JP2000502728A - 局所麻酔を長期化させるための製剤および方法 - Google Patents

局所麻酔を長期化させるための製剤および方法

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Abstract

(57)【要約】 局所麻酔または局所麻酔剤によって予め誘導された局所麻酔を長期化および/または再活性化するための方法および製剤におけるグルココルチコステロイドの使用が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 局所麻酔を長期化させるための製剤および方法 1.発明の背景 合衆国政府は、本発明において、ハーバード大学麻酔研究教育センター(Harva rd Anesthesia Research and Teaching Center)のC.Berdeに対する国立衛生研究 所助成金No.GM-15904およびR.Langerに対する助成金No.CA 5257に従って権利を 有し得る。 本発明は、一般的に麻酔学の分野に含まれ、特に、局所麻酔を再活性化および /または長期化するために予め投与された局所麻酔を非局所麻酔剤の使用により 回復(restoration)および/または増強(boosting)させることに関する。 今までに局所麻酔を施与するのに用いられている方法および/または製剤は、 神経伝導ならびに運動および/または感覚機能が戻るように可逆性であるのが都 合がよい。しかしながら、多くの場合、慢性の痛みまたは度重なる外科的または 医学的処置によって誘発される痛みから患者を防御するためにさらに1回以上同 じ局所麻酔を繰り返すことが必要になる。 局所麻酔を長期間施与するために、臨床家は、現在、麻酔が誘導されることに なる部位にカテーテルまたは注射器によって投与される局所麻酔剤を使用してい る。したがって、約6時間以上の長時間局所麻酔には、今まで、局所麻酔薬をボ ーラスとしてまたは輸液ポンプに接続された留置カテーテルによって投与するこ とが必要であった。同様に、今まで、局所麻酔の再活性化には留置カテーテルま たは再注射によって局所麻酔薬を繰り返し投与することが必要であった。これら の方法は、局所麻酔薬濃度ならびに潜在的毒性レベルの局所麻酔薬の全身性循環 への蓄積および拡散における変動によって神経または周囲組織に不可逆性の損傷 を潜在的に誘発するという欠点を有する。 この問題への一つのアプローチは、WO94/05265に開示されているように、長時 間持続性局所麻酔薬を提供することである。この国際特許出願の公開公報には、 局所麻酔剤の長時間投与のための、局所麻酔薬のポリマーマトリックス組み込み からなる改良型生体適合性制御放出システム(biocompatible controlled releas e systems)が記載されている。この装置は、その分解特性、すなわち好ましくは 2週間にわたる直線的な制御された様式での局所麻酔薬の放出ならびに6ヶ月未 満から約1年以上、好ましくは約2週間〜4週間の半減期でのin vivo分解を基 礎として選択され、局所麻酔を誘導するものである。有用であると言われている 抗炎症薬としては、デキサメタゾン、コルチゾン、プレドニゾン、およびその他 経口または注射によって日常的に投与されるものなどのステロイドが挙げられる 。例示されているペレット製剤には局所麻酔薬が約20%だけ含まれており、この 国際特許出願公開公報は、局所麻酔剤を持続放出させるにはポリマーの選択が重 要であると教示している。また、この公報は、抗炎症剤が局所的な組織炎症およ び注射部位の結合組織被膜による被包を防ぐのに役立つということも教示してい る。しかしながら、そのようにして施与された局所麻酔は、麻酔薬のレベルを調 節するためのオプションなしで長期化させる必要がある。 局所麻酔剤は、例えば、Wakiyamaら,Chem .Pharm.Bull., 30:3719-3727(19 82)に記載されているように、ポリ乳酸ミクロスフェアのような生体適合性ポリ マー装置に組み込まれている。脂質を基材とする材料とは対照的に、ポリ(乳酸 )装置は分解し、局所的炎症を引き起こすのに1年以上かかる。Berdeら,Abstr acts of Scientific Papers,1990 Annual Meeting,Amer.Soc.Anesthesiolog ists,73:A776(1990年9月)には、1,3ビス(p-カルボキシフェノキシ)プロパンと セバシン酸とを1:4の割合で含むコポリマーのポリ無水物ポリマーマトリック スにジブカイン遊離塩基を圧縮成形によって含有せしめることにより形成された 装置の使用が報告されている。しかしながら、この薬剤−ポリマー装置は、いく つかの欠点があった。例えば、薬剤を圧縮成形によってポリマーマトリックス内 に含有せしめているため、装置は時々バルク浸食されて薬剤の急速な初期放出が 生じる。 それにもかかわらず、局所麻酔薬を繰り返し投与することなく予め投与された 局所麻酔を再活性化、長期化または増強するための、当技術分野で公知の方法ま たは製剤は今まで存在しなかった。 したがって、本発明の目的は、患者のある部位に局所麻酔薬を投与する前、投 与と同時、または投与した後に1以上のグルココルチコステロイド剤(本明細書 では、グルココルチコイド剤ともいう)を投与することによって局所麻酔を調節 するための方法および組成物を提供することである。本発明のさらなる目的は、 それ以前に低減したか消耗した局所麻酔活性を再活性化または長期化することが できる方法および組成物を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、活性再生または長期化剤が、予め誘導された局所 麻酔を再生することが必要なまたは望まれる患者に局所的または全身的に投与さ れる薬学的に許容できるグルココルチコステロイドである、局所麻酔の程度を調 節する方法および組成物を提供することである。2.発明の概要 上記の目的およびその他にしたがって、本発明は、移植または注射された局所 麻酔製剤によって予め誘導されている局所麻酔作用を再活性化および/または長 期化するための方法および組成物に関する。 したがって、本発明は、大まかに言って、患者の、局所麻酔が予め誘導された 部位に、その予め誘導された局所麻酔を再活性化および/または長期化するのに 有効な量のグルココルチコステロイドを含む薬学的に許容できる組成物を投与す ることを含む、患者のある部位に誘導された局所麻酔を患者の必要に応じて再活 性化および/または長期化するための方法を提供する。この先行の局所麻酔は当 技術分野で公知の局所麻酔薬によって、または適当な当技術分野で公知の局所麻 酔薬と適当な当技術分野で公知のグルココルチコステロイドの組み合わせによっ て誘導される。 局所麻酔を再活性化および/または長期化するためのグルココルチコステロイ ドは、例えば全身投与によって、例えば経口的もしくは静脈内に、または移植、 浸潤、注射および/または輸液により、麻酔の再活性化または長期化が必要な部 位またはその隣接部位に投与され、そして、例えば局所麻酔が実質的に消耗する 前または後に、投与されてその作用を再活性化および/または長期化させるもの である。グルココルチコイドの少なくとも一部は、単なる一例として、(例えば 最初の)局所麻酔薬が投与された後、約1〜約72時間またはそれ以上の間、約1 〜約36時間の間、約1〜約24時間の間、約1〜約12時間の間、約1〜約6時間の 間、約1〜約4時間の間、または約4〜約72時間の間および約4〜約24時間の間 に投与される。 予め投与される局所麻酔薬は、例えば、ブピバカイン、ロピバカイン、ジブカ イン、プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイン、メピバカイン、エチドカ イン、テトラカイン、リドカイン、キシロカイン、およびそれらの塩またはその 他の薬学的に許容できる当技術分野で公知の局所麻酔薬またはそれらの混合物で ある。グルココルチコステロイドは、例えば、デキサメタゾン、コルチゾン、プ レドニゾン、ヒドロコルチゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタゾン 、フルニソリド、メチルプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニゾロン、トリア ムシノロン、アルクロメタゾン、アムシノニド、クロベタゾール、フルドロコル チゾン、酢酸ジフロラゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フル オロメトロン、フルランドレノリド、ハルシノニド、メドリゾンおよびモメタゾ ンならびにそれらの薬学的に許容できる混合物およびそれらの塩または天然もし くは合成のその他の適当な当技術分野で公知のグルココルチコステロイドである 。 本発明の方法において、グルココルチコステロイドの少なくとも一部は、例え ば経口的または全身注射によって全身投与され得るが、患者の所望の部位に局所 的に投与するのが好ましい。局所的に投与されるグルココルチコステロイドは即 時放出体、制御放出体、または即時放出および制御放出体の状態で投与すること ができる。即時放出および/または制御放出体は、注射、輸液および/または例 えば溶液、懸濁液、グルココルチコステロイドを含む1以上の薬剤を含有せしめ た多数のミクロスフェアのような薬学的に許容できる媒質中の使用に適した状態 で調製されるのが好ましい。制御放出ミクロスフェアを提供する場合、グルココ ルチコステロイドの少なくとも一部は、任意に、注射媒質において即時放出体で ある。 本発明による方法は、予め投与された局所麻酔剤の再活性化によって局所麻酔 を長期化させるものであり、その再活性化によって、グルココルチコステロイド による増強なしで制御放出局所麻酔薬により誘導された局所麻酔の持続時間の約 1.1〜約14倍以上の範囲の持続時間を有する局所麻酔が生じる。好ましい実施態 様においては、この方法による長期化は、グルココルチコステロイド増強なしで 制御放出局所麻酔薬によって誘導された局所麻酔の持続時間の約6〜約13倍の範 囲である。したがって、本発明による方法は、局所麻酔薬誘導麻酔の初期期間を もたらし、それを長期化または再活性化することにより再活性化組成物の投与時 間から測定して、約1〜約72時間以上、約1〜約36時間、約1〜約24時間、約4 〜約8時間および約1〜約2時間の持続時間の局所麻酔を生じさせることが可能 である。 さらに、本発明は、患者の局所部位に投与した場合、その後薬学的に許容でき る局所麻酔薬の有効量を放出し、次いで投与後ある時間に局所麻酔を再活性化お よび/または長期化するのに有効な量のグルココルチコステロイドを放出する、 患者に局所麻酔を施与するための医薬製剤も提供する。また、本発明によるかか る医薬製剤は、前記製剤からの前記局所麻酔薬の放出を長期化するのに有効な、 且つグルココルチコステロイドの放出を投与後所望の時間遅延させるのに有効な 、生体適合性の制御放出材料も有効量含む。単なる一例として、本発明によるグ ルココルチコイド剤はあらゆる時間に所望の部位に放出または投与され得るが、 好ましくは、所望の局所麻酔を長期化および/または再活性化するのに有効な少 なくとも一部は局所麻酔薬が投与された後に放出または投与される。グルココル チコイドの少なくとも一部は、前記製剤から、単なる一例として、(例えば最初 の)局所麻酔薬が投与された時間から測定して、約1〜約72時間以上、約1〜約 36時間、約1〜約24時間、約1〜約6時間、または約4〜約24時間および約1〜 約2時間の時間に放出される。 あらゆる薬学的に許容できる制御放出材料が用いられ得るが、その薬学的に許 容できる制御放出材料は、好ましくは、例えばポリ無水物、乳酸とグリコール酸 のコポリマー、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリエステル、ポリオル トエステル、タンパク質および/または多糖類のようなポリマーから調製される 。 薬学的に許容できる局所麻酔薬は、例えば、ロピバカイン、ブピバカイン、ジ ブカイン、エチドカイン、テトラカイン、リドカイン、キシロカイン、それらの 混合物、およびそれらの塩ならびに当技術分野で周知のその他のものである。局 所麻酔薬は、制御放出製剤に、約0.1〜約90重量%の範囲で含まれる。 薬学的に許容できるグルココルチコステロイドとしては、例えば、デキサメタ ゾン、コルチゾン、プレドニゾン、ヒドロコルチゾン、ジプロピオン酸ベクロメ タゾン、ベタメタゾン、フルニソリド、メチルプレドニゾン、パラメタゾン、プ レドニゾロン、トリアムシノロン、アルクロメタゾン、アムシノニド、クロベタ ゾール、フルドロコルチゾン、酢酸ジフロラゾン、フルオシノロンアセトニド、 フルオシノニド、フルオロメトロン、フルランドレノリド、ハルシノニド、メド リゾンおよび/またはモメタゾンならびにそれらの薬学的に許容できる混合物塩 またはその他の適当な当技術分野で公知のグルココルチコステロイドが挙げられ る。好ましくはデキサメタゾンが使用される。 本発明による薬学的に許容できる製剤は、グルココルチコステロイドによる増 強なしで制御放出局所麻酔薬により誘導された局所麻酔の持続時間の約1.1〜約1 4倍以上の持続時間の活性化局所麻酔を生じさせる。好ましい実施態様において は、この方法による長期化は、グルココルチコステロイドによる増強なしで制御 放出局所麻酔薬によって誘導された局所麻酔の持続時間の約6〜約13倍の範囲で ある。したがって、本発明による方法および製剤は、局所麻酔薬誘導麻酔の初期 期間を提供することができ、その後麻酔の第2の期間、すなわち長期化または再 活性化により局所麻酔の第2の期間を提供することが可能である。 3.図面の簡単な説明 下記の図面は、本発明の実施態様を説明するものであり、特許請求の範囲に包 含される本発明の範囲を限定するものではない。 図1Aは、ポリ乳酸−グリコール酸75:25についての2つの製剤、すなわちデ キサメタゾンを0.05%含むPLGAミクロスフェア製剤(白丸)及びデキサメタ ゾンを含まないPLGAミクロスフェア製剤(白四角)についてのin vitroのブ ピバカインのパーセント累積放出対時間(日)のグラフである。 図1Bは、ブピバカインおよびデキサメタゾンをロードした100ポリ乳酸(「 PLA」、四角)、乳酸とグリコール酸のコポリマー(「PLGA」)65:35( 丸)、およびPLGA75:25(三角)から調製されたブピバカイン75%(w/w)お よび0.05%デキサメタゾンを含むミクロスフェアを、ラット1kg当たり50〜450m gのブピバカイン用量で投与することにより処理した動物における、ブピバカイ ン用量対感覚潜伏時間(時間)のグラフである。持続時間は、1群5ラットの潜 伏時間が7秒以上である時間の平均持続時間として規定した。誤差のバーは標準 誤差を示す。 図2は、2つの方法、すなわちアイソトープ標識薬剤の紫外線(「UV」)分 光学およびシンチレーション計数の比較を示すものであり、この二つの方法は、 ミクロスフェアから放出される薬剤の追跡において本質的に等しいということが 確認された。 図3Aは、デキサメタゾンを0.05%(黒四角)、0.005%(黒丸)、および0.0 %(黒三角)含有する75%ブピバカインをロードしたPLGA63:35についての 改良型ホットプレート試験によって測定された、感覚潜伏の持続時間(秒)対注 射後の時間(時間)である。誤差のバーは標準誤差を示す。 図3Bは、デキサメタゾンを0.05%(黒四角)、0.005%(黒丸)、および0.0 %(黒三角)含有する75%ブピバカインをロードしたPLGA63:35についての 運動性機能試験によって測定された、運動性麻酔の持続時間(秒)対注射後の時 間(時間)である。誤差のバーは標準誤差を示す。 図4Aは、デキサメタゾンを0.05%含む75%ブピバカインをロードしたPLA 100ミクロスフェア(黒丸)とデキサメタゾンを含まない対応するミクロスフェ ア(黒四角)をラット1kg当たリブピバカイン150mgで投与した場合についての 平均潜伏の持続時間(秒)対注射後の時間(時間)である。 図4Bは、デキサメタゾンを0.05%含む75%ブピバカインをロードしたPLG A75:25ミクロスフェア(黒四角)とデキサメタゾンを含まない対応するミクロ スフェア(黒丸)をラット1kg当たリブピバカイン150mgで投与した場合につい ての平均潜伏の持続時間(秒)対注射後の時間(時間)である。 図4Cは、デキサメタゾンを0.05%含む75%ブピバカインをロードしたPLG A65:35ミクロスフェア(白四角)とデキサメタゾンを含まない対応するミクロ スフェア(黒丸)をラット1kg当たリブピバカイン150mgで投与した場合につい ての平均潜伏の持続時間(秒)対注射後の時間(時間)である。 図4Dは、デキサメタゾンを0.05%含む75%ブピバカインをロードしたPLG A50:50ミクロスフェア(黒四角)とデキサメタゾンを含まない対応するミクロ スフェア(黒丸)をラット1kg当たりブピバカイン150mgで投与した場合につい ての平均潜伏の持続時間(秒)対注射後の時間(時間)である。誤差のバーは標 準誤差を示す。 図5Aは、デキサメタゾンを含むブピバカインをロードしたミクロスフェアを 注射液に加えたもの(黒四角)、ベタメタゾンを含むブピバカインをロードした ミクロスフェアを注射液に加えたもの(黒三角)およびブピバカインのみを含む 対照ミクロスフェア(黒丸)についての平均潜伏の持続時間(秒)対注射後の時 間(時間)である(Ms=ミクロスフェア)。 図5Bは、デキサメタゾンを含むブピバカインをロードしたミクロスフェアを 注射液に加えたもの(白四角)、ベタメタゾンを含むブピバカインをロードした ミクロスフェアを注射液に加えたもの(黒三角)およびブピバカインのみを含む 対照ミクロスフェア(黒丸)についての平均運動性麻酔(尺度1〜4)対時間( 時間)のグラフである。 図5Cは、注射媒質に種々の添加剤を入れたもの:ブピバカインミクロスフェ ア+デキサメタゾン(黒丸)、メチルプレドニゾロン(白丸)、ベタメタゾン( 黒四角)およびヒドロコルチゾン(白四角)(各点につきn=4〜8)について の感覚遮断の持続時間{y軸;注射後ホットプレート潜伏時間の平均が7秒にな るまでの時間(時間)}対対数用量{x軸;mg/kg}のグラフである。 図6は、75%ブピバカインをロードしたPLA100(四角)、PLGA75:25 (黒丸)、PLGA65:35(白三角)およびPLGA50:50(丸)ミクロスフェ アについてのパーセントin vitro累積放出対時間(日)である。誤差のバーは標 準誤差を示す。 図7は、媒質に、それぞれpH6(丸)、pH7.4(三角)およびpH8(四角)で 約75%のブピバカインをロードしたPLGA75:25ミクロスフェアについてのパ ーセント累積放出対時間(日)を示すものである。誤差のバーは標準誤差を示す (n=4)。 図8Aは、0時間にブピバカインをロードしたミクロスフェアPLGA65:35 (約75%ローディング、約150mg/kg)を投与し、次いで6時間後にデキサメタ ゾンを注射することによって誘導された感覚麻酔潜伏時間(秒)対注射後の時間 (時間)を示すものであり:ブピバカインミクロスフェアのみ(丸)、6時間後 にデキサメタゾン0.5mg/kgを加えた場合(四角)、および6時間後に対照ビヒ クルを加えた場合(三角)である。 図8Bは、0時間にブピバカインをロードしたミクロスフェアPLGA65:35 (約75%ローディング、約150mg/kg)を投与し、次いで6時間後にデキサメタ ゾンを注射することによって誘導された運動性麻酔尺度対時間(時間)を示すも のであり:ブピバカインミクロスフェアのみ(白丸)、6時間後にデキサメタゾ ン0.5mg/kgを加えた場合(黒丸)、および6時間後に対照ビヒクルを加えた場 合(白四角)である。 4.発明の詳細な説明 有効量の少なくとも1種のグルココルチコステロイド剤を投与することによっ て局所麻酔を調節するための方法および組成物が提供される。これらの方法およ び組成物は、手術後の痛み、交感神経性の持続的な痛み(sympathetically maint ained pain)、または多くの種類の癌に伴う痛みなどの慢性的な痛みの一定の状 態のようなしつこい痛みまたは反復性の痛みの種々の状態を操作するために使用 され得る。本発明による調節は、低下した先行麻酔を再生または再活性化するこ とを含み得るものであり、また、局所麻酔薬およびグルココルチコステロイド剤 の先行同時投与によって誘導された先行局所麻酔を再生または再活性化すること も含み得る。 本明細書で用いられる場合、「患者」という用語は、広く、本明細書に開示さ れた組成物および方法によって処置されることになるあらゆる動物を意味する。 局所麻酔を再生するための開示した局所麻酔製剤、組成物および方法は、動物、 例えば脊椎動物(そのように麻酔することが望まれている)に、局所的なしびれ 感および/または痛覚脱失をもたらし得る。特に、開示した方法および組成物に は、長時間局所麻酔が都合がよいか望ましい場合にはいつでも、例えば、鳥類お よび哺乳類のための獣医学的診療および動物養畜における用途が見出されるであ ろう。好ましい実施態様においては、この用語は、局所麻酔の再活性化が必要で あるか、望ましいヒトを含む。 本発明の別の局面においては、薬学的に有効なグルココルチコステロイドは、 局所麻酔薬が患者に投与される前に患者に局所的または全身的に投与される。こ の局面においては、グルココルチコステロイド投与は、その後効力を増大させ、 例えば、後に投与される局所麻酔薬の局所麻酔の持続時間を長期化させ、または その程度を増大させるであろう。 本明細書で用いられる場合、「局所麻酔剤」という用語は、局所的なしびれ感 および/または痛覚脱失をもたらす薬物または薬物の混合物を意味する。使用す ることができる局所麻酔剤の例としては、ブピバカイン、ロピバカイン、ジブカ イン、プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイン、メピバカイン、エチドカ イン、テトラカイン、リドカイン、およびキシロカイン、ならびにそれらの混合 物ならびにその他の薬学的に許容できる当技術分野で公知の局所麻酔薬が挙げら れる。局所麻酔薬は、例えば、塩酸塩、臭化物、酢酸塩、クエン酸塩、炭酸塩ま たは硫酸塩のような塩の状態であり得る。より好ましくは、局所麻酔剤は遊離塩 基の状態である。好ましい局所麻酔剤としては、例えばブピバカインが挙げられ る。ブピバカインに関し、遊離塩基はより緩慢な初期放出をもたらし、注射部位 における局所麻酔の早期「ダンピング」を回避する。その他の局所麻酔薬は各様 に作用し得る。また、典型的に全身的に投与される局所麻酔剤は、その投与の方 法により全身というよりも局所作用が生じるのみである場合にも用いられ得る。 「局所麻酔薬」という用語は、本明細書に記載された定義にしたがって、局所 麻酔薬特性に伝統的に関連するものとは異なるクラスの薬物も含み得るものであ り、限定するものではないが、モルヒネ、フェンタニール、および例えば痛覚経 路(求心性および/または遠心性)の麻酔を生じさせ得る作用物質が挙げられる 。本発明による製剤は、好ましくは、制御放出局所麻酔剤の高ロード製剤を提供 するものである。 「局所麻酔」という用語は、例えば、単なる一例として上で定義したような局 所麻酔薬によって誘導される局所的なしびれ感および/または痛覚脱失のような 状態、および/または感覚および運動性機能における抑制作用を含む。 「制御放出」という用語は、一般的に、即時放出を防ぐために典型的には活性 物質または薬物の放出を遅延させることによってその中に含まれる活性物質また は薬物の放出を制御するための組成物、例えば薬学的に許容できる担体を意味す る。そのような制御放出組成物および/または担体は、本明細書においては、例 えば局所麻酔薬および/またはグルココルチコステロイド剤を含む活性物質また は薬物の放出を長期化するまたは持続させるために用いられる。したがって、「 制御放出」および「徐放性」という用語は、一般的に、特に指摘しない限り、本 明細書全体において区別なく使用される。 本明細書で用いられる場合、「再活性化する」という用語は、患者における局 所麻酔薬で予め処置された部位に有効量のグルココルチコステロイドを該患者に 投与することによって、既存の局所麻酔薬作用の持続時間を長期化させるか、ま たは消耗しているか、完全に消耗した予め誘導された局所麻酔を再生する方法を 意味する。したがって、一定の経過時間後、初期用量ならびに局所麻酔製剤の拡 散および/または放出の速度に依存して、局所麻酔作用、すなわち局所麻酔が弱 まるか消耗し、感覚または運動性機能は再活性化される。もし痛みがしつこいか 、再発する場合、局所麻酔は局所麻酔が消耗し始める前または後に任意に再活性 化または長期化される。 本発明によれば、これは、少なくとも1種の薬学的に有効な量のグルココルチ コステロイド剤を含む組成物を処置される部位および/またはその隣接部位に送 達する、例えば、典型的には、塗布し、挿入し、浸潤させ、注射し、あるいは全 身的に投与することによって行われる。投与は、そのように処置される部位およ び/またはその隣接部位に予め置かれた制御放出製剤からのグルココルチコステ ロイドの自動または制御放出によっても行い得る。 局所投与のために、グルココルチコステロイドは、局所麻酔が予め誘導された 部位またはその隣接部位に当技術分野で公知の方法によって送達される。この方 法においては、さらなる投与および潜在的に剌激性または毒性量の局所麻酔薬の 蓄積が回避される。また、局所麻酔は、有効量の適当なグルココルチコステロイ ド剤の繰り返し投与または局所放出によって、任意に、繰り返し再活性化および /または長期化される。 本発明による方法および製剤は、例えば局所的に塗布され得る。したがって、 例えば皮膚または粘膜表面への局所投与に適した薬学的に許容できる製剤は、本 発明による局所麻酔薬および/またはグルココルチコイド剤の投与に対して、局 所麻酔を誘導するための1回量製剤として、あるいは別個の製剤の状態で用いら れ得る。その後、制御放出体、例えばミクロスフェア、即時放出体、または制御 および即時放出グルココルチコイドの混合物状態のグルココルチコイドを含む製 剤を局所投与する。 内部投与のために、必要に応じて、即時放出体および/または制御放出体の適 当な局所麻酔薬を有効量含む、神経付近における局所移植、浸潤または注射用の 薬学的に許容できる製剤を用いることにより局所麻酔を誘導し得る。緩慢放出製 剤および/または担体、例えば、乳剤、リポソーム、ゲル、懸濁剤、ガムマトリ ックス、および当技術分野で公知の広範な種類のポリマー製剤には、外科手術挿 入用の特別にコーティングされたペレット、ポリマー製剤もしくはマトリックス 、または移植、挿入もしくは注射用の制御放出微粒子またはミクロスフェアが挙 げられ、ここで活性薬剤の緩慢放出はマトリックスからの制御拡散および/また はポリマーマトリックスの選択的分解によって生じる。製剤は、任意に、製剤か らのその拡散の制御および/または存在する場合にはコーティングの選択的分解 もしくはマトリックスの選択的分解によって局所麻酔剤の放出を制御するように 設計された特別なコーティング、フィルムまたはバリア層で被覆され得る。 したがって、本発明の製剤および方法は、限定するものではないが、ミクロス フェア、マイクロカプセル、ゲル、ペースト、移植可能なロッド、ペレット、プ レート、ファイバーなどの当技術分野で公知の移植可能な、挿入可能な、または 注射可能なデリバリーシステムとともに用いられ得る。 同様に、本発明による局所麻酔の再生に使用するのに適した製剤は、局所麻酔 製剤について上記したように、即時放出または制御放出体のグルココルチコステ ロイドの液剤または懸濁剤として調製され得る。有効量のグルココルチコステロ イド製剤は、局所麻酔を再生させるために、例えば静脈内または経口的に全身に 投与してもよいが、局所投与が好ましい。制御放出局所麻酔薬について言えば、 局所麻酔の回復に用いられ得る緩慢放出製剤は、外科手術挿入のための特別にコ ーティングされたペレット、ポリマー製剤またはマトリックス、あるいは制御放 出としての移植、挿入または注射のための例えばミクロスフェアもしくは任意に マイクロカプセルなどの、当技術分野で公知の適当な製剤であり得るものであり 、活性薬剤の緩慢放出は、例えば、マトリックス製剤からの制御拡散、および/ または調製物のコーティングの選択的分解もしくはポリマーマトリックスの選択 的分解によって生じる。 好ましい局面においては、緩慢放出製剤は局所注射に適した範囲のサイズ分布 のミクロスフェアとして調製される。ミクロスフェアまたはその他の粒子の径お よび形状を操作することによって放出特性を調節することができる。例えば、径 の大きいミクロスフェアは、典型的には、放出の速度を遅延させ、組織浸透を低 減させ、そして径の小さいミクロスフェアは平均径は異なるが組成が同じである ミクロスフェアに対して反対の効果をもたらすであろう。さらに、例えば、円筒 形のようなその他の粒子形状も、球状のものに対してそのような代替の幾何学的 形状に固有の質量に対する表面積の割合を高めることによって放出速度を調節す ることができる。 さらなる局面においては、局所麻酔薬は制御放出体で提供され得るものであり 、グルココルチコステロイドも局所麻酔製剤中に含まれ得る。したがって、この 局面においては、本発明は局所麻酔薬および少なくとも1種のグルココルチコス テロイドを含むミクロスフェアを提供するものであり、ここで、初期局所麻酔を 再生または長期化することが望ましい場合、制御放出ミクロスフェアは、局所麻 酔薬の放出と同時および/または注射してから予め設定した時間後にグルココル チコステロイドを放出し始めるように処方される。局所麻酔薬−グルココルチコ ステロイドの組み合わせ製剤の特定の局面においては、ペレット、スフェロイド 、ミクロスフェアなどを、予め決定した順序で各薬剤の放出を行わせるために、 グルココルチコステロイドを即時放出体または制御放出体で含む基剤を制御放出 局所麻酔剤の外層で被覆するように調製することができる。 当業者は、グルココルチコステロイド剤を含む薬剤学的に許容される組成物は 、経口摂取、全身的注射、および局所的浸潤、注射または輸注を含む、当該分野 で公知の方法により投与することができることを理解するであろう。すなわちよ り標準的な投与経路以外に、再活性化グルココルチコステロイド剤は制御放出製 剤に入れ、そこから随時放出を開始し、患者の体の外で作成したシグナルにより 制御することができる。本発明のこの面はより便利であり、さらに注射を必要と することなく局所麻酔を制御することにより患者の苦痛を軽減させる。例えば、 制御放出局所麻酔薬およびシグナル制御されたグルココルチコステロイド剤の単 回注射は、例えば手術の前に行うことができる。手術後に患者に苦痛がない場合 は、局所麻酔薬の再活性化は必要ないであろう。もし最初の麻酔が弱まってきて 再活性化が必要なら、外部シグナルを与えることにより、あらかじめ投与した製 剤からグルココルチコステロイド剤の放出速度を上げる。 このようなシグナル制御放出製剤は当該分野で公知であり、例えば振動磁界の 存在下で取り込まれた活性物質の放出速度を増加させる小さい磁石に埋め込まれ たポリマーマトリックス(例えば、Edelman,1993,Biomaterials 14(8): 621-6 26);超音波の適用により取り込まれた活性物質の放出速度を急速に上げること ができる親水性ポリマー(Miyazaki et al.,1988,Journal of Pharmacy & Pha rmacology40(10): 716-717)、およびマイクロ波を照射した時、取り込まれた活 性物質を増加した速度で送達することができる親水性ポリマーマトリックス(Miy azaki et al.,1989,Chemical & Pharmaceutical Bulletin 27(1) 208-10)、が ある。もちろん他のシグナル調節ポリマー製剤が本発明の便利な実施法に応用で きることは、当業者は理解できるであろう。 局所麻酔薬および/またはグルココルチコステロイド剤の製剤について、注射 用ミクロスフェアの直径は、局所的浸潤、注射、注入または適用による投与が便 利なようなサイズになっている。好ましくはミクロスフェアのサイズは、直径約 5ミクロン〜約200ミクロンである。より好適な実施態様においては、ミクロ スフェアの直径は、約20〜約120ミクロンの範囲である。 制御放出担体および/または物質は生体適合性であり、例えば患者への投与が 安全であるべきである。ポリマー物質の場合は、当該分野で公知の精製法(例え ば、標準的方法を使用するポリマーを形成するモノマーおよび/またはポリマー の再結晶化)により、生体適合性が増強される。 別の実施態様において、担体は生体適合性の非炎症性のかつ非生体分解性のポ リマー(例えば、エチレン酢酸ビニル(「EVA」))である。このような非生 体適合性ポリマーは、挿入または注射された製剤が局在化されるのを可能にし、 必要な場合はそのまま除去することができる。生体分解性担体は、時間とともに 柔らかくなりその構造がくずれていき、緊急に除去することが不可能ではないに しても困難になる。 薬剤学的に許容される(すなわち、生体適合性)ポリマーは、制御放出物質と して使用することができる。このようなポリマーは、ヒドロキシ酸(例えば乳酸 やグリコール酸)のコポリマー、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ無水物、ポ リオルトエステル、ポリカプロラクトン、ポリホスファゼン、多糖、タンパク質 性ポリマー、多糖の可溶性誘導体、タンパク質ポリマーの可溶性誘導体、ポリペ プチド、ポリエステル、およびポリオルトエステルを含む種々の供給源から選択 される。多糖はポリ−l,4−グルカン(例えば、デンプングリコーゲン、アミ ロースおよびアミロペクチンなど)でもよい。親水性または疎水性ポリマーは、 ポリ−1,4−グルカンの水溶性誘導体(加水分解アミロペクチン、加水分解ア ミロペクチンのヒドロキシアルキル誘導体(例えば、ヒドロキシエチルデンプン (HES))、ヒドロキシエチルアミロース、ジアルデヒドデンプンなど)でも よい。ポリマーは随時生体適合性である。 本発明の製剤に有用な好適な制御放出物質には、ポリ無水物、乳酸とグリコー ル酸とのコポリマー(乳酸とグリコール酸の重量比は、4:1以下、すなわち、 80重量%以下の乳酸対20重量%以上のグリコール酸)、および触媒または分 解増強化合物を含有するポリオルトエステル(例えば、少なくとも1重量%の無 水マレイン酸のような無水触媒を含有する)を含む。他の有用なポリマーには、 ゼラチンやフィブリンのようなタンパク質ポリマー、およびヒアルロン酸のよう な多糖がある。ポリ乳酸はインビボで分解するのに少なくとも1年かかるため、 このポリマーは、そのような分解速度が好ましいかまたは許容される場合のみ、 それ自身で使用すべきである。 タンパク質性ポリマーもまた使用される。タンパク質性ポリマーおよびその可 溶性誘導体は、ゲル化生体適合性合成ポリペプチド、エラスチン、アルキル化コ ラーゲン、アルキル化エラスチンなどを含む。生体適合性合成ポリペプチドはま た、ポリ−(N−ヒドロキシアルキル)−L−アスパラギン、ポリ−(N−ヒド ロキシアルキル)−L−グルタミン、N−ヒドロキシアルキル−L−アスパラギ ンおよびN−ヒドロキシアルキル−L−グルタミンと他のアミノ酸とのコポリマ ーを含む。提唱されるアミノ酸としては、L−アラニン、L−リジン、L−フェ ニルアラニン、L−バリン、L−チロシンなどがある。 生体適合性ポリマーがゲルを含む実施態様では、そのような有用なポリマーの 1つは、熱でゲル化するポリマー、例えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレ ンオキシド(PEO−PPO)ブロックコポリマー(例えば、BASF Wyandotteか らのPluronic(登録商標)F127)である。このような場合、局所麻酔薬製剤 は、自由に動く液体としてシリンジで注射され、これは30℃より高温ですぐゲ ル化する(例えば、患者に投与された時)。次にこのゲルシステムは、投与部位 で一定の用量の局所麻酔薬を放出する。 本発明のさらなる実施態様において、実際は局所麻酔薬および/またはグルコ コルチコイド剤の担体として作用する制御放出物質は、ペクチン(ポリガラクツ ロン酸)、ムコ多糖(ヒアルロン酸、ムチン)または非毒性レクチンのような生 体接着性ポリマーをさらに含むか、またはポリマー自身が生体接着性(例えば、 キト酸のようなポリ無水物または多糖)であってもよい。 上記用語の定義またはさらなる説明は、標準的な生化学の教科書、例えばAlbe rt L.Lehningerによる”Biochemistry”,Worth Publishers Inc.およびLubert Stryer による”Biochemistry”,W.H.Freeman and Company (この両方とも参 考のため本明細書に組み込まれる)に記載されている。 前記の生体適合性疎水性および親水性ポリマーは、特徴的にヒトへの毒性が低 く実質的に完全に生体分解性であるため、本発明の方法および組成物に特に適し ている。 本明細書において「ミクロスフェア」という用語は、局所麻酔薬および薬剤学 的に許容される制御放出物質を含む粒子として定義され、これは好ましくは直径 が約20ミクロン〜約200ミクロン、およびより好ましくは約45〜約90ミ クロンの前記ポリマー性物質(薬剤の制御放出担体として使用される)である。 ミクロスフェアは、好ましくは注射できるようなサイズで形成される。本発明の 目的において「ミクロスフェア」という用語は、「微粒子」および「ミクロカプ セル」を包含する。本発明のミクロスフェアで使用されるポリマー性物質は、好 ましくは約5,000〜約200,000の分子量を有する。 ポリマー性物質は、当該分野で公知の任意の方法により調製される。例えば、 ポリマー性物質が乳酸とグリコール酸とのコポリマーからなるなら、このコポリ マーは、米国特許第4,293,539号(Ludwigら)に記載の方法(参考のた め本明細書に組み込まれる)により調製される。そこでは、基本的にコポリマー は、容易に除去可能な重合触媒(例えば、Dowex HCR-W2-Hのような強酸イオン交 換樹脂)の存在下で、乳酸とグリコール酸との縮合により調製される。触媒の量 は重合にとって決定的に重要ではないが、典型的には乳酸とグリコール酸の合計 の総重量に対して約0.01〜約20重量部である。重合反応は、溶媒無しで約 100℃〜約250℃の温度で約48時間〜約96時間、好ましくは水と副生物 の除去を促進するために減圧下で行われる。次に溶融した反応混合物をろ過して 実質的にすべて触媒を除去するか、または冷却し次に反応混合物を有機溶媒(例 えば、ジクロロメタンまたはアセトン)中で溶解し、次にろ過して触媒を除去す ることにより、コポリマーを回収する。 ポリ無水物は、米国特許第4,757,128号(参考のため本明細書に組み 込まれる)に記載の方法に従って調製される。例えば、ポリ無水物は、無水酢酸 中で還流することにより混合無水物に変換した高純度のジカルボン酸モノマーの 重縮合、単離されたプペポリマーの再結晶化による単離と精製、および低圧(1 0-4mm)でドライアイス/アセトントラップにより140〜250℃で10〜3 00分間溶融重合することにより、合成される。高分子量ポリ無水物は、無水物 の鎖間交換速度を増強する触媒(例えば、CaO、BaOおよびCaCO3 の ようなアルカリ土類金属酸化物)を加えることにより得られる。ポリオルトエス テルポリマーは、例えば米国特許第4,070,347号(参考のため本明細書 に組み込まれる)に記載のように調製される。 本発明のミクロスフェアのような製剤の調製に、種々の市販のポリ(ラクチド −co−グリコリド)物質(PLGA)が使用される。例えば、ポリ(d,1− 乳酸−co−グリコール酸)は市販されている。好適な市販品は、50%のラク チドと50%のグリコリドのモルパーセント組成を有する、50:50ポリ(D ,L)乳酸−co−グリコール酸である。他の適した市販品は、65:35 D L、75:25 DL、85:15 DLおよびポリ(d,1−乳酸)(d,1 −PLA)である、例えば、ポリ(ラクチチド−co−グリコリド)も、Boehri (Resomer RG502)、PLGA75:25(Resomer RG752)、およびd,1−P LA(Resomer RG206))で、およびBirmingham Polymers(Birmingham,Alabama )から販売されている。これらのコポリマーは、広範囲の分子量と乳酸対グリコ ール酸比で入手できる。 本発明のミクロスフェアに使用されるポリマーは、例えば、容易に除去可能な 重合触媒の存在下で乳酸とグリコール酸の縮合により調製される。そのような触 媒には、ろ過または同様の方法により容易に除去される、ビーズまたは同様の硬 い構造体の型の強酸イオン交換樹脂がある。本発明のコポリマーの調製について のさらなる情報を当業者は容易に入手可能であり、例えば米国特許第4,293 ,539号(Ludwigら)(参考のため本明細書に組み込まれる)から確認される 。 本発明において有用な薬剤学的に許容されるポリペプチド無水物は、水に不安 定な無水結合を有する。薬剤放出速度は、使用される特定のポリ無水物ポリマー とその分子量により制御される。ポリ無水物ポリマーは、分岐鎖でも直鎖でもよ い。本発明に有用なポリ無水物の例には、ポリ(乳酸)および/またはポリ(グ リコール酸)のホモポリマーやコポリマー、ポリ[ビス(p−カルボキシフェノ キシ)プロパン無水物](PCPP)、ポリ[ビス(p−カルボキシ)メタン無 水物](PCPM)、オリゴマー化不飽和脂肪族酸のポリ無水物、追加のカルボ ン酸を含むように修飾したアミノ酸から調製されるポリ無水物ポリマー、芳香族 ポリ無水物組成物、およびポリ無水物と他の物質(例えば、脂肪酸末端ポリ無水 物)とのコポリマー(例えば、不飽和脂肪酸または不飽和脂肪族酸のダイマーお よび/またはトリマーのモノマーから重合されるポリ無水物)がある。 本出願人による米国出願第08/714,782号(1996年9月16日出 願、Attorny Docket No.200,1015 CIP)(参考のためこの全体が本明細書に組 み込まれる)に記載のような、他のポリマーが使用できる。 本発明の生体適合性制御放出ミクロスフェアは、当業者に公知の任意の方法に より調製される。ミクロスフェアの製造法には、溶媒蒸発、相分離、および流動 床コーティングがある。 すなわち、ある好適な実施態様においてミクロスフェアは、酢酸エチルのよう な有機溶媒に薬剤とポリマーを溶解する、溶媒抽出法(リアクター法)を使用し て得られる。こうして得られる溶液(分散相)を、例えばポリビニルアルコール (PVA)の水溶液(連続相)に攪拌しながら加える。こうして形成されるエマ ルジョンを次に、水に加えて溶媒を抽出し、ミクロスフェアを硬化させる。次に 混合物を濾過し、ミクロスフェアを乾燥する。乾燥の1つの適切な方法は、例え ば室温での真空乾燥である。ミクロスフェアは、随時凍結乾燥法で乾燥してもよ い。乾燥した粒子サイズ画分を次に、篩い分けにより採取する。使用される有機 溶媒は、好ましくは酢酸エチルであるが、任意の薬剤学的に許容される有機溶媒 (例えば、アセトン、エタノール、ジエチルエーテル、メタノール、ベンジルア ルコール、塩化メチレン、石油エーテルなど)が使用できる。この方法は、ブピ バカイン塩基または遊離塩基型のグルココルチコイドのミクロスフェアの調製に 特に有用である。 あるいはブピバカイン塩基および/またはグルココルチコイドのミクロスフェ アは、薬剤とポリマーを酢酸エチルに溶解し、次に溶液を噴霧乾燥することによ り調製される。 非常に水溶性が高く酢酸エチルに不溶性の薬剤(例えば、塩酸ブピバカインお よび/または水溶性グルココルチコイド)をミクロスフェアが取り込む場合は、 ミクロスフェアは、前記した溶媒抽出法ではなくコアセルベーション/相分離を 使用して調製される。しかし溶媒抽出法は、pH7.4およびそれ以上でのその 低い水溶性のために、例えば塩酸ブピバカインおよび/または水溶性グルココル チコイドで使用することができる。使用されるコアセルベーション/相分離法で は、ポリマーを酢酸エチルに溶解し、ミクロ化された塩酸ブピバカインを溶液に 懸濁する。次にシリコン油を加えてミクロスフェアを形成する。次にこの混合物 をヘプタンに加えてミクロスフェアを硬化させ、次にこれをろ過して分離する。 ミクロスフェアは真空下で室温で乾燥される。次に所望のサイズの画分を篩い分 けにより集める。 あるいは塩酸ブピバカインおよび/またはグルココルチコイドを使用した調製 ミクロスフェアは、薬剤を酢酸エチルまたは塩化メチレンとメタノール中のポリ マーの溶液に懸濁し、噴霧乾燥することにより調製される。 さらに薬剤を水に溶解し、ポリマーを酢酸エチルに溶解してもよい。次に水層 を有機相に加え、ホモジナイズするかまたは超音波処理してW/Oエマルジョン を得る。薬剤は水層中にあるためポリマー(油相)により囲まれるであろう。次 にこれをホモジナイズしながらPVA水溶液に注いでW/O/Wエマルジョンを 形成する。溶媒が拡散し、ミクロスフェアが残る。追加の冷水を加えて、ミクロ スフェアを硬化させる。このプロセスにより、薬剤をミクロ化することなく均一 なミクロスフェアが得られる。また薬剤がポリマーに囲まれるため、薬剤の放出 はより均一であり、拡散制御されるであろう。 流動床コーティングにおいて、薬剤はポリマーとともに有機溶媒中に溶解され る。次に溶液を、例えばWurster空気懸濁物コーティング装置により処理して、 最終的なミクロスフェア生成物を形成させる。 本発明のミクロスフェアの最終的な薬剤含量は、高負荷量製剤法かまたは低負 荷量製剤法が使用されるかに依存して、大きく変動する。ある好適な実施態様( 例えば、薬剤がブピバカインである)において、ミクロスフェアの薬剤含量(重 量)は、ミクロスフェアの総重量の約0.1〜約90%であり、好ましくは約3 0%〜約90%であり、より好ましくは約60%〜約85%であり、最も好まし くは約75重量%である。 本発明の1つの好適な実施態様において、ミクロスフェアに含有される薬剤は 、エステル型またはアミド型の局所麻酔薬である。エステル型の適切な局所麻酔 薬には、安息香酸エステル(例えば、ピペロカイン、メプリルカイン、イソブカ イン)、パラ-アミノ安息香酸エステル(例えば、プロカイン、テトラカイン、 ブテタミン、プロポキシカイン、クロロプロカイン)、メタ-アミノ安息香酸エ ステル(例えば、メタブテタミン、プリマカイン)、パラエトキシ安息香酸エス テル(例えば、パレトキシカイン)、およびこれらの薬剤学的に許容される塩が ある。非エステルには、例えば、リドカイン、メピバカイン、ピロカイン、プリ ロカイン、ブピバカイン、エチドカイン、薬剤学的に許容される塩がある。最も 好適な局所麻酔薬はブピバカインである。 本発明のある好適な実施態様において、ミクロスフェアは薬剤としてブピバカ インを、約45〜約70重量%の量で含有し、コポリマーは、分子量が約5,0 00〜約200,000のPLGA50:50である。 本発明のミクロスフェアは好ましくは、治療される局所で持続作用を提供する 。例えばミクロスフェアに含有される薬剤がブピバカインである時、この製剤は 、問題の場所に局所麻酔薬を1日、2日、3日、またはそれ以上の期間提供する ことが好ましいであろう。取り込まれる薬剤がグルココルチコイドである時、製 剤が例えば8時間、1、2、3、または4日またはそれ以上の期間、再活性化お よび/または延長を提供することが好ましいであろう。従ってこの製剤はもちろ ん、そのような所望の結果が得られるように修飾することができる。 本発明のミクロスフェアは、制御放出製剤として使用して、局所麻酔薬、グル ココルチコイド再活性化剤および/またはこれらの組合せを、好ましくはこれら の有効量を薬剤学的に許容される溶液(例えば、水)または注射用懸濁液に取リ 込むことにより、送達してもよい。最終の復元した生成物の粘度は、投与経路に 適した範囲である。ある例において最終の復元生成物の粘度は、例えば約35cp sである。投与は、皮下または筋肉内経路でもよい。しかし別の経路も可能であ り、製剤は、局在化作用が得られるように当業者に公知の任意の方法で局所部位 に適用される。本発明のミクロスフェア製剤は、治療すべき部位に移植すること もできる。従って、本発明の製剤は局所麻酔薬を含有する時、術後の疼痛の領域 に使用することができる。 本発明の制御放出ミクロスフェア製剤の投与量は、投与される薬剤の種類と量 、受容体である動物、および治療の目的に依存する。例えば本発明のミクロスフ ェアに含有される薬剤がブピバカインである時、この製剤は、例えば約0.5〜 約2 mg/kg体重を含有してもよい。本発明の製剤は制御放出であるため、通常の 即時的放出投与量よりはるかに多い量(450 mg/kgのブピバカインまたはそれ 以上の多量)を含有してもよい。 同等の効力を提供するのに充分なブピバカインの有効投与量または別の局所麻 酔薬の量(すなわち、同等の有効投与量)は、局所麻酔薬の放出が好ましい各部 位に注射されるかまたは挿入されるブピバカインの約1〜約50mgである。ある 好適な実施態様において、本発明の制御放出投与型のブピバカインの投与量は、 麻酔薬の所望の持続時間(例えば、約8〜約4日またはそれ以上、約1〜約24 時間、または約1〜約12時間、または約1〜約8時間)放出部位で約1〜約3 0mg/時間の局所麻酔薬の制御放出を提供するのに充分である。 局所麻酔薬の型(例えば、遊離塩基対塩)および製造法以外に、ポリマーに取 り込まれる薬剤のパーセントおよび製剤のマトリックスの形を操作することによ り、特定の負荷と以後の維持を与えるようにシステムを変更することが可能であ る。局所麻酔薬は、0.1〜90重量%、好ましくは約5〜75重量%、および より好ましくは約60〜80重量%のパーセント負荷で、ポリマーまたは他の制 御放出製剤中に取り込まれる。 1日当たりに放出される薬剤の量は、製剤、例えばマトリックス中に取り込ま れる薬剤のパーセントに比例して増加する(例えば、5〜10〜20%)。ある 好適な実施態様において、約70〜約75重量%の局所麻酔薬を含むポリマーマ トリックスまたは他の製剤が使用されるが、製剤を作成し負荷するために使用さ れる方法およびポリマーに依存して、実質的により多くの薬剤を取り込むことが 可能である。好適な実施態様において、本発明に従って調製される製剤(例えば 、ミクロスフェア)は、例えば75重量%のブピバカイン遊離塩基を負荷するこ とができるが、それでも「ドーズダンピング(dose-dumping)」をすることなく 、インビトロでブピバカインの制御放出を提供することができる。 配合された一種以上の薬剤の所望の放出プロフィールは、異なる放出速度なら びに/または局所麻酔剤および/もしくはグルココルチコステロイド剤の異なる 配合割合(%)を有するポリマー、例えば、1日、3日、及び1週間で放出する ポリマーから形成されたミクロスフェアの混合物を使用することにより達成され 、その結果、それぞれのポリマーそれ自体が同じ期間にわたって線形放出しない 時でさえも線形放出が得られるようになる。加えて、一種以上の異なる局所麻酔 剤を有し、同じまたは異なる制御放出プロフィールを有するミクロスフェアの混 合物が、治療の過程で異なる効力および活性のスペクトルの 利益を与えるのに利用し得る。 また、生体適合性制御放出物質が制御放出局所麻酔移植片を調製するために使 用されてもよい。移植片は、例えば、圧縮成形法、射出成形法、スクリュー押出 法およびホットメルト法により製造されてもよく、それにより局所麻酔剤がポリ マーに配合される。移植可能な繊維は、例えば、局所麻酔剤を制御放出物質とブ レンドし、次にその混合物を、例えば加圧下で押出し、それにより生体適合性繊 維を得ることにより製造し得る。或る好ましい実施態様では、グルココルチコス テロイド剤が移植片に配合されてもよく、または移植片の表面に被覆されてもよ い。 本発明のその他の実施態様では、制御放出物質は人工脂質小胞またはリポソー ムを含む。リポソームは薬剤の如き生理活性または薬理活性物質のキャリアとし て当業界で公知である。本明細書に記載されたリポソームのサイズは様々である 。リポソームは 100 nm〜10 ミクロンまたはそれ以上の直径を有することが好ま しい。天然レシチン、例えば、卵および大豆に由来するレシチン、並びに合成レ シチンを含む種々の脂質物質がリポソームを形成するのに使用し得るが、但し、 これらの脂質は非免疫原性であり、かつ生物分解性であることが好ましい。また 、ポリマーと組み合わせて形成された脂質をベースとする物質、例えば、Domb の米国特許第 5,188,837 号(引用により本明細書に組み入れられる)に記載さ れたものを使用してもよい。 共に使用し得る合成レシチン(それぞれの相転移温度と共に示す)の例は、ジ −(テトラデカノイル)ホスファチジルコリン(DTPC)(23℃)、ジ−(ヘキサデ カノイル)ホスファチジルコリン(DHPC)(41℃)およびジ−(オクタデカノイル) ホスファチジルコリン(D0PC)(55℃)である。ジ−(ヘキサデカノイル)ホスファ チジルコリンが唯一または主要なレシチンとして好ましく、この場合、任意で少 比率のジ−(オクタデカノイル)化合物またはジ−(テトラデカノイル)化合物 と共に用いられる。使用し得るその他の合成レシチンは不飽和合成レシチン、例 えば、ジ−(オレイル)ホスファチジルコリンおよびジ−(リノレイル)ホスフ ァチジルコリンである。主要なリポソーム形成脂質(これらは通常リン脂質 である)に加えて、その他の脂質(例えば、全脂質の 5-40%w/w の比率で)、 例えば、コレステロールまたはコレステロールステアレートを含有させて、リポ ソーム膜の構造を変更したり、該主要なリポソーム形成脂質の性質に応じてそれ を更に流動性または硬質にすることが可能である。 リポソームは、適当な量のリン脂質またはリン脂質の混合物を、適切な溶剤( 例えばエタノール)中に流動している任意のその他の所望の脂質可溶性成分(例 えば、コレステロール、コレステロールステアレート)と共に溶解し、蒸発乾固 することにより調製し得る。次に局所麻酔剤の水溶液を、場合によりグルココル チコステロイド剤とともに添加し、脂質フィルムが分散されるまで混合してもよ い。得られる懸濁液は或るサイズ範囲のリポソームを含み、次に必要によりこれ らが分別されて望ましくないサイズを除去してもよい。この分別は当業界で公知 のようにカラムゲルクロマトグラフィー、遠心分離、超遠心分離または透析によ り行われてもよい。 リポソームの上記調製方法は可能な操作の代表であるにすぎない。当業者であ ればリポソームの多くの異なる調製方法があることを認めるであろうし、これら の全てが本開示に含まれるものと考えられる。 制御放出キャリア中に配合される薬剤割合(%)を操作することにより局所麻 酔剤の特定の配合量およびその後の維持投薬量を送達するように系を調整するこ とが可能である。制御放出キャリアがポリマーおよび/またはマトリックス製剤 である場合、局所麻酔剤の形態(例えば、遊離塩基vs塩)および製造方法に加え て、マトリックスまたは製剤の形状を操作することが可能である。1日当たり放 出される薬剤の量は製剤、例えば、マトリックスに配合される薬剤の割合(%) (例えば、5%〜10%から20%まで)に比例して増加する。好ましい実施態様で は、約75%の薬剤を配合したポリマーマトリックスまたはその他の製剤が利用さ れるが、薬剤、装置を製造し、配合するのに使用される方法、およびポリマーに 応じて、実質的に更に多い薬剤を配合することが可能である。 好ましい実施態様では、局所麻酔剤を含む制御放出製剤は、in vitroで、24時 間後に局所麻酔剤の約10%から約60%までの放出、48時間後に約20%から約80% までの放出、また72時間後に約40%から約100 %までの放出を与える。 更に好ましい実施態様では、局所麻酔剤を含む制御放出製剤は、in vitro で 、24時間後に局所麻酔剤の約25%から約40%までの放出、24時間後に約40%から 約50%までの放出、また72時間後に約45%から約55%までの放出の好ましい速度 を与え、80〜100 %の累積放出が約280 時間後に与えられる。 初めの局所麻酔は麻酔上有効な量の局所麻酔剤または局所麻酔剤の混合物の投 与により誘導し得る。場合により、初めの局所麻酔は、グルココルチコイド薬ま たはグルココルチコイド薬の混合物と共に麻酔上有効な量の局所麻酔剤または局 所麻酔剤の混合物を投与することにより誘導してもよい。 グルココルチコイド薬が局所麻酔剤の再活性化のために投与し得る期間は、初 めの局所麻酔投薬量の投与後の約1時間から約72時間以上までの範囲である。特 に、成功裏の再活性化が開始し得る期間は、初めの局所麻酔投薬量の投与後の約 1時間から約72時間以上までの範囲である。更に特には、成功裏の再活性化が開 始し得る期間は、(例えば、最初の)局所麻酔剤が投与された時点後の約1時間 から約24時間まで、約1時間から約12時間まで、約1時間から約6時間まで、約 1時間から約4時間まで、約4時間から約72時間まで、および約4時間から約24 時間までの範囲である。 別の態様では、局所麻酔効果がグルココルチコステロイド剤の使用により再活 性化または回復される場合、得られる局所麻酔の総持続時間はグルココルチコス テロイド増進なしの制御放出局所麻酔剤により誘導される局所麻酔の持続時間の 約1.1倍から約14倍以上までの範囲である。好ましい実施態様では、その方法、 延長はグルココルチコステロイド増進なしの制御放出局所麻酔剤により誘導され る局所麻酔の持続時間の約6倍から約13倍までの範囲である。局所麻酔剤の投与 の時点から測定される再活性化局所麻酔の持続時間は約0.1時間から約72時間以 上までの範囲である。特に、再活性化組成物の投与の時点から測定される再活性 化局所麻酔の持続時間は約1時間から約48時間以上までの範囲である。更に、グ ルココルチコステロイドにより再活性化される局所麻酔効果の持続時間は局所麻 酔剤の投与の時点から約8時間から約30時間までの範囲である。 本発明の制御放出製剤に配合された局所麻酔剤、グルココルチコステロイド剤 またはその他の薬剤の放出の速度はまた、選択された局所麻酔剤、グルココルチ コステロイドまたはその他の薬剤の溶解特性に依存するであろう。水中の溶解性 が大きい程、組織中の放出の速度が更に迅速であり、全てのその他のパラメータ ーは変らない。例えば、pH依存性溶解性を有するこれらの局所麻酔剤はそれぞれ のこのような化合物のpKa 値よりも低いpHで迅速に放出されるであろう。こうし て、製剤は、例えば組織pHで、組織中の所望の水溶解性を有する局所麻酔剤を選 択することにより所望の局所麻酔剤放出速度について最適化されてもよい。こう して、酸性pHでの方が可溶性が高い局所麻酔剤は比較的酸性(例えば、約7.2 未 満のpH)の組織中で速い放出速度を有するであろう。例えば、一実施態様では、 製剤はin vitro で48時間で約pH6 で局所麻酔剤の少なくとも70%を放出し、ま た約7.4 から約8までの範囲のpHで48時間で局所麻酔剤の少なくとも40%を放出 するであろう。その他の組み合わせはそれらの放出においてpH非依存性である。 グルココルチコステロイドおよび麻酔の持続時間を延長するのに有益である合 成類似体として、グルココルチコステロイド、例えば、デキサメタゾン、コルチ ゾン、プレドニゾン、ヒドロコルチゾン、ベクロメタゾンジプロピオネート、ベ ータメタゾン、フルニゾリド、メチルプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニゾ ロン、トリアムシノロン、アルクロメタゾン、アムシノニド、クロベタゾール、 フルドロコルチゾン、ジフロラゾンジアセテート、フルオシノロンアセトニド、 フルオシノニド、フルオロメソロン、フルランドレノリド、ハルシノニド、メド リゾンおよびモメタゾン並びにこれらの医薬上許される混合物および塩、並びに ルーチンで経口または注射により投与されるその他の類似体が挙げられる。 好ましい態様では、既に投与された局所麻酔剤を回復または再活性化するのに 有効なグルココルチコステロイド剤の量は、先の麻酔薬が衰退し始める時に投与 される。別の好ましい態様では、グルココルチコステロイド剤は、先の局所麻酔 剤が実質的または完全に衰退した後に投与される。例えば、グルココルチコステ ロイド剤またはこのような薬剤の混合物を含む組成物の有効量は、局所麻酔が鎮 静または消失し始めた後に約1時間から約72時間以上まで、または約1時間から 約24時間以上まで、または約1時間から約12時間まで、また約1時間から約2時 間までの範囲の時点で投与される。 グルココルチコステロイド剤が制御放出製剤(単独または局所麻酔剤を更に含 む)中に含まれる場合、グルココルチコステロイド剤の有効使用量は、長期に及 ぶ放出、例えば、1時間から100 時間以上まで、または、例えば、約1時間から 約72時間まで、約1時間から約24時間まで、約1時間から約8時間まで、また約 1時間から約4時間までの制御放出を与えるために剤形の0.001 重量%から30重 量%まで、または局所麻酔剤の重量に対し約0.005 %から約13%までであること がわかった。 グルココルチコステロイド剤がデキサメタゾンである場合、デキサメタゾンは 、例えば、制御放出製剤の約0.005 %から約0.5%を構成することが好ましい。 勿論、その他のグルココルチコステロイドの投薬量はデキサメタゾンの効力に関 して調節する必要がある。投薬量は毒性を回避するのに充分に低い量でなければ ならない。一態様では、単一制御放出製剤中のグルココルチコステロイド剤と局 所麻酔剤の組み合わせが最初に局所麻酔剤を、そして次にグルココルチコステロ イド剤を、と連続放出させるために設計される。 初めの局所麻酔を誘導するための製剤が注射形態であり、かつグルココルチコ ステロイド剤の少なくとも一部が水性注射媒体中に含まれる場合、グルココルチ コステロイド剤の量は局所麻酔剤の重量に対し、例えば、約0.001 %から約20% までである。グルココルチコステロイド剤が注射媒体中に含まれるデキサメタゾ ンである場合、デキサメタゾンは局所麻酔剤の重量に対し、例えば、約0.01%か ら約1.3%以上までであることが好ましい。 実施例により、デキサメタゾンの如きグルココルチコステロイド剤がin vivo で局所麻酔を回復または再活性化することを実証する。可能性のある適用として 、既に投与された局所麻酔剤の再活性化が望ましいあらゆる症状が挙げられる。 これは痛みおよび運動症候群の軽減のための麻酔だけでなく、その他の医療目的 のための麻酔の両方を含む。本発明の製剤および方法は、開胸のための間欠的か つ/または2〜5日の肋間の遮断もしくは麻酔効果、または胸部の治療後の神経 痛についての長期肋間遮断もしくは麻酔効果、反射交感神経ジストロフィーにつ いての腰椎交感神経遮断もしくは麻酔効果、或いはヘルニア回復のための三日腸 骨鼠径部/腸骨下腹部遮断もしくは麻酔効果を与えるのに使用し得る。その他の 可能性のある適用としては、産科処置または婦人科処置が挙げられる。更に別の 可能性のある適用としては、局在性一時的交感神経切除、例えば、循環不全また は不整脈を含む、種々の自律疾患を治療するための交感神経節または副交感神経 節の遮断または麻酔効果を与えることが挙げられる。また、製剤は三叉神経痛お よび脳神経のその他の疾患を治療するのに使用し得るだけでなく、局在性筋肉痙 攣を治療するための一時麻酔および眼球後の症状、例えば、眼の痛みの治療を与 えるのにも使用し得る。 その他の使用としては、手術処置中および手術処置後の痛みを軽減するため、 特に長期に及ぶ麻酔が成果を増進するような形成外科手術処置のための手術時の 投与が挙げられる。これらは単なる例であり、ヒトおよび獣医学の診断の両方に ついての更なる使用が直ちに当業者に明らかである。投与の方法 投与の好ましい方法では、剤形、例えばミクロスフェアは、局所麻酔剤を放出 させて初めの局在性麻酔を与える部位への注射により投与される。ミクロスフェ アは、例えば局所適用してもよく、浸潤させてもよく、注入(infuse)させても よく、またはシリンジもしくはトロカールにより注射してもよい。ペレットまた はスラブを、経口麻酔薬の放出が所望される部位に手術により入れてもよい。 以下に記載されるように、本発明のミクロスフェアは、単独で、または制御放 出製剤および/またはステロイド抗炎症薬または局所麻酔の持続時間を延長する のに有効な量のその他のグルココルチコステロイドを含む溶液と組み合わせて投 与し得る。あるいはまた、ミクロスフェアは、局所麻酔を延長および/または再 活性化するのに有効な量のステロイド抗炎症薬を含む。 別法では、一種以上のグルココルチコステロイドを制御放出局所麻酔剤の投与 の前、同時または後に投与することができ、この場合、グルココルチコステロイ ドは制御放出のための別個のミクロスフェア製剤に製剤化される。グルココルチ コステロイドの制御放出速度は局所麻酔剤の制御放出速度と同じであってもよく 、または異なっていてもよい。更に別の実施態様では、追加の局所麻酔剤を同時 投与せずに初めの麻酔を再活性化するために、制御放出局所麻酔剤が消失した後 に、追加の投薬量のグルココルチコステロイドを治療すべき神経に注射キャリア または制御放出キャリア中の注射可能溶液として投与してもよいことがわかった 。 ミクロスフェアはPLGAポリマー、例えば、50:50 、65:35 または75:25 の比の PLGAから調製し得る。最適組成はPLGA 65:35であることが測定された。 当業者であれば、全ての局所麻酔剤について、ミクロスフェアを含む局所麻酔 剤の投薬量は様々であり、単なる例ではあるが、麻酔される領域、組織の血管分 布、治療される神経セグメントの数、患者(例えば、獣医診断、ヒト幼児、ヒト 成人)の身長および体重、個体寛容性および麻酔の技術に応じて決まることが理 解されるであろう。勿論、通常の状況下では、有効な麻酔を与えるのに要する最 低投薬量が投与されるべきである。 例えば、PLGA 63:35ミクロスフェアを用いて製剤化されたミクロスフェアは、 例えば、ブピバカインのような局所麻酔剤を含むミクロスフェア75%(w/w)を体 重1kg当たり1〜450 mgの範囲の投薬量で投与される。好ましい実施態様では、 投薬量は体重1kg当たり5〜250 mgの範囲のミクロスフェアである。更に好まし い実施態様では、投薬量はPLGA 65:35では体重1kg当たり約10 mg から約150 mg までのミクロスフェアの範囲である。 ブピバカインの如き局所麻酔剤の有効投薬量は典型的には、例えば75重量%の ブピバカインを含むミクロスフェア中で投与され、先述したように、麻酔される 部位、麻酔されるセグメントの数および患者に応じて、約0.5 mgから約1000 mg 以上までのブピバカインの範囲である。約1mgから約500 mgまでの範囲の投与量 のブピバカインが投与されることが好ましく、または約5mgから約100 mgまでの 範囲の投薬量のブピバカインのでさえもが麻酔される一つ以上の部位に投与され る。 確かに、当業者は、上記投薬量範囲がブピバカインの効力に基くという事実、 また正確な有効投薬量がそれぞれの局所麻酔剤の特定の相対的効力および薬物速 度論により変化し、患者により経験された麻酔の程度に応じて投薬量を容易に調 節することができるという事実を認めるであろう。 また、本明細書に記載された製剤は、Schneider ら,Anesthesiology,74:270 - 281 (1991)により報告されたように理学療法に特異的な麻酔を生じるか、または Masters ら,Soc.Neurosci.Abstr.,18:200(1992)により報告されたように制 御放出について単一注射麻酔よりも有益にする物理化学的特性を有する局所麻酔 剤を投与するのに使用でき、これらの教示内容は本明細書に組み入れる。 本発明の製剤の投与はビヒクル、例えば、投与の所望の経路に医薬上許される あらゆるビヒクルの使用を必要とするかもしれない。したがって、局所投与の場 合には、局所麻酔剤および/またはグルココルチコイドを含む本発明に従って調 製された製剤は、例えば、低張性塩および/または緩衝塩を含む、緩衝化溶液( 例えば塩類液)を含むビヒクル、並びにクリーム、軟膏、油、エマルション、リ ポソーム等および/またはあらゆるその他の当業界で知られている医薬上許され る局所ビヒクルに溶解(例えば即時放出形態の場合)または懸濁(例えば微粒子 の場合)されてもよい。注射および/または浸潤による投与について、本発明の 製剤は注射および/または浸潤に適したあらゆる当業界で知られているビヒクル 中に懸濁(例えば微粒子の場合)または溶解(例えば即時放出形態の場合)され てもよい。このようなビヒクルは、単なる例ではあるが、緩衝化されている、ま たは緩衝化されていない等張性塩等を含み、かつ/または必要によりあらゆるそ の他の当業界で知られている成分または薬剤、例えば、着色剤、防腐剤、抗生物 質、エピネフリン等を含んでもよい。局所、全身投与および/または局所注射お よび/または浸潤による製剤の投与のための当業界で知られているビヒクルの更 に完全な列挙は、当業界で標準である参考書籍、例えば、REMINGT0N'S PHARMACE UTICAL SCIENCES,第16編,1980および第17編,1985(両方ともMack Publishing Company,Easton,Pennsylvaniaにより発行)により提供され、これらの書籍の 開示内容は引用による本明細書にそのまま組み入れる。 臨床上の実用性 本発明の局所麻酔製剤および方法は、一般に当業界で知られている患者を麻酔 するためのあらゆる局在化操作に使用し得ることがまた認められるであろう。例 えば、表面麻酔について、制御放出キャリアのミクロスフェア懸濁液またはその 他の形態、例えば、局所適用に適したペースト形態のミクロスフェア、セルロー スをベースとするポリマーおよび/またはガムマトリックスが粘膜、皮膚を麻酔 するのに使用され、また眼科用に使用される。有効量のグルココルチコイド剤が 局所制御放出製剤とともに含まれ、または必要により、グルココルチコイド剤の 少なくとも一部が制御放出形態、即時放出形態および/またはこれらの組み合わ せで別々に投与し得る。 加えて、本発明の局所麻酔製剤および方法は浸潤麻酔に使用でき、注射に適し た製剤が麻酔を必要とする組織に直接注射される。例えば、注射可能形態の有効 量の製剤が、切開される組織領域その他の局所麻酔を必要とする組織領域に浸潤 される。加えて、本発明の局所麻酔製剤および方法は、麻酔される部位に近位の 神経伝達を中断するような方法で有効量の注射可能形態の製剤を注射することに より周囲浸潤麻酔に使用し得る。例えば、前腕の掌側表面の近位部分の皮下浸潤 は、注射の部位から2〜3cm遠位で始まる広範な領域の皮膚麻酔をもたらす。単 なる例として挙げれば、同じ効果が頭皮、前方腹壁および下肢で得られる。有効 量のグルココルチコイド剤が注射可能制御放出製剤とともに含まれ、または必要 により、グルココルチコイド剤の少なくとも一部が制御放出形態、即時放出形態 および/またはこれらの組み合わせで別々に投与し得る。 更に、より有効な結果を得るために、本発明の局所麻酔製剤および方法が神経 ブロック麻酔に使用し得る。例えば、有効量の注射可能形態の製剤が個々の末梢 神経または神経叢に、またはそれに隣接して注射される。混合末梢神経および神 経叢への本発明の有効量の局所麻酔製剤の注射はまた、必要とされる場合に、体 性運動神経を麻酔するのに望ましい。また、本発明の製剤および方法は、動脈流 を閉塞するターニケットを受ける肢の静脈に薬理学的有効量の注射可能形態のミ クロスフェアを注射することにより静脈内局所麻酔に使用し得る。 本発明の製剤、例えば、注射可能ミクロスフェアおよび方法を使用する更に別 の脊椎および硬膜外麻酔が本発明により意図されている範囲内にあることが当業 者により認められるであろう。 また、本明細書に記載された製剤は、Schneider ら(Anesthesiology,74:270 - 281 (1991))により報告されたように感覚特異的麻酔を生じ、またはMasters ら(Soc.Neurosci.Abstr.,18:200 (1992))により報告されたように、それらを 持続放出に使用可能にし、そして単一注射麻酔にそれらを使用できるようにす る物理化学的特性を有する局所麻酔剤を投与するのに使用でき、これらの文献の 教示は本明細書に含まれる。 好ましい実施態様の詳細な説明 下記の非限定的な実施例により、本発明の製剤の調製および局所麻酔薬および グルココルチコステロイド剤単独および組み合わせの効果を説明する。 実施例1:グルココルチコイドと組み合わせて麻酔薬を含むポリマー局所麻酔マ トリックスのin vivo およびin vitroの放出プロフィール ブピバカインおよびデキサメタゾンのin vitro放出プロフィールおよびin viv o効果を以下のようにして測定した。 方法および材料 移植片 1,3−ビス(p−カルボキシ−フェノキシ)プロパンおよびセバシン酸(20: 80)のコポリマーを合成し、再結晶して不純物を除去した。ホットメルト操作を 使用して、ポリマー局所麻酔マトリックスをCPP:SA(20:80) コポリマーの10重量 %および20重量%のL−シス−ヒドロキシプロリン(CHP) を含み、またはCPP:SA 20:80 コポリマーの20重量%の結晶性ブピバカイン-HCLを含むペレットの形態で 調製した。95%エタノールに溶解したデキサメタゾンを95%エタノールに溶解し たブピバカインと合わせることにより生成したデキサメタゾンおよびブピバカイ ンの一様な混合物を使用して、ブピバカインおよびデキサメタゾンの両方を含む ポリマー局所麻酔マトリックスをホットメルト操作によりペレットの形態で合成 した。その溶液を、エタノールが蒸発するまで室温でフードの下で空気乾燥させ 、乾燥した結晶性デキサメタゾンおよびブピバカインの良く分散した混合物を得 た。その結晶性混合物を乳鉢および乳棒で微粉砕し、コポリマーと合わせた。CP P:SA(20:80) コポリマーのみを含む対照ペレットおよび全てのペレットを大きな 内径のテフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)管で合成した。 デキサメタゾン/ブピバカインペレットの2種の異なる投薬量のセットを作製 した:高投薬量(hd)デキサメタゾンおよび低投薬量(ld)デキサメタゾン。hdデ キサメタゾン/ブピバカインペレットは、ペレット当たり約60μg のデキサメタ ゾンを含んでいた。ldデキサメタゾン/ブピバカインペレットは、ペレット当た り約15μg を含んでいた。両方のセットは20重量%のブピバカインを含んでいた 。 in vitro 研究 トリチウム標識したデキサメタゾン(3H-デキサメタゾン)をNew England Nuc lear Corporation(Boston,MA)から購入した。107カウントからなるアリコー トを95%エタノールに溶解した200 μg の未標識デキサメタゾンおよび190mgの ブピバカインの混合物に添加した。この溶液を、エタノールが蒸発するまで室温 でフードの下で空気乾燥させ、乾燥した結晶性3H-標識デキサメタゾン、未標識 デキサメタゾンおよびブピバカインの良く分散した混合物を得た。この乾燥した 結晶性混合物を乳鉢および乳棒で微粉砕し、650mgのCPP:SA(20:80) コポリマー と合わせた。大きな内径のテフロン(登録商標)管を使用して、全ての3H-デキ サメタゾン/未標識デキサメタゾン/ブピバカインペレットを合成した。それぞ れのペレットを1%アジ化ナトリウムを含む無菌lXPBS(リン酸緩衝化食塩水)5m Lに入れ、37℃でインキュベートした。インキュベートしたlXPBS培地を除去し、 -20 ℃で貯蔵し、2時間、6時間および24時間の時点で新しい無菌lXPBS 5mlと 置換し、次に3週間にわたってその後毎日1回交換した。液体シンチレーション カウンター(Rackbeta 1214)を使用して、放出3Hをカウントした。 in vivo 研究 動物に3 hd-デキサメタゾン/ブピバカインペレットまたは3 ld-デキサメタゾ ン/ブピバカインペレットを実験側で移植した。対照動物に3対照ペレットを対 照側に移植した。 手術 全ての動物を酸素中3.5%-4.0%ハロタンで麻酔し、1.5 %-2.0%ハロタンで 維持した。麻酔を誘導後3-5 分以内に達成した。動物を尾下部および足のピンチ ングにより試験して麻酔状態を確かめた。大腿領域を剃り、切開を大きな転子の 下で直接行った。ハムストリングをブラント切開によりやさしく分けて座骨 神経を露出した。ペレットをハムストリングに対し深い帯状の面中で直接目視し て座骨神経に隣接して入れ、その部位を0.5 ccの抗生物質溶液(5000ユニット/ mLのペニシリンGナトリウムおよび5000μg/mLのストレプトマイシンスルフェー ト)で洗浄して感染を防止した。最も上の顔面層を単一縫合糸で閉じた。外部皮 膚の端部を接近させ、一つまたは二つの手術用ステープルで閉じた。 全てのラットについて、薬剤を含むペレットを実験側に移植した。対照(対側 )面はグループ間で変化させた。検死 オートプシーについて、背部大腿の皮膚を除去した。中心線横切断をハムスト リング筋のそれぞれの連続層中で行った。座骨神経の3cmセグメントを大座骨孔 にあるその出口位置から膝関節の背部面の上のその分岐位置まで除去した。光学 顕微鏡について、セグメントを10%緩衝化ホルマリン中で固定した。 組織学 神経:座骨神経の評価について、断片を処理し、パラフィンに封入し、2μm で切片にし、ヘマトキシリンエオシンで染色した。5-10の切片を盲検方法で病理 学者により光学顕微鏡を用いて研究した。それぞれの断片を(1) 神経炎症、(2) 神経線維症、および(3) 神経周囲下の繊維芽細胞について評価した。それぞれの パラメーターを0-4 の重度スケールで評価した。0のスコアー=変化なし、1= 軽度、2=中間、3=中間〜重度および4=重度。 結果 デキサメタゾンのin vitro放出 ペレットからのデキサメタゾンの放出は最初の8日についてほぼ線形であり、 最終的に21日目までにプラトーに達した。デキサメタゾンの約60%が7-8 日目ま でにペレットから放出され、21日目までにデキサメタゾンの97%が放出された。 in vivo 結果 デキサメタゾンおよびCHPで処理された動物間の知覚および運動麻酔 ld-デキサメタゾン/ブピバカインペレットを移植された動物は最長の知覚お よび運動遮断または麻酔効果を有した。知覚遮断または麻酔効果は全ての動物で 1-5 日目に観察された最大遮断強度(潜伏時間=12秒)で6-7 日の期間にわたっ て持続した。運動遮断または麻酔効果は1-5 日目に見られた最も稠密な運動遮 断または麻酔効果で6-8 日にわたって持続した。全ての動物は8日目に基準線に 戻った。また、hd- デキサメタゾン/ブピバカインペレットを移植されたラット は6-7 日持続する知覚遮断または麻酔効果を有した。しかしながら、最高遮断強 度が全てのラットで1-2 日目にしか観察されなかった。稠密遮断のプラトー(潜 伏時間=7-11秒)が3-5 日目に見られた。運動遮断または麻酔効果は3-5 日にわ たって持続し、最も稠密な運動遮断が1-2日目に起こった。グループ4動物(大 きい内径のブピバカインペレットを与えた対照グループ)は5-6 日持続する知覚 遮断または麻酔効果を有した。全ての動物が最高遮断強度を同時に有する時点は なかった。しかしながら、稠密知覚遮断または麻酔効果(潜伏時間=7-11秒)が 全ての動物で1-4 日目に観察された。運動遮断または麻酔効果が3-6 日持続し、 最も稠密な遮断が1-2 日目に見られた。hd- デキサメタゾンペレットを移植され たラットは知覚および運動遮断または麻酔効果を示さず、全ての時点が基準線か ら区別できなかった。それぞれ、10%CHP ポリマー局所麻酔マトリックスペレッ ト+ブピバカインペレット、20%CHP ペレット+ブピバカインペレット、および ブピバカインペレット単独を移植されたラットは全て同様の知覚遮断または麻酔 効果の期間および強度を示した。全てのグループが2-4 日の知覚遮断または麻酔 効果の期間を示し、稠密な遮断または麻酔効果が1日目に見られ、ラットの大半 が2-4 日目に基準線に戻った。運動遮断または麻酔効果の期間が1-2 日にわたっ て持続し、最も稠密な遮断または麻酔効果が主として1日目に観察された。 ACTH およびコルチコステロンに関するプラズマアッセイ プラズマアッセイは、同じ日数の期間で同様のストレスレベル条件で採取され たラットの通常の値と比較してACTHレベルおよびコルチコステロンレベルに差異 を示さなかった。実施例2試験の実施方法 下記の方法をラットに関するin vivo 研究に使用した。全ての試験を通常の室 温、例えば、22-25 ℃で行った。 麻酔試験 運動麻酔 ラットを静かな観察室中で知覚および運動麻酔について挙動試験した。試験を 試験の少なくとも1週後におよその基準線ホットプレート潜伏時間を示すラット のみで行った。全ての試験条件で、挙動を記録する実験者は局所麻酔薬を含む面 を知らなかった。運動麻酔を評価するために、目視観察に基く4点スケールを考 案した:(1) 通常の外観、(2) 尾部をつまみ上げた時に足指を広げる能力が損な われた足の無傷の背屈、(3) 広げる能力がなく、足底がそったままである足指お よび足、および(4) 背屈の損失、足指のそり、および歩行の障害。グラフで明瞭 にするために、部分運動麻酔は2のスコアーに等しく、稠密運動麻酔は3または 4のスコアーとする。 知覚麻酔 知覚麻酔を、それぞれのラットが後足を56℃プレート(IITC Life Science Ins truments,Model 35-D,Woo-dland Hills,CA)から引っ込めるのに必要とされる 時間により測定した。ラットを試験前の少なくとも30分間にわたって静かな室中 でそれらの周囲に適応させた。ラットをそれらの腰部の上に軽く包まれた布で保 持して上肢および障害視界を拘束した。ラットを1本の後足でホットプレートの 上に、また別の足を室温プレートの上に立つように配置した。コンピユータデー タ収集システム(フットパッドスイッチを備えたApple IIe)で、ホットプレー トに対しそれぞれの後足を引っ込める潜伏時間を、足を交替させ、それぞれの測 定間で少なくとも15秒間回復させることにより記録した。ホットプレートからの 引っ込めが12秒以内に起こらなかった場合、試験を終了して損傷を防止し、終了 時間を記録した。試験は面当たり5回の測定後に終了し、高い点および低い点を 無視し、残りの三つの点の平均をそれぞれの面について計算した。動物を学会ガ イドライン、州ガイドラインおよび連邦ガイドラインに従って取り扱 った。 ラットは炎症またはブリスターを有しないことが観察された。ラットを手術前 に少なくとも2週間にわたって試験して一致した基準線潜伏時間を得、試験を手 術後2週間にわたって続けて知覚麻酔からの完全回復を確かめた。運動麻酔(例 えば、遮断)を4点スケールで評価した。4の運動遮断または麻酔効果を有する 動物はクラブ状の後足を有し、歩行する時に通常それらの冒された足を引きずっ た。運動遮断または麻酔効果3の動物は正常に歩行したが、動物が持ち上げられ た時に広げることができない足指を有した。2の運動遮断または麻酔効果を有す る動物は、広がるが、正常または運動遮断または麻酔効果1の動物のようには充 分に広がらない足指を示した。検死および組織学 動物を移植の2週後に犠牲にした。移植片に隣接し、また近位の長さ約2-3cm の座骨神経の切片を10%ホルマリン溶液(24 mM リン酸ナトリウム、pH7)中で保 存した。次に切片をパラフィンに封入し、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色 し、光学顕微鏡により調べた。 プラズマ分析 ケタミン-HCl (1.5ml/kg、i.p.で100mg/ml)およびキシラジン(4mg/kg、i.p. で4mg/ml)で麻酔したラット(250-275g)にその右頸静脈にサイラスチックカテー テルを移植した。血液を留置中央静脈カニューレにより移植前そして投与後の時 間間隔で採取した(0.5cc) 。プラズマを等容積のHPLCグレードメタノール(Fisch er Scientific,Pittsburgh,PA) で抽出し、遠心分離し(10,000 x g)、メタノ ール相をHPLC分析の前に瀘過した(0.2μm のナイロンシリンジ型、Rainin,Wobu rn,MA)。HPLCは10ng/ml まで低下したプラズマメタノール抽出相中のブピバカ イン濃度を信頼できる程に定量した。血液プラズマ分析に使用したブピバカイン 標準物質をメタノール抽出の前にプラズマアリコートに添加した。標準ブピバカ インピークの保持時間にマッチするピークをブピバカインによるドーピングによ りプラズマサンプル中で確かめた。 統計学 線形回帰試験、ANOVA、Chi 自乗試験およびWilcoxonランク合計試験を適切 に使用してデータを分析した。実施例3局所麻酔剤およびグルココルチコイド入りのミクロスフェアによる延 長された麻酔 移植装置は使用前に手術を必要とするので、注射し得るミクロスフェア(Ms)を つくることが更に望ましい。しかしながら、1日より大きい知覚または運動遮断 または麻酔効果を得るために、デキサメタゾン(D) をミクロスフェアに添加する ことが必要であった。0.05%Dの添加は遮断または麻酔効果を5〜14倍延長した 。 方法および材料 略号はPLGA、ポリグリコール酸;CH2Cl2、塩化メチレン; dpm,1分当たリの 崩壊;cpm、1分当たりのカウント;rpm、1分当たりの回転がある。 この研究に使用した非放射性ポリマーミクロスフェア(Ms)はMedisorb,Cincin nati,OHにより供給された。PLGA 65:35(ロットNo.S2170 Si177,Mw 130,000) はMedisorb,Cincinnati,OHにより供給された。トリチウム標識デキサメタゾン をAmersham(比活性9.24x1010dpm/μモル)から得た。ブピバカイン遊離塩基はP urdue Frederick(ロット No.32931)により供給され、デキサメタゾンはSigma (ロットNo.34H0502)により供給された。トリスマ塩基はSigma(ロットNo.64 H5 732)により供給された。ダルベッコリン酸緩衝化食塩水はGibco,Maryland(ロッ トNo.14N5447)により供給された(2.68KCL mM/L、1.47KH2PO4mM/L、547.5 NaCl mM/L、9.50mM/L NaHPO4)。in vivo 実験に使用した懸濁培地はMedisorb により 供給され、0.5 %w/vナトリウムカルボキシメチルセルロース(中間粘度)およ び0.1 %w/v Tween80 からなった。Coulter(登録商標)Multisizer II,Coulte r Electronics Ltd.,Luton,Englandを使用してミクロスフェアの質量平均直径 を測定した。ポリマー合成および局所麻酔薬混入 蒸発方法を使用して、放射性標識ミクロスフェアを単一エマルション技術によ り製剤化した。二つの型の放射性標識ミクロスフェアを製剤化し、一方は75%w /w 未標識ブピバカインおよび0.05%w/w トリチウム標識デキサメタゾンを含み 、他方は0.05%w/w 未標識デキサメタゾンおよび75%w/w トリチウム標識ブピバ カインを含んでいた。トリチウム標識デキサメタゾンを含むミクロスフェアを以 下のようにして調製した。1分当たり8 x 106の崩壊(dpm) を含むデキサメタ ゾンのアリコートをエタノール5ml中の未標識デキサメタゾン5mg の溶液100μl に添加した。サンプルを1時間にわたって窒素の流れの下で乾燥させ、CH2Cl21 ml中のPLGA 65:35 50 mgおよびブピバカイン遊離塩基150 mgを添加した。管をFi sher Scientific Touch Mixer,Model 232 で2000rpm で1分間攪拌した。次に1 00 mM Trisma(登録商標)(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)塩基( pH8.4 に調節)中の0.3 %ポリビニルアルコール1mlを添加し、45秒攪拌するこ とによりエマルシヨョンを生成した。次にエマルションを100 mM Trisma(登録 商標)塩基中0.1 %ポリビニルアルコール100 mlに注入した。ロータリーエバポ レーターを減圧下31℃で20分間にわたって使用して、CH2Cl2をミクロスフェアか ら除去した。2-3 分後に気泡が生成し、有機溶媒が除去されていることを示した 。ミクロスフェアを細孔サイズ140 μm、60μm および20μm の一連のステンレ ス鋼篩(Newark Wire Co.)により分級した。直径20ミクロン未満および140 ミク ロンより大きいミクロスフェアを捨てた。20μm〜140 μm のサイズ範囲に入る ミクロスフェアを4000rpm で5分間遠心分離し、緩衝液ですすぎ、再度遠心分離 した。次にミクロスフェアを液体窒素中で凍結し、一夜にわたって凍結乾燥した 。American Optical 0ne〜Ten 光学顕微鏡を使用して、ミクロスフェアを溶媒除 去の前後で調べて、薬剤の浸出が起こらないことを確認した。浸出が起こる場合 、ブピバカインが結晶化し、光学顕微鏡を使用して10X でさえも見られた。 トリチウム標識ブピバカインを含むミクロスフェアを、以下の点を除いて上記 のようにして製剤化した。9x106dpmからなる放射性標識ブピバカインのアリコー トを未標識ブピバカイン遊離塩基150 mgに添加した。次にその溶液を攪拌して標 識ブピバカインと未標識ブピバカインの均一混合を確実にした。次にエタノール を1時間にわたって窒素の流れの下で除去した。エタノールの除去後に、50mgの PLGA 65:35およびエタノール中デキサメタゾン1mg/mlの溶液からの100 μlを添加した。その後のプロトコルは、放射性標識デキサメタゾンを含むミク ロスフェアを製剤化するのに使用したプロトコルと同じであった。 薬剤含量を測定するために、ミクロスフェア5mgをCH2Cl22mlに溶解し、局所 麻酔薬濃度をU.V.分光測光法により測定した。272nm における吸光度を読み取り 、CH2Cl2に溶解したブピバカイン遊離塩基の既知の量(0〜2.5mg/ml)の検量線と 比較した。 in vitro 放出研究 未標識ミクロスフェア ミクロスフェア5mgを計量し、ダルベッコリン酸緩衝化食塩水2mlを添加した 。緩衝液のpHを7.4 に調節し、0.1 %アジ化ナトリウムを抗菌剤として添加した 。緩衝液を0.5 時間、2時間、6時間、12時間および24時間で交換し、その後毎 日1回交換した。272nm でHewlett Packard 8452 Diode Array Spectrophotomet erを使用して、緩衝液中のブピバカイン遊離塩基の量を測定した。ミクロスフェ アのそれぞれのバッチについて2回ずつアッセイした。ブピバカインを含まない 対照ミクロスフェアとともにインキュベートした放出培地は、272nm で有意な吸 光度を示さなかった。 標識ミクロスフェア ブピバカインおよびデキサメタゾンの両方のin vitro放出を測定するのに使用 した操作は、Ecolume(登録商標)シンチレーション液17mlを緩衝液2mlに添加 することにより緩衝液に放出された放射性標識化合物の量を測定した以外は、非 放射性標識ミクロスフェアに使用したのと同じである。LKB Wallac 1214 Rackbe ta Liquid Scintillation Counterを使用して、カウントの合計数を測定した。 カウンターの効率(1分間当たりのカウント/1分間当たりの崩壊)を測定した ところ、51%であった。放射性標識ミクロスフェアのそれぞれの組の5回反復を 使用した。注射およびin vitro試験のためのミクロスフィア懸濁物の調製 使用した投与量は、50〜450mg薬剤/kgラットの範囲で変化させ、かつ0 .6mlの注射賦形剤を各注射に用いた。注射賦形剤は、水中の0.5%(重量/ 重量)ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよび0.1%(重量/重量 )のTween 80からなっていた。懸濁媒体中のミクロスフィアを、注射に先立ち、 最大速度で2分間激しく攪拌した。大転子に対してわずかに下の近位に位置を定 め、注射することによって注射を行った。注射中、ラットは酸素中ハロセイン2 〜3%の吸入濃度で麻酔をかけられ、少なくとも5匹のラットを使用して各処方 について試験した。坐骨神経麻酔のための試験 200〜350gの体重のオスのSprague-Dawley Charles Riverラットを使用 して、試験した異なるミクロスフィア処方のそれぞれを用いて得られた阻害また は麻酔効果の持続時間を測定した。ラットは、局所麻酔注射にさらされるに先立 ち、毎日扱われ、試験パラダイムに慣らされた。感覚および運動の阻害または麻 酔効果を、上記したように調べた。感覚の阻害または麻酔効果の持続時間は、潜 伏時間が7秒以上のものとして測定した。 感覚試験の他に、運動試験を各時点で行って、ラットの跳んだり、後部の脚に 体重をのせたりする能力を調べた。動物は、制度上の公式の連邦政府の規制(ins titutional,state,and federal regulation)に従って、かつ、国際疼痛研究協会 、シアトル、ワシントン(International Association for the Study ofPain,S eattle,Washington)のガイドラインに従って扱い、世話をした。 結果 ミクロスフィア形態学 先に概説した調製方法を用いて、滑らかな球状の機械的に安定なミクロスフィ アを、有意量の結晶ブピバカインをミクロスフィアから浸出させずに製造した。 薬剤は、ミクロスフィアから水性溶液へと浸出されると、約30μmの長さの長 い結晶形をとり、光学顕微鏡で見ることができた。40℃にて真空で溶媒除去す ることによって処方された、75%ブピバカインおよび0.05%デキサメタゾ ンを充填されたPLGA65:35ミクロスフィアを、室温および常圧で有機溶 媒が蒸発するまで3時間ミクロスフィアを撹拌することにより処方されたものと 比較したところ、有意な差は示さなかった。熱および真空を使用する有機溶媒の 除去の速度を増すと、ミクロスフィアからブピバカインが浸出される速度が、例 えば約40%から約2%に減少した。in vitro 放出の動力学 in vitroの結果は、制御されたやり方でブピバカインがミクロスフィアから放 出されたことを示した。一般に、24〜40%のブピバカインが最初の24時間 で放出され、その後毎日約7%が放出された。約90%のブピバカインが5〜8 日後に放出された。ミクロスフィア中のデキサメタゾンの存在は、ブピバカイン のin vitro放出速度に有意に影響を与えず、in vitroの結果は、in vivoにおい て観察されたデキサメタゾンの存在による、阻害または麻酔効果の延長について 説明できなかった。 図1Aは、デキサメタゾンを含有する75%ブピバカインを充填されたPLG A75:25のミクロスフィアからのブピバカインのin vitro放出の速度を、デ キサメタゾンを含有しなかったものと比較している。ブピバカインは、両方の場 合に同様の速度で放出されるので、デキサメタゾンの存在は、ブピバカインのポ リマーミクロスフィアからの拡散速度に影響を与えなかった。 さらに、放射能標識した薬剤を含むミクロスフィアの放出研究から得られたin vitroの結果から、デキサメタゾンがミクロスフィア中に組み込まれ、ブピバカ インとほぼ同じ速度で放出されたことを確認する(データは示されていない)。 図2においては、時間に対するブピバカインのパーセント漸増放出を、2つの異 なる検出技術、UVスペクトル法とシンチレーション計数法について重ねた。2 つのグラフは互いに匹敵し、2つの異なる検出法の精度を証明した。 PLGA50:50、PLGA65:35、PLGA75:25およびPLA からのブピバカインのin vitro放出を図6に示す。PLAは直ちに(制御不可能 に)ブピバカインを放出すること、75:25および65:35は、同様の制御 された放出速度を示すことに留意されたい。図7は、緩衝媒体のpHが6、7. 4および8のときの、ミクロスフィアからのブピバカインのパーセント漸増放出 を比較している。ブピバカインの放出の速度は、pH6では、pH7.4または 8のときより高かった。というのは、ブピバカインは、pH6では、pH7.4 または8のときより大きなイオン化画分およびより大きな水溶性を有するからで ある。約10日目に、pH7.4ブピバカイン放出が止まったが、pH8での ブピバカインの放出は80%漸増放出を過ぎて続いた。100%漸増放出マーク より上の偏位は、データがこのように示されるときの標準エラーの漸増の性質を 表す。放射能標識されたミクロスフィア 標識されていないブピバカインおよび放射能標識されたデキサメタゾンが充填 されたミクロスフィアを調製したときには、収率(ミクロスフィア重量/ブピバ カイン重量+ポリマー重量)は45%であった。ブピバカイン含量は、75+1 %であると測定された。標識されていないデキサメタゾンおよび放射能標識され たブピバカインが充填されたミクロスフィアを調製したときには、収率は50% であり、ブピバカイン含量は73±2%であった。図1Aは、デキサメタゾンが ミクロスフィア中へ組み込まれたこと、および両物質が同様の放出速度で放出さ れたことを確認する。標識されていないブピバカインおよび放射能標識されたブ ピバカインそれぞれのin vitro放出を監視するのに使用した、UVスペクトル法 とシンチレーション計数法との比較では、本質的に同じ放出速度が2つの技術を 使用して測定されたことを示す(図2)。in vivo でのラット坐骨神経麻酔 種々のミクロスフィア投与量に対するラットの毒性応答を測定するために、ラ ットに、各種類のポリマーについて50〜450mgブピバカイン/kgラットの範 囲の濃度のものを注射した。投与量対潜伏持続時間の対応するプロットを図1B に示す。図1Bは、PLA100、PLGA75:25およびPLGA65:3 5の中で後者の2つが、潜伏の最長持続時間を与えたことを示す。最大投与量に おいてさえ、全身性毒性、過度の不活発または死亡は観察されなかった。図4A 〜4Dは、デキサメタゾンを組み込んで、または組み込まないでブピバカイン充 填したPLA100、PLGA75:25、PLGA65:35およびPLGA 50:50ミクロスフィアを注射されたラットの群について、感覚の阻害または 麻酔効果の持続時間を比較する。それぞれの場合において、ミクロスフィア中の デキサメタゾンの存在が、阻害または麻酔効果の持続時間に6〜13倍の増加を もたらした。処置群中の平均坐骨麻酔持続時間は、デキサメタゾンを含むミクロ スフィア処方について65+3〜134+13時間の間で変化した。薬剤また はデキサメタゾンを含まない、またはデキサメタゾンを単独で含むポリマーミク ロスフィアの注射を受けた対照群は、感覚または運動の阻害または麻酔効果を示 さなかった。図3Aに示すように、0%、0.005%および0.05%のデキ サメタゾンを含むPLGA65:35ミクロスフィアは、150mg/kgラットの 投与量で、それぞれ8、50および170時間の感覚の潜伏時間をもたらした。 実験から、65:35PLGAポリマーが、(1)信頼性、強度および坐骨麻 酔の持続時間、(2)分散および注入性のそれぞれ、の両方の点で、75:25 PLGAまたは100%PLAより好ましいことを確認した。30〜40時間の 阻害または麻酔効果が、PLGA65:35ミクロスフィアをこえて、利点を示 さずに、PLGA50:50で観察された。最適の投与量および処方が、75% ブピバカインおよび0.05%デキサメタゾンを充填されたPLGA65:35 ミクロスフィアの約150mgの薬剤/kgラットであることが決定された。という のは、これが、阻害または麻酔効果の最長持続時間をもたらす最低投与量であっ たからである。 ミクロスフィア中0.05%デキサメタゾンの存在は、坐骨麻酔の持続時間を 有意に延長した。すなわち、0.05%デキサメタゾンを含むミクロスフィアを 用いて得られた阻害または麻酔効果は、デキサメタゾンを含まない対応するミク ロスフィアを用いて得られた阻害または麻酔効果より、13倍長くまでなった。 図1Bに示されたように、65:35PLGAは、ブピバカインおよびデキサメ タゾンを充填された75:25PLGAおよび100PLAミクロスフィアを超 える最適潜伏持続時間をもたらす。このことは、0.05%デキサメタゾン〜0 .005%デキサメタゾンの間の潜伏における投与量応答効果を示す図3Aによ って確認される。図3Bに示すように、時間に対する運動の阻害または麻酔効果 について類似の結果が得られた。処置群中の平均坐骨麻酔持続時間は、デキサメ タゾンを含むミクロスフィア処方について65+3〜134±13時間の間で変 化した。薬剤またはデキサメタゾンを含まない、またはデキサメタゾンを単独で 含むポリマーミクロスフィアの注射を受けた対照群は、感覚または運動の阻害ま たは麻酔効果を示さなかった。150mgブピバカイン/kgラットが最適投与量 であり、それより高い投与量を注射することによって、阻害または麻酔効果のさ らなる延長は得られなかったことが決定された。最適処方は、75%ブピバカイ ンおよび0.05%デキサメタゾンを含むPLGA65:35ミクロスフィアに おいて150mgブピバカイン/kgラットであると決定された(コールター計器(c oulter counter)を用いて測定した塊中央の直径は70μmであった)。この処 方を用いて、134時間坐骨麻酔が達成された。実施例4溶液中のグルココルチコイドと組合せたミクロスフィアの投与 デキサメタゾンがエタノールに溶解されており、かつ既知濃度のアリコートが 、約75%ブピバカインを充填されたミクロスフィアを含む懸濁媒体に添加され ているモデル系を展開した。0.05%〜0.5%の範囲の濃度でのデキサメタ ゾンの懸濁媒体への添加は、ブピバカインミクロスフィアを用いて得られた阻害 または麻酔効果の持続時間を延長した。 次に、このモデル系について、各添加剤および各投与量にてミクロスフィア調 製物を作る労力のかかる段階のないin vivo での坐骨阻害または麻酔効果の延長 について、全濃度範囲にわたって、一連の化合物を試験した。 種々の濃度の添加剤を、ブピバカインミクロスフィアと共に注射賦形剤中に入 れ、阻害または麻酔効果を延長するそれらの能力について試験した。このモデル により、多数の異なる添加剤を迅速にかつ有効に試験させることができた。 デキサメタゾンをエタノールに溶解し、既知濃度のアリコートを、約75%ブ ピバカインを充填されたミクロスフィアを含む懸濁媒体に添加した。0.05% 〜0.5%の範囲の濃度でのデキサメタゾンの懸濁媒体への添加は、ブピバカイ ンミクロスフィアを用いて得られた阻害または麻酔効果の持続時間を延長した。 0.005%(重量/重量)のブピバカインの添加は、得られた阻害または麻酔 効果の延長をもたらさなかった。 次に、このモデル系について、各添加剤および各投与量にて調製したミクロス フィアを作る労力のかかる段階のないin vivo での坐骨阻害または麻酔効果の延 長について全濃度範囲にわたって、一連の化合物を試験した。 種々の濃度の添加剤を、ブピバカインミクロスフィアと共に注射賦形剤中に入 れ、阻害または麻酔効果を延長する能力について試験した。このモデルにより、 多数の異なる添加剤を迅速にかつ有効に試験させることができた。 材料および方法 材料 以下のポリマーミクロスフィアは、溶媒蒸発法により処方され(ポリマー分子 量130,000)、メディソルブ(Medisorb)社、シンチナティ(Cincinnati)、オハイ オ州により供給された:75%ブピバカインを充填された65:35PLGA、 75%ブピバカインおよび0.05%コレステロールを充填された65:35P LGA。エストラジオール、テストステロン、ベータメタゾンおよびデキサメタ ゾンは、シグマ(Sigma)社、セントルイス、ミズーリ州により供給された。コレ ステロールは、アルドリッチ(Aldrich)社、ミルウォーキー、ウィスコンシン州 により供給され、ヒドロコルチゾン(Solu-Cortef:商標)およびメチルプレド ニソロンは、アップジョン社(Upjohn Co.)、カラマズー、ミシガン州により供給 された。エピネフリンは、エルキンスシン社(ElkinsSinn,Inc.)、ニュージャー ジー州、ケトロラク(Ketorolac) により供給された。塩水中のブピバカイン(Se nsorcaine:商標)は、アストラ ファーマシューティカル(AstraPharmaceutica l)社、マサチューセッツ州により供給された。懸濁物の調製およびin vivo試験 200〜350gの体重のオスのSprague-Dawley Charles Riverラットを使用 して、各添加剤の阻害または麻酔効果を延長する能力を試験した。ラットkg当た り150mgのブピバカインおよび既知濃度の各添加剤を、0.6mlの注射賦形剤 (5g/リットル媒体分子量カルボキシメチルセルロース、1g/リットルTwee n 80)中に入れた。添加剤が固体の場合、0.0220mg/kgラット〜の濃度で エタノールおよびアリコートに溶解し、注射流体に添加した。添加剤が液体状な ら、注射流体に直接添加した。ミクロスフィア/添加剤混合物を、注射に先立ち 、最大速度で3分間激しく攪拌(Scientific Industries Vortex Genie:登録商 標)した。ラットを全身麻酔下におきながら、大転子に位置を定め、それよりわ ずか下方の近位に注射することによって、注射を行った。各試験において少なく とも5匹のラットを用いた。 感覚阻害または麻酔効果を、従来公知の技術を用いて調べた。さらに、運動試 験を各時点で行って、ラットの跳んだり、後部の脚に体重をのせたりする能力を 従来公知の技術を用いて調べた。各脚を3回試験し、反対側の脚の潜伏を試験し て、対照を得た。動物は、制度上の公式の連邦政府の規制(institutional,state ,and federal regulation)に従って扱い、世話をした。結果 表1は、デキサメタゾン単独、液体ブピバカイン単独、および液体ブピバカイ ンと2つの別の濃度の液体デキサメタゾンの組合せをin vivo で試験したときに 得られた阻害または麻酔効果の持続時間を示す。表2は、グルココルチコイド、 ステロイドおよび非ステロイド抗炎症剤(NSAID)を、ブピバカインミクロ スフィアと共に注射流体中に入れたときに得られた阻害または麻酔効果の持続時 間を示す。水性溶液中のデキサメタゾンは、いかなる坐骨阻害または麻酔効果を も生じなかったし、溶液中のブピバカインと共に投与したときに阻害または麻酔 効果を延長させることもなかった(表1)。デキサメタゾンおよびベータメタゾ ンは、運動の阻害または麻酔効果を増加させることにおいてほぼ同等であった( 図5B)が、デキサメタゾンは、感覚の阻害または麻酔効果について最適であっ た(図5A)。感覚の阻害または麻酔効果が、運動の阻害または麻酔効果の試験 から得られたものと匹敵する。これらの結果は、感覚阻害の持続時間(時間)対 注射流体に入れた添加剤の投与量の対数濃度(mg/kg)のプロットを示す図5Cに よって確認される。 さらに、0.3mg/kgのコレステロールを、ブピバカイン充填したミクロスフ ィアに組み込んだが、その存在は、ブピバカインミクロスフィアから得られた阻 害または麻酔効果と比べたときに、阻害または麻酔効果の延長をもたらさなかっ た。 図5Aは、デキサメタゾン存在下のブピバカインミクロスフィアが、初期の阻 害または麻酔効果の潜伏12秒が、50時間後に約7秒の、100時間後に約2 .5秒の潜伏に落ちる感覚の阻害または麻酔効果をもたらすことを示す。ベータ メタゾンは、同様の感覚阻害または麻酔効果の持続時間を与えた。運動の阻害ま たは麻酔効果について、類似の結果が得られた(図5B)。 結果 結果を、以下のように表2に示す。 結果は、デキサメタゾンが、デキサメタゾンのみを含む溶液によって坐骨の阻 害または麻酔効果を生じないし、またブピバカインを含む溶液と比べて阻害また は麻酔効果を延長することもないことを証明する。ブピバカインを含む溶液への デキサメタゾンを含む溶液の添加は、ブピバカインのみを含む溶液と比べて、阻 害または麻酔効果を延長しなかった。先に観察された延長された阻害または麻酔 効果は、ミクロスフィア中のブピバカインの存在を必要とすると思われる。デー タは、(グルココルチコイドとしての)潜在能力に比例して、グルココルチコイ ドが阻害延長効果を生じることを確認する。 次のことがわかった: i.高い潜在能力のグルココルチコイド例えばベータメタゾンがまた、約 45時間の持続時間までの、阻害または局所麻酔効果の延長を生じる。 ii. 中度の潜在能力のグルココルチコイド例えばメチルプレドニソロン は、中度の程度の、阻害または感覚(麻痺)効果の延長を生じる。 iii. より弱いグルココルチコイド例えばヒドロコルチゾンは、穏やか な、しかし統計的に有意の、阻害または麻酔効果の延長を生じる。 iv. ヒドロコルチゾンによる阻害または麻酔効果のより弱い延長は、懸 濁媒体中のその濃度をさらに増加することによって、デキサメタゾンほどに有効 にすることはできない。 v. エストロゲンは、阻害延長効果を持たない。テストステロンは、阻 害または麻酔効果のおだやかな延長を示す(テストステロンは、合成の類似体と 比べて比較的弱いホルモンである)。 vi. NSAIDおよびエピネフリンは、阻害または感覚(麻痺)効果を実 質的に延長しなかった。使用した投与量中のエピネフリン(懸濁媒体中0.05 %)は、著しい全身性毒性を生じたが、死亡はなかった。実施例5:デキサメタゾンによる局所麻酔の復活 200〜350gの体重のオスのSprague-Dawley Charles Riverラットを使用 して、デキサメタゾン(グルココルチコステロイド)の、ブピバカインミクロス フィアで誘導された局所麻酔の効力がなくなった後に局所的に投与されたときの 局所麻酔を再度有効にする能力を確認した。 ラットは、坐骨神経中にまたはそれに隣接して、PLGA65:35の制御さ れた放出の、ブピバカインを充填されたミクロスフィア(約75%の充填)を注 射された。 感覚の潜伏を、上記したホットプレート立ち退き法(hot plate footwithdrawa l method)によって測定した。注射後最初の6時間中に、平均のホットプレート 潜伏は、12秒から約5秒に落ちた。6時間で、試験動物は、最初の部位に、0 .032mg/kgのデキサメタゾンを注射された。これによって、ホットプレート 感覚潜伏(約11秒まで上がった)によって確認されるように(図8A、黒四角 形)、感覚麻酔の即座の復活が生じた。デキサメタゾンなしの賦形剤の6時間注 射を受けた(図8A、黒三角形)、および第2の注射は受けなかった(図8A、 黒円形)麻酔をかけられた対照動物は、感覚麻酔の復活は示さなかった。 運動の阻害または麻酔効果の測定で、同じ方法を繰り返し、同じ結果を得た。 デキサメタゾン(0.5%)は、運動麻酔の速い復活を生じた(図8B、塗りつ ぶした円形)。デキサメタゾンなしの賦形剤の6時間注射を受け(図8B、空い た円形)、かつさらなる注射は受けなかった(図8B、白四角形)予め麻酔され た動物は、運動麻酔において持続した低下を示した。 結び 本発明は、ここに記載した特定の実施態様によって、その範囲を限定されるべ きではない。確かに、ここに記載されたものの他に本発明の種々の変形は、先の 記載から当業者には明らかになるであろう。そのような変形は、本発明の範囲内 にあることが意図される。種々の公報をここで引用するが、その開示は、引用す ることによりその全体が本発明に組み込まれている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),AL,AM,AT,AU,A Z,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN ,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB, GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ランガー,ロバート,エス. アメリカ合衆国 02158―2513 マサチュ ーセッツ州,ニュートン,ロンバード ス トリート 77 (72)発明者 カーリー,ジョアン アメリカ合衆国 95131 カリフォルニア 州,サンノゼ,パーク ヴュー グリーン サークル 1763 (72)発明者 カスティロ,ジェニー アメリカ合衆国 19107 ペンシルバニア 州,フィラデルフィア,ウォルナット ス トリート 1218

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.患者の局所麻酔が望まれている部位に、有効量の局所麻酔薬を含む薬学的に 許容できる組成物を投与し、その後、 局所麻酔を再活性化または長期化するのに有効な量のグルココルチコステロイ ド剤を投与することを含み、該グルココルチコステロイド剤が前記局所麻酔薬が 投与された後約1〜約72時間の間に投与されるものである、 患者のある部位における局所麻酔を患者の必要に応じて再活性化または長期化 するための方法。 2.前記局所麻酔薬が、グルココルチコステロイド剤を同時投与しない場合の局 所麻酔の持続時間に比べて局所麻酔を長期化するのに有効な量のグルココルチコ ステロイドとともに同時投与されるものである、請求項1に記載の方法。 3.有効量の局所麻酔薬を含む前記組成物が、局所塗布、移植、浸潤、注射、輸 注およびそれらの組み合せからなる群から選択される方法によって、局所麻酔が 必要な部位またはその隣接部位に投与されるものである、請求項1に記載の方法 。 4.前記のグルココルチコステロイド組成物が、局所塗布、移植、浸潤、注射、 輸注および全身投与ならびにそれらの組み合せからなる群から選択される方法に よって、麻酔の再活性化が必要な部位またはその隣接部位に投与されるものであ る、請求項1に記載の方法。 5.前記のグルココルチコステロイド組成物の少なくとも一部が、前記の先行す る局所麻酔が投与された後約1〜約6時間の間に投与されるものである、請求項 1に記載の方法。 6.前記のグルココルチコステロイドの少なくとも一部が制御放出体である、請 求項1に記載の方法。 7.さらに、前記制御放出体を前記グルココルチコステロイドを含む多数のミク ロスフェアとして調製し、該ミクロスフェアを注射用の薬学的に許容できる媒質 に懸濁し、そして該ミクロスフェアを麻酔の再活性化が必要な部位に注射するこ とを含む、請求項6に記載の方法。 8.前記局所麻酔薬の少なくとも一部が制御放出体であり、そしてブピバカイン 、ロピバカイン、ジブカイン、プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイン、 メピバカイン、エチドカイン、テトラカイン、リドカイン、キシロカイン、なら びにそれらの混合物および塩からなる群から選択されるものである、請求項1に 記載の方法。 9.局所麻酔薬がブピバカインである、請求項8に記載の方法。 10.再活性化局所麻酔が、再生なしの制御放出局所麻酔薬によって誘導される 局所麻酔の持続時間の約1.1〜約14倍以上の範囲の持続時間である、請求項1に 記載の方法。 11.再活性化局所麻酔が、有効量のグルココルチコイド剤を含む組成物の投与 の時から測定して、約1〜約72時間の範囲の持続時間である、請求項1に記載の 方法。 12.グルココルチコステロイド組成物の少なくとも一部が全身投与されるもの である、請求項1に記載の方法。 13.グルココルチコステロイドが、デキサメタゾン、コルチゾン、プレドニゾ ン、ヒドロコルチゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタゾン、フルニ ソリド、メチルプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロ ン、アルクロメタゾン、アムシノニド、クロベタゾール、フルドロコルチゾン、 酢酸ジフロラゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオロメト ロン、フルランドレノリド、ハルシノニド、メドリゾンおよびモメタゾンならび にそれらの薬学的に許容できる混合物およびそれらの塩からなる群から選択され る、請求項1に記載の方法。 14.グルココルチコステロイドがデキサメタゾンである、請求項13に記載の 方法。 15.ブピバカインが体重1kg当たり約1〜約450mgの範囲の用量で投与される 、請求項9に記載の方法。 16.ブピバカインが患者のある部位に約0.5〜約1000mgの範囲の用量で投与さ れる、請求項9に記載の方法。 17.有効量の局所麻酔薬および誘導された局所麻酔を長期化するのに有効な量 のグルココルチコイド剤を投与することによって患者に局所麻酔を施与するため の方法において、局所麻酔薬を投与した後約1〜約12時間の間にグルココルチコ ステロイドを投与することからなる改良がなされ、該グルココルチコステロイド が前記麻酔作用を長期化または再活性化するのに有効な量で投与されるものであ る、方法。 18.患者の局所麻酔が望まれている部位に、有効量の局所麻酔薬、および局所 麻酔を再活性化または長期化するのに有効な量のグルココルチコステロイド剤を 含む薬学的に許容できる組成物を投与することを含み、前記グルココルチコステ ロイドの少なくとも一部が前記の局所麻酔薬が投与された後に投与されるもので ある、患者のある部位における局所麻酔を患者の必要に応じて再活性化または長 期化するための方法。 19.患者の必要に応じて患者のある適切な部位に局所麻酔を誘導するのに有効 な量の局所麻酔薬、および前記の局所麻酔を再活性化または長期化するのに有効 な量のグルココルチコステロイドを含み、前記グルココルチコステロイドが前記 局所麻酔薬が投与された後約1〜約72時間の間に放出されるように前記局所麻酔 薬および前記グルココルチコステロイドが制御放出体であり、前記グルココルチ コステロイドの一部が前記局所麻酔を長期化または再活性化するのに有効なもの である、患者に局所麻酔を施与するための医薬製剤。 20.前記のグルココルチコステロイドの少なくとも一部が、前記局所麻酔薬が 投与された後約1〜約24時間の間に放出されるものである、請求項19に記載の 製剤。 21.前記グルココルチコステロイドの少なくとも一部が即時放出体である、請 求項19に記載の製剤。 22.前記局所麻酔剤の少なくとも一部が即時放出体である、請求項19に記載 の製剤。 23.局所麻酔薬を含む制御放出製剤が、スラブ、ビーズ、ペレット、微粒子、 ミクロスフェア、マイクロカプセル、球体およびペーストからなる群から選択さ れる形状である、請求項19に記載の製剤。 24.制御放出製剤が、注射、輸注および局所塗布からなる群から選択される方 法による投与に適した微粒子を含む、請求項19に記載の製剤。 25.前記微粒子が、注射、点滴注入および局所塗布からなる群から選択される 方法による投与に薬学的に許容できる媒質に懸濁されている、請求項24に記載 の製剤。 26.微粒子が、局所麻酔剤を含むミクロスフェア、グルココルチコイド剤を含 むミクロスフェアおよび前記ミクロスフェアの混合物からなる群から選択される 、請求項24に記載の製剤。 27.制御放出体がリポソームである、請求項19に記載の製剤。 28.局所麻酔薬を含む製剤が、ポリ無水物、乳酸及びグリコール酸のコポリマ ー、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリエステル、ポリオルトエステル 、タンパク質および多糖類からなる群から選択されるポリマーを含む、請求項1 9に記載の製剤。 29.局所麻酔薬が、前記制御放出製剤に、0.1〜90重量%の配合量でロードさ れている、請求項19に記載の製剤。 30.局所麻酔薬が、ロピバカイン、ブピバカイン、ジブカイン、エチドカイン 、テトラカイン、リドカイン、キシロカイン、それらの混合物、およびそれらの 塩からなる群から選択される、請求項19に記載の製剤。 31.グルココルチコステロイドが、デキサメタゾン、コルチゾン、プレドニゾ ン、ヒドロコルチゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタゾン、フルニ ソリド、メチルプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロ ン、またはアムシノニド、クロベタゾール、フルドロコルチゾン、酢酸ジフロラ ゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオロメトロン、フルラ ンドレノリド、ハルシノニド、メドリゾンおよびモメタゾンならびにそれらの薬 学的に許容できる混合物およびそれらの塩からなる群から選択される、請求項1 9に記載の製剤。 32.グルココルチコステロイドがデキサメタゾンである、請求項33に記載の 製剤。 33.前記製剤が、少なくとも約1〜約72時間の範囲の麻酔期間をもたらすもの である、請求項19に記載の製剤。
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