JP2001004326A - シート状物の側縁検査装置及び方法 - Google Patents

シート状物の側縁検査装置及び方法

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JP2001004326A
JP2001004326A JP11171383A JP17138399A JP2001004326A JP 2001004326 A JP2001004326 A JP 2001004326A JP 11171383 A JP11171383 A JP 11171383A JP 17138399 A JP17138399 A JP 17138399A JP 2001004326 A JP2001004326 A JP 2001004326A
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Yasutami Nojiri
泰民 野尻
Kimio Yugawa
公夫 湯川
Ippei Takahashi
一平 高橋
Yoshinobu Katagiri
良伸 片桐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持体上に塗布膜を形成した被検査体に対し
て、支持体の側縁及び塗布膜の側端を高精度で識別す
る。 【解決手段】 ウエブ10は透明な支持体11上に塗布
膜14を形成してなり、バックアップローラ13の周面
に圧着した状態で連続走行される。バックアップローラ
13の周上にあるウエブ10の検査部21,22に検査
光が照射され、検査部21,22での反射光の輝度分布
に基づいて、支持体11の側縁11a,11b及び塗布
膜14の側端14a,14bが識別される。バックアッ
プローラ13の周面には、支持体11の両側縁11a,
11bから突出した両端部に低反射面15が形成され
る。ローラ面での検査光の反射が抑えられ、支持体面で
の反射光との輝度差が大きくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状をした支
持体の表面に塗布膜を形成してなる被検査体をバックア
ップローラに圧着させて連続走行させ、この走行中に支
持体及び塗布膜の側縁位置を検出する側縁検査装置及び
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紙,金属板,プラスチックフイルム等の
支持体上に各種物質を塗布した製品として、例えば写真
フイルムや印画紙等が挙げられる。これらの製品は、シ
ート状又はロール状の支持体を連続走行させ、この走行
中に各種物質を塗布して塗布膜を形成する。ところが、
塗布膜を支持体の両側縁部にまで均一に形成することは
難しく、支持体の両側縁部に僅かずつ未塗布部が残って
しまう。このため、塗布膜が形成された支持体は、安定
した塗布が行われる中央部分のみが製品巾として利用さ
れる。
【0003】このような製品の製造工程内には、塗布工
程の直後に検査工程が設けられ、支持体の側縁部に残さ
れた未塗布部の幅を測定することで、製品巾の適否を判
別するようにしている。
【0004】未塗布部の幅を測定するために、例えば特
開平3−167406号公報や特開平4−295703
号公報(特許第2684460号)で公知の検査装置が
用いられている。特開平3−167406号公報の検査
装置は、塗布膜の側端と支持体の側縁とを含む検査部に
検査光を照射するとともに、その反射光を受光素子によ
り光電検出し、この検出出力に基づいて塗布膜の側端と
支持体の側縁とを検出して相互間距離を求めるものであ
る。また、特開平4−295703号公報の検査装置
は、塗布膜の側端と支持体の側縁を含む検査エリア内を
照明するとともに、撮像素子を用いて撮像し、得られた
画像の明度データに基づいて塗布膜の側端と支持体の側
縁とを検出する。これらの検査装置はいずれも、塗布膜
の表面と未塗布面、すなわち支持体の表面とで光の反射
性が異なることを利用し、反射光の輝度または明度に基
づいて各面の境界位置を識別するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、支持体の種
類や塗布する物質の種類によっては、塗布膜面と支持体
面とで反射光の強度にあまり差を生じない場合があり、
上記従来の検査装置では、塗布膜の側端を正確に識別す
ることが困難であった。
【0006】また、被検査体が透明な支持体上に塗布膜
を形成したものである場合、塗布膜が形成されていない
部位においては、検査光が支持体を透過してしまい、反
射光の強度が極めて弱くなる。このため、支持体の側縁
の外側と支持体面との識別ができなくなる。
【0007】また、検査部の平面性を保って検査精度を
高めるために、被検査体をバックアップローラの周面に
圧着させて走行させ、バックアップローラの周上に検査
位置を設定することが多い。この場合においても、支持
体が透明であると、塗布膜が形成されていない部分で
は、検査光が支持体を透過してローラ面に達し、ローラ
面で反射した光が光電検出されることになる。このた
め、未塗布面での反射光の強度と、バックアップローラ
のローラ面での反射光の強度とがほぼ同じ強さになり、
支持体の側縁を識別することが困難である。
【0008】本発明は上記の事情を考慮してなされたも
ので、支持体上に塗布膜を形成した被検査体に対して、
支持体の側縁及び塗布膜の側端を高精度で識別できる側
縁検査装置及び方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の側縁検査装置は、支持体の幅よりも長いバ
ックアップローラを用い、支持体の両側縁から突出した
両端部の周面に、光反射性の低い低反射面を形成するも
のである。バックアップローラは、被検査体が圧着する
中央部の表面を荒面にする。
【0010】投光器及び受光器は、検査光が、検査部で
の法線に対して65±10°の角度で投・受光されるよ
うに配置する。
【0011】また、受光器の受光面の前面に偏光フィル
タを配置し、塗布膜の表面での反射光中に含まれる偏光
成分を除去する。
【0012】検査部は、塗布膜面,支持体面,ローラ面
のうち隣り合う2面に跨がり、支持体の幅方向に延びた
ライン状にし、かつ、受光器からの検出信号に基づいて
検査部上の輝度値のヒストグラムを作成し、この輝度範
囲の上限側及び下限側からの累積度数がそれぞれ規定度
数になるときの2つの輝度値を求めるとともに、これら
2つの輝度値の輝度差を求め、この後、検査部上の輝度
値を微分処理しながら一定方向に走査して輝度変化量を
観察し、輝度変化量が、前記輝度差に応じて決められた
基準変化量となる最初の点を2面間の境界位置と判定す
る画像処理部を設ける。
【0013】また、本発明の検査方法は、シート状をし
た支持体の中央部に塗布膜を形成してなる被検査体をバ
ックアップローラの周面に圧着させて連続走行させ、バ
ックアップローラの周上にある被検査体の検査部に検査
光を照射するとともに、検査部で反射した検査光を光電
検出し、この検出信号に基づいて塗布膜面,支持体面,
ローラ面の各境界位置を検出する方法であって、検査部
を、塗布膜面,支持体面,ローラ面のうち隣り合う2面
に跨がり、支持体の幅方向に延びたライン状部とし、検
出信号に基づいて検査部上の輝度値のヒストグラムを作
成し、この輝度範囲の上限側及び下限側からのそれぞれ
の累積度数が規定度数になるときの輝度値を前記2面の
それぞれの平均輝度値とするとともに、これら2つの平
均輝度値の輝度差を求め、この後、検査部上の輝度値を
微分処理しながら一定方向に走査して輝度変化量を観察
し、輝度変化量が、前記輝度差に応じて決められた基準
変化量となる最初の点を2面間の境界位置とするもので
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、写真フイルムの作製材料
として用いられるウエブの製造工程の要部概略図であ
る。ウエブ10は、帯状の支持体11上に写真乳剤12
を塗布して構成される。支持体11は、透明なプラスチ
ックフイルムからなり、図中矢線方向に一定速度で連続
走行される。支持体11の走行路中にはバックアップロ
ーラ13が設けられており、支持体11は、バックアッ
プローラ13の外周に圧着した状態で折り返し走行され
る。
【0015】バックアップローラ13の周上には、支持
体11の折り返し位置に塗布位置Aが、また塗布位置A
の下流側に検査位置Bが定められている。塗布位置Aに
は、一定幅の薄い層にした写真乳剤12が連続的に流下
されており、この下を支持体11が走行することで、支
持体11上に写真乳剤12の塗布膜14(図3参照)が
形成される。
【0016】図2に示すように、バックアップローラ1
3は、支持体11の幅Wよりも長いものが用いられ、そ
の両端部13a,13bを支持体11の両側縁11a,
11bから突出させた状態で配置される。バックアップ
ローラ13の周面には、支持体11の両側縁11a,1
1bから突出した両端部13a,13bに低反射面15
が、支持体11が圧着する中央部13cには荒面16が
形成されている。
【0017】低反射面15は、光反射性が低い暗色の物
質からなり、表面状態が平滑に構成される。低反射面1
5は、ローラ本体の周面にセラミックコーティングを施
したり、あるいは熱可塑性プラスチック粉体を溶射して
プラスチック層を形成することで構成できる。また、ロ
ーラ本体に、円柱状又は円筒状のプラスチック部品を組
み付けたり、メッキを施してもよい。
【0018】荒面16は、その周面に保持する支持体1
1との摩擦抵抗を大きくし、支持体11の保持力を高め
るためのものである。荒面16は、ローラ本体の周面に
溝やディンプルを形成したり、あるいは梨地加工を施し
て形成される。なお、ローラ本体の材質は特に限定され
るものではなく、その周面に低反射面15と荒面16と
を形成でき、支持体11の平面性を維持できるものであ
ればいずれを用いてもよい。
【0019】周面全体を低反射面に構成したローラ本体
に、微小な溝やディンプルを精巧に形成することは非常
に難しい。バックアップローラ13は、表面全体が荒面
に形成されたローラ本体に、例えばHCrメッキを施し
てなる一般的な金属ローラを用い、この金属ローラの両
端部に低反射面15を形成して作製するのがよい。
【0020】図3に示すように、検査位置Bでは、ウエ
ブ10の両側縁部に対応させて検査部21,22が定め
られる。検査部21,22は、ウエブ10の幅方向に延
びたライン状部であり、ウエブ10の側縁、すなわち支
持体11の側縁11a,11bと、塗布膜14の側端1
4a,14bとの両方を含むように定められる。
【0021】図4に示すように、検査位置Bには、検査
装置20が設けられている。検査装置20は、検査部2
1,22のそれぞれに対応させて配置される投光器2
3,24及び受光器25,26と、一次元/二次元画像
変換器27,28と、画像処理装置30とから構成され
る。投光器23,24は、検査部21,22上に均一な
検査光を照射する。受光器25,26は、投光器23,
24から投光され、検査部21,22上で反射した光を
光電検出し、その強度に比例したレベルの検出信号を出
力する。
【0022】本実施形態では、写真乳剤からなる塗布膜
14を露光することがないように、検査光として赤外光
を用い、投光器23,24としてピーク波長が880n
mの赤外LEDを使用した。また、受光器25,26と
してCCDラインセンサを用いたところ、視野は120
mm、分解能は0.23mmであった。
【0023】投光器23,24としては、赤外半導体発
光素子や赤外レーザー発光素子等の他、レーザー発光素
子と赤外フィルタとを組み合せたもの等を用いることが
できる。また、検査対象が写真感光材料以外であれば、
検査光は赤外光である必要がないので、蛍光灯,白熱
灯,ハロゲンランプ,半導体発光素子等の通常の光源を
投光器23,24として用いることができる。
【0024】受光器25,26としては、2次元CCD
カメラ,フォトダイオード,フォトダイオードアレイ,
CdS素子,光電子増倍管等を用いることができる。
【0025】図1に示すように、投光器23と受光器2
5は、検査光が検査部21での法線Nに対して65±1
0°の角度で投・受光されるように配置される。本実施
形態においては、投・受光角度αを65°とし、投光器
23と検査部21との距離を30mm、検査部21と受
光器25との距離を750mmとした。なお、検査部2
2側の投光器24及び受光器26も、投光器23及び受
光器25と同じ配置である。
【0026】図4に示すように、受光器25,26の検
出信号は、一次元/二次元画像変換器27,28で二次
元画像に変換された後に、画像処理装置30に入力され
る。画像処理装置30は、受光器25,26の検出信号
により得られた二次元画像に基づいて、支持体11の側
縁11a,11bと、塗布膜14の側端14a,14b
とを検出し、それぞれの相互間距離L1 ,L2 (図3参
照)を求める。そして、得られた計測距離L1 ,L2 が
規定距離範囲から外れているときに、警報器31を作動
させて警告する。なお、画像処理装置30内で扱われる
二次元画像は、モニタ33上で常に監視できるようにな
っている。また、図中の符号34は外部入力装置であ
り、支持体11の側縁11a,11b及び塗布膜14の
側端14a,14bを識別する際の各種条件や、上記規
定距離範囲等の入力に用いられる。また、符号36,3
7は投光器23,24の駆動用電源であり、I/O B
OX35によって駆動又は停止が制御されている。
【0027】図5は、受光器25の検出信号を二次元画
像化したものであり、検査部21上の各画素の輝度分布
を表すものである。なお、同図(A)は、低反射面15
を備えるバックアップローラ13を用いた時の輝度分布
図であり、(B)は低反射面15を備えていない従来の
バックアップローラを用いた時の輝度分布図を示す。同
図(B)より、従来のバックアップローラを用いた場合
には、支持体面とローラ面とで輝度差が全くなく、支持
体11の側縁11aの識別が非常に困難であることがわ
かる。これに対し、低反射面15が形成されているバッ
クアップローラ13を用いた場合には、ローラ面での輝
度が極めて低くなり、支持体面に対して明らかな輝度差
を生じる(同図(A))。したがって、支持体11の側
縁11aを容易に識別することができる。
【0028】なお、バックアップローラ13は、端部1
3bにも低反射面15bが形成されているので、検査部
22上の輝度分布も支持体面とローラ面とで明らかな輝
度差を生じ、支持体11の側縁11bを容易に識別する
ことができる。
【0029】次に、図6を参照して、塗布膜14の側端
14aの検出方法を説明する。同図(A)は、受光器2
5の検出信号により得られた検査部21上の輝度分布を
示すものである。検査部21上の輝度値は、支持体11
及び塗布膜14の各表面上においてほぼ一定レベルを示
すものの、各面の表面状態のバラツキによって僅かに変
動している。また、支持体面と塗布膜面との境界部にお
いても、塗布膜14の端面における乱反射によって輝度
値が変動し、輝度変化点が明確に現れない。
【0030】検査部21上の輝度分布図(同図(A))
から、支持体11の側縁11aの位置よりも塗布膜14
寄りの各画素の輝度値を読み取る。そして、輝度値ごと
の発生回数、すなわち画素数を計数してヒストグラムを
作成する(同図(B))。このヒストグラムは、支持体
面と塗布膜面とに跨がる範囲の輝度値により作成される
ので、支持体面及び塗布膜面の平均輝度値付近に度数が
集中したものとなり、輝度範囲の上限位置及び下限位置
の2箇所にピークが発生する。
【0031】ヒストグラムより、輝度範囲の上限側及び
下限側からの各累積度数がP%になる時の輝度値Lc ,
Ln を求め、これらを支持体11及び塗布膜14の各表
面での平均輝度値とする。なお、平均輝度値Lc ,Ln
を求める際の比率Pは、支持体面及び塗布膜面の反射率
の変動幅を考慮して予め決められる。
【0032】得られた平均輝度値Lc ,Ln より、支持
体面と塗布膜面との間の輝度差LRを求めるとともに、
塗布膜14の側端14aを検出する際に用いる基準変化
量L THLDを算出する。基準変化量LTHLDは、式 LTHLD = 輝度差LR ×s% により求められる。基準変化量LTHLDを求める際の比率
sは、支持体面及び塗布膜面のそれぞれの反射率に応じ
て予め決められる。
【0033】次に、検査部21上の輝度分布(同図
(A))を微分処理し、輝度値の変化量の分布図を作成
する(同図(C))。得られた微分画像上を、支持体1
1の側縁11aの位置C1から塗布膜14側に向けて走
査する。そして、変化量が基準変化量LTHLDよりも大き
くなる最初の変化点C2を検出した時に、この変化点C
2を塗布膜14の側端14aと判定する。この際、微分
効果によって支持体11の側縁11aも強調されるの
で、本実施形態では、支持体11の側縁11aから塗布
膜14側にTmm移動した位置から走査を開始するよう
にした。
【0034】上記のように、検査部21上の輝度分布を
ヒストグラム処理することで、支持体面や塗布膜面での
反射率のバラツキを踏まえた適切な平均輝度値を求める
ことができる。また、塗布膜14の側端14aを識別す
るための基準変化量が、支持体面及び塗布膜面の平均輝
度値の輝度差に応じて適宜決定されるので、側縁14a
の識別を常に安定して行うことができる。
【0035】なお、上記の方法と同様に、検査部22上
の輝度分布図に対してもヒストグラム処理が施され、適
正な平均輝度値が求められる。また、塗布膜14の側縁
14bを識別する際の基準変化量が適正な平均輝度値に
基づいて求められ、側縁14bの位置が安定して識別さ
れる。
【0036】なお、上記実施形態では、支持体面と塗布
膜面とに跨がる範囲の輝度分布に基づいて塗布膜の側端
位置を識別する例について説明したが、ローラ面と支持
体面とに跨がる範囲の輝度分布に基づいて、支持体の側
縁位置を識別することが可能である。
【0037】次に、検査光の投・受光角度αを変化さ
せ、検査部上の輝度分布を観察した。投・受光角度αを
35°とした時は、支持体面と塗布膜面とで輝度差がほ
とんど表れず、塗布膜の側端を識別することができなか
った。そして、投・受光角度αを大きくするにしたがっ
て支持体面と塗布膜面との輝度差が大きくなり、投・受
光角度αを65°とした時に輝度差が最大となった。こ
れにより、検査光の投・受光角度αが65±10°程度
となるように投光器及び受光器を配置することで、塗布
膜の側端位置が強調され、その識別が容易になることが
わかった。
【0038】次に、図7を参照して本発明の第2実施形
態について説明する。図中、図1ないし図4に示した部
材と同じものには、共通の符号を付してある。なお、本
実施形態において、支持体11は不透明な紙である。鏡
面反射光成分の一部は偏光となり、この偏光成分は偏光
フィルタを通すことによって明度が変化することが知ら
れている。第2実施形態は、この性質を利用したもの
で、受光器25の受光面25aの前面に偏光フィルタ4
0を配置し、塗布膜面での反射光中の偏光成分を除去す
るものである。なお、図示しないが、受光器26の前面
にも偏光フィルタを配置する。
【0039】図8(A)は、偏光フィルタ40を用いた
時の受光器25の検出信号を示すものである。なお、比
較のために、偏光フィルタ40を用いない場合の検出信
号を同図(B)に示す。支持体11の表面では、拡散反
射成分が多くて鏡面反射成分が少ないので、塗布膜14
部に比較して偏光フィルタ40によって除去される反射
光量が少なくなる。したがって、支持体11の表面での
検出信号と、塗布膜14の表面での検出信号とのレベル
差が大きくなり、塗布膜14の側端14aの識別が容易
になる。
【0040】なお、投光器23,24の前面にも偏光フ
ィルタを設け、検査部21,22上に偏光した赤外光を
照射することで、塗布面14の側端14a,14bをよ
り高精度に検出することができる。
【0041】上記実施形態ではいずれも、投光器と受光
器とをウエブの走行方向に沿って並べて配置したが、検
査部上に均一な検査光を投光し、その反射光を光電検出
することができるのであれば、投光器と受光器とをウエ
ブの幅方向に並べて配置してもよい。この場合、受光器
は、その光電検出方向がウエブの幅方向と一致するよう
に向きを揃える必要がある。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、支持体の
幅よりも長いバックアップローラを用い、支持体の両側
縁から突出したバックアップローラの両端部の周面に、
光反射性の低い低反射面を形成するので、ローラ面での
検査光の反射が抑えられる。これにより、ローラ面での
反射光と支持体面での反射光との強度差が大きくなり、
支持体の側縁の識別が容易になる。
【0043】また、検査光が、検査部での法線に対して
65±10°の角度で投・受光されるように投光器及び
受光器を配置することで、支持体面での反射光と塗布膜
面での反射光との強度差が大きくなる。また、受光器の
受光面の前面に偏光フィルタを配置することで、塗布膜
面での反射光中に含まれる偏光成分が除去されるので、
支持体面での反射光と塗布膜面での反射光との強度差が
大きくなる。これらにより、塗布膜の側端を容易に識別
できるようになる。
【0044】また検査部を、塗布膜面,支持体面,ロー
ラ面のうち隣り合う2面に跨がり、支持体の幅方向に延
びたライン状にするとともに、検査部上の輝度値のヒス
トグラムを作成し、この輝度範囲の上限側及び下限側か
らの各累積度数が規定度数になるときの各輝度値を、隣
り合う2面の平均輝度値とすることにより、各面の表面
状態に影響されることなく、適切な平均輝度値を求める
ことができる。また、2つの平均輝度値の輝度差に基づ
いて、2面間の境界位置における輝度変化量の変化レベ
ルを決定するので、境界位置を常に安定して識別するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウエブの製造工程を示す概略図である。
【図2】図1のバックアップローラの構成を示す説明図
である。
【図3】検査部を示す説明図である。
【図4】検査装置の構成を示す説明図である。
【図5】検査部上にある各画素の輝度分布図であり、
(A)は図2のバックアップローラを用いた時の輝度分
布を、(B)は従来のバックアップローラを用いた時の
輝度分布を表す。
【図6】塗布膜の側端検出方法を示す説明図であり、
(A)は検査部上の輝度分布を、(B)は輝度値のヒス
トグラムを、(C)は輝度値の変化量の分布図を示す。
【図7】検査装置の別の構成例を示す要部概略図であ
る。
【図8】図7の構成による受光器の検出信号を示すもの
で、(A)は偏光フィルタを用いた時の信号を、(B)
は偏光フィルタを用いない時の信号を表す。
【符号の説明】
10 ウエブ 11 支持体 11a,11b 側縁 12 写真乳剤 13 バックアップローラ 13a,13b 端部 14 塗布膜 14a,14b 側端 15 低反射面 16 荒面 20 検査装置 21,22 検査部 23,24 投光器 25,26 受光器 30 画像処理装置 A 塗布位置 B 検査位置 α 投・受光角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01B 11/24 G (72)発明者 高橋 一平 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 片桐 良伸 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA12 AA22 AA51 BB13 BB15 CC02 CC31 DD09 FF42 GG02 GG03 GG04 GG07 GG13 GG21 HH12 JJ02 JJ03 JJ05 JJ08 JJ17 JJ18 JJ25 JJ26 LL21 MM03 NN19 NN20 PP16 QQ00 QQ03 QQ07 QQ08 QQ13 QQ25 QQ27 QQ28 QQ42 QQ43 QQ51 RR08 SS09 2G051 AA32 AB20 BA01 BA06 BB01 CA03 CA04 CA07 CB01 CC07 DA06 EA08 EA11 EB01 EC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状をした支持体の表面に塗布膜を
    形成してなる被検査体をバックアップローラの周面に圧
    着させて連続走行させ、バックアップローラの周上にあ
    る被検査体の検査部に投光器からの検査光を照射すると
    ともに、検査部で反射した検査光を受光器により光電検
    出し、この検出信号に基づいて支持体及び塗布膜の側縁
    位置を検出する検査装置において、 前記バックアップローラは、支持体の幅よりも長く、そ
    の両端部を支持体の両側縁から突出させた状態で配置さ
    れ、支持体の両側縁から突出した前記両端部の周面に、
    光反射性の低い低反射面が形成されていることを特徴と
    するシート状物の側縁検査装置。
  2. 【請求項2】 前記バックアップローラは、被検査体が
    圧着する中央部の表面が荒面であることを特徴とする請
    求項1記載のシート状物の側縁検査装置。
  3. 【請求項3】 投光器及び受光器は、検査光が前記検査
    部での法線に対して65±10°の角度で投光及び受光
    されるように配置されることを特徴とする請求項1又は
    2記載のシート状物の側縁検査装置。
  4. 【請求項4】 受光器の受光面の前面に偏光フィルタを
    配置し、塗布膜の表面での反射光中に含まれる偏光成分
    を除去することを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載のシート状物の側縁検査装置。
  5. 【請求項5】 前記検査部は、塗布膜面,支持体面,ロ
    ーラ面のうち隣り合う2面に跨がり、支持体の幅方向に
    延びたライン状部であり、 受光器からの検出信号に基づいて検査部上の輝度値のヒ
    ストグラムを作成し、この輝度範囲の上限側及び下限側
    からの累積度数がそれぞれ規定度数になるときの2つの
    輝度値を求めるとともに、これら2つの輝度値の輝度差
    を求め、 この後、検査部上の輝度値を微分処理しながら一定方向
    に走査して輝度変化量を観察し、輝度変化量が、前記輝
    度差に応じて決められた基準変化量となる最初の点を前
    記2面間の境界位置と判定する画像処理部を設けたこと
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のシー
    ト状物の側縁検査装置。
  6. 【請求項6】 シート状をした支持体の中央部に塗布膜
    を形成してなる被検査体をバックアップローラの周面に
    圧着させて連続走行させ、バックアップローラの周上に
    ある被検査体の検査部に検査光を照射するとともに、検
    査部で反射した検査光を光電検出し、この検出信号に基
    づいて塗布膜面,支持体面,ローラ面の各境界位置を検
    出する検査方法において、 前記検査部を、塗布膜面,支持体面,ローラ面のうち隣
    り合う2面に跨がり、支持体の幅方向に延びたライン状
    部とし、 前記検出信号に基づいて検査部上の輝度値のヒストグラ
    ムを作成し、この輝度範囲の上限側及び下限側からのそ
    れぞれの累積度数が規定度数になるときの輝度値を前記
    2面のそれぞれの平均輝度値とするとともに、これら2
    つの平均輝度値の輝度差を求め、 この後、検査部上の輝度値を微分処理しながら一定方向
    に走査して輝度変化量を観察し、輝度変化量が、前記輝
    度差に応じて決められた基準変化量となる最初の点を前
    記2面間の境界位置とすることを特徴とする検査方法。
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