JP2006083696A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、ロードセンシングシステムを備えたバックホウの油圧装置に関する。
ロードセンシングシステムは、可変容量型の油圧ポンプの吐出圧と最高負荷圧との差を設定値に維持するように、前記吐出圧と最高負荷圧とに基づいて前記油圧ポンプの吐出量を流量制御部によって自動変更するものであり、省エネ運転および操作性の向上を図る上で有効な手段として研究されている。
しかし、一般的な油圧回路にロードセンシングシステムを導入すると、その特性がバックホウの機能とうまく合わないことがある。例えば、
[1]片方のクローラ型走行装置のみを作動させて機体を方向転換する場合、速く回り過ぎることがある。
[2]走行しながら排土板を用いてドーザ作業を行う時、左右の走行装置の速度差が発生して斜行することがある。
[3]走行しながらフロント作業装置を作動させた場合に、左右の走行装置の速度差が発生して斜行することがあるとともに、フロント作業負荷と走行負荷が互いに影響し合ってフロント作業速度が変化したり走行速度が変化したりする。
[4]旋回台の旋回作動と他の作動とを同時に行った場合、他の作動の状況によって旋回速度が変化する。
[1]片方のクローラ型走行装置のみを作動させて機体を方向転換する場合、速く回り過ぎることがある。
[2]走行しながら排土板を用いてドーザ作業を行う時、左右の走行装置の速度差が発生して斜行することがある。
[3]走行しながらフロント作業装置を作動させた場合に、左右の走行装置の速度差が発生して斜行することがあるとともに、フロント作業負荷と走行負荷が互いに影響し合ってフロント作業速度が変化したり走行速度が変化したりする。
[4]旋回台の旋回作動と他の作動とを同時に行った場合、他の作動の状況によって旋回速度が変化する。
本発明は、主作業であるフロント作業装置による掘削や均らし作業、等の機体を停止しての作業は、ロードセンシングシステムを利用して、力強く滑らかに行うことができるとともに、走行をからめた複合作業では、3ポンプを用いたオープン回路による複合作業を速度変化少なく行えるようにすることを主たる目的とする。
〔請求項1に係る発明の構成、作用および効果〕
(構成) 請求項1に係る発明のバックホウの油圧装置は、フロント作業装置における負荷圧を制御信号として作動するロードセンシングシステムによって吐出流量が制御される第1および第2のポンプポートと、流量制御されない圧油を供給する第3のポンプポートを備え、
第1および第2のポンプポートからの圧油を合流し、前記フロント作業装置の制御バルブ群に合流油を供給して、走行用の制御バルブ側へは前記合流油の供給を断つとともに、第3のポンプポートからの圧油を旋回用の制御バルブに供給する第1圧油供給モードと、
第1および第2のポンプポートからの圧油を、それぞれ独立に左右の走行用の制御バルブに供給して、前記フロント作業装置の制御バルブ群への供給を断つとともに、第3のポンプポートからの圧油を旋回用の制御バルブに供給する第2圧油供給モードとを装備し、
前記第1圧油供給モードでは、第1および第2のポンプポートからの吐出流量をロードセンシングシステムで制御するように構成してあり、前記第2圧油供給モードでは、前記第1および第2のポンプポートから左右の走行用の制御バルブへオープン回路で供給するように構成してあることを特徴とする。
第1および第2のポンプポートからの圧油を合流し、前記フロント作業装置の制御バルブ群に合流油を供給して、走行用の制御バルブ側へは前記合流油の供給を断つとともに、第3のポンプポートからの圧油を旋回用の制御バルブに供給する第1圧油供給モードと、
第1および第2のポンプポートからの圧油を、それぞれ独立に左右の走行用の制御バルブに供給して、前記フロント作業装置の制御バルブ群への供給を断つとともに、第3のポンプポートからの圧油を旋回用の制御バルブに供給する第2圧油供給モードとを装備し、
前記第1圧油供給モードでは、第1および第2のポンプポートからの吐出流量をロードセンシングシステムで制御するように構成してあり、前記第2圧油供給モードでは、前記第1および第2のポンプポートから左右の走行用の制御バルブへオープン回路で供給するように構成してあることを特徴とする。
(作用) 上記構成によると、第1圧油供給モードでは、ロードセンシング系のフロント作業装置の制御バルブ群には、負荷に応じて流量制御される第1および第2のポンプポートからの圧油が合流されて供給されるとともに、旋回用の制御バルブには、第3のポンプポートからの圧油が独立して供給されることになり、機体を停止しての掘削作業などに好適に利用できる。
また、流路切換えバルブを切換えて、第2圧油供給モードにすると、第1および第2のポンプポートからの圧油はそれぞれ独立に左右の走行用の制御バルブに供給されるとともに、第3のポンプポートからの圧油は独立して旋回用の制御バルブに供給されることになり、直進性に優れた走行が可能になるとともに、旋回負荷と走行負荷が互いに影響し合うことなく、走行しながらの旋回が可能となる。
また、流路切換えバルブを切換えて、第2圧油供給モードにすると、第1および第2のポンプポートからの圧油はそれぞれ独立に左右の走行用の制御バルブに供給されるとともに、第3のポンプポートからの圧油は独立して旋回用の制御バルブに供給されることになり、直進性に優れた走行が可能になるとともに、旋回負荷と走行負荷が互いに影響し合うことなく、走行しながらの旋回が可能となる。
(効果) 従って、請求項1に係る発明によると、フロント作業装置による掘削や均らし作業、等の機体を停止しての主作業は、ロードセンシングシステムを利用して、力強く滑らかに行うことができるとともに、走行をからめた作業では、3ポンプを用いたオープン回路による複合作業を速度変化少なく良好に行えるようになった。
〔請求項2に係る発明の構成〕
(構成) 請求項2に係る発明のバックホウの油圧装置は、請求項1記載の発明において、第1および第2のポンプポートからの圧油をそれぞれ独立に左右の走行用の制御バルブに供給するとともに、第3のポンプポートからの圧油をフロント作業装置用の制御バルブに供給する第3圧油供給モードに切換え可能な流路切換え手段を装備してある。
図1に、バックホウの全体側面図が示されている。このバックホウは、左右一対のクローラ型走行装置1L,1Rを装備した走行機台2の上部に、エンジン3および搭乗運転部4が装備された旋回台5が縦軸心X1周りに全旋回可能に搭載され、この旋回台5の前部に、ブーム6、アーム7、および、バケット8を順次連結してなるフロント作業装置9が装備されるとともに、走行機台2の前部にドーザ作業用の排土板10が装備されている。
左右の走行装置1L,1Rは、それぞれ走行用油圧モータML,MRによって正逆転駆動されるとともに、旋回台3は旋回用油圧モータMTによって左右に旋回駆動されるようになっている。フロント作業装置6のブーム6、アーム7、および、バケット8は、それぞれブームシリンダC1、アームシリンダC2、および、バケットシリンダC3によって駆動されるとともに、フロント作業装置9全体がスイングシリンダC4によって、旋回台3に対して縦軸心X2周りに左右に揺動駆動されるようになっている。また、排土板10は、ドーザシリンダC5によって上下駆動されるようになっている。
図2に、上記した各種の油圧アクチュエータを駆動する油圧回路の全体が、また、図3にその概略がそれぞれ示されている。図において、V1は左走行用の制御バルブ、V2は右走行用の制御バルブ、V3は旋回用の制御バルブ、V4はドーザ用の制御バルブ、V5はアーム用の制御バルブ、V6はブーム用の制御バルブ、V7はバケット用の制御バルブ、V8はスイング用の制御バルブ、V9は補助作業用の制御バルブであり、左右の走行用の制御バルブV1,V2は運転座席11前方の操縦塔12に配備された左右の走行レバー13によってそれぞれ直接にスプールを切換え操作する人為操作式のものが採用されるとともに、ドーザ用、スイング用、および、補助作業用の各制御バルブV4,V8,V9はレバー操作やペダル操作によって直接にスプールを操作する人為操作式のものが採用され、また、旋回用、アーム用、ブーム用、および、バケット用の各制御バルブV3,V5,V6,V7は、油圧パイロット操作式のものが採用され、操縦塔12に十字操作可能に配備された左右一対の作業用レバー14によって操作される図示しないパイロットバルブから供給されるパイロット圧によって、レバー操作量に応じた開度に操作されるようになっている。
前記制御バルブV1〜V9のバルブブロック群は、インレット用ブロックB1、アウトレット用ブロックB2、および、中間のスペーサブロックB3とともに並列されて互いに連結されて内部油路によって接続されている。ここで、インレット用ブロックB1は左走行用の制御バルブV1のバルブブロックと右走行用の制御バルブV2のバルブブロックとの間に介在されるとともに、アウトレット用ブロックB2は補助作業用の制御バルブV9のバルブブロックの外側に終端ブロックとして連結されている。
前記圧油供給ユニット15にはエンジン3によって駆動される3つの油圧ポンプPa,Pb,Pcが備えられており、圧油供給ユニット15に設けられた4個の吐出ポートp1〜p4と前記インレット用ブロックB1とが配管接続されている。ポンプPaは、単一のロータに2組のプランジャ群を組付けて、独立した一対の吐出ポートp1,p2からそれぞれ同量づつ圧油を吐出するアキシャルプランジャ型のものが利用されており、斜板の角度変更によって両吐出ポートp1,p2からの吐出量を変更可能な可変容量型に構成されている。そして、このポンプPaは、後述するロードセンシングシステムによって流量制御されるようになっており、その流量制御部16がインレット用ブロックB1に配管接続されている。ポンプPbは主として旋回およびドーザ作業用に使用されるものであり、定容量のギヤポンプが使用されている。また、ポンプPcは定容量のギヤポンプからなるパイロット圧供給用ポンプであり、走行セクションのバルブスプールに連通接続されたパイロット油路a1、旋回およびドーザセクションのバルブスプールに連通接続されたパイロット油路a2、および、ロードセンシング系のセクションのバルブスプールに連通接続されたパイロット油路a3にパイロット圧を供給している。
ロードセンシングシステムは、作業負荷圧に応じてポンプ吐出量を制御して、負荷に必要とされる油圧動力をポンプから吐出させることで、動力の節約と操作性を向上することができるシステムであり、この例では、フロント作業装置9のアームセクション、ブームセクション、バケットセクション、スイングセクション、および、補助作業セクションに対して機能するよう構成されている。そして、ここでは、図7に示すように、各セクションにおける各制御バルブV5〜V9のスプールの後に圧力補償弁CV5〜CV9が接続されたアフターオリフィス型のロードセンシングシステムが利用されている。また、この例では、ロードセンシングシステムのアンロードバルブV10とシステムリリーフバルブV11が、最下流のアウトレット用ブロックB2に組込まれている。
図2中に示すように、前記流量制御部16には流量補償用バルブV12が装備されるとともに、圧油供給ユニット15には、ポンプPaを流量調節するための流量補償用ピストンAcと馬力制御用ピストンApが備えられており、各セクションにおける負荷検出ラインのうちの最高負荷圧が制御信号圧PLSとして流量制御部16の流量補償用バルブV12に信号ラインを介して伝達されるようになっている。
ロードセンシングシステムの作動を説明するために、アームセクションとブームセクションとの2つのセクションに関する部分を抜粋した基本的な回路が図7に示されている。ここで、例えば、ポンプPaの最大吐出量を130リットル、最小吐出量を28リットル、圧力補償弁CV5,CV6の圧損をそれぞれ2kg、流量制御部16における流量補償用バルブV12に与える制御差圧を14kg、アンロードバルブV10の差圧を25kg、システムリリーフバルブV11の作動圧を210kgにシステム設定した場合の、各種の作業条件のもとでの作動例を具体的に数値をあげて以下に説明する。
[ 作動例1]
図8に示すように、両セクションの制御バルブV5,V6が共に中立にあると、圧油供給油路の終端はブロックされているのでポンプPaの吐出圧PPSは上昇し、吐出圧PPSと信号圧PLS(=0)との差が制御差圧14kgよりも大きくなる。ここで、流量制御部16では、吐出量が過大であるとして、ポンプPaの吐出量を減少させる方向に流量補償用ピストンAcを作動させる。ここで、アンロードバルブV10は25kgで開く設定であるので、吐出圧PPSは25kgとなり、吐出圧PPS(25kg)と信号圧PLS(=0)との差(PPSーPLS=25)が制御差圧14kgよりも大きくなる。従って、更に流量を下げる方向への制御が行われるが、ポンプPaは機械的に28リットル以下にまで吐出量を下げることができないので、最終的には、吐出量は28リットル、アンロードバルブV10は開放、吐出圧PPSは25kg、信号圧PLSは0kgの状態に収束する。つまり、この時の吐出量28リットルがこのシステムにおけるスタンバイ流量となるのである。
図8に示すように、両セクションの制御バルブV5,V6が共に中立にあると、圧油供給油路の終端はブロックされているのでポンプPaの吐出圧PPSは上昇し、吐出圧PPSと信号圧PLS(=0)との差が制御差圧14kgよりも大きくなる。ここで、流量制御部16では、吐出量が過大であるとして、ポンプPaの吐出量を減少させる方向に流量補償用ピストンAcを作動させる。ここで、アンロードバルブV10は25kgで開く設定であるので、吐出圧PPSは25kgとなり、吐出圧PPS(25kg)と信号圧PLS(=0)との差(PPSーPLS=25)が制御差圧14kgよりも大きくなる。従って、更に流量を下げる方向への制御が行われるが、ポンプPaは機械的に28リットル以下にまで吐出量を下げることができないので、最終的には、吐出量は28リットル、アンロードバルブV10は開放、吐出圧PPSは25kg、信号圧PLSは0kgの状態に収束する。つまり、この時の吐出量28リットルがこのシステムにおけるスタンバイ流量となるのである。
[ 作動例2]
図9に示すように、制御バルブV5,V6が共に操作されて、アームセクションの負荷圧が100kg、ブームセクションの負荷圧が50kg、アームセクションにおける制御バルブV5の要求流量Q1が30リットル、ブームセクションにおける制御バルブV6の要求流量Q2が30リットルである場合は次のように作動する。
図9に示すように、制御バルブV5,V6が共に操作されて、アームセクションの負荷圧が100kg、ブームセクションの負荷圧が50kg、アームセクションにおける制御バルブV5の要求流量Q1が30リットル、ブームセクションにおける制御バルブV6の要求流量Q2が30リットルである場合は次のように作動する。
上記設定では、負荷検出ラインの信号圧PLSは100kgであるので、流量制御部16はポンプPaの吐出圧PPSを114kgにしようとする。また、この時、圧力補償弁CV1,CV2に働く裏圧も100kgとなっている。ここで、圧力補償弁CV5,CV6は、裏圧(PLS=100kg)に対して上流側が+2kgになるように開口面積を変えてバランスすることになり、各圧力補償弁CV5,CV6の上流側は共に102kgになる。その結果、各制御バルブV5,V6におけるスプール前後の圧損はそれぞれ12kgとなるように吐出流量は分流されることになる。
この場合、制御バルブV5,V6は、どちらも30リットル流れた時にスプールの圧損が12kg生じる設定であるので、両制御バルブV5,V6にそれぞれ30リットル流れる。つまり、制御バルブV5,V6のスプール下流圧、つまり、圧力補償弁CV5,CV6の上流圧を信号圧PLS+2kgになるように圧力補償弁圧損を作るために、アームセクションおよびブームセクションの負荷圧にかかわらずスプールの圧損が各セクションで同じになり、スプールの開口面積に比例して流量を分流することができるのである。
[ 作動例3]
アームセクションの負荷圧が100kg、ブームセクションの負荷圧が50kg、アームセクションにおける制御バルブV5の要求流量Q1が80リットル、ブームセクションにおける制御バルブV6の要求流量Q2が80リットルである場合は次のように作動する。
アームセクションの負荷圧が100kg、ブームセクションの負荷圧が50kg、アームセクションにおける制御バルブV5の要求流量Q1が80リットル、ブームセクションにおける制御バルブV6の要求流量Q2が80リットルである場合は次のように作動する。
この場合も、負荷検出ラインの信号圧PLSは100kgであるので、流量制御部16はポンプPaの吐出圧PPSを114kgにしようとし、圧力補償弁CV5,CV6には100kgの裏圧が働く。ここで、圧力補償弁CV5,CV6は、裏圧(PLS=100kg)に対して上流側が+2kgになるように開口面積を変えてバランスすることになり、各圧力補償弁CV5,CV26上流側は共に102kgになる。
両制御バルブV5,V6のスプール前後の圧損が同じ(流量不足で12kgにはならない)になるように分流されるので、
Q1:Q2=80:80=1: 1となる。ここで、ポンプPaの最大吐出量は130リットルであるので、各セクションには65リットルづつ流れることになる。
Q1:Q2=80:80=1: 1となる。ここで、ポンプPaの最大吐出量は130リットルであるので、各セクションには65リットルづつ流れることになる。
[ 作動例4]
アームセクションの負荷圧が100kg、ブームセクションの負荷圧が50kg、アームセクションにおける制御バルブV5の要求流量Q1が80リットル、ブームセクションにおける制御バルブV6の要求流量Q2が60リットルである場合は次のように作動する。
アームセクションの負荷圧が100kg、ブームセクションの負荷圧が50kg、アームセクションにおける制御バルブV5の要求流量Q1が80リットル、ブームセクションにおける制御バルブV6の要求流量Q2が60リットルである場合は次のように作動する。
この場合も、負荷検出ラインの信号圧PLSは100kgであるので、流量制御部16はポンプPaの吐出圧PPSを114kgにしようとし、圧力補償弁CV5,CV6に働く裏圧も100kgとなる。ここで、圧力補償弁CV5,CV6は、裏圧(PLS=100kg)に対して上流側が+2kgになるように開口面積を変えてバランスすることになり、各圧力補償弁CV1,CV2の上流側は共に102kgになる。
制御バルブV5,V6のスプールで同じ圧損12kgを作るのに必要な流量が大きいということは、開口面積が大きいということであり、流量と開口面積は比例するので、それぞれへの分流比は、
Q1:Q2=80:60=4: 3となる。ここで、ポンプPaの最大吐出量は130リットルであるので、これが上記比率で分流されるので、各セクションへの流量は、Q1=74リットル,Q2=56リットルとなる。
Q1:Q2=80:60=4: 3となる。ここで、ポンプPaの最大吐出量は130リットルであるので、これが上記比率で分流されるので、各セクションへの流量は、Q1=74リットル,Q2=56リットルとなる。
以上から明らかなように、このアフターオリフィス型のロードセンシングシステムでは、制御バルブにおけるスプールの下流圧(圧力補償弁の上流圧)を信号圧に対して一定になるように圧力補償弁がバランスするため、分流される比率が各セクションにおける制御バルブのスプールの開口面積に比例することになるのである。
なお、この例において、前記流量制御部16における流量補償用バルブV12にかけられる制御差圧は、図2中に示すように、バネ17と差圧ピストン18とによって与えられるようになっており、エンジン3の回転速度が高くなってポンプPcの吐出量が多くなると、差圧ピストン18によって与えられる制御差圧成分が大きくなって、ポンプPaの流量が多くなるように制御され、逆に、エンジン3の回転速度が低くなってポンプPcの吐出量が少なくなると、差圧ピストン18によって与えられる制御差圧成分が小さくなって、ポンプPaの流量が少なくなるように制御されるようになっている。
また、上記のように、フロント作業装置9の各セクションがロードセンシング系に属しているのに対して、走行セクション、旋回セクション、および、ドーザセクションは、オープン回路で構成されている。
つまり、図4に示すように、前記インレトブロックB1には、パイロット式の流路切換えバルブV13,V14が組込まれている。ここで、流路切換えバルブV13は、走行用の制御バルブV1,V2の切換え作動を検知するパイロット油路a1の圧が立った時に切換えられ、また、流路切換えバルブV14は、フロント作業用の制御バルブ群V5〜V9の切換え作動を検知するパイロット油路a3の圧と前記パイロット油路a1の圧が共に立った時に切換えられるようになっている。
そして、走行用の制御バルブV1,V2が操作されない機体停止状態では、図4に示すように、ポンプPaにおける第1および第2のポンプポートp1,p2からの圧油を、流路切換えバルブV13で合流してフロント作業用の制御バルブ群に供給するとともに、ポンプPbにおける第3のポンプポートp3からの圧油を旋回用およびドーザ用の制御バルブV3,V4に供給する第1圧油供給モードが現出され、また、図5に示すように、フロント作業用の制御バルブ群V5〜V9を操作することなく走行用の制御バルブV1,V2を操作する走行状態では、パイロット油路a1に圧が立つために流路切換えバルブV13が自動的に切換えられ、第1および第2のポンプポートp1,p2からの圧油をそれぞれ独立に左右の走行用の制御バルブV1,V2に供給するとともに、第3のポンプポートp3からの圧油を旋回用およびドーザ用の制御バルブV3,V4に供給する第2圧油供給モードに自動的に切換えられるようになっている。つまり、この第2圧油供給モードでは、従来の3ポンプ型式と同様の圧油供給状態を現出して、走行と旋回あるいはドーザ作業を同時に行うことができる。
また、上記第2圧油供給モードにおいて、ロードセンシング系であるフロント作業用の制御バルブ群V5〜V9のいずれかを操作すると、パイロット油路a3に圧が立って流路切換えバルブV14が自動的に図6中に示すように切換えられ、ポンプPbのポンプポートp3からの圧油が旋回用およびドーザ用の制御バルブV3,V4を通った後、流路切換えバルブV14を経てスペーサブロックB3に流入し、フロント作業用の制御バルブ群V5〜V9群に供給されることになる。
また、この例では、エンジン3のアクセル装置を自動的に操作するオートアイドリング制御システムが備えられている。すなわち、図3に示すように、エンジン3のガバナ21は、電気アクチュエータ22によって操作されるようになっており、この電気アクチュエータ22を作動制御する制御装置23に、搭乗運転部4に備えたポテンショメータ利用のアクセル設定器24と、前記パイロット油路a1,a2,a3に接続した圧力スイッチ25とが接続されており、運転者がアクセル設定器24を任意に設定することで作業時のアクセル設定がなされる。
そして、図2の回路において、制御バルブV1〜V9の全てが中立にある状態では、前記パイロット油路a1,a2,a3の全てがドレンされているために圧力スイッチ25は感圧作動することがなく、この状態では、ガバナ21は予め設定されているアイドリング位置にまで電気アクチュエータ22によって自動的にアクセルダウン制御される。そして、制御バルブV1〜V9のうちのいずれか一つでも操作されると、パイロット油路a1,a2,a3のいずれかに圧が立ち、これが圧力スイッチ25で検知される。圧力スイッチ25が感圧作動すると、ガバナ21はアクセル設定器24で設定されたアクセル位置まで電気アクチュエータ22によって自動的にアクセルアップ制御される。つまり、フロント作業あるいは走行が行われていない非作業時には、エンジン3の回転数を自動的に所定のアイドリング回転にまで落として騒音の低減および燃費の向上を図り、作業あるいは走行が行われるとエンジン3の回転速度を設定した回転数にまで自動的に上げて、必要な油圧動力を供給して所望の作業あるいは走行を効率よく行うことができるようになっているのである。
そして、図2の回路において、制御バルブV1〜V9の全てが中立にある状態では、前記パイロット油路a1,a2,a3の全てがドレンされているために圧力スイッチ25は感圧作動することがなく、この状態では、ガバナ21は予め設定されているアイドリング位置にまで電気アクチュエータ22によって自動的にアクセルダウン制御される。そして、制御バルブV1〜V9のうちのいずれか一つでも操作されると、パイロット油路a1,a2,a3のいずれかに圧が立ち、これが圧力スイッチ25で検知される。圧力スイッチ25が感圧作動すると、ガバナ21はアクセル設定器24で設定されたアクセル位置まで電気アクチュエータ22によって自動的にアクセルアップ制御される。つまり、フロント作業あるいは走行が行われていない非作業時には、エンジン3の回転数を自動的に所定のアイドリング回転にまで落として騒音の低減および燃費の向上を図り、作業あるいは走行が行われるとエンジン3の回転速度を設定した回転数にまで自動的に上げて、必要な油圧動力を供給して所望の作業あるいは走行を効率よく行うことができるようになっているのである。
なお、本発明は、以下のように変形して実施することもできる。
[1]オートアイドリングシステムにおいて、制御バルブ群V1〜V9が切換え操作されたことを検出する手段として、バルブスプール自体が中立位置から外れたことをスイッチやセンサで電気的に検出したり、手元の操作レバーの操作を電気的に検出するようにすることもでき、この場合には、前記流路切換えバルブV13,V14を電磁切換えバルブにして実施することもできる。
[2]オートアイドリングシステムを備えない機種では、前記流路切換えバルブV13,V14を切換える専用のパイロット油路a1,a3を備えてもよい。
[1]オートアイドリングシステムにおいて、制御バルブ群V1〜V9が切換え操作されたことを検出する手段として、バルブスプール自体が中立位置から外れたことをスイッチやセンサで電気的に検出したり、手元の操作レバーの操作を電気的に検出するようにすることもでき、この場合には、前記流路切換えバルブV13,V14を電磁切換えバルブにして実施することもできる。
[2]オートアイドリングシステムを備えない機種では、前記流路切換えバルブV13,V14を切換える専用のパイロット油路a1,a3を備えてもよい。
3 エンジン
9 フロント作業装置
21 ガバナ
a1〜a3 パイロット油路
p1〜p3 ポンプポート
V1〜V9 制御バルブ
V13,V14 流路切換えバルブ
9 フロント作業装置
21 ガバナ
a1〜a3 パイロット油路
p1〜p3 ポンプポート
V1〜V9 制御バルブ
V13,V14 流路切換えバルブ
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