JP2000512582A - 木材、木材を原材料とする素材、プラスチックまたはこれらに類似する材料から成る工作物を加工するためのフライス工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 木材、木材を原材料とする素材、プラスチックまたはこれらに類似したものから成っている工作物を加工するためのフライス工具。受容部分と刃先部分を有している担持部分と、交換可能な少なくとも２つのカッティングプレート（２０）が設けられている。カッティングプレート（２０）は、刃先部分（２２）に受容され、且つ刃先部分に固定されている。ねじ（１０）はガイドシャフト（１３）を有している。ガイドシャフト（１３）は、受容開口部（２６）においてカッティングプレート（２０）を貫通して刃先部分に設けた穴（８）の部分（１９）まで突出し、この部分（１９）はガイドシャフト（１３）に関して隙間ばめとして形成されている。ねじ（１０）は、当接面（５，２５）に平行に向けられる締め付け面を有している。前記受容開口部（２６）の大きさは次の様に選定され、すなわち受容開口部（２６）がわずかな遊隙を持ってガイドシャフト（１３）を取り囲むように、且つねじ（１０）がカッティングプレート（２０）を静力学的に正確に決められた位置で保持し、ねじ（１０）がもっぱら引張り荷重を受けるように選定されている。摩擦係合がなくなったときにカッティングプレート（２０）は最大でガイドシャフト（１３）と受容開口部（２６，２６’）の間のわずかな遊隙の分だけ変位することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 木材、木材を原材料とする素材、プラスチックまたはこれらに類似する材料から 成る工作物を加工するためのフライス工具 本発明は、請求項１の前提概念に記載の、木材、木材を原材料とする素材(Hol zwerkstoff)、プラスチックまたはこれらに類似する材料から成る工作物を加工 するためのフライス工具に関するものである。 １本または複数本のねじにより工具基体に固定される複数個のカッティングプ レートを交換可能にしたフライス工具は知られている。工具基体はカッティング プレートごとにＬ字状の凹部を有しており、この凹部はカッティングプレートを 挿着させるためのカッティングプレート取り付け部を形成している。この場合カ ッティングプレートは凹部の底に載置され、このようにして半径方向において位 置決めされている。カッティングプレートに設けた穴を貫通させてねじが差し込 まれる。ねじは工具基体に設けた穴のねじ山に螺合し、その際ねじの頭部がカッ ティングプレートに対し押圧され、そしてカッティングプレートは工具基体に対 して押圧せしめられる。 ＤＥ４３２５９９９には、フライス工具として形成された金属加工用の工具が 記載されている。この工具は主に、受容部と刃先を有している担持部分から形成 される。 刃先部分には複数個の交換可能なカッティングプレートが設けられ、これらのカ ッティングプレートはねじにより刃先部分に固定されている。刃先部分はこれら のカッティングプレートを受容するための受容部を有し、受容部には、当接面か ら刃先部分へ通じている穴が設けられている。この穴は、カッティングプレート を当接面に対して固定するためにねじ山に螺合可能な前記ねじを受容するために 用いられる。ねじはガイドシャフトを有し、ガイドシャフトは受容開口部におい てカッティングプレートを貫通して、刃先部分に設けた穴の一部分まで突出して いる。この場合上記穴の一部分は、ガイドシャフトに対し隙間ばめとして形成さ れている。このような配置構成の場合、カッティングプレートは工具基体のカッ ティングプレート取付け部に配置され、ねじの頭部に形状拘束的に当接するので 、カッティングプレート取付け部およびねじの製造公差はねじが変形しなければ 補償することができない。しかもこの補償は回転数または質量が比較的小さい場 合、即ちカッティングプレートの運動エネルギーが小さい場合にのみ可能である 。したがってこの種のシステムは金属加工工具においては実現できるが、木材加 工には利用できない。 木材、木材を原材料とする素材またはプラスチックを加工するためには、硬金 属から成るカッティングプレートを使用するのが好ましい。カッティングプレー トには、その半加工品の状態ですでに固定ねじのための受容穴を 備えさせる。この半加工品のカッティングプレートを燒結させ、次に加工し、そ の結果すぐに使用できる状態が得られる。燒結過程の際に、半加工品としてのカ ッティングプレートの体積は２０％程度減少する。このため受容穴の領域で形状 変化も生じる。この形状変化を補償するため、受容穴は大雑把に採寸される。 すでに述べたように、カッティングプレートはねじにより工具基体に固定され る。この場合カッティングプレートの穴とねじに公差があるために比較的大きな 遊隙が生じる。したがってカッティングプレートの固定は、ねじ頭部にもたらさ れる摩擦力を利用して行われる。このためにはＭ３ないしＭ４のサイズのねじ山 を備えた丸平頭ねじを使用するのが好ましい。しかしこの種のねじは比較的小さ なねじ締めモーメントでしか締めることができないので、ねじ頭部とカッティン グプレート面の間に得られる摩擦力が小さくなる。したがって、工具の作動状態 で生じる遠心力がこの付着摩擦力を越えないようにするため、切削速度が適宜制 限される。発生した遠心力が付着摩擦力を越えると、カッティングプレートが外 側へ変位したり、半径方向へ加速したりして、受容穴の縁がねじのシャフトに衝 突する。カッティングプレートの飛翔円の径が増大することにより、マルチブレ ード型工具の場合には一つの刃先しか使用できず、複数のカッティングプレート が相互に補完しあっている場合にはずれが生じる。 本発明の課題は、請求項１の前提概念に記載された種類のフライス工具におい て、高荷重および遠心力が大きい場合でも、簡潔に構成された固定手段を用いて カッティングプレートが常に確実に刃先部分で保持されるように構成することで ある。 この課題は、請求項１の構成を備えた、木材、木材を原材料とする素材、プラ スチックまたはこれらに類似する材料から成る工作物を加工するためのフライス 工具により解決される。 本発明の主な利点は、本発明によるフライス工具が安全性に対するかなり高度 な要求を満たしていること、切削速度が著しく増大することである。カッティン グプレートを交換する場合には、ねじを回転させて締めるだけでよく、プロフィ ール精度を達成するための付加的な調整を行う必要はない。 本発明によるフライス工具によれば、８０ｍ／ｓｅｃまでの周速が可能になる 。固定ねじはカッティングプレートをねじの長手軸線に対して横方向に荷重させ ないので、カッティングプレートは受容部分に摩擦により保持され、固定ねじの 曲げ変形は生じない。たとえば過負荷により摩擦係合が克服された場合にだけ、 この摩擦係合はガイドシャフトにより与えられる形状拘束的な係合へ移行し、形 状拘束的な係合はこのような場合にでもカッティングプレートを確実に保持する 。 ねじは少なくとも一つの切欠きを有しているが、ガイ ドシャフトの各側に切欠きを設けるのが好ましい。この場合ねじの頭部とガイド シャフトの間に環状切欠きが配置され、ねじの頭部とガイドシャフトとの移行部 にノッチストレスが発生するのを阻止しているとともに、ガイドシャフトが頭部 に隣接して配置されていることにより、ガイドシャフトの一部分がカッティング プレートのまたは支持板の内側に位置するよう保証している。このようにして半 径方向の公差を最小にすることができる。ねじのねじ山部分とガイドシャフトの 間には環状の切欠きが配置されている。この切欠きによりガイドシャフトとねじ 山部分の間に、弾性が比較的大きい領域が生じ、この領域において、種々の作用 力のために生じる変形はすべてねじ山部分および頭部において吸収される。ねじ が過負荷を受けた場合には、切欠きは所定の予測可能な基準破断位置となり、し たがってねじが引張り方向に過負荷を受けた場合にでもガイドシャフトはねじの 頭部との結合を維持する。 横力が作用したときにガイドシャフトが穴に食い込むように、ガイドシャフト と穴の部分とのはめあい部の長さと径の比が選定されているのが有利である。こ れによりフライス工具が回転し、その結果横力が発生した場合、ガイドシャフト は穴の内部で保持されるので、カッティングプレートが緩むことはない。ガイド シャフトと穴の前記部分とのはめあい部の長さとしては、穴内部でのガイドシャ フトの軸線方向における延在距離がガイドシャ フトの径の少なくとも１／３であれば十分である。 カッティングプレートに設けた受容穴は、当接面に対し直角に延びる壁を有し ているのが有利である。このように構成すると、形状拘束的な作用になったとき にカッティングプレートがガイドシャフトに面接触する。またカッティングプレ ートに設けられる受容穴は、ねじの頭部側のその端部における横断面がねじの頭 部のガイドシャフト隣接側よりも、どの延在部においても小さいように構成され ている。これにより、ねじの頭部は受容穴の周囲の面において大きな面積でカッ ティングプレートにて支持される。受容穴の横断面の形状は例えば円形または長 穴である。 カッティングプレートに設けた受容穴は、カッティングプレートの半径方向に おいてガイドシャフトに対し最大で０．２ｍｍの遊隙を持つようにサイズを選定 され、或いは位置決めされているのが有利である。これにより、カッティングプ レートと刃先部分の受容部の当接面とのあいだの付着摩擦が克服された場合でも 刃先の飛翔円はたかだか０．４ｍｍだけ大きくなるにすぎない。これ以上の半径 方向の運動は完全に阻止されている。 ねじ山部分とガイドシャフトの間の環状の切欠きにより形成される領域が十分 な弾性を有するようにするためには、切欠きの深さがガイドシャフトの径のほぼ １０％であり、切欠きの軸線方向の長さが径のほぼ３０％であるのが合目的であ る。 本発明の他の実施形態によれば、当接面とカッティングプレートの間に支持板 が設けられている。支持板の輪郭は刃先プロフィールの領域において少なくとも ほぼカッティングプレートの形状に適合しているのが有利である。 有利な実施形態では、刃先部分の外郭の形状はカッティングプレートのカッテ ィングエッジの形状に十分に対応している。カッティングプレートをその半径方 向内側の端部で支持するために用いられる基面が２つの支持部を有しているのが 有利であるが、平面的に形成してもよい。特定のプロフィールを形成するために は、２つのカッティングプレートを相互に配置して、カッティングプレートのプ ロフィールが互いに補完しあって所望のプロフィールを形成するようにするのが 合目的である。 特に担持部分がアルミニウム材から成っている場合には、刃先部分の雌ねじの 強度を大きくするため、大きな荷重に耐えうる材料から成るねじ山付き挿入体を 設けることができる。この種のねじ山付き挿入体は、市販名「Heilcoil」として 知られている弾性挿入コイルであるのが有利である。弾性挿入コイルは、高張力 ＣｒＮｉ鋼を冷間圧延した滑らかなプロフィールワイヤーから成る。 次に、本発明によるフライス工具の実施形態を添付の図面を用いて詳細に説明 する。 図１は 担持部分の斜視図である。 図２は 固定ねじの拡大図である。 図３は 異形の刃先部分を備えたフライス工具の側面図である。 図４は カッティングプレートを組み込んだ担持部分の一部分の断面図である 。 図５は 複数個のカッティングプレートが互いに補完しあってプロフィールを 形成しているフライス工具を示す図である。 図６は 固定ねじの拡大側面図である。 図７は 単独部材としてのカッティングプレートを示す図である。 図８は 図４の変形実施形態を示す図である。 図１には、刃先部分２と受容部分３とを有する担持部分１が図示されている。 刃先部分２は、凹部４，４’を備えたほぼ筒体の外郭を有している。凹部４，４ ’はそれぞれ、互いにほぼ直角に延びている面により画成されている。凹部４， ４’はそれぞれカッティングプレート６を当接させるための当接面５を有してい る。図１では凹部４’に付設されたカッティングプレート６だけを図示した。凹 部４に設けられるカッティングプレートは、当接面５およびその半径方向内側の 端部に設けられる基面７並びに穴８と止め要素９を図示するため省略した。止め 要素９はカッティングプレートの位置を軸線方向において決定するために用いら れ、これに対して基面７はカッティングプレートを半径方向において係止するた めに用いる。当接面５から刃先部分２の本体の中に形成される穴８は ねじ山を備えているのが有利であり、カッティングプレートを刃先部分２の当接 面５に対して押圧させる固定ねじを受容するために用いる。 図２は、担持部分の刃先部分にカッティングプレートを固定するためのねじ１ ０を示すもので、図ではわかりやすくするためねじ１０をかなり拡大して示した 。ねじ１０は、レンズの頭部のように構成された頭部１１を有している。頭部１ １は端面側に開口部１２を備え、この開口部１２は、カッティングプレートの取 付け取外し用のドライバーを係合させるために用いる。頭部１１には、軸線方向 に一定の長さを持つガイドシャフト１３が接続している。ガイドシャフト１３に はねじ部分１４が接続している。ねじ部分１４とガイドシャフト１３の間にはリ ング状の切欠き１５が設けられている。この切欠き１５により、ねじ部分１４と ガイドシャフト１３の間に、頭部１１およびねじ部分１４に対する種々の力作用 の結果生じる変形をその弾性により吸収する領域１６が形成される。ねじ部分１ ４はサイズＭ３ないしＭ５のねじ山を備えているのが合目的である。 図３は２つのカッティングプレート２０，２０’を備えた担持部分２１の側面 図である。この担持部分も上記実施態様の場合と同様に刃先部分２２と受容部分 ２３を有している。刃先部分２２はカッティングプレート２０，２０’の横断面 に対応した横断面を有しており、したがってカッティングプレート２０，２０’ はその刃先だけが 刃先部分２２の輪郭から突出している。刃先部分２２の下部領域には、穴８の後 面側の開口部が見て取れる。刃先部分２２の上部領域には、当接面２５を備えた 凹部２４が設けられている。当接面２５でカッティングプレート２０が支持され ている。カッティングプレート２０はその半径方向内側の境界部により基面７に 当接しており、軸線方向での位置決めのためその左側面により止め要素９に当接 している。カッティングプレート２０はねじ１０により刃先部分２２に固定され 、この場合ねじ１０は図２において詳細に説明したねじに相当している。 図４は、刃先部分２２の一部分の断面図である。この断面図からわかるように 、穴８は雌ねじ１８を備えている。当接面２５に隣接するように、滑らかな内壁 を備えた穴１８の部分１９が設けられている。滑らかな内壁は、ねじ１０に設け られているガイドシャフト１３のための狭い隙間ばめとして形成されている。前 記部分１９とガイドシャフト１３に対する有利な嵌め合いはＨ７／ｅ８の組み合 わせである。しかし他の組み合わせも可能である。ねじ部分１４とガイドシャフ ト１３の間には、半径方向の切欠き１５によって形成される領域１６がある。ね じ１０の頭部１１とガイドシャフト１３の間には環状切欠き１７が設けられてい る。カッティングプレート２０は開口部２６を有し、この開口部によりねじ１０ が案内されている。この場合ガイドシャフト１３は開口部２６の内部にあり、少 なくともカッティングプレート２０ の厚さの半分以上にわたってカッティングプレート２０の中に突出している。開 口部２６はガイドシャフト１３に対してたとえば０．２ｍｍ（０．１５ｍｍでも よい）の半径方向の小さな遊びを有しているにすぎない。より小さな公差は、燒 結過程の際に材料が強く収縮するので達成されない。 ねじ１０を穴８のねじ山１８にねじ込むことによって頭部１１はそのカッティ ングプレート２０側の平面によりカッティングプレート２０に達し、カッティン グプレート２０を当接面２５に対して押圧させる。このようにしてねじ頭部１１ を用いると、担持部分の回転の際にカッティングプレート２０に作用する遠心力 よりも大きな押圧力をカッティングプレート２０または当接面２５に伝達させる ことができる。ねじ１０を用いて得られる当接面２５とカッティングプレート２ ０の間の付着摩擦力よりも遠心力が大きくなると、カッティングプレート２０が 開口部２６の縁とガイドシャフトとの小さな遊隙の量だけ半径方向へ変位するこ とがあるが、ガイドシャフト１３が狭い隙間ばめで穴８の部分19にあり、したが って半径方向の力が大きい場合でも長手軸線に対するねじ１０の偏移が阻止され るので、半径方向におけるカッティングプレート２０のそれ以上の移動が確実に 阻止される。即ちカッティングプレート２０に作用する半径方向の力により穴８ の部分１９でガイドシャフト１３の締付け力が発生し、この締め付け力は、過負 荷によりねじ １０が領域１６において破損した場合ですらねじ１０の緩みを阻止する。 図５に図示したフライス工具の変形実施形態では、軸線方向に互いにずらして 配置される２つのカッティングプレート３０，３０’が一つの刃先部分３２にね じ１０により固定されている。両カッティングプレート３０，３０’は製造され るプロフィールを形成しており、即ち両カッティングプレート３０，３０’は互 いに補完しあって、フライス工具による加工後の工作物に備えさせるべき所望の 輪郭を形成している。 図６は、ねじ１０の拡大側面図である。この図からわかるように、ねじ山部分 １４の軸線方向の長さＬ_Gは、両切欠き１５と１７をも含めてガイドシャフト１ ３とねじ山部分１４から形成されるねじの長さＬのほぼ半分である。これに対し てガイドシャフト１３の軸線方向の長さＬ_Fはかなり短く、ガイドシャフト１３ の長さＬ_Fと径ｄとの比はほぼ１：２である。穴８の部分１９内部でのガイドシ ャフト１３の軸線方向における延在距離は、ガイドシャフトの径Ｄの少なくとも １／３である。切欠き１５の深さは最大でガイドシャフトの径Ｄの１０％であり 、切欠き１５の軸線方向の長さＬ_Kは径Ｄのほぼ３０％である。 図７は単独部材としてのカッティングプレート２０を示している。このカッテ ィングプレート２０はほぼ半円形の異形(Profil)刃先27を有しており、したがっ てこ のカッティングプレート２０を用いるとすべてのプロフィール(Profil)を製造す ることができる。刃先部分に穴を配置する構成に対応して、このカッティングプ レート２０は２つの開口部２６，２６’を有しており、遠心力の方向におけるそ の開口横断面は、このカッティングプレートを刃先部分に固定するためのねじの ガイドシャフトの径に可能な限り近似している。図７においてこれらの開口部２ ６，２６’は長穴として図示されており、その延材距離Ｂは遠心力の方向におけ る幅に相当している。 カッティングプレート２０は、刃先部分の基面側のエッジに、互いに間隔を持 って配置される２つの支持面２８，２９を有している。開口部２６，２６’の中 心軸線は、支持面２８，２９に対して間隔Ａで延びている。このカッティングプ レート２０の場合、寸法ＡとＢはきわめて狭い公差で決定することができ、公差 は±０．０５ｍｍである。 図８は図４の変形実施形態を示し、刃先部分２は図１に図示したものと同様に 構成されている。凹部２４では、カッティングプレート３３が支持板３４を用い て当接面２５で支持されている。支持板３４の輪郭は、少なくともカッティング プレート３３の形状にほぼ対応している。この適合した形状は特に刃先の領域で 与えられている必要がある。この実施形態を実施するため、刃先部分２は種々の プロフィールを備えることができ、刃先部分自体を変更する必要がない。プロフ ィールが小さなカッティ ングプレートは非常にもろいので、支持板３４によって達成されるような支持部 が必要である。支持板３４は、図４において説明したカッティングプレート２０ の場合と同様の態様で刃先部分２に形状拘束的に固定される。 図１、図３および図５において受容部分３または２３はシャフトとして図示さ れている。しかし刃先部分２の受容部分として中心に穴を設けてもよく、このよ うにすると担持部分１，２１を機械スピンドルに差込むことができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＢＲ，Ｃ Ｚ，ＨＵ，ＪＰ，ＰＬ，ＵＳ 【要約の続き】 されている。摩擦係合がなくなったときにカッティング プレート（２０）は最大でガイドシャフト（１３）と受 容開口部（２６，２６’）の間のわずかな遊隙の分だけ 変位することができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．木材、木材を原材料とする素材、プラスチックまたはこれらに類似したもの から成っている工作物を加工するためのフライス工具であって、受容部分（３， ２３）と刃先部分（２，２２）を有している担持部分（１，２１）に、交換可能 な少なくとも２つのカッティングプレート（６，２０，２０’，３０，３０’， ３３）が刃先部分（２，２２）に受容され且つ刃先部分にそれぞれ少なくとも２ 本のねじ（１０）を用いて固定されており、刃先部分（２，２２）がカッティン グプレート（６，２０，２０’，３０，３０’，３３）を受容するための受容部 （４，４’，２４）を有し、且つカッティングプレート（６，２０，２０’，３ ０，３０’，３３）を受容部（４，４’，２４）の当接面（５，２５）に対して 押圧させるためにねじ山（１８）に螺合可能なねじ（１０）を受容するための穴 （８）であって当接面（５，２５）から刃先部分（２，２２）に通じているそれ ぞれ少なくとも一つの穴（８）を備えており、ねじ（１０）がガイドシャフト（ １３）を有し、ガイドシャフト（１３）が、受容開口部（２６，２６’）におい てカッティングプレート（６，２０，２０’，３０，３０’，３３）を貫通して 刃先部分に設けた前記穴（８）の部分（１９）まで突出し、この部分（１９）が ガイドシャフト（１３）に関して隙間ばめとして形成されている前記フライス工 具において、 ねじ（１０）が、当接面（５，２５）に平行に向けられる締め付け面（１１’ ）を備えた頭部（１１）を有し、ガイドシャフト（１３）が、ねじ（１０）の頭 部（１１）の平行な当接面（５，２５）に隣接するように配置され、ガイドシャ フト（１３）に境を接するように少なくとも一つの切欠き（１５，１７）が設け られ、前記受容開口部（２６，２６’）の大きさが次の様に選定されていること 、すなわち受容開口部（２６，２６’）がわずかな遊隙を持ってガイドシャフト （１３）を取り囲むように、且つねじ（１０）がカッティングプレート（６，２ ０，３０，３３）を静力学的に正確に決められた位置で保持し、ねじ（１０）が もっぱら引張り荷重を受けるように、且つ摩擦係合がなくなったときにカッティ ングプレート（６，２０，３０，３３）が最大でガイドシャフト（１３）と受容 開口部（２６，２６’）の間のわずかな遊隙の分だけ変位することができ、その 結果生じるねじ（１０）の変形が限定的に切欠き（１５，１７）で行われるよう に受容開口部（２６，２６’）の大きさが選定されていることを特徴とするフラ イス工具。 ２．ねじ（１０）の頭部（１１）とガイドシャフト（１３）の間に環状切欠き（ １７）が設けられ、且つガイドシャフト（１３）とねじ（１０）のねじ山部分（ １４）の間にも切欠き（１５）が設けられていることを 特徴とする、請求項１に記載のフライス工具。 ３．環状の切欠き（１５）の深さがたかだかガイドシャフト（１３）の径（Ｄ） の１０％であり、軸線方向の長さ（Ｌ_K）がたかだかガイドシャフト（１３）の 径（Ｄ）のほぼ３０％であることを特徴とする、請求項１または２に記載のフラ イス工具。 ４．受容開口部（２６，２６’）が円形または長穴状であり、有利には受容開口 部（２６，２６’）が、当接面（２５）に対して直角に延びる壁を有しているこ とを特徴とする、請求項１から３までのいずれか一つに記載のフライス工具。 ５．受容開口部（２６，２６’）が、ねじ（１０）の頭部（１１）側の端部にお いて、頭部（１１）のガイドシャフト（１３）隣接側の面に比べてどの延在部分 においても小さな横断面を有していることを特徴とする、請求項１から４までの いずれか一つに記載のフライス工具。 ６．横力の作用によりねじ（１０）が変形したときにガイドシャフト（１３）が 穴（８）に食い込むように、ガイドシャフト（１３）と穴（８）の部分（１９） とのはめあい部の長さと径の比が選定されていることを特徴とする、請求項１か ら５までのいずれか一つに記載のフライス工具。 ７．穴（８）内部でのガイドシャフト（１３）の軸線方向における延在距離が、 ガイドシャフト（１３）の径 （Ｄ）の少なくとも１／３であることを特徴とする、請求項６に記載のフライス 工具。 ８．カッティングプレート（２０）の半径方向において受容開口部（２６，２６ ’）がガイドシャフト（１３）に対し最大で約０．２ｍｍの遊隙を有するように 、カッティングプレート（２０）の受容開口部（２６，２６’）の大きさが選定 されていることを特徴とする、請求項１から７までのいずれか一つに記載のフラ イス工具。 ９．基面（７）にカッティングプレート（２０，２０’）のための２つの支持部 が形成され、または基面（７）が平坦に形成されていることを特徴とする、請求 項１から８までのいずれか一つに記載のフライス工具。 １０．２つのカッティングプレート（３０，３０’）のプロフィールが互いに補 完し合うように、両カッティングプレート（３０，３０’）が相互に配置されて いることを特徴とする、請求項１から９までのいずれか一つに記載のフライス工 具。 １１．基面（７）が凹部（４，４’）においてカッティングプレート（６，２０ ，２０’，３０，３０’，３３）のための半径方向のストッパーを形成しており 、カッティングプレート（６，２０，２０’）を軸線方向に位置決めするための 止め要素（９）が設けられていることを特徴とする、請求項１から１０までのい ずれか一つに記載のフライス工具。 １２．止め面（５，２５）とカッティングプレート（２０） の間に支持板（３４）が配置されていることを特徴とする、請求項１から１１ま でのいずれか一つに記載のフライス工具。 １３．支持板（３４）の輪郭および（または）刃先部分の外郭が、特に切削プロ フィールの領域においてほぼカッティングプレート（３３）の形状に適合してい ることを特徴とする、請求項１から１２までのいずれか一つに記載のフライス工 具。 １４．刃先部分（２，２２）のねじ山（１８）がねじ山付き挿入体により形成さ れ、ねじ山付き挿入体が有利には、高張力ＣｒＮｉ鋼を冷間圧延した滑らかなプ ロフィールワイヤーから成る弾性挿入コイルであることを特徴とする、請求項１ から１３までのいずれか一つに記載のフライス工具。 １５．カッティングプレート（２０）が少なくとも一つの開口部（２６，２６’ ）を備え、開口部（２６，２６’）の遠心力作用方向における内のり（Ｂ）が最 大で０．２ｍｍの公差、有利にはほぼ±０．０５ｍｍの公差を有していることを 特徴とする、請求項１から１４までのいずれか一つに記載のフライス工具。 １６．カッティングプレート（２０）が少なくとも一つの支持面（２８，２９） を有し、開口部（２６，２６’）の中心軸線が少なくとも一つの支持面（２８， ２９）に対し間隔（Ａ）を有し、その公差はたかだか０．２ｍｍ、有利にはほぼ ±０．０５ｍｍであることを特徴と する、請求項１５に記載のフライス工具。