JP2000512856A - ペニオフォラ・フィターゼ - Google Patents

ペニオフォラ・フィターゼ

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Abstract

(57)【要約】 本発明はフィターゼ活性を示す単離されたポリペプチド、対応のクローン化DNA配列、当該ポリペプチドを調製するための方法、並びに数多くの産業上の利用、特に動物飼料におけるその利用に関する。当該新規のフィターゼはペニオフォラ・ライチイに由来し、そしていくつかの興味深い特徴、例えばフィチン酸の6位に対する高い初期親和力、高い初期速度でのフィチン酸からのリン酸塩の遊離、及び極めて高い比活性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 ペニオフォラ・フィターゼ 発明の分野 本発明はフィターゼ活性を示す単離されたポリペプチド、対応のクローン化DN A配列、当該ポリペプチドを調製するための方法、並びに数多くの産業上の利用 、特に動物飼料におけるその利用に関する。 発明の背景 フィチン酸又はミオ−イノシトール1,2,3,4,5,6−ヘキサキス二水 素リン酸塩(又は短くは、ミオ−イノシトールヘキサキスリン酸塩)はイノシト ールの主要源であり、且つ植物種子におけるリン酸塩の主要貯蔵体である。事実 、それは種子及びシリアル穀粒の成熟の際に天然に形成される。マメ類の種子の 中でそれはリン酸含量の約70%を占め、そしてイノシトールの複合カリウム、マ グネシウム及びカルシウム塩であるフィチンとしてタンパク質体と構造的に一体 化している。種子、穀粒及びマメ類は食品及び飼料調製品、特に動物飼料調製品 の重要な成分である。しかしながら、ヒト食用シリアル及びマメ類においてもそ の重要性は高まっている。 フィチン酸のリン酸成分は二価及び三価の陽イオン、例えば金属イオン、とり わけカルシウム、鉄、亜鉛及びマグネシウム、並びに微量ミネラルであるマンガ ン、銅及びモリブデンの栄養学的に必須のイオンをキレートする。 他に、フィチン酸は一定の範囲で静電相互作用によりタンパク質に結合する。 タンパク質の等電点pIより低いpHでは、正に帯電した タンパク質がフィテートに直接結合する。pIより高いpHでは、負に帯電したタン パク質が金属イオンを介してフィテートに結合する。 フィチン酸及びその塩、フィテートは往々にして代謝されず、なぜならそれら は胃腸系で吸収されないからである。即ち、そのリン、又はキレート化金属イオ ン、又は結合タンパク質はいづれも栄養学的に有用でない。 従って、リンは全ての生体の成育にとって必須の元素であるため、食品及び飼 料調製品に無機リン酸塩を補充する必要がある。しばしば、栄養学的に必須のイ オン、例えば鉄及びカルシウムも補充しなければならない。更に、一定の食品の 栄養価値はフィチン酸とのタンパク質の結合を理由に低下する。従って、フィチ ン酸は往々にしてアンチ栄養因子と称される。 更に、フィチン酸は代謝されないため、フィテートのリンはかかる動物の胃腸 管を通過し、そして排泄物と一緒に排泄されるため、水環境の富栄養化及び過度 な藻の成育の如きに結びつく環境の所望されないリン酸汚染をもたらす。 本明細書において同義語で又は無作為に用いているフィチン酸又はフィテート はフィターゼにより分解される。 フィチン酸を含むこのような植物種子のほとんどにおいて、内因性フィターゼ 酵素も見い出されている。これらの酵素は種子の発芽の際に形成され、そしてリ ン酸塩、そして最終産物として植物成長の際に利用するための遊離ミオイノシト ールの遊離を目的を達成する。 摂取されると、食品又は飼料成分フィターゼは理論的には注目の種子の内因性 植物フィターゼにより、腸の中の微生物叢よりせき止められたフィターゼにより 、そして腸内粘膜フィターゼにより加水分解される。しかしながら実際、内因性 植物フィターゼ及び腸内粘 膜フィターゼの加水分解能力は、存在するなら、フィターゼの結合又は構成成分 の生物有用性を有意に高めるにははるかに及ばない。しかしながら、食品又は飼 料を調製するプロセスが発芽、発酵又は浸漬を包含するなら、この内因性フィタ ーゼはフィターゼの分解にかなり貢献しうる。 反すう又は多胃系動物、例えばウマ及びウシにおいて、その胃腸系はフィチン 酸を分解できる微生物を宿している。しかしながら、これは単胃系動物、例えば ヒト、家禽及びブタにおいては当てはまらない。従って、上記の問題はかかる単 胃系動物にとっての主たる問題である。 植物及び微生物によるフィターゼの産生が報告されている。微生物のうち、フ ィターゼ産生細菌及びフィターゼ産生真菌が知られている。 植物界からは、例えばコムギ−ブランフィターゼが公知である(Thomlinsonら 、Biochemistry,1(1962),166-171)。ユリ花粉由来のアルカリ性フィターゼが Barrientosら、Plant.Physiol.,106(1994),1489-1495により発表されている。 細菌のうちで、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)(Paver and Jagann athan,1982,Journal of Bacteriology 151:1102-1108)及びシュードモナス(Ps eudomonas)(Cosgrove,1970,Australian Journal of Biological Sciences 23: 1207-1220)に由来するフィターゼが発表されている。更にまた、E.コリ由来の フィターゼがGreinerらArch.Biochem.Biophys.,303,107-113,1993)により精 製且つ特性決定されている。しかしながら、この酵素はおそらくは酸性ホスファ ターゼである。 フィターゼ産生酵母、例えばサッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)も発表されている(Nayiniら、1984,Le bensmittel Wissenschaft und Technologie 17:24-26)、しかしながら、この酵 素はおそらくはミオ−イノシトールモノホスファターゼである(Wodzinskiら、A dv.Appl.Microbiol.,42,263-303)。AU-A-24840/95は酵母シュバンニオマイ セス・オクシデンタリス(Schwanniomyces occidentalis)のフィターゼのクロ ーニング及び発現を発表している。 フィターゼ産生糸状菌のいくつかの発表があるが、しかしながらそれらは子嚢 菌類の真菌門に属するものばかりである。特に、アスペルギルス(Aspergillus )属のフィターゼ産生子嚢菌類、例えばアスペルギルス・テレウス(Aspergillu s terreus)についてのいくつかの文献がある(Yamadaら、1986,Agric.Biol.Che m.322:1275-1282)。また、アスペルギルス・ニガー変種アワモリ(A.niger va r.awamori)からのフィターゼ遺伝子のクローニング及び発現が発表されている (Piddingtonら、1993,Gene 133:55-62)。EP 0,420,358号はアスペルギルス・フ ィキュウム(A.ficuum)(ニガー(niger))のクローニング及び発現を発表している 。EP 0,684,313号には子嚢菌類マイセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophtho ra thermophila)及びアスペルギルス・テレウス(A.terreus)のフィターゼの クローニング及び発現が記載されている。 フィターゼの命名及び位置特異性 本明細書において、フィターゼはフィテート(ミオ−イノシトールヘキサキス リン酸塩)の(1)ミオ−イノシトール並びに/又は(2)そのモノ−、ジ−、 トリ−、テトラ−及び/もしくはペンタ−リン酸塩、並びに(3)無機リン酸塩 に至る加水分解を触媒する酵素である。以下において、上記の化合物時折省略し てIP6,I,IP1,IP2,IP3,IP4,IP5及びPそれぞれと称することがある 。これは、フィターゼの作用により、IP6がPと、1又は複数の成 分IP5,IP4,IP3,IP2,IP1及びIへと分解されることを意味する。他に、 位置p,q,r…に付加されたn個のリン酸基を全部で担持するミオ−イノシト ールをIns(p,q,r…)Pnと命名する。便宜上、Ins(1,2,3,4,5,6) P6(フィチン酸)はPAと略す。 酵素命名データーベースExPASy(EC(酵素分解)の付与された特定の酵素のそ れぞれのタイプの記載されたInternational Union of Biochemistry and Molecu lar Biology(IUBMB)の命名協会の推奨に主に基づく酵素命名に関する情報保存 )に従うと、2種類のタイプのフィターゼが知られている:いわゆる3−フィタ ーゼ(ミオ−イノシトール六リン酸3−ホスホヒドロラーゼEC 3.1.3.8)及びい わゆる6−フィターゼ(ミオイノシトール六リン酸6−ホスホヒドロラーゼ、EC 3.1.3.26)。3−フィターゼはまず3位のエステル結合を加水分解し、一方6− フィターゼはまず6位のエステル結合を加水分解する。イノシトールホスフェート命名法 フィチン酸に作用するフィターゼの一次加水分解産物を考慮し、得られるエス テルの一部はジアステレオマーであり、そして一部は鏡像異性体である。一般に 、ジアステレオマー同志は異なる物理特性を有するため区別し易く、一方互いの 鏡像である鏡像異性体同志は区別しにくい。 かくして、Ins(1,2,4,5,6)P5(3−リン酸塩除去)及びIns(1,2 ,3,4,5)P5(6−リン酸塩除去)はジアステレオマーであり、そして区別 し易く、一方Ins(1,2,4,5,6)P5(3−リン酸塩除去)及びIns(2,3 ,4,5,6)P5(1−リン酸塩除去)は鏡像異性体である。これはIns(1,2 ,3,4,5)P5(6−リン酸塩除去)及びIns(1,2,3,5,6)P5(4− リン酸塩除去)の組にも当てはまる。従って、フィチン酸のフィターゼ触媒加水 分解の第一段階より得られる6ペンタ−リン酸エステルのうち、2−,3−,5 −及び6−リン酸塩の除去されたエステル同志しか容易に区別できず、即ち、4 通りのジアステレオマーしか得られず、残り2通りのエステルはそれぞれかかる 化合物の各々の鏡像異性体である(4−及び6−、同様に1−及び3−が鏡像異 性体である)。最小ローカント則の利用 表示Ins(2,3,4,5,6)P5及びIns(1,2,3,5,6)P5を利用する場 合、ミオ−イノシトールの原子番号上の従来の推奨の緩和が適用される。最小ロ ーカント則のこの緩和は著者が構造関係を持ち出すことを希望する場合常にInte rnational Union of Biochemistryの命名協会により推奨される通りである(Bio chem.J.(1989)258,1-2)。 この最小ローカント則において、L−及びD−命名法が推奨される:ミオイノ シトールのリン酸エステル、イノシトールホスフェートは一般に1D−(又は1 L−)−Ins(r,s,t,u,w,x)Pnと表示され、nはリン酸基を示し、そ してローカントr,s,t,u,w及びxはその位置を表わす。位置は上述のIn ternational Union of Biochemistryの命名協会(NC-IUB)に従って番号付けら れ、そして1D又は1Lは置換基が最低限の可能性のあるローカント又は数値を 有するように用いている(「最小ローカント則」)。フィターゼ特異体 前述の通り、フィターゼは一次加水分解工程におけるその特異性に従って、即 ち、どのリン酸エステル基が最初に加水分解されるかに従って分類される。 既知のフィターゼの特異性に従うと、植物フィターゼは一般に6 −フィターゼと称されている。しかしながら、ユリ花粉フィターゼは5−フィタ ーゼと称されている。微生物由来フィターゼは主に3−フィターゼと称されてい る。例えば、上述のExPASyベーターベースはアスペルギルス・アワモリ(Asperig illus awamori)(株ALKO243)及びアスペルギルス・ニガー(株NRRL 3135)の4種類 のフィターゼについて3−フィターゼと称している(Gene 133:55-62(1993)及 びGene 127: 87-94(1993))。 D−/L−表示を利用する(ここでD−及びL−形態は1−位に関する)、コ ムギ−ブランフィターゼはまずL−6位のリン酸エステル基(=D−4)を加水 分解し、一方3−フィターゼはD−3位のリン酸エステル基(=L−1)を加水 分解する。 その特異性は幾通りかの方法、例えばHPLC又はNMRスペクトルにより調べるこ とができる。しかしながら、これらの方法は例えばD−6及びL−6位における リン酸エステル基の加水分解は直ちに区別できず、なぜなら加水分解産物D-Ins( 1,2,3,4,5)P5及びL-Ins(1,2,3,4,5)P5は鏡像異性体であり( 鏡像)、それ故同一のNMRスペクトルを有するからである。 換言すれば、本明細書において、6−フィターゼはL−6−もしくはD−6− フィターゼのいづれか、又はその両者を意味し、即ち、フィターゼはL−6−フ ィターゼ、D−6−フィターゼ又は((D−6−)+(L−6−))−フィターゼ(共 に活性を有する)である。この後者は時折D/L−6−フィターゼとも表示され ている。 発明の概要 本発明の目的は様々なフィターゼ、詳しくは増強した熱安定性又はフィテート からのリン酸塩のより迅速な放出の如き優れた特性を有し、且つ商業的に有用な 量で生産されうるフィターゼの提供にあ る。 本発明者は驚くべきことにフィターゼ活性を示す酵素がウロコタケ目の株(Ste reales)、特にカクタケ(Peniophoraceae)科の株、より詳しくはペニオフォラ ・ライチイ(Peniophora lycii)の真菌株から得られることができることをこの 度見い出し、そして当該酵素をコードするDNA配列のクローニングの成功を収め た。DNA配列及び推定アミノ酸配列はそれぞれ配列表の中にSEQ ID No.1及びNo. 2で挙げている。 以下の実験の章において更に概略する通り、この新規のフィターゼは驚くべき ことにフィチン酸からのリンの早い初期遊離を、特に既知のフィターゼ(アスペ ルギルス・ニガーフィターゼ、Phytase Novo(登録商標))と比べてもつようにな っている。これはpH3.5及びpH5.5での関連コーンアッセイ用途並びにNMR−研究 において示されている。 更にまた、本発明のフィターゼは興味深い異なる分解プロフィールを有するよ うになっている。pH3.5では、それはフィチン酸の6位及び3位に対して高い初 期親和性を示す新規のフィターゼのクラスに属し、換言すればそれは3−フィタ ーゼでも6−フィターゼでもなく、いかなるフィターゼについて今までに報告さ れているものよりも弱く位置特異的である。しかしながら、pH5.5ではそれは6 −フィターゼに分類されるであろう。 また、ペニオフォラ・ライチイの比活性は非常に高レベルであり、即ち200よ り高く、好ましくは400より高く、特に600より高く、特に800より高く、最も好 ましくは約1000FYT/mgであり、実施例4aに言及している。これは少なくとも 真菌フィターゼについてはあまり予測できないことである(既知のアスペルギル スフィターゼは約180FYT/mgの比活性しかもたない)。 ウロコタケ目は帽菌類(Hymenomycetes)の真菌綱及び担子菌類の真菌門に属す る。既知のフィターゼ産生真菌は子嚢菌類の門に属する。 第一の観点において、本発明はフィターゼ活性を有し、且つSEQ ID No.2のア ミノ酸配列もしくはそのアミノ酸31〜439の配列、又はこれらの配列のいづれか と少なくとも70%の相同性を有するアミノ酸配列を有する単離ポリペプチドに関 する。 更なる観点において、本発明は上記ポリペプチドをコードするクローン化DNA 配列、並びにこのようなクローン化DNA配列を含んで成るベクター及び宿主細胞 を提供する。 本発明の範囲に属する更なる別の観点にあるのはフィチン酸からの無機リン酸 塩の遊離のための本発明のフィターゼの利用、並びに幾通りかの更なる特異的な 利用及び組成物、特に本発明のフィターゼを含んで成る食品及び飼料調製品及び 添加物である。 一般に、本明細書において用いる用語及び表現は当業界における通常の意味と 解釈される。しかしながら、疑いが生じたときは、本明細書の定義が有用となり うる。 一般定義 「フィターゼ酵素を有する/示す単離されたポリペプチド/酵素」又は「単離 された フィターゼ」なる表現はフィターゼ活性を有し(下記参照)且つ本質的に その他の非フィターゼポリペプチドを含まない。例えばSDS-PAGEによる決定に従 い少なくとも約20%の純度、好ましくは少なくとも約40%の純度、より好ましく は約60%の純度、更により好ましくは約80%の純度、最も好ましくは約90%の純 度、そして更に最も好ましくは約95%の純度である任意のペプチド又はタンパク 質を意味する。時折り、かかるポリペプチドは「精製フィターゼ」と称すること がある。 「単離されたポリペプチド」の定義はまた別のポリペプチドがそのポリペプチ ド又はフラグメントのN−末端又はC−末端に融合している融合ポリペプチド又 は切断可能融合ポリペプチドを含む。融合ポリペプチドは本発明の核酸配列(又 はその一部)に別のポリペプチドをコードする核酸配列(又はその一部)を融合 することにより作る。融合ポリペプチドを作るための技術は当業界において公知 であり、そして当該ポリペプチドをコードするコード配列をそれらがイン・フレ ームとなり、且つ融合ポリペプチドの発現が同一のプロモーター及びターミネー ターのコントロール下となるようにライゲーションさせることを含む。 「フィターゼ活性を示すポリペプチド又は酵素」又は「フィターゼ」なる表現 は様々なミオ−イノシトールリン酸塩から無機リン酸塩又はリンの遊離を及ぼす ことができる全ての酵素を包括することを意味する。かかるミオ−イノシトール リン酸塩(フィターゼ基質)の例はフィチン酸及び任意のその塩、例えばフィチ ン酸ナトリウムもしくはフィチン酸カリウム又はその複合塩である。また、ミオ −イノシトールのモノ−、ジ−、トリ−、テトラ−又はペンタ−リン酸塩の任意 の立体異性体がフィターゼ基質を担いうる。 上記の定義に従うと、フィターゼ活性はこのような基質のいづれかを利用する 任意のアッセイを利用して決定できる。本明細書において(何らかのことわりの ない限り)、フィターゼ活性はFYT単位で決定され、ここで1FYTは下記の条件下 で1分当り1μmolの無機オルト−リン酸塩を遊離する酵素の量である:pH 5 .5;温度37℃;基質0.0050mol/lの濃度のフィチン酸ナトリウム(C6H6O24P6Na1 2 )。適当なフィターゼアッセイは実験の部に記載されている。 「ポリペプチド相同性」又は「アミノ酸相同性」は二本の配列間の同一の程度 として決定される。この相同性は当業界において公知 のコンピュータープログラム、例えばGCGバージョン8プログラムパッケージに おいて供されているGAP(Program Manual for the Wisconsin Package,Version 8,Genetics Computer Group,575 Science Drive,Madison,Wisconsin,USA 53711)(Needleman,S.B.and Wunsch,C.D.,(1970),Journal of Molecular Bi ology,48,443-453)により、ポリペプチド配列について下記の設定値を有するG APを利用して適切に決定されうる(5.0のGAP構築ペナルティー及び0.3のGAP伸長 ペナルティー)。 本明細書において、「6−フィターゼ」とはフィチン酸の6位をまず加水分解 する、又はこれらの複数の位置(複数形を利用するのは、この語が2つの位置を 包括するため)を優先して加水分解するフィターゼを意味する。詳しくは、第一 工程の加水分解産物の50%以上がIns(1,2,3,4,5)P5及び/又はIns(1 ,2,3,5,6)P5である。好ましくは、これら2種類の化合物は少なくとも6 0%、より好ましくは少なくとも70%、更により好ましくは少なくとも80%、特 に少なくとも90%、そして最も好ましくは95%以上のPAの初期加水分解工程産物 を含んで成る。 その他の特異的な語、例えば「3−フィターゼ」「(3+6)−フィターゼ」 、「6D−フィターゼ」及び「6L−フィターゼ」は対応して解釈され、同じ好 適な態様を含む。 「寄託E.コリ(E.coli)株の中に存在するプラスミドにクローニングされ たDNA配列のフィターゼコード部分」及び「配列表に示す対応のDNA配列のフィタ ーゼコード部分」は現在同一と信じられており、従って同義語として用いている ことがある。 主に、DNA配列との関連で用いられている「フィターゼコード部分」とはフィ ターゼ活性を有するポリペプチド配列へと翻訳されるDNA配列の領域を意味する 。往々にして、第一「ATG」開始コドン (mRNAにおける「AUG」コドン」)と一番はじめの停止コドン(「TAA」、「TAG 」又は「TGA」)との間の領域である。 しかしながら、上述の通りに翻訳されたポリペプチドは往々にしてフィターゼ 活性を示す成熟配列に加えて、N−末端シグナル配列及び/又はプロ−ペプチド 配列を含んで成る。一般に、このシグナル配列はポリペプチドの分泌を誘導し、 そしてプロペプチドはポリペプチドのフォルディングを誘導する。更なる情報に ついてはEgnell,P.ら、Molecular Microbiol.6(9):1115-19(1992)又はStryer ,L.,「Biochemistry」 W.H.,Freeman and Company/New York,ISBM 0-7167-1 920-7を参照のこと。従って、「フィターゼコード部分」なる語は、翻訳ポリペ プチドの成熟部、又は複数存在しているならかかる成熟部それぞれに対応するDN A配列をも包含するつもりである。 更にまた、ポリペプチドフラグメントをコードするかかる配列の任意のフラグ メントであって多少のフィダーゼ活性を保持するものがこの定義の中に含まれる 。 クローン化DNA配列又は「DNA構築体」、「DNAセグメント」もしくは「単離さ れたDNA配列」は、DNAセグメントをその天然の位置からそれらを複製させるべき 別の部位へと転移させる遺伝子操作において利用される標準クローニング手順に 従ってクローニングされうるDNA配列を意味する。この語は一般にその他の核酸 配列を本質的に含まず、例えばアガロースゲル電気泳動による決定に従い少なく とも純度20%、好ましくは少なくとも純度40%、より好ましくは約純度60%、更 により好ましくは純度約80%、最も好ましくは純度約90%、そして更に最も好ま しくは純度約95%である核酸配列を概して意味する。クローニング手順は当該ポ リペプチドをコードする核酸配列を含んで成る所望の核酸フラグメントの切除及 び単離、 当該フラグメントのベクター分子への挿入、並びに当該組換ベクターの宿主細胞 への組込みを含んで成り、その細胞で当該核酸配列の複数のコピー又はクローン が複製されるであろう。この核酸配列はゲノム、cDNA,RNA、半合成、合成起源 、又は任意のそれらの組合せであってよい。 二本の核酸配列間の同一性又は「相同性」の度合いは当業界において公知のコ ンピュータープログラム、例えばGCGプログラムパッケージにおいて供されてい るGAP(Program Manual for the Wisconsin Package,Version 8,1996年8月、G enetics Computer Group,575 Science Drive,Madison,Wisconsin,USA 53711 )(Needleman,S.B.and Wunsch,C.D.,(1970),Journal of Molecular Biology ,48,443-453)により決定することができうる。DNA配列のために下記の設定値 でGAPを利用する:5.0のGAP構築ペナルティー及び0.3のGAP伸長ペナルティー。 所定のDNA又はRNA配列が特定のヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドプローブ に「ハイブリダイズ」するかどうかを決定するために適当な条件は、ハイブリダ イゼーションを調べるためのDNAフラグメント又はRNAを含むフィルターの5×の SSC(塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム)中で10分の予備浸漬(J.Sambrook,E. F.Fritsch and T.Maniatis,1989,Molecular Cloning,A Laboratory Manual第 2版、Cold Spring Harbor,New York)、並びに5×のSSC、5×のDenhardt溶液 (Sambrookら、1989)、0.5%のSDS及び100μg/mlの変性音波処理サケ精子DNA (Sambrookら、1989)の溶液中でのこのフィルターのプレハイブリダイゼーション 、それに次ぐ10ng/mlの濃度のランダムプライム化(Feinberg,A.P.and Vogel stein,B.(1983)Anal.Biochem.132:6-13)、32P-dCTP−ラベル化(比活性> 1×109cpm/μg)プローブを含む同溶液の中での約 45℃で12時間のハイブリダイゼーションを包含する。 次いでフィルターを2×のSSC、0.5%のSDSの中で55℃以上(低ストリンジェ ンシー)、60℃以上(中ストリンジェンシー)、65℃以上(中/高ストリンジェ ンシー)、70℃以上(高ストリンジェンシー)又は75℃以上(超高ストリンジェ ンシー)の中で30分2回洗う。 これらの条件下でオリゴヌクレオチドがハイブリダイゼーションする分子をX 線フィルムに導く。 2本の所定のDNA配列が所定の特異的な条件下でハイブリダイズするかどうか を理論的に予測することができることが見い出されている。 従って、上記の実験に代わるのは、類似のDNA配列が上記のヌクレオチドプロ ーブにハイブリダイズするか否かの決定が、既知の配列をもつ2本の異種DNA配 列が特定の条件下(例えば、陽イオン濃度及び温度に関して)でハイブリダイズ するTm(融点)の理論的な計算を基礎とする。 異種DNA配列の融点(Tm(hetero))を決定するため、相同性DNA配列の融点(Tm(ho mo))をまず決定する必要がある。 2本の完全に相補性であるDNA鎖(ホモ二量体形成)間の融点(Tm(homo))は下 記の式を利用することにより決定し得る: Tm(homo)=81.5℃+16.6(logM)+0.41(%GC)−0.61(%form)−500/L (「Current protocols in Molecular Biology」John Wiley & Sons,1995)。 ここで、 「M」は洗浄バッファー中のモル陽イオン濃度を表わし、 「%GC」はDNA配列中の総塩基数の%グアニン(G)及びシトシ ン(C)であり、 「%form」は洗浄液中の%ホルムアミドであり、そして 「L」はDNA配列の長さである。 上記式により決定されるTmは2本の完全に相補性のDNA配列間でのホモ二量体 形成のTm(Tm(homo))である。Tm値を2本の異種DNA配列のそれに適合させるため 、2本の異種配列間でのヌクレオチド配列における1%の相違はTmの1℃の下降 に相当するものと仮定する(「Current protocols in Molecular Biology」John Wiley and Sons,1995)。従って、ヘテロ二量体形成のTm(hetero)はTm(homo )から注目の類似配列と上記のヌクレオチドプローブとの相同%差を差し引くこ とにより見い出される。差し引く DNA相同%は本明細書記載の通りに計算する (前掲)。 「ベクター」とは「核酸構築体」、「DNA構築体」、「発現ベクター」又は「 組換ベクター」なる語/物体を含むことを意図する。 核酸構築体は本発明の核酸配列を含んで成り、その配列は1又は複数のコント ロール配列に作用可能式に連結されており、そのコントロール配列はそれと適合 する条件下で適当な宿主細胞の中でコード配列の発現を指令できるものである。 「核酸構築体」とは本明細書においては核酸分子であって、一本鎖又は二本鎖 であり、天然遺伝子から単離されたものであるか、又は自然には本来ない状態で 結合して並んだ核酸のセグメントを含むように改質されたものと定義する。 核酸構築体なる語は、当該核酸構築体が本発明のコード配列の発現のために必 要なコントロール配列の全てを含むとき、用語発現カセットと同じ意味でありう る。 本明細書において定義する「コード配列」なる語は上記のコントロール配列の コントロール下に置かれたときにmRNAへと転写され、 そして本発明のポリペプチドへと翻訳される配列を主として含んで成る。コード 配列の境界は一般に5’末端にある翻訳開始コドンATG及び3’末端にある翻訳 停止コードコドンにより決定される。コード配列には、限定することなく、DNA ,cDNA及び組換核酸配列が含まれる。 本明細書において定義する「コントロール配列」なる語は核酸配列のうちのコ ード配列の発現のために必須又は有利な全ての成分を含む。各コントロール配列 は当該ポリペプチドをコードする核酸配列にとって天然又は外来性であってよい 。かかるコントロール配列には、限定することなく、リーダー、ポリアデニル化 配列、プロペプチド配列、プロモーター、シグナル配列及び転写ターミネーター が挙げられる。最低限、このコントロール配列はプロモーター並びに転写及び翻 訳停止シグナルを含む。コントロール配列はポリペプチドをコードする核酸配列 のコード領域とのコントロール配列のライゲーションを助長する特異的な制限部 位を導入する目的でリンカーが備っていることがある。 発現ベクターにおいて、フィターゼをコードするDNA配列は適当なプロモータ ー及びターミネーター配列に作用可能式に連結されているべきである。このプロ モーターは選定の宿主細胞の中で転写活性を示す任意のDNA配列であってよく、 そして宿主細胞にとって同族又は異種のいづれかであるタンパク質をコードする 遺伝子に由来しうる。フィターゼをコードするDNA配列、プロモーター及びター ミネーターをライゲーションするのに用いるこの手順並びにそれらを適当なベク ターに挿入する手順は当業者に周知である(例えば、Sambrookら、(1989),Mole cular Cloning.A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,NY)。 組換発現ベクターは任意のベクター(例えばプラスミド又はウイ ルス)であって、組換DNA手順に簡単にかけることができ、そして核酸配列の発 現を供しうるものであってよい。 本発明のポリペプチドをコードする核酸配列の複数のコピーを宿主細胞に挿入 し、この核酸配列の発現を増幅させることができうる。核酸配列の安定な増幅は 少なくとも配列の少なくとも一種の追加のコピーを宿主細胞ゲノムの中に当業界 周知の方法を利用して組込み、そして形質転換体を選別することにより得られう る。 上記の要素を本発明の組換発現ベクターにライゲーションするのに用いる手順 は当業者に周知である(例えばSambrookら、1989、前掲)。 「宿主細胞」又は「組換宿主細胞」は複製の際に生ずる突然変異に基づき親細 胞と同一でない親細胞の任意の子孫を包括する。 この細胞は好ましくは本発明の核酸配列を含んで成るベクターで形質転換し、 その後ベクターは宿主染色体に組込まれる。 「形質転換」は本発明の核酸配列を宿主細胞に導入し、当該ベクターが染色体 組込物として又は自己複製染色体外ベクターとして維持される。組込が一般に有 利と考えられ、なぜならこの方が核酸配列は細胞の中に安定に維持されるようで あるからである。宿主細胞へのベクターの組込は上記の如き相同性又は非相同性 組換により生じうる。 当該宿主細胞は単細胞微生物、例えば原核細胞、又は非単細胞微細物、例えば 真核細胞であってよい。真核細胞の例は哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞又は 真菌細胞である。有用な哺乳動物細胞にはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細 胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎(BHK)細胞、COS細胞、又は例えばアメリカン ・タイプ・カルチャー・コレクションから入手できる任意の幾多のその他の不死 化細胞系が挙げられる。 好適な態様において、宿主細胞は真菌細胞である。本明細書において用いる「 真菌」には子嚢菌類門、担子菌類門、ツボカビ類(Chytridiomycota)門及び接合 菌類(Zygomycota)門(Hawksworthら、Ainsworth and Bisby's Dictionary of The Fungi、第8版、1995,CAB International,University Press,Cambridge ,UKに記載)並びに卵菌類(Oomycota)(Hawksworthら、1995、前掲、頁171)、並 びに全ての不完全菌類(Hawksworthら、1995、前掲)が挙げられる nudsen(編),Nordic Macromycetes vol.2(1992)及び3(1997)も参照のこと 。 真菌細胞はプロトプラスト形成、プロトプラストの形質転換及び周知の方法で の細胞壁の再生を包括する工程により形質転換されうる。 好適な宿主細胞はフサリウム(Fusarium)、トリコデルマ(Trichoderma)又は アスペルギルス(Aspergillus)の株、特にフサリウム・グラミネアルム(F.gram inearum)、フサリウム・ベネナトウム(F.venenatum)、フサリウム・セレア リス(F.cerealis)、フサリウム種であってフサリウムATCC 20334の同定特性を 有し、PCT/US/95/07743に更に記載されているもの、トリコデルマ・ハージア ヌム(Trichoderma harzianum)又はトリコデルマ・リーセイ(T.reesei)、ア スペルギルス・ニガー(A.niger)又はアスペルギルス・オリザ(A.oryzae) である。 図面の簡単な説明 以下の本発明の詳細な説明において図面を言及する。ここで、 図1はペニオフォラ・フィターゼのpH活性曲線である(5mMのフィテート、30 min 、37℃)。 図2はそのpH安定曲線である(1h、40℃でのプレインキュベーション)。 図3はその温度活性曲線である(0.1MのNa−酢酸、5mMのフィテート、pH 5.5 、30min)。 図4はその熱安定曲線である(0.1MのNa−酢酸 pH 5.5での60minのプレイン キュベーション)。 図5はその示差走査熱量(DSC)曲線である(0.1MのNa−酢酸、pH5.5;Td=59.6 ℃)。 図6−7はアスペルギルス・ニガー及びペニオフォラ・フィターゼそれぞれの 産物プロフィールを示すNMRスペクトルスタックプロット(24hまで)である。 図8−9は4.5hまでのスタックプロットである上記NMRスペクトルである。 図10a−cは20分(pH 5.5)、24時間(pH 5.5)及び20分(pH3.5)後に観察 されたそれぞれのNMRプロフィールである。 図11はIns(1,2)P2及びIns(2)Pそれぞれの濃度、対、時間を示す曲線であ る。そして 図12−13はpH5.5及びpH3.5のそれぞれでのトウモロコシ由来の無機リン酸塩、 対、時間の放出を示す曲線である。 寄 託 本発明のフィターゼが由来するペニオフォラ・ライチの単離株は特許手続に関 する微生物の寄託の国際承認に基づくブダペスト条約に従いCentraalbureau voo r Schimmel-cultures,P.O.Box 273,3740 AG Baarn,The Netherlands(CBS)に 下記の通りに寄託してある。 寄託日:1996年12月4日 寄託者番号:NN006113 CBS No.:ベニオフォラ・ライチCBS No.686.96 更にまた、本発明のこのフィターゼをコードする全長cDNA配列を含んで成る発 現プラスミド(シャトルベクター)pYES 2.0はエッシェリヒア・コリの株の中に 形質転換させ、特許手続に関する国際承認に基づくブダペスト条約に従いDeutsc he Sammlung von Mikroorg anismen und Zellkulturen GmbH.,Mascheroder Weg 1b,D-38124Braunschweig,Germany(DSM)に下記の通りに寄託してある: 寄託日:1996年12月2日 寄託者の番号:NN049282 DSM No.:エッシェリヒア・コリDSM No.11312 発明の詳細な説明 既知のフィターゼのアミノ酸配列SEQID NO:2のフィターゼ及びSEQ ID NO:1 のDNA配列に対する相同性は下記の通りである: フィターゼに対する相同性(アミノ酸及びDNAレベルのそれぞれ): アミノ酸 DNA アスペルギルス・ニガー(NRRL 3135): 41% 51% アスペルギルス・テレウス(株9A-1): 41% 53% マイセリオフソラ・サーモフィラ(ATCC 48102):45% 54% シュバンニオマイセス・オクシデンタリス: 26% 38% エッシェリヒア・コリK12(ATCC 33965): 39% 「−」はP.ライチイとE.コリのフィターゼ間での実際の認定をしていない ことを示す。 従って、ペニオフォラ・フィターゼは既知のフィターゼとはやや相違し、最も 近似しているのはマイセリオフソラ・サーモフィラの フィターゼである(EP 0684313)。 下記の実験の部においてより詳しく説明する通り、アスペルギルスの中で発現 させたとき、ペニオフォラ・フィターゼはLeu-Pro-Ile-Pro-Ala-Gln-Asn(SEQ ID NO:2のアミノ酸31−37)のN−末端アミノ酸配列を有する。従って、SEQ ID NO :2のアミノ酸31−439の配列は現在成熟フィターゼ配列であると信じられている 。 好ましくは、本願のアミノ酸相同性は全て55%以上、又は60%以上、又は65% 以上、特に70%以上である。好ましくは、相同性の度合いは80%以上、より好ま しくは90%以上、更により好ましくは95%以上、特に97%以上である。 フィターゼポリペプチドはペニオフォラ・ライチイCBS 686.96より入手でき、 そして下記の特徴を1又は複数有する: (i)3〜6の至適pH; (ii)30〜65℃の至適温度; (iii)pH3〜9及び40℃で少なくとも1時間安定; (iv)0〜50℃の温度で1時間のプレインキュベーション後残留活性75%以上 ; (v)43〜53kDの脱グリコシル化形態の分子量; (vi)70℃で60分プレインキュベーション後少なくとも20%の残留活性; (vii)DSCによる決定に従い50〜65℃のほどけ温度。 いくつかの別の又はより好ましい域を以下に列挙する: (i)好ましくは3.5〜5.5、より好ましくは3.7〜5.2、最も好ましくは3.8〜5 .0の至適pH; (ii)好ましくは35〜62℃、より好ましくは37〜58℃付近、可能として50℃前 後の至適温度; (iii)好ましくはpH3〜6、より好ましくはpH3〜5にて40℃で 少なくとも1時間にわたる安定性; (iv)好ましくはpH 5.5で0〜50℃の温度にて1時間のインキュベーション後 に少なくとも80%の残留活性、より好ましくはpH 5.5で0〜50℃の温度にて1時 間のインキュベーション後に少なくとも90%の残留活性; (v)48kDaと計算されたSEQ ID NO:2に従うポリペプチドの脱グリコシル化 形態の分子量。ポリペプチドは酵素的又は化学的に脱グリコシル化することがで き、そして分子量は例えば質量スペクトル又はSDS-PAGEゲルにより決定できる。 化学脱グリコシル化は「Carbohydrate analysis-a practical approach」M.F.Ch aplin & J.F.Kennedy(編),IRL Press,Oxford,1986、特に第V章に記載され ている。酵素的脱グリコシル化は酵素供給者により指定の手順に従う。他に、約 67kDaの見かけ上分子量MrがSDS-PAGEにおける分子量マーカーの泳動に対して決 定される。約67kDaのこの値は酵素をアスペルギルスの中で発現させたときに得 られる(下記の実施例参照)。 (vi)好ましく、70℃、pH 5.5で60分のインキュベーション後少なくとも30% 、より好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは少なくとも50%の残留活性; 又は好ましくは60〜80℃の温度、pH 5.5で1時間のプレインキュベーションの後 に少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは少なくとも 50%の残留活性; (vii)好ましくは、DSCによる決定に従い、55〜62℃、より好ましくは58〜62 ℃、更により好ましくは約60℃のほどけ温度。 その他に、下記の事項が本発明の特徴である:37℃で測定して3〜7の範囲の 至適pH;より好ましくは、37℃で測定して4〜6の範囲の至適pH;そして更によ り好ましくは37℃で測定して4.5〜5.5 の範囲の至適pH;そして又は26℃での活性と対比して測定して、70℃で20分のイ ンキュベーション後に少なくとも65%の残留フィターゼ活性;より好ましくは26 ℃での活性と対比して測定して、70℃で20分のインキュベーション後に少なくと も75%の残留フィターゼ活性;そして更により好ましくは、26℃での活性と比較 して測定して、70℃で20分のインキュベーション後に少なくとも80%の残留フィ ターゼ活性。 本発明のポリペプチドは任意の帽菌類網の株、好ましくはウロコタケ目、より 好ましくはペニオフォラ属の株、そして更により好ましくはペニオフォラ・ライ チイの任意の株からも入手できる。 好ましくは、本発明のポリペプチドは、変性後にそのフィターゼ活性の10%以 上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、更により好ましくは40%以 上、そして最も好ましくは50%以上復活するようにリフォルディングできる。 かかる真菌ポリペプチドをスクリーニングするための一の方法は下記の通りで ある:注目の微生物をフィテート複製プレート上にプレーティングし(実施例1 「陽性コロニーの同定」参照)、そして例えば30又は37℃でインキュベーション する。フィターゼ陽性コロニーを単離し、振盪フラスコの中で培養し、そしてそ の上清液を捨てる。上清液のフィターゼ活性を例えば実施例1の方法(「A.オ リザ形質転換体の試験」により70℃で20分熱処理する前後でアッセイする。例え ば70℃で20分のインキュベーション後もフィターゼ陽性であり続けるサンプルは 熱安定性であるか、又はリフォルディングしてそのフィターゼ活性の重要な部分 を復活できるものである。真に熱安定性のものは実施例5又は6の方法、即ち、 温度上昇により残留活性が降下するか又は再上昇するかどうかを樹立するために 関連の領域において様々な温度でインキュベーションした後に残留 活性を検定することにより排除できうる。 この方法は注目の生体の要求に応じる基礎培地及び温度によりその他の微生物 、例えば細菌に似たように応用できる。 本発明は更にフィターゼ活性を示す単離されたポリペプチドにも関連し、それ はPA基質(完全リン酸化)を非常にすばやく、特に5時間以内、好ましくは4時 間以内、より好ましくは3時間以内、特に2時間以内、特に1時間以内、そして 極めて特に1/2時間以内に消失させる(本明細書の実施例5参照のこと)。 本発明は更にフィターゼ活性を示し、そしてフィチン酸から無機リン酸塩を特 にpH 3.5ですばやく遊離させる単離されたポリペプチドにも関連する(本明細書 の実施例6参照のこと)。 本発明は更に任意の4通りのタイプのフィターゼの、特にベーキング、ドウ作 製、イノシトール又はその誘導体の調製、食品又は飼料、特に動物飼料又は動物 飼料添加剤における利用に関連する。 請求項4は本発明のフィターゼのヌクレオチド配列、特にDNA配列に関する。 「ハイブリダイゼーション」の定義については、いくつかの好適なハイブリダ イゼーション条件も列挙している冒頭の「一般定義」の章を参照されたい。 2本の核酸配列間の同一性又は相同性の度合いは一般定義の章に記載の通りに して決定し得る。請求項4の事項(c)における相同性に関し、(a)及び(b )に記載の核酸配列に対する相同性の度合いは少なくとも約55%である(フィタ ーゼ活性を示すポリペプチドをコードし続ける)。特に、相同性は少なくとも60 %、又は少なくとも65%、特に少なくとも70%、好ましくは少なくとも約80%、 より好ましくは少なくとも約90%、より好ましくは少なくとも約95%、そして最 も好ましくは少なくとも約97%である。特に、相同性 の度合いは記載の配列全体もしくはその相補鎖、又は「成熟」フィターゼに対応 するその任意のサブ配列との対比に基づく。 好ましくは、ハイブリダイゼーションの条件(事項(d))は低、中、中/高、 高、又は超高ストリンジェンシーである。 本発明のDNA配列は以下を包括する任意の一般方法によってもクローニングで きうる: ・適当なベクターの中で、注目のフィターゼを産生するものと予測される任意の 生体由来のcDNAライブラリーをクローニングする; ・適当な酵母宿主細胞を前記ベクターで形質転換する; ・この宿主細胞を適当な条件下で培養し、cDNAライブラリー中のクローンにより コードされる注目の任意の酵素を発現させる; ・かかるクローンにより産生される酵素の任意のフィターゼ活性を決定すること により陽性クローンをスクリーニングする;そして ・かかるクローンからDNAをコードする酵素を単離する。 一般的な単離方法はWO 93/11249及びWO 94/14953に開示されている。スクリ ーニング方法の詳細な説明は実験の部に示す。 本発明は更にフィテート又はフィチン酸から無機リン酸塩を遊離するための( 又はその遊離を触媒するための)請求項1〜3のいずれか1項記載のポリペプチ ドの利用にも関連する。換言すれば、フィテートを、無機リン酸塩並びにミオ− イノシトール及び/又はそのモノ−、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−リン酸 エステルへと変換させることができる。本請求の範囲には、本発明のフィターゼ がそのフィターゼ活性を前述の通りに発揮する任意の方法がある。 本発明に係るより特定の用途はヒト食品もしくは動物飼料調製品、又はかかる 調製品のための添加剤であり、ここでフィターゼはとりわけ (i)肥料のフィテートレベルを下げる; (ii)消化性を高め、成長を促進し、又は食品及び飼料利用率もしくはその転 換効率を高め、とりわけ本来フィテートに結合しているタンパク質を有用なもの とし、 (iii)必須イオン及びリン酸塩の欠如により惹起される栄養失調又は病気、 例えば貧血を防ぎ、即ち、ミネラルの生物有用性を高め、又はその吸収を高め、 補助リン酸塩及びイオン等の添加についてのニーズをなくさせる; 目的を達成せしめる。 特に、本発明のフィターゼは卵の殻の品質を高める(破損による損失を低下さ せる)ためニワトリの餌にも利用されうる。例えばThe Merck Veterinary Manua l,(第7版、Merck & CO.,Inc.,Rahway,N.J.,U.S.A.,1991;p.1268);Jeroch ら;Bodenkultur Vol.45,No.4 pp.361-368(1994); Poultry Science,Vol.75,N o.1 pp.62-68(1996);Canadian Journal of Animal Science Vol.75,No.3 pp.43 9-444(1995);Poultry Science Vol.74,No.5 pp.784-787(1995)及びPoultry Sci ence Vol.73,No.10 pp.1590-1596(1994)参照のこと。 「飼料」及び「食品」はそれぞれ任意の自然又は人工食餌、ミール等、又はか かるミールの成分であって、動物及びヒトそれぞれにより食され、消化されるこ とを意図し、又は適当であるものを意味する。 フィターゼはin vitro又はin vivoで、即ち、摂取前又は個体の胃の中でそれ ぞれその作用を発揮し得る。また併合作用も可能である。 本発明に係るフィターゼ組成物は常に少なくとも一種の本発明のフィターゼを 含んで成る。 一般にフィターゼ組成物は液体又は乾燥品である。 液体組成物はフィターゼ酵素以外の何も含む必要がなく、好ましくは高純度形 態にある。しかしながら、通常、安定剤、例えばグリセロール、ソルビトール又 はモノプロピレングリコールを加えてもよい。この液体組成物はその他の添加剤 、例えば塩類、糖類、保存剤、pH調整剤、タンパク質、フィテート(フィターゼ 基質)をも含んで成ってよい。典型的な液体組成物は水性又は油性スラリーであ る。液体組成物はその任意のペレット化の後に食品又は飼料に加えてよい。 乾燥組成物はスプレードライ組成物であってよく、そのような場合この組成物 は乾燥形態で酵素以外の何も含む必要がない。しかしながら、通常乾燥組成物は いわゆる顆粒であり、それは例えば食品又は飼料成分と容易に混合でき、又は好 ましくはプレミックスの成分を形成する。酵素顆粒の粒径は好ましくは当該混合 物のその他の成分のそれと適合させる。これは例えば動物飼料への酵素の組込み の安全且つ簡単な手段を担う。 、その際充填材料及び酵素を一緒に凝集させて顆粒が形成されるようにして調製 する。吸収顆粒は酵素を吸収する酵素によりコーティングされる担体材料のコア を有することにより調製する。 典型的な充填材料は塩類、例えば硫酸二ナトリウムである。その他の充填剤は カオリン、タルク、珪酸マグネシウムアルミニウム及びセルロースファイバーで ある。任意的に結合剤、例えばデキストリンも凝集顆粒の中に含ませる。 典型的な担体材料は、例えばカッサバ、コーン、ポテト、コメ及びコムギの形 態におけるデンプンである。塩類も利用してよい。 任意的に、顆粒はコーティング混合物でコーティングする。かかる混合物はコ ーティング剤、好ましくは疎水性コーティング剤、例 えば水素化ヤシ油及び獣脂、そして所望するならその他の添加剤、例えば炭酸カ ルシウム又はカオリンを含んで成る。 更に、フィターゼ組成物はその他の代替物、例えば着色剤、芳香化合物、安定 剤、ビタミン、ミネラル、その他の飼料又は食品改善酵素等を含んでよい。これ は特にいわゆるプレ−混合物に当てはまる。 「食品又は飼料添加剤」は本質的に純粋な化合物であるか、又は食品もしくは 飼料に添加することを意図するもしくは適当な多成分組成物である。特に、それ は用途が食品もしくは飼料製品の成分となり始めている、又は食品もしくは飼料 製品の任意の特徴に影響を及ぼす物質である。それは上記のフィターゼ組成物と 同じように構成される。 好適な態様において、本発明のフィターゼ組成物は更に1又は複数種の飼料改 善酵素、特にα−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、特にラクターゼ、 その他のフィターゼ、β−グルカナーゼ、特にエンド−β−1,4−グルカナー ゼ及びエンド−β−1,3(4)−グルカナーゼ、セルラーゼ、キシロシダーゼ 、ガラクタナーゼ、特にアラビノガラクタン、エンド−1,4−β−ガラクトシ ダーゼ及びアラビノガラクタンエンド−1,3−β−ガラクトシダーゼ、エンド グルカナーゼ、特にエンド−1,2−β−グルカナ−ゼ、エンド−1,3−α− グルカナーゼ、及びエンド−1,3−β−グルカナーゼ、ペクチン分解酵素、特 にペクチナーゼ、ペクチンエステラーゼ、ペクチンリアーゼ、ポリガラクトロナ ーゼ、アラビナナーゼ、ラムノガラクツロナーゼ、ラムノガラクツロンアセチル エステラーゼ、ラムノガラクツロナン−α−ラムノシダーゼ、ペクテートリアー ゼ及びα−ガラクツロニシダーゼ、マンナナーゼ、β−マンノシダーゼ、マンナ ンアセチルエステラーゼ、キシランアセ チルエステラーゼ、プロテアーゼ、キシラナーゼ、アラビノキシラナーゼ及び脂 肪分解酵素、例えばリパーゼ、ホスホリパーゼ及びクチナーゼから成る群より選 ばれる飼料改善酵素を含んで成る。 本発明の動物飼料添加物は食餌の前又は一緒に単胃系動物に付与する。好まし くは、本発明の動物飼料添加物は食餌と一緒に単胃系動物に付与する。より好適 な態様において、この動物飼料添加物は顆粒又は安定化液体の形態で食餌に加え る。 食品又は飼料中のフィターゼの有効な量は1kgの食品又は飼料当り約10〜20,0 00;好ましくは約10〜15,000、より好ましくは約10〜10,000、特に約100〜5,000 、特に約100〜約2,000FYTである。 本発明のフィターゼのその他の特異的な用途はダイズ加工及びイノシトール又 はその誘導体の製造における用途である。 本発明は更に動物性肥料中のフィテートのレベルを低下させるための方法に関 連し、これにおいては動物に有効量の本発明のフィターゼを含んで成る飼料を供 給する。本願の冒頭に記載の通り、そのーの重要な効果は環境のリン酸塩汚染を 低下させることにある。 更に本発明の範囲に属するのは食品又は飼料調製品又は添加物の調製の際の本 発明のフィターゼの利用であり、即ち、フィターゼは製造の際にのみそのフィタ ーゼ活性を発揮し、そして最終食品又は飼料製品においては活性でない。この観 点は例えばドウ作製及びベーキングに関連する。 本発明は更に寄託微生物の実質的に純粋な生物学的培養物及び株であって、本 発明のフィターゼをコードするDNA配列をその遺伝子設備の一部として含んで成 るものに関する。実質的に純粋な生物学的培養物の定義内に含まれるのはフィタ ーゼコード能力を保持する当該株の任意の突然変異体である。 本発明を以下の限定でない実施例により更に説明する。 実施例材料及び方法 培地: フィテート複製プレート: 200mlの溶融SCアガーに以下を添加 20mlの20%のガラクトース 800μlの5%のスレオニン 25mlの溶液A 25mlの溶液B 200μlの微量元素溶液(DSMカタログ141) 溶液A: 6gのCaCl2・2H2O 8gのMgCl2・6H2O 1lとなるまでddH2Oを添加 pH=6.5 溶液B: 35.12gのNa−フィテート 1lとなるまでH2Oを添加 pH=6.5 培地A: 酵母窒素ベースw/oアミノ酸(Difco 0919) 7.5g/l コハク酸(Merck 822260) 11.3g/l NaOH(Merck 6498) 6.8g/l カスアミノ酸w/oビタミン(Difco 0288) 5.6g/l トリプトファン(Merck 8374) 0.1g/l スレオニン 1.0g/l Na−フィテート (35.12g/lpH 6.5) 125ml/l ガラクトース 20.0g/l 微量金属(DSM141) 1.0ml/l 1lとなるまでH2Oを添加 微量金属溶液: ニトリロトリ酢酸 1.50g MgSO4・7H2O 3.00g MnSO4・2H2O 0.50g NaCl 1.00g FeSO4・7H2O 0.10g CoSO4・7H2O 0.18g CaCl2・2H2O 0.10g ZnSO4・7H2O 0.18g CuSO4・5H2O 0.01g KAl(SO4)2・12H2O 0.02g H3BO3 0.01g Na2MoO4・2H2O 0.01g NiCl2・6H2O 0.025g Na2Se3O・5H2O 0.30g 蒸留水 1l pH7.0 まずニトリロトリ酢酸を溶かし、そしてKOHでpHを6.5に調整し、次いでミネラ ルを添加する。最終pH 7.0(KOHによる)。 培地B: 培地Aと同じだが、但しガラクトースの代わりにグルコースをC源として加え る。 YPD: 10gの酵母エキス、20gのペプトン、900mlに至るまでのH2O。オートクレーブ にかけ、100mlの20%のグルコース(無菌濾過)を加える。 YPM: 10gの酵母エキス、20gのペプトン、900mlに至るまでのH2O。オートクレーブ にかけ、100mlの20%のマルトデキストリン(無菌濾過)を加える。 10%の基礎塩: 75gの酵母窒素、塩基、113gのコハク酸、68gのNaOH、1000mlに至るまでのH2 O、無菌濾過。 SC-URA: 100mlの10×の基礎塩、28mlの20%のカスアミノ酸(ビタミン抜き)、10ml の1%のトリプトファン、900mlに至るまでのH2O、オートクレーブ処理、3.6ml の5%のスレオニン及び100mlの20%のグルコース又は20%のガラクトースを添 加。 SC−アガー: 20g/lのSC-URAを添加。 SC−変異アガー: 20gのアガー、20mlの10×の基礎塩、900mlに至るまでH2O、オートクレーブ処 理。一般分子生物学的方法 何らかのことわりのない限り、DNAの操作及び形質転換は分子生物学の標準的 な方法を利用して実施する(Sambrookら(1989)Molecular cloning: A laborato ry manual,Cold Spring Harbor lab.,Cold Spring Harbor,NY; Ausubel,F.M .ら(編)「Current protocols in Molecular Biologyl John Wiley and Sons, 1995; Harwood,C.R.,and Cutting,S.M.(eds.)「Molecular Biological Met hods for Bacillus」John Wiley and Sons,1990)。 何らかのことわりのない限り、DNA操作のための全ての酵素、例えば制限エン ドヌクレアーゼ、リガーゼ等はNew England Biolabs,Inc.から入手した。これ らの酵素は供給者の指示に従い利用した。 実施例1 ペニオフォラ・ライチイCBS No.686.96からのフィターゼのクローニング及び 発現寄託微生物: ペニオフォラ・ライチイCBS No.686.96は本発明のフィターゼコードDNA配列 を含んで成る。 エッシェリヒア・コリDSM No.11312はシャトルベクターpYES 2.0の中に本発明 のフィターゼをコードする全長cDNA配列を含んで成るプラスミドを含む。その他の株: 酵母株:利用したサッカロマイセス・セレビジエはW3124とした(van den Hazel ,H.B; Kielland-Brandt,M.C.;Winther,J.R.Eur.J.Biochem.,207,277-283, 1992;(MATa; ura 3-52; leu 2-3,112; his 3-D200; pep 4-1137; prc1::HIS3; prb1::LEU2; cir+)。 E.コリ株:DH10B(Life Technologies)プラスミド: アスペルギルス発現ベクターpHD414はプラスミドp775の誘導体である(EP 238 ,023に記載)。pHD4l4の構築体はWO 93/11249に更に記載されている。 pYES 2.0(Invitrogen) pA2phy2(実施例1参照)酵母内での発現クローニング 酵母内での発現クローニングは引用することで本明細書に組入れるH.Dalboege ら(H.DalboegeらMol.Gen.Genet(1994)243:253-260; WO 93/11249; WO 94/14 953)に記載の通りに行った。全RNAの抽出、cDNAの合成、マング・ビーン(Mung b ean)ヌクレアーゼ処理、T4 DNAポリメラーゼによりブラント末端化、及びライブ ラリーの構築の全ての個々の工程は上記の文献を参考に実施した。mRNA 単離のためのペニオフォラ・ライチイCBS No.686.96の発現手順: ペニオフォラ・ライチイCBS 686.96を発芽後成長菌糸体と共にプレートから10 0mlの培地B(ダイズ30g/l、マルトデキストリン15g/l、バクトペプトン 5g/l,、プルロニック0.2g/l)を含む振盪フラスコに接種した。この培養 物を26℃で15日静置培養した。得られる培養液をミラクロスで濾過し、そして菌 糸体を液体窒素の中で凍結した。 mRNAはこの培養由来の菌糸体からH.Dalboegeら、Mol.Gen.Genet(1994)243: 253-260; WO 93/11249; WO 94/14953に記載の通りにして単離した。 全RNAの抽出はグアニジニウムチオシアネートにより実施し、次いで5.7MのCs Clクッションにより超遠心分離にかけた。ポリ(A)+RNAの単離はWO 94/14953 に記載の手順を利用してオリゴ(dT)−セルロースアフィニティークロマトグラフ ィーにより実施した。cDNA 合成: 二本鎖cDNAは5mgのポリ(A)+RNAから、RNase H方法により合成した(Gubler and Hoffman(1983)Gene 25: 263-269,Sambrookら(1989)Molecular cloning :A laboratory manual,Cold Spring Harbor Lab.,Cold Spring Harbor,NY)。 ポリ(A)+ RNA(5μlのDEPC処理水中5μg)を70℃で8分、プレシリコン処理 RNase非 含有エッペンドルフチューブの中で加熱し、氷上で冷却し、そして50μlの最終 容量で逆転写酵素バッファー(50mMのトリス−Cl、pH8.3、75mMのKCl、3mMのMg Cl2、10mMのDTT、Bethesda Research Laboratories)であって1mMのdATP,dGTP 及びdTTP並びに0.5mMの5−メチル−dCTP (Pharmacia)、40単位のヒト胎盤リボ ヌクレアーゼインヒビター(RNasin,Promega)、1.45μgのオリゴ(dT)18-NotI プライマー(Pharmacia)及び1000単位のSuper ScriptII RNaseH逆転写酵素(Beth esda Research Laboratories)を含むものと合わせた。第一鎖cDNAはこの反応混 合物を45℃で1時間インキュベーションすることにより合成した。合成後、mRNA :cDNAハイブリド混合物をMicrospin S-400 HR (Pharmacia)スピンカラムでその 製造者の仕様に従いゲル濾過した。 ゲル濾過後、これらのハイブリドを200μlづつのdNTP、60単位のE.コリDNA ポリメラーゼI(Pharmacia)、5.25単位のRNase H(Promega)及び15単位のE .コリDNAリガーゼ(Boehringer Mannheim)を含む第二鎖バッファー250μlに希 釈した。第二鎖cDNA合成はこの反応チューブを16℃で2時間、更に25℃で15分イ ンキュベーションすることにより実施した。反応はEDTAを20mMの最終濃度となる まで加えることにより停止させ、次いでフェノール及びクロロホルム抽出を行っ た。マングビーンヌクレアーゼ処理: 二本鎖cDNAを2volの96%のEtOH、0.2volのI0MのNH4Acの添加により−20℃で 12時間かけて沈殿させ、遠心分離により回収し、70%のEtOHで洗い、乾かし、そ して25単位のマングビーンヌクレアーゼ(Pharmacia)を含む30μlのマングビー ンヌクレアーゼバッファー(30mMのNaAc、pH4.6、 300mMのNaCl、1mMのZnSO4 、0.35mMのDTT、2%のグリセロール)に再懸濁した。一本鎖ヘアーピンDNA を30℃で30分反応体をインキュベーションすることによりクリップし、次いで70 μlの10mMのトリス−Cl、pH7.5、1mMのEDTAを加え、フェノール抽出し、そし て2volの96%のEtOH及び0.1volの3MのNaAc、pH5.2により氷上で30分沈殿させ た。T4 DNA ポリメラーゼによるブラント末端化 二本鎖cDNAを遠心分離により回収し、そして0.5mMづつのdNTP及び5単位のT4 DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)を含む30mlのT4 DNAポリメラーゼバッフ ァー(20mMのトリス−酢酸、pH 7.9、10mMのMgAc、50mMのKAc、1mMのDTT)の中で 、その反応混合物を16℃で1時間インキュベーションすることによりブラント末 端化した。反応はEDTAを20mMの最終濃度となるように添加することにより停止さ せ、そしてフェノール及びクロロホルム抽出し、そして2volの96%のEtOH及び0 .1volの3MのNaAc、pH5.2の添加により−20℃で12時間かけて沈殿させた。アダプターライゲーション、NotI消化及びサイズ選別: フィル・インの後、cDNAを遠心分離により回収し、70%のEtOHで洗い、そして 乾かした。cDNAペレットを2.5μgの非パリンドロームBstXIアダプター(Invit rogen)及び30単位のT4リガーゼ(Promega)を含む25μlのライゲーションバッ ファー(30mMのトリス−Cl、pH7.8、10mMのMgCl2、10mMのDTT、0.5mMのATP)の中 に再懸濁し、そして16℃で12時間インキュベーションした。この反応を65℃で20 分加熱することにより停止させ、そして氷上で5分冷却した。アダプターの付い たcDNAをNotI制限酵素により、20μlの水、5μlの10×のNotI制限酵素バッ ファー(New England Biolabs)及び50単位のNotI(New England Biolabs)の添 加、それに次ぐ37℃で2.5時間のインキュベーションにより消化した。反応は65 ℃で10分加熱することにより停止させた。cDNAを1×のTBE中での0.8 %のSea Plaque GTG低融点アガロースゲル(FMC)での電気泳動によりサイズ分画 し、ライゲーションされていないアダプター及び小cDNAを分離した。cDNAを0.7k bでのカットオフ値でサイズ選別し、そしてb-Agarase(New England Biolabs) を利用し、その製造者の仕様に従い釣り出し、そして2volの96%のEtOH及び0.1 volの3MのNaAc、pH 5.2の添加により−20℃で12時間かけて沈殿させた。ライブラリーの構築: 指向性サイズ選別cDNAを遠心分離により回収し、70%のEtOHで洗い、乾かし、 そして30μlの10mMのトリス−Cl、pH7.5、1mMのEDTAの中で再懸濁した。このc DNAをMicro Spin S-100 HR(Pharmacia)スピンカラムでその製造者の仕様に従 ってゲル濾過することにより脱塩した。3通りの試験ライゲーションを5μlの 二本鎖cDNA(反応チューブ#1及び#2)、15単位のT4リガーゼ(Promega)並 びに30ng(チューブ#1)、40ng(チューブ#2)及び40ng(チューブ#3、ベ クターバックグランドコントロール)のBstXI−NotI切断pYES 2.0ベクターを 含む10μlのライゲーションバッファー(30mMトリス−Cl、pH7.8、10mMのMgCl2 、10mMのDTT、0.5mMのATP)の中で実施した。ライゲーション反応は16℃で12時間 のインキュベーション、70℃で20分の加熱、及び各チューブに10μlの水を添加 することにより実施した。1μlづつのライゲーション混合物を40μlの電気コ ンピテントE.コリDH10B細胞(Bethesda Research Laboratories)の中に発表 の通りにしてエレクトロポレーションした(Sambrookら(1989) Molecular clon ing: A laboratory manual,Cold Spring Harbor lab.,Cold Spring Harbor,N Y)。最適条件を利用し、ライブラリーをプールから成るE.コリにおいて樹立し た。各プールは形質転換E.コリをLB+アンピシリンアガープレートにまき、37 ℃で24時間のインキュベーション後15,000〜30,0 00コロニー/プレートとなるようにして作製した。20mlのLB+アンピシリンをプ レートに加え、そして細胞をその中に懸濁した。その細胞懸濁物を50mlのチュー ブの中で37℃で1時間振盪させた。プラスミドDNAをQIAGENプラスミドキットを 利用してその製造者の仕様に従い細胞から単離し、そして−20℃で保存した。個 々のプールに由来する1μlの精製プラスミドDNA(100ng/ml)のアリコートを S.セレビジエW3124にエレクトロポレーション(Becker and Guarante(1991) Methods Enzymol.194: 182-187)により形質転換し、そしてその形質転換体を 2%のグルコースを含むSCアガー上にプレーティングし、そして30℃でインキュ ベーションした。陽性コロニーの同定 3〜5日間増殖後、アガープレートを一組のフィテート複製プレート上にレプ リカプレーティングし、そして30℃で3〜5日インキュベーションした。0.2M のCaCl2を含む1%のLSB−アガロースをこのプレートの上に注ぎ、そして1〜4 日後、フィターゼ陽性クローンを透明ゾーンに囲まれたコロニーとして同定する 。 酵素陽性コロニー由来の細胞をアガー上での孤立コロニー単離のためにまき、 そして同定した各フィターゼ産生コロニーについて酵素産生独立コロニーを選別 した。アスペルギルスにおける発現のためのcDNA遺伝子の単離: フィターゼ産生酵母コロニーを50mlのガラス製試験管中の20mlのYPD液体培地 の中に接種した。この試験管を30℃で2回振盪した。細胞を3,000rpmで10分の遠 心分離により回収した。 DNAはWO 94/14953に従って単離し、そして50mlの水に溶かした。DNAを標準 の手順によりE.コリに形質転換した。プラスミドDNAを標準手順を利用してE .コリから単離し、そして制限酵素分析により分析した。 このcDNAインサートを制限酵素HindIII及びXbaIを利用して切り出し、そして アスペルギルス発現ベクターpHD414にライゲーションし、プラスミドpA2phy2を 得た。 pA2phy2のQiagen構築プラスミドDNAのcDNAインサート(Qiagen,USA)をTaq デオキシ末端サイクル配列決定キット(Perkin Elmer,USA)及び合成オリゴヌ クレオチドプライマーにより、Applied Biosystems ABI PRISM(商標)377 DNA Sequencerを用い、その製造者の仕様に従って配列決定した。アスペルギルス・オリザ又はアスペルギルス・ニガーの形質転換 プロトプラストは、本明細書に引用することで組入れるWO 95/02043、第16頁 、第21行〜第17頁、第12行に記載の通りに調製する。 100μlのプロトプラスト懸濁物を10μlのSTC(1.2Mのソルビトール、10mM のトリス−HCl、pH=7.5、10mMのCaCl2)の中で適当なDNA5〜25μgと混合する 。プロトプラストをp3SR2と混合する(A.ニドウランス(A.nidulans) amdS遺伝 子担持プラスミド)(Tove Christensenら、 Bio/Technology,p 1419-142,vol .6、1988年12月)と混合する。この混合物を室温で25分放置する。0.2mlの60% のPEG 4000(BDH 29576)、10mMのCaCl2及び10mMのトリス−HCl、pH7.5を加え、そ して慎重に(2回)混合し、そして最後に0.85mlの同溶液を加え、そして慎重に 混合する。この混合物を室温で25分放置し、2500gで15分遠心分離し、そしてそ のペレットを2mlの1.2Mのソルビトールに再懸濁する。もう一回沈降させたら 、プロトプラストを1.0Mのスクロース、pH7.0、窒素源としての10mMのアセトア ミド及びバックグランド増殖を阻害するための2mMのCsClを含む最少プレート(C ove,Biochem.Biophys.Acta 113(1966)51-56)上にまく。37℃で4〜7日イン キュベーション後、胞子を拾 い、そして孤立コロニーのためにまく。この手順を繰り返し、そして2回目の再 単離後の孤立コロニーの胞子を規定の形質転換体として保存する。A.オリザ形質転換体の試験 各A.オリザ形質転換体を10mlのYPM(下記参照)の中に接種し、そして増殖さ せる。30℃で2〜5日インキュベーションしたら、その上清液を取り除く・ フィターゼ活性は20μlの上清液を0.1Mの酢酸ナトリウムpH4.5及び0.1%の イノシトール六リン酸を含む1%のLSB−アガロープレートに穴開けした直径4m mの穴に適用することにより同定する。プレートを37℃で一夜放置する。0.1Mの CaCl2及び0.2Mの酢酸ナトリウムから成るバッファーpH4.5をこのプレートの上 に注ぎ、そしてプレートを室温に1時間放置する。次いでフィターゼ活性を透明 ゾーンとして同定する。供給バッチ発酵: 供給バッチ発酵は炭素源としてのマルトデキストリン、窒素源としての尿素、 及び酵母エキスを含んで成る培地の中で実施した。供給バッチ発酵は注目のA. オリザ宿主細胞の振盪フラスコ培養物を3.5%の炭素源及び0.5%の窒素源を含ん で成る培地に接種することにより実施した。pH7.0及び34℃で24時間培養後、追 加の炭素源及び窒素源の連続供給を開始した。炭素源は限界係数として保ち、そ して酸素が過剰に存在することを確実にした。供給バッチ培養を4日続けた。 SEQ ID No.1に示すDNA配列の単離: 本発明のフィターゼをコードするSEQ ID No.1示すDNA配列のフィターゼコー ド部分は寄託生物エッシェリヒア・コリDSM 11312から、当業界において公知の 方法によるプラスミドDNAの抽出により 得ることができる(Sambrookら(1989)Molecular cloning:A Laboratory manua l,Cold Spring Harbor.,Cold Spring Harbor,NY)。 クローニング及び発現は上記の酵母技術における発現クローニングを利用する ことにより実施した。 mRNAを上述の通りにペニオフォラ・ライチイCBS No.686.96から単離した。 菌糸体は15日間の増殖の後に回収し、直ちに液体窒素の中で凍結し、そして− 80℃で保存した。約9×105の個別のクローンから成るペニオフォラ・ライチイC BS No.686.96由来のライブラリーをE.コリの中で、1%のバックグランドの ベクターをもって、記述の通りにして構築した。いくつかのプール由来のプラス ミドDNAを酵母に形質転換し、そして250〜400個の酵母コロニーを含む50〜100枚 のプレートを各プールから得た。 フィターゼ陽性コロニーを上記の通りに同定及び単離し、そして50mlのガラス 製試験管中の20mlのYPD培養液の中に接種した。この試験管を30℃で2日間振盪 させた。細胞を10分間3000rpmで遠心分離することにより回収した。DNAはWO 94 /14953に従って単離し、そして50μlの水に溶かした。DNAは標準の手順により E.コリに形質転換させた。プラスミドDNAを標準の手順を利用してE.コリか ら単離し、そしてフィターゼをコードするcDNAのDNA配列をTaqデオキシターミナ ルサイクルシーケンシングキット(Perkin Elmer,USA)及びApplied Biosystems ABI PRISM(商標)377 DNA Sequencerを利用し、その製造者の仕様に従って配列 決定した。フィターゼをコードするcDNAのDNA配列はSEQ ID No.1に示し、そし て対応のアミノ酸配列はSEQ ID No.2に示す。SEQID No.1において、No.1〜No .1320のDNAヌクレオチドはフィターゼコード領域を規定す る。 フィターゼの成熟部をコードするSEQ ID No.1におけるDNA配列部分は91位〜1 320位であり、それはSEQ ID No.2のアミノ酸31−439位に相当する。 cDNAはDSM 11312中のプラスミドから得られる。 全DNAを酵母コロニーから単離し、そしてプラスミドDNAを前述の通りE.コリ の形質転換により釣り出した。アスペルギルスの中でフィターゼを発現させるた め、DNAを適当な制限酵素により消化し、ゲル上でサイズ分画し、そしてフィタ ーゼ遺伝子に対応するフラグメントを精製した。この遺伝子を次にpHD414にライ ゲーションし、適当な制限酵素で消化し、プラスミドpA2phy2を得た。 E.コリの中でのDNAの増幅の後、このプラスミドを前述の通りアスペルギル ス・オリザに形質転換した。A.オリザ形質転換体の試験 各形質転換体を前述の通り酵素活性について試験した。形質転換体の一部はア スペルギルス・オリザバックグランドより有意に高いフィターゼ活性を有してい た。このことはアスペルギルス・オリザの中でのフィターゼの効率的な発現を実 証する。 実施例2 アスペルギルス・オリザにおいて発現されるペニオフォラ・ライチイ由来のフィ ターゼの精製及び特性決定 ペニオフォラ・ライチイ・フィターゼをアスペルギルス・オリザIFO4177の中 で発現させ、そして排出させた。 フィルター助材を、濾過布で濾過した培養培地に加えた。この溶液を更にSeit z深遠フィルタープレートで濾過し、透明溶液を得た。この濾液を3kDaカットオ フ値のポリエーテルスルホンでの限外濾過により濃縮し、次いで蒸留水で透析濾 過(diafiltration)して 導電率を下げた。濃縮酵素のpHをpH7.5に調整した。濃縮酵素の導電率は1.2mS/ cmであった。 フィターゼを20mMのトリス/CH3COOH、pH7.5で平衡にしたQ-Sepharose FFカラ ムに載せ、そして酵素を上昇線形NaCl勾配(0→0.5M)で溶出させた。フィタ ーゼ活性は一本のピークとして溶出した。このピークをプールし、そして(NH4)2 SO4を1.5Mの最終濃度となるまで加えた。フェニルToyopearl 650Sカラムを1.5 Mの(NH4)2SO4、10mMのコハク酸/NaOH、pH6.0で平衡にし、そしてフィターゼを このカラムに載せ、そして下降線形(NH4)2SO4勾配(1.5→0M)で溶出させた。フ ィターゼ含有画分をプールし、そしてそのバッファーをSephadex G25カラムで20 mMのトリス/CH3COOH、pH7.5と交換した。G25濾液を20mMのトリス/CH3COOH、p H7.5で平衡にしたQ-Sepharose FFカラムに載せた。カラムを平衡バッファーでよ く洗った後、フィターゼを上昇線形NaCl勾配(0→0.5M)で溶出させた。フィ ターゼ活性をプールし、そしてバッファーを透析により20mMのトリス/CH3COOH 、pH7.5と交換した。透析したフィターゼは20mMのトリス/CH3COOH、pH7.5で平 衡にしたSOURCE 30Qカラムに載せた。カラムを平衡バッファーでよく洗った後、 フィターゼを上昇線形NaCl勾配(0→0.3M)で溶出させた。SOURCE 30Qカラム からの画分をSDS-PAGEにより分析し、そして純粋フィターゼ画分をプールした。 ペニオフソラフィターゼはゲルにおいてMr=67kDaを有するバンドとして泳動 する。67kDa成分のN末端アミノ酸配列決定をSDS-PAGEに従って実施し、そしてP VDF−膜にエレクトロブロッティングした。下記のN−末端アミノ酸配列が推定 されうる: Leu-Pro-Ile-Pro-Ala-Gln-Asn- この配列はcDNA誘導アミノ酸配列中のアミノ酸残基31−37に相当 する。 従って、フィターゼの成熟アミノ酸配列は、アスペルギルスの中で発現された とき、SEQID No.2の31〜439位と推定される。 実施例3 粗発酵培養液の上清液の中に存在するペニオフォラ・ライチイのフィターゼの特 性決定 下記の特性決定を粗培養液の上清液に対して実施した。フィターゼ活性アッセイ: 各フィターゼサンプルにつき、20μlのアリコート2つを100μlのフィチン 酸(0.1Mの酢酸ナトリウム中5mMのフィチン酸ナトリウム、pH5.5)に加える。 T=0分の時に100μlのFe試薬(15mlのモリブデン酸アンモニウム溶液(水で 250mlに希釈した2.5gの(NH4)6Mo7O24・4H2O及び8mlのH2SO4)中の100μlのFe 試薬(1.1gのFeSO4・7H2O)を対照サンプルに加える。この対照混合物を37℃で 5分インキュベーションする。青色の強度を光度計で750nmで測定する。 酵素サンプルを37℃で30分インキュベーションする。T=30分にて、100μl のFe試薬を加える。このサンプルを37℃で5分インキュベーションし、そして75 0nmで光度測定する。酵素サンプルと対照サンプルとの差はリン酸塩の検量曲線 に対する放出されたリン酸塩の量の指標である。温度安定性 フィターゼの安定性は酵素サンプルを下記の表に表示する温度で20分プレイン キュベーションし、次いでサンプルを室温にまで冷却し、そして残留活性を測定 することにより測定した。 得られる結果、即ち26℃で20分インキュベーションした残留活性に対する結果 を下記の表に示す。 至適pH pHプロフィールも粗培養液の上清液について、上記のフィターゼ活性アッセイ を利用して決定した。5mMのフィチン酸溶液を下記のバッファーの中で作った: pH3.0(0.1Mのグリシン/HCl)、pH4.0(0.1Mの酢酸ナトリウム)、pH5.0(酢酸 ナトリウム)、pH5.5(酢酸ナトリウム)、pH6.0(50mMのMES)、pH7.0(0.1Mのト リス−HCl)、pH8.0(0.1Mのトリス−HCl)、pH9.0(0.1Mのグリシン/NaOH)。 その結果を相対値で下記の表に示す。指数100はpH5.0での活性を示す。 実施例4 ペニオフォラ・ライチイの精製フィターゼの特性決定 ペニオフォラ・ライチイのフィターゼを実施例2に記載の通りにしてアスペル ギルスで発現させ、そして精製した。 フィターゼ活性は下記のアッセイを利用して測定した:10μlの希釈酵素サン プル(0.1Mの酢酸ナトリウム、0.01%のTween 20、pH5.5に希釈)を0.1Mの酢酸 ナトリウム、0.01%のTween 20,,pH5.5(pHはフィチン酸ナトリウムを溶解した 後に調節し、基質は予備加熱した)中の250μlの5mMのフィチン酸ナトリウム( Sigma)に 加え、そして37℃で30分インキュベーションした。反応は250μlの10%のTCAを 添加することにより停止させ、そして遊離リン酸を100mlのモリブデン酸試薬(25 0mlに希釈した8ml中の2.5gの(NH4)6Mo7O24・4H2O)中の7.3gのFeSO4500μl加 えることにより停止させた。750nmでの吸収を96穴マイクロタイタープレート中 の200μlのサンプルで測定した。基質及び酵素ブランクを含ませた。リン酸標 準曲線も含ませた(0〜2mMのリン酸)。1FYTは所定の条件で1μmolのリ ン酸/minを放出させる酵素の量に相当する。 温度プロフィールはアッセイを様々な温度で実施することにより得られる(基 質を予備加熱する)。 温度安定性はフィターゼを0.1Mのリン酸ナトリウム、pH5.5の中で、残留活性 を測定する前に様々な温度でプレインキュベーションすることにより調べた。 pH安定性は残留活性を測定する前に酵素をpH3(25mMのグリシン−HCl)、pH4 〜5(25mMの酢酸ナトリウム)、pH6(25mMのMES)、pH7〜9(25mMのトリス−HC l)で40℃で1時間インキュベーションすることにより測定した。 pHプロフィールはアッセイを同バッファー系(50mM、pHは基質を溶かすときに 再調整)を用い、様々なpHで実施することにより得た。 上記のpH−プロフィール、pH安定性、温度プロフィール及び温度安定性試験の 結果はそれぞれ図1,2,3及び4に示す。 図1から、ペニオフォラ・ライチイのフィターゼはpH3〜6の妥当な活性を有 することがわかる(即ち、最大活性の40%以上)。pH3.5〜5.5では、最大活性の 60%以上が認められ、pH3.8〜5.0では90%以上が認められる。至適pHはpH4〜5 の領域にある。 図2から、ペニオフォラ・ライチイのフィターゼはpH3〜9の全域において40 ℃で1時間にわたり非常に安定である(即ち、最大活性の80%以上を保持)。 温度プロフィールに関しては、図3から明らかな通り、ペニオフォラ・ライチ イフィターゼは30〜65℃の温度で妥当な活性を有し(即ち、最大活性の60%以上 )、一方35〜62℃の温度では活性は最大活性の70%以上であり、そして至適温度 50℃近くでありうる。 そして最後に、図4に示す温度安定性結果に関し、本発明のフィターゼは0〜 約50℃の温度で非常に安定である(即ち、90%以上の残留活性)。残留活性の一 定の降下が50℃を超える温度でのプレインキュベーション後に認められた。いづ れにせよ、60〜80℃では50〜60%の残留活性が残り続けた。 この事実は酵素が驚くべくことにその熱変性の後にリフォルディングできるこ とに基づくものと考えられる。リフォルディングの程度は正確な条件に依存する であろう(pH酵素濃度)。 図5はペニオフォラ・フィターゼについての示差走査熱量(DSC)測定の結果を 示す。 DSCにおいて、サンプルセル内での定常温度上昇を保つのに消費される熱を 対照セルと比較して測定する。定常加熱速度を保つ(例えば90℃/時間)。吸熱 過程(熱消費過程−例えば酵素/タンパク質のほどけ)は、定常温度上昇を保つ ためにセルに伝達する熱の上昇として観察される。 DSCはMicrocal由来のMC2装置を利用して実施した。セルを20℃で20分平衡 にし、次いで90°/hのスキャン速度で90℃までスキャニングする。0.1Mの酢 酸ナトリウム、pH5.5中の2.5mg/ml前後のペニオフォラ・フィターゼのサンプル を装填した。 温度安定性試験はDSCにより確認し、なぜなら図5からペニオフ ォラ・フィターゼがpH5.5で約60℃の変性又は「融点」を有することが明らかだ からである。 実施例4a ペニオフォラ・フィターゼの比活性の決定 比活性はフィターゼの高純度サンプルで決定した(純度はたった一つの成分の 存在を示すSDSポリアクリルアミドゲルで予め検定した)。 フィターゼサンプル中のタンパク質の濃度は下記の通りのアミノ酸分析により 決定した:フィターゼサンプルのアリコートを脱気ガラス管の中で6NのHCl、0 .1%のフェノールで110℃で16h加水分解した。得られるアミノ酸をApplied Bio systems 420Aアミノ酸分析系を用い、製造者の仕様に従って運転して定量した。 アミノ酸の量が加水分解アリコート中のタンパク質の総質量、それ故濃度が計算 できる。 活性はFYTの単位で決定する。1FYTはpH5.5、37℃での例えば実施例4記載の アッセイで1分当りフィテートから(5mMのフィテート)1マイクロモルの無機 リン酸を遊離させる酵素の量に相当する。 比活性は987FYT/mgの酵素タンパク質と計算される。 実施例51 H NMRスペクトルによるフィチン酸のフィターゼ触媒加水分解の経時−分解生成 物−プロフィール ペニオフォラフィターゼ及び商品アスペルギルス・ニガーフィターゼ(Phytase Novo(登録商標))により触媒されるフィチン酸(PA)の加水分解を(27mMのフィ テート、1FYT/ml、pH5.5及び3.5、並びに27℃)、24時間にわたる生成物混合 物の1H NMRプロフィール作製により調べた。 以下において、(Ins(p,q,r,・・)Pn)は位置p,q,r・・に付加された リン酸基を全部でn個担持するミオ−イノシトールを意味する。便宜上、Ins(1 ,2,3,4,5,6)P6(フィチン酸)はPAと略する。尚、本願の「フィター ゼの命名及び位置特異性」の欄を参照されたい。 当該技術はPA分子に対する酵素による攻撃の初期位置についての特定の情報、 及び最終産物の同定についての情報を提供する。他方、中間産物混合物の領域を 反映するピークの展開パターンは個々の酵素間の類似性及び相違の同定のために 適当な定量手段、フィンガープリントを供する。 NMRは、ほとんどのその他の分析方法と同様に鏡像関係になり立体異性体( ジアステレオマー)同志は区別できるが、鏡像関係にある異性体(鏡像異性体) 同志の組は区別できず、それ故同一のNMRスペクトルを示す。 かくして、Inc(1,2,4,5,6)P5(3−リン酸除去)はIns(1,2,3 ,4,5)P5(6−リン酸除去)とは異なるNMRスペクトルを示し、なぜならこれ らの異性体はジアステレオマーだからである。 しかしながら、Ins(1,2,4,5,6)P5及びIns(2,3,4,5,6)P5( 1−リン酸除去)のNMRスペクトルは同一であり、なぜならこれらの異性体は鏡 像異性体だからである。これはIns(1,2,3,4,5)P5及びIns(1,2,3 ,5,6)P5(4−リン酸除去)にも当てはまる。 かくして、NMRによっては、3−及び1−フィターゼ同志を区別することはで きず、そして6−及び4−フィターゼ同志を区別することはできない(又は、最 少ローカント則を利用してL−6及びD−6−フィターゼ同志を区別できない) 。 論文における3−及び6−フィターゼの詳細に従い、我々は我々の酵素につい て3−及び6−フィターゼなる用語を利用しているが、我々が実際には1−及び 4−フィターゼを獲得したのかは定かではない。実験 NMRスペクトルは5mmの選択反転プローブヘッドの備ったBruker DRX400装置 で300K(27℃)で記録した。4本のダミースキャンを先行させ、16本のスキャ ンを8Kデーターポイントによりカバーされた2003Hz(5ppm)のスウィープ幅を 利用して集積した。残留HOD共鳴の衰退は3秒間の予備飽和時間により達成され た。スペクトルはHODシグナル(δ4.70)を対照とした。 NMR分析のためのPAサンプルは下記の通りにして用意した:PA(100mg、フィ チン酸二カリウム塩、Sigma P-5681)を脱イオン水(4.0ml)に溶かし、そしてpHを 水性NaOH(4N)の添加により5.5又は3.5に調整した。脱イオン水を加え(5ml 添加)、20mgづつのフィチン酸に対応する部1mlをスクリューキャップバイヤル に移し、そして溶媒をエバポレーションした(真空遠心)。ドライサンプルを酸 化重水素(2ml、Merck 99.5%D)の中に溶かし、そして再び乾くまでエバポレ ーションした(使用するまで−18℃で保存)。 NMR分子のため、1本の20mgのフィチン酸サンプルを酸化重水素(1.0ml、Me rck 99.95%D)に溶かした。この溶液をNMRチューブに移し、そして1H NMRスペ クトルを記録した。酵素溶液(1FTU、適宜酸化重水素に溶解、希釈)を加え、 よく混合した(1分)。1H NMRスペクトルを酵素を添加した直ちに記録し(t= 0)、次いで5,10,15,20,25,30,45,60,75,90,105,120,135,150, 165,180,195,210分(=3.5時間)、4.5,5.5,6.5,7.5,8.5,9.5,11.5,1 3.5,15.5,17.5,19.5,21.5及び23.5時間後に記録 した。NMRチューブ内のpHを測定した。追加のスペクトルを48及び120時間後(5 日)に獲得し、そこでは酵素がその触媒活性を保持しているなら基質部(PA、6 mg)を加えた。 公開NMRデーター(Scholz,P.;Bergmann,G.,and Mayr,G.W.:Methods in Inositide Research(Ed.Irvine,R.F.)pp 65-82,Raven Press,Ltd.,New Y ork(1990))と一緒にPAの部分消化により得られたイノシトールリン酸塩混合物の 2D NMR分析により、Ins(1,2,3,4,5,6)P6(PA),Ins(1,2,4, 5,6)P5,Ins(1,2,3,4,5)P5,Ins(1,2,5,6)P4,Ins(1,2 ,6)P3,Ins(1,2)P2及びIns(2)Pに寄与する特徴的な1H NMRシグナルを同定 し、そしてこの反応の最中のこれらの物質の相対的定量を可能とした。 pH5.5で24時間の反応時間をカバーするアスペルギルスフィターゼ及びペニオ フォラフィターゼについての産物プロフィールのスタックプロットを図6及び図 7にそれぞれ示す。 δ3.25(t)でのシグナルはIns(1,2)P2におけるH−5を表わし、一方δ3 .18(t)でのシグナルはIns(2)PにおけるH−5を表わす。Ins(1,2)P2はア スペルギルスフィターゼとの約4時間の反応時間を経て蓄積し始め、そしてペニ オフォラフィターゼとは約1時間の反応時間を経て蓄積し始める。Ins(2)Pはア スペルギルスフィターゼとの約10時間の反応時間を経て、そしてペニオフォラフ ィターゼとは約3時間の反応時間を経て蓄積し始める。24時間の反応後、Ins(1 ,2)P2の量又はレベルは双方のフィターゼに関して非常に低く、一方Ins(2)P の量は24時間後に双方のフィターゼに関して最大であった。 従って、24時間の反応時間を経て観察されるプロフィールは双方のフィターゼ がPAをIns(2)Pに分解することを実証した。 双方の酵素に関して、24hでの反応混合物はIns(2)Pの他に、微量のIns(1, 2)P2を含んで成る。長い反応時間(数日)は残留Ins(1,2)P2の消失をもたら すが、完全に脱リン酸化された物質イノシトール(Ins)は全く観察されなかった 。この観察は酵素の不可逆性阻害/変性では説明がつかず、なぜならこれらの酵 素は、室温で5日間保持した後にNMRチューブに添加した新鮮なPA部を消化する 能力により実証される通り、長時間その触媒活性を保持するからである。 図8及び9を見ると、これらは最初の4.5時間の間にpH 5.5で展開するパター ンをより詳細に示す。図10から、Ins(1,2,4,5,6)P5(Aと表示)のH −3はδ3.66(dd)においてシグナルを示しIns(1,2,3,4,5)P5(B) のH−6はδ3.87(t)においてシグナルを示し、そしてIns(1,2,5,6)P4 (C)のH−3はδ3.56(dd)においてシグナルを示すことがわかる。ここで 、化合物Aは3位の、Bは6位の、そしてCは3及び4位のリン酸が加水分解さ れたものに相当する。 図8から明らかな通り、化合物Aはアスペルギルスフィターゼを利用しての主 要第一産物として出現し(t=5min)、一方化合物Bは出現しない。化合物Cは2 0〜25分後に出現する。 図9から(ペニオフォラ・フィターゼ)、化合物Bはペニオフォラフィターゼ を利用しての主要一次産物(t=5min)であることがわかる。 δ4.82(dt,H−2),4.38(q,H−4/H−6),4.13(q,H−5)及 び4.11(dt,H1/H3)でのシグナルは基質フィチン酸PAに寄与する。図8及 び9を比較して、これらのピークはアスペルギルスフィターゼよりもペニオフォ ラフィターゼで早く消失することが明らかである。 このような差は図10aに強調され、それはpH5.5で20分後に観察されたプロフ ィールを、上に表示の診断シグナル(A,B,C)をラベルして示す。 図10bはpH5.5でのフィチン酸の加水分解(即ち、図6及び7の上方線分に対 応)の(このような条件下での)最終結果を示す。上方のペニオフォラ態様にラ ベルしてあるシグナルは全て化合物Ins(2)P、即ち、そのプロトンを示す。右か ら左にかけて、H5,H1及びH3,H4及びH6、そして最後にH−2である 。相対強度1:2:2:1。対応のシグナルはアスペルギルスの下方の態様にお いて見い出せる。このことは、最終産物が双方の態様においてIns(2)Pであるこ とを示す。しかしながら、微量のIns(1,2)P2も双方の態様において検出され 、対応のピークはアスペルギルスの態様のみにおいて表示された。 顕著な差の観察: アスペルギルス:初期主要産物はIns(1,2,4,5,6)P5(A)として同 定され、それに3−,4−及び5−位におけるリン酸基の連続除去に相当するIn s(1,2,5,6)P4(C)及びIns(1,2,6)P3(D)(11/2時間後のδ3.49 (dd)にてH−3)が続く。Ins(1,2)P2(E)の濃度は4時間後にゆっくり と上昇し始め、そして12〜14時間の間に非常に急降下し、同時にIns(2)P(F)レ ベルが急上昇した。これはIns(1,2)P2及びIns(2)Pの時間依存性濃度をそれ ぞれ示す図11でわかる。これはIns(1,2)P2(δ3.25(t))及びIns(2)P(δ3.18 (t))のH−5に対応するシグナルの下の面積を、基質に対応するシグナルの下 の面積(t=0)と対比して測定することにより決定される。 ペニオフォラ:pH5.5では、6位のみが攻撃される。特徴的な事項はPAがアス ペルギルスフィターゼと比べて速い速度で消化される ことにある。更なる特徴的な事項は最終産物Ins(2)P(F)が非常に早く出現し( 3時間)、そしてゆっくりと上昇することにあり、それに対してアスペルギルス フィターゼについては反応の終了に向ってIns(2)P−レベルは非常に急上昇する 。 図10cは図10aと似たプロットであるが、pH3.5である。驚くべきことに、こ のpHでは、ペニオフォラフィターゼはPA 6−及び3−位に対し、おそらくは6 −位をやや優先して高い初期親力を有するようになる(B及びAが観察)。 作製したデータはとりわけ下記の所見をもたらす: pH5.5及び3.5においてアスペルギルスフィターゼは高度の選択性をもってPAを 3位で攻撃し、一方ペニオフォラフィターゼはpH5.5で高度の選択性をもってPA を6位で攻撃し、ところがpH 3.5ではそれは3−及び6−位にて同等の率でリン 酸基を分解するようである。 pH5.5ではペニオフォラフィターゼはアスペルギルス・フィターゼと比べて速 い速度でPAを消化する。 最終産物は、pH3.5及び5.5において、適用した条件下で、Ins(2)P(F)である 。 総合的な反応速度(PA→Ins(2)P)は同等であり、約20時間である(図11;pH5. 5)。 従って、アスペルギルスフィターゼは本質的に純粋な3−フィターゼであり、 一方ペニオフォラフィターゼはpH5.5で本質的に純粋な6−フィターゼであり、 そしてpH3.5では今までに未知のタイプのフィターゼ、即ち3+6−フィターゼ であてることが証明された。 実施例6 比較例 アスペルギルス及びペニオフォラフィターゼ トウモロコシからの無機リン酸の遊離 本例はpH3.5及び5.5でのトウモロコシからのフィターゼ触媒式リン遊離につい ての簡単なアッセイを供する。P−遊離の速度及びレベルの二通りのパラメータ ーを焦点とする。材料及び方法: トウモロコシをノース・キャロライナ州立大学から入手し(サン 粉砕した。 トウモロコシ懸濁物(16.7%w/w)は20gの粉砕トウモロコシを250mlのブ ルーキャップボトルに秤量し、そして100mlのバッファーを加えることにより調 製した。 以下のバッファーを使用した: pH5.5:0.22M酢酸バッファー 8NのHCl/NaOHによりpH3.5に調整した。 試験酵素:2種類のフィターゼを試験した:アスペルギルス・ニガーの市販のフ ィターゼ(Phytase Novo(登録商標))及び本発明のペニオフォラ・フィターゼを実 施例3及び4に記載の通りに精製した。 用量:酵素は全て25FYT/20gのトウモロコシで適用した(1250FYT/kgに相当)。 トウモロコシ懸濁物の入ったボトルをキャップで閉じ、そして直ちに37℃の水 浴に入れ、そして定常撹拌した。この段階で及び再度24時間後にpHを測定した。 30分の撹拌後、5mlのサンプルを回収した。 次にフィターゼ酵素を25FYT/20gのトウモロコシの用量で加えた。 フィターゼを添加して5,10,15,20,25,30,40,50,60及び 120分後にサンプルを回収し、そして遊離したPの含量を下記の通りに決定した : フィターゼ含有サンプルをバッファーで1+4で希釈した。次いでサンプルを 3,000rpmで5min遠心分離し、そして1.0mlの上清液を回収した。2.0mlのバッフ ァー及び2.0mlのMoV停止溶液(実施例6のFYTアッセイ参照)を加えた。これら のサンプルを冷蔵庫の中に3〜5℃で、全てのサンプルを光度計で415nmで測定 するまで入れておいた。 pHは0及び20時間目に測定した。 決定のため、リン酸標準品又は50mMのストック溶液を調製した。0.5,1.0,1. 5及び2.0mlのストック溶液を50mlの全容量にバッファーを用いて希釈した。3.0m lづつの溶液を2.0mlのMoV停止溶液に加えた。 pH5.5及びpH3.5で二通りの実験を行った。この分析結果は図12及び13に示す( それぞれpH5.5及び3.5)。これらの図面で、記号「◆」はコントロール実験、「 ▲」はペニオフォラ・フィターゼ、そして「■」はアスペルギルス・フィターゼ を表わす。結果及び考察: 図12(pH5.5)は、このpHでペニオフォラフィターゼがトウモロコシからPを 、アスペルギルスフィターゼと比べ有意に高い速度で遊離させることを示す。 図13(pH3.5)から、このpHでペニオフォラ・フィターゼはアスペルギルス・ フィターゼ(0〜120分)と比べ粉砕トウモロコシからリンをはるかに速い速度 で遊離させることが明らかである。 ニワトリ/ブロイラーについての消化系の通過時間は通常30分〜2時間程度で あり、この観察される差はどのようなpHであろうとも確実に重要である。にもか かわらず、これとの関連で3.5のpH値は pH5.5値よりも適切である。 このことは、ペニオフォラ酵素が例えばブロイラーの消化系におけるp−遊離 剤として、既知のアスペルギルスフィターゼよりも驚くべきほどに効率的である ことを意味する。
【手続補正書】 【提出日】平成11年12月9日(1999.12.9) 【補正内容】 請求の範囲 1.フィターゼ活性を示し、且つSEQ ID NO:2のアミノ酸配列又はこの配列に 対して少なくとも70%相同性であるアミノ酸配列を含んで成る単離されたポリペ プチド。 2.フィターゼ活性を示し、且つSEQ ID NO:2のアミノ酸番号31〜439のアミ ノ酸配列又はこの配列に対して少なくとも70%相同性であるアミノ酸配列を含ん で成る単離されたポリペプチド。 3.フィターゼ活性を示し、且つ i)SEQ ID NO:1又は ii)エッシェリヒア・コリDSM 11312の中に存在するプラスミドpYES 2.0の中 にクローニングされたDNA配列、 のうちのフィターゼコード部分によりコードされる単離されたポリペプチド、 又は当該ポリペプチドに対して少なくとも70%相同性である類似体もしくは誘導 体。 4.フィターゼ活性を示すポリペプチドをコードするクローン化DNA配列であ って: (a)SEQ ID NO:1のフィターゼコード部分; (b)エッシェリヒア・コリDSM 11312の中に存在するプラスミドpYES 2.0の 中にクローニングされたDNA配列のフィターゼコード部分; (c)(a)又は(b)において規定したDNA配列に対して少なくとも70%相 同性である当該配列の類似体; (d)中/高ストリンジェントの条件下で(a)又は(b)のDNA配列とハイ ブリダイズすることのできるDNA配列; (e)遺伝子コードの縮重性を理由に(a)又は(b)の配列とはハイブリダ イズしないが、SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドをコ ードするDNA配列; から成る群から選ばれる、DNA配列。 5.請求項4記載のクローン化DNA配列を含んで成るベクター。 6.請求項4記載のクローン化DNA配列又は請求項5記載のベクターを含んで 成る宿主細胞。 7.フィターゼ活性を示すポリペプチドを調製するための方法であって、請求 項6記載の細胞を当該ポリペプチドの産生が可能となる条件下で培養し、そして 当該ポリペプチドをその培養液から回収することを含んで成る方法。 8.請求項1〜3のいずれか1項記載の少なくとも一種のポリペプチドを含ん で成る食品又は飼料。 9.請求項8記載の食品又は飼料を調製するための方法であって、少なくとも 一種の前記ポリペプチドを食品又は飼料成分に加える方法。 10.請求項1〜3のいずれか1項記載のポリペプチドを含んで成る組成物。 11.食品又は飼料調製品において利用するのに適切な請求項10記載の組成物。 12.動物飼料添加物である請求項10〜11のいずれか1項記載の組成物。 13.動物性肥料のフィテートレベルを下げるための方法であって、有効な量の 請求項8記載の飼料又は請求項9に従って得られる飼料を動物に供給することを 含んで成る方法。 14.フィチン酸から無機リン酸を遊離するための請求項1〜3のいずれか1項 記載のポリペプチドの利用。 15.食品又は飼料利用率を高めるための請求項1〜3のいずれか1項記載のポ リペプチド又は請求項10〜12のいずれか1項記載の組成物の利用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 15/00 ZNA C12R 1:645) (C12N 1/19 C12R 1:69) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/16 C12R 1:69) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 フグルサン,クラウス クローネ デンマーク国,デーコー―2880 バグスバ エルト,ノボ アレ,ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (72)発明者 ブレインホルト,イェンス デンマーク国,デーコー―2880 バグスバ エルト,ノボ アレ,ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (72)発明者 オーマン,アンダース デンマーク国,デーコー―2880 バグスバ エルト,ノボ アレ,ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (72)発明者 エスターガールト,ペーター,ラーベク デンマーク国,デーコー―2880 バグスバ エルト,ノボ アレ,ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.フィターゼ活性を示し、且つSEQ ID NO:2のアミノ酸配列又はこの配列に 対して少なくとも70%相同性であるアミノ酸配列を含んで成る単離されたポリペ プチド。 2.フィターゼ活性を示し、且つSEQ ID NO:2のアミノ酸番号31〜439のアミ ノ酸配列又はこの配列に対して少なくとも70%相同性であるアミノ酸配列を含ん で成る単離されたポリペプチド。 3.フィターゼ活性を示し、且つ i)SEQ ID NO:1又は ii)エッシェリヒア・コリDSM 11312の中に存在するプラスミドpYES 2.0の中 にクローニングされたDNA配列、 のうちのフィターゼコード部分によりコードされる単離されたポリペプチド、 又は当該ポリペプチドに対して少なくとも70%相同性である類似体もしくは誘導 体。 4.フィターゼ活性を示すポリペプチドをコードするクローン化DNA配列であ って: (a)SEQ ID NO:1のフィターゼコード部分; (b)エッシェリヒア・コリDSM 11312の中に存在するプラスミドpYES 2.0の 中にクローニングされたDNA配列のフィターゼコード部分; (c)(a)又は(b)において規定したDNA配列に対して少なくとも70%相 同性である当該配列の類似体; (d)中/高ストリンジェンシーの条件下で(a)又は(b)のDNA配列とハ イブリダイズすることのできるDNA配列; (e)遺伝子コードの縮重性を理由に(a)又は(b)の配列とはハイブリダ イズしないが、SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列を含 んで成るポリペプチドをコードするDNA配列; から成る群から選ばれる、DNA配列。 5.請求項4記載のクローン化DNA配列を含んで成るベクター。 6.請求項4記載のクローン化DNA配列又は請求項5記載のベクターを含んで 成る宿主細胞。 7.フィターゼ活性を示すポリペプチドを調製するための方法であって、請求 項6記載の細胞を当該ポリペプチドの産生が可能となる条件下で培養し、そして 当該ポリペプチドをその培養液から回収することを含んで成る方法。 8.請求項1〜3のいずれか1項記載の少なくとも一種のポリペプチドを含ん で成る食品又は飼料。 9.請求項8記載の食品又は飼料を調製するための方法であって、少なくとも 一種の前記ポリペプチドを食品又は飼料成分に加える方法。 10.請求項1〜3のいずれか1項記載のポリペプチドを含んで成る組成物。 11.食品又は飼料調製品において利用するのに適切な請求項10記載の組成物。 12.動物飼料添加物である請求項10〜11のいずれか1項記載の組成物。 13.動物性肥料のフィテートレベルを下げるための方法であって、有効な量の 請求項8記載の飼料又は請求項9に従って得られる飼料を動物に供給することを 含んで成る方法。 14.フィチン酸から無機リン酸を遊離するための請求項1〜3のいずれか1項 記載のポリペプチドの利用。 15.食品又は飼料利用率を高めるための請求項1〜3のいずれか1項記載のポ リペプチド又は請求項10〜12のいずれか1項記載の組 成物の利用。
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