JP2000502074A - 殺虫性酵素 - Google Patents

殺虫性酵素

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、病原生物を選択的に制御する方法および組成物に関する。本方法には、エクジステロイドまたはそれらの誘導体または前駆体に作用する化合物を投与することが含まれる。好ましい様態においては、形質転換された植物を餌とする病原生物を制御するエクジソン酸化酵素を発現するように植物を形質転換させる。

Description

【発明の詳細な説明】 殺虫性酵素 発明の背景 農家では、昆虫による作物の損失およびこれらの病原生物を制御するための費 用として、年間何十億ドルもの費用がかかっている。農業生産の環境における病 原生物による損失としては、作物の収穫量の減少、作物の品質の低下、および収 穫費用の増加が含まれる。 化学農薬により、病原生物を制御する有効な方法が提供された;しかし、食物 、地下水および環境中に発見されうる残留化学物質の量に人々が関心を持つよう になってきた。このため、環境に対して毒性を及ぼす可能性のある化学合成農薬 の検査は、一層細かく、正確になされるようになっている。化学合成農薬は、土 壌および地下水系を害し、流出すれば地表の水が汚染され、標的外の生態系を破 壊する可能性がある。更に、化学合成された制御剤を、ペット、飼養動物または 子供たちがそれらに接触する可能性のある地域で使用すると、公共の安全が危険 に晒されるという欠点がある。また、適当な利用技術に従わない場合には特に、 使用者の健康を害することもある。世界中の取締り機関は、多くの農薬、特に環 境に残存し、食物連鎖に入ってくる有機化学合成された農薬を使用することを、 制限および/または禁止している。広く用いられてきた化学合成農薬の例として は、以下のものが挙げられる:有機塩化物、例えばDDT、マイレックス(mirex) 、キーポーン(kepone)、リンデン(lindane)、アルドリン(aldrin)、クロ ルデン(chlordane)、アルディカーブ(aldicarb)、およびジエルドリン(die ldrin);有機リン酸類、例えばクロールピリフォス(chlorpyrifos)、パラチ オン(parathion)、マラチオン(malathion)およびダイアジノン(diazinon) ;ならびにカルバミン酸塩。農薬の使用を新たに厳密に制限したり、いくつかの 有効な農薬を市場から排除したりすると、費用のかさむ病原生物制御のための、 経済的で有効な方法が制限される可能性がある。 有機化学合成農薬の使用に関して問題があるため、明らかに、こうした薬剤の 使用を制限する必要があり、代わりとなる制御剤を同定する必要がある。化学合 成農薬またはこれらの薬剤の組み合わせを、生物農薬に置き換えることによって 、環境中の毒性化学物質のレベルを減少させられる可能性がある。広く普及して きている生物農薬として、土壌細菌のバチルス・チューリンギエンシス(Bacill us thuringiensis)(B.t.)がある。バチルス・チューリンギエンシス(Bacill us thuringiensis)(B.t.)は、グラム陽性で、胞子形成性の細菌であり、パラ胞 子的(parasporal)な結晶性蛋白質の封入体を特徴とする。これらの封入体は、し ばしば、特殊な形状の結晶として顕微鏡で見ることができる。この蛋白質は、病 原生物に対して非常に毒性が強く、特異的な毒素活性を示すことがある。ある種 のB.t.毒素遺伝子が単離され、配列が決定されており、組換えDNAによるB.t.産 物が作製され、使用が認められている。さらに、遺伝子操作技術を用いてこれら のB.t.内毒素を農業環境に取り入れさせるために、病原生物抵抗性に関する内毒 素遺伝子を用いて遺伝子操作した植物を用いたり、安定化した微生物細胞そのも のをB.t.内毒素の運搬体として用いることを含む、新しい方法が開発中である。 10年前まで、B.t.農薬の商業的な利用は、鱗翅目害虫(イモムシ)に対してだけ という、狭い範囲に大きく制限されていた。しかし、近年になって、研究者らは 、はるかに広範囲の病原生物に特異性を有するB.t.農薬を見出した。 残念ながら、ある種の昆虫はB.t.の効果に耐性であり、および/または昆虫が B.t.に対して抵抗性を獲得するようになる可能性がある。前者には、多くの種の 成虫と同様、ワタノハナゾウムシおよびクロネコクムシといった昆虫が含まれ、 これらはこれまでB.t.のδ-内毒素に対して明らかに有意な感受性を示していな い。後者に関しては、B.t.のトランスジーン植物技術においては、耐性を制御す る戦略が、重要な位置を占めている。しかし、依然として有効かつ環境中で安全 に使用できる新しい昆虫制御法を同定する必要性が非常に大きい。 昆虫を制御する一つの可能性のある方法として、昆虫の生命維持に必要な代謝 機能を破壊することが含まれる。ステロイド化合物は、昆虫の成長および発育に 重要な役割を果たしている。昆虫は、ステロイド類のシクロペンタノペルヒドロ フェナントレン(cyclopentanoperhydrophenanthrene)環構造を形成できない。 このため、昆虫は、ステロイド類(コレステロールおよび/またはβ-シトステ ロール)の供給源として餌に依存し、エクジソンおよび20-ヒドロキシエクジソ ンを含む発育ステロイドを、そこから同化している。エクジソンおよび20-ヒド ロキシ エクジソンは、昆虫の変態の中枢となるホルモンである。エクジソン酸化酵素は 、エクジソンおよび20-ヒドロキシエクジソンを酸化して、それぞれ、3-デヒド ロキシエクジソンおよび3-デヒドロ-20-ヒドロキシエクジソンならびに過酸化水 素にする反応を触媒する。この酸化反応は、昆虫に特異的と考えられている。反 応産物は、限界の(marginal)脱皮活性を有し、それ以外の既知のホルモン活性 を持たないため、エクジソン酸化酵素は、ステロイド異化の不活性化経路に関与 すると考えられている。エクジソン酸化酵素は、昆虫の脂肪体および消化管の細 胞質に局在している。外因性的にエクジソンおよび20-ヒドロキシエクジソンを 投与すると、昆虫の発育に顕著な影響があり、死ぬ場合もあることが、研究によ り示されている(Tanaka,1993)。 コレステロール酸化酵素をコードする遺伝子が植物にクローニングされている (Purcell,1994;Corbin,1994)。しかし、哺乳類は、ステロイドホルモン(コ ルチコステロン、性ホルモン等)の合成の前駆体として、コレステロールに依存 している。植物中でこのような活性酵素が発現すれば、哺乳類のステロイド合成 系が阻害される可能性があるため、安全性に問題があると考えられる。 発明の簡単な概要 本発明は、哺乳類以外の病原生物を制御するための新規な材料および方法に関 する。好ましい態様において、本発明は、哺乳類以外の病原生物を制御する方法 であって、該病原生物に対して、エクジステロイドならびにエクジステロイドの 誘導体および前駆体からなる群より選択される化合物に作用する酵素を、有効量 投与することを含む方法に関する。本明細書中で特に例示されているのは、昆虫 、線虫、およびダニを制御するためにエクジソン酸化酵素および3-オキソエクジ ステロイド3β-還元酵素という酵素を利用することである。 一つの態様において、本発明は、エクジステロイド代謝に関与する代謝経路を 阻害するために有効な量の化合物を、哺乳類以外の病原生物に投与することに関 する。本発明の方法で阻害される経路が咄乳類には存在しないため、本発明の材 料および方法は、極めて選択的であり、ヒトに対する安全性の点で、いかなる危 険も生じないことから、本発明の方法は特に優れている。 本発明の好ましい態様において、殺虫性化合物をコードする遺伝子を、病原生 物が接触する可能性のある宿主に形質転換させ、発現させる。宿主は、例えば、 病原生物が食餌とする植物とすることができる。または、宿主は、病原生物を制 御すべき場所に用いることのできる真菌または細菌のような微生物であってもよ い。形質転換された微生物は、生きたまま、病原生物を制御したい地域で繁殖す るように選択されてもよい。また、微生物は、蛋白質を産生した後に死んでもよ く、この場合には微生物は単に殺虫性化合物を運ぶためだけに用いられる。 B.t.の作用機序および分子組成とは異なるエクジソン酸化酵素のような蛋白質 性の農薬を用いることは、耐性を制御する上で、B.t.の優れた代替剤となる。 発明の詳細な説明 本発明は、哺乳類以外の病原生物を安全かつ効果的に制御するための新規な材 料および方法に関する。一つの態様において、本発明は、エクジステロイド、ま たはエクジステロイドの誘導体もしくは前駆体に作用する化合物を利用すること に関する。特に好ましい態様において、本発明は、昆虫、ダニ、および線虫のよ うな病原生物を制御するために、植物内因性の農薬としてエクジソン酸化酵素を 用いることに関する。 エクジソン酸化酵素に加えて、3-オキソエクジステロイド3β-還元酵素という 酵素もまた、単独でまたはエクジソン酸化酵素と同時に発現させて、制御剤とし て利用できる。この酵素もまた、既知の哺乳類の生物学的代謝経路に影響するこ となく病原生物を選択的に制御できる。3-オキソエクジステロイド3β-還元酵素 は、3-デヒドロエクジソンまたは3-デヒドロ-20-ヒドロキシエクジソンの3-ケト 基を3α-水酸基に還元する反応を触媒する。これらの還元反応の産物は活性がな く、反応は不可逆的である。 その他の本発明に係る有用な病原生物制御化合物としては、エクジステロイド またはエクジステロイドの誘導体もしくは前駆体に作用する化合物が含まれる。 こうしたエクジステロイドには、エクジソン;26-ヒドロキシエクジソン;2-デ オキシエクジソン;3-エピ-20-ヒドロキシエクジソン;22-デオキシエクジソン ;3-デヒドロエクジソン;20-ヒドロキシエクジソン;3-デヒドロ-20-デヒドロ キシエクジソン;2,14,22,25-テトラデオキシエクジソン;2,22,25-トリデオキ シエクジソン;2,22-ビス-デオキシエクジソン;ケトール;およびケトジオール が含ま れる。 一つの態様において、本発明の方法は、エクジステロイド化合物に関与する代 謝反応を阻害する化合物の有効量を病原生物に投与することによって、病原生物 を制御する。これらの化合物には、酵素、基質、および基質の類似体が含まれる 。 本発明は、バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)(B. t.)の効果に耐性をもつ病原生物、および/またはB.t.に対して耐性を獲得する 病原生物を制御する場合には、とりわけ優れている。B.t.とは異なる作用機序お よび分子構造を持つエクジソン酸化酵素のような、蛋白質性の農薬を利用するこ とは、耐性を制御する上で、B.t.の優れた代替物となる。 本明細書で用いられる「病原生物を制御する」という用語は、害を及ぼす病原 生物の数を減少させることを意味する。この減少とは、殺すこと、発達を遅らせ ること(発達遅滞)、または繁殖能力を減少させることのいずれであってもよい 。「病原生物」に関しては、哺乳類以外の病原生物を意味し、例えば、昆虫、線 虫、およびダニが含まれる。昆虫とは、例えば、吸い付いたり穴を開けたりする 全ての昆虫、たとえば双翅目、鞘翅目、および鱗翅目を含む。エクジステロイド 化合物は、これらの化合物の前駆体および誘導体と同様に、当技術分野において よく知られている。例えばGilbertおよびGoodman,1981を参照のこと。 本発明に係る病原生物を制御するのに有用な化合物は、天然資源から精製でき る。一度精製されれば、これらの化合物は、処方され、病原生物に対して直接的 に、または病原生物が化合物に接触するような方法によって用いられる。このた め、これらの化合物は、一般的には、植物の表面または病原生物を制御したい周 囲の土壌のような表面に用いることができる。または、これらの化合物を、病原 生物が摂取する餌として処方することもできる。当業者は、本開示より利益を受 けて、これらの処方された組成物を、容易に調製し利用することができる。 本発明の病原生物制御化合物はまた、組換え宿主に殺虫性化合物を産生させる ようにした遺伝子構築物で、適当な宿主を形質転換させることによっても、投与 できる。本開示により利益が得られる当業者は、こうした遺伝子構築物を同定し 、産生し、および利用することができる。例えば、本明細書に記載されている単 離された蛋白質については、部分アミノ酸配列を、オリゴヌクレオチド・プロー ブを作成するために用いることができる。cDNAライブラリーは、作成または入手 することができる。次にこのプローブを、cDNAライブラリーから所望の遺伝子を 同定するために用いることができる。塩基配列を決定した後、遺伝子を再構築し て、適当なプロモーターの支配下で、植物内で発現させるために用いることがで きる。 目的の遺伝子は、適当な宿主を形質転換するのに用いられる形質転換ベクター カセットに挿入してもよい。一つの態様において、宿主を植物で繁殖する微生物 とし、これを植物またはその周辺環境に用いると、エクジソン酸化酵素のような 制御化合物を産生する遺伝子が発現し、それによって病原生物を制御することが できる。または、植物中で機能する、本化合物をコードする遺伝子を、植物のゲ ノムに組み込まれるような形質転換ベクターカセットに挿入し、該遺伝子を発現 させ病原生物制御化合物を産生させることにより、植物自体を病原生物の攻撃か ら守ることも考えられる。更に、病原生物を制御する蛋白質を発現するB.t.遺伝 子を同時に発現するように、植物を形質転換させてもよい。 このように、本発明の一つの局面は、エクジソン酸化酵素のような病原生物制 御化合物を有効量発現する、遺伝的に形質転換された植物を作成する方法である 。この方法には、以下の段階が含まれる; (a) 以下を含む組換えDNA分子を植物細胞のゲノムに挿入する段階; (i) 植物細胞で機能し、RNA配列を産生させるプロモーター; (ii) エクジソン酸化酵素をコードする構造遺伝子配列;および (iii) 該植物細胞中で機能し、RNA配列の3’末端にポリアデニル化核 酸を付加する3’非翻訳領域; 上述のプロモーターは、構造遺伝子配列に関して異種であり、 非翻訳領域に機能的に結合されている構造遺伝子配列に、機能 的に結合されている; (b) 形質転換された植物細胞を得る段階;および (c) 形質転換された植物細胞から、病原生物制御化合物を病原生物制御に有 効な量発現する遺伝的に形質転換された植物体を再生させる段階。 植物細胞中で活性を持つプロモーターは、文献に数多く記載されている。この ようなプロモーターは、植物または植物ウイルスから得られ、制限ではないが、 以下のものが含まれる;ノパリン合成酵素(N0S)およびオクトピン合成酵素(O CS)のプロモーター(これらは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agro bacuterium rumefaciens)の腫瘍誘導性プラスミドにのっている)、カリフラワ ーモザイクウイルス(CaMV)の19Sおよび35Sプロモーター、リブロース1,5-ビス リン酸カルボキシラーゼの小サブユニット由来の光誘導性プロモーター(ssRUBI SC0、非常に豊富にある植物ポリペブチド)、ならびにゴマノハグサモザイクウ イルス(FMV)35Sプロモーター。これらのプロモーターは全て、植物中で発現す る様々な種類のDNA構築物を作成するのに用いられている。 更に、このような植物に殺虫性蛋白質を産生する能力を付与する目的で、植物 に遺伝子を導入するための材料および方法は、当技術分野においてよく知られて いる。好ましい態様において、これらの遺伝子は、安全性および選択された植物 宿主での発現が、最大となるように改変される。これについて、特に植物でのB. t.遺伝子の発現を最適化することに関する、米国特許第5,380,831号が、参照と して本明細書に組み入れられる。 遺伝子および蛋白質 本発明の一つの態様として、病原生物を制御する化合物 をコードする遺伝子を、適当な宿主を形質転換するのに用いることができる。本 発明に係る有用な遺伝子には、殺虫性化合物をコードする全長の配列だけでなく 、これらの配列の断片、変異体(variant)および突然変異体(mutant)が含ま れる。本明細書で用いられる遺伝子の「変異体(variant)」または「変異(varia tion)」とは、同一の蛋白質をコードする、または望ましい病原生物制御活性を 有する同等の蛋白質をコードする塩基配列を意味する。本明細書で用いられる「 同等の蛋白質」とは、標的となる病原生物に対して、本明細書で特に開示された 化合物と同一かまたは本質的に同じ生物学的活性を持つ化合物を意味する。 当業者にとって、本発明に係る有用な化合物をコードする遺伝子は、数種の方 法で得られることが明らかである。これらの遺伝子またはそれらの一部もしくは 変異体は、たとえば遺伝子合成機を用いることにより、合成して構築することが できる。これらの遺伝子の変異体は、点突然変異を起こさせる標準的な技術を用 いることで、容易に作成できる。また、これらの遺伝子の断片も、市販のエキソ ヌクレアーゼもしくはエンドヌクレアーゼを用いて、または部位特異的変異誘発 により、標準的な方法で作成できる。例えばBal31のような酵素を、これらの遺 伝子の端から体系的にヌクレオチドを取り除くために用いることができる。活性 を持つ断片をコードする遺伝子はまた、様々な制限酵素を用いて得ることもでき る。これらの化合物の活性のある断片を直接的に得るために、蛋白質分解酵素を 用いることもできる。これらと同等の化合物をコードする遺伝子は、本明細書中 で教示される内容を用いて、DNAライブラリーから得ることができる。 本発明に係る有用な化合物を得るためには、多くの方法がある。例えば、本明 細書中で開示された酵素に対する抗体を、他の酵素を同定し単離するために用い ることができる。更にこれらの抗体は、免疫沈降法、酵素抗体法(ELISA)、また はウエスタンブロット法によって、特徴的な活性を持つ同等の酵素を特異的に同 定することにも用いることができる。本明細書中で開示された酵素に対する抗体 、または同等の酵素もしくはこれらの酵素の断片に対する抗体は、当技術分野に おける標準的な方法を用いて容易に調製できる。その後、これらの酵素をコード する遺伝子を得ることができる。 例示した酵素の酵素活性を保持している断片および同等物も、本発明の範に含 まれる。また、遺伝子コードには重複性があるため、様々な異なるDNA配列がこ れらの酵素をコードしうる。当業者であれば、これらと同一または本質的に同じ 酵素をコードする他のDNA配列を作成することは容易である。これらの変異DNA配 列も、本発明の範鴫に含まれる。本明細書で用いられる「本質的に同じ」配列と は、酵素活性に実質的には影響を及ぼさないアミノ酸の置換、欠失、付加または 挿入を持つ配列を意味する。 組換え宿主 本発明に係る有用な遺伝子は、広い範囲の様々な微生物または植 物の宿主に導入することができる。この遺伝子が発現すると、結果として、直接 的または間接的に、病原生物制御化合物が産生される。適当な微生物宿主、例え ばシュードモナス(PSeudomonas)を、病原生物が繁殖し食物として摂取する場 所に適用すれば、結果として病原生物を制御することになる。または、所望の遺 伝子を持つ微生物を、活性のある化合物の活性が持続し、細胞が安定化するよう な 条件下で処理することもできる。処理された細胞は、殺虫活性を保持しており、 それを標的となる病原生物がいる環境に用いることができる。 遺伝子が適当なベクターで微生物宿主へ導入され、該宿主が生きている状態で 環境に用いられる場合、ある特定の宿主微生物を用いることが有利になる。例え ば、病原生物の生活域を占拠することが知られている微生物宿主を選択すること ができる。微生物宿主はまた、特定の種の病原生物と共生する可能性もある。特 定の環境において、野性型の微生物との生存競争に勝つことができ、所望の化合 物を発現する遺伝子の発現を安定的に保持し、望ましくは環境下で農薬が分解お よび不活性化しないよう、これらの微生物を選択する。 遺伝子を安定に維持および発現できるような条件下で、微生物宿主に目的の遺 伝子を導入するためには、様々な方法を用いることができる。これらの方法は、 当業者には周知である。 細胞の処理 上述のように、殺虫性化合物を発現している組換え細胞は、細胞 内微小カプセルを形成することによって、殺虫活性を延長させ、細胞を安定化さ せるように処理することができる。形成される殺虫性微小カプセルには、細胞構 造の内部に活性型の化合物が安定的な状態で含まれ、微小カプセルを標的病原生 物の環境に用いた際に、化合物を保護する。適当な宿主細胞は、原核生物であっ ても真核生物であってもよいが、通常は哺乳類のような高等生物に対して毒性の ある物質を産生しない細胞に限定される。時には、胞子が用いられることもある が、細胞は通常はもとのままの状態であり、処理をする際には、胞子の状態より は、実質的に増殖できる状態のものである。微生物細胞の処理方法は、米国特許 第4,695,455号および第4,695,462号に開示されており、これらは参照として本明 細書に組み入れられる。 細胞の増殖 目的の遺伝子を含む宿主細胞は、DNA構築が選択的な優位性を持 ち、全てのまたは実質的に全ての細胞がその遺伝子を保持するような選択的培地 であればいかなる適当な栄養培地でも増殖させられる。その後、細胞を、通常の 方法によって回収する。回収された微生物は、水に濡れてもよい粉末、濃縮液、 顆粒または特定の標的病原生物に対して扱いやすく利用しやすいように、界面活 性剤、分散剤、不活性な担体およびその他の成分を加えたその他の剤形にするこ と ができる。これらの処方および投与方法は、全て、当技術分野においてよく知ら れているものである。 処方 誘因物質と、病原生物を制御する化合物または該化合物をコードする遺 伝子を含む組換え微生物のいずれかとを含む、処方された餌の顆粒は、病原生物 の生活環境に適用することができる。該制御化合物は動物またはヒトの既知の生 物学的経路に影響を及ぼさないため、この餌は大量に適用することができる。生 成物はまた、噴霧または粉末として処方することもできる。また、該制御化合物 の遺伝子を発現する組換え宿主を、病原生物の餌または食料源に組み入れること もできる。 当業者には認識されるように、殺虫濃度は、特定の処方の性質、特にそれが濃 縮されているものであるか、直接用いられるものであるかに応じて、大きく異な る。農薬は、重量にして少なくとも1%存在し、重量にして100%存在してい てもよい。乾燥製剤には、重量にして約1〜95%の農薬が含まれるが、液体製剤 では、一般に固形成分の重量にして約1〜60%である。細胞を含む製剤は、一般 に約102〜約104細胞/mgである。これらの製剤は、1ヘクタール当たり、約50mg (液体または乾燥物)〜1kg以上投与される。 これらの製剤は、病原生物の生活環境、例えば植物の葉に適用することができ る。 以下は、本発明を実施するための最良の形態を含む過程を例示する実施例であ る。これらの実施例は、制限であると解釈すべきではない。特に記載のない限り 、全ての百分率は、重量計算であり、溶媒の混合比は、全て容積比である。実施例1−エクジソン酸化酵素の精製 両性の混在するマンデゥーカ・セクスタ(Manduca Sexta)(tobacco bornwor m)の幼虫を、温度 (20〜25℃)および相対湿度(50〜60%)を整えて、人工飼 料で飼育する。第五齢への脱皮の1〜2週間後、幼虫を氷上で冷却し、解剖する。 特に記載のない限り、以下の過程は全て4℃で行う。30〜50匹の幼虫から中腸を 採集し、3倍容量のホモジナイズ用緩衝液(50 mM Tris-HCl、pH7.0、1 mM Na2- エチレンジアミン四酢酸(Na2-EDTA)、10μMロイペプチンおよび0.1 mMジチオ スレイトール(DTT))に投入し、ポター・エルベジャム(Potter-Elvejum)型 のテフ ロンガラス製ホモジナイザーを用いてホモジナイズする。ホモジネートを遠心( 10k Xg x 30分)し、残渣を廃棄する。上清を、80%出力(Branson Sonifier 45 0、CT)で30秒、超音波処理し、遠心(105kXg x 90分)する。ミクロソーム残渣 を廃棄し、上清を回収して容積を測定する。 上清を撹拌しつつ、硫酸アンモニウムの飽和溶液を1滴ずつ加える。硫酸アン モニウムの飽和度35〜60%の間で沈殿する試料を、遠心(10kXg x 30分)して回 収する。結果得られる残渣を、10 mMリン酸ナトリウム、pH7.0、1 mM Na2-EDTA 、0.1 mM DTT、10μMロイペプチンおよび20%グリセロールを含む緩衝液(平衡 緩衝液)に再懸濁し、容量を測定する。 再懸濁させた試料を、あらかじめ平衡緩衝液で平衡化したDEAE-ゼファロース (Sigma Chem.Co.,St.Louis,MO)を充填したカラム(1 x 15cm)に供し、1 .0mlずつ分画を分取する。更にカラム容量の2倍量の平衡緩衝液をカラムに通す 。直線状の濃度勾配(0〜0.3 M、Σml)のNaClを含む平衡緩衝液をカラムに適用 する。分画を280 nmでの吸光度でモニターし、ピーク分画を、SDS PAGEおよび酵 素アッセイで分析する。エクジソン酸化酵素の活性および蛋白質に富む分画をプ ールし、平衡緩衝液で透析する。 透析した試料を、あらかじめ平衡緩衝液で平衡化したCM-ゼファロース(Sigma Chem.Co.,St.Louis,MO)を充填したカラム(1x 15cm)に供し、1.0mlずつ分 画を分取する。更にカラム容量の2倍量の平衡緩衝液をカラムに通す。直線状の 濃度勾配(0〜0.3M、Σml)のNaClを含む平衡緩衝液をカラムに適用する。再度 、分画を280nmの吸光度でモニターし、ピーク分画をSDS PAGEおよび酵素アッセ イで分析する。エクジソン酸化酵素の活性および蛋白質に富む分画をプールし、 平衡緩衝液を含む緩衝液で透析する。実施例2-蛋白質の測定およびポリアクリルアミドゲル電気泳動 BensadounおよびWeinsteinの方法(Bensadounら、1976)に従い、ウシ血清ア ルブミンを標準蛋白質として用い、蛋白質の濃度を測定する。ドデシル硫酸ナト リウム(SDS PAGE)の存在下でのポリアクリルアミドゲル電気泳動は、本質的に 、既に記載されている通りに(Laemmli、1970)行う。実施例3-酵素アッセイ 典型的な反応混合液は、0.05〜2 mgの酵素を含む、最終容量1.0 ml、pH7.0の5 0 mM リン酸カリウム緩衝液である。30℃で3分間プレインキュベーションした 後、10〜50μMのα-[23,24-3H(N)]エクジソンまたは[24,24,26,27-3H(N)]ポナス テロンA(DuPont NEN(登録商標)、Boston、MA)を添加することにより、反応 を開始する。30℃で5〜60分の範囲にわたり、976型回転循環水槽(New Brunswic k Scientific、Edison、NJ)中で、60回/分で振盪させながらインキュベーショ ンする。9.0mlのクロロホルムでエクジソンまたはポナステロンAおよびそれら各 々の代謝産物を抽出することにより、反応を停止させる。2500 Xgで5分遠心した 後、水層を吸引除去し、エクジソンおよびその代謝物を含む有機溶媒層の一部を 、窒素流下で乾燥させる。残渣を25μlの酢酸エチルに再度溶解させ、IB2-Fシリ カゲルシート(J.T.Baker、Phillipsburg、NJ)に供する。クロロホルム:エタ ノール(9:1)、続いて酢酸エチル:シクロヘキサン(1:1)を用いて、連 続的に薄層クロマトグラフィーにより展開する。もとの基質およびその代謝物を 、ラジオオートグラフィーで可視化し、目的の化合物を含むシリカゲルの領域を 分離して、液体シンチレーシヨン解析機(Packard Instrument Co.、Laguna Hil ls、CA)を用いて定量する。3-デヒドロエクジソンおよび3-デヒドロ-20-ヒドロ キシエクジソンは、本物の3-デヒドロエクジステロイドと相対的な移動度を直接 比較することにより、同定する。実施例4−農薬としてのエクジソン酸化酵素の生物学的検定 コナガ(Diamondback moth)(Plutella xylostella)の新生幼虫をバッチ後 収集し、18時間給餌せずに放置する。色素および精製されたエクジソン酸化酵素 (0〜0.1mg/ml)を含む水溶液の滴を、ペトリ皿に一列に置く。幼虫をペトリ皿 にいれ、溶液に接触できるようにする。約30分後に幼虫が中腸に取り込んだ色素 を顕微鏡で検査し、エクジソン酸化酵素(0〜0.1mg/ml)を含む人工飼料で飼育 する。毎日、コナガが餌を摂取した後に、幼虫の発育阻害の程度を評価する。最 初の侵入後、3〜5日目に、幼虫の重量を測定し、対照群と比較する。実施例5−植物への毒素遺伝子の挿入 本発明のーつの局面は、病原生物の体内でエクジステロイドの代謝を阻害する 蛋白質をコードする遺伝子を用いて、病原生物が摂取する植物の部分を形質転換 させることである。形質転換された植物は、病原生物による侵害に抵抗性となる 。 病原生物を制御する蛋白質をコードする遺伝子は、当技術分野においてはよく 知られた様々の技術を用いて、植物細胞に挿入することができる。これらの技術 としては、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumeefacie ns)またはアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)を形 質転換媒体として用いたT-DNAによる形質転換、融合、マイクロインジェクショ ン、粒子爆撃(particle bombardment)(バイオリスティックス(biolistics)) 、化学物質(PEG)仲介性のDNAの取り込み、又は電気穿孔法をはじめとする、そ の他の考えうる方法が含まれる。アグロバクテリウムを用いて形質転換を行う場 合には、挿入するDNAを、特定のプラスミド、即ち中間体ベクター又はバイナリ ベクターのいずれかにクローニングしなければならない。中間体ベクターは、T- DNA中の塩基配列と相同な塩基配列を介した相同組換えにより、TiまたはRiプラ スミドに組み込まれる。TiまたはRiプラスミドはまた、T-DNAの転移に必要なvir 領域をも含んでいる。中間体ベクターは、アグロバクテリウムの体内では、それ 自身で複製することはできない。中間体ベクターは、ヘルパー・プラスミドによ り、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium rumefaciens)に 転移される(接合)。バイナリーベクターは、大腸菌内およびアグロバクテリウ ム内の両方で、自律的に複製することができる。それらは、選択マーカー遺伝子 、および左右をT-DNAの周辺領域で縁どられたリンカーまたはポリリンカーを含 む。バイナリーベクターは、アグロバクテリウムを直接形質転換することができ る(Holstersら、1978)。宿主細胞として用いるアグロバクテリウムは、vir領 域を持つプラスミドを含んでいることが必要である。vir領域は、植物細胞にT-D NAを転移させるために必要なものである。 植物細胞を形質転換するためのT-DNAの使用については、詳細な研究が行われ ており、欧州特許第120 516号;Hoekcma(1985)バイナリー植物ベクター系(TheB inary Plant Vector System),Offset-durkkerij Kanters B.V.,Alblasserdam, 第5章;Fraleyら,Crit.Rev.Plant Sci.4:1〜46;およびAnら(1985)EMBO J.4:27 7〜287に十分に記載されている。 挿入されたDNAは、一旦ゲノムに取り込まれると、その位置で比較的安定で、 一般に、再度切り出されてくることはない。通常それは、植物細胞を形質転換し て、殺生物剤、または特にカナマイシン、G418、ブレオマイシン、ハイグロマイ シン、もしくはクロラムフェニコール等の抗生物質に対する抵抗性を付与するよ うな選択マーカーを含む。したがって、用いられる各マーカーは、挿入DNAを含 まない細胞よりも形質転換された細胞を選択できるようなものでなければならな い。 そのようにして形質転換された細菌を、植物細胞を形質転換するために用いる 。DNAを植物細胞に転移させるために、植物の外植片を、アグロバクテリウム・ ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)またはアグロバクテリウム・ リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)と共に都合よく培養できる。その後、 感染を起こした植物材料(例えば、葉の一部、茎の一部、根をはじめとして、プ ロトプラスト、カルス細胞、または浮遊培養細胞)から、場合によっては選択用 の抗生物質または殺生物剤を含むような適当な培地中で、植物体全体を再生させ ることができる。次に、そのようにして得られた植物に、挿入されたDNAが存在 しているか否かを確認する。マイクロインジェクションおよび電気穿孔法の場合 には、プラスミドに特別の制限はない。例えばpUCの誘導体のような、通常のプ ラスミドを用いることも可能である。 形質転換細胞は、通常の方法で、植物内部で増殖する。それらは生殖細胞を形 成し、後代の植物に(単数または複数の)転換された形質を伝達する。そのよう な植物を通常の方法で育成し、同じ遺伝的転換因子または他の遺伝因子を持つ植 物と交配させる。この結果得られる子孫は、相応の表現型特性を有する。 本明細書に記載されている実施例および態様は、例示のみを目的とするもので あり、それらを鑑みて様々な修飾または改変が当業者には示唆され、またそのよ うな修飾および改変は、本出願の精神および見解ならびに添付の請求の範囲に含 まれることを理解されたい。参考文献 米国特許 米国特許第4,695,455号 米国特許第4,695,462号 米国特許第5,380,831号国際および外国特許および出願 欧州特許第120 516号その他の刊行物 An et al.(1985)EMBO J.4:277-287. Bensadoun,A.,D.Weinstein(1976)Anal.Biochem.70:241-250. Corbin,D.R.,et al(1994)“Cloning of an Insccticidal Cho1esterol 0xidase Gene and its Expression in Bactenria and in Plant Protop1asts,”Appl Env jron.Microbiol 60:4239-4244. Fraley et al,Crit.Rev.Plant Sci.4:1-46. Gilbert and Goodman(1981)Chapter 5:“Chemiistry,Metabolism,and Transport of Homones Conroling Insect Metamorphosis”(Subsection:“Molting Hormon e”)in Metamorphosis:A Problem in Develomental Biology,Gi1bert,L.L and E .Frecden,eds.,P1enum Press,pp.139-173. Holsters et al.(1978)Mol.Gen.Genet 163:181-187. Hoekema(1985)in:The Binary Plant Vector System,0ffsct-durkkerij Kanters B.V.,Alb1asserdam,Chapter 5. Humason,Gretchen L.(1967)An1mal Tissue Technigues,W.H.Freeman and Compan y. Laemmli,U.K(1970)Nature 227:680-685. Purcell,J.P.,et al(1994)“Cholesterol Oxidase:A Potent Insectidal Protei n Against Boll Weevil Larvae, Biochem.Biophys.Res.Comm.196:1406-1412. 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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.エクジステロイドならびにエクジステロイドの誘導体および前駆体からな る群より選択される化合物に作用する酵素の有効量を、病原生物に投与すること を含む、哺乳類以外の病原生物を制御する方法。 2.酵素が、エクジソン;26-ヒドロキシエクジソン;2-デオキシエクジソン ;3-エピ-20-ヒドロキシエクジソン;22-デオキシエクジソン;3-デヒドロエク ジソン;20-ヒドロキシエクジソン;3-デヒドロ-20-デヒドロキシエクジソン;2 ,14,22,25-テトラデオキシエクジソン;2,22,25-トリデオキシエクジソン;2,22 -ビスデオキシエクジソン;ケトール;およびケトジオールからなる群より選択 される化合物に作用する、請求項1記載の方法。 3.酵素が、エクジソン酸化酵素および3-オキソエクジステロイド3β-還元酵 素からなる群より選択される、請求項1記載の方法。 4.化合物が組換え宿主により産生される、請求項1記載の方法。 5.宿主が、植物、真菌および細菌からなる群より選択される、請求項4記載 の方法。 6.病原生物にバチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis) のδ-内毒素を投与することをさらに含む、請求項1記載の方法。 7.バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)のδ-内毒 素と、エクジソン酸化酵素および3-オキソエクジステロイド3β-還元酵素からな る群より選択される酵素とを発現するよう、宿主を形質転換させることを含む、 請求項6記載の方法。 8.病原生物が、昆虫、線虫、およびダニからなる群より選択される、請求項 1記載の方法。 9.病原生物には存在するが哺乳類には存在しないエクジステロイド代謝経路 を破壊する化合物の有効量を該病原生物に投与することを含む、哺乳類以外の病 原生物を制御する方法。 10.化合物が、エクジステロイドならびにエクジステロイドの誘導体および前 駆体からなる群より選択される化合物に作用する酵素である、請求項9記載の方 法。 11.エクジステロイドが、エクジソン;26-ヒドロキシエクジソン;2-デオキ シエクジソン;3-エピ-20-ヒドロキシエクジソン;22-デオキシエクジソン;3- デヒドロエクジソン;20-ヒドロキシエクジソン;3-デヒドロ-20-デヒドロキシ エクジソン;2,14,22,25-テトラデオキシエクジソン;2,22,25-トリデオキシエ クジソン;2,22-ビスデオキシエクジソン;ケトール;およびケトジオールから なる群より選択される、請求項10記載の方法。 12.酵素が、エクジソン酸化酵素および3-オキソエクジステロイド3β-還元酵 素からなる群より選択される、請求項9記載の方法。 13.化合物が、組換え宿主により産生される、請求項9記載の方法。 14.宿主が、植物、真菌および細菌からなる群より選択される、請求項13記 載の方法。 15.病原生物に、バチルス・チューリンギエンシス(Baciilus thuringiensis )のδ-内毒素を投与することをさらに含む、請求項9記載の方法。 16.バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)のδ−内毒 素と、エクジソン酸化酵素および3-オキソエクジステロイド3β−還元酵素から なる群より選択される酵素とを発現するよう、宿主を形質転換させることを含む 、請求項15記載の方法。 17.病原生物が、昆虫、線虫、およびダニからなる群より選択される、請求項 9記載の方法。 18.病原生物には存在するが哺乳類には存在しないエクジステロイドの代謝経 路を破壊する化合物を含む、哺乳類以外の病原生物を制御するための組成物。 19.エクジステロイドならびにエクジステロイドの誘導体および前駆体からな る群より選択される化合物に作用する酵素を含む、請求項18記載の組成物。 20.化合物が、エクジソン酸化酵素および3-オキソエクジステロイド3β-還元 酵素からなる群より選択される酵素である、請求項18記載の組成物。 21.化合物が、組換えにより産生され、植物、真菌および細菌からなる群より 選択される組換え宿主内に含まれる、請求項18記載の組成物。 22.バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)のδ-内毒 素をさらに含む、請求項18記載の組成物。 23.エクジステロイドならびにエクジステロイドの誘導体および前駆体からな る群より選択される化合物に作用する酵素を含む、哺乳類以外の病原生物を制御 するための組成物。 24.酵素が、エクジソン酸化酵素および3-オキソエクジステロイド3β-還元酵 素からなる群より選択される、請求項23記載の組成物。 25.化合物が、組換えにより産生され、植物、真菌および細菌からなる群より 選択される組換え宿主内に含まれる、請求項23記載の組成物。 26.バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)のδ-内毒 素をさらに含む、請求項23記載の組成物。
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