラーと、
前記ファインダスクリーンと前記ペンタミラーとの間に配設されて、ファインダ視野内にアイコンを表示する拡散型液晶表示パネルと、
前記拡散型液晶表示パネルに光を投光して前記アイコンを照明する投光照明装置と、
前記拡散型液晶表示パネルと前記ペンタミラーとの間に配設され、前記光のうち前記拡散型液晶表示パネルから前記第3反射面方向に出射してファインダ視野内におけるゴースト発生原因となるゴースト光束を遮光する遮光手段とを備えたことを特徴とするカメラのファインダ装置。 - 被写体像が結像されるファインダスクリーンと、
ファインダースクリーン上の被写体像を観察するための接眼光学系と、
第1反射面および第2反射面を構成するダハミラーと第3反射面とを有して、前記ファインダスクリーンからの光束を前記接眼光学系へと導くペンタミラーと、
前記ファインダスクリーンと前記ペンタミラーとの間に配設されて、ファインダ視野内にアイコンを表示する拡散型液晶表示パネルと、
前記拡散型液晶表示パネルに光を投光して前記アイコンを照明する投光照明装置とを備え、
前記拡散型液晶表示パネルは、前記アイコンが表示される液晶注入領域とその周囲に設けられて液晶封止用シール材が配設されるシール領域とを有し、該シール領域が、前記表示パネルのうちの前記第3反射面方向に出射した光束が前記接眼光学系に入射可能なパネル領域を含むように構成したことを特徴とするカメラのファインダ装置。
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---|---|---|---|
JP2003001269A JP2004212792A (ja) | 2003-01-07 | 2003-01-07 | カメラのファインダ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011059582A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Sony Corp | 撮像装置 |
JP5218061B2 (ja) * | 2006-10-06 | 2013-06-26 | 株式会社ニコン | 回折型表示装置、ファインダ装置およびカメラ |
US11140323B2 (en) | 2019-04-25 | 2021-10-05 | Canon Kabushiki Kaisha | Electronic viewfinder and image capturing apparatus |
-
2003
- 2003-01-07 JP JP2003001269A patent/JP2004212792A/ja active Pending
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