JP5009494B2 - 油圧破砕機 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧ショベル等の作業台車のアームに装着されて破砕作業を行う油圧破砕機に関する。
近年、油圧破砕機がコンクリートや鉄骨構造物等の解体に多く用いられている。油圧破砕機は破砕機本体に支持された破砕アームを有し、破砕アームが破砕対象物を挟圧破砕する。油圧破砕機には破砕機本体を旋回可能に構成したものが多い。破砕作業の際、破砕機本体を旋回させて、破砕対象物の形状や状態に応じて油圧破砕機の姿勢や破砕アームの開閉方向を調整する。
破砕機本体の旋回方法は当てまわし式と油圧旋回式に大別される。当てまわし式の油圧破砕機には、破砕機本体の旋回輪に複数の円錐穴が設けられ、固定ブラケットに装着された鋼球がスプリングによって付勢されて各円錐穴に着座しているものがある。スプリングから鋼球に働くブレーキ力よりも大きな力を加えることで、各鋼球を隣接する円錐穴に移動させ、破砕機本体を当てまわす。このような当てまわし式では鋼球と鋼球に接触する円錐穴等に磨耗が生じる。当てまわし式と比較すると、油圧旋回式は旋回操作が非常に容易であり、鋼球等の磨耗部分がなく、保守も容易である。このため、油圧旋回式に対するニーズが高い。しかし、油圧旋回式には、油圧破砕機を搭載する作業台車に旋回用の油圧配管を配設する必要があるという欠点がある。
この欠点を解決するため、旋回用の油圧配管を作業台車に配設することなく油圧旋回を可能とした油圧破砕機の油圧回路が提唱されている(特許文献1を参照)。
この油圧回路を図7に示す。油圧破砕機の破砕機本体を旋回させる油圧モータ110が固定ブラケット111内に配置され、往復の開用油圧流路112と閉用油圧流路113が破砕アームを開閉する油圧シリンダ115に接続されている。油圧シリンダ115は、開用油圧流路112から作動油が供給されると縮小して破砕アームの開動作を行い、閉用油圧流路113から作動油が供給されると伸長して破砕アームの閉動作を行う構成となっている。
開用油圧流路112から枝管116が分岐し、油圧モータ110に接続されている。枝管116には、リリーフ弁120が設置されており、開動作遅延手段118がリリーフ弁120と油圧モータ110の間に設置されている。また、閉用油圧流路113から枝管113が分岐し、油圧モータ110に接続されている。枝管117には、逆止弁119が設置され、作動油が閉用油圧流路113から油圧モータ110へ流入することを阻止する構成となっている。
この油圧破砕機では、破砕アームの開動作中には開用油圧流路112が所定の圧力まで上昇せず、リリーフ弁120が閉じており、枝管116が油圧モータ110に連通していない。破砕アームが開きエンドとなり、開用油圧流路112の圧力が所定の圧力まで上昇すると、リリーフ弁120が開く。リリーフ弁120が開いた後、遅延して開動作遅延手段118が開き、枝管116が油圧モータ110に連通し、作動油が開用油圧流路112から油圧モータ110に流れ、破砕機本体が旋回する。したがって、したがって、破砕機本体の旋回が可能となるのは、破砕アームが開きエンドとなった後であり、破砕作業中に破砕機本体が旋回することが防止されている。また、破砕アームが開きエンドとなった後、一定時間以上操作を継続すれば破砕機本体が旋回するので、破砕機本体の旋回のために新たにレバー等を操作する必要がなく、使い勝手が良い。
なお、通常、開用油圧流路112と閉用油圧流路113には圧力計が装備されておらず、操作者が破砕アームが開きエンドとなったことを視認した後、破砕機本体を旋回の必要性を判断し、必要に応じて破砕機本体の旋回を行う。
特開2001−116005号公報
しかしながら、前述の油圧回路を有する油圧破砕機には、操作者が破砕機本体の旋回を意図しない場合であっても破砕機本体が旋回する可能性が存在する。
例えば、ビル等の構造物を解体する場合、油圧破砕機で破砕作業を行いつつ、油圧破砕機を被破砕構造物の内部に進入させることが多い。このため、破砕作業が被破砕構造物内の狭い空間で行われる。
作業能率向上のため、操作者は、破砕アームの開動作中に次の破砕作業の位置決め等を行い、被破砕構造物内の狭い空間で破砕アームの開動作を行うことがある。
このとき、開動作中の破砕アームが周囲の破砕対象物に接触しやすく、破砕アームの開動作に抵抗が加わりやすい。強度を確保するため油圧シリンダ115のロッドの径が太くなっており、破砕アームの開動作中における油圧シリンダ115の受圧面積が小さい。したがって、破砕アームの開動作に抵抗が加わると、開用油圧流路112の圧力が直ちに上昇して所定圧力に達し、リリーフ弁120が開き、その後、開動作遅延手段118も開き、枝管116が油圧モータ110に連通する。このため、油圧モータ110が回転し、破砕機本体が旋回してしまう。破砕アームの開動作中に生じる破砕機本体の旋回は、操作者が意図しない突発的なものであり、作業能率に少なからぬ影響を与える。また、破砕機本体の突発的な旋回は、破砕ガラの落下や破砕対象物の崩壊の原因となり、安全上重大な問題である。
したがって、開用油圧流路112の圧力を用いて開動作遅延手段118を開閉し、枝管116の閉止と連通とを切り替えることには、作業の安全上及び能率上の問題が存在する。
また、操作者が破砕機本体を旋回させることができるのは、破砕アームが開動作中に障害物に接触して突発的に旋回する場合以外は破砕アームが開きエンドとなったときに限定されているので、作業能率が低下する場合がある。例えば、作業現場が変わるなどして破砕対象物が小さくなり、破砕アームを開きエンドまで開く必要がない場合であっても、破砕機本体を旋回させるときは、旋回の度に破砕アームを開きエンドまで開かねばならず、無駄な時間が生じ、作業能率が低下する。
本発明は、上記問題を解決するものであり、その目的とするところは、操作者が意図したときのみ破砕機本体が旋回し、操作者が意図しない破砕機本体の旋回が防止され、安全性と確実性に優れ、作業能率が向上する油圧破砕機を提供することである。
本発明は、その課題を解決するために以下のような構成をとる。
すなわち、本発明のうちの一態様に係る油圧破砕機は、破砕アームと、該破砕アームを開閉可能に支持する破砕機本体と、該破砕機本体を旋回可能に作業台車のアームに接続する固定ブラケットと、前記破砕機本体に配置されて破砕アームの開閉を行う油圧シリンダと、前記破砕機本体の旋回を行う油圧モータとを有する油圧破砕機において、前記作業台車側から前記油圧シリンダに接続された開閉用油圧流路と、前記油圧シリンダから前記油圧モータに接続された旋回用油圧流路と、該旋回用油圧流路の連通と閉止とを前記油圧シリンダの伸縮された位置に応じて切り替えるように前記油圧シリンダに設けられた旋回用油圧流路開閉手段と、前記旋回用油圧流路を連通させる際に前記油圧モータが回転するまでの遅延時間を与えるように前記油圧シリンダに設けられた遅延手段と、前記破砕アームの開閉方向と位置に応じて前記破砕機本体の旋回を可能とする旋回制御手段とを有する油圧破砕機であって、前記遅延手段は、前記油圧シリンダ内に設けられるとともにその伸縮位置に応じて嵌合状態と非嵌合状態とに遷移するようにシリンダチューブのエンドプレートに形成された突出部およびこれに対向してピストンの先端に形成された凹部からなるクッション室と、該クッション室に連通するように前記エンドプレートに形成されたエンドプレートポートに接続されるとともに前記油圧シリンダの伸長側油室に接続される前記開閉用油圧流路から分岐された分岐油圧流路に連通する可変絞りとを有し、前記クッション室と突出部とが嵌合されたときに限って、前記伸長側油室から前記開閉用油圧流路に排出される作動油が前記可変絞りによって絞られて、前記ピストンの速度が減速するようになっている。
上記本発明の一態様に係る油圧破砕機によれば、開閉用油圧シリンダの伸縮された位置に応じて、旋回用油圧流路の連通と閉止が切り替わり、開閉用油圧シリンダが所定の位置にあるときにのみ、破砕機本体が旋回する。開閉用油圧シリンダが所定の位置になければ、破砕機本体が旋回しない。したがって、操作者は破砕機本体が旋回可能か否かを容易に認識でき、破砕機本体が突発的に旋回することが防止される。また、遅延手段が与える遅延時間内に、操作者は破砕機本体を旋回させるか否か判断できる。
上記本発明の一態様に係る油圧破砕機によれば、油圧シリンダが旋回用油圧流路開閉手段を有するので、必要部品数が減り、部品配置の自由度が向上し、コストが低減する。また、遅延手段が油圧シリンダに設けられているので、必要部品数が減り、部品配置の自由度が向上し、コストが低減する。
特に、上記本発明の一態様に係る油圧破砕機によれば、油圧シリンダ内に設けられるとともにその伸縮位置に応じて嵌合状態と非嵌合状態とに遷移するようにシリンダチューブのエンドプレートに形成された突出部およびこれに対向してピストンの先端に形成された凹部からなるクッション室と、該クッション室に連通するようにエンドプレートに形成されたエンドプレートポートに接続されるとともに油圧シリンダの伸長側油室に接続される開閉用油圧流路から分岐された分岐油圧流路に連通する可変絞りとによって遅延手段を構成しており、クッション室と突出部とが嵌合されたときに限って、伸長側油室から開閉用油圧流路に排出される作動油が可変絞りによって絞られて、ピストンの速度が減速するようになっているので、これにより、操作者は破砕アームの開き速度の減速を視認してから、破砕アームが開き(または閉じ)エンドとなるまでの時間が遅延時間となり、この遅延時間内に操作者が破砕機本体を旋回させるか否かを判断できる。
本発明は、上記のような油圧破砕機であるので、操作者が意図したときのみ破砕機本体が旋回し、操作者が意図しない破砕機本体の旋回が防止され、安全性と確実性に優れ、作業能率が向上する。
以下、本発明の実施形態について説明するが、第1〜3の参考例については、請求項1に係る発明の実施の形態には含まれない。
第1の参考例を図1から図3を参照しつつ説明する。
図1に示すように、油圧破砕機1は破砕機本体2と固定ブラケット3を有する。固定ブラケット3が作業台車のアームに固定され、破砕機本体2が固定ブラケット3に旋回輪4を介して接続されている。旋回輪4は内輪と外輪を有し、内輪が破砕機本体2に固定され、外輪が固定ブラケット3に固定されている。固定ブラケット3に設置された油圧モータ5の出力歯車が、旋回輪4の内輪の歯車と噛み合っている。
破砕機本体2に破砕アーム6が開閉可能に支持されており、油圧シリンダ10が破砕アーム6を開閉する油圧アクチュエータとして破砕機本体2に設置されている。油圧シリンダ10が縮小すると破砕アーム6が開動作を行い、油圧シリンダ10が伸長すると破砕アーム6が閉動作を行い、油圧シリンダ10のピストンが縮小側ストロークエンドに達すると、破砕アーム6が開きエンドとなり、ピストンが伸長側ストロークエンドに達すると、破砕アーム6が閉じエンドとなる構成となっている。
図2に示すように、開閉用油圧流路80、81が作業台車からスイベル73を通って油圧シリンダ10に接続されている。油圧シリンダ10の縮小時に、開閉用油圧流路80が作動油の供給側となり、開閉用油圧流路81が作動油の排出側となり、油圧シリンダ10の伸長時に、開閉用油圧流路81が作動油の供給側となり、開閉用油圧流路80が作動油の排出側となる構成となっている。
ここまで述べた油圧破砕機1の構成を、以下、基本的構成という。
ロッドガード12が油圧シリンダ10のピストンロッドに装着されている。油圧シリンダ10のピストンが縮小側ストロークエンドに達すると、ロッドガード12が後述する切替弁30のスプール31を押し、油圧シリンダ10のピストンが縮小側ストロークエンドから離れると、ロッドガード12がスプール31から離れる構成となっている。
破砕機本体2側において、旋回用油圧流路90が開閉用油圧流路80から分岐して切替弁30の一次側に接続されている。切替弁30は機械式のカム操作式弁であり、旋回用油圧流路開閉手段をなす。破砕機本体2における切替弁30の設置位置は、切替弁30が破砕機本体2から外部に露出しない位置となっている。切替弁30はバネによって付勢されたスプール31を有し、ロッドガード12がスプール31を押すと、切替弁30が開位置となり、ロッドガード12がスプール31から離れると、切替弁30が閉位置となる構成となっている。
旋回用油圧流路91が切替弁30の二次側からスイベル74を通って後述する遅延弁40のポート44に接続されており、破砕機本体2側で、逆止弁60が旋回用油圧流路91に設置されている。逆止弁60の向きは遅延弁40から切替弁30に作動油を流す向きである。切替弁30が開位置にある場合に、旋回用油圧流路91が逆止弁60をバイパスして連通し、切替弁30が閉位置にある場合に、旋回用油圧流路91が逆止弁60によって閉止される構成となっている。
図2及び図3に示す遅延弁40はキャビティ方式の遅延弁であり、遅延手段をなし、ピストン41、一次側油室42、二次側油室43、ポート44、45、46、47を有する。一次側油室42と二次側油室43がピストン41の両側にあり、ポート44が一次側油室42側端に形成され、ポート46、47が二次側油室43側端に形成され、ポート45が中央よりもやや一次側油室42寄り位置に形成されている。ピストン41が二次側油室43側端まで動くとポート45が開き、遅延弁40が開状態となり、ピストン41が一次側油室42側に向かって動くとポート45が閉じ、遅延弁40が閉状態となる構成となっている。
旋回用油圧流路92が遅延弁40のポート45から油圧モータ5に接続されており、可変絞り50が旋回用油圧流路92に設置されている。
油圧モータ5は過負荷時や当てまわし時に備えて一般的なブレーキ弁72を有する。
旋回用油圧流路93が油圧モータ5から固定ブラケット3側の開閉用油圧流路81に接続されており、逆止弁61が旋回用油圧流路93に設置されている。逆止弁61の向きは油圧モータ5から旋回用油圧流路81に作動油を流す向きである。
遅延弁流路95が固定ブラケット3側の開閉用油圧流路81から分岐している。遅延弁流路95は分岐遅延弁流路97、98に分かれ、分岐遅延弁流路97、98が遅延弁40のポート46、47に接続されている。可変絞り51が分岐遅延弁流路97に設置され、逆止弁62が分岐遅延弁流路98に設置されている。逆止弁62の向きは遅延弁流路95から遅延弁40に作動油を流す向きである。
次に、作用について説明する。
まず、油圧シリンダ10が縮小し、破砕アーム6が開動作を行う場合について述べる。なお、最初、遅延弁40が閉状態にあるものとする。
開閉用油圧流路80が作動油の供給側となって高圧となり、開閉用油圧流路81が作動油の排出側となって低圧となり、油圧シリンダ10が縮小する。油圧シリンダ10のピストンが縮小側ストロークエンドに達するまでは、ロッドガード12が切替弁30のスプール31から離れており、切替弁30が閉位置にあり、旋回用油圧流路91が閉止されている。したがって、作動油が開閉用油圧流路80から旋回用油圧流路90を通って旋回用油圧流路91に流れることはない。
油圧シリンダ10のピストンが縮小側ストロークエンドに達すると、破砕アーム6が開きエンドとなるとともに、ロッドガード12が切替弁30のスプール31を押し、切替弁30が開位置に切り替わる。切替弁30が開位置になると、旋回用油圧流路91が逆止弁60をバイパスして連通する。作動油が開閉用油圧流路80から旋回用油圧流路90、91を通って遅延弁40の一次側油室42に流れる。遅延弁40のピストン41が二次側油室43側端まで動き、二次側油室43の作動油が分岐遅延弁流路97及び遅延弁流路95を通って開閉用油圧流路81に排出される。二次側油室43から排出される作動油が可変絞り51によって絞られ、ピストン41の速度が減速し、遅延弁40が徐々に開状態となる。
遅延弁40が開状態となると、作動油が遅延弁40の一次側油室42から旋回用油圧流路92を通って油圧モータ5に流れ、油圧モータ5が駆動して破砕機本体2が旋回する。旋回用油圧流路92の可変絞り50において作動油の流量を調整することにより破砕機本体2の旋回速度が調整される。そして、作動油が油圧モータ5から旋回用油圧流路93を通って開閉用油圧流路81に流れる。
破砕機本体2が旋回したら、油圧モータ5への作動油の供給を絶って油圧モータ5を停止し、破砕機本体2の旋回を停止する。破砕機本体2の旋回を停止したら、作業台車のアームで破砕機本体2の位置決めを行う。そして、油圧シリンダ10を伸長して破砕アーム6を閉じ、破砕アーム6で破砕対象物を挟圧破砕し、破砕作業を行う。開閉用油圧流路81が作動油の供給側となって高圧となり、開閉用油圧流路80が作動油の排出側となって低圧となり、油圧シリンダ10が伸長する。油圧シリンダ10が伸長すると、ロッドガード12が切替弁30のスプール31から離れ、切替弁30が閉位置に切り替わり、旋回用油圧流路91が逆止弁60によって閉止される。
作動油が開閉用油圧流路81から遅延弁流路95及び分岐遅延弁流路97、98を通って遅延弁40の二次側油室43に流れる。遅延弁40のピストン41が一次側油室42側端まで動き、一次側油室42の作動油が旋回用油圧流路91、90を通って開閉用油圧流路80に排出され、遅延弁40が閉状態に戻る。
破砕アーム6で破砕対象物を挟圧破砕したら、油圧シリンダ10を縮小して破砕アーム6を開く。破砕アーム6を開いたら、必要に応じて破砕機本体2を旋回させ、次の破砕作業のために破砕機本体2の位置決めを行う。
以上のような油圧破砕機1であるので、破砕機本体2が旋回するのは、油圧シリンダ10が縮小側ストロークエンドまで縮小して破砕アーム6が開きエンドとなるときのみであり、破砕アーム6が開閉動作中に、破砕機本体2が旋回することはない。
破砕アーム6が開きエンドとなってから遅延弁40が開状態となるまでの時間が遅延時間となり、この遅延時間内に操作者が破砕機本体2を旋回させるか否かを判断できる。遅延時間の調節は可変絞り51の絞りを調整して行うことができる。
切替弁30が破砕機本体2から外部に露出しない位置に設置されているので、切替弁30のスプール31が破砕対象物や破砕ガラ等と接触することが防止されており、スプール31が破砕対象物等と接触して切替弁30が偶発的に開位置となることはなく、破砕機本体2が突発的に旋回することもない。したがって、操作者が意図したときのみ破砕機本体2が旋回することとなり、油圧破砕機1の安全性と確実性が優れたものとなる。
なお、本参考例において、旋回用油圧流路90が開閉用油圧流路81から分岐して切替弁30の一次側に接続する構成とするとともに、破砕アーム6が閉じエンドとなるときにロッドガード12が切替弁30のスプール31を押し、切替弁30が開位置となるように構成すれば、被破砕構造物を挟圧破砕した後、露出した鉄筋を破砕アーム6でつまんで旋回することも可能である。
参考例において、油圧シリンダ10のロッドガード12が切替弁30のスプール31を押す構成としたが、代わりに、破砕アーム6の状態に応じて位置が変化する他のものがスプール31を押す構成としてもよい。例えば、油圧シリンダ10のピストンロッドがスプール31を押す構成としてもよく、破砕アーム6がスプール31を押す構成としてもよく、破砕アーム6の動作に応じて揺動する油圧シリンダ10自身がスプール31を押す構成としてもよい。
次に、第2の参考例を図4を参照しつつ説明する。第1の参考例と同様の構成のものには同じ符号を付する。
油圧破砕機1は、第1の参考例で図1に示したものと同様の基本的構成を有する。
油圧シリンダ10のロッドガード12上に可変ドッグ13が形成されている。可変ドッグ13は旋回制御手段の一部をなし、ロッドガード12上でその位置を変更可能に構成されている。油圧シリンダ10が縮小又は伸長すると可変ドッグ13が動き、可変ドッグ13が所定の位置に来ると、可変ドッグ13が切替弁30のスプール31を押し、可変ドッグ13が所定の位置から離れると、可変ドッグ13がスプール31から離れる構成となっている。
破砕機本体2側において、分岐油圧流路82が開閉用油圧流路80から分岐し、分岐油圧流路83が開閉用油圧流路81から分岐し、それぞれ、切替弁35の一次側に接続されており、切替弁35の二次側に旋回用油圧流路90と遅延弁流路96が接続されている。切替弁35は機械式弁であり、旋回制御手段の一部をなす。切替弁35が一方の位置にある場合は、分岐油圧流路82が旋回用油圧流路90に接続され、分岐油圧流路83が遅延弁流路96に接続され、切替弁35が他方の位置にある場合は、分岐油圧流路82が遅延弁流路96に接続され、分岐油圧流路83が旋回用油圧流路90に接続される構成となっている。
第1の参考例と同様に、旋回用油圧流路90が切替弁30の一次側に接続され、旋回用油圧流路91が切替弁30の二次側から遅延弁40のポート44に接続され、逆止弁60が旋回用油圧流路91に設置されている。ただし、可変ドッグ13が切替弁30のスプール31を押すと、切替弁30が開位置となり、可変ドッグ13がスプール31から離れると、切替弁30が閉位置となる構成となっている。
第1の参考例と同様に、旋回用油圧流路92が遅延弁40のポート45から油圧モータ5に接続され、可変絞り50が旋回用油圧流路92に設置されている。そして、旋回用油圧流路93が、油圧モータ5から固定ブラケット3側の開閉用油圧流路81に接続され、逆止弁61が旋回用油圧流路93に設置されている。
旋回用油圧流路94が逆止弁61と油圧モータ5の間で旋回用油圧流路93から分岐して開閉用油圧流路80に接続され、逆止弁63が旋回用油圧流路94に設置されている。逆止弁63の向きは油圧モータ5から開閉用油圧流路80に作動油を流す向きである。
遅延弁流路96が分岐遅延弁流路97、98に分岐し、第1の参考例と同様に、分岐遅延弁流路97、98が遅延弁40のポート46、47に接続され、可変絞り51が分岐遅延弁流路97に設置され、逆止弁62が分岐遅延弁流路98に設置されている。
次に、作用について説明する。
破砕アーム6が閉じエンドとなるときに破砕機本体2を旋回させる場合について述べる。
可変ドッグ13の位置を調整して、油圧シリンダ10が伸長側ストロークエンドまで伸長して破砕アーム6が閉じエンドとなるときに、可変ドッグ13が切替弁30のスプール31を押すようにする。切替弁35を切り替えて、分岐油圧流路82と遅延弁流路96とを接続し、分岐油圧流路83と旋回用油圧流路90とを接続する。なお、最初、遅延弁40が閉状態にあるものとする。
開閉用油圧流路81が作動油の供給側となって高圧となり、開閉用油圧流路80が作動油の排出側となって低圧となると、油圧シリンダ10が伸長し、破砕アーム6が閉動作を行う。油圧シリンダ10のピストンが伸長側ストロークエンドに達するまでは、可変ドッグ13が切替弁30のスプール31から離れており、切替弁30が閉位置にあり、旋回用油圧流路91が閉止されており、作動油が開閉用油圧流路81から旋回用油圧流路90を通って旋回用油圧流路91に流れることはない。
油圧シリンダ10のピストンが伸長側ストロークエンドに達すると、破砕アーム6が閉じエンドとなるとともに、可変ドッグ13が切替弁30のスプール31を押し、スプール31が開位置に切り替わる。旋回用油圧流路91が逆止弁60をバイパスして連通し、作動油が開閉用油圧流路81から分岐油圧流路83及び旋回用油圧流路90、91を通って遅延弁40の一次側油室42に流れ、遅延弁40の二次側油室43の作動油が分岐遅延弁流路97及び遅延弁流路96を通って開閉用油圧流路81に排出され、遅延弁40が徐々に開状態となる。
遅延弁40が開状態となると、作動油が一次側油室42から旋回用油圧流路92を通って油圧モータ5に流れ、油圧モータ5が駆動して破砕機本体2が旋回する。旋回用油圧流路92の可変絞り50において作動油の流量を調整することにより破砕機本体2の旋回速度が調整される。そして、作動油が油圧モータ5から旋回用油圧流路93、94を通って低圧の開閉用油圧流路80に流れる。開閉用油圧流路81が高圧であるので、逆止弁61が閉じており、作動油が油圧モータ5から開閉用油圧流路81には流れない。
破砕機本体2が旋回したら、油圧モータ5への作動油の供給を絶って破砕機本体2の旋回を停止する。破砕機本体2の旋回を停止したら、作業台車のアームで破砕機本体2の位置決めを行ってから、破砕アーム6の開動作を行う。開閉用油圧流路80が作動油の供給側となって高圧となり、開閉用油圧流路81が作動油の排出側となって低圧となり、油圧シリンダ10が縮小し、可変ドッグ13が切替弁30のスプール31から離れ、切替弁30が閉位置に切り替わる。
作動油が開閉用油圧流路80から遅延弁流路96及び分岐遅延弁流路97、98を通って遅延弁40の二次側油室43に流れ、遅延弁40のピストン41が動く。一次側油室42の作動油が旋回用油圧流路91、90及び分岐油圧流路83を通って開閉用油圧流路81に排出され、遅延弁40が閉状態に戻る。
破砕アーム6が開きエンドとなるときに破砕機本体2を旋回させる場合には、可変ドッグ13の位置を調整し、油圧シリンダ10が縮小側ストロークエンドまで縮小して破砕アーム6が開きエンドとなるときに、可変ドッグ13が切替弁30のスプール31を押すようにし、切替弁35を切り替えて、分岐油圧流路82と旋回用油圧流路90とを接続し、分岐油圧流路83と遅延弁流路96とを接続する。
開動作を行う破砕アーム6が所定の位置になるときに破砕機本体2を旋回させる場合には、可変ドッグ13の位置を調整し、破砕機本体2が旋回するときの破砕アーム6の位置に対応する位置で可変ドッグ13が切替弁30のスプール31を押すようにし、切替弁35を切り替えて、分岐油圧流路82と旋回用油圧流路90とを接続し、分岐油圧流路83と遅延弁流路96とを接続する。
閉動作を行う破砕アーム6が所定の位置になるときに破砕機本体2を旋回させる場合には、可変ドッグ13の位置を調整し、破砕機本体2が旋回するときの破砕アーム6の位置に対応する位置で可変ドッグ13が切替弁30のスプール31を押すようにし、切替弁35を切り替えて、分岐油圧流路82と遅延弁流路96とを接続し、分岐油圧流路83と旋回用油圧流路90とを接続する。
以上のような油圧破砕機1であるので、破砕アーム6の開閉方向と位置が所定の状態となるときにのみ、破砕機本体2が旋回可能となる。作業現場が変わるなどして破砕対象物が小さくなり、破砕作業中に破砕アーム6を開きエンドまで開く必要がない場合、破砕アーム6の開口幅が破砕対象物よりもやや大きくなると破砕機本体2が旋回するように調節できる。破砕機本体2を旋回させる度に、破砕アーム6を開きエンドまで開く必要がなくなり、無駄な時間を削減でき、破砕作業の作業能率が向上する。
遅延弁40によって遅延時間が生じ、この遅延時間内に操作者が破砕機本体2を旋回させるか否かを判断できる。
切替弁30、35を破砕機本体2から外部に露出しない位置に設置すれば、切替弁30、35の各スプールが破砕対象物等と接触することが防止され、破砕機本体2が突発的に旋回することが防止される。操作者が意図したときのみ破砕機本体2が旋回することとなり、油圧破砕機1の安全性と確実性が優れたものとなる。
次に、第3の参考例を図5を参照しつつ説明する。第1の参考例と同様の構成のものには同じ符号を付する。
油圧破砕機1は、第1の参考例で図1に示したものと同様の基本的構成を有する。
油圧シリンダ10のシリンダチューブ14にシリンダポート15が形成されており、シリンダポート15が旋回用油圧流路開閉手段をなす。シリンダチューブ14内におけるシリンダポート15の開口位置は、ピストン11が縮小側ストロークエンドに達したときに縮小側油室18に連通する位置である。ピストン11が縮小側ストロークエンドに達すると、シリンダポート15が縮小側油室18に連通し、ピストン11が縮小側ストロークエンドから伸長側ストロークエンドに向かって動くと、まず、シリンダポート15がピストン11によって塞がれ、その後、シリンダポート15が伸長側油室19に連通する構成となっている。ピストン11には複数のピストンシールが装着されている。なお、図5では、シリンダポート15が縮小側油室18に連通した状態を示している。
開閉用油圧流路80が油圧シリンダ10の縮小側油室18に接続され、開閉用油圧流路81が油圧シリンダ10の伸長側油室19に接続され、リリーフ弁を内蔵する増速弁71が開閉用油圧流路80と開閉用油圧流路81との間に設置されている。
旋回用油圧流路90がシリンダポート15から逆止弁64に接続され、旋回用油圧流路91が逆止弁64から遅延弁40のポート44に接続されている。逆止弁64はパイロット操作逆止弁であり、パイロットライン70が開閉用油圧流路81から逆止弁64に接続されている。逆止弁64の向きはシリンダポート15から遅延弁40に作動油を流す向きである。逆止弁64のパイロット比は、シリンダポート15が縮小側油室18に連通したときに、縮小側油室18から逆止弁64に流れる作動油が逆止弁64を通過可能となるように、適切な値が選択されている。
固定ブラケット3側で、分岐油圧流路84が旋回用油圧流路91から分岐し開閉用油圧流路80に接続され、逆止弁65が分岐油圧流路84に設置されている。逆止弁65の向きは旋回用油圧流路91から開閉用油圧流路80に作動油を流す向きである。
固定ブラケット3には、第1の参考例と同様の構成を有する遅延弁40、旋回用油圧流路92、可変絞り50、油圧モータ5、旋回用油圧流路93、逆止弁61、遅延弁流路95、分岐遅延弁流路97、98、可変絞り51及び逆止弁62が設置されている。
次に、作用について説明する。
まず、油圧シリンダ10が伸長し、破砕アーム6が閉動作を行う場合について述べる。
開閉用油圧流路80が作動油の排出側となって低圧となり、開閉用油圧流路81が作動油の供給側となって高圧となり、油圧シリンダ10が伸長し、破砕アーム6が閉動作を行う。
ピストン11が縮小側ストロークエンドに達しているときは、シリンダポート15が縮小側油室18に連通し、ピストン11が伸長側ストロークエンドに向かって動くと、シリンダポート15がピストン11によって一旦塞がれ、その後、シリンダポート15が伸長側油室19に連通する。シリンダポート15が縮小側油室18に連通している間は、逆止弁64が開閉用油圧流路81の伸長側油圧をパイロット圧として閉じている。シリンダポート15が伸長側油室19に連通している間は、逆止弁64が自己圧をパイロット圧として閉じている。したがって、油圧シリンダ10が伸長する間は、逆止弁64が閉じており、作動油が旋回用油圧流路90から旋回用油圧流路91に流れない。
作動油が開閉用油圧流路81から遅延弁流路95及び分岐遅延弁流路97、98を通って遅延弁40の二次側油室43に流れ、遅延弁40のピストン41が動き、一次側油室42の作動油が旋回用油圧流路91及び分岐油圧流路84を通って低圧の旋回用油圧流路91に排出され、遅延弁40が閉状態となる。
破砕アーム6の閉動作が終わったら、開閉用油圧流路80が作動油の供給側となって高圧となり、開閉用油圧流路81が作動油の排出側となって低圧となり、油圧シリンダ10が縮小し、破砕アーム6が開動作を行う。
ピストン11が伸長側ストロークエンド側にある状態で、シリンダポート15が伸長側油室19に連通し、ピストン11が縮小側ストロークエンドに向かって動くと、シリンダポート15がピストン11によって一旦塞がれ、ピストン11が縮小側ストロークエンドに達すると、シリンダポート15が縮小側油室18に連通する。シリンダポート15が伸長側油室19に連通している間は、逆止弁64が自己圧、すなわち、開閉用油圧流路81に排出される作動油の背圧をパイロット圧として閉じている。シリンダポート15が縮小側油室18に連通すると、作動油が縮小側油室18から旋回用油圧流路90に流れる。縮小側油室18から旋回用油圧流路90を通って逆止弁64に流れる作動油の圧力は、それまで逆止弁64を閉じていたパイロット圧よりも非常に大きい。したがって、ピストン11が縮小側ストロークエンドに達し、シリンダポート15が縮小側油室18に連通することによって、逆止弁64が開き、旋回用油圧流路90と旋回用油圧流路91とが連通し、作動油が旋回用油圧流路90から旋回用油圧流路91に流れる。
作動油が旋回用油圧流路91から遅延弁40の一次側油室42に流れ、遅延弁40の二次側油室43の作動油が分岐遅延弁流路97及び遅延弁流路95を通って開閉用油圧流路81に排出され、遅延弁40は徐々に開状態となる。
遅延弁40が開状態となると、作動油が一次側油室42から旋回用油圧流路92を通って油圧モータ5に流れ、油圧モータ5が駆動して破砕機本体2が旋回する。旋回用油圧流路92の可変絞り50において作動油の流量を調整することにより破砕機本体2の旋回速度が調整される。そして、作動油が油圧モータ5から旋回用油圧流路93を通って開閉用油圧流路80に流れる。
破砕機本体2が旋回したら、油圧モータ5への作動油の供給を絶って破砕機本体2の旋回を停止する。破砕機本体2の旋回を停止したら、作業台車のアームで破砕機本体2の位置決めを行ってから、破砕アーム6の閉動作を行う。
以上のような油圧破砕機1であるので、破砕機本体2が旋回するのは破砕アーム6が開きエンドとなるときのみである。
ピストン11とシリンダポート15の位置関係により旋回用油圧流路91が閉止又は連通するので突発的に破砕機本体2が旋回することは防止され、操作者が意図したときのみ破砕機本体2が旋回し、油圧破砕機1の安全性と確実性が優れたものとなる。
遅延弁40によって遅延時間が生じ、この遅延時間内に操作者が破砕機本体2を旋回させるか否かを判断できる。
油圧シリンダ10が旋回用油圧流路開閉手段としてシリンダポート15を有するので、必要部品数を減らすことができ、部品配置の自由度が向上し、コスト低減が可能となる。
なお、パイロットライン70が開閉用油圧流路80から分岐して逆止弁64に接続する構成とするとともに、シリンダチューブ14内におけるシリンダポート15の開口位置を、ピストン11が伸長側ストロークエンドに達したときに伸長側油室19と連通する位置とすれば、破砕アーム6が閉じエンドとなるときのみ、破砕機本体2を旋回させることが可能となる。
次に、本発明の一態様を実施するための実施形態を図6を参照しつつ説明する。第1の参考例と同様の構成のものには同じ符号を付する。
油圧破砕機1は、第1の参考例で図1に示したものと同様の基本的構成を有する。
油圧シリンダ10は、シリンダチューブ14及びピストン11を有し、シリンダチューブ14にシリンダポート15が形成されており、シリンダポート15は第3の参考例と同様の構成を有する。
シリンダチューブ14のエンドプレート20に、シリンダチューブ14内に突出する突出部21が形成され、ピストン11先端に突出部21と嵌合可能にクッション室22が形成されている。エンドプレートポート23がエンドプレート20に形成されており、エンドプレートポート23によって伸長側油室19と後述する分岐油圧流路85とが連通している。突出部21、クッション室22及びエンドプレートポート23と、後述する分岐油圧流路85に設置された逆止弁66及び可変絞り52が、遅延手段をなす。
第1の参考例と同様に、油圧シリンダ10に開閉用油圧流路80、81が接続されており、開閉用油圧流路80が縮小側油室18に連通し、開閉用油圧流路81が伸長側油室19に連通している。
破砕機本体2側で、分岐油圧流路85が開閉用油圧流路81から分岐し、エンドプレートポート23に接続されている。逆止弁66及び可変絞り52が分岐油圧流路85に並列設置されており、逆止弁66の向きは開閉用油圧流路81からエンドプレートポート23に作動油を流す向きである。
旋回用油圧流路90がシリンダポート15から逆止弁64に接続されている。逆止弁64は第3の参考例と同様の構成を有する。旋回用油圧流路92が逆止弁64から油圧モータ5に直接接続され、旋回用油圧流路92に可変絞り50が設置されている。
第1の参考例と同様に、旋回用油圧流路93が油圧モータ5から開閉用油圧流路81に接続され、逆止弁61が旋回用油圧流路93に設置されている。
次に、作用について説明する。
開閉用油圧流路80が作動油の排出側となって低圧となり、開閉用油圧流路81が作動油の供給側となって高圧となると、油圧シリンダ10が伸長し、破砕アーム6が閉動作を行う。
油圧シリンダ10が伸長すると、作動油が、開閉用油圧流路81から伸長側油室19に直接流れるとともに、開閉用油圧流路81から分岐油圧流路85を通って伸長側油室19に流れる。
第3の参考例と同様に、油圧シリンダ10が伸長する間は、逆止弁64が閉じており、作動油が旋回用油圧流路90から旋回用油圧流路92に流れない。
破砕アーム6が閉動作を終わったら、開閉用油圧流路80が作動油の供給側となって高圧となり、開閉用油圧流路81が作動油の排出側となって低圧となり、油圧シリンダ10が縮小し、破砕アーム6が開動作を行う。作動油が伸長側油室19から直接開閉用油圧流路81に排出されるとともに、分岐油圧流路85の可変絞り52を通って開閉用油圧流路81に排出される。
ピストン11が縮小側ストロークエンドに接近し、エンドプレート20の突出部21がピストン11のクッション室22に嵌合すると、伸長側油室19から開閉用油圧流路81に排出される作動油が可変絞り52によって絞られ、ピストン11の速度が減速し、破砕アーム6の開き速度も減速する。
第3の参考例と同様に、ピストン11が縮小側ストロークエンドに達しシリンダポート15が縮小側油室18に連通して、逆止弁64が開き、作動油が逆止弁64を通って旋回用油圧流路90から旋回用油圧流路92に流れる。
作動油が旋回用油圧流路92から直接油圧モータ5に流れ、油圧モータ5が駆動して破砕機本体2が旋回する。旋回用油圧流路92の可変絞り50において作動油の流量を調整することにより破砕機本体2の旋回速度が調整される。そして、作動油が油圧モータ5から旋回用油圧流路93を通って開閉用油圧流路80に流れる。
以上のような油圧破砕機1であるので、破砕機本体2が旋回するのは破砕アーム6が開きエンドとなるときのみである。
ピストン11とシリンダポート15の位置関係により旋回用油圧流路92が閉止又は連通するので突発的に破砕機本体2が旋回することは防止され、操作者が意図したときのみ破砕機本体2が旋回し、油圧破砕機1の安全性と確実性が優れたものとなる。
操作者が破砕アーム6の開き速度の減速を視認してから、破砕アーム6が開きエンドとなるまでの時間が遅延時間となり、この遅延時間内に操作者が破砕機本体2を旋回させるか否かを判断できる。可変絞り52を調節することで、破砕アーム6の開き速度が減速してから開きエンドとなるまでの時間を調整できる。
油圧シリンダ10が旋回用油圧流路開閉手段及び遅延手段を有するので、必要部品数を減らすことができ、空間的余裕が小さな固定ブラケット3における各部品の配置の自由度が向上し、コスト低減が可能となる。
第1の参考例に係る油圧破砕機の断面図である。 第1の参考例に係る油圧破砕機の油圧回路の構成図である。 開状態にある遅延弁の構成図である。 第2の参考例に係る油圧破砕機の油圧回路の構成図である。 第3の参考例に係る油圧破砕機の油圧回路の構成図である。 本発明の一態様を実施するための一実施形態に係る油圧破砕機の油圧回路の構成図である。 従来の油圧破砕機の油圧回路の構成図である。
符号の説明
1 油圧破砕機
2 破砕機本体
3 固定ブラケット
4 旋回輪
5 油圧モータ
6 破砕アーム
10 油圧シリンダ
11 油圧シリンダのピストン
12 ロッドガード
13 可変ドッグ
14 シリンダチューブ
15 シリンダポート
18 縮小側油室
19 伸長側油室
20 エンドプレート
21 突出部
22 クッション室
23 エンドプレートポート
30、35 切替弁
31 切替弁のスプール
40 遅延弁
41 遅延弁のピストン
42 一次側油室
43 二次側油室
44、45、46、47 遅延弁のポート
50、51、52 可変絞り
60、61、62、63、64、65、66 逆止弁
70 パイロットライン
71 増速弁
72 ブレーキ弁
73、74 スイベル
80、81 開閉用油圧流路
82、83、84、85 分岐油圧流路
90、91、92、93、94 旋回用油圧流路
95、96 遅延弁流路
97、98 分岐遅延弁流路

Claims (1)

  1. 破砕アームと、該破砕アームを開閉可能に支持する破砕機本体と、該破砕機本体を旋回可能に作業台車のアームに接続する固定ブラケットと、前記破砕機本体に配置されて破砕アームの開閉を行う油圧シリンダと、前記破砕機本体の旋回を行う油圧モータとを有する油圧破砕機において、
    前記作業台車側から前記油圧シリンダに接続された開閉用油圧流路と、前記油圧シリンダから前記油圧モータに接続された旋回用油圧流路と、該旋回用油圧流路の連通と閉止とを前記油圧シリンダの伸縮された位置に応じて切り替えるように前記油圧シリンダに設けられた旋回用油圧流路開閉手段と、前記旋回用油圧流路を連通させる際に前記油圧モータが回転するまでの遅延時間を与えるように前記油圧シリンダに設けられた遅延手段と、前記破砕アームの開閉方向と位置に応じて前記破砕機本体の旋回を可能とする旋回制御手段とを有する油圧破砕機であって、
    前記遅延手段は、前記油圧シリンダ内に設けられるとともにその伸縮位置に応じて嵌合状態と非嵌合状態とに遷移するようにシリンダチューブのエンドプレートに形成された突出部およびこれに対向してピストンの先端に形成された凹部からなるクッション室と、該クッション室に連通するように前記エンドプレートに形成されたエンドプレートポートに接続されるとともに前記油圧シリンダの伸長側油室に接続される前記開閉用油圧流路から分岐された分岐油圧流路に連通する可変絞りとを有し、
    前記クッション室と突出部とが嵌合されたときに限って、前記伸長側油室から前記開閉用油圧流路に排出される作動油が前記可変絞りによって絞られて、前記ピストンの速度が減速するようになっていることを特徴とする油圧破砕機。
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