JP2000503469A - ガス放電ランプの作動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ガス放電ランプ（１６）の作動装置を提供する。この装置が直流電圧変換器（１０）を有し、この直流電圧変換器が基準電位（１２）に対する入力電圧（１１）を基準電位（１２）とは異なる２つの出力電位に変換するように構成する。ガス放電ランプ（１６）には駆動回路（１５）を介して、それぞれ値の大きさが異なる出力電位が印加される。

Description

【発明の詳細な説明】 ガス放電ランプの作動装置 従来の技術 本発明は請求項１の上位概念記載のガス放電ランプの作動装置に関する。ドイ ツ連邦共和国特許出願公開第４２１８６４７号公報から高圧放電ランプ装置が公 知である。この場合に高圧放電ランプの昇圧形直流電圧変換器の出力電圧は、交 番的に切り換えられる極性で送出される。このためガス放電ランプには、矩形の 、直流電圧変換器の出力電圧の正の値と負の値の間を交番変化する電圧が印加さ れる。したがって極性反転の周波数が一定である場合に、ガス放電ランプに印加 される電圧の平均値が生じ、この平均値は基準電位に相当する。ガス放電ランプ が同様に基準電位につながっているケーシング内に収納されている場合、ランプ 内の障害的なイオン移動を阻止するための電位差は生じない。 ドイツ連邦共和国特許第４１４１８０４号明細書にはガス放電ランプとその周 囲との間に電位差を発生するために、ガス放電ランプに対して正の電位に置かれ る部分が設けられている。ただしこの装置には付加的な製作技術コストがかかる 。 本発明の課題は、ガス放電ランプの寿命が長くなる ようにしたガス放電ランプの作動装置を提供することである。 この課題は本発明により、請求項１に記載の特徴部分の構成により解決される 。 本発明の利点 直流電圧変換器は基準電位に対する入力電圧を、基準電位とは異なる２つの出 力電位に変換する。これらの出力電位はそれぞれの値が異なる大きさであること により特徴付けられている。このようなバイポーラの直流電圧変換器は固有の利 点を幾つか有している。すなわち例えば、有利な電圧の分割に基づいて電子構成 素子への要求を低減させることができる。これにより、耐電圧の小さな電力スイ ッチまたはダイオードが使用可能である。さらにガス放電ランプを２つの出力電 位で交番駆動する場合、基準電位とは異なる平均電位が生じる。こうして生じる 電位差は、ガス放電ランプがガスイオンとランプ体との相互作用を低減させる点 で、ガス放電ランプの寿命を長くする。ランプ体へのイオン拡散は低減される。 従属請求項に記載の手段により有利な別の実施形態が可能である。これにより 次のような改善が達成される。すなわち、基準電位に対する第１の出力電圧が、 基準電位に対する第２の出力電圧とは異なる極性を有する。ガス放電ランプを同 一持続期間で交互に駆動する場合に、基準電位とは異なる値の平均出力電圧が生 じる。 別の実施形態ではガス放電ランプがケーシング内に収容され、このケーシング の電位が基準電位につながるように構成されている。このためケーシングとガス 放電ランプとの間に、−前述のように−イオン移動を低減する電位差が形成され る。 このガス放電ランプの有利な適用分野は自動車の前照灯である。 図面 図１はガス放電ランプの作動装置の実施例のブロック回路図であり、図２はガ ス放電ランプの典型的な電圧特性を示す図である。 基準電位１２に対する入力電圧１１は直流電圧変換器１０を介して２つの出力 電位に変換される。これらの出力電位を第１の出力端子２１および第２の出力端 子２２で取り出すことができる。基準電位１２に対する第１の出力電位が第１の 出力端子２１で取り出され、第１の出力電圧２３が得られる。第２の出力端子２ ２で取り出される、基準電位１２に対する第２の出力電位により、第２の出力電 圧２４が得られる。これら２つの出力電位は駆動回路１５に供給され、この駆動 回路はさらにガス放電ランプ１６に電力を供給する。 ガス放電ランプ１６で生じるランプ電圧２６の時間的特性は、第１の出力電圧 ２３と第２の出力電圧２４の間で、同一の時間間隔で変動する。この場合ランプ 電圧２６の平均値２５が生じる。 本発明によるガス放電ランプの作動装置は次のように動作する。 直流電圧変換器１０は基準電位１２に対する入力電圧１１をバイポーラの出力 電圧に変換する。入力電圧１１として例えばバッテリから取り出される直流電圧 が使用される。これに関連して、バイポーラの直流電圧変換器１０とは、基準電 位１２に対する入力電圧１１を基準電位１２とは異なる２つの出力電位に変換す る直流電圧変換器１０を意味する。このような直流電圧変換器１０は関連の専門 文献から公知である。例えばブロッキング形変換器または単一形フォワード変換 器がプッシュプル形変換器と同様に使用可能であり、これらの変換器を用いてト ランスによる電位の分離が可能である。トランスによる電位の分離の他に、基準 電位１２とは異なる第２の出力電位を得ることもできる。これは１次側に流れる トランスの電流をダイオードを介して第１の出力端子２１の平滑コンデンサに供 給し、２次側に流れる電流を第２の出力端子２２に供給することにより行われる 。 基準電位１２とは異なる２つの出力電位は駆動回路１５の入力量を形成する。 これによりガス放電ランプ１６に交流電流が供給される。これは直流電流ではガ ス放電ランプ１６の寿命がひどく短縮されてしまうためである。駆動回路１５を 例えばＨ形ブリッジ回路か ら構成して、このＨ形ブリッジの対角線分岐にガス放電ランプ１６を接続するこ とができる。４つの電力スイッチを適切に駆動することにより、常に交互に第１ の出力電位と第２の出力電位とがガス放電ランプ１６の端子に印加される。この 実施例におけるクロック制御は同一に行われる。この場合に平均値２５が生じて この平均値の電位が基準電位１２とは異なることが保証される。同様にクロック 制御された極性反転回路も可能である。 駆動回路１５は、図２に記載されるランプ電圧２６の矩形の特性を生じさせる 。第１の出力電圧２３および第２の出力電圧２４は交互に同一の持続期間でガス 放電ランプ１６に印加される。平均値２５は同様に、異なる持続期間で第１の出 力電位および第２の出力電位に関して駆動を行うことにより実現される。ただし これにより駆動に対するコストは上昇する。 ガス放電ランプ１６は特に自動車で使用される。ガス放電ランプ１６のランプ ソケットまたはケーシングが装置のアースにつながっている場合、所望の電位差 が生じる。装置のアースを基準にして負のこの平均値２５により、望ましくない イオン移動が阻止される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ガス放電ランプ（１６）の作動装置であって、 直流電圧変換器（１０）を有し、 該直流電圧変換器により、基準電位（１２）に対する入力電圧（１１）が基 準電位（１２）とは異なる少なくとも２つの出力電位に変換され、 前記ガス放電ランプ（１６）に駆動回路（１５）を介して前記２つの出力電 位が印加されている、ガス放電ランプの作動装置において、 前記２つの出力電位の値はそれぞれ異なる大きさである、ことを特徴とする ガス放電ランプの作動装置。 ２． 基準電位（１２）に対する第１の出力電圧（２３）は、基準電位（１２） に対する第２の出力電圧（２４）とは異なる極性を有する、請求項１記載の装置 。 ３． 前記ガス放電ランプ（１６）はケーシング内に収容されており、該ケーシ ングの電位は基準電位（１２）につながっている、請求項１または２記載の装置 。 ４． 前記ガス放電ランプ（１６）は自動車の前照灯に設けられている、請求項 １から３までのいずれか１項記載の装置。