JP2001003987A - エンジンマウント - Google Patents

エンジンマウント

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JP2001003987A
JP2001003987A JP11171077A JP17107799A JP2001003987A JP 2001003987 A JP2001003987 A JP 2001003987A JP 11171077 A JP11171077 A JP 11171077A JP 17107799 A JP17107799 A JP 17107799A JP 2001003987 A JP2001003987 A JP 2001003987A
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JP
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plate
elastic body
rubber elastic
shaped metal
connecting rubber
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JP11171077A
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Hideki Maehashi
秀樹 前橋
Takashi Suzuki
貴司 鈴木
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Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンマウントの車両搭載により分担荷重
が加わった状態で、第1及び第2の板状金具の中央部に
おいて両金具を連結する連結ゴム弾性体に剪断歪が加わ
らないようにする。 【解決手段】 連結ゴム弾性体43に軸方向の歪が加え
られていない状態で、上板金具10の筒状部12に装着
されたゴムブッシュ40の内筒金具41にボルト25を
挿通し、連結ゴム弾性体に引っ張り方向の剪断歪を加え
た状態でボルトを下板金具20に設けたナット22に係
止させる。この状態で、上板金具がトランスミッション
側ハウジング50に取付けられ、下板金具が車体フレー
ム52側に取付けられることにより、上板金具に分担荷
重が加わる。分担荷重による連結ゴム弾性体に加わる圧
縮方向の変位により、引っ張り剪断歪が打ち消されて、
連結ゴム弾性体の剪断歪が除かれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のエンジン側
を車体に対して防振支持させるエンジンマウントに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のエンジンマウントは、例
えば、図5に示すように、長方形状の金属板であってそ
の長手方向の略3等分位置で同一面側に同一角度で斜め
上方向に折り曲げられた第1の板状金具1と、長方形状
の金属板であってその長手方向の両端近傍位置で第1の
板状金具1と略同一方向に同一角度で折り曲げられて第
1の板状金具に対して所定距離を隔てて略平行に対向配
置された第2の板状金具2とを有している。第1及び第
2の板状金具1,2の対向面間中央の平面部を挟んだ両
側に位置する折曲部の対向面間には、第1及び第2の板
状金具間を弾性的に連結する一対の支持ゴム弾性体3が
設けられている。第1の板状金具1の水平部中央には、
貫通孔4が設けられており、金属製の筒状部5がこの貫
通孔4に同軸的に固定されて水平部の両側に突出してい
る。筒状部5には、内筒金具6aとその外方に同心状に
配設された外筒金具6bと両金具間を弾性的に連結する
連結ゴム弾性体6cとを備えてなるゴムブッシュ6が、
外筒金具6bを圧入することにより固定されており、内
筒金具6aの端部が第2の板状金具2に当接している。
内筒金具6aにはボルト7が挿通されてその頭部が内筒
金具6a端部に係合すると共にねじ先端部が第2の板状
金具2の外側面中央部に固定されたナット8に螺着され
ている。このエンジンマウントは、例えばFR(フロン
トエンジン・リアドライブ)型自動車に対して、第1の
板状金具1がそのトランスミッション側(または車体フ
レーム側)に取り付けられ、第2の板状金具2が車体フ
レーム側(またはトランスミッション側)に取り付けら
れる。
【0003】上記エンジンマウントにおいては、支持ゴ
ム弾性体3間の限られたスペース内で、筒状部5とボル
ト7間に筒状のゴムブッシュ6を配設して両者間を連結
ゴム弾性体6cによって弾性的に連結することにより、
支持ゴム弾性体3と連結ゴム弾性体6cとによって上下
方向の振動入力を減衰させ、マウント前後方向の剛性を
高めると共に左右方向の剛性を適正に調整することによ
り、車両の乗り心地を良くすると共に操縦安定性を高め
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記エンジ
ンマウントは、車両に搭載される前は、連結ゴム弾性体
6cに軸方向の剪断歪が加えられていないが、車両に搭
載されることによりトランスミッション側から分担荷重
が加えられた状態(1W負荷状態)になるため、連結ゴ
ム弾性体6cに剪断歪が加えられることになる。このよ
うな剪断歪が加えられた状態のエンジンマウントに上下
方向の振動入力が加えられることにより、連結ゴム弾性
体6cにはより大きな歪が加えられることになるため、
連結ゴム弾性体6cの耐久性が損なわれるという問題が
ある。
【0005】本発明は上記した問題を解決しようとする
もので、車両搭載により分担荷重が加わった状態で、第
1及び第2の板状金具の中央部において両金具間に介装
される連結ゴム弾性体に剪断歪が加わることを回避でき
るエンジンマウントを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、上記請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、中央
部に貫通孔を有する第1の板状金具と、第1の板状金具
に対して所定距離を隔てて対向配置される第2の板状金
具と、第1の板状金具及び第2の板状金具の対向面間中
央部を挟んだ両側に位置する対向面間両側部に配設され
て、第1の板状金具及び第2の板状金具間を弾性的に連
結する一対の支持ゴム弾性体と、第1の板状金具の貫通
孔に挿通支持されて第1の板状金具の両側に突出する筒
状部と、筒状部にその内周面から離間した状態で同軸的
に挿通配置される支軸部と、筒状部と支軸部の間に設け
られて筒状部と支軸部間を弾性的に連結する筒状の連結
ゴム弾性体とを備えたエンジンマウントであって、連結
ゴム弾性体に軸方向の剪断歪が加えられていない状態
で、支軸部を軸方向に相対的に変位させて連結ゴム弾性
体が第2の板状金具方向に引っ張られた状態で支軸部を
第2の板状金具に係止させることとし、連結ゴム弾性体
が第2の板状金具方向に引っ張られた状態で、第1の板
状金具がエンジン側及び車体側のうちのいずれか一方に
取付けられ、第2の板状金具がエンジン側及び車体側の
他方に取付けられることにより、連結ゴム弾性体が第2
の板状金具方向に引っ張られた状態から解除されること
にある。
【0007】上記のように構成した請求項1の発明にお
いては、筒状部と支軸部間を弾性的に連結する連結ゴム
弾性体は、連結ゴム弾性体に軸方向の歪が加えられてい
ない状態で、車両搭載前において、支軸部が第2の板状
金具方向に所定寸法移動させられて第2の板状金具に係
止固定されることにより、連結ゴム弾性体が第2の板状
金具方向に引っ張られて引張り方向の剪断歪が加えられ
た状態にされる。連結ゴム弾性体に引張り方向の剪断歪
が加えられた状態で、第1の板状金具がエンジン側及び
車体側のうちのいずれか一方に取付けられ、第2の板状
金具がエンジン側及び車体側の他方に取付けられること
により、エンジンマウントが車両に搭載される。このよ
うにエンジンマウントが車両に搭載されることにより、
エンジン側から第1あるいは第2の板状金具に圧縮方向
の分担荷重が加えられた状態(1W負荷状態)になる
が、すでに連結ゴム弾性体には引張り方向の剪断歪が加
えられているため、分担荷重による圧縮方向の連結ゴム
弾性体の変位によって連結ゴム弾性体に加えられている
引っ張り方向の剪断歪が打ち消される。そのため、エン
ジンマウントの車両搭載時には、連結ゴム弾性体は、ほ
とんど剪断歪が加えられていない状態にされる。また、
連結ゴム弾性体の剪断歪が除かれることにより、連結ゴ
ム弾性体の前後方向及び左右方向の剛性が高められる。
【0008】また、上記請求項2に記載の発明の構成上
の特徴は、連結ゴム弾性体の内周面に内筒金具が固着さ
れると共に、連結ゴム弾性体の外周面に外筒金具が固着
されており、内筒金具が支軸部に外嵌され、また外筒金
具が筒状部に圧入固定されていることにある。上記のよ
うに構成した請求項2の発明においては、連結ゴム弾性
体の形成を、第1及び第2の板状金具とは別個に、内筒
金具と外筒金具間に加硫成形等により容易に行うことが
できる。
【0009】また、上記請求項3に記載の発明の構成上
の特徴は、支軸部がボルト及びナットにより構成されて
おり、ボルトがナットに螺着されて、それぞれ第2の板
状金具と内筒金具に係止されることにある。上記のよう
に構成した請求項3の発明においては、ボルトをナット
に螺合させて両者の係合の程度を調整することにより、
エンジンマウントの車両搭載前における連結ゴム弾性体
の引張り量を正確かつ容易にコントロールできる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて説明すると、図1は、同実施形態であるF
R型自動車用のリアエンジンマウントを一部断面図によ
り示したものである。このリアエンジンマウントは、互
いに所定距離を隔てて対向配置された第1の板状金具
(以下、上板金具と記す)10と第2の板状金具(以
下、下板金具と記す)20と、両金具10,20の対向
面間の両側部に介装されて両金具10,20を弾性的に
連結する一対の支持ゴム弾性体31,32と、上板金具
10の貫通孔に挿通支持されて上板金具10の両側に突
出する筒状部12に装着されたゴムブッシュ40と、ゴ
ムブッシュ40の内筒金具41に挿嵌されて内筒金具4
1を下板金具20に固定させるボルト25及びナット2
2により構成されている。なお、このリアエンジンマウ
ントの自動車への組付け状態においては、図1に示す左
右、上下方向が自動車の左右、上下方向に相当し、また
図1に示す紙面に垂直な方向が自動車の前後方向に相当
するものとする。
【0011】上板金具10は、鉄製の長尺板であってそ
の長手方向の略3等分位置で幅方向に延びた2本の折り
曲げ線10aを境界として斜め上方向に折り曲げられて
対称形状に形成されており、中央の水平部11と両側の
折曲部13,14とを有している。水平部11の中央に
は貫通孔である円形孔11aが設けられており、円形孔
11aの内周縁には板面に対して垂直にかつ両面側に突
出した略円筒形の筒状部12が溶接により固定されてい
る。筒状部12は、その内端(図示下端)側が絞り加工に
より中心側に向けて直角に折り曲げられたフランジ形状
の止め部12aになっており、外端(図示上端)側が絞り
加工により径方向外方に向けて折り曲げられたフランジ
形状の止め部12bになっている。折曲部13,14
は、長手方向両端側に取付孔13a,14aを設けてい
る。
【0012】下板金具20は、鉄製の長尺板であってそ
の長手方向の両端近傍位置で幅方向に延びた2本の折曲
げ線部20aを境界として斜め上方向に所定角度折り曲
げられて対称形状に形成されており、中央の水平部21
と両側の折曲部23,24とを有している。すなわち、
下板金具20の水平部21と折曲部23,24は、上板
金具10の水平部11と折曲部13,14に対して互い
に対向して略平行になるように配設されている。水平部
21の中央には円形孔21aが設けられており、上板金
具10に対する反対面側の円形孔21aの周囲には同軸
的にナット22が溶接により固着されている。また、水
平部21には、その中央から長手方向両側のそれぞれ略
中間位置に、取付孔21b、21cが設けられている。
【0013】支持ゴム弾性体31,32は、略直方体ブ
ロック形状であって、上板金具10の折曲部13,14
における折り曲げ線10a,10aと長手方向略中間部
間の内側面(図示下側面)と、下板金具20の折曲部2
3,24の内側面(図示上側面)間に所定角度傾斜して
配設されている。また、下板金具20の内側面には、支
持ゴム弾性体31,32から延出した薄肉部33が形成
されている。薄肉部33は、円形孔21aの周囲の所定
円形範囲を除いて設けられており、その内周縁部分が厚
肉の環状凸部34になっている。環状凸部34は、上記
筒状部12の下端止め部12aに対向して所定距離隔て
て配設されている。支持ゴム弾性体31,32及び薄肉
部33は、図2に示すように、予め上板金具10及び下
板金具20を金型(図示しない)にセットしてゴム加硫
接着を行うことにより、上板金具10及び下板金具20
と共にゴム加硫成形品Mとして一体的に形成されてい
る。
【0014】上板金具10の筒状部12には、ゴムブッ
シュ40が装着されている。ゴムブッシュ40は、内筒
金具41と、内筒金具41の径方向外方の軸方向中間位
置に同軸的に配置された外筒金具42と、両金具41,
42の径方向対向面間を弾性的に連結する略筒状の連結
ゴム弾性体43と設けている。内筒金具41は、その内
径が上記円形孔21aの内径と略同一であり、軸方向長
さが筒状部12より長くなっている。内筒金具41の一
端側(図示上端)には、径方向外方に広がる円環形のス
トッパ部44が溶接により固定されている。ストッパ部
44の外径は、上記筒状部12の外径より大きくされて
いる。ここでは、ストッパ部44の固定は、ゴムブッシ
ュ40の筒状部12への装着後に行われているが、装着
前に行ってもよく、さらには連結ゴム弾性体43の加硫
成形前に内筒金具41に取り付けるようにしてもよい。
外筒金具42は、軸方向長さが上記筒状部12の軸方向
長さと略同一であり、その一端側がわずかに外方に広が
った環状のフランジ部42aになっている。
【0015】連結ゴム弾性体43には、外筒金具42側
でフランジ部42aの外面側を覆う環状の凸部43aが
設けられている。また、連結ゴム弾性体43は、内筒金
具41を挟んだ径方向両側に軸方向に貫通する一対のす
ぐり部43bを設けている。ゴムブッシュ40は、連結
ゴム弾性体43の内周面に内筒金具41が、外周面に外
筒金具42がそれぞれ加硫接着されることにより一体的
に形成されている。
【0016】このゴムブッシュ40は、図3に示すよう
に、すぐり部43bが上板及び下板金具10,20の長
手方向側に配置された状態で、外筒金具42をフランジ
部42aに対する反対端側から筒状部12内に圧入する
ことにより筒状部12に固着される。外筒金具42が筒
状部12に圧入された直後の、連結ゴム弾性体43に剪
断方向の歪が加えられていない状態では、内筒金具41
の下板金具20との対向端と下板金具20の対向面との
間には、所定寸法xの隙間が設けられている。この隙間
寸法xは、エンジンマウントが車両に装着されたときに
トランスミッション側から加えられる分担荷重により連
結ゴム弾性体43が変形する量に相当する値として設定
されている。さらに、内筒金具41には、ストッパ部4
4を介してボルト25が挿入され、その先端が下板金具
20の円形孔21aの外側に取付けられたナット22に
螺着される。
【0017】ボルト25がナット22に締め込まれて下
板金具20方向に移動し、それに伴って内筒金具41も
下板金具20方向に移動し、その結果、図1に示すよう
に、内筒金具41の内側端(図示下端)が下板金具20
に当接して隙間が無くされる。この状態でボルト25は
ナット22に固定される。これにより、連結ゴム弾性体
43が下板金具20側に引張られ、連結ゴム弾性体43
に引張り応力が加えられて引張り方向に剪断歪が発生す
る。ここで、下板金具20の下面から突出したナット2
2及びボルト25には、ポリプロピレン等の樹脂製の筒
状の位置決め部材46が圧入により装着されている。こ
の位置決め部材46は、リアエンジンマウントの上板金
具10をトランスミッション側に固定した状態で、下板
金具20を車体フレーム側の取付孔に位置合わせするの
に用いられるものである。
【0018】このように連結ゴム弾性体43に引っ張り
方向の剪断歪が発生した状態のリアエンジンマウントが
自動車に搭載される。すなわち、図4に示すように、ま
ず上板金具10が、トランスミッション側ハウジング5
0に取付孔13a、14aを介してボルト51により固
定され、つぎに、下板金具20が、車体フレーム側52
に取付孔21b、21cを介してボルト(図示しない)
によって固定されることにより、リアエンジンマウント
の組み付けが行われる。これにより、上板金具10に
は、トランスミッション側からエンジンを支える下向き
の分担荷重が加えられた状態(1W荷重)となり、上板
金具10は、下板金具20方向に上記所定寸法x程度移
動する。これに伴い、筒状部12も下方に向けて移動
し、連結ゴム弾性体43に圧縮方向の荷重が加えられ
る。
【0019】このときの上板金具10の移動量は、上記
ボルト25の締め込みによる内筒金具41の移動量xに
相当しており、従って、予め連結ゴム弾性体43に加え
られていた引張り方向の剪断歪が、分担荷重による上板
金具10の圧縮方向の移動によって打ち消される。その
ため、連結ゴム弾性体43は剪断歪がほどんど加えられ
ていない状態となる。その結果、リアエンジンマウント
を自動車に組付けた状態において連結ゴム弾性体43に
はほとんど剪断歪がないので、その後の上下方向の振動
入力に対して、連結ゴム弾性体43に発生する歪を最小
限に抑えることができ、そのため連結ゴム弾性体43の
耐久性が従来に比べて大幅に高められる。具体的には、
一定荷重の繰り返し試験において、従来品に比べて4倍
以上の耐久性が確認されている。
【0020】さらに、リアエンジンマウントの自動車へ
の組付けにより、上板金具10が下方に移動し、筒状部
12の下端止め部12aと環状の凸部34との間にバウ
ンド方向のクリアランスが設けられ、連結ゴム弾性体4
3の凸部43aとストッパ部44との間にリバウンド方
向のクリアランスが設けられる。そのため、バウンド方
向の振動入力が過大になると、筒状部12の止め部12
aが凸部34に当接することにより、バウンド方向の振
動入力が抑えられる。また、リバウンド方向の振動入力
が過大になると、連結ゴム弾性体43の凸部43aがス
トッパ部44に当接することにより、リバウンド方向の
振動入力が抑えられる。そのため、上下方向の過大な振
動入力による、支持ゴム弾性体31,32及び連結ゴム
弾性体43の剪断方向の過大な変形を防止できる。
【0021】また、リアエンジンマウントの自動車への
搭載により、連結ゴム弾性体43に剪断歪がほとんど加
えられない状態になっているため、その前後方向の剛性
が従来に比べて高められている。その結果、自動車の前
後方向の大きな振動入力によるシフトレバーの抜けを防
止できまたシフトレバーに加えられる衝撃を低減でき
る。
【0022】さらに、剛性の高められた連結ゴム弾性体
43の左右方向にすぐり43bを設けたことにより、車
両左右方向の振動入力に対するばね特性が柔らかくなる
ように調整されており、良好な操縦安定性を確保できる
と共に、車両の乗り心地を良好にできる。
【0023】なお、上記実施形態においては、上板金具
10側からボルト25を挿入し、下板金具20に取付け
られたナット22に螺着させるようになっているが、逆
にストッパ部44側にナットを固着させ、下板金具20
側からボルトを挿入しナットに螺着させるようにしても
よい。
【0024】また、上記実施形態においては、ゴムブッ
シュ40は外筒金具42を有しており、筒状部12に外
筒金具42を圧入することにより上板部材10に取付け
られる構成となっているが、これに代えて、外筒金具を
用いずに連結ゴム弾性体を直接筒状部12に加硫接着さ
せてゴムブッシュを構成するようにしても良い。さら
に、内筒金具もなくして、ボルト等の支軸部に連結ゴム
弾性体を接着させるようにしてもよい。
【0025】さらに、本実施形態においては、上板金具
及び下板金具は、長方形の金属平板の長手方向両側を折
り曲げた折曲板になっているが、これに代えて、上板金
具及び下板金具を平板状の金具により構成することもで
きる。また、本実施形態においては、上板金具が車両の
トランスミッション側に取り付けられ、下板金具が車体
フレーム側に取り付けられるようになっているが、これ
を逆にすることもできる。その他、上記実施形態に示し
たリアエンジンマウントについては、一例であり、本発
明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施
することができる。
【0026】
【発明の効果】上記請求項1の発明によれば、エンジン
マウントの車両搭載前において、予め連結ゴム弾性体に
引張り方向の剪断歪を加えておくことにより、エンジン
マウントを車両に搭載したときに、圧縮方向の分担荷重
が加えられるため、剪断歪が打ち消され、連結ゴム弾性
体がほとんど剪断歪の加えられていない状態にされる。
その結果、上下方向の振動入力に対する連結ゴム弾性体
の耐久性が飛躍的に高められる。さらに、エンジンマウ
ントの前後方向の剛性が高められたことにより、例えば
シフトレバーの抜けを防止でき、シフトショックを低減
できる。また、左右方向の剛性を適正の調整でき、それ
により自動車の操縦安定性を確保できると共に乗り心地
を良好にできる。
【0027】また、連結ゴム弾性体の形成を、第1及び
第2の板状金具とは別個に、容易かつ安価に行うことが
できる。(請求項2の発明の効果)。さらに、連結ゴム弾
性体の引張り量を正確にコントロールできることによ
り、分担荷重が加えられた後の連結ゴム弾性体の剪断歪
を確実に除去することができる(請求項3の発明の効
果)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるリアエンジンマウント
を概略的に示す正面断面図である。
【図2】上板金具及び下板金具と共に支持ゴム弾性体を
一体加硫成形により形成したゴム加硫成形品Mを示す正
面断面図である。
【図3】ゴム加硫成形品の筒状部にゴムブッシュを装着
した状態を示す正面断面図である。
【図4】エンジンマウントを自動車に装着した状態を示
す正面断面図である。
【図5】従来例であるエンジンマウントの自動車への装
着前の状態を示す正面断面図である。
【符号の説明】
10…上板金具、11…水平部、11a…円形孔、12
…筒状部、13,14…折曲部、20…下板金具、21
…水平部、21a…円形孔、22…ナット、23,24
…折曲部、25…ボルト、31,32…支持ゴム弾性
体、33…薄肉部、34…環状凸部、40…ゴムブッシ
ュ、41…内筒金具、42…外筒金具、43…連結ゴム
弾性体、44…ストッパ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 貴司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D035 CA05 CA09 3J048 AA01 AC01 BA04 BB10 EA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部に貫通孔を有する第1の板状金具
    と、 該第1の板状金具に対して所定距離を隔てて対向配置さ
    れる第2の板状金具と、 前記第1の板状金具及び第2の板状金具の対向面間中央
    部を挟んだ両側に位置する対向面間両側部に配設され
    て、該第1の板状金具及び第2の板状金具間を弾性的に
    連結する一対の支持ゴム弾性体と、 前記第1の板状金具の貫通孔に挿通支持されて該第1の
    板状金具の両側に突出する筒状部と、 該筒状部にその内周面から離間した状態で同軸的に挿通
    配置される支軸部と、該筒状部と該支軸部の間に設けら
    れて該筒状部と支軸部間を弾性的に連結する筒状の連結
    ゴム弾性体とを備えたエンジンマウントであって、 前記連結ゴム弾性体に軸方向の剪断歪が加えられていな
    い状態で、前記支軸部を軸方向に相対的に変位させて該
    連結ゴム弾性体が前記第2の板状金具方向に引っ張られ
    た状態で該支軸部を該第2の板状金具に係止させること
    とし、 該連結ゴム弾性体が該第2の板状金具方向に引っ張られ
    た状態で、該第1の板状金具がエンジン側及び車体側の
    うちのいずれか一方に取付けられ、該第2の板状金具が
    エンジン側及び車体側の他方に取付けられることによ
    り、該連結ゴム弾性体が該第2の板状金具方向に引っ張
    られた状態から解除されることを特徴とするエンジンマ
    ウント。
  2. 【請求項2】 前記連結ゴム弾性体の内周面に内筒金具
    が固着されると共に、該連結ゴム弾性体の外周面に外筒
    金具が固着されており、該内筒金具が前記支軸部に外嵌
    され、また該外筒金具が前記筒状部に圧入固定されてい
    ることを特徴とする前記請求項1に記載のエンジンマウ
    ント。
  3. 【請求項3】 前記支軸部がボルト及びナットにより構
    成されており、該ボルトがナットに螺着されて、それぞ
    れ前記第2の板状金具と前記内筒金具に係止されること
    を特徴とする前記請求項1または請求項2に記載のエン
    ジンマウント。
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