JP3609290B2 - 超音波手術器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波手術器に関し、特に吸引圧力の調整手段が設けられた超音波手術器に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波手術器は、超音波振動するホーンの先端を生体組織に接触させて、生体組織の破砕、切開、止血などを行うものである。最近では、超音波手術及び電気手術の2つの機能をもった手術器も実用化されている。
【0003】
超音波手術を行う場合、生理食塩水などの洗浄液が患部に注がれ、その洗浄液によって患部が洗い流され、また患部が冷却される。洗浄液(破砕組織を含む)はホーン先端の吸引口から吸引され、ハンドピース内部(または外部)の吸引路を通って、吸引装置に送り込まれる。ここで、吸引装置は吸引ポンプなどを有する。
【0004】
たとえば、実開昭61−203010号公報、実開昭63−135615号公報、特開平3−114456号公報には、超音波手術器における吸引圧力調整機構が開示されている
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の超音波手術器においては、ハンドピースの後側から伸びる吸引チューブの途中に分岐具を取り付け、その分岐具に分岐チューブの一端を接続し、その他端が吸引圧力調整孔を有する部材に接続されていた。ちなみに、その部材はハンドピースに固定設置又は可動設置されるものである。
【0006】
よって、上記従来の構成では、ハンドピースの外面に分岐チューブが沿わされ、また圧力調整用の部材がハンドピース表面から大きく突出した状態となる。更に、圧力調整用の部材をハンドピースに対して着脱可能にすると、ハンドピース上に着脱機構が形成されることから、そのような構造は操作性低下の要因となっていた。このように従来においては、ハンドピースを把持する際に、分岐チューブや圧力調整用の部材が邪魔になり、操作性が低下するという問題があった。更に、構造が複雑になるなどの問題もあった。
【0007】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、超音波手術器の操作性を向上することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、超音波振動子を内蔵したハンドピースと、前記超音波振動子からの超音波振動が伝達され、先端部に吸引口が形成されたホーンと、を含み、前記ハンドピース内には、前記ホーンの吸引口に連通する吸引路と、その吸引路から分岐した分岐路と、が形成され、前記ハンドピースの外周囲面には案内溝が形成され、前記案内溝には前記分岐路に連通する圧力調整孔を備えた可動部材が設けられ、前記案内溝の溝面との間における前記可動部材の内部空間を介して前記分岐路に前記圧力調整孔が連通することを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、圧力調整孔の実開口量を調整して吸引圧力を調整可能である。ハンドピース内部に吸引路から分岐路への分岐点が形成されているので、ハンドピースの周囲の構造を従来の超音波手術器よりもシンプルにできる。また圧力調整孔が形成された可動部材は案内溝内を運動可能である。よって、操作性を向上可能である。
【0010】
望ましくは、前記可動部材は前記案内溝内においてハンドピース軸方向にスライド運動可能であり且つハンドピース軸を回転軸として回転運動可能である。望ましくは、前記案内溝は筒状であり、前記可動部材は筒状である。望ましくは、前記スライド部材は前記案内溝の溝面へ向かって突出したリング状の2つのフランジを有する。
【0011】
例えば、ペンを持つ場合のように、ハンドピースの胴部が親指及び人差指で把持される場合には、その把持部位よりも前側に、具体的には、人差指の指の腹が到達する位置に、圧力調整孔を形成するのが望ましい。
【0012】
望ましくは、前記ホーンの内部又は前記超音波振動子の内部に、前記吸引路からの前記分岐路の引出部が設けられる。ここで望ましくは、前記引出部はT字型をなし、前記分岐路はハンドピース軸に対して直交する方向に形成される。
【0013】
上記可動部材によれば、手の大きさや好みに合わせて圧力調整孔の位置を調整可能であり、操作性をより向上可能である。また、望ましくは、圧力調整孔を有する可動部材が着脱自在である。
【0014】
望ましくは、前記圧力調整孔を閉塞する閉塞部を含み、前記可動部材が所定位置にある場合に前記閉塞部が前記圧力調整孔を閉塞する。この構成によれば、圧力調整を行わない場合に閉塞部を利用して圧力調整孔を閉じておけばよい。望ましくは、前記閉塞部は前記案内溝の溝面から突出した突起である。
【0015】
(2)また、上記目的を達成するために、本発明は、超音波振動子を内蔵し、吸引路とその吸引路から分岐した分岐路とが形成されたハンドピースと、前記超音波振動子からの超音波振動が伝達され、先端部に前記吸引路に連通する吸引口が形成されたホーンと、前記ハンドピースに位置調整可能に設けられ、前記分岐路に連通する圧力調整孔が形成された可動部材と、を含み、前記ハンドピースの外周囲面には前記可動部材をスライド可能且つ回転可能に案内する案内溝が形成されたことを特徴とする。
【0016】
上記構成によれば、吸引路からの分岐箇所がハンドピース内部に形成されているので、ハンドピースの外観をシンプルにできる(例えば、従来の超音波手術器で見られた上記の分岐具や分岐チューブは不要である)。また、可動部材の位置調整によって、圧力調整孔の位置を可変設定できる。よって、操作者の手の大きさや好みに合わせた位置に圧力調整孔を位置決めできるので、使い勝手がよい。
【0017】
望ましくは、前記可動部材は前記ハンドピースの中心軸に沿ってスライド可能に設けられる。望ましくは、前記可動部材は前記ハンドピースの中心軸を回転軸として回転可能に設けられる。望ましくは、前記可動部材が所定位置にある状態で前記圧力調整孔を閉塞する閉塞部を有する。
【0018】
望ましくは、前記ハンドピースの外周囲面には、前記可動部材をスライド可能及び回転可能に案内する案内機構が形成される。スライド及び回転の両者を行えれば、圧力調整孔を常に最適な位置に調整可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1には、音波手術器のハンドピースが参考例として示されている。超音波手術器は、図1に示されるハンドピース8と手術器本体とで構成される。ハンドピース8は手術器本体にチューブ及び信号ケーブルによって接続される。
【0022】
図1において、ハンドピース8は操作者によって把持されるものである。円筒形状のケース10内には振動子アセンブリ12が設けられている。この振動子アセンブリ12は超音波振動を発生するものであり、この振動子アセンブリ12としてはボルト締め型超音波振動子を用いることができる。その振動子アセンブリ12の前端にはホーン14が連結されている。振動子アセンブリ12にて発生した超音波振動がホーン14に伝達され、そのホーン14によって超音波振動が増幅され、ホーン14の先端によって組織の破砕や切開などの超音波手術が行われる。
【0023】
本体ケース10の前端にはホーンカバー16が連結されている。ホーンカバー16はホーン14の周囲を包囲するものであり、ホーン14の先端部のみを露出させる部材として機能する。振動子アセンブリ12及びホーン14は本体ケース10及びホーンカバー16内に複数のOリング18,20,22によって保持されている。ちなみに、このようなOリングは振動の節の位置に設けるのが望ましい。
【0024】
振動子アセンブリ12内にはハンドピース軸方向に沿って吸引路12Aが形成されている。また、ホーン14の内部にも吸引路14Aが形成されている。それらの吸引路12A,14Aは相互に連結され、ハンドピース8の先端から後端までを貫通する流路として機能している。ホーン14の先端開口で吸引された洗浄液や破砕組織は、そのような流路を通って、図示されていない吸引ポンプによって吸引される。ちなみに、吸引ポンプは手術器本体内に設けられ、その吸引ポンプはハンドピース8に対して吸引チューブによって接続される。ここで、その吸引チューブの一端はハンドピース8の後端に形成されたノズル24に装着される。
【0025】
なお、洗浄液はハンドピース8に沿って取り付けられる図示されていない洗浄液チューブを介してホーン14の先端部に供給される。この場合、ホーン14とホーンカバー16との間の隙間を利用して洗浄液を患部に供給するようにしてもよい。その際にはホーンカバー16に前記の隙間と連通する貫通孔を形成し、その貫通孔に洗浄液チューブを接続するようにすればよい。
【0026】
図1に示すにおいて、ハンドピース8の内部、具体的にはホーン14の内部には吸引路14Aから分岐した分岐路14Bが形成されている。その分岐部分は図示されるようにT字型をなしている。分岐路14Bはハンドピース軸方向と直交する方向に沿って伸びており、その他方端はリーク穴100に連通している。ここで、リーク穴100は圧力調整孔として機能するものであり、そのリーク穴100はホーンカバー16の表面上に形成されている。
【0027】
このリーク穴100について詳述する。リーク穴100は、ケース10を把持した場合において、例えば人差指の指の腹の位置が到達する範囲内に形成される。その指の腹によってリーク穴100の実開口量を調整することによって吸引圧力の調整を行うことが可能である。すなわち、リーク穴100を完全な開放状態にすれば、ホーン14の先端開口における吸引圧力が最低となり、事実上吸引作用が停止される。一方、リーク穴100を完全に閉塞させれば、ホーン14の先端開口における吸引圧力を最大にすることが可能となる。そして、リーク穴100上における指の腹の位置を微妙にずらすことによって、中間的な吸引圧力の設定を自在に行うことが可能である。
【0028】
図1に示すにおいて、リーク穴100はホーンカバー16における基端側のテーパー部に形成されているが、操作可能である限りにおいて、リーク穴100の位置は自在に設定することができる。但し、望ましくは本体ケース10の把持を前提として、その把持状態において指が届く範囲に設けるのが望ましい。したがって、一般的には本体ケース10の前側にリーク穴100が形成される。
【0029】
図1に示すにおいては、リーク穴100が固定的に設けられているが、後に図5を用いて説明するようにリーク穴が可変設定できるようにしてもよい。
【0030】
図1に示したにおいては、吸引路14Aからの分岐路14Bの分岐部分がハンドピース8内に設定されているため、従来のハンドピースのように、ハンドピース8の後端側に特殊の分岐部材や分岐用チューブなどを設ける必要がなくなり、その結果、ハンドピース8の全体形状を小型化かつ簡易化することが可能となる。また、特に吸引のためのチューブをケース10の外表面上に沿わせる必要がなくなるので、操作性を向上することができるという利点がある。もちろん、洗浄液チューブがケース10の外側に沿って設けられるような場合、ケース10の外側形状を完全に円筒形にすることは難しいが、その場合においても、チューブの本数を削減することによって、従来よりも操作性を向上可能である。ちなみに、洗浄液チューブをハンドピース8内に収納させることも可能である。
【0031】
図1に示すでは、分岐箇所がリーク穴100の直下に設定されており、すなわちリーク穴100と分岐部分とが最短距離で連結されている。この結果、圧力調整の応答性を高めることができる。但し、ハンドピース8の構造如何によってはそのような分岐部分を別の箇所に設定し、その分岐部分と所望の位置に設けられたリーク穴100とを連結させるようにしてもよい。この場合、例えば振動子アセンブリ12内に分岐点を設けることも可能であり、さらにハンドピース8の内部であって振動子アセンブリ12の後端側(図において左側)にそのような分岐点を形成することもできる。いずれにしても、そのような分岐点をハンドピース8内部に設定することにより、上述した各種の利点を享受可能である。
【0032】
図1に示したにおいて、Oリング20,22は、ホーン14の保持作用と共にシール作用を発揮している。すなわち、そのようなOリング20,22によってリーク穴100から分岐路14Bに至る空間における気密性が保持されている。
【0033】
ちなみに、図1における構成では、振動子アセンブリ12としていわゆるランジュバン型の振動子が用いられていたが、他のタイプの超音波振動子を設けてもよい。また、図1に示した実施形態においては、ホーン14が直線的に伸びる形状を有していたが、ホーン14が屈曲形状を有する場合においても本発明を適用可能である。また、ホーンカバー16を着脱可能にし、吸引圧力の調整が不要の場合には、リーク穴100が空いていないホーンカバーを装着するようにしてもよい。
【0034】
図2〜図4には、上述したリーク穴の各種の具体例が示されている。図2に示す例では、ホーンカバー16のテーパー部にリーク穴100Aが形成され、そのリーク穴100の周囲は凹面型をなしている。これにより指とリーク穴100との間における密着性を良好にすることが可能である。図3に示す例では、ホーンカバー16における筒状部にリーク穴100Bが形成されている。この例においてもリーク穴100Bの周囲は凹面型に形成されている。図4に示す例では、リーク穴100Cが単純な円形開口として形成されている。ちなみに、図2及び図3に示す例ではリーク穴100がハンドピース軸方向に沿って伸長した長穴形状に形成されている。かかる形状によれば、圧力調整に当たって指をハンドピース軸方向に前後させる場合に微妙な圧力調整をより容易に行うことが可能となる。
【0035】
次に図5を用いて本発明に係る実施形態について説明する。図5に示す実施形態においては、ハンドピースにおけるリーク穴106はハンドピース軸方向に沿ってスライド可能であり、かつ、ハンドピース軸を回転軸として回転可能である。以下この実施形態について詳述する。
【0036】
ケース30は例えば金属などの部材で形成されており、このケース30は第1部分44及び第2部分46で構成される。第1部分44は厚肉部であり、第2部分46は薄肉部である。両部分44,46とも円筒形状を有している。
【0037】
ケース30内には振動子アセンブリ32が収容されている。この振動子アセンブリ32はボルト締め型の超音波振動子であり、従来同様に複数の電歪素子40と、それらの積層体を挟み込む2つのブロック42,44と、2つのブロック間を連結するボルト(図示せず)と、で構成される。なお、この振動子アセンブリ32は、前記以外に複数の電極板や絶縁部材などを有しているが、図示省略されている。振動子センブリ32の後端側にはノズル32Bが従来同様に形成されている。また、振動子アセンブリ32の軸中心には流路32Aが形成されている。振動子アセンブリ32の前端側にはホーン34が連結されている。振動子アセンブリ32にて発生した超音波振動はこのホーン34に伝達され、ホーン34の先端部34Cによって組織の破砕などの超音波手術が実行される。ホーン34はその基端側から先端側にかけて徐々にその断面積が小さくなる形状を有している。ホーン34の内部には流路34Aが形成されており、またその流路34Aには分岐路34Bが連結されている。分岐部分は図5に示されるようにT字型をなしている。
【0038】
ホーン34はホーンカバー36によって包囲されている。このホーンカバー36は具体的には、カバー部50と、基端部52と、連結部54と、で構成されている。それらの各部分は一体成形されている。連結部54は上記のケース30における第2部分の外側に連結されている。カバー部50はホーン34の先端部を露出させているが、そのカバー部50がホーン軸方向に沿って進退可能となるように構成することもできる。
【0039】
ホーンカバー36には、図5に示されるように、分岐路34Bに連通する連通路52B(これも吸引路から見て分岐路に相当)が形成されている。この連通路52Bはハンドピースの径方向に沿って垂直に形成されており、その他端は以下に詳述する可動部材としてのスライド部材38の内部の空間104にのぞんでいる。
【0040】
ハンドピースの外周面には、具体的には基端部52及び連結部54に跨って案内溝102が形成されている。この案内溝102はリング状(つまり筒状)の形状を有し、その案内溝102内には図示されるように可動部材としての筒状のスライド部材38が設けられている。
【0041】
ここで、スライド部材38は、案内溝102の両端に形成された凸部58,60の間においてハンドピース軸方向に運動可能で、かつ、その案内溝102内において、ハンドピース軸を回転軸として回転運動可能である。
【0042】
スライド部材38は、図5に示されるように、案内溝102の溝面に向かって突出したリング状の2つのフランジを有しており、その2つのフランジがOリング80,81を介して溝面に接触している。このようなOリング80,81によって適度な摺動抵抗が形成されると共に、それらによってスライド部材38の内部における空間104の気密性が保持される。以下に説明する圧力調整孔であるリーク穴106は空間104を介して連通路52Bつまり分岐路に連通している。
【0043】
スライド部材38はリーク穴106を有する。このリーク穴106は圧力調整孔として機能するものであり、上述したように、そのリーク穴106における実開口量の調整によってホーン34の先端開口における吸引圧力を自在に調整可能である。
【0044】
スライド部材38の位置を適宜調整すれば、その結果、リーク穴106を所望の位置に位置決めすることが可能である。すなわち、操作者の手の大きさや好みに合わせて所望の位置にリーク穴106がセットされるように、スライド部材38のスライド位置及び回転位置が調整される。ホーンカバー36には、突起56が形成されている。具体的には、その突起56は案内溝102上の所定位置に形成され、その突起56は上記の空間104にのぞんでいる。突起56の上方にリーク穴106と重合させれば、その突起56の作用によってリーク穴106を閉塞させることができる。これにより、圧力調整を行わない場合に、リーク穴106を継続的に指で押さえなければならない煩雑さが解消される。突起56の高さは空間104の高さにほぼ一致しており、突起56の上面がリーク穴106の下面に完全に密着するように当該突起56が形成されている。もちろん、そのような突起56を弾性部材によって形成することもでき、その場合にはその密着性をより高めることが可能となる。
【0045】
図6には、スライド部材38の斜視図が示されている。上述したように、そのスライド部材38は、案内溝102内においてスライド可能かつ回転可能である。ここで、ハンドピースにスライド位置及び回転位置の指標となるマーク108などを設けてもよい。このようなマーク108によれば、突起56の位置を容易に把握可能であり、また或いはホーンカバー36に形成された連通路52Bの位置を容易に認識可能である。なお、スライド部材38を着脱自在に構成してもよい。
【0046】
図7及び図8には、図5に示すA−A断面が示されている。ここで、図7はリーク穴106を利用して圧力調整を行う場合におけるスライド部材38の通常の回転位置を示しており、図8はリーク穴106を突起部56を利用して閉塞する場合におけるスライド部材38の回転位置が示されている。
【0047】
図7に示されるように、通常の使用状態においては、分岐路34B及び連通路52Bの上方にリーク穴106が位置するようにスライド部材38の回転位置を設定するのが望ましい。もちろん、少なくとも突起部56によってリーク穴106が閉塞されない回転位置にあれば、空間104を介してリーク穴106と連通路52Bとが連通されるため、そのような特定の回転位置以外にスライド部材38の回転位置があっても圧力調整を行うことが可能である。その一方、図8に示すように、突起部56によってリーク穴106が完全に閉塞された状態では、リーク穴106の機能は完全に停止され、換言すれば、従来同様のハンドピースとして使用可能である。ちなみに、突起部56は図5に示したものには限られず、他の位置に形成することも可能である。リーク穴106の可変設定は図5に示した機構には限られず各種の機構を採用可能である。さらに、リーク穴の閉塞機構についても同様である。
【0048】
図5に示されるように、ケース30内において振動子アセンブリ32はOリング82,83によって保持されている。また、ホーンカバー36内においてホーン34はOリング84,85によって保持されている。ここで、それらのOリング82〜85は、振動子アセンブリ32あるいはホーン34を弾性的に保持する機能と、シール機能を有している。
【0049】
図5に示すハンドピースを実際に使用する場合においては、ノズル32Bにチューブの一端が接続され、そのチューブの他端が図示されていない吸引ポンプに連結される。また、ハンドピースの外周面に沿って洗浄液チューブが沿わされ、その先端開口がホーン34の先端部まで導かれる。そのような状態において、手術部位に洗浄液が供給されると、その洗浄液及び破砕組織がホーン34の先端開口から吸引され、吸引路34A及び32Aを介してさらにチューブを介して吸引ポンプによって吸引される。その場合において、リーク穴106の実開口量を調整すれば、吸引圧力をハンドピース上において簡単に調整することが可能である。このような吸引圧力の調整を実現するに当たって、従来のハンドピースのようにハンドピースの後端側に特殊な継ぎ手やそこから伸びる分岐チューブなどを設ける必要がないので、ハンドピースの全体形状を従来よりもシンプルできるとともにその操作性を極めて向上可能である。
【0050】
さらに図5に示した実施形態においては、リーク穴106を所望の位置に位置決めすることができるので、操作者の好みや手の大きさに合わせて当該リーク穴の位置を適宜設定できる。
【0051】
図5に示した実施形態において、スライド部材38の位置は2つのOリング80,81の摺動抵抗によって保持されていたが、例えばスライド部材38の位置をロックするロック機構などを設けてもよい。また、各種のリーク穴106を備えた複数のスライド部材38を用意し、そのいずれかのスライド部材38を案内溝102に装着できるように、構成してもよい。スライド部材38を交換自在にするものである。また、図5に示す実施形態では、ホーンカバー36とスライド部材38とが別部材として構成されていたが、ホーンカバー36自体にリーク穴を形成すると共に、当該ホーンカバー36がスライド及び回転可能であってもよい。また、図5に示す実施形態では、ハンドピース全体が筒状の形態を有していたが例えばそのハンドピースの胴部に親指と人差し指との間のアーチ部分にフィッティングする把持補助具などを設けてもよい。本発明は各種の変形可能であり、分岐部分がハンドピース内に存在する限りにおいていずれの変形例も本発明の範囲に含まれる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、超音波手術器の操作性を向上することができる。また、本発明によれば、ハンドピースの形状を小型化かつ簡略化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】音波手術器の参考例を示す断面図である。
【図2】リーク穴の形態を示す図である。
【図3】リーク穴の形態を示す図である。
【図4】リーク穴の形態を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る超音波手術器を示す断面図である。
【図6】図5に示す実施形態の斜視図である。
【図7】通常の使用状態におけるスライド部材の回転位置を示す図である。
【図8】リーク穴閉塞状態におけるスライド部材の回転位置を示す図である。
【符号の説明】
8 ハンドピース、10 ケース、12 振動子アセンブリ、14 ホーン、16 ホーンカバー、100 リーク穴。

Claims (10)

  1. 超音波振動子を内蔵したハンドピースと、
    前記超音波振動子からの超音波振動が伝達され、先端部に吸引口が形成されたホーンと、
    を含み、
    前記ハンドピース内には、前記ホーンの吸引口に連通する吸引路と、その吸引路から分岐した分岐路と、が形成され、
    前記ハンドピースの外周囲面には案内溝が形成され、
    前記案内溝には前記分岐路に連通する圧力調整孔を備えた可動部材が設けられ、
    前記案内溝の溝面との間における前記可動部材の内部空間を介して前記分岐路に前記圧力調整孔が連通することを特徴とする超音波手術器。
  2. 請求項1記載の超音波手術器において、
    前記可動部材は前記案内溝内においてハンドピース軸方向にスライド運動可能であり且つハンドピース軸を回転軸として回転運動可能であることを特徴とする超音波手術器。
  3. 請求項2記載の超音波手術器において、
    前記案内溝は筒状であり、
    前記可動部材は筒状であることを特徴とする超音波手術器。
  4. 請求項3記載の超音波手術器において、
    前記スライド部材は前記案内溝の溝面へ向かって突出したリング状の2つのフランジを有することを特徴とする超音波手術器。
  5. 請求項1記載の超音波手術器において、
    前記ホーンの内部又は前記超音波振動子の内部に、前記吸引路からの前記分岐路の引出部が設けられたことを特徴とする超音波手術器。
  6. 請求項記載の超音波手術器において、
    前記引出部はT字型をなし、
    前記分岐路はハンドピース軸に対して直交する方向に形成されたことを特徴とする超音波手術器。
  7. 請求項1記載の超音波手術器において、
    前記圧力調整孔を有する可動部材が着脱自在であることを特徴とする超音波手術器。
  8. 請求項1記載の超音波手術器において、
    前記圧力調整孔を閉塞する閉塞部を含み、
    前記可動部材が所定位置にある場合に前記閉塞部が前記圧力調整孔を閉塞することを特徴とする超音波手術器。
  9. 請求項1記載の超音波手術器において、
    前記閉塞部は前記案内溝の溝面から突出した突起であることを特徴とする超音波手術器。
  10. 超音波振動子を内蔵し、吸引路とその吸引路から分岐した分岐路とが形成されたハンドピースと、
    前記超音波振動子からの超音波振動が伝達され、先端部に前記吸引路に連通する吸引口が形成されたホーンと、
    前記ハンドピースに位置調整可能に設けられ、前記分岐路に連通する圧力調整孔が形成された可動部材と、
    を含み、
    前記ハンドピースの外周囲面には前記可動部材をスライド可能且つ回転可能に案内する案内溝が形成されたことを特徴とする超音波手術器。
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