JP2000501477A - 高圧燃料貯蔵器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 内燃機関の燃料噴射装置用の高圧燃料貯蔵器であって，高圧燃料ポンプによって高圧燃料を供給され，接続短管部として構成された接続部を有しており，こららの接続部からそれぞれ１つの接続孔が管形の本体の軸線に対して偏心的に管形の本体内に開口しているものを提案する。この場合，管形の本体は鍛造によって製作されており，鍛造によって成形された接続短管部（２，６，７）と固定部（３）とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】 高圧燃料貯蔵器 背景技術 本発明は，請求項１の上位概念に記載した形式の高圧燃料貯蔵器に関する。ヨ ーロッパ特許庁特許出願公開第０ ５０７ １９１号明細書によって公知のこのよ うな高圧燃料貯蔵器はあらかじめ製作された管を有し，この管に，燃料噴射弁若 しくは高圧燃料ポンプから来る高圧導管を接続するための接続スリーブが取り付 けられる。このような高圧燃料貯蔵器は制作費がかなり高価であり，また，接続 部材を装着しなければならないので，比較的に大きな取り付けスペースを必要と する。更にこの高圧燃料貯蔵器は，負荷が増大する際の大きな圧力に耐えること ができるように，極めて肉厚に構成しなければならない。このため次のような欠 点が生じる。すなわち，圧力負荷が増大する際に肉厚の本体が，特に壁に貫通孔 が形成されている箇所及び横断面が鋭い縁で変化している箇所において，き裂を 生じやすいことである。 発明の利点 請求項１の特徴部の構成要件を備えた本発明による高圧燃料貯蔵器によって， 接続孔が偏心的に位置して いるために，増大する負荷に特に良好に耐えることのできる高圧燃料貯蔵器が得 られる。この偏心的な位置によって，高圧燃料貯蔵器の内壁面と個々の接続孔と の交差箇所における負荷はベクトル的に重なるに過ぎず，負荷はほぼ３０％減少 せしめられる。これによって高圧燃料貯蔵器の強度が著しく増大せしめられ，ひ いては耐用寿命が著しく長くなる。 請求項２に記載した有利な構成では，接続孔は管形の本体の内壁面に対して接 線方向に開口している。これによって，前述の効果が更に増大せしめられる。こ の場合，急激な横断面輪郭の変化を避け，ひいては壁の横断面の局所的な高負荷 を更に減少させるために，請求項５に記載したように，管形の本体が鍛造によっ て成形され，やはり鍛造によって成形された接続短管部を有しているように構成 すると，特に有利である。これによって更に次のような利点が得られる。すなわ ち，必要な取り付けスペースがわずかになることである。それは，接続短管部が 管形の本体と一体であるために，接続短管部をより小さく構成することができる からである。加えて，高圧燃料貯蔵器の重量がよりわずかになる。 実施例の説明 図１に示した高圧燃料貯蔵器は鍛造された細長い管形の本体１から成っており ，その外周に，４つの燃料 噴射弁に高圧燃料を供給するための，鍛造によって成形された４つの接続短管部 ２を有し，これらの接続短管部とは直径方向で逆の側の外周面に成形された複数 の固定部３を有している。これらの固定部は固定環の形状であって，図１のII− II線に沿った断面図である図２に示すように，貫通孔４を有している。管形の本 体の端面５において，高圧貯蔵器の内室を形成している貫通孔として形成された 貫通凹所１０（図２）は緊密に閉じられている。ここには図示していない高圧燃 料ポンプから高圧燃料貯蔵器の内室への高圧燃料の供給部は，燃料噴射弁のため の２つの接続短管部の間にある付加的な接続短管部６によって形成されている。 固定部３の側において，管形の高圧燃料貯蔵器はなお別の接続短管部７を有する ことができ，この別の接続短管部内には例えば圧力センサ又は制御弁をねじ込ん でおくことができる。接続短管部２は普通のようにねじ山８を備えており，例え ばコーンシールを介して高圧燃料接続導管が緊密に取り付けられる。これらの高 圧燃料接続導管は接続孔１１を介して管形の高圧燃料貯蔵器１の内室である貫通 孔１０に接続されてる。この貫通凹所の横断面は有利には円形であるが，別の形 状例えばだ円形であってもよい。この場合，本発明による特別な点は，接続孔が 貫通孔１０の縦軸線に対して偏心距離ｅをもって偏心的に貫通孔内に開口してい ることである。これによって最初に述べた利点，すな わち高圧燃料貯蔵器の壁の圧力負荷が，個々の接続孔と縦孔との交差範囲におい て，ベクトル的に重なるに過ぎないことによって，減少せしめられるという利点 が生じる。接続短管部２は高圧燃料貯蔵器を電気的に制御される燃料噴射弁に接 続するのに役立つ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハインツ ポップ オーストリア国 Ａ―4661 ロイトハム グムントナーシュトラーセ 23 (72)発明者 アロイス マイル オーストリア国 Ａ―4060 レオンディン グ ヴァルデッガーシュトラーセ 125 【要約の続き】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．内燃機関の燃料噴射装置用の高圧燃料貯蔵器であって，内燃機関の高圧燃料 ポンプによって燃料を供給され，それ自体は自己点火式の内燃機関の燃焼室内に 燃料を噴射する電気的に制御される噴射弁に燃料を供給し，燃料の供給排出のた めの接続部（２，６，７）を備えた鋼から成る細長い管形の本体によって構成さ れている形式のものにおいて，接続部が接続短管部として構成されており，これ らの接続短管部からそれぞれ１つの接続孔が管形の本体の軸線に対して偏心的に 管形の本体内に開口していることを特徴とする，高圧燃料貯蔵器。 ２．接続孔が管形の本体の内壁面に対して接線方向に開口していることを特徴と する，請求項１記載の高圧燃料貯蔵器。 ３．管形の本体の内室横断面が円形であることを特徴とする，請求項２記載の高 圧燃料貯蔵器。 ４．管形の本体が鍛造によって成形されていて，やはり鍛造によって成形された 接続短管部（２，６，７）を有していることを特徴とする，請求項１から３まで のいずれか１項に記載の高圧燃料貯蔵器。 ５．管形の本体に固定条片が形成されていることを特徴とする，請求項１から３ までのいずれか１項に記載の高圧燃料貯蔵器。