JP2001001774A - 電気自動車のアクスル構造 - Google Patents
電気自動車のアクスル構造Info
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Abstract
易に車体に装着できる電気自動車のアクスル構造を提供
することにある。 【解決手段】 駆動源としての電動モータ16と同電動
モータと同軸上に連結された車軸21、27の回転を減
速して車輪に伝達する減速機26とを車両の左右輪
WL,WRに対応させて配設した電気自動車のアクスル構
造において、電動モータ16を収容する電動モータケー
ス部12と.減速機26を収容する減速機ケース部14
と、電動モータケース部及び減速機ケース部間に配設さ
れると共に両ケース部より外径D2が小さく形成され
た、車軸21、27を収容する車軸ケース部13と、同
車軸ケース部13の外壁面に配設されたリーフスプリン
グ6の取り付け座23とを備える。
Description
ル構造、特に、駆動輪を支持するアクスルケース内に駆
動モータが収容された電気自動車のアクスル構造に関す
る。
機関搭載車のエンジン部を駆動モータに置き換えたもの
や、車輪直結型減速機付きモータを採用した車輪直結型
電気自動車が知られている。このうち、車軸直結型の電
気自動車は駆動輪を枢支するアクスルケースに直接駆動
モータを配備し、動力伝達経路の短縮化を図れる。しか
も、このタイプの電気自動車は動力伝達損失が比較的大
きなデファレンシャルを排除し、さらに、アクスルケー
スに支持された左右個別の駆動モータの回転力を比較的
動力伝達損失が小さい平歯車を用いた減速機で減速し、
左右の駆動輪にそれぞれ伝達するようにできる。
減速機を収容した場合、駆動モータと対抗するモータケ
ース部や減速機と対抗する減速機ケース部が比較的大き
な外径を成すこととなる。たとえば、実公平3−445
62号広報に開示される電気自動車のアクスルケースは
左右個別の駆動モータを互いに背中合せに近い状態で連
結し、それらに隣接して左右減速機を配備しており、ア
クスルの主要部全体が比較的大きな外径を成している。
ここで用いられる車軸懸架サスペンションは、アクスル
ケースの車幅方向中央部分の外部に同部位を覆う支持枠
を備え、その支持枠の前後端部が車幅方向に向けられた
前後一対のリーフスプリングを介し車体側に上下変位可
能に連結されている。
型の電気自動車はそのアクスルケースの主要部全体、あ
るいは、バネ受け部となる左右端近傍部が比較的大きな
外径を成すこととなる。このため、このような車軸直結
型の電気自動車のアクスルを従来の車軸懸架サスペンシ
ョンをそのまま用いて車体に取り付けるには次ぎのよう
な問題がある。
を成している場合に、車軸懸架サスペンションとして従
来のリーフスプリング式のものを用いると、リーフスプ
リングの中央部がアクスルケースとの結合締め付け部と
して大きく占められてしまい、バネ機能を成す両側部位
が大幅に低減する。このため、リーフスプリング式サス
ペンション装置を用い、所定のバネ定数を確保するよう
に形成するには、リーフスプリングが極めて大きくな
り、取り付けスペースの確保が困難となるいう問題があ
る。この点を考慮し、実公平3−44562号広報に開
示される電気自動車のように、アクスルケースを車幅方
向に向けられた前後一対のリーフスプリングを介し車体
に取り付けるという特殊なサスペンションを使用せざる
を得ず、このサスペンションを取り付けるための車体下
部の構成も従来と大幅に変更する必要があり、コスト増
を招くという問題がある。本発明はこのような課題を考
慮し、既存の車軸懸架サスペンションを利用して容易に
車体に装着できる電気自動車のアクスル構造を提供する
ことを目的としている。
めに、請求項1の発明では、電気自動車のアクスル構造
として、駆動源としての電動モータと同電動モータと同
軸上に連結された車軸の回転を減速して車輪に伝達する
減速機とを車両の左右輪に対応させて配設したものであ
って、上記電動モータを電動モータケース部に収容し、
上記減速機を減速機ケース部に収容し、上記電動モータ
ケース部及び上記減速機ケース部間に上記車軸を収容す
る車軸ケース部を配設し、同車軸ケース部の外径が両ケ
ース部より小さく形成され、上記車軸ケース部の外壁面
にリーフスプリングの取り付け座が配設されるようにし
ている。ここでは、比較的外径の大きな電動モータケー
ス部及び減速機ケース部間に外径を比較的小さくした車
軸ケース部を配備したので、電動モータケース部及び減
速機ケース部の影響を受けることなく、アクスル内にデ
ファレンシャルを収容した従来の車両と同様にリーフス
プリングを用いた車軸懸架式サスペンションを配備でき
る。このため、デファレンシャルを収容したアクスルを
使用した従来の車両との間で、車軸懸架式サスペンショ
ン及びフレームを共通化でき、コスト低減を図れる。
態例としての電気自動車のアクスル構造を適用したリア
アクスル1を示した。このリアアクスル1は図示しない
電気自動車の後部フロア2と一体的に結合された左右サ
イドメンバ3及びクロスメンバ4に対して車軸懸架サス
ペンション5を介し上下動可能に連結される。車軸懸架
サスペンション5は、図3に示すように、左右の各リー
フスプリング6及びショックアブソーバ8から成る衝撃
吸収機構を備え、これらの働きにより車体側の乗員が受
ける衝撃を低減し、居住性を向上させている。リーフス
プリング6の前端部はばねブラケット9aを介し左右サ
イドメンバ3にピン結合され、後端部はシャックルリン
グ7にピン結合され、ブラケット9bを介して左右サイ
ドメンバ3に取り付けられている。
持されたリアアクスル1はアクスルケース11と、その
内部に収容される電動モータ16、第1、第2アクスル
シャフト21、27及び減速機26からなる左右一対の
駆動力伝達系PTを備え、同駆動力伝達系PTからの回
転力を受けて回転する左右の車輪WL,WRを枢支する。
径が増減変化する円筒部材であり、車幅方向X中央側よ
り車外側に向けて電動モータケース部12と車軸ケース
部13と減速機ケース部14と軸受部15とを一対左右
対称に配備し、即ち、車両の左右の車輪WL,WRに対応
させて配設したものであって、全体を一体結合して形成
されている。ここで、左右の各電動モータケース部12
は車幅方向Xでの中央側壁板121、121が互いに背
中合せの状態で重なり、その外周縁のフランジ状部位が
複数のボルト37(図2に1つのみ示した。)で締め付
け結合され、アクスルケース本体11の中央部として比
較的大きな外径D1の中央筒部が形成されている。電動
モータケース部12は左右の車輪WL,WRの駆動源を成
す電動モータ16を収容し、ケースとして機能してお
り、その内部にロータ17と一体化された回転軸18が
枢支される左右一対の軸受枠19を備える。なお、符号
20は電動モータ16を図示しないモータ制御回路に接
続するケーブルを示す。
径D1に比べて小さな上下方向外径D2の車軸ケース部
13が軸受枠19より延出する。軸受枠19は中央部よ
り回転軸18を突き出しており、その先端部はジョイン
ト20を介し車軸としての第1アクスルシャフト21に
一体回転可能に連結される。
中空でかまぼこ形の断面形状を成し、その上壁面にダン
パ22のシート部221(図3参照)が当接され、下壁
面にはリーフスプリング6の取り付け座23が一体接合
される。なお、ダンパ22の過度な変位を規制するダン
パ受け34がサイドメンバ3に一体的に接合されてい
る。ダンパ22のシート部221と車軸ケース部13と
取り付け座23とリーフスプリング6とは互いに重ね合
わされ、一対のU字型ボルト24及びナット25により
互いに締め付け結合される。ここで車軸ケース部13は
電動モータケース部12の外径D1に比べて小さな上下
方向外径D2に形成される。このように車軸ケース部1
3の上端が比較的低位置に保持されることにより、図1
に2点鎖線で示すようにアクスルケース本体11とサイ
ドメンバ3及びクロスメンバ4が干渉することを回避で
き、リアアクスル1の上方変位量を十分確保できる。更
に、車軸ケース部13の下端が路面rに対して比較的高
位置に保持されることにより、リーフスプリング6の取
付け時に過度に車両の最低地上高hが低くなることを防
止できる。更に、車軸ケース部13は前後方向Yの外径
D3に比べて上下方向外径D2が十分に大きく確保され
ており、これにより、アクスルケース本体11の曲げ剛
性の過度の低下を防止している。更に、車軸ケース部1
3は内部に第1アクスルシャフト21を収容するのみで
あり、前後方向Yの外径D3(図3参照)は特に小さく
形成される。これにより、車軸ケース部13の取り付け
座23に重なるリーフスプリング6の中央締め付け部の
幅(ほぼ外径D3と同幅)を全体長さL1に対して比較
的小さく設定でき、バネ機能を成すリーフスプリング6
の両側の弾性変位可能部位を十分大きく確保できる。こ
のため、リーフスプリング6の全体長さL1を過度に大
きくすることなく所望値のバネ定数を確保できる。
向に広がるように延出し、上述の外径D2や外径D1よ
り大きな外径D4の減速機ケース部14が連続形成され
る。減速機ケース部14は中空円盤状を成し、その車外
側端はその外径がしぼられ、しぼり壁143の開口端よ
り比較的小径の円筒状の軸受部15が突出し形成され
る。なお、減速機ケース部14は車軸ケース部13と一
体の車外側拡径部141の外周端と減速機ケース部14
の外周壁部142とが突き合わされ、両者を複数の締め
付けボルト50で一体結合している。
からなる減速機26が配備される。減速機26は第1ア
クスルシャフト21の回転を所定減速比で減速して第2
アクスルシャフト27に伝達するもので、第1アクスル
シャフト21と一体のサンギア28と、第2アクスルシ
ャフト27と一体のキャリア29と、同キャリア29に
枢着されサンギア28と噛み合う遊星ギア30と、外周
壁部142の内周壁に一体結合され遊星ギア30と噛み
合うリングギア31とで構成される。
ト27を回転可能に嵌挿し、外周側にベアリング32を
介し第2アクスルシャフト27と一体のハブ32を枢支
するという全浮動型のアクスルシャフト構造を採る。な
お、ハブ32にはブレーキドラム33及び車輪WRが図
示しないハブボルトで締め付け結合される。上述のとこ
ろではリアアクスル1の右半部について主に説明したが
左半部も左右対称に形成され、ここでは重複説明を略
す。
しない電気自動車は、左右の駆動力伝達系PTの各駆動
源である各駆動モータ16がそれぞれ回転制御され、左
右車輪WL,WRが回転し、走行する。この走行時におい
て、車軸懸架サスペンション5の働きで左右の車輪
WL,WRからの路面反力は吸収され、減衰されて走行時
の乗員の居住性確保が図られる。この際、リアアクスル
1は通常走行位置P1の近傍で上下動し、過度な路面反
力を、例えば左車輪WLが受けると同車輪が最大上方位
置P2側に変位する。その際、ダンパ22がダンパ受け
34に当接してそれ以上の過度の変位を防止できる。こ
こで、サイドメンバ3と対抗する車軸ケース部13の上
下方向の外径D2は他の部位より比較的小さく形成され
ているので、リアアクスル1がサイドメンバ3側と干渉
することなく、上下変位量を比較的大きく確保できると
いう利点がある。
図4(a)に示すように、外径D1,D4が比較的大き
い電動モータケース部12及び減速機ケース部14の間
に、上下、前後の各外径D2、D3が小さく設定された
車軸ケース部13を連続形成し、同部にリーフスプリン
グ6を装着できるようにした。このため、リアアクスル
1の主要部が比較的大きな外径を保持するにもかかわら
ず、その影響を受けることなく、図(b)に示すように
デファレンシャル35を使用し同デファレンシャル35
をリアアクスル36の中央に収容してなる従来の車両と
同様の車軸懸架式サスペンション5及び従来のフレーム
7をそのまま使用可能であり、それらの共通化が図れ、
コスト低減に寄与できる。
部12と車軸ケース部13と減速機ケース部14と軸受
部15とからなる左右半部を上述の左右中央側壁板12
1、121が互いに複数のボルト37で結合され、容易
に2分割でき、更に、減速機ケース部14において、車
外側拡径部141と外周壁部142とが締め付けボルト
50で一体結合され、容易に2分割できる。このため、
図1のリアアクスル1は車両からの着脱がが容易化さ
れ、保守点検にの容易化をも図れる。
13の下面にリーフスプリング6の取り付け座23を形
成したが、場合により、車軸ケース部13の上面にリー
フスプリング6の取り付け座を形成しても良く、さら
に、図1の車軸懸架サスペンション5はエアスプリング
7と組み合わされたリーフスプリング6を用いいていた
が、車高調整機能を排除した単にリーフスプリングのみ
の車軸懸架サスペンションを用いても良く、この場合も
図1のリアアクスル1と同様の作用効果が得られる。
ば、電動モータケース部及び減速機ケース部の影響を受
けることなく、アクスル内にデファレンシャルを収容し
た従来の車両と同様にリーフスプリングを用いた車軸懸
架式サスペンションを配備できるので、デファレンシャ
ルを収容したアクスルを使用した従来の車両との間で、
車軸懸架式サスペンション及びフレームを共通化でき、
コスト低減を図れる。
の適用されたリアアクスルとそれに結合される車軸懸架
サスペンションの要部概略構成図である。
架サスペンションの要部概略側面図である
懸架サスペンションを示し、(a)は図1のリアアクス
ルを使用した場合を、(b)は駆動力伝達系にデファレ
ンシャルを使用したエンジン駆動の車両のリアアクスル
を使用した場合をそれぞれ示す。
Claims (1)
- 【請求項1】駆動源としての電動モータと同電動モータ
と同軸上に連結された車軸の回転を減速して車輪に伝達
する減速機とを車両の左右輪に対応させて配設した電気
自動車のアクスル構造において、 上記電動モータを収容する電動モータケース部と.上記
減速機を収容する減速機ケース部と、 上記電動モータケース部及び上記減速機ケース部間に配
設されると共に両ケース部より外径が小さく形成され
た、上記車軸を収容する車軸ケース部と、 上記車軸ケース部の外壁面に配設されたリーフスプリン
グの取り付け座と、を有したことを特徴とする電気自動
車のアクスル構造。
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