JP2000357111A - 車載用電子ユニットのウォッチドッグ集積回路の検査方法 - Google Patents

車載用電子ユニットのウォッチドッグ集積回路の検査方法

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JP2000357111A
JP2000357111A JP11168134A JP16813499A JP2000357111A JP 2000357111 A JP2000357111 A JP 2000357111A JP 11168134 A JP11168134 A JP 11168134A JP 16813499 A JP16813499 A JP 16813499A JP 2000357111 A JP2000357111 A JP 2000357111A
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signal
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Shinya Hiramatsu
信也 平松
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AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Harness System Technologies Research Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウォッチドッグICを容易に検査する。 【解決手段】 検査モード時において検査装置7からウ
ォッチドッグパルス出力停止命令を与え、これに応じて
ウォッチドッグIC11が正常にマイコン10をリセッ
トして、マイコン10が検査モードから通常モードに切
り替わったかどうかを、その後にドアロックスイッチの
オン切り替え等の通常の機能指示信号に対するドアロッ
ク機構等の各種負荷の駆動の有無により判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車載用電子ユニ
ット内でマイクロコンピュータチップの暴走/停止を監
視する車載用電子ユニットのウォッチドッグ集積回路の
検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7及び図8は従来の車載用電子ユニッ
ト内のマイクロコンピュータチップ(以下「マイコン」
と略称する)1及びその暴走/停止を監視するウォッチ
ドッグ集積回路(以下「ウォッチドッグIC」と称す)
2を示すブロック図である。このウォッチドッグIC2
は、図7の如く、マイコン1が定期的に出力するウォッ
チドッグパルス信号3を検出することによってマイコン
1が正常動作していると判断している。したがって、マ
イコン1からのウォッチドッグパルス信号3が途切れる
と、図8の如く、ウォッチドッグIC2は、マイコン1
が停止又は暴走したと判断し、これに基づいてマイコン
1のリセット端子にリセット信号4を送信して正常復帰
させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ウォッチドッグIC2では、マイコン1が正常動作して
いる限りはマイコン1に対してリセットをかけないよう
にしていたため、マイコン1を停止させなければウォッ
チドッグIC2が正常に機能しているかを検査すること
ができない。
【0004】ところが、従来の車載用電子ユニットの検
査工程では実車搭載条件にて検査を行っており、マイコ
ン1を停止状態にすることは実際上不可能なため、ウォ
ッチドッグIC2の検査を実車において行うことは困難
であった。
【0005】そこで、この発明の課題は、ウォッチドッ
グICの機能検査を容易に行うことができるウォッチド
ッグ集積回路の検査方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、自動車に搭載される電子ユニ
ットであって、外部の複数のスイッチにそれぞれ接続さ
れて該各スイッチの機能指示信号が入力される複数の入
力回路と、外部に対して所定の負荷を駆動制御するため
の駆動制御信号をそれぞれ出力する複数の出力回路と、
前記入力回路を介して入力された前記各機能指示信号に
基づいて前記各駆動制御信号を生成して前記出力回路に
出力する制御部と、当該制御部が正常に動作しているか
どうかを検出するウォッチドッグ集積回路とを備えた電
子ユニットについて、所定の検査装置を使用して前記ウ
ォッチドッグ集積回路の検査を行う車載用電子ユニット
のウォッチドッグ集積回路の検査方法であって、前記ウ
ォッチドッグ集積回路は、前記制御部が正常に動作して
いるときに出力される所定のウォッチドッグパルス信号
が停止した際に当該制御部をリセットするためのリセッ
ト信号を出力するようにされ、前記検査装置は、前記入
力回路を通じて前記制御部に本来の駆動制御を行う通常
モードから前記入力回路及び前記出力回路の作動検査を
行う検査モードへの切り替え指示を行う所定のモード切
替信号を送信する機能と、前記制御部の検査モード時に
前記入力回路を通じて前記制御部に所定の検査命令信号
を与える機能と、前記検査命令信号に応じて前記制御部
から前記出力回路を通じて返信されてきた所定の応答信
号の有無により前記入力回路及び前記出力回路について
の作動検査を行う機能と、前記入力回路及び前記出力回
路についての前記作動検査の後に前記ウォッチドッグパ
ルス信号を強制的に停止するウォッチドッグパルス出力
停止命令を出力する機能とを備え、前記制御部は、初期
状態で前記通常モードに設定されるとともに、前記通常
モード時に前記入力回路を通じて与えられた前記機能指
示信号に応じて前記負荷を駆動制御するための前記駆動
制御信号を生成して前記出力回路に出力する駆動制御機
能と、前記検査装置から前記入力回路を通じて前記所定
のモード切替信号が与えられたときに前記通常モードか
ら前記検査モードに切り替えるモード切替機能と、検査
モード時に前記検査装置から前記入力回路を通じて前記
検査命令信号が与えられたときに当該検査命令信号に応
じた前記応答信号を出力回路を通じて出力する応答信号
送信機能と、前記制御部の正常状態を示す前記ウォッチ
ドッグパルス信号を前記ウォッチドッグ集積回路に送信
するパルス送信機能と、前記検査装置から前記入力回路
を通じて前記ウォッチドッグパルス出力停止命令が与え
られたときに前記制御部の前記ウォッチドッグ集積回路
への前記ウォッチドッグパルス信号の送信を強制的に停
止するパルス停止機能と、前記ウォッチドッグ集積回路
から前記制御部に前記リセット信号が与えられたときに
前記制御部をリセットさせる機能とを有し、前記ウォッ
チドッグ集積回路についての検査時に、前記制御部の前
記検査モードの状態で前記検査装置から前記制御部に前
記ウォッチドッグパルス出力停止命令を送信する第一工
程と、前記第一工程の後に、前記制御部に前記入力回路
を通じて前記機能指示信号を入力し、これに応じて前記
負荷が駆動した場合に前記ウォッチドッグ集積回路が正
常であると判断する一方、前記機能指示信号の入力に応
じた前記負荷の駆動が行われなかった場合に前記ウォッ
チドッグ集積回路が故障していると判断する第二工程と
を備えるものである。
【0007】請求項2に記載の発明は、前記検査装置
は、前記電子ユニットの前記入力回路及び前記出力回路
に着脱自在に接続可能とされたものである。
【0008】請求項3に記載の発明は、前記制御部は、
書き換え可能な記憶装置が内蔵され、前記制御部の少な
くともモード切替機能、パルス停止機能及びリセット機
能は、前記書き換え可能な記憶装置内に格納されるソフ
トウェアプログラムによって規律されるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の一の実施の形態
に係る電子ユニット6及び検査装置7を示すブロック図
である。
【0010】この車載用電子ユニットのウォッチドッグ
集積回路の検査方法は、電子ユニット6の内のマイコン
(制御部)10にシリアル通信検査モード用のソフトウ
ェアプログラムを内蔵させ、検査工程においてシリアル
通信により電子ユニット6を検査モードに移行させ、電
子ユニット6の所定の回路検査を行った後、さらに検査
装置7側からシリアル通信にてウォッチドッグパルス出
力停止命令を送り、これに応じてマイコン10がウォッ
チドッグパルス信号の出力を停止し、その停止に応じて
ウォッチドッグIC11がマイコン10のリセットを行
い、このリセットがかかったことを検査装置7で確認す
ることによってウォッチドッグIC11の機能検査を行
うものである。
【0011】具体的に、この電子ユニット6は、図1の
如く、前述のマイコン10及びウォッチドッグIC11
と、外部からマイコン10に入力信号を与えるための入
力回路13と、マイコン10から外部に対して出力信号
を出力するための出力回路14とを備えている。
【0012】マイコン10は、フラッシュROMまたは
EEPROM等の書き換え可能な不揮発性メモリ装置
(書き換え可能な記憶装置)15と、この不揮発性メモ
リ装置15内に予め格納された所定のソフトウェアプロ
グラムを読み込んで当該ソフトウェアプログラムに従っ
た所定の論理動作を行う中央演算装置(CPU)16と
を備える。ここで、不揮発性メモリ装置15内のソフト
ウェアプログラムは、外部(例えば検査装置7)から入
力回路13を通じてモード切替信号が与えられたときに
検査モードと通常モードとに切り替えるモード切替機能
と、通常モード時に入力回路13を通じて与えられた所
定の機能指示信号に応じて出力回路14から駆動制御信
号を送信し各種駆動負荷を動作制御する駆動制御機能
と、検査モード時に外部(検査装置7)から入力回路1
3を通じて所定の検査命令信号が与えられたときに当該
検査命令信号に応じた応答信号を出力回路14を通じて
出力する応答信号送信機能と、CPU16の正常状態を
示す所定のウォッチドッグパルス信号をCPU16のウ
ォッチドッグパルス出力端子からウォッチドッグIC1
1に送信するパルス送信機能と、検査装置7から入力回
路13を通じて所定のウォッチドッグパルス出力停止命
令が与えられたときにCPU16のウォッチドッグIC
11へのウォッチドッグパルス信号の送信を強制的に停
止するパルス停止機能と、ウォッチドッグIC11から
CPU16にリセット信号が与えられたときにCPU1
6をリセットさせるリセット機能とを有している。ここ
で、このマイコン10のCPU16は、初期状態が通常
モードに設定されるようになっており、当該CPU16
がリセットされた後は、モード切替信号で検査モードに
切り替えられない限り、通常モードが維持されるように
なっている。したがって、検査モード時において、ウォ
ッチドッグIC11からリセット信号が与えられたとき
には、マイコン10のCPU16は、検査モードを終了
して通常モードに自動的に切り替わり、種々の機能指示
信号に対して駆動制御信号を返信するようになる。尚、
検査装置7から入力回路13を通じてマイコン10に与
えられる信号及びマイコン10から出力回路14を通じ
て検査装置7に与える信号については後述する。
【0013】ウォッチドッグIC11は、マイコン10
のCPU16の動作状態を常時監視するよう構成された
既存のものであり、具体的には、CPU16のウォッチ
ドッグパルス出力端子から出力されるウォッチドッグパ
ルス信号に基づいてCPU16が正常に動作しているか
どうかを判定する機能と、ウォッチドッグパルス信号の
入力の停止によりCPU16が停止又は暴走していると
判断した場合にその状態を解除するためにCPU16の
リセット端子にリセット信号を送信する機能とを有して
いる。
【0014】入力回路13は、イグニションスイッチが
接続されるイグニションスイッチ入力部、パワーウイン
ドウアップスイッチが接続されるパワーウインドウアッ
プスイッチ入力部、パワーウインドウダウンスイッチが
接続されるパワーウインドウダウンスイッチ入力部、ド
アロックスイッチが接続されるドアロックスイッチ入力
部、ドアアンロックスイッチが接続されるドアアンロッ
クスイッチ入力部、及びドアスイッチが接続されるドア
スイッチ入力部等が包括されたものであり、これらの各
入力回路部は全て外部接続端子13aを介して検査装置
7に着脱自在に接続できるようになっている。この入力
回路13の各入力回路部に与えられた信号はマイコン1
0のCPU16に入力され、このCPU16により信号
のパルスの識別が行われた後、上述のソフトウェアプロ
グラムで定義された各種機能に従って所定の動作が行わ
れる。尚、図1では、簡略化のため、外部接続端子13
aを1個の端子として示しているが、実際にはこの入力
回路13を構成する複数の入力回路部毎に有せしめられ
た複数のポートのそれぞれに接続できるようになってい
る。
【0015】出力回路14は、例えばドーム(天井)ラ
ンプの点灯駆動を行うランプ駆動出力回路部、ドアロッ
ク/アンロック制御を行うためのドアロック出力回路部
及びドアアンロック出力回路部、パワーウィンドウの昇
降制御を行うためのパワーウインドウUP出力回路部及
びパワーウインドウDOWN出力回路部等が包括された
ものであり、これらの各出力回路部は全て外部接続端子
14aを介して検査装置7に着脱自在に接続できるよう
になっている。そして、出力回路14は、マイコン10
のCPU16が通常モードである場合に、これらの出力
回路部を通じて各種駆動負荷に対する駆動制御信号が送
出されるとともに、検査モード時に上記の応答信号を出
力回路14を通じて検査装置7に出力するようになって
いる。これらの信号の出力時には、マイコン10のCP
U16によって、いずれの駆動回路部から信号が出力さ
れるか、また、どのような波形の信号が出力されるか等
が決定され、その決定に従って信号の出力が行われるも
のである。尚、図1では、簡略化のため、外部接続端子
14aを1個の端子として示しているが、実際にはこの
出力回路14を構成する複数の出力回路部毎に有せしめ
られた複数のポートにそれぞれ接続できるようになって
いる。尚、上記したモード切替信号は、入力回路13に
入力する際にマイコン10側で機能指示信号と識別でき
るよう、実際の操作における機能指示信号として発生す
るはずのない組合せに予め設定されており、例えば、ド
アロック用の信号とドアアンロック用の信号とが同時に
入力された場合や、パワーウィンドウアップ用の信号と
パワーウィンドウダウン用の信号とが同時に与えられた
場合などに設定される。
【0016】検査装置7は、シリアル通信入出力インタ
ーフェースを備えており、このシリアル通信入出力イン
ターフェースが所定の配線により電子ユニット6の外部
接続端子13a,14aの全てのポートに着脱自在に接
続できるようになっている。そして、検査装置7で入力
回路13及び出力回路14の検査を行う場合には、検査
装置7を所定の配線により外部接続端子13a,14a
の全ポートに接続し、モード切替信号をマイコン10の
CPU16に送信して当該CPU16を検査モードに切
り替え、入力回路13の各入力回路部に検査命令信号を
送信し、これに対応する正常な応答信号がCPU16か
ら出力回路14を通じて返信されたときには、入力回路
13(各入力回路部)及び出力回路14(各出力回路
部)が正常であると判断するようになっている。
【0017】ここで、検査装置7から電子ユニット6の
入力回路13に与えられる検査命令信号のデータフォー
マットの例を図2に示す。この検査装置7から電子ユニ
ット6へ送信される検査命令信号は、図2の如く、命令
の内容を示す8ビット長の命令コマンドID1aと、検
査したい出力ポート番号や入力ポート番号等を指定する
8ビット長のポート指定データDATA1aから成り立
っている。ここで、次の表1は命令コマンドID1aの
一覧リストを例示したものであり、また表2はポート指
定データDATA1aの一覧リストを例示したものであ
る。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】ここで、表1中のD0〜D7は命令コマン
ドID1a中の各ビットデータを示しており、これら
は、例えば「入力ポートデータ送信要求」、「ウォッチ
ドッグパルス停止要求」、「出力ポート出力要求」〜
「検査モード終了要求」等といった要求する信号の種類
等によって異なったデータが予め定義されているもので
ある。また、表2中のDAT0〜DAT7はポート指定
データDATA1a中の各ビットデータを示している。
尚、命令コマンドやポート指定データについては、電子
ユニット6の規模により命令数を増やしたい場合やポー
ト番号を増やしたい場合もあるため、必要がある場合
は、図3のように他の命令コマンドID2aや他のポー
ト指定データDATA2aをフレームに付け加えるよう
になっている。
【0021】また、電子ユニット6の出力回路14から
検査装置7に与えられる応答信号のデータフォーマット
の例を図4に示す。この応答信号についても、上述の検
査命令信号と同様に、図4に示すように応答の内容を示
す8ビット長の応答情報ID1bと、出力ポートや検査
したい入力ポート等を指定する8ビット長のポート指定
データDATA1bから成り立っている。ここで、次の
表3は応答情報ID1bの一覧リストを例示したもので
あり、また表4はポート指定データDATA1bの一覧
リストを例示したものである。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】ここで、表3中のD0〜D7は応答情報I
D1b中の各ビットデータを示しており、これらは、例
えば「入力ポートデータ送信」、「入力A/D値送
信」、「ポート出力送信」〜「検査モード終了送信」等
といった送信する信号の種類等によって異なったデータ
が予め定義されているものである。また、表4中のDA
T0〜DAT7はポート指定データDATA1b中の各
ビットデータを示している。尚、応答情報やポート指定
データについて、電子ユニット6の規模により命令数を
増やしたい場合やポート番号を増やす必要がある場合
は、図5に示すように他の応答情報ID2bや他のポー
ト指定データDATA2bをフレームに付け加えるよう
になっている。
【0025】そして、検査装置7は、上記の電子ユニッ
ト6についての種々の検査が全て終了した後、ウォッチ
ドッグパルス出力停止命令を電子ユニット6に対して発
行し、CPU16からウォッチドッグパルス信号の出力
を強制的に停止させるようになっている。
【0026】尚、検査装置7と電子ユニット6との間の
シリアル通信の方式としては、検査装置7をマスター、
電子ユニット6をスレーブとした独自のシリアル通信プ
ロトコルを用い、基本的には、検査装置7から電子ユニ
ット6に種々の信号(モード切替信号、検査命令信号ま
たはウォッチドッグパルス出力停止命令)を送り、これ
に対応して電子ユニット6が動作し、例えば応答信号を
検査装置7に返信するといった通信方法を採っている。
【0027】上記構成の車載用電子ユニットのウォッチ
ドッグ集積回路の検査方法の動作を説明する。
【0028】まず、マイコン10のCPU16は、初期
的に通常モードに設定されており、検査装置7からモー
ド切替信号を送信して検査モードに切り替えを行わない
限り、マイコン10は各種負荷の駆動制御を行うように
なる。即ち、この通常モードでは、マイコン10のCP
U16は、入力回路13に接続されたイグニションスイ
ッチ、パワーウインドウアップスイッチ、パワーウイン
ドウダウンスイッチ、ドアロックスイッチ、ドアアンロ
ックスイッチまたはドアスイッチからの所定の機能指示
信号に基づいて、不揮発性メモリ装置15内に予め格納
された所定のソフトウェアプログラムに従って所定の駆
動制御信号を発行し、出力回路14を通じて各種負荷に
送信して動作制御する。
【0029】ここで、電子ユニット6の入力回路13及
び出力回路14の検査を行う場合、検査装置7のシリア
ル通信入出力インターフェースを所定の配線を通じて電
子ユニット6の外部接続端子13a,14aの全てのポ
ートに接続する。そして、検査装置7からモード切替信
号を入力回路13に送信し、マイコン10のCPU16
を検査モードに切り替える(図6中のステップS0
1)。しかる後、ステップS02のように検査を実行す
る。即ち、検査装置7は、入力回路13の各入力回路部
に対し、表1及び表2並びに図2または図3に示す検査
命令信号を送信する。電子ユニット6のマイコン10の
CPU16は、かかる検査命令信号に応じて、それに対
応する表3及び表4並びに図4または図5に示す応答信
号を、出力回路14を通じて検査装置7に返信する。検
査装置7では、検査命令信号に対応する正常な応答信号
がCPU16から出力回路14を通じて返信されたとき
には、入力回路13(各入力回路部)及び出力回路14
(各出力回路部)が正常であると判断する。
【0030】尚、以上の動作において、CPU16から
ウォッチドッグIC11には、CPU16自身が正常に
動作している限り、常時ウォッチドッグパルス信号を出
力し続けている。
【0031】次に、図6中のステップS03〜S05に
おいて、ウォッチドッグIC11の検査を実行する。こ
こでは、まずステップS03において、検査装置7は、
シリアル通信によって、電子ユニット6のマイコン10
のCPU16にウォッチドッグ出力停止命令を送信す
る。これに基づいて、CPU16は、ウォッチドッグパ
ルス出力端子からのウォッチドッグパルス信号の出力を
停止する(ステップS04)。
【0032】このとき、CPU16は実際には故障して
おらず、検査装置7からのウォッチドッグパルス出力停
止命令により強制的にウォッチドッグパルス信号が停止
しているだけなのであるが、ウォッチドッグIC11で
は、このウォッチドッグIC11自身が正常状態である
限り、ウォッチドッグパルス信号の入力の停止を、CP
U16が停止又は暴走していることに起因していると判
断し、その状態を解除するためにマイコン10のCPU
16のリセット端子にリセット信号を送信する。
【0033】マイコン10のCPU16は、リセット信
号をリセット端子から受信し、これに基づいてリセット
を行う(ステップS05)。
【0034】マイコン10のCPU16では、このとき
のリセットに起因して、初期状態である通常モードに復
帰する(ステップS06)。ここで、検査モードでは、
マイコン10に通常入力があった場合でもそれに対する
出力は行わないが、マイコン10にリセットがかけられ
ると通常モードに戻るため、通常入力に対して正常に出
力が行われるようになっている。したがって、ステップ
S07のように、例えばドアロックスイッチ等をオンに
するなどの通常の機能指示信号を入力した場合、ステッ
プS08において、マイコン10のCPU16から出力
回路14を通じて駆動制御信号(例えばドアロック駆動
制御信号)が出力され、ステップS09のように各種負
荷(例えばドアロック機構)が駆動した場合は、ステッ
プS10のように、ウォッチドッグIC11が正常に作
動した旨を確認することができる。
【0035】一方、ウォッチドッグIC11が故障等に
より正常に動作しない場合は、ステップS04のように
マイコン10のCPU16がウォッチドッグパルス信号
の出力を停止しても、ウォッチドッグIC11からCP
U16にリセット信号が返信されることはない。このた
め、ステップS05では、マイコン10のCPU16が
リセットを行うことはなく、したがって、ステップS1
1のように検査モードの状態が維持される。この場合、
ステップS12のように、例えばドアロックスイッチ等
をオンにするなどの通常の機能指示信号を入力したとし
ても、ステップS13において、マイコン10のCPU
16が検査モードのままのため、駆動制御信号(例えば
ドアロック駆動制御信号)を発行することはなく、故に
ステップS14のように各種負荷(例えばドアロック機
構)は駆動することがない。これにより、ステップS1
5のように、ウォッチドッグIC11が正常に作動して
いない旨を確認することができる。
【0036】以上のように、この実施の形態では、実車
の前後に拘わらず、電子ユニット6に検査装置7を着脱
自在に接続し、検査モード時において検査装置7からウ
ォッチドッグパルス出力停止命令を与え、これに応じて
ウォッチドッグIC11が正常にマイコン10をリセッ
トしたかどうか(即ち、検査モードから通常モードに切
り替わったかどうか)を、その後に通常の機能指示信号
に対する各種負荷の駆動の有無により判断するようにし
ているので、従来の検査方法よりも容易に且つ精度良く
ウォッチドッグIC11の検査を行うことができる。
【0037】また、電子ユニット6に新たに検査用の回
路を設定することなく、ソフトウェアプログラムを変更
することで対応可能であるため、上記のようなウォッチ
ドッグIC11の検査機能を有せしめるに当たって、電
子ユニット6のコストアップを防止できる。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、検査モ
ード時において検査装置からウォッチドッグパルス出力
停止命令を与え、これに応じてウォッチドッグ集積回路
が正常に制御部をリセットして、検査モードから通常モ
ードに切り替わったかどうかを、その後に通常の機能指
示信号に対する各種負荷の駆動の有無により判断するよ
うにしているので、従来の検査方法よりも容易に且つ精
度良くウォッチドッグ集積回路の検査を行うことができ
る。
【0039】請求項2に記載の発明によれば、電子ユニ
ットに対して検査装置を着脱自在に接続できるようにし
ているので、電子ユニットが実車されているかどうかに
拘わらず、いつでも検査装置を電子ユニットに接続して
ウォッチドッグ集積回路の検査を行うことができる。
【0040】請求項3に記載の発明によれば、ウォッチ
ドッグ集積回路の検査として、電子ユニットに新たに検
査用の回路を設定することなく、ソフトウェアプログラ
ムを変更することで対応可能であるため、請求項1また
は請求項2の発明を実現するに当たって、電子ユニット
のコストアップを防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係る車載用電子ユ
ニットのウォッチドッグ集積回路の検査方法の概略を示
すブロック図である。
【図2】検査装置から電子ユニットへ送信される検査命
令信号の一例を示す図である。
【図3】検査装置から電子ユニットへ送信される検査命
令信号の他の例を示す図である。
【図4】電子ユニットから検査装置へ送られる応答信号
の一例を示す図である。
【図5】電子ユニットから検査装置へ送られる応答信号
の他の例を示す図である。
【図6】検査モード時の動作を示すフローチャートであ
る。
【図7】一般的な車載用電子ユニットの構成を示すブロ
ック図である。
【図8】一般的な車載用電子ユニットの構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
6 電子ユニット 7 検査装置 10 マイコン 11 ウォッチドッグIC 13 入力回路 13a,14a 外部接続端子 14 出力回路 15 不揮発性メモリ装置 16 中央演算装置(CPU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 信也 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 Fターム(参考) 5B042 GA13 GC05 HH03 JJ21 JJ39 5B048 AA12 DD08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車に搭載される電子ユニットであっ
    て、外部の複数のスイッチにそれぞれ接続されて該各ス
    イッチの機能指示信号が入力される複数の入力回路と、
    外部に対して所定の負荷を駆動制御するための駆動制御
    信号をそれぞれ出力する複数の出力回路と、前記入力回
    路を介して入力された前記各機能指示信号に基づいて前
    記各駆動制御信号を生成して前記出力回路に出力する制
    御部と、当該制御部が正常に動作しているかどうかを検
    出するウォッチドッグ集積回路とを備えた電子ユニット
    について、所定の検査装置を使用して前記ウォッチドッ
    グ集積回路の検査を行う車載用電子ユニットのウォッチ
    ドッグ集積回路の検査方法であって、 前記ウォッチドッグ集積回路は、前記制御部が正常に動
    作しているときに出力される所定のウォッチドッグパル
    ス信号が停止した際に当該制御部をリセットするための
    リセット信号を出力するようにされ、 前記検査装置は、前記入力回路を通じて前記制御部に本
    来の駆動制御を行う通常モードから前記入力回路及び前
    記出力回路の作動検査を行う検査モードへの切り替え指
    示を行う所定のモード切替信号を送信する機能と、前記
    制御部の検査モード時に前記入力回路を通じて前記制御
    部に所定の検査命令信号を与える機能と、前記検査命令
    信号に応じて前記制御部から前記出力回路を通じて返信
    されてきた所定の応答信号の有無により前記入力回路及
    び前記出力回路についての作動検査を行う機能と、前記
    入力回路及び前記出力回路についての前記作動検査の後
    に前記ウォッチドッグパルス信号を強制的に停止するウ
    ォッチドッグパルス出力停止命令を出力する機能とを備
    え、 前記制御部は、初期状態で前記通常モードに設定される
    とともに、前記通常モード時に前記入力回路を通じて与
    えられた前記機能指示信号に応じて前記負荷を駆動制御
    するための前記駆動制御信号を生成して前記出力回路に
    出力する駆動制御機能と、前記検査装置から前記入力回
    路を通じて前記所定のモード切替信号が与えられたとき
    に前記通常モードから前記検査モードに切り替えるモー
    ド切替機能と、検査モード時に前記検査装置から前記入
    力回路を通じて前記検査命令信号が与えられたときに当
    該検査命令信号に応じた前記応答信号を前記出力回路を
    通じて出力する応答信号送信機能と、前記制御部の正常
    状態を示す前記ウォッチドッグパルス信号を前記ウォッ
    チドッグ集積回路に送信するパルス送信機能と、前記検
    査装置から前記入力回路を通じて前記ウォッチドッグパ
    ルス出力停止命令が与えられたときに前記制御部の前記
    ウォッチドッグ集積回路への前記ウォッチドッグパルス
    信号の送信を強制的に停止するパルス停止機能と、前記
    ウォッチドッグ集積回路から前記制御部に前記リセット
    信号が与えられたときにリセットするリセット機能とを
    有し、 前記ウォッチドッグ集積回路についての検査時に、 前記制御部の前記検査モードの状態で前記検査装置から
    前記制御部に前記ウォッチドッグパルス出力停止命令を
    送信する第一工程と、 前記第一工程の後に、前記制御部に前記入力回路を通じ
    て前記機能指示信号を入力し、これに応じて前記負荷が
    駆動した場合に前記ウォッチドッグ集積回路が正常であ
    ると判断する一方、前記機能指示信号の入力に応じた前
    記負荷の駆動が行われなかった場合に前記ウォッチドッ
    グ集積回路が故障していると判断する第二工程とを備え
    る車載用電子ユニットのウォッチドッグ集積回路の検査
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車載用電子ユニットの
    ウォッチドッグ集積回路の検査方法であって、前記検査
    装置は、前記電子ユニットの前記入力回路及び前記出力
    回路に着脱自在に接続可能とされたことを特徴とする車
    載用電子ユニットのウォッチドッグ集積回路の検査方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の車載用
    電子ユニットのウォッチドッグ集積回路の検査方法であ
    って、 前記制御部は、書き換え可能な記憶装置が内蔵され、 前記制御部の少なくともモード切替機能、パルス停止機
    能及びリセット機能は、前記書き換え可能な記憶装置内
    に格納されるソフトウェアプログラムによって規律され
    ることを特徴とする車載用電子ユニットのウォッチドッ
    グ集積回路の検査方法。
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