JP2000356623A - 電気泳動分離検出方法 - Google Patents
電気泳動分離検出方法Info
- Publication number
- JP2000356623A JP2000356623A JP2000152742A JP2000152742A JP2000356623A JP 2000356623 A JP2000356623 A JP 2000356623A JP 2000152742 A JP2000152742 A JP 2000152742A JP 2000152742 A JP2000152742 A JP 2000152742A JP 2000356623 A JP2000356623 A JP 2000356623A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nucleic acid
- energy
- acid fragment
- sample
- excited
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
る電気泳動分離検出方法を提供する。 【解決手段】 蛍光体が標識された核酸断片試料を電気
泳動し,蛍光体からの蛍光を検出して核酸断片試料を検
出する電気泳動分離検出方法において,核酸試料73,
74,75,76の種類毎に蛍光体71,72の相互の
距離を変化させて標識された二種類以上の蛍光体のうち
少なくとも一種類の蛍光体71が励起されて発する蛍光
と,少なくとも一種類の励起された蛍光体71からのエ
ネルギーの移動により他の種類の蛍光体72から発する
蛍光との強度比を計測することにより,核酸試料の種類
の識別を行う。 【効果】 蛍光検出において励起光の波長と発光波長を
十分離すことができ,多種類の蛍光体を高い効率で励起
でき,高感度かつ高スループットが実現できる。
Description
物の遺伝物質であるDNA,RNAの解析手法に関す
る。特にDNA,RNAの塩基配列決定,あるいは個体
の塩基配列の多様性に基づく制限酵素断片の多型性の計
測に有効な電気泳動分離検出方法に関する。
ンシングを蛍光検出を用いて自動的に行う方法について
はバイオテクニクス 5巻(1987年)第342頁から
348頁(Bio-Techniques 5(1987)342〜34
8)に記載がある。この方法では,DNAのシーケンシ
ング反応に用いるプライマーに蛍光体を標識している。
この時,DNAの四種の塩基に対応する四種類の反応に
用いるプライマーをそれぞれ別々の蛍光体で標識してお
き,電気泳動により,生成したそれぞれのDNA断片を
同一の泳動路で分子量分離する。電気泳動媒質であるゲ
ルを一定距離泳動してきたところで,蛍光体で標識され
たDNA断片をレーザ光で励起する。この時に発する蛍
光を検出し波長選別することにより蛍光体を識別し,D
NA断片の分子量分離パターンを得る。このパターンを
解析することによりDNAの塩基配列を決定している。
計測を蛍光検出により行う方法が,ジェノミックス 4
巻(1989年)第129頁から136頁(GENOMICS
4(1989)129〜136)に記載されている。この
方法では,コスミドあるいはプラスミドDNAを制限酵
素で切断し,その断片の両端にある切断部位に,蛍光体
標識二本鎖DNAオリゴマーをライゲーション反応によ
り結合させ,前の段落で説明した方法で用いたのと同様
な装置を用いて,生成した蛍光体標識DNA断片の分子
量分離パターンを得ている。
Aの塩基配列決定あるいは制限酵素切断断片の分子量分
布の計測を蛍光検出を用いて行う上記従来技術では,励
起光の波長と蛍光を検出する波長を十分離すことができ
ないため,励起光の散乱光成分あるいはゲルからの背景
蛍光の低減が不十分であり,これにより検出感度が決ま
ってしまうという問題点があった。また,四種類の蛍光
体を単一のレーザ光で励起するため,検出感度が四種類
のうちで最も励起効率の低い蛍光体で決まってしまうと
いう問題点があった。従来は,四種類以上の多種類の蛍
光体を単一のレーザ光で励起するのは,実質的に不可能
であった。
出によるDNAの分子量分離パターンの計測を高感度に
行う電気泳動分離検出方法を提供することにあり,単一
のレーザ光で多種類の蛍光体を励起し,多種類のDNA
試料を識別して検出する方法を提供することにある。本
発明の他の目的は,蛍光の多色検出によるDNAの分子
量分離パターンの計測を高感度に行う電気泳動分離検出
方法を提供することにある。
成するために,電気泳動により分子量分離パターンを計
測する核酸断片試料に二類種以上の蛍光体を標識し,そ
の内の少なくとも一種類の蛍光体を励起して生じる蛍光
のエネルギーの移動により,発光した他の種類の蛍光体
からの蛍光を検出することにより,分子量分離パターン
を計測する。また,二種類以上の核酸断片試料を,電気
泳動媒質中で一定距離泳動した場所で分子量分離し,そ
のパターンを計測するために,それぞれの核酸断片試料
に組み合わせの異なる二種類以上の蛍光体を標識し,標
識蛍光体のうちの少なくとも一種類の蛍光体を励起して
生じる蛍光のエネルギーの移動により,発光する他の種
類の標識蛍光体の発光波長の違いにより,核酸断片試料
の識別を行う。
て,識別して検出すべき複数種類の核酸断片試料に,二
種以上の蛍光体を標識し,かつ該核酸試料の種類ごとに
標識蛍光体間の距離を変え,該蛍光体の少なくとも一つ
の蛍光体を励起し,該蛍光体およびエネルギー移動によ
り発光する別の蛍光体からの蛍光の強度比を計測する。
応に用いる一本鎖DNAオリゴマーであるプライマーに
二種類の蛍光体を標識し,四種類の塩基種を識別するた
めに,蛍光標識されたプライマーにおいて標識蛍光体間
の距離を15塩基以下の4種類の距離を有するようにす
る。
となる二種類の蛍光体間のエネルギー移動の効率につい
ては,フェルスター(Von Th. Foerster)による式が知
られている(アンナーレン デア フュジーク シリーズ
6.2巻(1948年)第55頁から75頁(Annalen der
Physik. 6.Folge. Band2.(1948)pp.55−7
5)参照)。これによれば,エネルギー移動速度はエネ
ルギー供与体,受容体間の距離の6乗に反比例し,供与
体の発光スペクトルと受容体の吸収スペクトルの重なり
に比例する。また,供与体,受容体間の配向によっても
影響を受ける。
依存性の実験的研究がストライヤー(L. Stryer)とホー
グランド(R. P. Haugland)によって報告されている(プ
ロシーディングス オブ ザ ナショナル アカデミー オ
ブ サイエンシズ オブ ユー エス エー 58巻(196
7年)第719頁から726頁(Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA 58(1967)719−726)参照)。これ
は,ポリペプチドオリゴマーのペプチドの個数を変える
ことにより,その両端にある供与体と受容体の距離を変
化させたもので,エネルギー移動の距離依存性がフェル
スターの式とよく一致していることを示している。また
エネルギー移動の効率として,供与体,受容体間の距離
1.2nmのときの100%,4.6nmのときの16%
という値を得ている。
に標識されたエネルギー供与体と受容体となる蛍光体間
の距離が数nm以下で,前者の発光スペクトルと後者の
吸収スペクトルの重なりが大きければ,両者の間でエネ
ルギー移動が生ずることになり,しかも,10%以上1
00%に近い効率のエネルギー移動が期待できる。すな
わちエネルギー供与体となる蛍光体を励起すると,エネ
ルギー受容体からの高効率な発光が観測できる。また,
エネルギー供与体となる蛍光体だけが標識されている場
合と比較して,発光波長が長波長側にシフトするため励
起光の波長と発光の波長が離れる。このため,計測に際
して励起光の散乱などの影響を受けにくくなる。以上の
理由により高感度な蛍光計測が実現できる。
体を選択する場合に,エネルギー移動による発光を利用
すれば,同一のエネルギー供与体に対して高い効率でエ
ネルギー移動を受ける複数の受容体の組み合わせ,ある
いは,同一の波長で高効率で励起できる複数の蛍光体と
それぞれから高い効率でエネルギー移動を受ける受容体
の組み合わせなどが可能となり,高効率に励起できる,
すなわち高感度に検出できる蛍光体の選択の幅が広が
る。
分子間のエネルギー移動の場合を説明したが,励起波長
と発光波長のシフトをより大きくしたり,同時に検出で
きる発光体の数をより多くするためには,三分子あるい
はそれ以上の分子間のエネルギー移動を利用することが
できる。すなわち,まず最も短波長側の蛍光体を励起し
て,この蛍光体の蛍光スペクトルと重なりの大きな励起
スペクトルを持つ第二の蛍光体との間でエネルギー移動
を起こして,これを励起する。次にこの第二の蛍光体の
蛍光スペクトルと重なりの大きな励起スペクトルを持つ
第三の蛍光体との間でエネルギー移動を起こして,これ
を励起する。このように順次長波長側の蛍光スペクトル
を持つ蛍光体を励起することにより,励起波長と発光波
長のシフトを大きくしたり,同時に検出できる発光体の
数を多くすることが可能となる。
を変化させるとエネルギー移動の効率も変化することに
なる。すなわち,エネルギー供与体と受容体間の距離を
変化させることにより,エネルギー供与体からの発光と
受容体からの発光の強度比を変化させることができる。
したがって,同一の組み合わせのエネルギー供与体と受
容体で,核酸試料の種類ごとにその距離を変えることに
より,エネルギー供与体からの発光と受容体からの発光
の強度比を計測することにより,該核酸試料の識別が可
能となる。
上あれば,単一のレーザで四種類の蛍光体を励起する場
合に比較して十分な発光が得られる。したがって,一本
鎖状態のDNAおよび二本鎖状態のDNAとも,エネル
ギー供与体,受容体間の距離は,15塩基程度以下であ
ればよい。すなわち,二本鎖状態では塩基対の間隔は1
5塩基で数nmであり,1本鎖状態でも鎖の折れたたみ
を考慮すれば,平均距離は数nm以下になる。
ンシング反応に用いる,塩基種ごとの四種類のプライマ
ー,すなわち一本鎖DNAオリゴマーの種類ごとにエネ
ルギー供与体と受容体間の距離を変えることにより,シ
ーケンス反応生成物である種々の長さのDNA断片の塩
基種を識別できる。
説明する。本実施例では,λファージDNAをモデル物
質として,これを異なる組み合わせの制限酵素で切断し
た試料をそれぞれ異なる組み合わせの蛍光体で標識して
おき,それを同一泳動路で,同時に電気泳動し,そのパ
ターンの違いを発光波長の違いにより識別する。
位に,その間でエネルギー移動を生ずる二種類の蛍光体
を標識した二本鎖DNAオリゴマー1a,1bをライゲ
ーション反応により導入する。図1に示すように,エネ
ルギー供与体としてはアルゴンイオンレーザ(発振波長
488nm)で効率よく励起できるフルオレセインイソ
チオシアネイト(FITC)2を用いる。エネルギー受
容体として,励起スペクトルがFITC2の蛍光スペク
トルと重なりが大きいテトラメチルローダミンイソチオ
シアネイト(TRITC)3,スルフォローダミン10
1の塩化スルフォン酸誘導体(商品名テキサスレッド)
4を用いる。
入に用いるDNA二本鎖オリゴマーは以下の配列番号1
の構造を有し,右端の一本鎖部分がHindIIIによる切断
形状と一致しており,ライゲーション反応により,Hind
III切断断片の切断部位に選択的に結合する。
ら12番目のCと13番目のTの間のリンの部分で,T
RITC3及びテキサスレッド4が上側の鎖の5′から
3番目のTと4番目のTの間のリンの部分とする。エネ
ルギー供与体および受容体のオリゴヌクレオチドへの標
識には特開昭61−44353号公報に開示の方法を用いる。
この方法は,ポリヌクレオチドの蛍光体標識部位のリン
酸結合を官能基を有するホスホン酸結合に置き換え,こ
の官能基と蛍光体を結合させることにより蛍光体標識を
実現するものであり,任意の位置に標識物を導入できる
手法である。
骨格のリン原子に結合させる場合を説明したが,標識位
置はこれに限定されるものではなく,サイエンス,23
8巻(1987年)336頁〜341頁(Science,2
38(1987)pp.336〜341)に記載されている
のと同様な方法を用いて,塩基に標識することも可能で
ある。
を別々に合成し,後からアニーリングにより二本鎖とす
る。
a,1bのそれぞれの蛍光スペクトルを図2に示す。こ
れはアルゴンレーザの発振波長である488nmで励起
した場合のスペクトルで,それぞれのエネルギー供与体
と受容体の間で充分な量のエネルギー移動が起こってい
る。しかもTRITC3とテキサスレッド4を共通に励
起できる発振波長543nmのHe−Neレーザで励起
した場合と同等以上の発光強度が得られる。したがっ
て,それぞれのレーザ(アルゴンレーザ,〜10mW,
He−Neレーザ,〜1mW)で得られる励起光の強
度,および励起波長と発光波長の差による散乱光強度の
強弱を考えると,エネルギー移動を利用した方が,より
高感度な蛍光検出が実現できることになる。
ファージDNAを制限酵素HindIIIで消化した分解生成
物(λ/HindIII;市販品)5に,それぞれ約十倍量の蛍
光標識した二本鎖DNAオリゴマー1a,1bを加え,
市販のライゲーションキットを用いて,16℃で30分
間ライゲーション反応6を行ない,反応生成物をエタノ
ール沈殿により精製する。次にテキサスレッド4を含む
反応生成物を50mMのTris−HCl(pH7.5),1
0mMのMgCl2,1mMのDithiothreitol,50mM
のNaClからなる,37℃のバッファー中で制限酵素
HinfIにより制限酵素消化反応7を行ない,反応生成物
をエタノール沈殿により精製する。
の電気泳動路に注入し,電気泳動9を行う。ガラス板6
1に挟まれる電気泳動用のゲル60としては,3%のア
クリルアミドゲルを用いる。ゲル60の上端と下端の間
に30V/cm程度の電圧を印加する。蛍光の計測は,泳
動距離10cmのところで,ゲル60の端面より,レーザ
光源62からのアルゴンレーザ光63を反射鏡64によ
り,DNA断片70の泳動方向に垂直に入射させること
により行う。反応生成物中の各DNA断片70がレーザ
光の照射部位を通過するときに発する発光像を蛍光二色
検出装置で受光する。蛍光二色検出装置は,レーザ光照
射部位の線状の像を二つに分割するプリズム65,それ
ぞれの像からのビームが通過するそれぞれ透過特性の異
なる光学フィルター66,像を結像せしめるレンズ系6
7と二次元検出器68から構成される。光学フィルター
66として,TRITC3からの発光を主に透過させる
中心波長580nmで半値幅40nmのものと,テキサ
スレッド4からの発光を主に透過させる中心波長615
nmで半値幅30nmのものを用いた。二次元検出器6
8としては,イメージインテンシファイア付きのCCD
カメラを用いた。二次元検出器68からの信号はデータ
処理装置69で処理し,色補正計算によりそれぞれの蛍
光体からの発光を識別する。色補正計算は,それぞれの
発光スペクトルと光学フイルターの透過特性から求まる
パラメータにより,観測された二種類の発光スペクトル
の発光強度値の線形結合により,それぞれの蛍光体の発
光強度を求めるものである。観測された信号の一例を図
3に示す。λファージDNAをHindIIIで消化した断片
からの信号とそれをさらにHinfIで消化した断片からの
信号を明瞭に識別して検出することができる。
料として用いたものであるが,本手法は以下のような用
途に有効である。まず第一に,その制限酵素切断断片の
分子量分布を調査したいDNAの,ある制限酵素消化物
と,その切断断片の分子量分布が知られている特定の制
限酵素消化物を,それぞれ異なる蛍光体の組み合わせで
標識しておき,それぞれの電気泳動パターンの比較をそ
れぞれの発光の波長を識別して行う。これにより前記の
DNA断片の分子量分布を求めることが可能となる。他
の例として,例えば菌株の異なる細菌類のゲノムDNA
をそれぞれ異なる蛍光体の組み合わせで標識しておき,
それぞれの同じ制限酵素の組合せによる消化断片の電気
泳動パターンの比較を,それぞれの蛍光体の発光の波長
を識別して,その差を求めることにより,菌株の違いに
よるDNA消化断片の相違の部分のみを選択的に検出す
ることができる。後者の例は,遺伝性の疾患を有する個
体と正常な個体間の比較を行う場合にも有効である。
する。本実施例は,DNAの塩基配列の決定を対象にし
たものである。DNAのシーケンス反応はサンガー法に
よる。DNAの4種の塩基に対応する,シーケンス用の
プライマー33,34,35,36として以下の4種の
蛍光体の組み合わせを用いる。最初の二つは,第一の実
施例と同じ組み合わせ,FITC28とTRITC2
9,およびテキサスレッド30であり,残りの二つとし
て,FITC28と526nmに発光のピークをもつサ
クシニルフルオレセイン誘導体(SF526)31,およ
びFITC28と680nmに発光のピークをもつフタ
ロシアニン誘導体32の組み合わせを用いた。FITC
28と上記の各蛍光体はプライマー上で4塩基程度離し
て標識する。エネルギー供与体および受容体のオリゴヌ
クレオチドへの標識には,第1の実施例と同じように,
特開昭61−44353号公報に開示の方法を用いる。エネル
ギー供与体および受容体をオリゴヌクレオチドに一個ず
つ標識するために以下の標識法を用いる。上記の標識位
置にホスホン酸を導入したオリゴヌクレオチドにまずF
ITC28を標識する反応を行う。この時反応生成物を
液体クロマトグラフィーで随時モニターし,DNA由来
の260nmの吸光度とFITC28由来の490nm
の吸光度を比較することにより,FITC28がある程
度導入されて,しかも,FITC28が2個導入されて
いるものがそれほど多くない段階で反応を停止する。こ
の反応生成物をアクリルアミドゲル中で電気泳動し,無
標識のオリゴヌクレオチドとFITC28が一個および
二個導入されたものを分離し,FITC28が一個導入
された部分を含むゲルを切り出し,その中に含まれるオ
リゴヌクレオチドを精製する。このようにして生成した
FITC標識DNAオリゴマーに,TRITC29,テ
キサスレッド30,SF526 31,フタロシアニン
誘導体32をそれぞれ標識する反応を行う。以上の反応
プロセスにより,TRITC29,テキサスレッド3
0,SF526 31,フタロシアニン誘導体32のいずれ
かと,FITC28が一個ずつ標識されたDNAオリゴ
マー33,34,35,36が得られる。なお,サキシ
ニルフルオレセイン誘導体およびフタロシアニン誘導体
はそれぞれ特開平1−180455号公報,PCT出願WO8
8/04777号公報に開示の方法で合成できる。
ルに準じて行う。塩基種ごとの反応生成物38,39,
40,41を混合8して,図5に示すように,ガラス板
61に挟まれ,ウレアを混合した変性条件下のアクリル
アミドゲル60の同一泳動路で電気泳動9を行い,DN
A断片をその分子量によって分離し,レーザ光47を泳
動路と垂直なゲル60の側面方向から入射して,DNA
断片から発する蛍光を検出する。DNA断片上の標識蛍
光体からの発光の計測44は,第1の実施例と同様な励
起用レーザ光,電気泳動装置,および光検出器の組合せ
により検出する。第1の実施例との違いは,図5に示し
た発光像の像分割部分にあり,本実施例では4種類の発
光を検出するために,五角形のプリズム48と透過特性
のことなる4種類の光学フィルター49を用い,結像レ
ンズ系50により結像面51に像52を結像させる。
替例として図6に示すように,FITC28,テキサス
レッド30,フタロシアニン誘導体32の3種類の蛍光
体を4塩基程度ずつ離してプライマーを標識し,T反応
用プライマー36を得て,フタロシアニン誘導体32か
らの発光を高い効率で観測することができる。
移動を利用している。すなわち,まず最も短波長側に発
光ピークを有する蛍光体FITC28を励起して,この
蛍光体の蛍光スペクトルと重なりの大きな励起スペクト
ルを持つ第二の蛍光体,テキサスレッド30との間でエ
ネルギー移動を起こして,これを励起する。次にこの第
二の蛍光体の蛍光スペクトルと重なりの大きな励起スペ
クトルを持つ第三の蛍光体,フタロシアニン誘導体32
との間でエネルギー移動を起こして,これを励起する。
このように順次長波長側の蛍光スペクトルを持つ蛍光体
を励起することにより,励起波長と発光波長のシフトを
大きくしている。
る。本実施例は,DNAの塩基配列の決定を対象にした
ものである。DNAのシーケンス反応はサンガー法によ
る。本実施例では,シーケンス用のプライマーとして以
下のものを用いる。蛍光体の組み合わせとしては,エネ
ルギー供与体としてアルゴンイオンレーザ(発振波長4
88nm)で効率よく励起できるフルオレセインイソチ
オシアネイト(FITC)71,エネルギー受容体とし
て励起スペクトルがFITC71の蛍光スペクトルと重
なりが大きくかつ蛍光スペクトルの極大がFITC71
のそれと100nm近く離れているスルフォローダミン
101の塩化スルフォン酸誘導体(商品名テキサスレッ
ド)72を用いる。4種のプライマー73,74,7
5,76に対応して,それぞれプライマー上でのFIT
C71とテキサスレッド72の距離を変える。すなわ
ち,FITC71とテキサスレッド72を2塩基,5塩
基,9塩基,12塩基離して標識する。プライマーの塩
基配列としては,M13ファージの制限酵素によるカッ
ティングサイトのすぐ上流の30merとした。
クレオチドへの標識には,第1の実施例と同じように,
特開昭61−44353号公報に開示の方法を用いる。
エネルギー供与体および受容体をオリゴヌクレオチドに
一個ずつ標識するために以下の標識法を用いる。上記の
標識位置にホスホン酸を導入したオリゴヌクレオチドに
まずFITC71を標識する反応を行う。この時反応生
成物を液体クロマトグラフィーで随時モニターし,DN
A由来の260nmの吸光度とFITC71由来の49
0nmの吸光度を比較することにより,FITC71が
ある程度導入されて,しかも,FITC71が2個導入
されているものがそれほど多くない段階で反応を停止す
る。この反応生成物をアクリルアミドゲル中で電気泳動
し,無標識のオリゴヌクレオチドとFITC71が一個
および二個導入されたものを分離し,FITC71が一
個導入された部分を含むゲルを切り出し,その中に含ま
れるオリゴヌクレオチドを精製する。このようにして生
成したFITC標識DNAオリゴマーにテキサスレッド
72を標識する反応を行う。以上の反応プロセスにより
FITC71とテキサスレッド72が一個ずつ標識され
たDNAオリゴマー73,74,75,76が得られ
る。
すなわちプライマー73,74,75,76を用いて塩
基種ごとにシーケンス反応37を行う。次に,これら反
応生成物38,39,40,41を混合8し,同一の泳
動路で電気泳動9を行う。電気泳動用のゲル60とし
て,ガラス板61に挟まれる,変性剤としてウレアを混
入した,4.5%のアクリルアミドゲルを用いる。ゲル
60の上端と下端の間に30V/cm程度の電圧を印加す
る。蛍光の計測は,泳動距離30cmのところで,ゲル6
0の端面よりレーザ光源62からのアルゴンレーザ光6
3を,反射鏡64を使用し泳動方向に垂直に入射させる
ことにより行う。反応生成物中の各DNA断片70がレ
ーザ光の照射部位を通過するときに発する発光像を蛍光
二色検出装置で受光する。蛍光二色検出装置は,第1の
実施例で説明した図1に示すものと同様である。光学フ
ィルター66として,FITC71からの発光を透過さ
せる中心波長520nmで半値幅30nmのものと,テ
キサスレッド72からの発光を透過させる中心波長61
5nmで半値幅30nmのものを用いた。
488nmのアルゴンレーザで励起すると,FITC7
1とテキサスレッド72の距離に対応して,エネルギー
移動の効率が違うため,520nmにピークをもつFI
TC71による発光と620nmにピークをもつテキサ
スレッド72による発光の強度比を計測することにより
4種のプライマー38,39,40,41を識別でき
る。すなわち,二次元検出器68からの信号をデータ処
理装置69で処理し,それぞれの蛍光体からの発光を識
別し,その強度比を計算し塩基種を特定する。
電気泳動によるシーケンシングを説明したが,本発明は
それに限定されるものではない。特に,50μmから1
00μm程度の単一細管中のゲルまたは電解液中での電
気泳動,すなわちキャピラリー電気泳動によるシーケン
シングでは,塩基種ごとの4種の試料を同時に泳動する
ことが必須なため,効果が大きい。
動を生ずる蛍光体の組み合わせとしてアルゴンイオンレ
ーザで励起できる,FITC71とテキサスレッド72
を選定したが,本発明はそれに限定されるものではな
い。特に,官能基あるいは中心金属を変えることによ
り,650nmから750nmの領域で,その蛍光スペ
クトルを変化させることが可能な,フタロシアニン誘導
体の適当な組み合わせを選択すれば,半導体レーザで励
起することが可能となり,装置の小型化,低価格化も実
現できる。
施例は,DNAのセンス鎖とアンチセンス鎖の同一泳動
路での同時シーケンスを実現するものである。本実施例
では,プラスミドPUC18にインサートされたDNA
試料を対象とする。センス鎖方向プライマー87,8
8,89,90は,エネルギー供与体として,アルゴン
イオンレーザで効率よく励起でき,かつその蛍光スペク
トルがテキサスレッド84の励起スペクトルと重なりの
大きな526nmに発光のピークをもつサクシニルフル
オレセイン誘導体(SF526)83,エネルギー受容
体としてテキサスレッド84により標識される。上記四
種のプライマーにおけるエネルギー供与体と受容体間の
距離は第3の実施例で用いたのと同様,2塩基,5塩
基,9塩基,12塩基である。反対方向のシーケンシン
グ用プライマー,アンチセンス鎖方向プライマー91,
92,93,94は,エネルギー供与体として,やはり
アルゴンイオンレーザで効率よく励起でき,かつSF5
26 83の蛍光スペクトルと明瞭に識別できる,50
5nmに発光のピークをもつサクシニルフルオレセイン
誘導体(SF505)85,エネルギー受容体として励
起スペクトルがSF505 85の蛍光スペクトルと重
なりが大きくかつ蛍光スペクトルの極大が580nmで
SF505 85,SF526 83およびテキサスレッ
ド84のそれと明瞭に識別が可能なテトラメチルローダ
ミンイソチオシアネイト(TRITC)86により標識
される。上記四種のプライマーにおけるエネルギー供与
体と受容体間の距離は第3の実施例で用いたのと同様,
2塩基,5塩基,9塩基,12塩基である。また塩基配
列はPUCのカッティングサイトのすぐ下流の30塩基
とする。なおSF505およびSF526は,特開平1
−180455号公報に開示の方法で合成できる。
トコルに準じて行う。塩基種ごとの反応生成物97a,
97bを混合8して,図5に示すように,ガラス板61
に挟まれる,ウレアを混合した変性条件下のアクリルア
ミドゲル60中の同一の泳動路で電気泳動39により,
DNA断片をその分子量によって分離する。DNA断片
上の蛍光標識からのエネルギー移動に基づく蛍光体の発
光の計測44は,図1に示す,第1の実施例と同様な励
起用レーザ光,電気泳動装置,および光検出器の組合せ
により検出する。第1の実施例との違いは,図5に示し
た発光像の像分割部分で,本実施例ではレーザ光47に
より励起される四種類の発光を検出するために,五角形
のプリズム48と透過特性の異なる四種類の光学フィル
ター49を用いる。以上の光学系により四種類の蛍光体
からの発光を識別して検出することが可能となる。デー
タ処理装置69でSF526 83とテキサスレッド8
4,SF505 85とTRITC26の発光強度比を
計算することによって,解析しようとするDNAの方向
および塩基種の配列を特定できる。
施例では,λファージDNAをモデル物質として,これ
を異なる組み合わせの制限酵素で切断した試料を相互の
距離がそれぞれ異なるエネルギー供与体と受容体で標識
しておき,それを同一泳動路で,同時に電気泳動し,そ
のパターンの違いを供与体と受容体からの発光強度比の
違いにより識別する。
位に,その間でエネルギー移動を生ずる二種類の蛍光体
を標識した二本鎖DNAオリゴマー1c,1dをライゲ
ーション反応6により導入する。エネルギー供与体とし
てはFITC2,エネルギー受容体としてテキサスレッ
ド4a,4bを用いる。ライゲーション反応6による標
識蛍光体の導入に用いるDNA二本鎖オリゴマーは以下
の配列番号1の構造を有し,右端の一本鎖部分がHindII
Iによる切断形状と一致しており,ライゲーション反応
6により,HindIII切断断片の切断部位に選択的に結合
する。
ら3番目のTと4番目のTの間のリンの部分とし,テキ
サスレッド4a,4bがそれぞれ下側の鎖の3′側から
7番目のTと8番目のTの間のリンの部分,同じく3′
側から12番目のCと13番目のTの間のリンの部分で
あり,エネルギー供与体および受容体のオリゴヌクレオ
チドへの標識には第3の実施例と同様な方法を用いる。
二本鎖オリゴマーは,それを構成する各鎖を別々に合成
し,後からアニーリングにより二本鎖とする。
ファージDNAを制限酵素HindIIIで消化した分解生成
物(λ/HindIII;市販品)5に,それぞれ約十倍量の蛍
光標識した二本鎖DNAオリゴマー1c,1dを加え,
市販のライゲーションキットを用いて,16℃で30分
間ライゲーション反応6を行ない,反応生成物をエタノ
ール沈殿により精製する。次に,3′側から12番目の
Cと13番目のTの間にテキサスレッド4bを含む反応
生成物を50mMのTris−HCl(pH7.5),10mM
のMgCl2,1mMのDithiothreitol,50mMのN
aClからなる,37℃のバッファー中で制限酵素Hinf
Iにより制限酵素消化反応7を行い,反応生成物をエタ
ノール沈殿により精製する。
の泳動路で電気泳動9を次の条件で行う。電気泳動9の
ゲルとしては,3%のアクリルアミドゲルを用いる。ゲ
ルの上端と下端の間に30V/cm程度の電圧を印加し,
発光の計測44は,泳動距離10cmのところで,ゲルの
端面よりアルゴンレーザ光を泳動方向に垂直に入射させ
て行う。反応生成物中の各DNA断片70がレーザ光の
照射部位を通過するときに発する発光像を図7に示すよ
うな蛍光二色検出装置で検出する。蛍光二色検出装置は
第3の実施例と同じものを用いる。520nm近辺の発
光強度と620nm近辺の発光強度をデータ解析するこ
とにより,λファージDNAをHindIIIで消化した断片
からの信号とそれをさらにHinfIで消化した断片からの
信号を明瞭に識別して検出することができる。
料として用いたものであるが,本手法が以下のような用
途に有効である。まず第一に,その制限酵素切断断片の
分子量分布を調査したいDNAの,ある制限酵素消化物
と,その切断断片の分子量分布が知られている特定の制
限酵素消化物を,それぞれ相互の距離の異なる蛍光体の
組み合わせで標識しておき,それぞれの電気泳動パター
ンの比較をそれぞれの蛍光体の発光強度を識別して行
う。これにより前記のDNA断片の分子量分布を求める
ことができる。他の例として,例えば菌株の異なる細菌
類のゲノムDNAをそれぞれ相互の距離が異なる蛍光体
の組み合わせで標識しておき,それぞれの同じ制限酵素
の組合せによる消化断片の電気泳動パターンの比較を,
それぞれの発光強度を識別して,その差を求めることに
より,菌株の違いによるDNA消化断片の相違の部分の
みを選択的に検出することができる。後者の例は,遺伝
性の疾患を有する個体と正常な個体間の比較を行う場合
にも有効である。
泳動路での蛍光検出を,励起光の波長と発光波長を十分
離して行うことができるため,高感度なDNAの分子量
分離パターンの計測が実現できる。また,多種類の蛍光
体を単一のレーザ光で高い効率で励起できるので,高感
度かつスループットの大きなDNAの分子量分離パター
ンの計測が実現できる。
素)で四種以上のDNA試料の識別が実現でき,同一の
泳動路で,単一のレーザ光で多数のDNA試料を同時に
識別して検出することが可能となる。しかも,DNA試
料の種類ごとに蛍光体を変えて検出する場合よりも高感
度な検出が実現できる。したがって,DNAシーケンシ
ングのスループットの大幅な向上が可能となる。例え
ば,四種以上のDNA試料の同時シーケンシング,セン
ス鎖,アンチセンス鎖の同時シーケンシングなどが可能
となる。さらに,四種以上のDNA試料の制限酵素切断
断片の分子量分布の同時計測も実現できる。特に,キャ
ピラリー電気泳動を用いたシーケンシングでは塩基種ご
との四種の試料の識別が必須なため,本発明の効果が大
きい。
ethod 〈130〉 H91010622A 〈160〉 1 〈210〉 1 〈211〉 21 〈212〉 DNA 〈213〉 artificial Sequence 〈220〉 〈222〉 21 〈223〉 Complementary strand has a single stranded
-DNA " 3'- tcga -5' "extending from this point in
a direction 3' → 5', and double stranded-DNA olig
omer can be ligated with a double stranded-DNA fra
gment digestedby HindIII. 〈400〉 1 cgttgtaaaa cgacggccag t
21 配列表フリーテキスト (1)配列番号1の配列に関する他の関連する情報の記
載 末端に1本鎖「3’− tcga −5’」を有し,H
indIIIによる切断部にライゲーション反応により
結合可能な2本鎖DNA。
特性を示すグラフ。
を示すグラフ。
成図。
ライマーの代替例。
マー,2,28,71…FITC,3,29,86…T
RITC,4,4a,4b,30,72,84…テキサ
スレッド,5…λ/HindIII,6…ライゲーショ
ン反応,7…制限酵素消化反応,8…混合,9…電気泳
動,19…受容体がTRITCの時のスペクトル,20
…受容体がテキサスレッドの時のスペクトル,21…F
ITCのピーク,22…TRITCのピーク,23…テ
キサスレッドのピーク,24…580nmの信号,25
…615nmの信号,26…TRITCの信号,27…
テキサスレッドの信号,31,83…SF526,32
…フタロシアニン誘導体,33,73…A反応用プライ
マー,34,74…C反応用プライマー,35,75…
G反応用プライマー,36,76…T反応用プライマ
ー,37…シーケンス反応,38…A反応生成物,39
…C反応生成物,40…G反応生成物,41…T反応生
成物,44…発光の計測,47…レーザ光,48…五角
形プリズム,49…光学フィルター,50…結像レンズ
系,51…結像面,52…像,60…ゲル,61…ガラ
ス板,62…レーザ光源,63…レーザ光,64…反射
鏡,65…プリズム,66…光学フィルター,67…結
像レンズ系,68…二次元検出器,69…データ処理装
置,70…DNA断片,85…SF505,87,8
8,89,90…センス鎖方向プライマー,91,9
2,93,94…アンチセンス鎖方向プライマー,95
…センス鎖方向シーケンス反応,96…アンチセンス鎖
方向シーケンス反応,97a,97b…シーケンス反応
生成物。
Claims (21)
- 【請求項1】蛍光体が標識された核酸断片試料を電気泳
動し,前記蛍光体からの蛍光を検出して前記核酸断片試
料を検出する電気泳動分離検出方法において,核酸試料
の種類毎に前記蛍光体の相互の距離を変化させて標識さ
れた二種類以上の前記蛍光体のうち少なくとも一種類の
前記蛍光体が励起されて発する蛍光と,少なくとも一種
類の励起された前記蛍光体からのエネルギーの移動によ
り他の種類の前記蛍光体から発する蛍光との強度比を計
測することにより,前記核酸試料の種類の識別を行うこ
とを特徴とする電気泳動分離検出方法。 - 【請求項2】請求項1に記載の電気泳動分離検出方法に
おいて,前記蛍光体が二種類であって,前記蛍光体はD
NA鎖の同一鎖上に結合することを特徴とする電気泳動
分離検出方法。 - 【請求項3】請求項2に記載の電気泳動分離検出方法に
おいて,前記蛍光体の間の距離が15塩基以下であるこ
とを特徴とする電気泳動分離検出方法。 - 【請求項4】請求項1に記載の電気泳動分離検出方法に
おいて,前記蛍光体が二種類であって,前記蛍光体はそ
れぞれDNA二本鎖の各々の鎖上にあることを特徴とす
る電気泳動分離検出方法。 - 【請求項5】請求項4に記載の電気泳動分離検出方法に
おいて,前記蛍光体の間の距離が15塩基以下であるこ
とを特徴とする電気泳動分離検出方法。 - 【請求項6】光の照射により励起されるエネルギー供与
体と,励起された前記エネルギー供与体からのエネルギ
ーの移動により蛍光を発するエネルギー受容体とが結合
される核酸断片試料であり,前記核酸断片試料の末端塩
基の種類毎に,前記エネルギー供与体と前記エネルギー
受容体との間の距離を異ならせて結合された前記核酸断
片試料を電気泳動により分離し,分離された前記核酸断
片試料に前記光を照射し前記エネルギー受容体から発す
る蛍光を検出することを特徴とする電気泳動分離検出方
法。 - 【請求項7】レーザ光で励起されるエネルギー供与体
と,励起された前記エネルギー供与体からのエネルギー
の移動により蛍光を発するエネルギー受容体とが結合さ
れた核酸断片試料であり,前記核酸断片試料の末端塩基
の種類毎に異なる前記エネルギー受容体が結合された前
記核酸断片試料を電気泳動により分離し,分離された前
記核酸断片試料に前記レーザ光を照射し前記エネルギー
受容体から発する蛍光を検出することを特徴とする電気
泳動分離検出方法。 - 【請求項8】レーザ光で励起されるエネルギー供与体
と,励起された前記エネルギー供与体からのエネルギー
の移動により蛍光を発するエネルギー受容体とが結合さ
れた核酸断片試料であり,前記核酸断片試料の末端塩基
の種類毎に異なる前記エネルギー受容体が結合された前
記核酸断片試料を電気泳動により分離し,分離された前
記核酸断片試料に前記レーザ光を照射し前記エネルギー
受容体から発する蛍光の波長によって前記核酸断片試料
の種類の識別を行うことを特徴とする電気泳動分離検出
方法。 - 【請求項9】アルゴンレーザ光により励起されるエネル
ギー供与体と,励起された前記エネルギー供与体からの
エネルギーの移動により蛍光を発するエネルギー受容体
とが結合された核酸断片試料であり,前記核酸断片試料
の末端塩基の種類毎に異なる前記エネルギー受容体が結
合された前記核酸断片試料を電気泳動により分離し,分
離された前記核酸断片試料に前記アルゴンレーザ光を照
射し前記エネルギー受容体から発する蛍光を検出するこ
とを特徴とする電気泳動分離検出方法。 - 【請求項10】請求項9に記載の電気泳動分離検出方法
に於いて,波長が526nmから680nmの範囲の前
記蛍光を検出することを特徴とする電気泳動分離検出方
法。 - 【請求項11】アルゴンレーザ光により励起されるエネ
ルギー供与体と,励起された前記エネルギー供与体から
のエネルギーの移動により蛍光を発するエネルギー受容
体とが結合された核酸断片試料であり,前記核酸断片試
料の末端塩基の種類毎に異なる前記エネルギー受容体が
結合された前記核酸断片試料を電気泳動により分離し,
分離された前記核酸断片試料に前記アルゴンレーザ光を
照射し前記エネルギー受容体から発する蛍光の波長によ
って前記核酸断片試料の種類の識別を行うことを特徴と
する電気泳動分離検出方法。 - 【請求項12】請求項11に記載の電気泳動分離検出方
法に於いて,波長が526nmから680nmの範囲の
前記蛍光を検出することを特徴とする電気泳動分離検出
方法。 - 【請求項13】複数の核酸断片試料にそれぞれ結合され
た組み合わせの異なる複数種類の蛍光体のうち少なくと
も一種類の励起された前記蛍光体からのエネルギーの移
動により他の種類の前記蛍光体から発する蛍光を検出す
ることを特徴とする電気泳動分離検出方法。 - 【請求項14】複数の核酸断片試料にそれぞれ結合され
た組み合わせの異なる複数種類の蛍光体のうち少なくと
も一種類の励起された前記蛍光体からのエネルギーの移
動により他の種類の蛍光体から発する蛍光を検出し,前
記蛍光の波長の違いにより前記核酸断片試料を識別する
ことを特徴とする電気泳動分離検出方法。 - 【請求項15】二種類以上の蛍光体が結合された核酸断
片試料であって,前記蛍光体が核酸試料の種類毎に前記
蛍光体の相互の距離を異ならせて結合され,前記蛍光体
のうち少なくとも一種類の前記蛍光体が励起されて発す
る蛍光と,少なくとも一種類の励起された前記蛍光体か
らのエネルギーの移動により他の種類の前記蛍光体から
発する蛍光との強度比を計測することにより,前記核酸
試料の種類の識別することを特徴とする核酸断片試料。 - 【請求項16】請求項15に記載の核酸断片試料におい
て,前記蛍光体が二種類であって,前記蛍光体はそれぞ
れDNA鎖の同一鎖上に結合することを特徴とする核酸
断片試料。 - 【請求項17】請求項16に記載の核酸断片試料におい
て,前記蛍光体の相互の距離が15塩基以下であること
を特徴とする核酸断片試料。 - 【請求項18】請求項15に記載の核酸断片試料におい
て,前記蛍光体が二種類であって,前記蛍光体はそれぞ
れDNA二本鎖の各々の鎖上にあることを特徴とする核
酸断片試料。 - 【請求項19】請求項18に記載の核酸断片試料におい
て,前記蛍光体の間の距離が15塩基以下であることを
特徴とする電気泳動分離検出方法。 - 【請求項20】光の照射により励起されるエネルギー供
与体と,励起された前記エネルギー供与体からのエネル
ギーの移動により蛍光を発するエネルギー受容体とが結
合された核酸断片試料であり,前記核酸断片試料の末端
塩基の種類毎に,前記エネルギー供与体と前記エネルギ
ー受容体との間の距離が異ならせて結合されたことを特
徴とする核酸断片試料。 - 【請求項21】エネルギー供与体とエネルギー受容体と
が結合された核酸断片試料を泳動分離して,前記エネル
ギー供与体から前記エネルギー受容体へのエネルギーの
移動により生じる蛍光を検出することを特徴とする電気
泳動分離検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152742A JP3255169B2 (ja) | 1991-09-05 | 2000-05-19 | 電気泳動分離検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152742A JP3255169B2 (ja) | 1991-09-05 | 2000-05-19 | 電気泳動分離検出方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03225649A Division JP3097205B2 (ja) | 1991-09-05 | 1991-09-05 | 電気泳動分離検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000356623A true JP2000356623A (ja) | 2000-12-26 |
JP3255169B2 JP3255169B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=18658123
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000152742A Expired - Fee Related JP3255169B2 (ja) | 1991-09-05 | 2000-05-19 | 電気泳動分離検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3255169B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5153649B2 (ja) | 2006-12-25 | 2013-02-27 | 中国塗料株式会社 | 硬化性組成物、防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材および基材の防汚方法 |
-
2000
- 2000-05-19 JP JP2000152742A patent/JP3255169B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3255169B2 (ja) | 2002-02-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7015000B2 (en) | Probes labeled with energy transfer coupled dyes | |
US5707804A (en) | Primers labeled with energy transfer coupled dyes for DNA sequencing | |
US6210896B1 (en) | Molecular motors | |
JP3066984B2 (ja) | 汎用スペーサー/エネルギー遷移染料 | |
JP3400650B2 (ja) | 電気泳動分離検出方法及び装置 | |
JP3097205B2 (ja) | 電気泳動分離検出方法 | |
JPH0763400B2 (ja) | 標的一本鎖ポリヌクレオチド配列を検出するための分光学的方法およびそれに用いるプローブ | |
JPH03502041A (ja) | Dnaおよびrnaの迅速塩基配列決定方法 | |
US20090088982A1 (en) | Co-detection of single polypeptide and polynucleotide molecules | |
FR2687687A1 (fr) | Procede pour mesurer la taille de fragments d'adn. | |
JP2628571B2 (ja) | オリゴヌクレオチドの分析装置 | |
WO2007097443A1 (ja) | Dna塩基配列を決定する方法 | |
JP3255169B2 (ja) | 電気泳動分離検出方法 | |
JP3186753B2 (ja) | 核酸断片試料及び一本鎖dnaオリゴマー | |
JP3264276B2 (ja) | 核酸断片分子量分離パターンの検出方法 | |
JP3085756B2 (ja) | 核酸の検出方法 | |
JP2826366B2 (ja) | 蛍光検出型電気泳動装置 | |
US20100227772A1 (en) | Determining the interaction between nucleic acids and nucleic acid binding molecules | |
Soper et al. | DNA sequencing using fluorescence detection | |
JP3202013B2 (ja) | 核酸の検出方法に用いるためのプローブ | |
JP3070861B2 (ja) | 塩基配列決定法 | |
JPH1084999A (ja) | 多型解析方法 | |
JPH11164700A (ja) | Dna検出方法 | |
Owens et al. | Steven A. Soper | |
JPH078299A (ja) | Dnaの二重蛍光標識による塩基配列決定法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071130 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081130 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091130 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |