JP3949857B2 - 破砕機の油圧回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自走式作業台車に装着する破砕機において、アーム開閉用の油圧シリンダへ供給する作動油の圧力を利用して破砕アームを自動旋回する油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
破砕機は、油圧ショベルのような自走式の作業台車に装着した際に、作業能率が上がるので自動旋回できることが望ましい。従来の破砕機では、破砕アームを内蔵の油圧モータで自動旋回する場合、アーム開閉用の油圧シリンダおよび旋回用油圧モータのそれぞれについて、独立の油圧配管を油圧ショベルのアームに沿って配設することを要する。
【0003】
2系統の油圧配管は、その先端部をそれぞれ破砕機の取付ブラケットに設けた油圧コネクションに接続し、運転室内に設置のペダルまたはレバーにより、破砕アームの開閉操作および旋回操作を行うことができる。用いる油圧モータは、特定の機種の場合には、ケーシングドレンをタンクに戻す専用ドレン配管を追加配管する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
破砕機を油圧ショベルなどに装着すると、該油圧ショベルに破砕機用の油圧配管のほかに、制御弁、操作ペダルやレバー、該制御弁用の油圧配管などを取り付ける改造工事が必要になる。従来の破砕機では、前記のように、アーム開閉用の配管と旋回用の配管を独立させて2系統取り付ける必要があり、材料費と人件費を抑制して経費節減を達成するためのネックとなっている。
【0005】
本発明は、自動旋回可能な破砕機に関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、アーム開閉用の油圧シリンダへ送る作動油の圧力により、旋回用油圧モータを自動回転する油圧回路を提供することを目的としている。本発明の他の目的は、旋回専用の配管系統を省略して配管工事費などを節減し、加えて油圧ショベルへの破砕機の着脱が短時間で行える油圧回路を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、旋回用油圧モータを破砕機に設置し、該旋回用油圧モータにアーム開閉用の油圧シリンダの配管系統から分岐する枝管を接続する。自走式作業台車のアームに装着し且つ油圧シリンダで破砕アームを開閉作動する自動旋回式破砕機において、破砕作業を行う時には、全量の作動油をアーム開閉用の油圧シリンダに供給し、旋回を行う時には、アーム全開状態でさらに作動油をアーム開方向に供給し、その際の圧力上昇で作動油を旋回用油圧モータへ供給するように構成する。
【0007】
本発明に係る油圧回路では、旋回用油圧モータをブラケット内などに配置するとともに、アーム開閉用の油圧シリンダに接続する往復の油圧管路からそれぞれ枝管を分岐している。基本的には、両枝管を油圧モータと接続する際に、アーム開動作時に供給側となる管路から分岐する一方の枝管には、所定圧力以上に達したときに油圧モータ側に連通する機能を付与し、アーム閉動作時に供給側となる管路から分岐する他方の枝管には、油圧モータ側への逆流を阻止する機能を付与している。
【0008】
本発明に係る油圧回路では、アーム開閉用の油圧シリンダに接続する往復の油圧管路からそれぞれ枝管を分岐し、両枝管を油圧モータと接続する際に、アーム開動作時に供給側となる管路から分岐する一方の枝管には、所定圧力以上に達したときに油圧モータ側に連通するリリーフ機能付き絞り弁を介在させ、アーム閉動作時に供給側となる管路から分岐する他方の枝管には、油圧モータ側への逆流を阻止する逆止弁を介在させる。衝撃圧バイパス手段は、リリーフ機能付き絞り弁または逆止弁から油圧モータに至る両枝管の途中に設置する。
【0009】
この衝撃圧バイパス手段として、両枝管に対して2管路を並列にバイパス接続し、両バイパス路にそれぞれ可調整リリーフ弁を互いに逆向きに介在させると好ましい。また、このような衝撃圧バイパス手段として、両枝管に対して2管路を並列にバイパス接続し、両バイパス路にそれぞれ2個の対向逆止弁を互いに逆向きに介在させ、各バイパス路における両逆止弁の中間位置を可調整リリーフ弁を介して連通してもよい。
【0010】
本発明の油圧回路は、前記の回路構成に加えて、一方の枝管には、リリーフ機能付き絞り弁の下流において、作動油が供給された後に一定時間が経過してから通路を開く開動作遅延遮断手段を設置してもよい。この開動作遅延遮断手段は、破砕アーム開度が全開となった後に若干遅れてから旋回用油圧モータへ作動油を供給するものである。
【0011】
この開動作遅延遮断手段は、遮断と通過の2位置を持つ切換弁と、該切換弁の入口ポートをパイロット油室と接続する連通路と、パイロット油室からリリーフ機能付き絞り弁の上流側へ逆止弁を介して連通するパイロット油の戻り通路とで構成すると好ましい。前記切換弁のスプールの一端面にバネを、且つ他端面に前記パイロット油室を備える押圧手段をそれぞれ配置するとともに、通常はバネによってスプールを遮断位置に付勢し、押圧手段のパイロット油室に一定量以上の作動油が供給されるとスプールを通過位置へ切り換える。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の対象である自動旋回式破砕機には、少なくとも旋回用油圧モータを設置していることを要する。この破砕機は大別して2つの形態があり、図4に例示する両回動型の破砕機では、取付ブラケットに旋回ベアリングを介してフレームを回転可能に取り付け、回動する1対の破砕アームを前記フレームに枢着している。図示しないけれども、片回動型の破砕機では、取付ブラケットに旋回ベアリングを介してフレームを回転可能に取り付け、このフレームから固定アームが前方に突出し、一方、回動アームをフレームの基部近傍に回転自在に枢着し、該回動アームは固定アームと対向するように配置する。
【0013】
図1と図4に示す破砕機1では、旋回用油圧モータ5をブラケット2の水平板22上に固着し、このモータはブラケット自体または取付フレーム側に取り付けてもよい。破砕機1において、旋回ベアリングの内リム42は取付フレーム3に連結固定し、該内リムにはラック43を刻設するとともに、このラックと噛み合うピニオン44に油圧モータ5の軸を連結する。油圧モータ5をブラケット2に固着する構成では、該油圧モータを回転すると、破砕アーム33,33とフレーム3がブラケット2に対して水平旋回する。
【0014】
旋回用油圧モータ5は、ブラケット2内に配置し、アーム開閉用の油圧シリンダ36に接続する油圧管路89,89から分岐する枝管51,52に接続する。アーム開動作時に供給側となる管路から分岐する枝管51にはリリーフ機能付き絞り弁53を介在させ、アーム閉動作時に供給側となる管路から分岐する枝管52には逆止弁57を介在させる。衝撃圧バイパス手段54(一点鎖線の枠)は、リリーフ機能付き絞り弁53または逆止弁57から油圧モータ5の接続ポートに至る枝管51,52に介在させる。
【0015】
前記の油圧回路において、図2または図3に示すように、開動作遅延遮断手段60をリリーフ機能付き絞り弁53と油圧モータ5との間の管路に介在させてもよい。開動作遅延遮断手段60は、作動油が油圧モータに至る枝管51に供給されると一定時間経過後に通路を開く。開動作遅延遮断手段60に関して、パイロット油室66の内容積を大きくし、ピストン64とスプール61とのギャップもいっそう大きくし、または絞り68をいっそう細くし、所望に応じてこれらを組み合わせると、切換弁70の開く時間をより遅らせることができる。
【0016】
具体的には、リリーフ機能付き絞り弁53は、図5に示すように公知の可調整絞り弁75と可調整リリーフ弁76を直列接続した構成要素53である。この絞り弁は、図6のように可調整絞り弁75とクラッキング圧可調整の逆止弁77を直列接続した構成要素53aなどでもよい。リリーフ機能付き絞り弁53は、破砕アーム33,33の全開位置で油圧シリンダ36が停止した後に油圧がさらに上昇すると、リリーフ機能によって回路を開き、絞り弁53が適正量に制限した油を油圧モータ5へ供給することができる。
【0017】
衝撃圧バイパス手段54は、油圧モータ5に接続する枝管51,52間に、可調整リリーフ弁55または55aが介在するバイパス路を互いに逆向きに並列接続する。また、図3に示す衝撃圧バイパス手段54aを用いてもよく、枝管51,52間に、1対の逆止弁58,58を介して任意の高圧側と連通する油路と、1対の逆止弁59,59を介して任意の低圧側に連通する油路とをそれぞれ並列接続し、高圧側連通油路の両逆止弁の間から低圧側連通油路の両逆止弁の間に向けて連通路を接続し、この連通路に可調整リリーフ弁56を介在させる。衝撃圧バイパス手段54または54aは、旋回停止時や不用意の過負荷作用時に発生する衝撃圧を高圧側から低圧側にバイパスし、油圧モータ5などの機器を保護する手段であり、どちらの油圧管路に衝撃圧が作用しても反対側管路に逃がすことができる。
【0018】
破砕機1について、制御弁86をクロス通路位置に切り換えると、Bポートから管路84,85,89およびスイベルジョイント24を経由しアーム開閉油圧シリンダ36のピストンロッド側Rポートに作動油が供給され、油圧シリンダ36が縮小作動して破砕アーム33,33が開動作する。この際には、破砕機1のアーム開動作は無負荷で作動圧が低いので、旋回用油圧モータ5の回路におけるリリーフ機能付き絞り弁53は閉じたままである。
【0019】
アームが全開に達して供給圧力が上昇すると、絞り弁53のリリーフ弁76(図5)が開き、作動油が油圧モータ5のMbポートに至る枝管51に供給され、油圧モータ5が回転して破砕機1のアーム33,33が旋回する。油圧モータ5への供給油は、絞り弁53の可調整絞り弁75で油圧モータが適正な回転速度になるように供給流量を制限する。一方、油圧モータのMaポートは、枝管52の逆止弁57を介して、油圧シリンダ36の戻り側管路89に連通しているので、油圧モータ5からの排出油はMaポートから制御弁86のAポートを経てタンクTKに戻る。
【0020】
アーム33,33を所定の角度まで旋回した後に、制御弁86を中立位置に戻し、作動油の供給を遮断してアーム旋回を停止する。次に作業台車を操作し、破砕機1のアーム33,33を解体対象部分に進入させてから、制御弁86を平行通路位置に切り換える。この結果、作動油は制御弁86のAポートから油圧シリンダ36のヘッド側Cポートに供給され、油圧シリンダ36が伸長作動して破砕アーム33,33が閉動作して破砕作業を行う。この際に、作動油の供給圧が高圧となるが、逆止弁57が油圧モータ5側への油流入を阻止するため、該油圧モータは回転しない。
【0021】
破砕作業中は、制御弁86の操作で破砕機1のアーム開閉を繰り返す。制御弁86は、アーム33,33が全開状態に達した直後またはその直前に中立に戻すかアーム閉動作側に切り換えられると、油圧モータ5に作動油を供給することがなく、アーム旋回を行わない。
【0022】
油圧モータ5には、その停止時に回路内に異常に高い衝撃圧が作用したり、破砕作業中に破砕機1に大きな捻れ力が作用して過大な負荷が作用する可能性があり、この場合には、衝撃圧バイパス手段54が作動して低圧側に異常高圧を逃がす。衝撃圧バイパス手段54は、油圧モータのMa,Mbポートのいずれのポートが高圧になっても、内蔵リリーフ弁55または55aが高圧ポート側から低圧ポート側に向けてリリーフするので、衝撃圧と過負荷のいずれの高圧からも油圧モータ5などの機器を保護できる。
【0023】
図2に示す閉動作遅延遮断手段60を油圧回路に設置しておくと、絞り弁53から作動油が供給された直後は切換弁70が回路を遮断したままであり、直ちに油圧モータ5が回転することを回避する。閉動作遅延遮断手段60は、細い絞り68を経てパイロット油室66に徐々に作動油を供給し、油室66に油が充満するとスプール61を押して切換弁70を開く。したがって、破砕機1のアーム33,33が全開になってから僅かに遅れてアーム旋回を開始するので、アーム旋回が不要なときは作動油が閉動作遅延遮断手段60を通過する前に、制御弁86を切り換えて中立位置に戻せばよい。
【0024】
制御弁86を中立位置または平行通路位置(アーム閉動作側)に切り換えると、逆止弁57によって油圧モータ5への油供給を阻止する。閉動作遅延遮断手段60では、パイロット油室66が逆止弁67を経て戻り側の油圧回路89と連通し、切換弁70が復帰して回路を遮断し、油圧モータ5への油供給をより確実に阻止する。
【0025】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明の油圧回路を搭載する破砕機1は、図4に例示するように、フレーム3において、中間部をピン38,38で回転自在に枢着した1対の破砕アーム33,33と、両破砕アームの後端部35をピン37、37で連結する油圧シリンダ36とを配置し、油圧シリンダ36の伸縮作動によって破砕アーム33,33の先端部34を開閉する。
【0026】
破砕機1は、油圧ショベル(図示しない)に装着し、該油圧ショベルのアーム81上のシリンダ83を伸縮作動すると、バケットリンク82を介して前後方向に回動して角度調整できる。図1と図4に示すように、油圧シリンダ36の往復管路は、油圧ショベルの油圧源88から制御弁86,油圧配管84,先端ホース85,ブラケット内管路89,旋回ベアリング4の中心部に設けたスイベルジョイント24およびホース25を経由して油圧シリンダ36に至り、該油圧シリンダから逆順でタンクTKへ帰還する。油圧源88は、油圧ショベルの駆動用油圧ポンプ(図示しない)と兼用し、コントロールバルブ87を介して制御弁86に接続する。制御弁86は、運転室設置のペダル(図示しない)を操作して制御し、中立と平行通路とクロス通路の3位置を有する3位置4方弁である。制御弁86を操作して作動油を供給すると、油圧シリンダ36を伸縮作動して破砕アーム33,33を開閉作動できる。
【0027】
破砕機1において、フレーム3は、上部水平板32と該水平板の下面に垂直に固着した1対の側板31とからなり、該フレームの上方にブラケット2が位置する。ブラケット2は、取付穴を上端部に有する1対の側板21,21を水平板22に固着し、該取付穴にピン23、23を挿通して、油圧ショベルのアーム81とバケットリンク82の先端部に破砕機1を回転自在に装着できる。また、外リム41をブラケット2の水平板22に、且つ内リム42をフレーム3の上部水平板32に固着し、旋回ベアリング4によってリム41,42を旋回自在に連結する。
【0028】
図1に示すように、旋回用油圧モータ5は、ブラケット2の水平板22上に固着する。油圧モータ5の軸45にピニオン44を取り付け、該ピニオンは旋回ベアリング4の内リム42に刻設したラック43と噛み合う。油圧モータ5を回転すると、フレーム3および破砕アーム33,33がブラケット2に対して水平に旋回する。
【0029】
油圧モータ5のポートMa,Mbは、ブラケット内管路89,89から分岐する枝管51,52に接続する。枝管51は、油圧シリンダ36のピストンロッド側の管路に接続し、リリーフ機能付き絞り弁53が介在する。一方、枝管52は、シリンダヘッド側の管路に接続し、油圧モータ5側への油の流れを阻止する逆止弁57が介在する。絞り弁53または逆止弁57から油圧モータ5に至る管路の間には、衝撃圧パイパス手段54が介在する。
【0030】
リリーフ機能付き絞り弁53は、供給側圧力が設定値以下のときは作動油の通過を阻止する機能と、通過流量を制限する機能とを兼ね備えた回路構成要素である。具体的には、絞り弁53は、図5のように可調整絞り弁75と可調整リリーフ弁76を直列接続した構成要素53である。この絞り弁は、図6のように可調整絞り弁75とクラッキング圧可調整の逆止弁77を直列接続した構成要素53aでもよい。
【0031】
衝撃圧パイパス手段54は、油圧モータ5のポートMbに接続する枝管51と、ポートMaに接続する枝管52とを2管路でバイパス接続している。一方のバイパス路には、枝管51から52へのリリーフ弁55が介在し、他方のバイパス路には、枝管52から51へのリリーフ弁55aが介在する。衝撃圧パイパス手段54により、ポートMa,Mbのいずれかに衝撃圧または高圧が作用すると、リリーフ弁55または55aが作動し、これを反対側のポートに逃がす構成になっている。
【0032】
次に破砕機1の操作法について説明する。図1の制御弁86を平行通路側に切り換えると、油圧源88の作動油は、P→A→84→85→89→A1→A2→Cの順に流れ、一方、シリンダ36のロッド側の作動油は、R→B2→B1→89→85→84→B→Tの順に流れてタンクTKに戻り、油圧シリンダ36を伸長作動して破砕アーム33,33を閉じる。制御弁86をクロス通路側に切り換えると、油圧源88の作動油は、P→B→84→85→89→B1→B2→Rの順に流れ、一方、シリンダ36のヘッド側の作動油は、C→A2→A1→89→85→84→A→Tの順に流れてタンクTKに戻り、油圧シリンダ36のピストンを縮小作動して破砕アーム33,33を開く。
【0033】
この際に、破砕アーム33,33の全開状態において、さらに制御弁86の操作ペダルをアーム開方向に踏み続け、シリンダ36へ作動油を供給し続けると、他方の管路89つまり枝管51への供給油圧が上昇する。絞り弁53の設定圧以上に達すると、該絞り弁の可調整リリーフ弁76(図5)またはクラッキング圧可調整逆止弁77(図6)が開き、油圧モータ5に作動油を供給する。この作動油は、可調整絞り弁75(図5、図6)で供給量が制限されているため、油圧モータ5が高速回転せずに適度の速度で回転する。
【0034】
破砕機1は、油圧モータ5によって旋回し且つ油圧ショベルとリンク82の操作によって任意の姿勢に制御し、アーム33,33を開閉作動するとコンクリート塊などを破砕できる。アーム33,33の全開状態において、必要に応じて制御弁86をアーム開方向に操作し続けると、破砕機1をさらに旋回して位置調整できる。枝管51,52において、旋回停止時や破砕作業中の捻れ作用などで異常高圧が発生しても、これを衝撃圧バイバス手段54によって吸収解消でき、油圧モータ5を損傷することはない。
【0035】
図2は、図1の油圧回路に加えて、枝管51において開動作遅延遮断手段60を介在させている。開作動遅延遮断手段60は、破砕アーム33,33が全開となった後に、若干遅れて油圧モータ5へ作動油を供給し、リリーフ機能付き絞り弁53と油圧モータ5との間の枝管51に取り付ける。
【0036】
開作動遅延遮断手段60は、遮断と通過の2位置を持つ切換弁70を有し、該切換弁のスプール61の一端面にバネ62を、且つ他端面にパイロット油室66を備える押圧手段65をそれぞれ配置する。スプール61は、通常、バネ62によって遮断位置に付勢されている。押圧手段65は、パイロット油室66となるシリンダと、このシリンダ内に摺動可能に収納するピストン64と、該ピストンをパイロット油室66内の油排出方向へ付勢するスプリング63とによって構成する。パイロット油室66内が無圧であると、スプリング63によってピストン64を図2の上方へ押し、該ピストンの端面がスプール61の端面と適宜のギャップを有する位置にある。
【0037】
開作動遅延遮断手段60には、絞り68を介して切換弁70の入口ポートをパイロット油室66と接続する連通路を設ける。また、パイロット油の戻り通路として、逆止弁67を介してパイロット油室66を絞り弁53の上流側と接続している。
【0038】
図2の油圧回路において、リリーフ機能付き絞り弁53が開き、作動油が切換弁70に供給されると同時に、絞り68を経てパイロット油室66にパイロット油を送給し、ピストン64を図の下方へ移動する。ピストン64は、下方移動によってスプール61の端面とのギャップがゼロになり、この移動時間が経過した後にスプール61を押す。スプール61が移動すると切換弁70が開き、これによって作動油が切換弁70を経て油圧モータ5に送られ、該油圧モータが回転して破砕機1の破砕アーム33,33を旋回する。
【0039】
開作動遅延遮断手段60に関して、パイロット油室66の内容積を大きくし、ピストン64とスプール61とのギャップもいっそう大きくし、あるいは絞り68をいっそう細くすると、切換弁70の開く時間をより遅らせることができる。この結果、破砕アーム33,33の全開から旋回開始までの時間を適宜に調整でき、破砕作業と旋回動作の個別制御が容易になって作業性を改善できる。
【0040】
図3は、開作動遅延遮断手段60を有する図2の油圧回路について、前記の手段54と異なる衝撃圧パイパス手段54aを設置する。衝撃圧パイパス手段54aは、油圧モータ5のポートMbに接続する枝管51と、ポートMaに接続する枝管52とを2管路でバイパス接続している。一方のバイパス路には、ともに枝管51または52から油が流入できる対向の逆止弁58,58が介在し、他方のバイパス路には、ともに油が枝管51または52へ流出できる対向の逆止弁59,59が介在する。逆止弁58,58間と逆止弁59,59間とには、逆止弁58から59へのリリーフ弁56が介在する連通路を接続する。
【0041】
衝撃圧パイパス手段54aにより、ポートMa,Mbのいずれかに衝撃圧または高圧が作用すると、枝管51または52のいずれでも、作動油が逆止弁58,リリーフ弁56および逆止弁59を通って他方の枝管の方へ流れる。この結果、発生した衝撃圧または高圧を反対側のポートに逃がすことができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係る油圧回路は、従来の破砕機用配管設備から、油圧ショベルに取り付けるアーム旋回用の往復管路とドレン管路である油圧配管3本を省略でき、さらに旋回用制御弁、旋回操作ペダル、旋回用制御油圧系統および配管先端を破砕機に接続する旋回用ホースが不要となり、配管コストが大幅に低減する。この油圧回路を用いると、破砕機を油圧ショベルに着脱する際に、接続ホースの取り付け・取り外しが2本だけとなり、取付作業の時間を短縮できる。
【0043】
本発明の破砕機の油圧回路は、作業台車において、アーム開閉用ペダルやレバーの操作だけで破砕アームの開閉と旋回作動を操作できる。このため、破砕アームの旋回時に操作ペダルの踏み替えが不要となり、運転者の負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る油圧回路およびその関連部材を例示する概略系統図
である。
【図2】 本発明の変形例を示す図1と同様の系統図である。
【図3】 本発明の別の変形例を示す図1と同様の系統図である。
【図4】 本発明の油圧回路を適用する破砕機を例示する側面図である。
【図5】 リリーフ機能付き絞り弁の構成要素を示す回路図である。
【図6】 リリーフ機能付き絞り弁の別の構成要素を示す回路図である。
【符号の説明】
1 破砕機
5 旋回用油圧モータ
36 アーム開閉用の油圧シリンダ
51,52 枝管
53 リリーフ機能付き絞り弁
54 衝撃圧バイパス手段
57 逆止弁
60 開動作遅延遮断手段
61 スプール
62 バネ
64 ピストン
65 押圧手段
66 パイロット油室
70 切換弁
75 可調整絞り弁
76 可調整リリーフ弁
77 クラッキング圧可調整の逆止弁

Claims (5)

  1. 自走式作業台車のアームに装着し且つ油圧シリンダで破砕アームを開閉作動する自動旋回式破砕機において、旋回用油圧モータをブラケット内などに配置するとともに、アーム開閉用の油圧シリンダに接続する往復の油圧管路からそれぞれ枝管を分岐し、油圧シリンダに接続する一方の油圧管路から分岐する一方の枝管には、所定圧力以上に達したときに油圧モータ側に連通するを付与し、且つ油圧シリンダに接続する他方の油圧管路から分岐する他方の枝管には、油圧モータ側への逆流を阻止する機能を付与し、さらに前記所定圧力以上に達したときに油圧モータ側に連通する弁の下流において、作動油が供給された後に一定時間が経過してから通路を開くピストンを備えた動作遅延遮断手段を設置し、直ちに旋回用油圧モータが回転することを回避する破砕機の油圧回路。
  2. 自走式作業台車のアームに装着し且つ油圧シリンダで対向破砕アームを開閉する自動旋回式破砕機において、旋回用油圧モータをブラケット内などに配置するとともに、アーム開閉用の油圧シリンダに接続する往復の油圧管路からそれぞれ枝管を分岐し、油圧シリンダに接続する一方の油圧管路から分岐する一方の枝管には、所定圧力以上に達したときに油圧モータ側に連通するリリーフ機能付き絞り弁を介在させ、且つ油圧シリンダに接続する他方の油圧管路から分岐する他方の枝管には、油圧モータ側への逆流を阻止する逆止弁を介在させ、前記リリーフ機能付き絞り弁または逆止弁から油圧モータに至る両枝管の途中に衝撃圧バイパス手段を設置し、さらに前記リリーフ機能付き絞り弁の下流において、作動油が供給された後に一定時間が経過してから通路を開くピストンを備えた動作遅延遮断手段を設置し、直ちに旋回用油圧モータが回転することを回避する破砕機の油圧回路。
  3. 自走式作業台車のアームに装着し且つ油圧シリンダで対向破砕アームを開閉する自動旋回式破砕機において、旋回用油圧モータをブラケット内などに配置するとともに、アーム開閉用の油圧シリンダに接続する往復の油圧管路からそれぞれ枝管を分岐し、油圧シリンダに接続する一方の油圧管路から分岐する一方の枝管には所定圧力以上に達したときに油圧モータ側に連通するリリーフ機能付き絞り弁を介在させ、且つ油圧シリンダに接続する他方の油圧管路から分岐する他方の枝管には油圧モータ側への逆流を阻止する逆止弁を介在させ、前記リリーフ機能付き絞り弁または逆止弁から油圧モータに至る両枝管の途中に衝撃圧バイパス手段を設置し、且つ一方の枝管には、リリーフ機能付き絞り弁の下流において、作動油が供給された後に一定時間が経過してから通路を開くピストンを備えた動作遅延遮断手段を設置し、直ちに旋回用油圧モータが回転することを回避する破砕機の油圧回路。
  4. 衝撃圧バイパス手段として、両枝管に対して2管路を並列にバイパス接続し、両バイパス路にはそれぞれ可調整リリーフ弁を互いに逆向きに介在させるか、または両バイパス路にはそれぞれ2個の対向逆止弁を互いに逆向きに介在させ、各バイパス路における内向き逆止弁の中間から外向き逆止弁の中間に向けて可調整リリーフ弁を介して連通する請求項2または3に記載の油圧回路。
  5. 動作遅延遮断手段は、遮断と通過の2位置を持つ切換弁と、該切換弁の入口ポートをパイロット油室と接続する連通路と、パイロット油室からリリーフ機能付き絞り弁の上流側へ逆止弁を介して連通するパイロット油の戻り通路とで構成し、前記切換弁のスプールの一端面にバネを、且つ他端面に前記パイロット油室を備える押圧手段をそれぞれ配置するとともに、通常はバネによってスプールを遮断位置に付勢し、押圧手段のパイロット油室に一定量以上の作動油が供給されるとスプールを通過位置へ切り換える請求項3に記載の油圧回路。
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