JP2001001555A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JP2001001555A
JP2001001555A JP17212699A JP17212699A JP2001001555A JP 2001001555 A JP2001001555 A JP 2001001555A JP 17212699 A JP17212699 A JP 17212699A JP 17212699 A JP17212699 A JP 17212699A JP 2001001555 A JP2001001555 A JP 2001001555A
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JP
Japan
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ink
liquid
recovery
cleaning
cleaning liquid
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JP17212699A
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English (en)
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Satoshi Sakuraoka
聡 櫻岡
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクの目詰まりを確実に解消できると共にイ
ンクの利用効率を格段に向上させたインクジェットプリ
ンタを提供する。 【解決手段】印字ヘッド15を支持するヘッド支持部材
16には上方のインクタンク17からインクが流入する
インク導入路19と下方の洗浄液タンク33から洗浄液
が流入する洗浄液供給路22が形成されている。印字時
には開閉弁18が開いてインク導入路19からインク受
給孔44、共通インク供給溝43及びインク流路41を
介してインクが発熱素子42に供給され、回復吐出時に
は開閉弁18が閉じ、キャップ部材26が印字ヘッド1
5に密着し、開閉弁32が開き、吸引ポンプ28が駆動
されて、洗浄液タンク33の洗浄液が洗浄液導入路31
から洗浄液受給孔45、共通インク供給溝43及びイン
ク流路41を介してインク吐出ノズル37からキャップ
26−1に吸引されて流出し、排液収納部材29内に回
収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクの目詰まり
を確実に解消できると共にインクの利用効率を格段に向
上させたインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクボトルのインクを用紙
面に吐出して印字を行うインクジェットプリンタがあ
る。インクジェットプリンタは、300dpi(ドット
/インチ)又はそれ以上の高い密度で形成された多数の
印字素子を備えた印字ヘッドによって印字情報に応じた
文字や画像を記録(印字、印刷)する。
【0003】インクジェットプリンタによる記録方法
は、チップ状の小基板からなる印字チップのインク吐出
面に多数配列されている微細なノズルからインクの液滴
を吐出させ、このインク滴、つまり印字ドットを紙や布
などの被記録材に吐出・着弾させて吸収させ、これによ
り文字や画像等の記録を行なうものであり、騒音の発生
が少なく、特別な定着処理を要することもなく且つフル
カラー記録も比較的容易な記録方法である。フルカラー
記録は、通常、減法混色の三原色であるイエロー(黄
色)、マゼンタ(赤色染料名)及びシアン(緑味のある
青色)の3色のインク、或は文字や画像の黒色部分など
に用いられる黒を加えた4色のインクを用いて行われ
る。
【0004】インクの液滴を吐出させる方法としては、
ピエゾ抵抗素子(圧電素子)などの電気機械変換素子を
用いてインク加圧室に機械的変形による圧力を生じさ
せ、これにより微小ノズルから液滴を吐出させるピエゾ
ジェット方式や、微細なインク加圧室に発熱体を配し
て、これに電気パルスを与え高速でインクと発熱体の界
面に気泡を発生させ、その気泡の成長力を利用して微小
ノズルから液滴を吐出させるサーマルジェット方式など
がある。
【0005】また、上記のサーマルジェット方式には、
インク滴の吐出方向により、二通りの構成がある。一つ
は発熱体の発熱面に平行な方向へインクを吐出する構成
のサイドシュータ型であり、他の一つは発熱体の発熱面
に垂直な方向にインクを吐出するルーフシュータ型であ
る。このようなルーフシュータ型のサーマルインクジェ
ットプリンタに用いられる印字ヘッドの製法として、シ
リコンLSI形成処理技術と薄膜形成技術を利用して、
複数の発熱素子とこれらを個々に駆動する駆動回路とイ
ンク供給路とインク吐出ノズルとを備えた多数の印字チ
ップを一枚のシリコンウエハ上にモノリシックに形成す
る方法がある。
【0006】図4(a) は、そのようなルーフシュータ型
サーマルジェット方式の印字チップのインク吐出面を示
す平面図であり、同図(b) は、その背面図である。ま
た、同図(c) は、同図(a) の一点鎖線aで四角く囲んだ
部分のオリフィス板を取り除いて内部を示す拡大図であ
り、同図(d) は、同図(c) のA−A′断面矢視図であ
る。 同図(a) に示す印字チップ1は、1つのシリコン
チップ基板上にノズル列2を4列備えた印字ヘッドであ
る。これら4列のノズル列2は、それぞれイエローイン
ク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)
又はブラックインク(Bk)のインクを吐出するように
構成されている。
【0007】同図(a) 〜(d) に示すように、印字チップ
1は、シリコンチップ基板3の上面に駆動回路4がLS
I形成処理技術により形成され、共通インク供給溝5が
例えば湿式エッチングにより穿設され、この共通インク
供給溝5に連通しシリコンチップ基板3の裏面に開口す
るインク受給孔6がシリコンチップ基板3を貫通してい
る。
【0008】上記の駆動回路4と共通インク供給溝5の
間にはホトリソ技術等による薄膜形成技術により、発熱
抵抗体膜からなる複数条の発熱部7が例えば64個、1
28個、又は256個というように多数形成されて、更
にこれらの発熱部7に、配線電極として共通電極8と個
別配線電極9とが接続されて、発熱部7、共通電極8及
び個別配線電極9から成る発熱素子がストライプ状に多
数形成されている。
【0009】その個別配線電極9には駆動回路4の電極
端子4−1が接続され、シリコンチップ基板3表面の上
下端部に外部との接続用電極端子10が形成されてい
る。そして、これらの上に、上記の接続用端子10部分
を除く全面に、隔壁11が積層されている。隔壁11
は、一方で共通インク供給溝5の左方でインクを外部か
ら遮断するインクシール壁を形成し、他方では個別配線
電極9及び駆動回路4上で同じくインクを外部から遮断
するインクシール壁を形成し、更にこの個別配線電極9
部分の隔壁11は、各発熱部7と発熱部7の間に伸び出
す突設部分11−1を備えている。隔壁11の上記個別
配線電極9及び駆動回路4上の部分を櫛の胴とすれば、
これから各発熱部7間に伸び出す突設部分11−1は櫛
の歯に相当する形状をなし、この櫛の歯を仕切り壁とし
て、その歯と歯の間の付け根部分に発熱部7が位置する
微細なインク加圧室12が発熱部7の数だけ区画・形成
されている。
【0010】更にこれらの上、つまり隔壁11の上にオ
リフィス板13が積層され、そのオリフィス板13の上
記発熱部7に対向する位置に、多数のインク吐出ノズル
14が穿設されて、上述した4列のノズル列2を形成し
ている。4列のノズル列2は、互いに平行して形成さ
れ、端部のインク吐出ノズル14が相互に同一高さに揃
えて形成されている。つまり、4列のノズル列2は相互
に上下のズレの無いように形成されている。
【0011】このような印字チップ1の解像度、すなわ
ちインク吐出ノズル14の配設ピッチは、現今では極め
て一般的なもので300dpi(ドット/インチ)、高
解像度のものでは600dpiが普通である。600d
piをミリ換算で見ると1mm当り約24個の発熱部7
及びインク吐出ノズル14から成る印字素子が一列に並
ぶことになり、そのピッチは約42μmであって、極め
て微細である。
【0012】このような形状で、不図示のシリコンウエ
ハ上の多数のシリコンチップ基板3上に印字チップ1が
完成する。そして、最後に、ダイシングソーなどを用い
てカッテングして、シリコンチップ基板3毎に個別に分
割し、実装基板にダイスボンデングし、端子接続して、
実用単位の印字チップ1となる。
【0013】この印字チップ1は、外部からインク受給
孔6へ供給されるインクが共通インク供給溝5を介して
インク加圧室12に供給され、印字に際しては発熱部7
が印字情報に応じて選択的に通電され、瞬時に発熱して
インクに膜沸騰現象を発生させ、その核気泡の圧力によ
り、その発熱部7に対応するインク吐出ノズル14から
インク滴が吐出される。このような印字チップ1では、
インク滴はインク吐出ノズル14の孔径に対応する大き
さの略球状の形で吐出され、紙面上に略その倍の径の大
きさとなって印字される。
【0014】一般に、プリンタは、構成上の分類として
シリアル式とライン式に分類できる。シリアル式では、
通常、その印字ヘッドとして上記の印字チップ1が単体
で用いられ、その印字チップ1がインクタンクと共に図
4(a) の横方向に往復移動しながら用紙面にインク滴を
吐出して印字を行う。用紙は図4(a) の縦方向に間欠搬
送される。
【0015】一方、ライン式のプリンタは、図4(a) の
印字チップ1を横にして用紙の幅方向の印字領域一杯に
並べて配置した長尺の印字ヘッドを用い、その印字ヘッ
ドをプリンタ本体側に固定し、用紙のみを縦方向に間欠
搬送する方式であり、高速性に対応しており、機械的な
負荷も小さい。
【0016】ところで、上記のシリアル式あるいはライ
ン式のいずれの場合でも、インクジェットプリンタは、
印字を休止している状態が長時間になると、印字チップ
1内に残留したインクが乾燥するため、上述したように
極めて微細な孔からなるインク吐出ノズル14が目詰ま
りを起す虞がある。
【0017】そこで、その目詰まりを解消するために、
又は予防するために、印字チップ1のノズル面(インク
吐出ノズル14の配設面)にキャップ部材を密着させ、
印字を休止しているときの印字チップ1内のインクの乾
燥を防止し、且つ印字開始の直前等には、ノズル面に密
着させたキャップ部材内を減圧することによって、イン
ク吐出ノズル14を介して印字チップ1内部のインクを
外部へ吸引して、インクを強制的に吐出させるいわゆる
吸引回復吐出を行わせる。
【0018】この吸引回復吐出によって、乾燥していた
かも知れないインクが吸引されて外部に吐出され、これ
により、インク吐出ノズル14の目詰まりが防止され、
あるいは発生した目詰まりが解消される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
吸引回復吐出は、インク吐出ノズル14の目詰まり防止
には極めて有効な処置ではあるが、キャップ部材に覆わ
れた印字チップのインク吐出ノズル全てから等量のイン
クを吸引してしまうため、印字チップ1内に残留してい
たインク量の数倍の量のインクが吸い出されてしまう。
つまり、大量のインクが廃棄されてしまうという不都合
な問題を有している。
【0020】特にライン式の印字ヘッドのように、プリ
ンタ本体の最大印字幅分のノズル列を持ったインク吐出
ノズル数の多い長尺の印字ヘッドでは、上記のような吸
引回復吐出で破棄されるインクの量は極めて多く、多量
のインクが無駄に消費されて極めて不経済であるという
問題を有していた。
【0021】更に、プリンタを長時間休止状態に置いた
後等には実際にインク吐出ノズルに目詰まりを生じてい
る場合が多く、このようなときは1回の吸引回復吐出で
は乾燥インク等の目詰まりを起している異物を取り除く
ことが出来ず、複数回の吸引回復吐出を行うことにな
り、益々大量のインクを廃棄してしまうことになる。
【0022】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
インクの目詰まりを確実に解消できると共にインクの利
用効率を格段に向上させたインクジェットプリンタを提
供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
プリンタは、インク供給手段と、吐出ノズルと、上記イ
ンク供給手段から供給されたインクを上記吐出ノズルに
流通させるインク流路と、上記吐出ノズルから上記イン
クを吐出させるエネルギーを発生させるエネルギー発生
手段と、上記吐出ノズルに被装されるキャップ部材と、
上記キャップ部材を介して上記吐出ノズルから上記イン
ク流路内の液体を吸引するための吸引手段と、回復吐出
液供給手段と、該回復吐出液供給手段から供給された回
復吐出液を上記インク流路中に流入させる回復吐出液流
路とを有して構成される。
【0024】上記回復吐出液は、例えば請求項2記載の
ように、専用の洗浄液であることが好ましく、これによ
り、インクの目詰まりを確実に解消できると共に特にラ
イン式のプリンタの場合においてインクの利用効率を格
段に向上させることができる。また、例えば請求項3記
載のように、上記吸引手段と上記回復吐出液供給手段と
は上記回復吐出液の循環流路を形成するように連通接続
しても良く、これにより、回復吐出液を循環使用できる
と共に、回復吐出液のタンクを回収液容器と共用化で
き、プリンタの小型化を促進できる。
【0025】更に、請求項4記載のように、本発明は吐
出ノズルが最大印字幅全域に設けられたライン式インク
ジェットプリンタに適用することにより、インクの利用
効率をより一層向上させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1(a) は、一実施の形態に
おけるインクジェットプリンタの主要部の構成を模式的
に示す側断面図である。同図に示すように、このインク
ジェットプリンタの印字ヘッド15は、インク吐出面を
下に向け、背面をヘッド保持部材16に固着されて支持
されている。印字ヘッド15には、その背面に形成され
ている後述するインク受給孔に、インクタンク17から
開閉弁18、インク導入路19、及びヘッド保持部材1
6内に形成されているインク供給路21を介してインク
が供給される。
【0027】ヘッド保持部材16には、上記のインク供
給路21の他に、洗浄液供給路22が形成されている。
洗浄液供給路22は、一方の端部はヘッド保持部材16
の下面、つまり印字ヘッド15が設置されている面に開
口する流入口23を形成し、他方の端部は印字ヘッド1
5の背面に形成されている後述する洗浄液受給孔に連通
する受給孔連通口24を形成している。そして、流入口
23と受給孔連通口24との間に逆止弁25を備えてい
る。逆止弁25は、洗浄液供給路22内を流動する洗浄
液の流入口23から受給孔連通口24方向への流動を許
可し、これと反対方向となる受給孔連通口24から流入
口23方向への流動を禁止する。
【0028】また、印字ヘッド15の下方には、不図示
の用紙搬送路の下方に、キャップ部材26が昇降自在に
配置される。上記のキャップ部材26は、排液回収路2
7を備え、この排液回収路27は吸引ポンプ28を介し
て排液収納部材29に連通している。このキャップ部材
26には、更に洗浄液導入路31が形成されている。洗
浄液導入路31は、開閉弁32を介して洗浄液タンク3
3に連通している。
【0029】一般に、プリンタは、その構造上、通紙路
の下方に比較的大きな空間が形成されている。本例にお
けるキャップ部材26、排液回収路27、吸引ポンプ2
8、排液収納部材29、洗浄液導入路31、開閉弁3
2、洗浄液タンク33等は、通紙路下方の通常では用い
られていない空間を利用して配置される。
【0030】図2(a) は、図1に破線の丸Bで囲んで示
し印字ヘッド15及びヘッド保持部材16の拡大図であ
り、図2(b) は印字ヘッド15のやや拡大して示す背面
図、図2(c) は同じくその印字ヘッド15のインク吐出
面を示す正面図、図2(d) は同図(b) のC−C′断面矢
視図または同図(c) のD−D′断面矢視図をヘッド保持
部材16と共に示す図である。尚、同図(a) に示す印字
ヘッド15は同図(b)のE−E′断面矢視図になってい
る。また、図1に示した構成と同一の構成部分には図1
と同一の番号を付与して示している。
【0031】図2(a) 〜(d) に示すように印字ヘッド1
5は、インク吐出面を形成するオリフィス板35に4列
のノズル列36を備え、各ノズル列36には多数のイン
ク吐出ノズル37が形成されている。本例の印字ヘッド
15は、所謂ライン式印字ヘッドであり、吐出ノズル3
7が、所定の間隔で印字領域の幅全域に亙り設けられて
いる。
【0032】オリフィス板35はチップ基板38に隔壁
39を介して積層されており、チップ基板38とオリフ
ィス板35との間に、隔壁39の厚さに対応するインク
流路41が形成されている。このインク流路41内の上
記インク吐出ノズル37に対向する位置のチップ基板3
8側に発熱素子42が配置されている。
【0033】チップ基板38には上記のインク流路41
に連通する共通インク供給溝43が穿設されており、更
にこの共通インク供給溝43に連通するインク受給孔4
4及び洗浄液受給孔45が穿設されて、チップ基板38
の裏面(印字ヘッド15の背面)まで貫通している。
【0034】この印字ヘッド15は、図4の印字チップ
1の場合に比較して、インク受給孔44の他に洗浄液受
給孔45が設けられている点が異なる。但し、洗浄液受
給孔45は、インク受給孔44と全く同一の工程で、イ
ンク受給孔44と同様な形状で、インク受給孔44と同
様に共通インク供給溝43に連通するように設けられる
ものであり、この印字ヘッド15を製作する上での設計
の手数の増加、製造工程の工数の増加等の面倒なことは
一切生じない。
【0035】つまり、インク受給孔44と同一構成の洗
浄液受給孔45を設けた点を除けば、図4に示した印字
チップ1と、略同様の構成であり、上述した4列のノズ
ル列36から、イエローインク(Y)、マゼンタインク
(M)、シアンインク(C)、及びブラックインク(B
k)を夫々吐出するように構成されていることも図4に
示した印字チップ1の場合と同様である。
【0036】この図2(a) に示す印字ヘッド15は、印
字を行うときの状態を示しており、4列のノズル列36
により印字に用いられる夫々のインクは、図1に示すイ
ンクタンク17から、開いた開閉弁18を通過し、イン
ク導入路19から、図2(a)に示すように、矢印a及び
矢印bで示すようにヘッド保持部材16のインク供給路
21に流入し、更に矢印c及び矢印dで示すように印字
ヘッド15のインク受給孔44を介して共通インク供給
溝43に流入する。そして、その共通インク供給溝43
から、図2(d) に矢印eで示すように、インク流路41
に供給され、発熱素子42の発熱により、矢印fで示す
ように、インク吐出ノズル37から外部の不図示の紙面
に向けて吐出される。
【0037】このとき、ヘッド保持部材16の洗浄液供
給路22内の逆止弁25は閉じており、上記のようにイ
ンク導入路19から図2(a) の矢印c及び矢印dで示す
ように共通インク供給溝43に流入したインクが、洗浄
液受給孔45から背後に抜けて洗浄液供給路22から外
部に流出することはない。
【0038】図3(a),(b),(c) は、上記の印字ヘッド1
5の印字休止時におけるインク吐出ノズル37の乾燥防
止と回復吐出の動作状態を示す図である。尚、同図(a),
(b),(c) は、図1及び図2(a) 〜(d) に示した構成と同
一の構成部分には図1及び図2(a) 〜(d) と同一の番号
を付与して示している。
【0039】印字ヘッド15の印字休止時には、図3
(c) に示すように、用紙が排出された後の通紙路下方か
らキャップ部材26が上昇して、キャップ26−1が印
字ヘッド15のインク吐出面に密着して、同図(b) に示
すインク吐出ノズル37を外部から密封する。また、こ
れと共に、同図(c) に示すように、キャップ部材26の
上面に開口する洗浄液導入路31が、その開口部を、ヘ
ッド保持部材16下面に開口する洗浄液供給路22の流
入口23に重ねて密着する。
【0040】このように、キャップ部材26は、キャッ
プ26−1により印字ヘッド15をキャッピングすると
同時に、キャップ部材26の洗浄液導入路31とヘッド
保持部材16の洗浄液供給路22とを連通させて、吸引
回復吐出用の洗浄液の供給が可能となるように構成され
ている。
【0041】すなわち、吸引回復吐出において、先ず、
インク導入路19の開閉弁18を閉じて、インクタンク
17内のインクが印字ヘッド15側に流れることを禁止
し、次に洗浄液導入路31の開閉弁32を開いて洗浄液
タンク33内の洗浄液の流出を許可してから、排液回収
路27の吸引ポンプ28を駆動して吸引を開始させる。
【0042】これにより、外部から密封されたキャップ
26−1内が減圧され、この負圧が、印字ヘッド15の
インク吐出ノズル37、インク流路41、共通インク供
給溝43、洗浄液受給孔45、ヘッド保持部材16の洗
浄液供給路22の受給孔連通口24、逆止弁25及び流
入口23、並びにキャップ部材26の洗浄液導入路31
及び開閉弁32を介して洗浄液タンク33に伝達され
る。
【0043】この伝達された負圧により、減圧洗浄液タ
ンク33内の洗浄液は、同図(c) の矢印gに示すように
上方に流出し、開閉弁32及び洗浄液導入路31を介し
て、同図(a) の矢印hで示すように、ヘッド保持部材1
6の流入口23から洗浄液供給路22内に流入し、逆止
弁25を順方向に通過し、同図(b) の矢印i及び同図
(a) の矢印jで示すように、受給孔連通口24から印字
ヘッド15の洗浄液受給孔45、共通インク供給溝43
及びインク流路41へと流入して、同図(a) の矢印kで
示すように、インク吐出ノズル37から、同図(c) に示
すキャップ部材26のキャップ26−1内に吸引吐出さ
れ、更に、ここから排液回収路27及び吸引ポンプ28
を経て、矢印mで示すように、排液収納部材29内に回
収される。
【0044】このように、吸引回復を行う際には、実際
に印字に用いるインクを使用するのではなく、インクの
代わりに専用の洗浄液を用いて印字ヘッドの回復吐出を
行うようにしている。これにより、特に長期間使用休止
状態にあった後の印字ヘッドの場合などでは、従来のよ
うに使用インクの無駄な消費を心配することなく、任意
の回数だけ吸引吐出を繰り返して、印字ヘッド内部の乾
燥インクやインク吐出ノズルの目詰まりを完全に除去す
ることが出来る。
【0045】尚、このとき、共通インク供給溝43及び
インク流路41内にあったインクが無駄になるが、従来
ではその数倍のインクを吸引吐出のために使用していた
ことに比較すると、本例において無駄になるインクの量
は遥かに低減される。
【0046】また、特には図示していないが、洗浄液供
給路22の受給孔連通口24は、洗浄液導入路31から
適宜の位置で4つに分岐して、その4つに分岐した個々
の受給孔連通口24が、図3(b) に示すように、印字ヘ
ッド15の4列のノズル列36に対応する4個の洗浄液
受給孔45にそれぞれ個別に連通している。この受給孔
連通口24の洗浄液導入路31からの分岐点は、万一の
インクの逆流による混色を予防するために、共通インク
供給溝43、インク受給孔44等の各色のインク流路、
つまり、これらに連通する洗浄液受給孔45からなるべ
く遠ざけた位置とすることが望ましい。
【0047】上記のように十分な吸引回復動作を行った
後は、開閉弁32を閉じ、開閉弁18を開いてから、吸
引ポンプ28を駆動して、インクを印字ヘッド15内に
十分に満たすだけインクタンク17から吸引を行い、印
字ヘッド15内から残留洗浄液を取り除いて上述した吸
引回復動作を終了する。
【0048】また、プリンタ装置本体が休止状態であっ
てキャップ部材26によるキャッピングのみを行う場合
は、開閉弁32を閉じておき、ヘッド内で不要に洗浄液
とインクが混ざり合うことを防止する。
【0049】なお、上述の実施の形態では、洗浄液タン
ク33と排液収納部材29を、別体で構成しているが、
これらを一体の容器で形成してもよい。また、それを交
換可能な容器とすることで洗浄液の交換と共に排液収納
部材の交換もできるようにしてもよい。
【0050】又、吸引ポンプにより吸引回収された回復
吐出洗浄液を洗浄液タンク33に濾過して還流させ循環
使用する構成とすれば、排液収納部材29を1個の部品
として共用化できプリンタをより小型化することが可能
となる。
【0051】また、上述した実施の形態では、ヘッド保
持部材16の中にインク供給路21と洗浄液供給路22
を個別に独立させて設けているが、中に逆止弁25及び
外に開閉弁18があるので、インク供給路21と洗浄液
供給路22を一つに連結して形成しても、上記同様の動
作結果が得られる。また、この発明は、シリアル式のプ
リンタまたはライン式のプリンタのいずれの場合にも適
用可能である。
【0052】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、印字ヘッドに対し印字に使用するインクを供給す
る流路とは別に回復吐出液を供給する流路を設け、回復
吐出には印字に使用するインクを実質的に使用しない構
成としたから、吐出ノズルの目詰まりを確実に解消でき
ると共に、従来回復吐出時に多量に消費されていたイン
ク量を特にライン式印字ヘッドにおいては格段に低減さ
せることができる。
【0053】また、印字ヘッドへの吐出回復液供給路を
ヘッド支持部材内に形成し、回復吐出液供給路を印字ヘ
ッドのインク流路に連通させることにより、印字ヘッド
にはインク供給孔と同様の洗浄液供給孔を設けること以
外は特別の構成を付加する必要が無く、回復吐出液供給
路を設ける構成でありながら、印字ヘッドの小型化に寄
与することができる。
【0054】更に、印字ヘッドに対して吐出回復液をイ
ンク吐出ノズル面側から導入し吸引回収する構成とする
ことにより、印字部下方の余剰空間に回復吐出液タンク
や吸引ポンプ等の部材を配設することができ、これら部
材を設けることによるプリンタの大型化を抑制すること
ができる。
【0055】加えて、吸引回収した回復吐出液を循環使
用する構成とすることにより、回復吐出液タンクと廃液
収納部材を1個の部品に共用化でき、プリンタの小型化
を促進することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は一実施の形態におけるインクジェットプ
リンタの主要部の構成を模式的に示す側断面図である。
【図2】(a) は印字ヘッド及びヘッド保持部材の拡大断
面図、(b) は印字ヘッドの更に拡大して示す背面図、
(c) はその正面図、(d) は(b) のC−C′断面矢視図ま
たは(c) のD−D′断面矢視図をヘッド保持部材と共に
示す図である。
【図3】(a),(b),(c) は印字ヘッドの印字休止時におけ
るインク吐出ノズルの乾燥防止と回復吐出の動作状態を
示す図である。
【図4】(a) は従来のルーフシュータ型サーマルジェッ
ト方式の印字チップのインク吐出面を示す平面図、(b)
はその背面図、(c) は(a) の一点鎖線aで囲んだ部分の
内部を示す拡大図、(d) は(c) のA−A′断面矢視図で
ある。
【符号の説明】
1 印字チップ 3 シリコンチップ基板 4 駆動回路 4−1 電極端子 5 共通インク供給溝 6 インク受給孔 7 発熱部 8 共通電極 9 個別配線電極 10 接続用電極端子 11 隔壁 11−1 突設部 12 インク加圧室 13 オリフィス板 14 インク吐出ノズル 15 印字ヘッド 16 ヘッド保持部材 17 インクタンク 18 開閉弁 19 インク導入路 21 インク供給路 22 洗浄液供給路 23 流入口 24 受給孔連通口 25 逆止弁 26 キャップ部材 26−1 キャップ 27 排液回収路 28 吸引ポンプ 29 排液収納部材 31 洗浄液導入路 32 開閉弁 33 洗浄液タンク 35 オリフィス板 36 ノズル列 37 インク吐出ノズル 38 チップ基板 39 隔壁 41 インク流路 42 発熱素子 43 共通インク供給溝 44 インク受給孔 45 洗浄液受給孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク供給手段と、 吐出ノズルと、 前記インク供給手段から供給されたインクを前記吐出ノ
    ズルに流通させるインク流路と、 前記吐出ノズルから前記インクを吐出させるエネルギー
    を発生させるエネルギー発生手段と、 前記吐出ノズルに被装されるキャップ部材と、 前記キャップ部材を介して前記吐出ノズルから前記イン
    ク流路内の液体を吸引するための吸引手段と、 回復吐出液供給手段と、 該回復吐出液供給手段から供給された回復吐出液を前記
    インク流路中に流入させる回復吐出液流路とを有するこ
    とを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記回復吐出液は、専用の洗浄液である
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリン
    タ。
  3. 【請求項3】 前記吸引手段と前記回復吐出液供給手段
    とは前記回復吐出液の循環流路を形成するように連通接
    続されることを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    トプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記吐出ノズルは、プリンタの最大印字
    幅に亙り所定の間隔で配設されていることを特徴とする
    請求項1記載のインクジェットプリンタ。
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