JP2000512985A - 農薬錠剤処方物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 約0.1重量％〜約30重量％の農薬、約0.5重量％〜約50重量％の微結晶性セルロース、約５重量％〜約50重量％の尿素、および約0.1重量％〜約10重量％の１つ以上の有機カルボン酸を含有する非発泡性農薬錠剤。錠剤は、水溶性フィルムに包装され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 農薬錠剤処方物 発明の背景および従来技術 本発明は、錠剤の形態の新規の農薬処方物、詳細には水中で良好に分散性であ るが非発泡性である錠剤に関する。用語「水中で良好に分散性である」は、周囲 条件（５〜25℃）において錠剤がすぐに水中で崩壊し始め、そして５分未満、好 ましくは３分未満に完全に崩壊することを示すことを意味する。 文献は、水中で分散性または溶解性であるように設計された農薬の錠剤処方物 の多くの例を含む。ほとんどではないにせよ、それらの多くは、発泡性である。 つまり、それらは、有機酸と塩基との組合せを含有し、錠剤が水との接触に曝さ れる場合、組み合わされて二酸化炭素を形成する。この発泡性は、水中でのこの ような錠剤の迅速な分散性または溶解性に寄与すると考えられる。しかし、湿気 と接触した場合に保存されている錠剤の所望されない早期の崩壊が生じるという 不利益を有し得る。例えば、水溶性フィルムに包装された錠剤でさえ、湿気の包 装内への浸透のため、所望されない早期に崩壊が始まり得る。 発明の要旨 本発明は、以下を含有する錠剤形態の農薬処方物を含む：（a）約0.1重量％〜 約30重量％の農薬；（b）約0.5重量％〜約50重量％の微結晶性セルロース；（c ）約0.1重量％〜約10重量％の１つ以上の有機カルボン酸；（d）約５重量％〜約 50重量％の尿素。 発明の詳細な説明 本発明は、約0.5重量％〜約30重量％、好ましくは約10重量％〜約25重量％の 農薬、約0.5重量％〜約50重量％の微結晶性セルロース、約0.1重量％〜約10重量 ％の１つ以上の有機カルボン酸、および約５重量％〜約50重量％の尿素を含有す る農薬錠剤処方物を提供する。錠剤の残りは、この様な処方物中において利用 される代表的な成分（例えば、界面活性剤、潤滑剤、フィラー（filler）など） を含有する。 農薬は、例えば、殺虫剤、抗真菌剤、除草剤、昆虫成長調節剤、または除草性 の植物成長調節剤であり得る。好ましくは、これらの処方物に含有される農薬は 、水不溶性農薬であるが、水溶性農薬も本発明の範囲内に含まれる。本発明の錠 剤は、単一の農薬または複数の農薬の組合せを含有し得、そして錠剤は、農業ま たは家庭用および庭園での使用が意図される場合は、肥料のような他の成分も含 有し得る。 好ましい実施態様において、錠剤は殺虫剤を含有し、そしてビルや他の建造物 の内部または周辺の昆虫の制御における使用のために設計される。このような錠 剤は、小さな包装に包装されるか、あるいは、処置される領域において殺虫剤を スプレーする際に、害虫駆除の作業者による使用のために携帯用スプレータンク へ分配され得る水溶性のパウチに便利に包装される。用語「錠剤」は、従来錠剤 とみなされるもの、ならびにブリケットおよびペレットのような他の固形充填物 形態を含むことを意味する。 水中で良好に分散性であることに加えて、本発明の錠剤はまた、良好な保存安 定性を有する。 本発明の処方物における使用のための適切な農薬の例は、有機リン殺虫剤およ ピレスロイド殺虫剤の両方（例えば、ホノホス、λ-シハロトリン、ペルメトリ ン、シペルメトリン、デルタメトリン、またはテフルトリン）；除草剤（例えば 、アトラジンまたはスルホニル尿素）および抗真菌薬（例えば、アゾキシストロ ビン）を含む。 錠剤は、約0.5重量％〜約50重量％、好ましくは約１重量％〜約20重量％の微 結晶セルロースを含有する。このような材料の農薬錠剤処方物における使用は、 1992年のIbrahimらの以下の表題の刊行物「潜在的農薬送達系としての圧縮錠剤 」、Pesticide Formulations And Application Systems:第11巻、ASTM STP1112 に記載されている。使用される微結晶セルロースは、代表的には、いくつかの粒 子サイズが利用可能な自由に流れる白色粉末である。微結晶セルロースは、医薬 品産業で使用される錠剤の処方物において広範に使用されている。それは、結 合剤として作用し、これは過剰な圧縮力なしに錠剤の強度を高める。１つの適切 な材料は、LATTICEの商標でFMCにより販売される微結晶セルロースである。 本発明の処方物は、約５重量％〜約50重量％、好ましくは、約10重量％〜約40 重量％の尿素を含み、これは、フィラーとして機能する。 約0.1重量％〜約10重量％、好ましくは約0.5重量％〜約５重量％の１つ以上の 有機カルボン酸、好ましくはクエン酸またはクエン酸と別の有機酸との組合せも また、これらの錠剤に含有される。クエン酸は、多くの発泡性農薬錠剤処方物の 周知の成分であり、炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナトリウムのような塩基との組 合せで、二酸化炭素を生成し、発泡性を生じる。他の適切な有機酸は、ステアリ ン酸、マレイン酸、コハク酸、および酒石酸を含む。 錠剤は、通常の打錠方法、つまり、成分の混合物からの変換により調製される 。これらは、直接圧縮成型、または造粒に続く打錠のいずれかにより製造され得 る。通常のプロセスは、活性成分または必要に応じた成分でのキャリアの含浸、 ならびに不活性成分との混和を含む。混合物は、直接錠剤に変換され得るか、ま たは錠剤の製造の前にさらにプロセスされ得る。 以下の実施例は、本発明の例示である： 実施例１：利用した農薬は、工業グレード（純度85.4％）のλ-シハロトリンで あった。使用した他の成分は、陰イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性 剤（Agrimer30（ポリビニルピロリドン、ISP）、Ac-Di-Sol（架橋カルボキシメ チルセルロースナトリウム、FMC）、Wessalon S（シリカキャリア、Degussa）） 、湿潤剤および分散剤（Lattice NT50（微結晶セルロース、FMC）、Cab-O-Sil M -5（ヒュームド（fumed）シリカ、Cabot Corp.））、ステアリン酸、クエン酸、 滑石、および尿素であった。 成分量を以下の表に示す： 成分 重量、ｇ 重量％ λ-シハロトリン、工業グレード 1.70 11.70 陰イオン性および非イオン性の界面活性剤 2.71 2.71 Wessalon S 11.80 11.80 Agrimer 30 1.44 1.44 Ac-Di-Sol 1.93 1.93 尿素 41.16 41.16 クエン酸 1.00 1.00 湿潤剤および分散剤 2.56 2.56 Lattice NT50 22.47 22.47 Cab-O-Sil M-5 0.43 0.43 滑石 2.00 2.00 ステアリン酸 0.80 0.80 錠剤は以下のプロセスにより調合される：λ-シハロトリン工業グレードを液 体の陰イオン性および非イオン性の界面活性剤と混和した。混合物をキャリアWe ssalon Sに適用し、そして混和した。乾燥界面活性剤、Agrimer30,Ac-Di-Sol、 尿素、およびクエン酸を添加し、そして均質になるまで混和した。次いで、材料 を１mmふるいを取り付けたハンマーミルを用いて粉砕した。粉砕したプレミック スおよびステアリン酸を除く残りの成分を少なくとも10分間混合した。ステアリ ン酸を、打錠の前に添加し、そして混合物を５分間以下混合した。代表的には、 プレミックスの密度は、平坦面型押しを取り付けた圧縮打錠機を用いて強打する ことにより増大し得る。顆粒は、10〜18号ふるいを使用して製造する。次いで、 所望の物理学的特性を有する錠剤は、この顆粒を使用して製造する。 錠剤の分散性は以下の手順により試験した。およそ800mlの室温の水道水を、 密閉し得る蓋を有する容器に添加する。錠剤を添加し、蓋を密閉する。錠剤の崩 壊を観察する、実施例１については、錠剤は、容器の底に落下し、そして崩壊し 始めた。錠剤は、３分未満で完全に崩壊したことを観察した。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ， ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，Ｍ Ｘ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 バーネット，ラルフ ライラー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94809, アンティオック，アスター ドライブ 1405

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．（a）約0.1重量％〜約30重量％の農薬；（b）約0.5重量％〜約50重量％の微 結晶性セルロース；（c）約５重量％〜約50重量％の尿素；および（d）約0.1重 量％〜約10重量％の１つ以上の有機カルボン酸を含有する、非発泡性の農薬錠剤 。 ２．（a）約10重量％〜約25重量％の農薬；（b）約１重量％〜約20重量％の微結 晶性セルロース；（c）約10重量％〜約40重量％の尿素；および（d）約0.5重量 ％〜約５重量％の１つ以上の有機カルボン酸を含有する、請求項１に記載の錠剤 。 ３．前記農薬が殺虫剤である、請求項１に記載の組成物。 ４．前記殺虫剤がピレスロイドである、請求項３に記載の組成物。 ５．前記ピレスロイドがλ-シハロトリンである、請求項４に記載の組成物。 ６．２つ以上の農薬を含有する、請求項１に記載の組成物。 ７．前記有機カルボン酸がクエン酸を含む、請求項１に記載の組成物。 ８．水溶性フィルムに封入された、請求項１に記載の組成物。 ９．害虫、所望されない植物、またはそれらの場所に、請求項１に記載の組成物 を適用する工程を包含する、害虫または所望されない植物を制御する方法。 １０．害虫、所望されない植物、またはそれらの場所に、請求項８に記載の組成 物を適用する工程を包含する、害虫または所望されない植物を制御する方法。