JP3039651U

JP3039651U - 熱交換式給湯装置

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Publication number: JP3039651U
Application number: JP1997000407U
Authority: JP
Inventors: 政行坂本
Original assignee: 政行坂本
Priority date: 1997-01-17
Filing date: 1997-01-17
Publication date: 1997-07-31
Anticipated expiration: 2003-01-17

Abstract

(57)【要約】【課題】飽和蒸気を用いて熱交換器得られた高温水を
ミキシングバルブで混合し、温度変化の少ない温水が得
られる熱交換式給湯装置を提供する。【解決手段】本考案は、水を供給する給水口、検出パ
イプに設けられたフロースイッチ、蒸気を供給する蒸気
供給口、蒸気をオンオフに開閉する開閉弁、水を蒸気に
よって温水にする熱交換器、得られた温水を給湯する温
水出口、および熱交換後の蒸気を排出するドレン出口を
備えた熱交換式給湯装置において：フロースイッチが給
水口から供給された水の一定量の流れを感知すると開閉
弁は開にされ蒸気を熱交換器に供給し、給水口から供給
された水と熱交換器で熱交換によって得られた温水とを
混合するミキシングバルブを備え、混合の結果得られた
温水を温水出口から供給するように構成される。その結
果、時間的に温度変化の少ない温水が得られる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は熱交換式給湯装置に関するものであり、より詳細には、飽和蒸気を用いた熱交換器で水を間接加熱し、温水を供給する熱交換式給湯装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３は従来の熱交換式給湯装置を示す構成図である。図３において、１は給水阻止弁、２はＹ型ストレーナ、３は逆止弁、４は熱交換用給水管、５は熱交換器、６は温度センサー、７は水高計、８は安全弁、９はサーマルスイッチ、１０は熱交換器、１１は空気抜弁、１２は温水送り阻止弁、１３は温水返り阻止弁、１４はテスト弁、１５は循環ポンプ、１６は逆止弁、４４は密閉式膨張タンクである。また、２０は操作盤、２１は蒸気逆止弁、２２はＹ型ストレーナ、２３は開閉弁、２５は温調弁、２６は熱交換用蒸気管、２７はテスト弁、２８はスチームストラップである。また３１は給水口、３２は温水出口、３３は蒸気供給口、３４はドレン出口３４、３５は温水返り口、３６は末端使用口である。

【０００３】従来の熱交換式給湯装置は、熱交換器５の出口側に設けられたヘッダ４５内の温度センサー６で温水の温度を感知し、その温水の温度に応じて温調弁２５の弁の開度を調整することによって熱交換器５の出口における温度を所定値に調整するものである。

【０００４】従来の熱交換式給湯装置は、大きく分けて水系、温水返り系および蒸気系とからなる。従来の熱交換式給湯装置においてどのようにして水が熱交換され温水として供給されるかについて説明する。

【０００５】まず水系について説明する。図３において、水は給水口３１から供給され、給水阻止弁１、Ｙ型ストレーナ２、逆止弁３を介して熱交換器５の熱交換用給水管４に導かれる。給水阻止弁１は工事およびメンテナンス等で給水口３１に挿入されたパイプをはずすときにＹ型ストレーナ２等に貯まった水が放流しないようにするための弁であり、Ｙ型ストレーナ２は水に含まれるゴミ等を阻止するためのフィルターであり、逆止弁３は末端使用口３７で温水を使用しないときに循環ポンプ１５の出力側の圧力が高くなるので、それのよって給水口３１からの水が熱交換用給水管４に流入することを阻止するための弁である。後に説明するように熱交換用給水管４で水は間接加熱され温水になる。熱交換用給水管４から出た温水は温度センサー６で温度調節のために温水の温度を感知する。

【０００６】さらに、温水は、水高計７、安全弁８、サーマルスイッチ９を含むヘッダ４５、空気抜弁１１、温水送り阻止弁１２、温水出口３２を介して末端使用口３７から給湯される。ここで、温水送り阻止弁１２は工事およびメンテナンス等で給水口３１に挿入されたパイプをはずすときに熱交換用給水管４の出口から温水送り阻止弁１２までの間の温水パイプに貯まった水が放流しないようにするための弁である。水高計７は温水パイプの温度および圧力を表示するメータであり、安全弁８は温水パイプの圧力が所定値を超えたときに安全のために圧力を抜くための弁であり、空気抜弁１１は温水パイプに含まれる空気を抜くための弁であり、サーマルスイッチ９は温水の温度を感知し、温水の温度に異常がある時に操作盤２０に知らせるためのものである。操作盤２０はサーマルスイッチ９からの値に基づいて開閉弁２３を操作して蒸気の供給を停止する等の措置をするためのものである。なお、水高計７、安全弁８は必要に応じてつけられるものである。

【０００７】次に、温水返り系について説明する。温水返り系は末端使用口３７で温水を使用しているときは温水の一部を循環させ温度コントロールを良くし、末端使用口３７で温水を使用しないときは末端使用口３７の部分に常時温水を供給するために温水を循環しておくためのものである。末端使用口３７の手前から温水を循環させ温水返り口３５に導く。温水返り口３５に導かれた温水は温水返り阻止弁１３、循環ポンプ１５、逆止弁１６を介して逆止弁３からの水と合流され、熱交換用給水管４に導かれる。

【０００８】循環ポンプ１５は温水返り水を循環させるためのポンプである。温水返り阻止弁１３は工事およびメンテナンス等で温水返り口３５に挿入されたパイプをはずすときに循環ポンプ１５等に貯まった水が放流しないようにするための弁であり、逆止弁１６は末端使用口３７で温水を使用するときに循環ポンプ１５を流れる温水の量が減少し温水の圧力が下がるので、そのときに逆止弁３からの水が逆流するのを防ぐための弁である。なお、テスト弁１４は温水返りパイプの途中に設けられ、温水返り口３５からの温水を逃がすことによって、熱交換式給湯装置を実際の使用状態と同じ状態にすることによって、末端使用口３７の場所まで行くことなく、熱交換式給湯装置の取り付け現場で温度設定および機器のテストを簡単に行うために設けられる。

【０００９】次に、蒸気系について説明する。高温の蒸気は蒸気供給口３３から供給され、蒸気逆止弁２１、Ｙ型ストレーナ２２、開閉弁２３、温調弁２５を介して熱交換器５の熱交換用蒸気管２６に導かれる。熱交換器５中で熱交換用蒸気管２６と熱交換用給水管４の間で間接的に熱交換が行われ、熱交換器５は給水口３１から供給された水を温水に変える。ここで、蒸気逆止弁２１は工事およびメンテナンス等で蒸気供給口３３に挿入されたパイプをはずすときにＹ型ストレーナ２２等に貯まった温水が放流しないようにするための弁であり、Ｙ型ストレーナ２２は蒸気に含まれるゴミ等を阻止するためのフィルターであり、開閉弁２３は非常時に操作盤２０からの指令によって蒸気の供給を停止する弁であり、温調弁２５は温度センサー６によって感知された温度に従って弁の開度を変化させ、すなわち、温度が高くなると温調弁２５を絞り、温度が低くなると温調弁２５を拡げることによって、蒸気の熱交換用蒸気管２６への流入量を制御するための弁である。

【００１０】熱交換用蒸気管２６で熱交換され温度が下がった蒸気はスチームストラップ２８を介して放出される。スチームストラップ２８はその中に貯まったドレンの温度がある程度下がったときにそのドレンを自動的に外部に放出する装置である。なお、ドレンパイプの途中にテスト弁２７を設けてスチームストラップ２８をテストするようにしてもよい。

【００１１】上述したように、従来の熱交換式給湯装置においては、熱交換は熱交換器５の熱交換用給水管４と熱交換用蒸気管２６間で行い、温度の制御は温度センサー６で感知された温度に従って温調弁２５の開度を調整することによって行っていた。

【００１２】図５は図３に示す従来の熱交換式給湯装置の温水温度の時間変化を実測した結果を示す図である。図４において、横軸は時間（分：ｍｉｎ）であり、縦軸は温水出口３２における温度である。この測定条件は、蒸気圧が２．５Ｋｇ／ｃｍ² 、給水圧力が２．５Ｋｇ／ｃｍ²、温水の設定温度が６０゜Ｃである。なお、出湯量は使用（２０〜２５ｌ／ｍｉｎ）と停止（０ｌ／ｍｉｎ）を断続的に繰り返して変化させたときの図である。この測定結果から温水出口３２における温水の温度は末端使用口３７での温水の使用・停止と共に変化し、最大で設定値よりも温度が高い方に８゜Ｃ、温度が低い方に９゜Ｃも変化していることが分かる。

【００１３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のような従来の熱交換式給湯装置においては、温度変化が数゜Ｃも変化するので、直接温水を使用する給湯装置としては不適な場合があった。本考案は、温水出口における温度変化の小さな熱交換式給湯装置を提供するものである。

【００１４】

【課題を解決するための手段】

本考案の熱交換式給湯装置は、フロースイッチが給水口から供給された水の一定量の流れを感知すると開閉弁は開にされ蒸気を熱交換器に供給し、給水口から供給された水と熱交換器で熱交換によって得られた温水とを混合するミキシングバルブを備え、混合の結果得られた温水を温水出口から供給するように構成される。

【００１５】また、本考案の熱交換式給湯装置は、熱交換器中に設けられた熱交換用蒸気管の出口に温度センサー、および熱交換器への蒸気供給口に温調弁を設け、その温度センサーが熱交換器中に設けられた熱交換用給水管の出口の温水の温度を感知し、その温水の温度に応じて温調弁の開度を調整することによって熱交換器の出口における温度を所定値に調整するように構成される。

【００１６】また、本考案の熱交換式給湯装置におけるミキシングバルブは熱交換器中の熱交換用給水管から得られる高温水と前記給水口から供給された水を分岐して得られた水とを混合することによって、所定の設定温度の温水を得るように構成される。

【００１７】また、本考案の熱交換式給湯装置は、さらに、第１のサーマルスイッチを備え、フロースイッチが給水口から供給された水の一定量の流れを感知し、その第１のサーマルスイッチが熱交換用蒸気管の出力の温度が所定値以下であることを感知したときに、開閉弁は開となるように構成される。

【００１８】また、本考案の熱交換式給湯装置は、第２のサーマルスイッチを備え、その第２のサーマルスイッチがミキシングバルブの出口の温度が異常であることを感知したときに、開閉弁は閉となるように構成される。

【００１９】また、本考案の熱交換式給湯装置は、さらに、高温水阻止弁および高温水供給口を設け、熱交換用蒸気管から出力される高温度の温水を直接供給するように構成される。

【００２０】

【実施の形態】

実施の形態１．図１は本考案の実施の形態１の熱交換式給湯装置の構成図である。図１において、１は給水阻止弁、２はＹ型ストレーナ、３は逆止弁、４は熱交換用給水管、５は熱交換器、７は水高計、３０はミキシングバルブ、１２は温水送り阻止弁である。また、４１はフロースイッチ、２９は高温水阻止弁、４２は第１のサーマルスイッチ、４３は第２のサーマルスイッチである。２１は蒸気逆止弁、２２はＹ型ストレーナ、２３は開閉弁、２６は熱交換用蒸気管、２７はテスト弁、２８はスチームストラップである。また３１は給水口、３２は温水出口、３３は蒸気供給口、３４はドレン出口、３６は高温水供給口、２０は操作盤である。

【００２１】本考案の熱交換式給湯装置は、大きく分けて水系と蒸気系とからなる。熱交換器５はこの水系と蒸気系との間で間接的に熱交換をする装置である。まず、本考案の熱交換式給湯装置においてどのようにして水が熱交換され温水として供給されるかについて説明する。

【００２２】図１において、水は給水口３１から供給され、給水阻止弁１、Ｙ型ストレーナ２、逆止弁３を介して熱交換器５の熱交換用給水管４に導かれる。給水阻止弁１は工事およびメンテナンス等で給水口３１に挿入されたパイプをはずすときにＹ型ストレーナ２および給水パイプ等に貯まった水が放流しないようにするための弁であり、Ｙ型ストレーナ２は水に含まれるゴミ等を阻止するためのフィルターであり、逆止弁３は熱交換器５の熱交換用給水管４および給水パイプ等に貯まった水が逆流しないようにするためおよびフロースイッチ４１の動作を妨げないための弁である。

【００２３】さらに、熱交換用給水管４を出た温水はミキシングバルブ３０に送られる。ここで、ミキシングバルブ３０は給水パイプからの水と熱交換用給水管４で暖められた高温水とを混合し所定の設定温度の温水を供給する装置である。従来の熱交換式給湯装置においては温度センサー６によって温水の温度を感知しその温度に基づいて温調弁２５をの開度を調節して蒸気の量を調節しそれによって熱交換用給水管４を流れる水の温度を制御するものであった。しかしながら、上述したように、温調弁２５によって蒸気の量を調節する方法においては温水の温度を変化させるまでの時間遅れがあるために図４に示すように温水の温度が大きく変化していた。

【００２４】本考案においては、温水の調整は従来の熱交換式給湯装置のように温調弁２５の開度を制御し蒸気の量を変化させるのではなく、蒸気系は開閉弁２３によってオンオフ制御を行い、一方、熱交換用給水管４により得られた高温水と水の混合比をミキシングバルブ３０で変化させることによって、所定の設定温度の温水を得ることにある。温度調整精度の良いミキシングバルブ３０を用いることによって温水出口３２で温度変化の小さい温水が得られることが本考案の特徴である。ミキシングバルブ３０を出た温水は温水送り阻止弁１２を介して温水出口３２に供給される。高温水供給口３６は高温度の温水（高温水）を得るための取り出し口であり、高温水阻止弁２９によって高温水の流出を阻止することができる。

【００２５】ここで、水高計７は温水パイプの温度および圧力を表示するメータである。なお、従来の熱交換式給湯装置と同様に、温水パイプに安全弁８等を必要に応じて設置することも出来るが、図面中では省略してある。本考案の熱交換式給湯装置においては、従来の熱交換式給湯装置のように温水系の温度を温度センサーで感知して蒸気系の蒸気を調節する必要がないので、操作盤の小型化および簡易化がはかれる。また、ミキシングバルブ３０において、温度設定を行い高温水と水とを直接混合するので、温度調節の時間遅れがない。

【００２６】次に、蒸気系について説明する。高温の蒸気は蒸気供給口３３から供給され、蒸気逆止弁２１、Ｙ型ストレーナ２２、開閉弁２３を介して熱交換器５の熱交換用蒸気管２６に導かれる。熱交換器５中で熱交換用蒸気管２６と熱交換用給水管４の間で間接的に熱交換が行われ、熱交換器５は給水口３１から供給された水を高温水に変える。ここで、蒸気逆止弁２１は工事およびメンテナンス等で蒸気供給口３３に挿入されたパイプをはずすときにＹ型ストレーナ２２等に貯まった水が放流しないようにするための弁であり、Ｙ型ストレーナ２２は蒸気に含まれるゴミ等を阻止するためのフィルターであり、開閉弁２３は操作盤２０からの指令によって蒸気の供給をオンオフする弁である。オンオフの動作は後で説明する。スチームストラップ２８はその中に貯まったドレンの温度がある程度下がったときにそのドレンを自動的に外部に放出する装置である。なお、ドレンパイプの途中にテスト弁２７を設けてスチームストラップ２８をテストするようにしてもよい。

【００２７】上述したように、本考案の熱交換式給湯装置においては、熱交換は熱交換器５の熱交換用給水管４と熱交換用蒸気管２６間で行い高温水を得て、温水の温度の制御はミキシングバルブ３０で水と高温水とを混合することによって行う。

【００２８】次に、実施の形態１の考案の開閉弁２３の動作について説明する。開閉弁２３は、フロースイッチ４１が水の流れを感知し（ＯＮ）、かつ第１のサーマルスイッチが動作していないとき（０ＦＦ）（高温水の温度が設定温度より低いとき）に開になり、蒸気を熱交換用蒸気管２６に送る。一方、開閉弁２３は、第１のサーマルスイッチ４３がＯＮのとき（高温水の温度が設定温度を超えたとき）、または第１のサーマルスイッチ４３がＯＮのとき（温水の温度が異常に高いとき）に閉となり、蒸気が熱交換用蒸気管２６に送られることを阻止する。

【００２９】図４は図１に示す本考案の熱交換式給湯装置の温水温度の時間変化を実測した結果を示す図である。図４において、横軸は時間（分：ｍｉｎ）であり、縦軸は温水出口３２および高温水供給口３６における温度である。この測定条件は、蒸気圧が２．５Ｋｇ／ｃｍ²、給水圧力が２．５Ｋｇ／ｃｍ²、設定温度が３８゜Ｃである。なお、出湯量は使用（１０〜１５ｌ／ｍｉｎ）と停止（０ｌ／ｍｉｎ）を断続的に繰り返して変化させたときの図である。この測定結果から末端使用口３６および温水出口３２における温水の温度は末端使用口３７での温水の使用・停止と共に変化し、高温水供給口３６では最大で温度が高い方に２゜Ｃ、温度が低い方に２゜Ｃ程度変化していることが分かる。また、温水出口３２においては、温度変化は±１゜Ｃ程度の範囲内に押さえられている。

【００３０】実施の形態２．図２は本考案の実施の形態２の熱交換式給湯装置の構成図である。蒸気２は従来の熱交換式給湯装置の温調弁２５による制御に加えてミキシングバルブ３０を取り入れたものである。図２において、１は給水阻止弁、２はＹ型ストレーナ、３は逆止弁、４は熱交換用給水管、５は熱交換器、６は温調弁センサー、７は水高計、３０はミキシングバルブ、１２は温水送り阻止弁である。また、４１はフロースイッチ、２９は高温水阻止弁、４２は第１のサーマルスイッチ、４３は第２のサーマルスイッチ、７は水高計である。２１は蒸気逆止弁、２２はＹ型ストレーナ、２３は開閉弁、２５は温調弁、２６は熱交換用蒸気管、２７はテスト弁、２８はスチームストラップである。また３１は給水口、３２は温水出口、３３は蒸気供給口、３４はドレン出口、３６は高温水供給口、２０は操作盤である。

【００３１】本考案の熱交換式給湯装置は、大きく分けて水系と蒸気系とからなる。熱交換器５はこの水系と蒸気系との間で間接的に熱交換をする装置である。まず、本考案の熱交換式給湯装置においてどのようにして水が熱交換され温水として供給されるかについて説明する。

【００３２】図２において、水は給水口３１から供給され、給水阻止弁１、Ｙ型ストレーナ２、逆止弁３を介して熱交換器５の熱交換用給水管４に導かれる。給水阻止弁１は工事およびメンテナンス等で給水口３１に挿入されたパイプをはずすときにＹ型ストレーナ２および給水パイプ等に貯まった水が放流しないようにするための弁であり、Ｙ型ストレーナ２は水に含まれるゴミ等を阻止するためのフィルターであり、逆止弁３は熱交換器５の熱交換用給水管４および給水パイプ等に貯まった水が逆流しないようにするためおよびフロースイッチ４１の動作を妨げないための弁である。

【００３３】さらに、熱交換用給水管４を出た温水は温度センサー６を介してミキシングバルブ３０に送られる。ここで、ミキシングバルブ３０は給水パイプからの水と熱交換用給水管４で暖められた高温水とを混合し所定の設定温度の温水を供給する装置である。実施の形態２においては、従来の熱交換式給湯装置においては温度センサー６によって温水の温度を感知しその温度に基づいて温調弁２５をの開度を調節して蒸気の量を調節しそれによって高温水を作り、一方、ミキシングバルブ３０を用いて熱交換用給水管４により得られた高温水と水の混合比をミキシングバルブ３０で変化させることによって、所定の設定温度の温水を得る。

【００３４】実施の形態２においては、温度センサー６と温調弁２５を用いた比例制御によって高温水を制御し、さらに、温度調整精度の良いミキシングバルブ３０を用いることによって、温水出口３２でさらに温度変化の小さい温水が得られることが本考案の実施の形態２の特徴である。ミキシングバルブ３０を出た温水は温水送り阻止弁１２を介して温水出口３２に供給される。高温水供給口３６は高温度の温水（高温水）を得るための取り出し口であり、高温水阻止弁２９によって高温水の流出を阻止することができる。ここで、水高計７は温水パイプの温度および圧力を表示するメータである。なお、従来の熱交換式給湯装置と同様に、温水パイプに安全弁８等を必要に応じて設置することも出来るが、図面中では省略してある。

【００３５】次に、蒸気系について説明する。高温の蒸気は蒸気供給口３３から供給され、蒸気逆止弁２１、Ｙ型ストレーナ２２、開閉弁２３、温調弁２５を介して熱交換器５の熱交換用蒸気管２６に導かれる。熱交換器５中で熱交換用蒸気管２６と熱交換用給水管４の間で間接的に熱交換が行われ、熱交換器５は給水口３１から供給された水を高温水に変える。ここで、蒸気逆止弁２１は工事およびメンテナンス等で蒸気供給口３３に挿入されたパイプをはずすときにＹ型ストレーナ２２等に貯まった水が放流しないようにするための弁であり、Ｙ型ストレーナ２２は蒸気に含まれるゴミ等を阻止するためのフィルターであり、開閉弁２３は操作盤２０からの指令によって蒸気の供給をオンオフする弁である。オンオフの動作は後で説明する。温調弁２５は温度センサー６が感知温度によってその弁の開度を調節する弁である。詳細な動作は後に説明する。スチームストラップ２８はその中に貯まったドレンの温度がある程度下がったときにそのドレンを自動的に外部に放出する装置である。なお、ドレンパイプの途中にテスト弁２７を設けてスチームストラップ２８をテストするようにしてもよい。

【００３６】上述したように、本考案の熱交換式給湯装置においては、熱交換は熱交換器５の熱交換用給水管４と熱交換用蒸気管２６間で行い高温水を得て、温水の温度の制御はミキシングバルブ３０で水と高温水とを混合することによって行う。

【００３７】次に、実施の形態２の考案の開閉弁２３の動作について説明する。開閉弁２３は、フロースイッチ４１が水の流れを感知し（ＯＮ）、かつ第１のサーマルスイッチが動作していないとき（０ＦＦ）（高温水の温度が設定温度より低いとき）に開になり、蒸気を温調弁２５に送る。一方、開閉弁２３は、第１のサーマルスイッチ４３がＯＮのとき（高温水の温度が設定温度を超えたとき）、または第１のサーマルスイッチ４３がＯＮのとき（温水の温度が異常に高いとき）に閉となり、蒸気が温調弁２５に送られることを阻止する。

【００３８】温調弁２５は温度センサー６によって感知された温度に従って弁の開度を変化させ、すなわち、温度が高くなると温調弁２５を絞り、温度が低くなると温調弁２５を拡げることによって、蒸気の熱交換用蒸気管２６への流入量を制御するための弁である。

【００３９】上述したように、実施の形態２においては、温度センサー６と温調弁２５を用いた比例制御によって高温水を制御し出来るだけ変動の少ない温度を得て、さらに、温度調整精度の良いミキシングバルブ３０を用いることによって、温水出口３２でさらに温度変化の小さい温水が得られる。

【００４０】実施の形態２によれば、実施の形態１よりもさらに精度のよい温度特性を得ることが出来る。

【００４１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は、給水口から供給された水と熱交換器で熱交換によって得られた高温水とを混合するミキシングバルブを備えるように構成されるので、温度センサーおよび温調弁等が不要になり安価な熱交換式給湯装置を提供できる。さらに、ミキシングバルブにおいて、温度設定を行い高温水と水とを混合するので、温度調節の時間遅れが小さく、従って時間的に温度変化の少ない温水が得られる。

【００４２】また、本考案の熱交換式給湯装置は、熱交換器中に設けられた熱交換用蒸気管の出口に温度センサー、および熱交換器への蒸気供給口に温調弁を設け、その温度センサーが熱交換器中に設けられた熱交換用給水管の出口の温水の温度を感知し、その温水の温度に応じて温調弁の開度を調整するように構成されるので、さらに温度変化の少ない温水が得られる。

【００４３】また、本考案の熱交換式給湯装置におけるミキシングバルブは熱交換器中の熱交換用給水管から得られる高温水と前記給水口から供給された水を分岐して得られた水とを混合するように構成されるので、応答速度が速く温度変化の少ない温水が得られる。

【００４４】また、本考案の熱交換式給湯装置は、第１のサーマルスイッチを備え、フロースイッチが給水口から供給された水の一定量の流れを感知し、その第１のサーマルスイッチが熱交換用蒸気管の出力の温度が所定値以上であることを感知したときに、開閉弁は開となるように構成されるので、熱交換用給水管の出口の温度が所定値以上になるのを防止できる。

【００４５】また、本考案の熱交換式給湯装置は、第２のサーマルスイッチを備え、その第２のサーマルスイッチがミキシングバルブの出口の温度が異常であることを感知したときに、開閉弁は閉となるように構成されるので、異常な温度の温水が供給されることを防止できる。

【００４６】また、本考案の熱交換式給湯装置は、さらに、高温水阻止弁および高温水供給口を設け、熱交換用蒸気管から出力される高温度の温水を直接供給するように構成されるので、温水とは別に高温度の温水が得られる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施の形態の熱交換式給湯装
置構成を示す図である。

【図２】本考案の第２の実施の形態の熱交換式給湯装
置構成を示す図である。

【図３】従来の熱交換式給湯装置構成を示す図であ
る。

【図４】従来の熱交換式給湯装置の温度特性を示す図
である。

【図５】本考案の熱交換式給湯装置の温度特性を示す
図である。

【符号の説明】

１・・・給水阻止弁、２・・・Ｙ型ストレーナ、３・・・逆止
弁、４・・・熱交換用給水管、５・・・熱交換器、６・・・温度
センサー、７・・・水高計、３０・・・ミキシングバルブ、１
２・・・温水送り阻止弁、２１・・・蒸気逆止弁、２２・・・Ｙ
型ストレーナ、２３・・・開閉弁、２５・・・温調弁、２６・・
・熱交換用蒸気管、２８・・・スチームストラップ、２９・・
・高温水阻止弁、３１・・・給水口、３２・・・温水出口、３
３・・・蒸気供給口、３４・・・ドレン出口、３６・・・高温水
供給口、４１・・・フロースイッチ、４２・・・第１のサーマ
ルスイッチ、４３・・・第２のサーマルスイッチ、４５・・・
ヘッダ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】水を供給する給水口、検出パイプに設け
られたフロースイッチ、蒸気を供給する蒸気供給口、蒸
気をオンオフに開閉する開閉弁、水を蒸気によって温水
にする熱交換器、得られた温水を給湯する温水出口、お
よび熱交換後の蒸気を排出するドレン出口を備えた熱交
換式給湯装置において：前記フロースイッチが給水口か
ら供給された水の一定量の流れを感知すると開閉弁は開
にされ蒸気を熱交換器に供給し、給水口から供給された
水と熱交換器で熱交換によって得られた温水とを混合す
るミキシングバルブを備え、混合の結果得られた温水を
温水出口から供給することを特徴とする熱交換式給湯装
置。
【請求項２】請求項１記載の熱交換式給湯装置におい
て：さらに、熱交換器中に設けられた熱交換用蒸気管の
出口に温度センサー、および熱交換器への蒸気供給口に
温調弁を設け、前記温度センサーが熱交換器中に設けら
れた熱交換用給水管の出口の温水の温度を感知し、その
温水の温度に応じて温調弁の開度を調整することによっ
て熱交換器の出口における温度を所定値に調整すること
を特徴とする熱交換式給湯装置。
【請求項３】請求項１または２記載の熱交換式給湯装
置において：前記ミキシングバルブは熱交換器中の熱交
換用給水管から得られる温水と前記給水口から供給され
た水を分岐して得られた水とを混合することによって、
所定の設定温度の温水を得ることを特徴とする熱交換式
給湯装置。
【請求項４】請求項１，２または３のいずれかに記載
の熱交換式給湯装置において：さらに、第１のサーマル
スイッチを備え、フロースイッチが給水口から供給され
た水の一定量の流れを感知し、その第１のサーマルスイ
ッチが熱交換用蒸気管の出力の温度が所定値以上である
ことを感知したときに、前記開閉弁は開となることを特
徴とする熱交換式給湯装置。
【請求項５】請求項１，２または３のいずれかに記載
の熱交換式給湯装置において：さらに、第２のサーマル
スイッチを備え、その第２のサーマルスイッチがミキシ
ングバルブの出口の温度が異常であることを感知したと
きに、前記開閉弁は閉となることを特徴とする熱交換式
給湯装置。
【請求項６】請求項１記載の熱交換式給湯装置におい
て：さらに、高温水阻止弁および高温水供給口を設け、
熱交換用蒸気管から出力される高温度の温水を直接供給
することを特徴とする熱交換式給湯装置。