JP2000505724A - ディスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は開口部を含み、シールが取り付けられ、それによってディスク(１)を密封方式で接続片(３)に押し込むことができるようになっているディスク(１)、特にフィルタ要素のフロントディスクに関するものである。ディスク(１)は熱可塑性素材によってできており、このシール(２)はプラスチックフリース又はフェルトによってできたリングであり、開口部(10)から半径方向に距離を置いて設けられた熱溶接接着部(21)によってその平らな側面のひとつに接続されている。熱溶接接着部(21)を有するディスク(１)の側面に、そのディスク(１)の平面から盛り上がった連続的な環状の厚み部分を有している。この厚み部分の高さは力が加えられていないシールリング(２)の高さの少なくとも３分の１であり、シールリング(２)とディスク(１)の間の溶接接着部(21)は空間的にその厚み部分の表面に限定されている。本発明によれば、このディスクは、その厚み部分がディスク(１)の開口部(10)の周辺に半径方向に距離を置いて連続的に配置された溶接ビーズ(13)の形状に構成されており、ディスク(１)が上記接続スリーブ(３)上に押し込まれると、シールリング(２)が接続スリーブ(３)と溶接ビーズ(13)との間の領域にシールされ、そしてシーリング効果がシールリング(２)を半径方向外側にひっくり返し、圧縮することによってつくられるシーリング領域(23)によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 ディスク 本発明はディスク、特に請求項１のプリアンブルによるフィルタインサートの フロントディスクに関するものである。 上に述べたタイプのディスクはＤＥ44 16 577Ａ１のフィルタインサートの一 部として知られている。この資料の図６はその開口部に隣接した領域が少しずつ 厚みを帯びており、この厚みを帯びた領域でシールリングと熱的に溶着されたデ ィスクが開示されている。この溶着部は厚みを帯びた領域の表面のほぼ全体を横 切って開口部領域の半径方向内側に向けて延びており、シールリングは突出して おり、ディスクを接続片上に押し込むと圧縮されてひっくり返され、それによっ て必要な密封効果が得られるようになっている。 この公知のディスクとシールリングの組み合わせを用いると、さほどの努力を 要しないで十分に安全なシールリングを達成することができるが、実際の操作で は、安全なシールリングを確実に行うようにするために製造中に比較的小さな誤 差を守られねばならないと同時に、他方で接続片にディスクをあまり強く押しつ けないようにすることが必要であることが分かっており、そしてさらに、ディス クとシールリングを接続する特に溶接プロセスをできるだけ速く行ってディスク をより経済的に製造することが望ましい。 ことを特徴とする上に述べたタイプのディスクを提供することによって上記課題 を達成することが提案される。 厚みを帯びた部分が開口部の回りに継続的に半径方向外側に間隔を置いて配置 された溶接ビルドアップとしてディスクに形成され、 ディスクが接続片上に押し込まれると、シールリングがその領域で接続片と溶 接ビルドアップとの間で圧縮され、そして シールリング材が半径方向外側にひっくり返されてそれによって圧縮されるこ とで発生された圧縮領域によってシールリング効果が達成される 本発明によるディスクによれば、いくつかの利点が達成される。つまり、一方 では製造中の誤差に対する要求を緩和しつつより改良されたシーリング効果が得 られると同時に、他方で、必要とされる溶接時間を減らすことによってより迅速 にディスクを製造することが可能になる。シーリングに役立つシールリング材の 半径方向内側の領域が半径方向に圧縮するためにディスクとは無関係により大き な半径方向領域を横断して動くことができる。本発明による構成によって、特に 溶接ビルドアップを開口部から半径方向外側に離すことで、シールリングのため の空間的に限定された圧縮領域が提供され、ディスクの半径方向で見た場合に、 シールリングがその厚みを帯びた部分に取り付けられた冒頭に述べた資料による 最新のディスクであるので、その圧縮領域はかなり大きな拡張部分を有している 。ディスクの半径方向でのこの圧縮部分の拡大はディスクの対応接続片への押し 込み、引き離しを比 較的容易にすると同時に、接続片とその開口部領域のディスクとの間の動きやす さを阻害するようなシールリングのウェッジングを発生させずに必要なシーリン グが確実に実行される。ディスクとシールリングとの間の溶接接続の領域がシー ルリングの内側端部からかなり離れているにもかかわらず、リングが信頼できる 程度に密封するのは驚きである。溶接接続が溶接接続の上側の領域に限定されて いるので、形状安定性が比較的低いプラスチック材フルールやフェルトがシール リング材として用いられるが、半径方向へのシールリングの圧縮のために設けら れる圧縮領域が正確に決められる。本発明による溶接ビルドアップによれば、そ の高さが比較的低いので、接続片とディスクとの間のシーリング効果がディスク の上記接続片への押し込み方向とは無関係に一層確実に達成される。シールリン グの半径方向内側の領域のフラッピングと、接続片の外周とディスクの内周との 間の必要なシーリング効果を達成するためのウェッジングとはもはや不必要であ る。 好ましくは、上記ディスクの１実施形態において、開口部に面したその側面の 溶接ビルドアップがディスクの平面に対して垂直方向に延びている。溶接ビルド アップがこういう形状をしているので、その半径方向での圧縮によるシールリン グに対するその支承効果が高さとは無関係に一定に保たれる。ディスクを射出成 型部品として製造する場合は非常に軽度に変形する傾斜部分を設けても良い。 ディスクの溶接ビルドアップの好ましい断面は矩形である。この形状の場合、 ディスクのためにできるだけ少なく素材を使うだけで溶接ビルドアップの上側に 比較的大きな表面が得られ、その上側がシールリングとの溶接に役立つ。 さらに、溶接ビルドアップの幅がディスクの半径方向で見た場合にシールリン グの幅の15〜45％の範囲であることが好ましい。それによって、溶接説像を行う ためにシールリングとディスクとの間に十分に大きな接触面積が得られ、同時に 、シールリングの半径方向に圧縮される部分が半径方向で十分な大きさを保つこ とができる。 さらにシールリングは、溶接ビルドアップに対してシールリングの突き出しが 半径方向外側より半径方向内側で大きくなるようにディスクに溶接される。この 方式で、シーリング効果をもたらすシールリングの半径方向内側の部分が比較的 大きくなり、溶接ビルドアップを越えて半径方向外側に突き出たシールリングの 部分がシールリングの側の誤差のバランスをとることと、シールリングを溶接作 業前に溶接ビルドアップ上に置いた場合の不正確さに対するバランスを量るため だけに機能する。シールリングの半径方向外側に突き出た部分はシーリング効果 には寄与しない。 ディスクを接続片に押し込んだ場合にシールリングの半径方向内側の領域の部 分の望ましくないウェッジング（くさび効果）を抑えるために、ディスクは開口 部を形成する内周に丸みを帯びた又は傾斜した部分を含み、その丸みを帯びた又 は傾斜した部分は溶接部分を含む側から始まっている。それによって、ディスク が接続片にあまり強く締めつけられないようにしている。これは、ディスクが、 フィルタハウジングのふたの部分へのはめこみ接続によってフィルタ保守のため にそのハウジングから引き出されるフィルタインサートの一部を形成している場 合に特に重要である。 さらに、本発明では、シールリングの断面が力を加えられておらず、溶接され ていない状態では少なくとも半径方向の幅の20％に相当する軸方向の高さを持つ ようになっている。シールリングのこうした寸法によって、特にシールリングの 半径方向のうちがわの部分をひっくり返して圧縮することによってシーリング効 果が得られると同時に、シールリングの半径方向内側の望ましくない折り返し及 びウェッジングが防がれるようになっている。 周方向で見た場合の溶接ビルドアップは、一体的に形成されるのではなく、い くつかの溶接ビルドアップ部分を並べることによって形成することもできる。そ のように並べられた溶接ビルドアップ部分を有するディスクの実施形態は、その ディスクが射出成型工程で熱可塑性材料を用いて製造される場合には特に実際的 である。溶接ビルドアップを相互にわずかな間隔を置いて切り離されたいくつか の溶接ビルドアップ部分の分けることで、射出成型工程後にプラスチック材料を 冷却する場合に起きるようなディスクの変形を回避することができる。この方法 の場合、ディスクの正確な寸法が保証さ れる。溶接ビルドアップの分割はシーリングの機能とシールリングの支承には悪 影響を及ぼさない。 以下に本発明の１つの実施形態を図面を参照して説明する。 これらの図面において： 図１はシールリングを有するディスクの接続片に押し込む前の状態を示す部分 断面図であり、 図２は図１の状態で接続片に押し込まれた後を図１のディスクを示しており、 そして 図３は図２とは逆の方向で接続片に押し込まれた後のディスクを示す部分断面 図である。 図１はその右下側部分にディスク１以外にフィルタ本体14を包む図示されてい ないフィルタインサートの一部であるディスクの一部を示している。このフィル タ本体14はディスクから下方に延びており、好ましくは熱溶接でシーリング状態 でディスク１に接続されている。別のディスクが、フィルタインサートと共通の 方法で（図示せず）フィルタ本体14の他端に接続されている。 ディスク１はその中央部に開口部10を有しており、開口部10とディスク１は縦 方向中心軸100に対して回転対称の関係にある。 ディスク１の図面で上側を向いたフィルタ本体とは反対の方向の平坦な側で、 溶接ビルドアップが上側を向いており、矩形断面を有し、溶接ビルドアップが残 りのディスク１と一体化されている。その溶接ビルドアップ13を組み込んだこの ディスク１は、好ましくは例えばポリアミドなどの熱可塑性の射出成型部品であ る。溶接ビルドアップ13はディスク１の周方向で一続きであってもよく、また別 の形状として、ディスク１の周方向で見た場合に、その溶接ビルドアップが短い 断続部分で切り離されたいくつかの１列に並んだ溶接ビルドアップで構成されて いてもよい。これらの断続部分は射出成型工程後の冷却時のディスク１の変形を なくしてくれる。 さらに、シールリング２がディスク１に取り付けられるが、溶接ビルドアップ 13の上側の領域でのそのシールリング２とディスク１との間の接続は熱溶接によ って行われる。シールリング２は矩形の断面を持つ平たい環状リングの形状をし ており、溶接ビルドアップとの関係で見て、半径方向内側（図面で左側への）突 起部は半径方向外側（図面で右側向き）の突起部より大きくなっている。 さらに図１は溶接ビルドアップが半径方向外側にずれており、ディスク１の開 口部10を取り巻くように配置されている様子を示している。開口部10の溶接ビル ドアップ13の半径方向内向きのディスク１の上側からの移行部分に、ディスク１ の下側平坦部分側にほぼ延びている傾斜部12内部に下向きに続いた丸みを帯びた 部分がある。 図１の左上側部分で、円錐形取り入れ傾斜部30を含む接続片３の下側部分が見 えている。ディスク１、又は関連するフィルタインサートはそれぞれこの接続片 ３に、矢印29の方向で押し込むことができる。 図２はディスクを接続片３に押し込んだ後のディスク１とそのシールリング２ の状態を示している。円錐形端部30を有する接続片３は開口部10を通じてフィル タ本体14の内側に突き出ている。接続片３の外周とディスク１との間のシールリ ング２は上に述べた部分間の空隙を通じて媒体が入り込むのを防ぐための密封材 としての役割を果たしている。この媒体とは例えば内燃機関のための燃料やオイ ルなどである。 図２に示されるように、接続片３と溶接ビルドアップとの間の領域のシールリ ング２は圧縮され、その状態が図では点の密度を高くした部分で示されている。 さらに、シールリング２は押し込み動作で一定程度変形され、特にその半径方向 内周部分でずれが発生する。そこで、シールリング２の一部が溶接ビルドアップ 13の下側のディスク１の内周と接続片３の外周との間の環状ギャップに入り込み 、この場合シールリング２の素材は圧縮されず、従って、密封効果には寄与しな い。これは図では点密度の低い部分で示されている。密封効果は圧縮領域23によ って達成され、この圧縮領域23は半径方向外側にひっくり返し、シールリング２ の素材を溶接ビルドアップ13の高さで圧縮することによって得られる。 図３で、ディスク１又は関連フィルタインサートの適用例をそれぞれ示してお り、この場合、ディスク１とシールリング２の接続片３への押し込みは、図１及 び図２と比較して矢印29'に示される反対方向で達成される。ここで、ディスク １はシールリング２と共に、接続片３の円錐形端部30が開口 部10を通じて底部から上向きに突き出るように動かされる。図３から明らかなよ うに、シールリング２の半径方向内側部分はこれによって一定程度上側にずらさ れるが、同時にまたディスク１をシールリング２と共にこのように適用すること で、シールリング２によってディスク１と接続片３との間の確実な密封が行われ る。この場合、接続片３の面した溶接ビルドアップ13の側面と接続片３の外周と の間の、シールリング２の半径方向内側の部分が半径方向で圧縮されて、媒体に 対して密封効果を有する圧縮領域23を形成する。ディスク１と接続ビルドアップ 13はそれに溶接されるシールリング２と共に図１及び図２の構造と同じである。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 ルリング(２)が接続スリーブ(３)と溶接ビーズ(13)との 間の領域にシールされ、そしてシーリング効果がシール リング(２)を半径方向外側にひっくり返し、圧縮するこ とによってつくられるシーリング領域(23)によって達成 される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. シールリング(２)が設けられた開口部(10)を有するディスク、特にフィルタ インサート用のフロントディスクにおいて、上記開口部がディスク(1)を接続片( ３)に密封方式で接続片(３)に押し込むことを可能にしており、上記ディスク(１ )が熱可塑性材料でできており、上記シールリング(２)がプラスチック材フリー ス又はフェルトのリングで熱溶接によってディスク(１)の平らな側面のひとつに 取り付けられ、開口部(10)とは半径方向で間隔を置いて設けられており、デイス ク(１)はその側面に溶接部(21)を有し、ディスク(１)の平面から突き出た環状の 厚み部分と一体的に形成されており、その厚み部分の高さが力を加えられない場 合のシールリング(２)の高さの少なくとも１／３はあり、さらに、シールリング (２)とディスク(１)との間の溶接がその厚み部分の上側の領域だけに限定されて おり、 上記厚み部分が上記開口部(10)の回りに継続的に半径方向に間隔を置いて配 置された溶接ビルドアップ(13)としてデイスク(1)に形成されており、 ディスク(１)が接続片(３)に押し込まれた場合に、シールリング(２)が接続 片(３)と溶接ビルドアップ(13)との間の領域で圧縮され、そして シールリング(２)の材料が半径方向外側にひっくり返されてそれによって圧 縮されることによってつくりだされる圧縮領域(23)によってシールリング効果が 達成されること を特徴とするディスク。 2. 溶接ビルドアップ(13)の開口部(10)に面した側面がディスク(１)の平面に対 して垂直方向に延びている請求項１のディスク。 3. 溶接ビルドアップ(13)の断面が矩形である請求項１又は２のディスク。 4. 溶接ビルドアップ(13)の幅がディスク(1)の半径方向で見てシールリング(２ )の幅の15〜45％の範囲である上記請求項のいずれか１項によるディスク。 5. シールリング(２)が、溶接ビルドアップ(13)に対してシールリング(２)の突 起が半径方向外側より半径方向内側で大きくなっている上記請求項のいずれか１ 項によるディスク。 6. 開口部を形成する内周に丸みを帯びた部分(11)又は傾斜部(12)を有し、その 丸み部分又は傾斜部が溶接部を含む側から始まっている上記請求項のいずれか１ 項によるディスク。 7. シールリング(２)の断面が力が加えられず溶接されていない状態で、その半 径方向の幅の少なくとも20％に相当する軸方向の高さを有している上記請求項の いずれか１項によるディスク。 8. 周方向で見た場合に、溶接ビルドアップ(13)が一列に並んだいくつかの溶接 ビルドアップ部で形成されている上記請求項のいずれか１項によるディスク。