JP2000512996A - 皮膚感作および刺激の予防および治療措置 - Google Patents

皮膚感作および刺激の予防および治療措置

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、皮膚感作および/または皮膚刺激作用物質の存在に対し、皮膚の有害作用を予防するため、温血動物にフェノキシ酢酸および/またはその低級アルキルエステルの有効量を投与する、方法、組成物および輸送系を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 皮膚感作および刺激の予防および治療措置 技術分野 本発明は、皮膚感作もしくは皮膚刺激作用物質に対し皮膚の有害作用を予防す る方法および組成物に関する。 背景技術 皮膚は、皮膚を感作もしくは刺激する作用物質によって浸透されがちである。 本明細書中で用いる、“皮膚感作作用物質”とは、一般に感作作用物質との未来 接触(future contact)を認識する記憶細胞の形成の原因となる物質のことである 。該未来接触は人体の局部(local)および遠隔部位の両方で有害作用を生じる。 一般に“皮膚刺激作用物質”とは即座でかつ概して局所的な有害応答を引き起こ す物質(例えば石鹸)のことである。該応答は典型的に潮紅および/または炎症の 形態をとり、直接に接触している領域以上には広がらずまた記憶細胞の形成を引 き起こすこともない。本明細書中で用いる、“皮膚の有害作用を予防または措置 する作用物質とは、皮膚感作作用物質および/または皮膚刺激作用物質に対抗し て、本発明で用いる作用物質の集合を意味する。 皮膚感作作用物質に対する皮膚のアレルギー性反応は、アレルギー性接触皮膚 炎(ACD)として知られており、皮膚内で起こる免疫応答である。該応答は、皮膚 における皮膚感作反応を誘発する異物(例えば、ハプテンもしくは抗原)による浸 透の結果である。ACDは初期のインダクション期(induction phase)、続いてのエ リシテーション期(elicitation phase)からなる二期プロセスである。 インダクション期は皮膚がハプテンもしくは抗原に最初に被曝した直後に起こ り、また、続いて最初のときに皮膚内に既に入った特定のハプテンもしくは抗原 を認識することが可能な免疫記憶細胞を形成する特徴を有する。 エリシテーション期は、皮膚がもとのハプテンもしくは抗原に対して引き続き 再度曝露するときに起こる。エリシテーション期においては、皮膚は皮膚の炎症 応答といった形態でハプテンもしくは抗原の存在に対する過剰反応を供する。 一般に、ACDは特定のハプテンもしくは抗原に対して生涯固定された記憶を有 する。したがって皮膚が該ハプテンもしくは抗原に更に続いて曝露されると、典 型的に直ちにかつ時に激しい皮膚の炎症応答となる。 アレルギー性接触皮膚炎の原因となる作用物質は種々膨大であり、例えば金属 (例えば、ニッケル、クロム、コバルト等)、芳香、化学薬品、化粧品、織物、農 薬、プラスチック、花粉等(R.J.G.Rycroftら、“Textbook of Contact Dermati tis”参照)が挙げられる。薬物等の治療薬もまた、特に経皮投与の際、アレルギ ー性接触皮膚炎を引き起こす。 薬物の経皮輸送(delivery)は、別の投与ルート以上に多くの利点を供する。薬 物もしくは他の有益な作用物質の輸送用の経皮輸送系(TDS)がよく知られている (例えば、米国特許番号3,598,122、3,598,123、4,286,592、4,314,557、 4,379,454、4,599,222および4,573,995を参照、これらは各々本明細書中文献と して盛り込む)。TDSは一般に、(a)背面膜、マトリックス貯蔵層、および必要 に応じて分離接着剤層を含む“基礎成分”;(b)薬物もしくは他の治療薬; (c)可溶化剤、可塑剤および透過強化剤を含む“添加物”;および(d)上記基 礎成分の製造中の重合プロセス由来の残渣であるモノマー、開始剤、架橋剤等の “不純物”で構成される。 TDSの投与下の状況は、皮膚のアレルギー反応の誘発を非常に招きやすく、か つ皮膚反応として、 1.薬物、添加物、不純物もしくはこれらの組合せに対する刺激反応; 2.特に低分子量の成分(薬物、添加物、不純物、接着剤)に対するアレルギ ー反応; 3.汗腺管の遮断原因となる皮膚閉塞を長時間行なうことから生じる、局部汗 保持症候群 が起こると予想される。 アレルギー性接触皮膚炎には治療薬の経皮投与において重大な問題が存在する 。アメリカ合衆国内での一般市販品の数種(例えばクロニジン)を含む多くの薬 物は、経皮輸送系で用いると、皮膚を感作することがよく知られている。皮膚感 作 は、経皮輸送された薬物によってだけでなく、皮膚を感作する透過強化剤と混合 した非感作薬、もしくは感作薬と感作透過強化剤を組み合せたものによっても生 じる。皮膚内への該感作作用物質の浸透および結果生じる皮膚の有害作用は、経 皮パッチを皮膚から除去した後も十分に持続しうる。皮膚における該作用は該作 用を被っている患者にとって苦痛や臨床上の合併症の原因となる。 皮膚感作作用物質によって誘発される応答とは異なり、皮膚刺激作用物質に対 する非アレルギー性応答は直接かつ局部的であり、また免疫記憶細胞の産出を通 じて免疫システムを活性化することはない。 皮膚刺激作用物質に関連した最も一般的な応答は炎症の開始である。炎症応答 の主な段階として、神経期、血管期および細胞期が挙げられる。神経期において は、一過性の血管収縮が典型的に皮膚刺激作用物質との接触の約30秒内に起こ る。接触の約1〜6分内で、血管拡張、次いで血管中の白血球の辺縁趨向および 血管外遊出、すなわち無傷の血管壁を通り抜ける血球構成要素の外部への流出が 起こる。 皮膚刺激作用物質に対する非免疫応答とは、アレルギー性感作を先行させずに 、物質が皮膚に対し直接、毒性損傷を及ぼす結果である。接触に対する応答は皮 膚の性質、皮膚感作作用物質、その濃度、身体上の接触位置、および湿度や温度 等の周囲の要因に依存する。潜在的な皮膚刺激作用物質の例としては、水、皮膚 クレンザー、工業用クリーニング剤、アルカリ、酸、油、有機溶剤、酸化剤、還 元剤、植物本体、動物本体およびそれらの組合せなどが挙げられる。 ACDのインダクション期の開始を予防するため皮膚を予防的に処置することに よりアレルギー性接触皮膚炎の問題に取り組む努力、および/またはACDのエリ シテーション期の有害な影響を治療学的に予防もしくは減少しようとする努力が 成されてきた。例えば、米国特許番号5,202,130では、ランタニドイオンと有機 カルシウムチャンネルブロッカーが個別に、アレルギー性接触皮膚炎の処置に使 用可能であると開示している。 Wolfgang Diezelらによる、J .Invest.Derm.93巻、3号、p322-326(1989年9 月)では、感作作用物質のインダクション期の開始を予防するため、1-クロロ-2, 4-ジニトロベンゼンによるマウスの感作および続いてのランタンシトラートと ジルチアゼム塩酸塩での処置を開示している。Philip W.Ledgerらによる米国特 許番号5,120,545では、塩化アンモニウムなどの抗原進行阻害物質の投与による 皮膚感作の予防を開示している。ステロイド(例えば、コルチコステロイドおよ びグルココルチコイドカルボン酸エステル)を用いた接触感作を予防する方法が 、例えばAlfred Amkrautによる米国特許番号5,118,509および、Peter M.Rossら による米国特許番号4,897,260において開示されている。 ニコチン酸メチルを使用することにより、感作もしくは刺激薬の投与における 有害作用を低減する方法が、Michel Cormierらによる米国特許番号5,451,407に 開示されている。 薬物に対してはじめに被曝させた後、エリシテーション期を遮断してACDを処 置する方法が、例えばJohn McFaddenらによるJ .Invest.Derm.99巻、6号、p784 -786(1992年12月)に開示されている。ヒトの皮膚においてツベルクリンにより誘 発される遅延型過敏症は、ツベルクリンによるチャレンジ(challenge)に先立っ て、または同時に、ベラパミル塩酸塩を局所塗布することにより阻害される。 Richard L.GalloらによるArch .Dermatol.125巻、p502-506(1989年4月)では 、ACD、特に2,4,6-トリニトロベンゼンで感作したマウスの治療において、局所 抗炎症薬として利尿性アミロリド塩酸塩を投与することを開示している。 米国特許出願番号08/198,003(1994年2月17日出願)およびその引用文献に開示 している通り、中波長紫外線(UVB)を用いて皮膚を照射することは免疫抑制を示 すことが知られている。該UVBの効果は、UVBの誘発によりトランス−ウロカニン 酸(trans-UCA)、すなわちヒト表皮の上層の総乾燥重量の約0.5%を占める分子の シス−ウロカニン酸(cis-UCA)への異性化によって、一部仲介されることが考え られている。シス−UCAは多くの実験系におけるインビボ中で、様々な免疫抑制 作用を有することが知られており、かつ皮膚内でヒスタミン類似のレセプターと して作用すると信じられている。より最近では、一群のマウスの皮膚上にハプテ ンを塗布した、アレルギー性接触皮膚炎におけるインダクション期のUVBによる 障害が、サイトカイン、腫瘍壊死因子-a(tumor necrosis factor-a;TNFa)の関 与によることが知られている。TNFaの局所的な放出により、表皮ランゲルハウス 細胞を捕捉し、またそれらがT細胞を活性化するドレン(draining)リンパ節に達 するのを予防することによって感作を阻害できると提案されている。 さらに米国特許出願番号08/198,003に開示されている通り、シス−ウロカニン 酸等の肥満細胞脱顆粒物質(degranulator)は、経皮投与された治療薬の皮膚感作 影響を予防または抑制する効果がある。 手の湿疹は皮膚科医によって処置され、評価される一般的な臨床病である。典 型的に、湿疹は様々な要因の組み合せによって起こるが、湿疹の原因として主に 二つが考えられている。一つの要因としては、アトピー性皮膚炎、多因子遺伝子 異常症である。アトピー性皮膚炎は、一般に子供において起こり、全幼児の3% に影響を与えている。緩解は幼児期にしばしば起こるが、湿疹は成年期の慢性病 のように再発すると思われる。他の要因としては、外部刺激原(化学的/物理的) ;接触アレルギー;感染;静脈うっ血;ひっかき;発汗;自己感作およびストレ スが挙げられる。湿疹の処置は、局所性ステロイドの導入によってより容易に成 された。 過去10年間にわたる研究により、特定の環境被曝に関連した多くの疫学上お よび危険因子が明らかになってきた。特にヘルスケア専門家らは、配合物の活性 剤、例えば表面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム等)に基づく薬物の添加したハ ンドウオッシュ液の頻繁な使用、および/または手をぬらしまた乾燥することの 繰り返しの影響により持続的な刺激を被る。 髪染サロンにおける酸化性染料(たとえばp-フェニレンジアミン)並びに他の 調髪用製品の使用は、使用者やヘアケア専門家の敏感な部分において、皮膚刺激 および感作反応の両方をもたらしうる。結局、リューマチや骨格−筋肉痛の処置 や、幾人かの治療患者における皮膚刺激および感作反応を起させる抗老化(anti- aging)等のために、スポーツ医学で使用する活性成分(例えば、レチン酸、乳酸 、カプサイシンおよび局所用非ステロイド系抗炎症薬(NSAID))を含有する他の安 全な局所用医薬ということになる。 局所用ステロイドおよび非ステロイド系抗炎症薬が、湿疹の治療処置として提 案されている。しかしながら、このような薬は処方箋付きのみで得られることが 少なくはなく、活性成分を含むことに基づき、皮膚刺激および皮膚感作を予防す る医薬およびスキンケア製品に加えることはできない。 ACDの原因について努力され、また知識が得られてきたが、作用物質、例えばA CDの原因となるヘアローションなどの市販品中に含まれる薬物もしくは作用物質 などの経皮投与作用物質に対して感作した後も、効率的にACDの開始を予防しも しくはACDの有害な影響を低下する組成物を開発する必要がある。同様に、皮膚 刺激作用物質に対する反応を効率的に予防する組成物を開発する必要もある。 本発明者らは、アレルギー性接触皮膚炎に関連した免疫応答において顕著なプ ロセスの段階を包含しており、このものは干渉されると、ACDの予防および/ま たは処置をもたらす、という知識を得た。このプロセス段階(本明細書で細胞シ グナル形質導入と称す)は、T-リンパ球による記憶の獲得、サイトカインが関与 した抗原提示の調節および同様に他の細胞プロセスに対して応答するものと考え られる。本発明者らは、フェノキシ酢酸の低級アルキルエステルが細胞シグナル 形質導入を干渉し、したがってアレルギー性接触皮膚炎を予防もしくは処置する のに使用できることを発見した。 また本発明者らはフェノキシ酢酸およびフェノキシ酢酸の低級アルキルエステ ルが、これらを単独もしくは市販品(例えばヘアローション)の一部として適量 投与すると、患者の皮膚の脱感作において重要な改善を達成せしめ、かつ湿疹に 関連した症状を含めた皮膚の炎症を予防することを発見した。結果として、皮膚 感作作用物質もしくは皮膚刺激作用物質に対する皮膚の反応がより制御される。 したがって、本発明は皮膚への有害作用の予防を提供する。 発明の要約 本発明は、一般にアレルギー性接触皮膚炎(ACD)および/または湿疹を含めた 皮膚刺激を予防する方法、並びに該予防目的を達成するための化合物、組成物お よびシステムに指向するものである。本発明の1つの観点において、治療作用物 質(例えば薬物)、金属、芳香、化粧品、毛髪剤、織物、花粉、農薬、プラスチッ ク、これらの組合せ等の皮膚感作作用物質またはクレンザー、洗浄剤、アルカリ 、酸、油などの皮膚刺激作用物質の存在によって起こる皮膚の有害作用を予防す る方法を提供する。 本発明はまた、作用物質、例えば薬物等の治療作用物質の経皮投与によって誘 起されるACDに適用可能である。一般に本発明は、式(1): (式中、Rは水素原子もしくは低級アルキル基;該低級アルキル基は炭素数1〜 6、好ましくは炭素数1〜4の直鎖および分枝アルキル基であり、Rはメチルが好ま しい;Phはフェニル基である)で示される、フェノキシ酢酸およびその低級アル キルエステルからなる皮膚の有害作用予防物質の有効量を、温血動物に投与する ことから成る、皮膚感作作用物質および皮膚刺激作用物質の少なくとも一方の存 在に対する皮膚の有害反応(湿疹を含む)を予防する方法を包含する。 本発明で用いられる皮膚感作作用物質または皮膚刺激作用物質は、皮膚透過強 化剤、賦形剤などの添加物の1種以上を含有する組成物の形状で製造可能である 。 本発明の皮膚の有害作用予防物質を、非皮膚経路による局所的なローション、 クリーム、スプレー等の形態で、並びに経皮パッチの使用によって投与可能であ る。経皮的な利用としては、治療薬を含有した単一の貯蔵層から、あるいは好ま しくは経皮パッチの分離貯蔵層から該予防物質を投与可能である。 加えて、本発明の予防物質は、ヘアトリートメント(例えば、シャンプー、コ ンディショナーなど)、スキンローション、クリーム、軟膏などの、皮膚に塗布 あるいは皮膚と接触させる従来の製品に加えることができる。 発明の詳細な説明 本発明は、アレルギー性接触皮膚炎が原因で起こる皮膚感作反応の開始を、感 作のインダクション期の前後、もしくはその間の処置によって予防し、並びに一 旦ACDがエリシテーション期にまで進行した状況を緩和する方法およびシステム に指向する。本発明の1つの観点において、フェノキシ酢酸およびその低級アル キルエステルから選ばれる化合物を単独で、もしくは皮膚に塗布もしくは接触す る製品の一部として用いて皮膚を処理する。該製品としては、抗老化用組成物( 例えば、レチノイドおよびアルファヒドロキシ酸)、ヘアトリートメント製剤 (例えばシャンプーおよびコンディショナー)、液状もしくは固形石鹸、洗浄剤 、香料、化粧品、家事用および工業用クリーナー、有機溶剤等が挙げられるが、 これらに限定されるものではない。該製品は液体、ローション、クリーム、ゲル 、軟膏、懸濁剤、エマルジョンなどの形態をとることができる。 該皮膚の有害作用予防物質を含有した組成物を使用することにより、皮膚感作 作用物質の存在に対する皮膚の脱感作が起こり、これはまた、治療作用物質の経 皮投与の前後、もしくはその間に経皮システムからも遭遇する。 本発明の他の観点において、上記の予防物質および該予防物質を含有する組成 物はまた、家事用および工業用クリーナー、有機溶媒などの皮膚刺激作用物質が 原因で起こる有害な応答を予防するのにも有効である。これらの予防物質は、皮 膚刺激作用物質が神経系、血管系および/または炎症の細胞系を引き出す(elici t)可能性を制限することにより炎症応答を破壊するのに有効となる。 上記の方法は、様々な皮膚感作作用物質によって生じる皮膚感作もしくは炎症 を予防するのに有用であり、これらの皮膚感作作用物質としては、例えば、以下 の(a)アンギオテンシン変換酵素阻害物質;(b)アドレナリンβ−受容体ブロッカ ー;(c)アンギオテンシン変換酵素阻害物質およびアドレナリンβ−受容体ブロ ッカー以外の血圧降下薬;(d)抗ヒスタミン薬;(e)抗喘息薬;(f)非ステロイド 抗炎症薬;(g)中枢神経系活性薬;(h)体重コントロール薬;(i)抗凝固薬;(j)カ リウムコントロール薬;(k)免疫調節薬;(l)抗うつ血薬;および(m)インスリ ンおよび甲状腺刺激放出ホルモン等のたんぱく質およびペプチドから選ばれる薬 が挙げられるが、これらに限定されるものではない。 より詳細には、本発明に関連した投与用治療剤は、あらゆる主要な治療領域に わたり、抗生物質および抗ウイルス剤等の抗感染薬;鎮静薬および鎮痛薬の組合 せ(例えば、カプサイミン);食欲減退物質;抗関節炎剤;抗喘息薬(アルブテ ロール、メタプロテレノール、ケトフェンおよびテルブタリン);抗凝固薬(例 えば、ウロキナーゼ);抗痙攣剤;抗うつ薬;抗高血圧薬;止瀉薬;抗ヒスタミ ン薬(クロロフェニラミンおよびジフェンヒドラミン);抗炎症薬(例えば、ケ トプロフェン、プロスタグランジン、フルルビプロフェン、ジクロフェナック、 インドメタシン、ピロシキカムおよびイブプロフェン);抗偏頭痛薬;乗り物酔 治療製剤;鎮吐剤;抗悪性腫瘍薬;抗パーキンソン病薬;止痒剤;抗精神病剤; 解熱剤;消化管および尿管などの鎮痙薬;抗コリンエステラーゼ薬;交感神経興 奮薬;キサンチン誘導体;アンギオテンシン変換酵素阻害物質(カプトプリルお よびフォジノプリル等)を含めた心臓血管剤;ベータブロッカー(ナドロール、 チモロール、プロプラノロールおよびアルプレノロール);抗不整脈薬;抗高血 圧薬(クロニジンなど);全身、冠状、末梢神経および脳を含めた血管拡張薬; 中枢神経作用薬(フルフェナジン、トリフルオペラジン、ハロペリドール、登録 商標ザナックス、登録商標リブリウム、登録商標バリウム等);せきおよび感冒 製剤;抗うっ血薬;診断用薬;ホルモン;睡眠薬;筋肉弛緩剤;副交感神経遮断 薬;副交感神経刺激剤;鎮静薬;体重コントロールおよび食欲抑制薬(マジンド ールなど)および精神安定薬が含まれるが、これらに限定されるものではない。 上記の方法はまた、以前に記載した様々な皮膚刺激作用物質によって生じる皮 膚刺激を予防するのに有用であり、これらの皮膚刺激作用物質としては湿疹原因 剤(例えばゴム促進剤)、家事用および工業用クレンザー、水、有機溶剤、酸化 剤および/還元剤、アルカリ、酸、油、植物本体、動物本体などが挙げられるが 、これらに限定されるものではない。 本発明は更に、経皮薬物輸送系(デリバリーシステム)中の成分の皮膚感作もし くは炎症の影響を予防するのに有用な、 (a)治療作用物質(例えば薬物)を有する経皮デリバリーシステム;および、 (b)有効量のフェノキシ酢酸もしくはその低級アルキルエステル; から成る製品を提供するものであり、ここで上記成分としては薬物、皮膚透過強 化剤または他の物質もしくはこれらの組合せのいずれかである。 皮膚の有害作用予防物質はまた、経皮もしくは放出制御装置で投与されること が可能である。経皮装置および使用可能なデリバリーシステムの例としては、Bo dde,H.I.らによる、Crit.Rev.Ther.Drug.Carrier Syst.6、87-115(1989)お よび米国特許番号3,598,122、3,598,123、4,286,592、4,314,557、4,379,454、4 ,559,222、4,573,995に開示されており、これらは本明細書中参考文献として盛 り込まれる。 デリバリーシステムは、皮膚に関係(relationship)を伝達する際、皮膚の有害 作用予防物質を備えたマトリックスを有する一番目の経皮装置を包含する。二番 目の経皮装置は、該有害作用予防物質を皮膚へ経皮投与した後に皮膚へ関係を伝 達する際に治療作用物質を備えるために使用可能である。該一番目および二番目 の経皮装置は、単一の経皮パッチ内に取り込むことができる。 皮膚の有害作用予防物質は、皮膚に塗布もしくは接触させる製品(例えば、シ ャンプー)の一部として、もしくは局所塗布用組成物(例えばローション、クリ ームなど)の一部としてそのものを、または治療作用物質と組合せた経皮システ ム内で投与する。単独で投与する場合、該剤は局所的に、または非皮膚的に、例 えば皮内、静脈内、筋肉内、経口もしくは腹腔内で投与可能である。本発明の作 用物質は、ローション、クリーム、ゲルなどの形態の、皮膚への局所塗布用の医 薬的に許容し得る組成物に含ませることができる。該組成物の製造に対して有用 な担体としては、水、エタノール、ゲルなどが挙げられる。本発明の作用物質は また、皮膚に塗布もしくは接触させる製剤(例えばシャンプー)の一部として投 与可能である。 経皮投与治療作用物質(例えば薬物)および本発明の皮膚の有害作用予防物質 の正確な調合は、所望のフラックス(flux)状態で薬物および予防物質を放出でき るように設計することができ、また多数の形態、例えば軟膏剤、ゲルおよびクリ ームであってよく、これらに限定されるものではない。水性配合物、特にゲルは 、典型的に水およびゲル化剤(約1〜2.5%(w/w))、例えばヒドロキシエチルセルロ ースもしくはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含有する。典型的な 非水性ゲルとはシリコーン液もしくは鉱油からなる。鉱油はまた、コロイド状二 酸化ケイ素等のゲル化剤(約1〜2%(w/w))を含有し得る。個々のゲル組成物の適 合さは、薬物(透過強化剤の有無に関わらず)および皮膚の有害作用予防物質と 、その構成要素との相溶性に依存する。 他の具体例では、本発明の予防物質は皮膚感作および/または皮膚刺激を予防 するため、または治療薬もしくは薬物の投与に先立って皮膚に輸送される。その ような先立つた投与は上記に記載の装置を用いた経皮塗布、局所塗布、皮内注射 等によることが可能である。 しかしながら他の具体例では、該予防物質を治療薬の経皮投与と同時にもしく は先立って、別の非皮膚経路および輸送方法によって輸送する。 皮膚の有害作用予防物質を皮膚の刺激を予防するために投与する本発明の具体 例において、上記予防物質を含む組成物はローション、クリームもしくは他の容 易に局所塗布できる形状にあることが好ましい。 上述の全ての具体例において、皮膚の有害作用予防物質の投与量は、治療作用 物質;レシピエントの年令、健康および体重;同時に行なう処置の種類(もしあ れば);および治療の回数に依存する。 本発明の技術的範囲内の方法および組成物は、皮膚の有害作用予防物質を本来 の目的を達成するのに有効な量で含有した、全ての組成物および方法を包含する 。個々のニーズは変化するが、各成分の有効量の最適範囲の決定は、当業者の自 明の範囲内である。 経皮投与の場合、感作薬によるACDを予防する作用物質の典型的な有効用量は 、ヒトの皮膚を通るそれらの透過性に依存し、かつ溶剤と皮膚間浸透の分配係数 、分子量および融点を含む、浸透物質(permeant)の物理的特性の関数である。一 般に、いかなる浸透物質からも得られる最大限のフラックスは、飽和溶液に由来 する。浸透物質の分配係数、分子量および融点から最大限のフラックスを正確に 予想する式が、例えば“TREATISE ON CONTROLLED DRUG DERIVERY”、 A.Kydonieus,ed.,Marcel Dekker社、ニューヨーク、1991年、特にp.370、式3aと 4aおよびp.34、図2で導かれており、これらを本明細書中では文献として盛り込 む。フェノキシ酢酸およびその低級アルキルエステルの経皮輸送の場合、皮膚に 局所的に輸送可能な予想最大限のフラックスは、毎時間約1〜50μg/cm2の範囲 内である。これらの値は、例えば肌年齢、皮膚タイプおよび皮膚状況における違 いに依存する。活性成分の最大フラックスにおける好ましい範囲は、毎時間約5 〜25μg/cm2の範囲内である。したがって、当業者によって理解される通り、特 定の作用物質の輸送は選抜ビヒクル中の該作用物質の飽和パーセントによって制 御される。 ACDを予防するために輸送可能な、フェノキシ酢酸およびその低級アルキルエ ステルの量は、患者間によって異なる。例えば、ゲル調剤(2.5%HPMC/75%エタノ ール)から輸送される本発明の作用物質の量は、約0.1〜10重量%、好ましくは 約0.25〜2.0重量%である。 皮膚刺激を予防するための皮膚の有害作用予防物質を投与する場合、薬用量は 上述の如く変わる。例えば局所塗布の場合、フェノキシ酢酸およびその低級アル キルエステルの量は、組成物全量に対して約0.1〜2.0重量%、好ましくは約0.25 〜1.0重量%である。 皮膚に塗布もしくは接触させる従来の製品と組合せる場合、活性成分の量は、 典型的に組成物全量の約0.1〜2.0重量%である。 実施例1 DNCB に対する反感作物質としてのフェノキシ酢酸メチルエステル フェノキシ酢酸メチルエステル(PAME、式中のRがメチルである式Iの化合物) の溶液(1.0%w/v)を、ゲル調剤(2.5%HPMC/75%エタノール)中で製造した。同一の ゲル調剤を負のコントロールとして用いた。感作については、ジニトロクロロベ ンゼン(DNCB、1%w/v)溶液をアセトン中で製造した。 二十四匹(24)のBalb/cマウスについて、その背中の皮膚の毛を剃った。該マウ スを三つの同数群に分けた。一番目の群は負のコントロールとして作用させ、0 日目にアセトンを塗布した。二番目、三番目にはそれぞれ曝露した背中の皮膚上 に、DNCB/アセトン(20μL、1%DNCB)を塗布した。 全三群について、感作後5日目に、DNCB/アセトン(1%、20μL)を右側の耳にチ ャレンジした。次いで、チャレンジの10分後、一番目と二番目の群に1%HMPC/75% エタノール(100μL)を塗布した。三番目の群には1%PAME/HPMCゲルを塗布した。 DNCBによるチャレンジに対する有害作用を以下の手順で判定した。すなわち、チ ャレンジの前後におけるマウスの耳の厚みを測定して、ふくれの量を決定し、次 いで本発明に従って処置したマウス(群III)のふくれ程度を、群Iおよび群IIの 場合と比較した。結果を下記表Iに示す。 表Iに示すとおり、DNCBに感作させると群IIのマウスはかなりの耳ふくれを示 した。フェノキシ酢酸メチルエステルを単独で投与すると、予防的に投与した際 、DNCBで感作することによって誘起される皮膚の有害作用を予防する。 実施例2 オキサゾロンに対する反感作物質としてのフェノキシ酢酸メチルエステル マウスを1.0%w/vオキサゾロン溶液で感作した以外は、実施例1の方法を繰り返 した。結果を表IIに示す。 表IIに示すとおり、群IIのマウスはオキサゾロンで感作すると、かなりの耳ふ くれを示した。本発明に係る皮膚の有害作用予防薬であるPAMEは、オキサゾロン による感作によって誘起される有害作用を抑制した。 実施例3 カプトプリルによって誘起される刺激を阻害するフェノキシ酢酸メチルエステ 三十匹のBalb/cメスのマウスをSprague Dawley Labs.から手に入れた。 1.0%w/vPAME溶液をゲル調剤(2.5%HPMC/75%エタノール)中で製造した。アセトン /エタノール(容量比2:1)含有の二番目の溶液も製造した。また、カプトプリル /二番目の溶液(強い刺激応答を引き出すのに十分)の20%w/v溶液を、製造した。 加えて、1.0%HPMC溶液を偽薬として製造した。 群Iのマウス(10マウス)に二番目の溶液を、次いで、10分後HPMC溶液を塗布し た。群IIで示す、正のコントロールマウス(10)に対し、その右耳にカプトプリル 溶液を、続いてHPMC溶液を塗布した。マウス(10)の実験群(群III)に対し、その 右耳にカプトプリル溶液を、続いて10分後PAME溶液を塗布した。 カプトプリル溶液による最大限の潮紅およびふくれを観察した2時間後、耳の 厚みを測定した。結果を表IIIに示す。 表IIに示すとおり、カプトプリルと接触させると、群IIのマウスはかなりの耳 ふくれを示した。皮膚の有害作用予防薬であるPAMEは、カプトプリルとの接触に よって誘起される炎症を抑制した。 実施例4レチン酸によって誘起される刺激を阻害するフェノキシ酢酸メチルエステル 実施例3の方法を、カプトプリルの代わりにレチン酸(1%(w/v)/1%HPMCゲル) を用いる点を除いては、同様に繰り返した。結果を表IVに示す。 表IVに示すとおり、レチン酸と接触させると、群IIのマウスはかなりの耳膨れ を示した。PAME構成−皮膚有害作用予防薬であるPAMEは、レチン酸との接触によ って誘起される炎症を抑制した。 実施例5 ホルボール・ミリステートによって誘起される刺激を阻害するフェノキシ酢酸 およびフェノキシ酢酸メチルエステル 実施例3の方法を、カプトプリルの代わりにホルボール・ミリステート(12-テ トラデカノイル-13-ホルボール・ミリスチン酸;0.1%(w/v)/1%HPMCゲル)を用い る点を除いては、同様に繰り返した。フェノキシ酢酸も、本プロトコールにおい て調べた。結果を表Vに示す。 表Vに示すとおり、ホルボール・ミリステートと接触させると、群IIのマウスは かなりの耳ふくれを示した。皮膚有害作用予防薬であるPAMEおよびフェノキシ酢 酸は、ホルボール・ミリステートとの接触によって誘起される炎症を抑制した。 実施例6 ジニトロクロロベンゼンによって誘起される刺激を阻害するフェノキシ酢酸メ チルエステル 実施例3の方法を、カプトプリルの代わりにジニトロクロロベンゼン(DNCB)(2 .0%(w/v)/1%HPMCゲル)を用いる点を除いては、同様に繰り返した。結果を表VI に示す。 表VIに示すとおり、ジニトロクロロベンゼン(DNCB)と接触させると、群IIのマ ウスはかなりの耳ふくれを示した。皮膚有害作用予防薬であるPAMEは、DNCBとの 接触によって誘起される炎症を抑制した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/215 601 A61K 31/215 601

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.皮膚感作作用物質もしくは皮膚刺激作用物質の少なくとも一方の存在に対し 、温血動物の皮膚の有害作用を予防する方法であって、フェノキシ酢酸またはそ の低級アルキルエステルからなる皮膚の有害作用予防物質の有効量を温血動物に 投与することを特徴とする方法。 2.皮膚感作作用物質が、治療薬、金属、芳香、化粧品、織物、花粉、農薬、プ ラスチックおよびそれらの組み合わせからなる群から選ばれる請求の範囲1に記 載の方法。 3.皮膚刺激作用物質が、水、クレンザー、湿疹原因剤、アルカリ、酸、油、有 機溶剤、酸化剤、還元剤、植物本体、動物本体およびそれらの組合せからなる群 から選ばれる請求の範囲1に記載の方法。 4.該皮膚の有害作用予防物質を皮膚に局所的に投与することからなる請求の範 囲1に記載の方法。 5.該皮膚の有害作用予防物質を経皮投与する請求の範囲4に記載の方法。 6.該皮膚の有害作用予防物質および治療薬を経皮パッチから投与することから なる方法であって、皮膚感作作用物質もしくは皮膚刺激作用物質が治療薬である 請求の範囲5に記載の方法。 7.該皮膚の有害作用予防物質を皮膚に塗布もしくは接触させる製品に含ませる 請求の範囲4に記載の方法。 8.該製品がヘアトリートメント製剤、ハンドローション、石鹸、クレンザーお よび洗浄剤である請求の範囲6に記載の方法。 9.フェノキシ酢酸エステルがフェノキシ酢酸メチルエステルである請求の範囲 1に記載の方法。 10.皮膚の有害作用予防物質の最大フラックスが毎時間約1〜50μg/cm2であ る請求の範囲5に記載の方法。 11.皮膚の有害作用予防物質の最大フラックスが毎時間約5〜25μg/cm2であ る請求の範囲10に記載の方法。 12.皮膚の有害作用予防物質を、ゲル形態で、皮膚感作作用物質を原因とする アレルギー性接触皮膚炎を予防するのに十分な量で温血動物に投与することから なり、該投与量が約0.1〜10重量%である請求の範囲1に記載の方法。 13.皮膚の有害作用予防物質の量が約0.25〜2.0重量%である請求の範囲12 に記載の方法。 14.フェノキシ酢酸もしくはその低級アルキルエステルからなる皮膚の有害作 用予防物質の有効量を経皮投与する経皮輸送系であって、 (a)皮膚に関係を伝達する際、皮膚の有害作用予防物質を備えたマトリックス を有する一番目の経皮装置;および (b)皮膚の有害作用予防物質を該一番目の経皮装置から皮膚へ経皮投与した後 に、皮膚へ関係を伝達する際に、治療作用物質を備えるためにマトリックスを有 する二番目の経皮装置 から成ることを特徴とする経皮輸送系。 15.一番目および二番目の経皮装置が、単一の経皮パッチ内に含まれている請 求の範囲14に記載の経皮デリバリーシステム。 16.皮膚からの有害作用を引き出すことなく、治療薬を温血動物に経皮投与す る方法であって、該治療薬の投与の前、後もしくは間に、フェノキシ酢酸もしく はその低級アルキルエステルから成る皮膚の有害作用予防物質の有効量を上記温 血動物に経皮投与することを特徴とする方法。 17.フェノキシ酢酸低級アルキルエステルがフェノキシ酢酸メチルエステルで ある請求の範囲16に記載の方法。 18.皮膚感作作用物質もしくは皮膚刺激作用物質によりもたらされる、温血動 物の皮膚における有害作用を予防する組成物であって、フェノキシ酢酸およびそ の低級アルキルエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の有効量から成 る組成物。 19.フェノキシ酢酸低級アルキルエステルがフェノキシ酢酸メチルエステルで ある請求の範囲18に記載の組成物。 20.更に、医薬的に許容し得る担体を有する請求の範囲18に記載の組成物。
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