JP2000510935A - 双方向制動式回転機構制御装置 - Google Patents

双方向制動式回転機構制御装置

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Abstract

(57)【要約】 この発明は、特に掘削機の回転機構を制御する為の流体圧式制御装置(1)に関する。流体圧駆動回路で流体圧モータ(5)が流体圧ポンプ(2)によって駆動される。流体圧ポンプ(2)及び流体圧モータ(5)は第1及び第2の作動配管(3,4)によって接続される。流体圧式制御装置(1)が、2つの設定圧力室(26,27)の間に配置されて流体圧ポンプ(2)の排出容積に作用する設定ピストン(28a)を、2つの制御配管(20,21)の間の圧力差に応じて調節する調節装置(28)を含む。この発明では、2つの設定圧力室(26,27)の各々と圧力流体タンク(10)の間の各々の接続部に別々のブレーキ弁(24,25)を夫々付設する。

Description

【発明の詳細な説明】 双方向制動式回転機構制御装置 この発明は、特に掘削機の回転機構を制御する為の流体圧式制御装置(hyd raulic controller)に関する。 請求項1の前文に記載の流体圧式制御装置はDE 44 05 472 A1から公知である 。この公報は、ブレーキ弁を持つ回転機構を制御する為の流体圧式制御装置を開 示している。ブレーキ弁は、制動モーメントを制御することにより、回転機構を 敏感に制動するのに役立つ。ブレーキ弁が、設定装置を制御する予備制御装置を 圧力流体タンクと接続し、こうして、制動の際、回転機構が加速される時に作用 を受ける設定圧力室から圧力流体タンクへの圧力流体の復流を絞り、かくして制 動手順を遅らせる。 然し、この既知の流体圧式回転機構制御装置は、ブレーキ弁が1つしか設けら れていないので、設定装置の2つの設定圧力室からの圧力流体の復流が互いに独 立に行なわれないのが欠点である。これは流体圧式制御装置の信頼性に影響を与 える惧れがある。更に、この既知の流体圧式回転機構制御装置では、回転機構の 回転運動が制動時に抵抗に出会う時にも、ブレーキ弁が応答するのが欠点である 。こういう抵抗は、例えば、掘削機が傾斜平面の上にあって、回転機構のブーム が制動手順の際に上側に動く時に生ずる。こういう状況は、当然に地面が平坦で ない建設現場で比較的頻繁に起る。更に、これに対応する抵抗は、回転機構のブ ームが地面のマウンド等の中に旋回する時に起る。 従って、この発明の目的は、既知の回転機構制御装置をその信頼性を高めるよ うに更に開発することである。 この目的は、請求項1及び請求項6の特徴部分の特徴を何れの場合も前文の特 徴と組合せることによって達成される。 請求項1による解決は、制御装置自体の別々のブレーキ弁が、調節装置の2つ の設定圧力室の各々に付設され、このことにより、2つのブレーキ弁の各々が、 制御圧力から加わる設定力と戻し部材から加わる復帰力との間の力の差によって 制御される為に、流体圧式制御装置の信頼性を高めることが出来るという知見に 基づいている。 請求項6による解決は、制動手順の際に回転機構が抵抗なしに更に回転出来る 時、流体圧ポンプを流体圧モータと接続する作動配管で、圧力の反転が起るとい う知見に基づいている。然し、制動手順の際、回転機構が、例えば、下り勾配の 力或いは衝撃によって、抵抗を受けると、この圧力側の反転は起らない。即ち、 加速段階の間に高い圧力を受ける作動配管は、制動手順の際も、高い圧力を受け る。この発明は、各々の設定圧力室に対し、何れも1つの作動配管に接続された 夫々別々のブレーキ弁を設けるという点で、この知見を利用する。こうしてブレ ーキ弁は、関連する作動配管内の作動圧力と制御圧力との間の圧力差に応じて制 御される。この為、制御配管が略無圧の状態での制動手順の際、関連する作動配 管が高い圧力を受けるブレーキ弁が応答するだけである。 請求項2乃至5及び7乃至15は、この発明の有利な開発を含む。 ブレーキ弁は、請求項2に対応して、絞り切換え位置及び無絞り切換え位置を 持つ切換え弁として構成することが出来る。制御配管が制御圧力を受ける加速段 階の間、ブレーキ弁は無絞り切換え位置にある。制御配管が略無圧になる制動段 階の間、制動手順を遅らせる為に、ブレーキ弁が絞り切換え位置に切換えられる 。 請求項3に対応して、ブレーキ弁は夫々、制御配管に接続された制御圧力室を 持つことが出来る。高い方の圧力を伝える制御配管を選択する為、請求項4に対 応する切換え弁を設けることが出来る。 請求項7に対応して、各々のブレーキ弁は、制動手順より前の流体圧ポンプの スイングアウト(swinging out)で駆動回路の低圧戻り配管となる 作動配管に接続される。 ブレーキ弁は、請求項8に対応して、絞り切換え位置及び無絞り切換え位置を 持つ切換え弁として形成することが出来る。制御配管が制御圧力を受ける加速段 階の間、ブレーキ弁は無絞り切換え位置にある。制御配管が略無圧になる制動段 階の間、関連する作動配管が高い圧力を受けるブレーキ弁が、絞り切換え位置に 切換えられる。 回転機構の抵抗のない制動の場合、作動配管で圧力側の反転が起る。即ち、加 速段階の間に低圧作動配管となった作動配管が、制動段階での高圧作動配管にな る。従って、関連する設定圧力室が加速段階の間に設定圧力を受けたブレーキ弁 が応答する。これと対照的に、回転機構が制動手順の際に抵抗を受けると、この 圧力側の反転は起らない。この場合、加速段階の間に設定圧力を受けた設定圧力 室に関連するブレーキ弁は応答せず、従って、対応する設定圧力室からは、無絞 り切換え位置にあるブレーキ弁を介して、速やかに圧力を逃すことが出来る。こ うして回転機構の制御されない一層の旋回が防止される。 請求項9に対応して、ブレーキ弁は夫々2つの制御圧力室を持つことが出来、 この時一方の制御圧力室が関連する作動配管に接続され、他方の制御圧力室が制 御配管に接続される。高い方の圧力を伝える制御配管を選択する為、請求項10 に対応して、切換え弁を設けることが出来る。 請求項11に対応して、ブレーキ弁は、特に有利に、直接的に制御配管に配置 することが出来るが、設定ピストンの復帰後、吸込み側に圧力流体の即時の後流 を保証する為に、請求項12に対応して、ブレーキ弁と関連する設定圧力室との 間に後吸込み装置(after−suction arrangement)を 設けることが出来る。 制御配管内の制御圧力を最大圧力に制限する為、請求項14に対応して、圧力 遮断弁を設けることが出来る。 次に、図面を参照して、この発明を好ましい実施例について更に詳しく説明す る。 図1は中立位置にある、この発明の流体圧式制御装置の第1の実施例を示す。 図2は加速段階の間の図1の実施例を示す。 図3は回転機構が回転の抵抗を受けない時の遅延段階の間の図1の実施例を示 す。 図4は回転機構が回転の抵抗を受ける時の、遅延段階の間の図1の実施例を示 す。 図5は中立位置にある、この発明の流体圧式制御装置の第2の実施例を示す。 図6は中立位置にある、この発明の流体圧式制御装置の第3の実施例を示す。 図1はこの発明の制御装置の第1の実施例を示す。各実施例では、制御装置1 は、掘削機の回転機構を制御するように構成されている。 調節自在の流体圧ポンプ2が駆動軸50を介して駆動モータ(図示せず)、例 えば、ディーゼル・モータに接続される。作動配管3及び4によって形成された 駆動回路により流体圧モータ5が流体圧ポンプ2と接続される。流体圧モータ5 が、駆動軸6を介して、掘削機の回転機構(図示せず)を駆動する。 駆動回路内の圧力流体が、やはり駆動モータに接続された供給ポンプ8を含む 供給装置7により、後追い供給される(after−fed)。供給ポンプ8は 、供給フィルタ9を介して、圧力流体タンク10から連続的に圧力流体を吸出し 、これを供給配管11に送りこむ。供給配管が逆止弁12,13を介して作動配 管3,4に接続され、何れの場合も、低い方の圧力を伝える作動配管3又は4に 圧力流体を供給する。供給圧力が圧力調整弁14,15によって調整される。過 圧弁16は供給配管11内の圧力を制限するのに役立つ。 流体圧ポンプ2の排出容積の制御が、手動制御器17によって行なわれ、この 制御器は、圧力流体タンク10に接続されると共に、制御圧力フィルタ18を介 して、制御圧力給入部19に接続される。手動制御器17が、その振れ(def lection)に応じて、2つの制御配管20,21の一方に制御圧力を加え る。図1に示す中立位置では、両方の制御配管20,21から、手動制御器17 を介して圧力流体タンク10に圧力を逃がす。 制御配管20,21が、絞り箇所22,23及びこれから詳しく説明するブレ ーキ弁24,25を介して、調節装置28の夫々の設定圧力室26,27に夫々 接続される。 設定圧力室26,27の間に設定ピストン28aが配置され、これがピストン 棒29を介して流体圧ポンプ2の排出容積を調節する。設定ピストン28aが、 中心合せばね30,31により、図1に示す中立位置に中心合せされる。 各々のブレーキ弁24,25とそれに関連する設定圧力室26,27との間で 、後吸込み装置32が制御配管20,21に開口している。図示の実施例では、 後吸込み装置32は2つの逆止弁33,34で構成されていて、設定ピストン2 8aがその中立位置へ復帰する際、圧力流体タンク10からの圧力流体の後吸込 みに役立つ。 ブレーキ弁24,25は何れも2つの制御圧力室35,36又は37,38を 持つ。制御圧力室36,37が切換え弁39を介して2つの制御配管20,21 に接続される。制御圧力室36,37とは反対側にある制御圧力室35,38が 、夫々作動配管接続配管40,41を介して、2つの作動配管の内の1つ3又は 4に接続される。図1に示した中立位置では、両方の制御配管20,21から、 手動制御器17を介して圧力流体タンク10に圧力を逃しているので、制御圧力 室36,37は無圧である。設定ピストン28aがその中立位置にあり、従って 、流体圧ポンプは排出容積ゼロであり、作動配管3,4もまた無圧であって、そ の為、一方は制御圧力室35,37、他方は36,38の間には、圧力差が生じ ない。従って、ブレーキ弁24,25は、調節自在の加圧ばね42,43により 、その無絞り切換え位置44,45に保たれる。 制御配管20,21内の制御圧力を制限する為、実施例では、絞り箇所22, 23の後に、圧力遮断弁47が設けられ、これは設定器46によって設定するこ とが出来る。設定器46は、予定の最大圧力をこえた時、圧力を伝える制御配管 20又は21を圧力流体タンク10に制限する。別の過圧弁48が、切換え弁4 9を介して、作動配管3,4によって制御される。 第1の実施例のブレーキ弁24,25のこの発明による作用を、図2乃至4に 示した流体圧式制御装置の動作状態を参照して、次に更に詳しく説明する。 図2は加速段階の流体圧式制御装置を示す。手動制御器17の制御棒60の振 れにより、制御配管20は、制御圧力フィルタ18を介して、制御圧力給入部1 9からの制御圧力を受けるが、他方の制御配管21からは圧力流体タンク10に 圧力を逃がす。こうして設定圧力室26がブレーキ弁24を介して制御圧力を受 け、この為、設定ピストン28aが矢印61で示す向きに変位する。これに対応 して流体圧ポンプ2のスイングアウトが起り、流体圧モータ5を所望の回転方向 に駆動する為に、作動配管4において対応する高い圧力が形成される。こうして 流体圧モータ5に結合された掘削機の回転機構が加速される。ブレーキ弁24, 25はこれにより、無絞り切換え位置44,45にある。これは、図2に示す加 速段階の間、対応する制御圧力が制御配管20に存在し、制御圧力室36,37 にも存在して、ブレーキ弁24,25をその無絞り切換え位置に押しやるからで ある。 所望の回転速度に達した後、オペレータが制御棒60を離すことが出来、これ によって制御棒は図3に示す中立位置へ戻る。その時、制御配管20が、そして 制御配管21も、圧力流体タンク10に圧力を逃がし、制御配管20の制御圧力 が低下する。これに対応して、ブレーキ弁24,25の制御圧力室36,37は 最早制御圧力を受けない。 加速段階の間、設定圧力室26を充たす圧力流体の為に、流体圧ポンプ2は最 初は未だスイングアウト位置にある。流体圧モータ5に結合された回転機構が、 何等の抵抗も受けずに、図3に示すこの遅延段階の間、自由に回転することが出 来る限り、作動配管3内の圧力が高まり、それに対して、作動配管4内の圧力は 、作動配管3内の実勢圧力より低くなる。こうして圧力側の反転が起り、加速段 階の間は低圧作動配管として作用した作動配管3が、今度は高圧作動配管になり 、加速段階の間は高圧作動配管として作用した作動配管4が、今度は低圧作動配 管になる。この発明はこの効果を利用する。 作動配管接続配管40を介して高圧作動配管3に接続されたブレーキ弁24の 制御圧力室35が、この時、絞り切換え位置70へのブレーキ弁24の切換えを 行なう。図3に示す遅延段階では、矢印72で示すように、設定ピストン28a が、中心合せばね26,27により、図1に示した中立位置へ押し戻される。然 し、設定圧力室26から制御配管20を介して圧力流体タンク10に向う圧力流 体の復流は、ブレーキ弁24が絞り切換え位置にあるから、制御配管20内にあ るブレーキ弁24によって絞られる。従って、設定ピストン28の戻りが、この 動作状態では比較的ゆっくりと行なわれ、これが回転機構の敏感な遅延制動とな って現われる。 設定ピストン28の復帰運動を通じて設定圧力室27内に生じた圧力不足が、 後吸込み装置32による圧力流体タンク10からの圧力流体の後吸込みをもたら す。こうして逆止弁33が開く。 図4には、回転機構が遅延段階の間に抵抗を受け、回転機構がその慣性モーメ ントに対応した自由な回転が出来ない場合の遅延段階に於ける動作状態が示され ている。この様な抵抗は、特に、建設現場で頻繁に起るように、掘削機(回転機 構がその中にある)が傾斜した平面に載っている時に生ずる。回転機構に設けら れたブームが上り勾配に動く様な回転角度範囲内で回転機構が、下り勾配の力に よって制動を受けると、回転機構の比較的急速な制動が起る。この時、図3につ いて説明した圧力側の反転が起らない。その代りに、流体圧モータ5が、未だス イングアウトしている流体圧ポンプ2により、更に駆動される。この動作状態で は、作動配管4内に高い圧力が形成され、作動配管3は低圧復流配管として作用 する。 図4に示す動作状態では、ブレーキ弁24ではなく、高い圧力を受ける作動配 管4に接続されたブレーキ弁25が、その絞り切換え位置71に移る。切換え弁 24が、図3について説明した動作状態とは対照的に、無絞り切換え位置44に とどまることが、この発明にとって重要である。加速段階の間は設定圧力室26 を充たした圧力流体が、中心合せばね30,31の作用で設定ピストン28aが その中立位置へ復帰する際、無絞りのブレーキ弁24及び制御配管20を介して 圧力流体タンク10に向って、比較的速やかに脱出することが出来る。 この動作状態では、他方のブレーキ弁25の切換え位置は問題にならない。こ れは、設定圧力室27に後追いに流れ込む圧力流体は、圧力流体タンク10から 、ブレーキ弁25を介してではなく、後吸込み装置32を介して、即ち、開いた 逆止弁33を介して吸込まれるからである。従って、図3に示した動作状態とは 対照的に、設定ピストン28aは、比較的速やかに図1に示したその中立位置へ 復帰する。これが、排出容積ゼロへの流体圧ポンプ2の比較的速やかなスイング バックを決定し、その為、流体圧モータ5はこのポンプによってそれ以上駆動さ れない。こういう手段により、この動作状態では、回転機構の制御されない一層 の旋回が効果的に防止される。 ブームがマウンドなどにぶち当るという様に、回転機構のブームが頑強な抵抗 に出会った場合も、これは特に意義がある。 加速段階の間、制御配管21が手動制御器17によって制御圧力を受けるとい う意味で、流体圧ポンプ2が逆の送出し方向にスウイングアウトする時、この発 明の流体圧式制御装置は、同じ原理で作用する。然し、その場合、加速段階の間 に充たされた設定圧力室27からの圧力流体の圧力流体タンク10に向っての復 流は、前に述べた遅延段階のブレーキ弁25によって制御され、その時、ブレー キ弁24の切換え位置は問題にならない。 図5は、その中立位置にあるこの発明の制御装置の第2の実施例を示す。この 実施例でも、制御装置1は、掘削機の回転機構を制御するように構成されている 。既に説明した要素は対応する参照符号を付してあるので、その点で、繰返しの 説明は不要である。 図5に示す実施例では、ブレーキ弁24,25は夫々制御圧力室36又は37 を持っている。制御圧力室36,37が切換え弁39を介して2つの制御配管2 0,21に接続される。夫々制御圧力室36,37と向い合って、戻しばね80 ,81の形をした戻し部材が設けられている。従って、2つのブレーキ弁24, 25の各々は、最高の制御圧力を受ける制御配管20又は21が及ぼす設定力と 、夫々の戻しばね80又は81が及ぼす復帰力との間の力の差によって制御され る。図5に示した中立位置では、2つの制御配管20,21から、手動制御器1 7によって圧力流体タンク10に圧力を逃がすので、制御圧力室36,37は無 圧である。従って、ブレーキ弁24,25は、戻しばね80,81の作用により 、夫々の絞り切換え位置70,71に切換えられる。 次に、図5に示した実施例による、ブレーキ弁24,25のこの発明の作用を 更に詳しく説明する。 掘削機の回転機構を加速する為、所期の回転方向に対応する一方の送出し方向 に流体圧ポンプ2をスイングアウトさせる。この目的の為、手動制御器17の制 御棒60を通じて、制御配管20又は制御配管21に、制御圧力給入部19から の制御圧力を、制御圧力フィルタ18を介して、作用させ、その一方、夫々の場 合の他方の制御配管からは、圧力流体タンク10に圧力を逃がす。こうすること により、設定圧力室26又は設定圧力室27に、ブレーキ弁24又はブレーキ弁 25を介して制御圧力を作用させ、設定ピストン28aがそれに対応して変位す るようにする。流体圧ポンプ2をそれに対応してスイングアウトさせ、流体圧モ ータ(図5には示してない)を所望の回転方向に駆動すると共に掘削機の回転機 構を加速する為に、作動配管の一方3又は4に、対応する高い圧力が形成される ようにする。ブレーキ弁24,25は無絞り切換え位置44,45にある。これ は、加速段階の間、2つの制御配管の一方20又は21と、制御圧力室36,3 7にも、対応する制御圧力が存在し、それがブレーキ弁24,25をその無絞り 切換え位置44,45に押しやるからである。 所望の回転速度に達した後、オペレータが制御棒60を離すことが出来、その 為、制御棒はその中立位置へ戻る。それに応答して、制御配管20から、そして 制御配管21からも、圧力流体タンク10に圧力が逃がされ、制御配管20,2 1内の制御圧力が下がる。それに対応して、ブレーキ弁24,25の制御圧力室 36,37は最早制御圧力を受けない。 然し、加速段階の間、圧力流体が制御圧力室の一方26又は27を充たしてい たから、流体圧ポンプ2は最初は更にそのスイングアウト位置にある。圧力流体 が、加速段階の間に圧力流体を受けた設定圧力室26又は27から、この設定圧 力室に関連するブレーキ弁24又は25及び手動制御器17を介して、圧力流体 タンク10に脱出する。こうして2つのブレーキ弁24,25は今はその絞り切 換え位置70,71にある。これは、これらが関連する戻しばね80,81の作 用を受け、制御圧力室36,37が略無圧であるからである。この為、夫々の設 定圧力室26又は27からの圧力流体の復流は、夫々の関連するブレーキ弁24 又は25による絞り作用を受ける。従って、設定ピストン28の復帰は比較的ゆ っくり行なわれ、これは回転機構の敏感な遅延制動となって現われる。 加速段階の間に設定圧力を受けなかった設定圧力室で、設定ピストン28の復 帰によって生ずる圧力不足が、後吸込み装置32を通じての圧力流体タンク10 からの圧力流体の後吸込みをもたらす。こうして夫々の逆止弁33又は34が開 く。 別々のブレーキ弁24又は25が調節装置の各設定圧力室26,27と夫々関 連していることにより、経費を大幅に増やすことなく、回転機構制御装置の動作 上の安全性が目立って改善される。ブレーキ弁24,25を直接的に制御配管2 0,21に配置することにより、ブレーキ弁24,25の特に速やかな応答が達 成される。 更に、この発明は、DE 44 05 472 A1によって原理が知られている予備制御装 置と組合せて用いることも出来る。 図6は、予備制御装置の別の便利な実施例を持つこの発明の流体圧式制御装置 を示す。図6に示す第3の実施例は、図5に示した第2の実施例と同様に構成さ れている。既に説明した要素には対応する参照符号を付したので、以下の説明は 、違いと特別の特徴だけに関する。 図6に示す実施例では、供給装置7が、作動回路2乃至4の後追い供給だけで なく、調節装置28に対する圧力流体の送出しにも役立つ。夫々の圧力調整弁9 0,91がブレーキ弁24,25に関連していると共に、これらの圧力調整弁は 関連するブレーキ弁24,25の夫々上流側に配置されている。圧力調整弁90 ,91は、一方では、供給装置7の供給配管11に接続され、他方では、圧力流 体タンク10に接続される。各々の圧力調整弁90,91が、接続配管92,9 3を介して、関連するブレーキ弁24,25に接続される。圧力調整弁90又は 91の制御は、夫々の接続配管92又は93の実勢の設定圧力と、関連する制御 配管20又は21内の制御圧力との間の圧力差に比例して行なわれる。この目的 で、圧力調整弁90又は91の夫々一方の制御入力が、関連する側路配管94又 は95を介して、接続配管92又は93に夫々接続される。圧力調整弁90又は 91の別の制御入力が夫々関連する制御配管20又は21に接続される。従って 、接続配管92,93の実勢の設定圧力は、関連する制御配管20又は21の実 勢の制御圧力に略比例する。然し、圧力ばね96,97の作用により、設定圧力 が、関連する制御配管20又は21の実勢の制御圧力より僅かに、例えば1乃至 2バール高くなるようにしてある。 加速段階の間、夫々の設定圧力室26又は27の実勢の設定圧力は、夫々の圧 力調整弁90又は91により、夫々の制御配管20又は21の実勢の制御圧力に 略比例するように定められる。遅延段階では、前に図1乃至4について述べた様 にして、圧力流体が、設定圧力室26又は27から、夫々ブレーキ弁24又は2 5を介し、夫々圧力制限弁90又は91を介して、圧力流体タンク10へと逆に 流れる。 この実施例では、中立位置に復帰する時に、その容積が増加する設定圧力室の 圧力流体の供給が、供給装置7、供給配管11、関連する圧力調整弁90又は9 1、及び関連するブレーキ弁24,25を介して行なわれるので、後吸込み装置 32は必要ではない。特に、吸込み抵抗に打克つ必要がないのが利点である。そ の代りに、供給ポンプ8を通じて、調節装置28に対する積極的な供給が行なわ れる。供給フィルタ9により、ごみ粒子による汚染の惧れが確実に、効果的に回 避される。原則として、受動形後吸込み装置32に後吸込みフィルタを設けるこ とも可能である。然し、供給フィルタ9に比較すると、吸込み抵抗を出来る限り 小さく保つ為に、これはずっと大きくしなければならない。然し、それは出来る だけこぢんまりした構造という目標に反する。 この発明は図示の実施例に制限されない。特に、ブレーキ弁24,25は必ら ずしも直接的に制御配管20,21に設けなくてもよい。それらは、設定圧力室 26,27と圧力流体タンクとの間の復流配管の任意の場所に設けることが出来 る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),JP,US (72)発明者 アドレル ベルンハルト ドイツ連邦共和国 デー―89275 エルヒ ンゲン 1 ヴァイトフェルデルヘッフェ 2アー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.流体圧ポンプ(2)及び流体圧モータを持つと共に、前記流体圧ポンプ(2 )を流体圧モータに接続する第1及び第2の作動配管(3,4)を持つ流体圧駆 動回路(2−4)と、2つの設定圧力室(26,27)の間に配置されて流体圧 ポンプ(2)の排出容積に作用する設定ピストン(28a)を2つの制御配管( 20,21)の間の圧力差に応じて調節する調節装置(28)と、制御配管(2 0,21)の制御圧力が消滅した時、設定圧力室(26,27)から圧力流体タ ンク(10)への圧力流体の復流を絞る少なくとも1つのブレーキ弁とを有する 、特に掘削機の回転機構を制御する為の流体圧式制御装置に於て、2つの設定圧 力室(26,27)の各々と圧力流体タンク(10)の間の各々の接続部に対し て夫々別々のブレーキ弁(24,25)を付設することにより、2つのブレーキ 弁(24,25)の各々が、大きい方の制御圧力を受ける制御配管(20,21 )内の制御圧力が及ぼす設定力と各々のブレーキ弁(24,25)に対して設け られた戻し部材(80,81)が及ぼす復帰力との間の力の差によって制御され ることを特徴とする流体圧式制御装置。 2.請求の範囲第1項に記載した流体圧式制御装置に於て、各々のブレーキ弁( 24,25)が、通り抜ける流れに無絞りである第1の切換え位置(44,45 )及び通り抜ける流れを絞る第2の切換え位置(70,71)を持つ切換え弁で あり、この為、設定力と復帰力との間の力の差が予定の閾値より大きい時、各々 のブレーキ弁(24,25)が第1の切換え位置(44、45)にあり、そして 設定力と復帰力との間の力の差が前記予定の閾値より小さい時、各々のブレーキ 弁(24,25)が第2の切換え位置(70、71)にあることを特徴とする流 体圧式制御装置。 3.請求の範囲第1項又は第2項に記載した流体圧式制御装置に於て、各々のブ レーキ弁(24,25)が制御配管(20,21)に接続された夫々の制御圧力 室(36,37)を持つことを特徴とする流体圧式制御装置。 4.請求の範囲第3項に記載した流体圧式制御装置に於て、ブレーキ弁(24, 25)の制御圧力室(36,37)が切換え弁(39)を介して制御配管(20 ,21)に接続されることを特徴とする流体圧式制御装置。 5.請求の範囲第1項乃至第4項の内のいずれかに記載した流体圧式制御装置に 於て、戻し部材が戻しばね(80,81)として形成されていることを特徴とす る流体圧式制御装置。 6.流体圧ポンプ(2)及び流体圧モータ(5)を持つと共に、前記流体圧ポン プ(2)を前記流体圧モータ(5)に接続する第1及び第2の作動配管(3,4 )を持つ流体圧駆動回路(2−4)と、2つの設定圧力室(26,27)の間に 配置されて流体圧ポンプ(2)の排出容積に作用する設定ピストン(28a)を 2つの制御配管(20,21)の間の圧力差に応じて調節する調節装置(28) と、制御配管(20,21)の制御圧力が消滅した時、設定圧力室(26,27 )から圧力流体タンク(10)への圧力流体の復流を絞る少なくとも1つのブレ ーキ弁とを有する、特に掘削機の回転機構を制御する為の流体圧式制御装置に於 て、2つの設定圧力室(26,27)の各々と圧力流体タンク(10)の間の各 々の接続部に対して夫々別々のブレーキ弁(24,25)を付設することにより 、該2つのブレーキ弁の内の1番目(24)は、第1の作動配管(3)内の作動 圧力と高い方の圧力を受ける制御配管(20,21)内の制御圧力との間の圧力 差によって制御され、前記2つのブレーキ弁の内の2番目(25)は、第2の作 動配管(4)内の作動圧力と高い方の圧力を受ける制御配管(20,21)内の 制御圧力との間の圧力差によって制御されることを特徴とする流体圧式制御装置 。 7.請求の範囲第6項に記載した流体圧式制御装置に於て、各々のブレーキ弁( 24,25)が、流体圧ポンプ(2)のスイングアウトの際、当該ブレーキ弁( 24,25)に関連する設定圧力室(26,27)に対する作用によって、駆動 回路(3,4)の低圧戻り配管(3,4)となる作動配管(3,4)に夫々接続 されることを特徴とする流体圧式制御装置。 8.請求の範囲第6項又は第7項に記載した流体圧式制御装置に於て、各々のブ レーキ弁(24,25)が、通り抜けの流れに無絞りである第1の切換え位置( 44,45)及び通り抜けの流れを絞る第2の切換え位置(70,71)を持 つ切換え弁として形成され、この為、関連する作動配管(3,4)内の作動圧力 と高い方の圧力を受けた制御配管(20,21)内の制御圧力との間の圧力差が 予定の閾値より小さい時、ブレーキ弁(24,25)が第1の切換え位置(44 ,45)にあり、そして関連する作動配管(3,4)内の作動圧力と高い方の圧 力を受けた制御配管(20,21)内の制御圧力との間の圧力差が前記予定の閾 値より大きい時、ブレーキ弁(24,25)が第2の切換え位置(70,71) にあることを特徴とする流体圧式制御装置。 9.請求の範囲第6項乃至第8項の内のいずれかに記載した流体圧式制御装置に 於て、各々のブレーキ弁(24,25)が2つの制御圧力室(35,36;37 ,38)を持ち、第1の制御圧力室(35;38)が関連する作動配管(3,4 )に接続され、第2の制御圧力室(36;37)が制御配管(20,21)に接 続されることを特徴とする流体圧式制御装置。 10.請求の範囲第9項に記載した流体圧式制御装置に於て、2つの制御圧力室 (36,37)が切換え弁(39)を介して制御配管(20,21)に接続され ることを特徴とする流体圧式制御装置。 11.請求の範囲第1項乃至第10項の内のいずれかに記載した流体圧式制御装 置に於て、ブレーキ弁(24,25)が制御配管(20,21)内に配置されて いることを特徴とする流体圧式制御装置。 12.請求の範囲第11項に記載した流体圧式制御装置に於て、圧力流体タンク (10)からの圧力流体の後吸込みの為の後吸込み装置(32)が、ブレーキ弁 (24,25)と関連する設定圧力室(26,27)との間に設けられることを 特徴とする流体圧式制御装置。 13.請求の範囲第1項乃至第12項の内のいずれかに記載した流体圧式制御装 置に於て、圧力流体タンク(10)及び制御圧力給入部(19)に接続された制 御器(17)を通じて、制御配管(20,21)を、交代的に制御圧力を受けさ せるか、又は圧力流体タンク(10)に逃がすかが出来るようにしたことを特徴 とする流体圧式制御装置。 14.請求の範囲第1項乃至第13項の内のいずれかに記載した流体圧式制御装 置に於て、制御配管(20,21)内の制御圧力を最大圧力に制限する圧力遮断 弁(47)を設けたことを特徴とする流体圧式制御装置。 15.請求の範囲第1項乃至第14項の内のいずれかに記載した流体圧式制御装 置に於て、作動回路(2−4)に圧力流体を送りこむ供給装置(7)を設け、各 々のブレーキ弁(24,25)に圧力調整弁(90,91)が夫々付設され、そ して夫々のブレーキ弁(24,25)に関連した設定圧力室(26,27)に該 夫々のブレーキ弁(24,25)を介して設定圧力を供給することが出来るよう にし、該設定圧力が、関連する圧力調整弁(90,91)により、関連する制御 配管(20,21)の実勢の制御圧力に応じて調整されることを特徴とする流体 圧式制御装置。
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