JP2000507341A - 温水温度制御方法並びに装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 熱交換器（１）の２次側で加熱された温水化された水道水の温度制御方法及び装置。即時応答と良好な温度安定性を達成するために、熱交換器の２次側（８、７）で温水化された水道水の温度変化と流量とが感知され（６、１２）、これら感知された変化に応じてレギュレーター（５）が、熱交換器の１次側（２、３）の流量を制御する設定手段（４）を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】 温水温度制御方法並びに装置 本発明は、熱交換器の２次側で加熱される水道水の温度を調整するための方法 並びに装置に関するものであり、当該方法及び装置では加熱された水道水の温度 及び流量が測定され、レギュレーターが熱交換器の１次側で流量を調速する設定 手段を制御する。 このような装置は、ドイツ特許出願公開第４２０６０７４号に開示のものが知 られており、熱交換器の１次側に、温水用貯水コンテナと循環ポンプとを含む密 閉循環回路を構成している。循環ポンプは、熱交換器の２次側で下がる温度と同 様に熱交換器の１次側で下がる温度に応答するレギュレーターにより制御され、 前記レギュレーターは熱交換器の時間単位の必須伝達エネルギー量を演算するよ うにプログラムされている。その他考慮すべき要件は、２次回路の流量センサで 感知される加熱水道水の流量である。この演算には、複数の（少なくとも４つの ）温度センサとそのレギュレーターへの接続部が必要となる。しかしそれでも公 知装置では、温水消費量が急激に変化する場合、良好な温度安定性を確立するこ とが困難である。 熱交換器とに類似する構造が地域集中加熱にも利用されており、ここでは熱交 換器を流れる公共の温水の流量を調速する設定手段とともに、ネットワークの往 復ラインが熱交換器の１次側に接続されている。 極少数の家屋単位であっても、多数の家屋単位であっても、家屋などでは日々 一定時間、温水消費量が急激にかつ比較的急速に変化する。流量が変化するとき 即ち、２次回路の水量が流出してしまい、まだ所望設定温度に加熱されていない 新しい水と交換されるとき、温度センサがその変化を感知するのに一定の遅れが 生じる。従って、レギュレーターが反応し熱交換器の１次回路の流量制御バルブ 制御を開始する前に温水の温度がかなり低下してしまう。 従って熱交換器の温水を加熱する場合、温水の流れが急激に変化する ときも水温を一定に保つということが問題になる。この問題点を解決する試みと して国際公表公報番号第ＷＯ８６／０６４５９号（カーレニウス）に記載のもの があり、２次回路はミキサーに接続され、熱交換器を通過して加熱された温水が 冷水（加熱されていない水）と混合されて、混合の割合はサーモスタットバルブ 手段により制御される。ここでは大きな流量変化は許容され得るが動的反応が充 分でない。サーモスタットに１次回路の設定手段を制御させる手段は、サーモス タットの状態が直に２次回路の水量温度に依存している事実により、原則として 前述と同様の問題を起こす。 スウェーデン第ＳＥ−Ｂ−３２８３８８号（オーバガード）に開示された別の 装置では、水道水は熱交換器で加熱されその１次側は地域集中加熱ネットワーク に接続されている。ここでは水道水回路（温水）にはサーモスタットバルブもし くは対応温度センサを省略している。代わりに集中加熱ネットワークに接続され たラインのバルブを直接制御する流量センサが存在する。温水流量の変動には即 反応できるが、温水の絶対温度は全く制御されず流入する水道水の温度や、集中 加熱ネットワーク中の水道水温度などの異なる要件で変化する。 この技術背景に対して、本発明は、熱交換器で加熱される水道水の温度をより 迅速且つ確実に制御することを目的としており、これにより流量が瞬間的に変化 しても温水温度は比較的小さい変動で本質的に一定に維持される。 本発明によれば、この目的は請求項１、５各々に記載した方法並びに装置によ り達成される。さらに好ましい特徴を請求項２乃至４並びに請求項６乃至８に各 々記載する。 本発明を２つの態様を表す添付図面に関し以下にさらに詳しく説明する。 図１は第１態様による本発明制御装置の略図を示す。 図２は第２態様の略図を示す。 図１は熱交換器１を示し、この１次側は前進（送り）ライン２と後退 （戻り）ライン３とで地域集中加熱ネットワークに接続されている。前進ライン ２には、熱交換器１の温水用２次回路に配置された温度センサ６からの信号に応 答してレギュレーター５により制御される、流量調整バルブ４が存在する。この ２次回路は、供給水給水ライン７と加熱された供給水、即ち加熱水道水用の排水 ライン８とを含む。この排水ラインはビルの複数の水道栓（図面では１つだけの 蛇口９を図示）に接続されるものである。熱交換器を流れる定常流は、循環ポン プ１１を備えたシャント（分岐）ライン１０の手段により維持される。 今迄説明してきたシステムそれ自体は基本的には公知のものである。 本発明では、温度センサ６は、２次回路の排水ライン８に好ましくは熱交換器 １付近に配され、排水ラインの水道水の瞬間的温度変化を感知するように設けら れている。 さらに流量センサ１２を２次回路内、好ましくは給水ライン７内に備え、予め 設定されたロード（荷重）範囲内の相対的流量の変動を計測する。この流量セン サは温水の流量の突然の増加もしくは減少の際に排水ライン８の温度が低下した り上昇する前に、一次回路の流量制御バルブ４を制御するように設けられたレギ ュレーター５にも接続している。これにより、初期の温度調節工程を短縮するこ とができるので、温水流が激しく変化しても、温水温度は実質的に一定にあるい は少なくとも限られた範囲内に維持される。 流量センサ１２により、一定遅れで温度センサ６により、感知される瞬間的な ロード変化の際には、まず相対流量変化の大きさに応答し、またシステム全体の 熱力特性をある程度考慮して、流量制御バルブ４がその位置を変化する。バルブ ４の位置変化はその独自のシステムに適応させたアルゴリズムによりこうして決 定される。アルゴリズムは、そのシステムの動的性質をまず考慮した上で、供給 された非加熱供給水に必要なエネルギーの変化をもとに、位置変化の度合を算出 する。 前進ライン２の温度及び又は前進ライン２と後退ライン３との圧力差が大きく 変化するシステムでは、温度センサ１３及び／又は圧力差セ ンサ１４を配して、レギュレーターにアルゴリズムを自動的に適応させてもよい 。 住居ビルで行った計測によれば、平均温水消費量（２４時間帯）はトップレベル の約２０％を占めている。このトップレベルは約５分間という蓄積された比較的 短時間に起っており、ピークは非常に短く、流量変化は非常に激しい。この事実 にもかかわらず、最大消費量ではなく蓄積もしくは平均消費量を基本にしてシス テムの寸法を決めても、本発明の制御装置により±２℃の温度安定性を保つこと が可能である。従って、本発明は、制御装置の簡易構造と即時応答性能により、 温水化された水道水の温度安定性の改良と同様、システムの投資コストをかなり 節約することが可能である。原則として、流量センサ１機と温度センサ１機のみ で十分である。 図２には簡略した態様を示し、各符号は図１と同様の構成を表している。唯一 異なる点は、流量センサ１２、温度センサ１３並びに差圧センサ１４がレギュレ ーター5'に修正感知信号を送信する温度センサ6'に接続されていることである。 流量が増加すると、温度センサは感知温度より低い温度に対応する信号を発信す る。この様な態様は、センサ１２、１３、１４、６'のみならず、レギュレータ ー５'において、交換（もしくは補充）が必要な現存のシステムを補充するもの として特に適している。 本発明の添付特許請求の範囲内で当該技術分野に従事する者は様々な異なる方 法により、本発明を実施できる。例えば、熱交換器を２つもしくはそれ以上を各 々直列及び／又は並列に接続した熱交換器を含むユニット構造としてもよい。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年９月１９日（１９９７．９．１９） 【補正内容】 請求の範囲 １． 複数の温水栓を有するビル内で、熱交換器の２次側で加熱されて温水化さ れた水道水の温度及び流量を測定し、レギュレーターが熱交換器の１次側の流量 を調速する設定手段を制御して温水の温度を制御する方法において、熱交換器の ２次側で温水の瞬間相対流量変化並びに熱交換器の排出側における温水の温度変 化を感知し、前記レギュレーターが温水を予め定められた温度に保つためにこれ ら瞬間的に感知された温度変化の度合いに応じて前記設定手段を制御することを 特徴とする温水温度制御方法。 ２． 感知された瞬間的な相対性流量変化に対応する感知信号が、熱交換器の排 出側で温水温度を感知するセンサに伝達され、これにより温水流量の増加の際に 、レギュレーターに対して、感知した温度よりも低い温度に対して温度センサ信 号がレギュレータに伝達される請求項１に記載の方法。 ３． 熱交換器の１次側の水温も感知され、この水温を利用して前記レギュレー ターと前記設定手段とを制御する請求項１又は請求項２に記載の方法。 ４． 熱交換器の１次側の差圧も感知し、この圧力差を利用して前記レギュレー ターと前記設定手段とを制御する請求項１乃至３のいずれか１つに記載の方法。 ５． 熱交換器（１）が流量制御設定手段（４）を備えた１次回路（２、３）か らの熱を、２次回路として機能を果たす温水回路（７、８、９）に送るように配 され、前記２次回路にはレギュレーター（５、５'）を介して前記設定手段（４ ）を制御する温度センサ（６、６'）が備えられ温水温度を一定に維持する温水 化された水道水の温度を制御する装置において、前記２次回路（７）内に温水用 流量センサ（１２）が備えられ、前記流量センサは瞬間的な相対性流動変化を感 知し、これに応答して前記レギュレーターを制御し、レギュレータ一（５、５' ）はまた熱交換器（１）の排出側の２次回路内に設置された前記温度センサ（６ 、６'）で感知した温度変化により制御されることとを特徴とする温水の温度を 制御する制御装置。 ６． 前記流量センサ（１２）は前記温度センサ（６'）に接続されている請求 項５記載の制御装置。 ７． 熱交換器（１）の１次回路の給水口（２）に別の温度センサ（１３）が設 置され、前記温度センサ（１３）により前記レギュレーター（５、５'）を制御 する請求項５または請求項６記載の制御装置。 ８．１次回路内の前進ライン２と後退ライン３との間に差圧センサ（１４）が設 置され、前記差圧センサ（１４）により前記レギュレーター（５、５'）を制御 する請求項５乃至７のいずれかに記載の制御装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ， ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ， ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，Ｎ Ｚ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ， ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 熱交換器の２次側で加熱されて温水化された水道水の温度及び流量を測定 し、レギュレーターが熱交換器の１次側の流量を調速する設定手段を制御して温 水の温度を制御する方法において、熱交換器の２次側で温水の瞬間相対流量変化 並びに熱交換器の排出側における温水の温度変化を感知し、前記レギュレーター がこれら瞬間的に感知された温度変化に応じて前記設定手段を制御することを特 徴とする温泉温度制御方法。 ２． 感知された瞬間的な相対性流量変化に対応する感知信号が、熱交換器の排 出側で温水温度を感知するセンサに伝達され、これにより温水流量の増加の際に 、レギュレーターに対して、感知した温度よりも低い温度に対して温度センサ信 号がレギュレータに伝達される請求項１に記載の方法。 ３． 熱交換器の１次側の水温も感知され、この水温を利用して前記レギュレー ターと前記設定手段とを制御する請求項１又は請求項２に記載の方法。 ４． 熱交換器の１次側の差圧も感知し、この圧力差を利用して前記レギュレー ターと前記設定手段とを制御する請求項１乃至３のいずれか１つに記載の方法。 ５． 熱交換器（１）が流量制御設定手段（４）を備えた１次回路（２、３）か らの熱を、２次回路として機能を果たす温水回路（７、８、９）に送るように配 され、前記２次回路にはレギュレーター（５、５'）を介して前記設定手段（４ ）を制御する温度センサ（６、６'）が備えられ温水温度を一定に維持する温水 化された水道水の温度を制御する装置において、前記２次回路（７）内に温水用 流量センサ（１２）が備えられ、前記流量センサは瞬間的な相対性流動変化を感 知し、これに応答して前記レギュレーターを制御し、レギュレーター（５、５' ）はまた熱交換器（１）の排出側の２次回路内に設置された前記温度センサ（６ 、６'）で感知した温度変化により制御さ れることとを特徴とする温水の温度を制御する制御装置。 ６． 前記流量センサ（１２）は前記温度センサ（６'）に接続されている請求 項５記載の制御装置。 ７． 熱交換器（１）の１次回路の給水口（２）に別の温度センサ（１３）が設 置され、前記温度センサ（１３）により前記レギュレーター（５、５'）を制御 する請求項５または請求項６記載の制御装置。 ８． １次回路内の前進ライン２と後退ライン３との間に差圧センサ（１４）が 設置され、前記差圧センサ（１４）により前記レギュレーター（５、５'）を制 御する請求項５乃至７のいずれかに記載の制御装置。