JP2001000441A - 超音波手術器 - Google Patents

超音波手術器

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JP2001000441A JP11177688A JP17768899A JP2001000441A JP 2001000441 A JP2001000441 A JP 2001000441A JP 11177688 A JP11177688 A JP 11177688A JP 17768899 A JP17768899 A JP 17768899A JP 2001000441 A JP2001000441 A JP 2001000441A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸引圧の調整機能をもったハンドピースにお
いて、操作性を向上する。 【解決手段】 ケース10内には振動子アセンブリ12
が設けられ、そこで生じた超音波振動がホーン14へ伝
達される。ホーン14には吸引路14Aに連通する分岐
路14Bが形成されており、それはリーク穴100に連
通している。リーク穴100の実開口量を調整すること
により、ホーン14の先端部における吸引圧力を自在に
調整可能である。分岐部分がハンドピース8内に設定さ
れているため、ハンドピース8の形状をシンプルにでき
る。またそれにより操作性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波手術器に関
し、特に吸引圧力の調整手段が設けられた超音波手術器
に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波手術器は、超音波振動するホーン
の先端を生体組織に接触させて、生体組織の破砕、切
開、止血などを行うものである。最近では、超音波手術
及び電気手術の2つの機能をもった手術器も実用化され
ている。
【0003】超音波手術を行う場合、生理食塩水などの
洗浄液が患部に注がれ、その洗浄液によって患部が洗い
流され、また患部が冷却される。洗浄液(破砕組織を含
む)はホーン先端の吸引口から吸引され、ハンドピース
内部(または外部)の吸引路を通って、吸引装置に送り
込まれる。ここで、吸引装置は吸引ポンプなどを有す
る。
【0004】たとえば、実開昭61−203010号公
報、実開昭63−135615号公報、特開平3−13
5615号公報には、超音波手術器における吸引圧力調
整機構が開示されている。また、特開昭63−1356
15号公報及び特開平3−114456号公報にも、ハ
ンドピース上で吸引圧の調整を行える機構が開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の超音波手術器に
おいては、ハンドピースの後側から伸びる吸引チューブ
の途中に分岐具を取り付け、その分岐具に分岐チューブ
の一端を接続し、その他端が吸引圧力調整孔を有する部
材に接続されていた。ちなみに、その部材はハンドピー
スに固定設置又は可動設置されるものである。
【0006】よって、上記従来の構成では、ハンドピー
スの外面に分岐チューブが沿わされ、また圧力調整用の
部材がハンドピース表面から大きく突出した状態とな
る。更に、圧力調整用の部材をハンドピースに対して着
脱可能にすると、ハンドピース上に着脱機構が形成され
ることから、そのような構造は操作性低下の要因となっ
ていた。このように従来においては、ハンドピースを把
持する際に、分岐チューブや圧力調整用の部材が邪魔に
なり、操作性が低下するという問題があった。更に、構
造が複雑になるなどの問題もあった。
【0007】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、超音波手術器の操作性を向上
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、超音波振動子を内蔵したハンドピ
ースと、前記超音波振動子からの超音波振動が伝達さ
れ、先端部に吸引口が形成されたホーンと、前記ハンド
ピース内には、前記ホーンの吸引口に連通する吸引路
と、その吸引路から分岐した分岐路と、が形成され、前
記ハンドピースの表面には前記分岐路に連通する圧力調
整孔が形成されたことを特徴とする。
【0009】上記構成によれば、圧力調整孔の実開口量
を調整して吸引圧力を調整可能である。ハンドピース内
部に吸引路から分岐路への分岐点が形成されているの
で、ハンドピースの周囲の構造を従来の超音波手術器よ
りもシンプルにできる。よって、操作性を向上可能であ
る。
【0010】望ましくは、前記圧力調整孔は、前記ハン
ドピースを把持した手の指が届く範囲内に形成され、前
記圧力調整孔の実開口量を指で調整することにより、吸
引圧力が調整可能である。
【0011】例えば、ペンを持つ場合のように、ハンド
ピースの胴部が親指及び人差指で把持される場合には、
その把持部位よりも前側に、具体的には、人差指の指の
腹が到達する位置に、圧力調整孔を形成するのが望まし
い。
【0012】望ましくは、前記ホーンの内部又は前記超
音波振動子の内部に、前記吸引路からの前記分岐路の引
出部が設けられる。ここで望ましくは、前記引出部はT
字型をなし、前記分岐路はハンドピース軸に対して直交
する方向に形成される。
【0013】望ましくは、前記ハンドピース上における
前記圧力調整孔の位置を可変する位置可変機構を含む。
この構成によれば、手の大きさや好みに合わせて圧力調
整孔の位置を調整可能であり、操作性をより向上可能で
ある。また、望ましくは、圧力調整孔を有する部材が着
脱自在である。
【0014】望ましくは、前記圧力調整孔を閉塞する閉
塞部を含む。この構成によれば、圧力調整を行わない場
合に閉塞部を利用して圧力調整孔を閉じておけばよい。
【0015】(2)また、上記目的を達成するために、
本発明は、超音波振動子を内蔵し、吸引路とその吸引路
から分岐した分岐路とが形成されたハンドピースと、前
記超音波振動子からの超音波振動が伝達され、先端部に
前記吸引路に連通する吸引口が形成されたホーンと、前
記ハンドピースに位置調整可能に設けられ、前記分岐路
に連通する圧力調整孔が形成された可動部材と、を含む
ことを特徴とする。
【0016】上記構成によれば、吸引路からの分岐箇所
がハンドピース内部に形成されているので、ハンドピー
スの外観をシンプルにできる(例えば、従来の超音波手
術器で見られた上記の分岐具や分岐チューブは不要であ
る)。また、可動部材の位置調整によって、圧力調整孔
の位置を可変設定できる。よって、操作者の手の大きさ
や好みに合わせた位置に圧力調整孔を位置決めできるの
で、使い勝手がよい。
【0017】望ましくは、前記可動部材は前記ハンドピ
ースの中心軸に沿ってスライド可能に設けられる。望ま
しくは、前記可動部材は前記ハンドピースの中心軸を回
転軸として回転可能に設けられる。望ましくは、前記可
動部材が所定位置にある状態で前記圧力調整孔を閉塞す
る閉塞部を有する。
【0018】望ましくは、前記ハンドピースの外周囲面
には、前記可動部材をスライド可能及び回転可能に案内
する案内機構が形成される。スライド及び回転の両者を
行えれば、圧力調整孔を常に最適な位置に調整可能であ
る。
【0019】(3)また、上記目的を達成するために、
本発明は、超音波振動子と、前記超音波振動子を収容す
るケースと、前記超音波振動子に接続され、吸引路が内
部に形成されたホーンと、前記ホーンを収容し、前記ケ
ースに連結されるホーンカバーと、を含み、前記ホーン
には前記吸引路に連通する分岐路が形成され、前記分岐
路からのリーク量の調整によって吸引圧力が調整される
ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0021】図1には、本発明に係る超音波手術器のハ
ンドピースが示されている。超音波手術器は、図1に示
されるハンドピース8と手術器本体とで構成される。ハ
ンドピース8は手術器本体にチューブ及び信号ケーブル
によって接続される。
【0022】図1において、ハンドピース8は操作者に
よって把持されるものである。円筒形状のケース10内
には振動子アセンブリ12が設けられている。この振動
子アセンブリ12は超音波振動を発生するものであり、
この振動子アセンブリ12としてはボルト締め型超音波
振動子を用いることができる。その振動子アセンブリ1
2の前端にはホーン14が連結されている。振動子アセ
ンブリ12にて発生した超音波振動がホーン14に伝達
され、そのホーン14によって超音波振動が増幅され、
ホーン14の先端によって組織の破砕や切開などの超音
波手術が行われる。
【0023】本体ケース10の前端にはホーンカバー1
6が連結されている。ホーンカバー16はホーン14の
周囲を包囲するものであり、ホーン14の先端部のみを
露出させる部材として機能する。振動子アセンブリ12
及びホーン14は本体ケース10及びホーンカバー16
内に複数のOリング18,20,22によって保持され
ている。ちなみに、このようなOリングは振動の節の位
置に設けるのが望ましい。
【0024】振動子アセンブリ12内にはハンドピース
軸方向に沿って吸引路12Aが形成されている。また、
ホーン14の内部にも吸引路14Aが形成されている。
それらの吸引路12A,14Aは相互に連結され、ハン
ドピース8の先端から後端までを貫通する流路として機
能している。ホーン14の先端開口で吸引された洗浄液
や破砕組織は、そのような流路を通って、図示されてい
ない吸引ポンプによって吸引される。ちなみに、吸引ポ
ンプは手術器本体内に設けられ、その吸引ポンプはハン
ドピース8に対して吸引チューブによって接続される。
ここで、その吸引チューブの一端はハンドピース8の後
端に形成されたノズル24に装着される。
【0025】なお、洗浄液はハンドピース8に沿って取
り付けられる図示されていない洗浄液チューブを介して
ホーン14の先端部に供給される。この場合、ホーン1
4とホーンカバー16との間の隙間を利用して洗浄液を
患部に供給するようにしてもよい。その際にはホーンカ
バー16に前記の隙間と連通する貫通孔を形成し、その
貫通孔に洗浄液チューブを接続するようにすればよい。
【0026】図1に示す実施形態において、ハンドピー
ス8の内部、具体的にはホーン14の内部には吸引路1
4Aから分岐した分岐路14Bが形成されている。その
分岐部分は図示されるようにT字型をなしている。分岐
路14Bはハンドピース軸方向と直交する方向に沿って
伸びており、その他方端はリーク穴100に連通してい
る。ここで、リーク穴100は圧力調整孔として機能す
るものであり、そのリーク穴100はホーンカバー16
の表面上に形成されている。
【0027】このリーク穴100について詳述する。リ
ーク穴100は、ケース10を把持した場合において、
例えば人差指の指の腹の位置が到達する範囲内に形成さ
れる。その指の腹によってリーク穴100の実開口量を
調整することによって吸引圧力の調整を行うことが可能
である。すなわち、リーク穴100を完全な開放状態に
すれば、ホーン14の先端開口における吸引圧力が最低
となり、事実上吸引作用が停止される。一方、リーク穴
100を完全に閉塞させれば、ホーン14の先端開口に
おける吸引圧力を最大にすることが可能となる。そし
て、リーク穴100上における指の腹の位置を微妙にず
らすことによって、中間的な吸引圧力の設定を自在に行
うことが可能である。
【0028】図1に示す実施形態において、リーク穴1
00はホーンカバー16における基端側のテーパー部に
形成されているが、操作可能である限りにおいて、リー
ク穴100の位置は自在に設定することができる。但
し、望ましくは本体ケース10の把持を前提として、そ
の把持状態において指が届く範囲に設けるのが望まし
い。したがって、一般的には本体ケース10の前側にリ
ーク穴100が形成される。
【0029】図1に示す実施形態においては、リーク穴
100が固定的に設けられているが、後に図5を用いて
説明するようにリーク穴が可変設定できるようにしても
よい。
【0030】図1に示した実施形態においては、吸引路
14Aからの分岐路14Bの分岐部分がハンドピース8
内に設定されているため、従来のハンドピースのよう
に、ハンドピース8の後端側に特殊の分岐部材や分岐用
チューブなどを設ける必要がなくなり、その結果、ハン
ドピース8の全体形状を小型化かつ簡易化することが可
能となる。また、特に吸引のためのチューブをケース1
0の外表面上に沿わせる必要がなくなるので、操作性を
向上することができるという利点がある。もちろん、洗
浄液チューブがケース10の外側に沿って設けられるよ
うな場合、ケース10の外側形状を完全に円筒形にする
ことは難しいが、その場合においても、チューブの本数
を削減することによって、従来よりも操作性を向上可能
である。ちなみに、洗浄液チューブをハンドピース8内
に収納させることも可能である。
【0031】図1に示す実施形態では、分岐箇所がリー
ク穴100の直下に設定されており、すなわちリーク穴
100と分岐部分とが最短距離で連結されている。この
結果、圧力調整の応答性を高めることができる。但し、
ハンドピース8の構造如何によってはそのような分岐部
分を別の箇所に設定し、その分岐部分と所望の位置に設
けられたリーク穴100とを連結させるようにしてもよ
い。この場合、例えば振動子アセンブリ12内に分岐点
を設けることも可能であり、さらにハンドピース8の内
部であって振動子アセンブリ12の後端側(図において
左側)にそのような分岐点を形成することもできる。い
ずれにしても、そのような分岐点をハンドピース8内部
に設定することにより、上述した各種の利点を享受可能
である。
【0032】図1に示した実施形態において、Oリング
20,22は、ホーン14の保持作用と共にシール作用
を発揮している。すなわち、そのようなOリング20,
22によってリーク穴100から分岐路14Bに至る空
間における気密性が保持されている。
【0033】ちなみに、図1における実施形態では、振
動子アセンブリ12としていわゆるランジュバン型の振
動子が用いられていたが、他のタイプの超音波振動子を
設けてもよい。また、図1に示した実施形態において
は、ホーン14が直線的に伸びる形状を有していたが、
ホーン14が屈曲形状を有する場合においても本発明を
適用可能である。また、ホーンカバー16を着脱可能に
し、吸引圧力の調整が不要の場合には、リーク穴100
が空いていないホーンカバーを装着するようにしてもよ
い。
【0034】図2〜図4には、上述したリーク穴の各種
の具体例が示されている。図2に示す例では、ホーンカ
バー16のテーパー部にリーク穴100Aが形成され、
そのリーク穴100の周囲は凹面型をなしている。これ
により指とリーク穴100との間における密着性を良好
にすることが可能である。図3に示す例では、ホーンカ
バー16における筒状部にリーク穴100Bが形成され
ている。この例においてもリーク穴100Bの周囲は凹
面型に形成されている。図4に示す例では、リーク穴1
00Cが単純な円形開口として形成されている。ちなみ
に、図2及び図3に示す例ではリーク穴100がハンド
ピース軸方向に沿って伸長した長穴形状に形成されてい
る。かかる形状によれば、圧力調整に当たって指をハン
ドピース軸方向に前後させる場合に微妙な圧力調整をよ
り容易に行うことが可能となる。
【0035】次に図5を用いて他の実施形態について説
明する。図5に示す実施形態においては、ハンドピース
におけるリーク穴106はハンドピース軸方向に沿って
スライド可能であり、かつ、ハンドピース軸を回転軸と
して回転可能である。以下この実施形態について詳述す
る。
【0036】ケース30は例えば金属などの部材で形成
されており、このケース30は第1部分44及び第2部
分46で構成される。第1部分44は厚肉部であり、第
2部分46は薄肉部である。両部分44,46とも円筒
形状を有している。
【0037】ケース30内には振動子アセンブリ32が
収容されている。この振動子アセンブリ32はボルト締
め型の超音波振動子であり、従来同様に複数の電歪素子
40と、それらの積層体を挟み込む2つのブロック4
2,44と、2つのブロック間を連結するボルト(図示
せず)と、で構成される。なお、この振動子アセンブリ
32は、前記以外に複数の電極板や絶縁部材などを有し
ているが、図示省略されている。振動子センブリ32の
後端側にはノズル32Bが従来同様に形成されている。
また、振動子アセンブリ32の軸中心には流路32Aが
形成されている。振動子アセンブリ32の前端側にはホ
ーン34が連結されている。振動子アセンブリ32にて
発生した超音波振動はこのホーン34に伝達され、ホー
ン34の先端部34Cによって組織の破砕などの超音波
手術が実行される。ホーン34はその基端側から先端側
にかけて徐々にその断面積が小さくなる形状を有してい
る。ホーン34の内部には流路34Aが形成されてお
り、またその流路34Aには分岐路34Bが連結されて
いる。分岐部分は図5に示されるようにT字型をなして
いる。
【0038】ホーン34はホーンカバー36によって包
囲されている。このホーンカバー36は具体的には、カ
バー部50と、基端部52と、連結部54と、で構成さ
れている。それらの各部分は一体成形されている。連結
部54は上記のケース30における第2部分の外側に連
結されている。カバー部50はホーン34の先端部を露
出させているが、そのカバー部50がホーン軸方向に沿
って進退可能となるように構成することもできる。
【0039】ホーンカバー36には、図5に示されるよ
うに、分岐路34Bに連通する連通路52Bが形成され
ている。この連通路52Bはハンドピースの径方向に沿
って垂直に形成されており、その他端はスライド部材3
8の内部の空間104にのぞんでいる。
【0040】基端部52及び連結部54に跨って案内溝
102が形成されている。この案内溝102はリング状
の形状を有し、その案内溝102内には可動部材として
のスライド部材38が設けられている。
【0041】ここで、スライド部材38は、案内溝10
2の両端に形成された凸部58,60の間においてハン
ドピース軸方向に運動可能で、かつ、その案内溝102
内において、ハンドピース軸を回転軸として回転運動可
能である。
【0042】スライド部材38は、図5に示されるよう
に、案内溝102の溝面に向かって突出したリング状の
2つのフランジを有しており、その2つのフランジがO
リング80,81を介して溝面に接触している。このよ
うなOリング80,81によって適度な摺動抵抗が形成
されると共に、それらによってスライド部材38の内部
における空間104の気密性が保持される。
【0043】スライド部材38はリーク穴106を有す
る。このリーク穴106は圧力調整孔として機能するも
のであり、上述したように、そのリーク穴106におけ
る実開口量の調整によってホーン34の先端開口におけ
る吸引圧力を自在に調整可能である。
【0044】スライド部材38の位置を適宜調整すれ
ば、その結果、リーク穴106を所望の位置に位置決め
することが可能である。すなわち、操作者の手の大きさ
や好みに合わせて所望の位置にリーク穴106がセット
されるように、スライド部材38のスライド位置及び回
転位置が調整される。ホーンカバー36には、突起56
が形成されている。具体的には、その突起56は案内溝
102上の所定位置に形成され、その突起56は上記の
空間104にのぞんでいる。突起56の上方にリーク穴
106と重合させれば、その突起56の作用によってリ
ーク穴106を閉塞させることができる。これにより、
圧力調整を行わない場合に、リーク穴106を継続的に
指で押さえなければならない煩雑さが解消される。突起
56の高さは空間104の高さにほぼ一致しており、突
起56の上面がリーク穴106の下面に完全に密着する
ように当該突起56が形成されている。もちろん、その
ような突起56を弾性部材によって形成することもで
き、その場合にはその密着性をより高めることが可能と
なる。
【0045】図6には、スライド部材38の斜視図が示
されている。上述したように、そのスライド部材38
は、案内溝102内においてスライド可能かつ回転可能
である。ここで、ハンドピースにスライド位置及び回転
位置の指標となるマーク108などを設けてもよい。こ
のようなマーク108によれば、突起56の位置を容易
に把握可能であり、また或いはホーンカバー36に形成
された連通路52Bの位置を容易に認識可能である。な
お、スライド部材38を着脱自在に構成してもよい。
【0046】図7及び図8には、図5に示すA−A断面
が示されている。ここで、図7はリーク穴106を利用
して圧力調整を行う場合におけるスライド部材38の通
常の回転位置を示しており、図8はリーク穴106を突
起部56を利用して閉塞する場合におけるスライド部材
38の回転位置が示されている。
【0047】図7に示されるように、通常の使用状態に
おいては、分岐路34B及び連通路52Bの上方にリー
ク穴106が位置するようにスライド部材38の回転位
置を設定するのが望ましい。もちろん、少なくとも突起
部56によってリーク穴106が閉塞されない回転位置
にあれば、空間104を介してリーク穴106と連通路
52Bとが連通されるため、そのような特定の回転位置
以外にスライド部材38の回転位置があっても圧力調整
を行うことが可能である。その一方、図8に示すよう
に、突起部56によってリーク穴106が完全に閉塞さ
れた状態では、リーク穴106の機能は完全に停止さ
れ、換言すれば、従来同様のハンドピースとして使用可
能である。ちなみに、突起部56は図5に示したものに
は限られず、他の位置に形成することも可能である。リ
ーク穴106の可変設定は図5に示した機構には限られ
ず各種の機構を採用可能である。さらに、リーク穴の閉
塞機構についても同様である。
【0048】図5に示されるように、ケース30内にお
いて振動子アセンブリ32はOリング82,83によっ
て保持されている。また、ホーンカバー36内において
ホーン34はOリング84,85によって保持されてい
る。ここで、それらのOリング82〜85は、振動子ア
センブリ32あるいはホーン34を弾性的に保持する機
能と、シール機能を有している。
【0049】図5に示すハンドピースを実際に使用する
場合においては、ノズル32Bにチューブの一端が接続
され、そのチューブの他端が図示されていない吸引ポン
プに連結される。また、ハンドピースの外周面に沿って
洗浄液チューブが沿わされ、その先端開口がホーン34
の先端部まで導かれる。そのような状態において、手術
部位に洗浄液が供給されると、その洗浄液及び破砕組織
がホーン34の先端開口から吸引され、吸引路34A及
び32Aを介してさらにチューブを介して吸引ポンプに
よって吸引される。その場合において、リーク穴106
の実開口量を調整すれば、吸引圧力をハンドピース上に
おいて簡単に調整することが可能である。このような吸
引圧力の調整を実現するに当たって、従来のハンドピー
スのようにハンドピースの後端側に特殊な継ぎ手やそこ
から伸びる分岐チューブなどを設ける必要がないので、
ハンドピースの全体形状を従来よりもシンプルできると
ともにその操作性を極めて向上可能である。
【0050】さらに図5に示した実施形態においては、
リーク穴106を所望の位置に位置決めすることができ
るので、操作者の好みや手の大きさに合わせて当該リー
ク穴の位置を適宜設定できる。
【0051】図5に示した実施形態において、スライド
部材38の位置は2つのOリング80,81の摺動抵抗
によって保持されていたが、例えばスライド部材38の
位置をロックするロック機構などを設けてもよい。ま
た、各種のリーク穴106を備えた複数のスライド部材
38を用意し、そのいずれかのスライド部材38を案内
溝102に装着できるように、構成してもよい。スライ
ド部材38を交換自在にするものである。また、図5に
示す実施形態では、ホーンカバー36とスライド部材3
8とが別部材として構成されていたが、ホーンカバー3
6自体にリーク穴を形成すると共に、当該ホーンカバー
36がスライド及び回転可能であってもよい。また、図
5に示す実施形態では、ハンドピース全体が筒状の形態
を有していたが例えばそのハンドピースの胴部に親指と
人差し指との間のアーチ部分にフィッティングする把持
補助具などを設けてもよい。本発明は各種の変形可能で
あり、分岐部分がハンドピース内に存在する限りにおい
ていずれの変形例も本発明の範囲に含まれる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
音波手術器の操作性を向上することができる。また、本
発明によれば、ハンドピースの形状を小型化かつ簡略化
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る超音波手術器の好適な実施形態
を示す断面図である。
【図2】 リーク穴の形態を示す図である。
【図3】 リーク穴の形態を示す図である。
【図4】 リーク穴の形態を示す図である。
【図5】 他の実施形態に係る超音波手術器を示す断面
図である。
【図6】 図5に示す実施形態の斜視図である。
【図7】 通常の使用状態におけるスライド部材の回転
位置を示す図である。
【図8】 リーク穴閉塞状態におけるスライド部材の回
転位置を示す図である。
【符号の説明】
8 ハンドピース、10 ケース、12 振動子アセン
ブリ、14 ホーン、16 ホーンカバー、100 リ
ーク穴。
フロントページの続き (72)発明者 皆川 栄一 東京都三鷹市牟礼6丁目22番1号 アロカ 株式会社内 Fターム(参考) 4C060 EE05 EE19 JJ15 JJ24 JJ27

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子を内蔵したハンドピース
    と、 前記超音波振動子からの超音波振動が伝達され、先端部
    に吸引口が形成されたホーンと、 前記ハンドピース内には、前記ホーンの吸引口に連通す
    る吸引路と、その吸引路から分岐した分岐路と、が形成
    され、 前記ハンドピースの表面には前記分岐路に連通する圧力
    調整孔が形成されたことを特徴とする超音波手術器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波手術器において、 前記圧力調整孔は、前記ハンドピースを把持した手の指
    が届く範囲内に形成され、 前記圧力調整孔の実開口量を指で調整することにより、
    吸引圧力が調整可能であることを特徴とする超音波手術
    器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の超音波手術器において、 前記ホーンの内部又は前記超音波振動子の内部に、前記
    吸引路からの前記分岐路の引出部が設けられたことを特
    徴とする超音波手術器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の超音波手術器において、 前記引出部はT字型をなし、 前記分岐路はハンドピース軸に対して直交する方向に形
    成されたことを特徴とする超音波手術器。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の超音波手術器において、 前記ハンドピース上における前記圧力調整孔の位置を可
    変する位置可変機構を含むことを特徴とする超音波手術
    器。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の超音波手術器において、 前記圧力調整孔を有する部材が着脱自在であることを特
    徴とする超音波手術器。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の超音波手術器において、 前記圧力調整孔を閉塞する閉塞部を含むことを特徴とす
    る超音波手術器。
  8. 【請求項8】 超音波振動子を内蔵し、吸引路とその吸
    引路から分岐した分岐路とが形成されたハンドピース
    と、 前記超音波振動子からの超音波振動が伝達され、先端部
    に前記吸引路に連通する吸引口が形成されたホーンと、 前記ハンドピースに位置調整可能に設けられ、前記分岐
    路に連通する圧力調整孔が形成された可動部材と、 を含むことを特徴とする超音波手術器。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の超音波手術器において、 前記可動部材は前記ハンドピースの中心軸に沿ってスラ
    イド可能に設けられたことを特徴とする超音波手術器。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の超音波手術器におい
    て、 前記可動部材は前記ハンドピースの中心軸を回転軸とし
    て回転可能に設けられたことを特徴とする超音波手術
    器。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の超音波手術器におい
    て、 前記可動部材が所定位置にある状態で前記圧力調整孔を
    閉塞する閉塞部を有することを特徴とする超音波手術
    器。
  12. 【請求項12】 請求項8記載の超音波手術器におい
    て、 前記ハンドピースの外周囲面には、前記可動部材をスラ
    イド可能及び回転可能に案内する案内機構が形成された
    ことを特徴とする超音波手術器。
  13. 【請求項13】 超音波振動子と、 前記超音波振動子を収容するケースと、 前記超音波振動子に接続され、吸引路が内部に形成され
    たホーンと、 前記ホーンを収容し、前記ケースに連結されるホーンカ
    バーと、 を含み、 前記ホーンには前記吸引路に連通する分岐路が形成さ
    れ、 前記分岐路からのリーク量の調整によって吸引圧力が調
    整されることを特徴とする超音波手術器。
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JP2017531508A (ja) * 2014-10-16 2017-10-26 ジャイラス・エーシーエムアイ・インコーポレーテッド 可変吸引コントロール
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