JP2000512713A - 内燃機関の制御方法及び装置 - Google Patents

内燃機関の制御方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 少なくとも点火角及び空気供給量が調節される内燃機関の制御方法及び装置が提案されている。点火角及び空気供給量の制御はトルク値に基づいて行われ、この場合、点火角の設定が所定の点火角効率に従って行われる。点火角効率はアイドリング空気量の制御において内燃機関のトルクを保持するように考慮される。

Description

【発明の詳細な説明】 内燃機関の制御方法及び装置 従来技術 本発明は、独立請求項の上位概念に記載の内燃機関の制御方法及び装置に関す るものである。 このような方法ないしこのような装置がドイツ特許第19518813号から 既知である。この方法ないし装置においては、機関牽引トルク制御の範囲内でこ の制御により決定された目標機関トルク値を目標点火角に変換し、そして内燃機 関のアイドリング空気量を制御するために使用される設定要素の設定に変換する ことが記載されている。 ドイツ特許公開第4407475号からトルク構造を有する内燃機関に対する 制御装置が既知である。例えばドライバにより又は駆動滑り制御ないし変速機制 御等のような外部システムにより与えられる目標トルク値の関数として、電気操 作式絞り弁を介して内燃機関への空気供給量を設定することにより、また点火角 及び場合により燃料供給量を調節することにより、内燃機関の実際トルクを目標 トルク値へ接近させることが達成される。トルクに基づくこのような機関制御の 利点は、排気ガス品質、これらの外部係合の結合、係合の迅速性及び特定の運転 状態においてトルクを急速に上昇させるための特定のトルク余裕の保持に関して 得られる。 トルクに基づく機関制御のこれらの利点を内燃機関へのアイドリング空気量だ けが電気的に調節可能な通常の装置においても達成することが本発明の課題であ る。更に、電子式加速ペダルを有する装置において、あらゆるトルク要求に十分 な動特性で応答できる内燃機関の適切な作業点設定を形成することが本発明の課 題である。 この課題は独立請求項の特徴項に記載の特徴により達成される。 ドイツ特許公開第19523898号から、実際回転速度のモデル回転速度か らの偏差の関数として振動が遮断される防振機能が既知であり、これにより低減 するために必要なトルク変化が決定され且つ点火角変化に変換される。 発明の利点 本発明による方法は、電子式加速ペダルを備えていない、即ち加速ペダルと絞 り弁との間の通常の機械式結合を有する通常の制御装置においてもトルクに基づ く機関制御を可能にする。トルクに基づく機関制御の、排気ガスに関する利点、 駆動滑り制御、変速機制御等のような外部係合の結合に関する利点、係合の迅速 性に関する利点、及び特定の運転状態における特定のトルク余裕の保持に関する 利点が利用可能であることは特に有利である。 このような通常の制御設計においてもまた中央位置におけるトルク調整により 更に良好な作業点設定及び更に良好な動特性が達成されることは特に有利である 。 点火角調節の動特性により急速なトルク低下が達成される。アイドリング設定 装置の動特性により、状況に応じて必要となるドライバとは無関係のトルク上昇 が与えられる。上記の余裕トルクの形成により作業点は静的に移動され、これに より全てのトルク要求に対し十分な動特性で応答することができる。 作業点の設定方法が電子式加速ペダルを備えた装置においてもまた使用可能で あることは特に有利である。 更に、アイドリングからアイドリング範囲外の運転への移行及び逆の移行のと きに点火角設定における急変が有効に回避されることは有利である。 トルク変化を点火角を介してのみ行うことができるかぎり空気量調節が行われ ず且つ機関の回転速度が一定に保持されることから他の利点が得られる。この限 界値を超えたトルク要求のあったときにはじめて空気供給量が変化される。この 結果、安定な運転特性及び改善された乗り心地が達成される。 その他の利点が実施形態に関する以下の説明及び従属請求項から明らかである 。 図面 以下に本発明を図面に示す実施形態により詳細に説明する。図1は内燃機関に 対する制御装置の一実施形態を示し、この制御装置において図2に流れ図で示し た方法が行われる。図3は図2の流れ図に追加され且つ補足される他の流れ図を 示し、これらの流れ図は個々に又は任意の組合せで使用可能である。 実施形態の説明 図1は、電子式制御ユニット10を有する内燃機関に対する制御装置の好まし い実施形態を示す。制御ユニット10は、入力回路12、少なくとも1つのマイ クロコンピュータ14及び出力回路16を含む。通信系統18は、データ及び情 報交換のために入力回路12、少なくとも1つのマイクロコンピュータ14及び 出力回路16を結合している。入力回路12に種々の入力ラインが接続され、こ れらの入力ラインを介して対応測定装置から内燃機関の制御に必要な運転変数が 供給される。好ましい実施形態においては、入力ライン20を介して測定装置2 2から内燃機関の回転速度n_motが供給され、ライン24を介して測定装置 26からドライバにより操作可能な絞り弁の位置w_dkが供給され、ライン2 8を介して測定装置30から内燃機関への空気流量に対する尺度HFM又は吸気 管圧力が供給され、ライン32を介して測定装置34から排気ガス組成に対する 尺度λ_istが供給される。更に、入力ライン36ないし38が設けられ、こ れら入力ライン36ないし38は測定装置40ないし42により測定された、機 関温度t_mot、変速機制御、駆動滑り制御、走行動特性制御等のような外部 装置からの係合信号、空調装置等のような付属消費装置の状態、ノッキング燃焼 を表わす少なくとも1つの信号kl等を供給する。出力回路16に出力ラインが 接続され、該出力ラインを介して調節可能な内燃機関の出力パラメータが制御さ れる。図1に、点火時点を制御するための出力ライン44、種々のシリンダへの 燃料噴射量を制御するための出力ライン46、並びにそれを介して内燃機関への 空気供給量、好ましい実施形態においてはアイドリング空気量を調節するための 制御弁50が操作される出力ライン48が記号で示されている。好ましい実施形 態においては、制御弁50は主絞り弁52のバイパス管路内に配置され、該主絞 り弁52は通常のように機械式結合54例えばボーデン(Bowden)ケーブ ルを介してドライバから加速ペダル56の操作により調節される。更に好ましい 実施形態においては、アイドリング設定装置の位置が測定される。 制御装置10において、特にその中の少なくとも1つのマイクロコンピュータ 14において、入力値から出力パラメータを設定するための制御量が形成される 。この場合、好ましい実施形態においては、アイドリング範囲内及びアイドリン グ範囲外において、制御弁50の位置決め、各シリンダ内に噴射される燃料供給 量 の計算、並びに各シリンダにおいて設定すべき点火時点の計算が行われる。出力 パラメータの計算、特に制御弁50の位置決め、及び点火時点の設定のための具 体的な方法が好ましい実施形態において図2のブロック回路図により示されてい る。 図2に示すブロック回路図表示は見やすい形に選択されている。好ましい実施 形態においては、機関制御は、少なくとも1つのマイクロコンピュータ内でラン される少なくとも1つのプログラムで実行される。図2に示すブロック回路図表 示はこのプログラムの構成を表わし、この場合、個々のブロックは対応するプロ グラム部分、特性曲線、特性曲線群、表等を示し、一方結合ラインはこれらのプ ログラム要素の相互作用を示している。 図2に示したトルクに基づく機関制御は、本質的な制御量として点火角zw_ soll、及びアイドリング設定装置を介しての充填量drlllssを有して いる。更に、他の実施形態においては、個々のシリンダへの燃料供給量が調節さ れ、このとき個々のシリンダへの燃料供給が完全に遮断され及び/又は所定の混 合物組成がトルクを変化させるように調節される。 機関制御のために機関回転速度n_mot及び加速ペダル操作に対する尺度と しての絞り弁角度w_dkが供給される。これらの両方の値からペダルトルク形 成段100においていわゆる図示ペダルトルクmi_pedが計算される。この 計算は所定の特性曲線群により行われ、この特性曲線群から絞り弁位置及び機関 回転速度の関数としてトルク値が読み取られ、この読み取られたトルク値が再び 最小必要図示トルクmi_min及び最大可能図示トルクmi_maxを考慮し てペダルトルクmi_pedに変換される。好ましい実施形態においては、特性 曲線群から読み取られたトルクが最小値及び最大値と比較される。好ましい実施 形態においては、これは次式に基づいて行われる。 mi_ped=f(w_dk,n_mot)*(mi_max_mi_min)+(mi_min) (1) 最小及び最大図示トルクは運転点の関数である。従って、最小必要図示トルク mi_minを決定するために最小値形成段102(例えば特性曲線、特性曲線 群)が設けられ、最小値形成段102は少なくとも機関回転速度及び機関温度の 関数として、場合によりそれに補足して付属消費装置の状態、機関負荷等に基づ いて決定される。この場合、最小必要図示トルクは、内燃機関の内部損失を克服 するために、並びに内燃機関が出力ないしトルクを駆動軸に出力することなく空 調装置のような付属消費装置の駆動のために必要な図示トルクを示す。更に、最 大値形成段104(例えば特性曲線又は特性曲線群)が設けられ、該最大値形成 段104は少なくとも機関回転速度の関数として最大可能図示トルクmi_ma xを計算する。この最大可能図示トルクmi_maxは、実際の運転点において 機関保護及び機関出力制限の観点から発生可能な図示トルクを示す。従って、計 算されるペダルトルクmi_pedは、実際の運転点において最小必要図示トル クと最大可能図示トルクとの間で変化する。この場合、図示トルクとは高圧過程 のトルクと理解される。 内燃機関がアイドリング状態にある場合、即ち少なくとも絞り弁が閉じられて いるか又はその閉止位置の近くに存在するか及び/又は機関回転速度条件が満た されているとき、ペダルトルクmi_pedがドライバの希望トルクmi_fa としてトルク係合調整段108に供給されるようにスイッチ106が設定されて いる。トルク係合調整段108に、アイドリングにおいてペダルトルクmi_p edに等しいドライバの希望図示トルクmi_faのほかに例えば駆動滑り制御 、変速機制御、走行動特性制御等のような外部係合の対応目標トルク値及び/又 は回転速度制限、走行速度制限等のような制限係合が供給される。トルク係合調 整段は所定の方式に従って設定すべきトルク値を選択し、例えば制限係合におい ては駆動滑り制御及びドライバの希望トルクの目標値の調整におけると同様にそ れぞれより小さい値が選択される。この場合、調整段108は最小値選択に対応 する。調整段108の出力信号はトルク目標値mi_sollであり、このトル ク目標値mi_sollは目標点火角形成段110において目標点火角zw_s ollに変換される。最適点火角及び最適トルクを考慮した対応方法が、例えば 冒頭記載のドイツ特許第19518813号に記載されている。このとき、計算 目標点火角は個々のシリンダにおける点火時点ないし点火角の対応するシフトに より設定される。アイドリング範囲内では点火角は実質的に最小図示トルクによ り設定される。 スイッチが図2に示した位置にあるアイドリング範囲外においては、内燃機関 の作業点は点火角を介して基本点火角効率eta_zw_basと所定点火角効 率eta_zw_vorとの間の最小値選択から決定される。このために、基本 点火角形成段112が設けられ、この基本点火角形成段112は通常特性曲線群 により機関回転速度n_mot及び相対シリンダ充填量rl(負荷)から、且つ 場合により混合物組成の基本設定(λ_bas、外部係合のない混合物組成は一 般にλ=1)を考慮して基本点火角zw basを選択し、この基本点火角zw _basは更にノッキング制御の範囲内で補正される。この基本点火角zw_b asは、外部係合のない実際の作業点における内燃機関の点火角を示している。 この基本点火角zw_basは、結合段114において他の点火角形成段116 から読み取られた最適点火角zw_opt_lbから減算される。この場合、最 適点火角は、少なくとも1つの特性曲線群から機関回転速度n_mot及び機関 負荷rlの関数として、場合により混合物組成に対する目標値λ_soll(一 般に1)の関数として読み取られる。最適点火角zw_opt_lbは実際の運 転条件下で最高効率を有する点火角を示す。 次に、これらの両方の点火角の値の差が特性曲線118に供給され、この特性 曲線118内に最適効率eta_zw_basからの偏差が点火角の値の差の関 数として記憶されている。差が0のとき、即ち基本点火角が最適点火角に対応す るときeta_zw_basは1である。更に設定値形成段120が設けられ、 この設定値形成段120は設定点火角効率eta_zw_vorを出力する。好 ましい実施形態においては形成段120は特性曲線群を示し、この形成段120 内に設定点火角効率が例えば機関回転速度n_mot及びペダルトルクmi_p edの関数として記億されている。この設定効率は、例えば始動、触媒加熱等の ような特定運転範囲に対する設定量として使用され、アイドリングからアイドリ ング範囲外の運転に移行するとき及び逆に移行するとき点火角設定における急変 化が与えられないように決定されている。設定点火角効率及び基本点火角効率は 最小値選択段122において相互に比較され、それぞれ小さいほうの値、即ちそ れぞれ悪いほうの効率が前制御点火角効率eta_zw_vstとして出力され る。乗算段124において、最適図示トルクmi_opt_l1が効率eta_ zw_vstと乗算され且つドライバの希望トルクmi_faとしてトルク調整 段108に出力される。この場合、最適図示トルクmi_opt_l1は、トル ク形成段126において少なくとも機関回転速度n_mot及び相対シリンダ充 填量rl(負荷)の関数として形成される。これは、内燃機関が量論混合物(λ =1)及び最適点火角zw_optで運転されるとき、所定の充填量及び回転速 度において与えられる最大図示トルクを示す。 アイドリング範囲外においては点火角効率の設定及びこの効率に対応した点火 角の設定により点火角作業点が決定され、この点火角作業点はトルク上昇方向の みでなくトルク低下方向においてもトルクの希望の変化に急速に応答することを 可能にする。 アイドリング設定装置を介しての空気経路の調節は次のように行われる。少な くとも機関回転速度n_mot及び機関温度t_motの関数として形成される 最小必要図示トルクmi_minは空気経路に対する図示トルクmi_kolを 示す。この図示トルクmi_kolは、アイドリング制御の補正トルクdmll r、図示基本トルクmibas即ち外部トルク係合のない実際トルク、及び最遅 可能点火角における図示トルクmizwmnを考慮して形成される。この場合、 図示基本トルクmibasは、基本トルク形成段128において特性曲線群及び 補正により、機関回転速度n_mot,相対シリンダ充填量rl,基本λ値λ_b as及び基本点火角zw_basから形成される。アイドリング制御段の係合d mllrは、アイドリング制御段130により、機関回転速度n_motの関数 として、及び機関温度のような運転変数の関数としての目標値の関数として、回 転速度制御回路の範囲内で求められる。最遅可能点火角における図示トルクmi zwmnが対応要素132において特性曲線群から、機関回転速度n_mot及 び相対シリンダ充填量rlにより与えられる実際の運転点に対して読み取られる 。論理段134において図示トルクmi_kolが形成される。この図示トルク mi_kolは、最小トルクmi_minとアイドリング制御段のデルタ(補正 )トルクdmllrとの和が図示基本トルクmibas(実際作業点における最 大可能トルク)より大きいか又は実際作業点に対する最小設定可能トルクmiz wmnより小さいときにのみ変化する。これは次のように表すことができる選択 論理段134により達成される。 (mi_min+dmllr)−mibas>0 のとき、 mi_kol=mi_min+((mi_min+dmllr)−mibas) となる。 (mizwmn−(mi_min+dmllr))>0 のとき、 mi_kol=mi_min−((mizwmn−(mi_min+dmllr)) となる。 この手段により、空気量調節が安定化されることは有利である。要求トルク変 化が値mibas及びmizwmnの間で行われるかぎり、空気量調節は行われ ず且つ機関の回転速度は一定に保持される。トルク変化は点火角を介してのみ行 われる。トルク要求がこの限界値を超えた場合、それに応じて空気供給量が変化 される。 選択論理段134において決定された図示トルクmi_kolは、加算段13 6において余裕トルクdmrllrと加算される。余裕トルクdmrllrは表 、特性曲線又は特性曲線群138内にそれぞれの運転状態の関数として記憶され ている。例えば、空気経路を介して設定されるトルクがアイドリング、触媒加熱 、始動等のような運転状態において正常値に対して上昇された場合、即ち変化量 dmrllrが図示トルクmi_kolに加算される。充填量の上昇により、点 火角zw_zollは自動的に遅れ方向(トルク低減方向)に設定される。この ようにして、この運転状態においては、点火角を対応して進めることにより急速 トルク応答が内燃機関のトルクを上昇させる方向に行われる。余裕トルクだけ補 正された図示トルクは、除算段140において前制御点火角効率eta_zw_ vstにより除算される。この手段により、点火角経路内で行われる効率設定の 悪化が空気経路内で考慮され、これにより充填量を介して設定されたトルクは、 点火角を介して設定されたトルクが変化した値だけ正確に変化する。内燃機関内 の図示トルクはほぼ一定のままである。このように決定されたトルク目標値は、 他の除算段142において量論混合物組成(λ=1)に対する点火角効率eta labで除算される。この効率は、量論的混合物から外れた組成による最適図示 ト ルクからの偏差を示し且つλ_istの関数である特性曲線として記憶されてい る。効率特性曲線144において実際の混合物組成λ_istの関数として効率 値etalamが読み取られ且つ除算段142において目標値と結合される。こ の結果が空気経路に関するトルク変化に対する目標値dmi_l_sollであ り、この空気経路はアイドリング設定装置の操作により設定される。このために 、目標充填量形成段146において目標値が、少なくとも機関回転速度n_mo tを考慮して例えば特性曲線群又は特性曲線により充填量変化に変換され、即ち アイドリング設定装置の位置変化drlllssに変換される。次に、この充填 量変化は、アイドリング設定装置の操作により、例えば位置制御回路、空気質量 流量制御回路、流れ制御回路、充填量制御回路の範囲内で又は純粋な制御により 設定される。 本発明による解決策を、空気供給量を設定するためにアイドリング設定装置の みが使用される好ましい実施形態に関して説明してきた。しかしながら、点火角 作業点の設定は、空気供給量が全体範囲にわたりドライバの希望の関数として電 気ラインを介して設定される制御装置においてもまた有利である。従って、この ような実施形態においてもまた、少なくとも特定の運転状態において点火角効率 が与えられ、この点火角効率がこのとき点火角を介して設定され且つトルクを保 持するために空気量設定においても考慮される。 更に、図を見やすくするために、機関制御のための調節量が好ましい実施形態 の範囲内で点火角及び空気量に限定されてきた。他の実施形態においては更に、 遮断による燃料供給量の調節及び/又は混合物組成の変化もまた行われている。 この場合、本発明による点火角設定はドイツ特許公開第4407475号から既 知の方法の対応使用例において遮断の決定ないし混合物組成の変化において考慮 され、一方燃料供給量の制御は基本点火角の値の計算及び空気量設定において図 2に一部示されているように(112、116、144)ドイツ特許公開第44 07475号から既知の方法の対応使用例において考慮される。 図3に、図2に示した実施形態に対する代替解決策及び/又は追加解決策を示 した流れ図が示されている。図3に記載の解決策は実施形態に応じて個々に又は 任意の組合せで(全ての組合せも含む)図2に示す実施形態において使用される 。 図2に既に示されている要素は図3において同じ参照符号を有している。これら は同じ機能を有している。従って、これらの説明に関しては図2の説明を参照さ れたい。 まず除算段140及び142の間に結合段200が設けられ、該結合段200 において設定装置の操作のための目標値にトルク余裕値dmrllrが加算され る。これらの余裕値は、アイドリングのような所定の運転状態において及び/又 は触媒加熱機能を作動中における暖機運転において、メモリセル202からない しは特性曲線群、特性曲線、表又は計算ステップにより例えば機関回転速度、充 填量、温度等のような運転変数の関数として形成され、この場合、機関温度及び 排気ガス温度が低ければ低いほど余裕トルクはそれだけ大きくなる。これにより 、この運転状態においては空気供給量が上昇され且つ点火角が自動的に効率を悪 化する方向に調節される。この場合、効率の悪化は点火角の前制御によりあらか じめ考慮されている。図2に示す結合段136におけるトルク余裕の算入はこの 実施形態においては行われない。 アイドリング範囲外において加速ペダルを戻すときの特性を改善するために、 いわゆるダッシュポット機能が設けられている。204において絞り弁位置w_ dk及び実際に投入された変速比Gangの関数として、特性曲線群、表又は計 算ステップによりダッシュポットトルクmidashが形成され、この場合、ダ ッシュポットトルクは絞り弁位置の増大及び変速比の増加と共に大きくなる。こ のトルクは、結合段136において図示トルクmi_kolに供給され、好まし くは加算される。アイドリング範囲外において設定装置はこの手段により更に作 動される。ドライバがペダルを放した場合(絞り弁位置の負の変化)、ダッシュ ポットトルクはフィルタリングされ、特にDT1フィルタリング(微分及び遅延 )される。これにより、急激な機関減速ないし車両減速がもはや発生しないので 乗り心地が改善される。 機関制御の運転特性を更に改善するために、結合段136において他のトルク 部分mi_deltaを供給し、好ましくは加算するように設計されている。こ のトルク部分は、206内のアイドリング制御段により機関回転速度n_mot の目標回転速度からの偏差の関数として形成される。このトルク部分は、実際回 転速度が目標回転速度以下に低下したときの低速回転速度においてのみ形成され る。これにより空気供給量の急速な増加従って機関回転速度の急速な上昇が達成 され、これにより目標回転速度の達成が支援される。更にこの運転状態において は、アイドリング制御段130がそれ自身並びに点火角調節とトルクとの関係を 介して作用する。特に点火角調節は低速回転速度を急速に復帰するように働く。 追加のトルク部分により点火角調節の必要性が低減され、従って点火角調節が安 定化される。これはまた運転特性を改善するように作用する。 他の実施形態において、アイドリング制御段130の調節が低速部分(I部分 の信号)及び高速部分(P及び/又はD部分の信号)に分割されることは有利で ある。この場合、I部分の信号dmllr(I)が、制御装置が作動していると き即ち例えば絞り弁が閉じているとき常に設定要素に作用することは有利である ことがわかっている。従って、論理段134が遮断されている(スイッチ208 が破線の位置にある)とき、論理段134においてI部分の信号が通り過ぎてい く。この場合、mi_kolは、結合段210において最小トルクmi_min に供給される(例えば加算される)信号dmllr(I)により直接形成される 。ある実施形態において、実際回転速度が目標回転速度を下回った場合に対応す る制御段の急速調節が作動している場合、スイッチ208は実線の位置に切り換 えられる。切換が行われる条件は、212において例えば実際回転速度及び目標 回転速度の関数として検査される。この場合、論理段134が作動している。こ の場合、mi_minだけ上昇された信号dmllr(I)は直接トルクmi_ kolとなり、急速調節の信号は第1の実施形態と同様に処理される。要するに 、アイドリング及びアイドリングにおける点火角調節の安定化が達成され、この 場台、点火角調節が対応トルク偏差を戻すことができないときにのみ空気供給量 の急速調節が行われる。 他の実施形態においては、点火角経路内で他の前制御効率etakhが使用さ れ、この前制御効率etakhは最小値選択段122において考慮される。この 前制御値は、触媒加熱が行われる運転状態が存在するときは(例えば低温始動) 214において形成される。これにより、この運転状態の考慮を120において 行う必要がないので、特性曲線群120の適用を簡単にすることが可能である。 触媒加熱機能が作動しているかぎり前制御値etakhが形成される。ある実施 形態においては、前制御値etakhは必要な加熱手段の容量の関数であり、例 えば触媒温度及び/又は機関温度の関数である。 特性曲線群120の利用性を改善するために、信号mi_pedの代わりに充 填量信号rlを呼び出して使用することもまた可能である。 有利な実施形態においては、調整段108の前にドライバの希望mi_faの フィルタ段216が設けられている。このフィルタ段は特定の運転状況における 乗り心地を改善する働きをする。この運転状況は、特に負荷衝撃及び/又は惰行 運転の遮断ないし再投入である。負荷衝撃は、加速ペダルを操作したとき、特に 内燃機関の惰行運転から牽引運転へ移行するために加速ペダルの操作が行われた ときに発生する。加速ペダルの操作によりドライバの希望トルクの急変が与えら れる。このトルクの急変は、駆動列内の遊び及び駆動列の急激な切換のために駆 動列内に検出可能な衝撃が発生するので、乗り心地に対して不利に働くことがあ る。フィルタリングはこの移行をゆるやかに行い、この場合、フィルタは一般に 対応運転状態(急速ペダル操作、特にゼロトルク特性曲線を超えることと組み合 わされたとき)が検出されたときにのみ作動する。このフィルタリングが使用さ れる他の運転状態はいわゆるハードな再投入である。この場合、例えば惰行運転 における急激な回転速度低下において再投入するときに燃料の追加量が噴射され る。有利な実施形態においては、負荷衝撃を緩衝するためにPT2フィルタ(二 次の低域通過フィルタ)が変速比定数及び回転速度の関数である時間定数及び緩 衝定数を用いて使用され、この場合、これらは駆動列の応答の関数である。惰行 運転を遮断するとき及び(正常に)再投入するとき、他のフィルタが使用され、 このフィルタは(遮断するとき)トルクをフィルタリングして0とし、ないし( 再投入するとき)0からmi_faとする。この結果、惰行運転の遮断の前に点 火角がゆっくり遅れ方向に制御され、再投入のときにゆっくり再び進み方向に制 御される。有利な実施形態においてはPT1フィルタ(一次低域通過フィルタ) が使用される。この方法により、駆動列内の負荷衝撃が回避される。 更に、有利な実施形態においては、アンチノック機能がフィルタ段216又は 調整段108の範囲内で例えば冒頭記載の従来技術に対応して設けられている。 他の実施形態においては、スイッチ106の切換が行われず、即ちドライバの 希望トルクがもっぱら最小値選択段122及びmi_opt_l1の関数である ように設計されている。スイッチがプロジェクトの関数としてそれにより作動可 能なコードスイッチを設けることは特に有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ノイベルト,ユールゲン ドイツ連邦共和国 70469 シュトゥット ガルト,カプフェンブルグシュトラーセ 49 (72)発明者 ヘス,ヴェルナー ドイツ連邦共和国 70499 シュトゥット ガルト,ツォルンドルファー・シュトラー セ 23

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも内燃機関の点火角及び内燃機関への空気供給量を調節する設定 要素が制御され、この場合、この制御が内燃機関の運転変数及び/又は外部係合 の関数として内燃機関の所定のトルクを設定するように行われる内燃機関制御方 法において、 少なくとも1つの運転状態において実際の作業点における点火角設定の最適設 定に対する効率が予め与えられ且つこの効率を提供するために点火角が変化され 、この場合、点火角設定が空気供給量の制御の範囲内で内燃機関のトルクを保持 するように考慮されることを特徴とする内燃機関の制御方法。 2、内燃機関のアイドリング範囲外においては点火角が所定の点火角効率によ り決定されることを特徴とする請求項1記載の方法。 3.第1の点火角効率が実際の作業点における基本点火角の最適点火角からの 偏差から形成され、前制御効率としての第2の点火角効率が運転変数の関数とし て形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。 4.アイドリング範囲外における点火角の設定には最小点火角効率が基礎にな っていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。 5.アイドリング範囲内では点火角がドライバの希望及び機関回転速度から最 小及び最大トルクを考慮して形成された目標トルク値により導出されることを特 徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。 6.空気供給量を調節する設定要素が空気供給量の一部を調節するアイドリン グ設定要素であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方 法。 7.アイドリング空気量を調節する設定要素の設定が、最小必要トルク、アイ ドリング制御装置の係合トルク、アイドリング状態の間の所定の運転過程におけ るトルク余裕により及び/又は点火角効率及び/又は混合組成効率を考慮して形 成されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。 8.少なくとも内燃機関の点火角及び内燃機関への空気供給量を調節する設定 要素が制御され、この場合、この制御が内燃機関の運転変数及び/又は外部係合 の関数として内燃機関の所定のトルクを設定するように行われる内燃機関の制御 方法において、 点火角の調節だけでは所定のトルクを形成することができないときにのみ空気 量設定の変化が行われることを特徴とする内燃機関の制御方法。 9.最小必要トルクとアイドリング制御段のデルタ(補正)トルクとの和が実 際作業点における最大可能トルクを示すトルクより大きいときにのみ、又は前記 和が実際作業点に対する設定可能な最小トルクより小さいときにのみ、アイドリ ング設定が変化されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載 の方法。 10.設定要素が主絞り弁のバイパス管路内の設定要素であり、主絞り弁は機 械的結合を介してドライバにより操作可能な操作要素と結合されていることを特 徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の方法。 11.駆動滑り制御、変速機制御等のような外部係合及び/又は回転速度制限 、走行速度制限等のような制限係合が点火角を調節させることを特徴とする請求 項1ないし10のいずれか一項に記載の方法。 12.触媒加熱機能が作動している間、トルク余裕値が場合により運転変数の 関数として形成されることを特徴とする請求項7記載の方法 13.加速ペダルを放すときにダッシュポットトルクが形成され、このダッシ ュポットトルクの関数として、空気供給量に対する設定要素の設定が調節される ことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一項に記載の方法。 14.回転速度が低いときに追加トルクが形成され、この追加トルクの関数と して空気供給量に対する設定要素の設定が調節されることを特徴とする請求項1 ないし13のいずれか一項に記載の方法。 15.アイドリング制御段(130)の係合が低速部分と高速部分とに分割さ れ、この場合、設定要素が低速部分の関数として設定され且つ点火角の調節だけ では所定のトルクを形成することができないときにのみ高速部分が設定要素に作 用することを特徴とする請求項1ないし14のいずれか一項に記載の方法。 16.触媒加熱が行われる運転状態が存在するときに前制御効率値が形成され ることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の方法。 17.少なくとも所定の運転状態においてはドライバの希望のフィルタリング が行われていることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか一項に記載の方 法。 18.少なくとも点火角と内燃機関への空気供給量を調節する設定要素とを制 御する電子式制御ユニットを備え、この場合、当該電子式制御ユニットが内燃機 関及び/又は車両の運転変数を測定し且つ点火角及び空気供給量の設定を所定の トルク値に従って行う内燃機関の制御装置において、 前記電子式制御ユニットが、少なくとも1つの運転状態において実際の作業点 における点火角設定の最適設定に対する効率を与え且つこの効率を提供するため に点火角を変化させる手段を有し、この場合、点火角設定が空気供給量の制御の 範囲内で内燃機関のトルクを保持するように考慮されることを特徴とする内燃機 関の制御装置。 19.少なくとも点火角と内燃機関への空気供給量を調節する設定要素とを制 御する電子式制御ユニットを備え、この場合、当該電子式制御ユニットが内燃機 関及び/又は車両の運転変数を測定し且つ点火角及び空気供給量の設定を所定の トルク値に従って行う内燃機関の制御装置において、 前記電子式制御ユニットが、点火角の調節だけでは所定のトルクを形成するこ とができないときにのみ空気量設定の変化を行う手段を有することを特徴とする 内燃機関の制御装置。
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