JP3400650B2 - 電気泳動分離検出方法及び装置 - Google Patents

電気泳動分離検出方法及び装置

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    • G01N27/44782Apparatus specially adapted therefor of a plurality of samples

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はDNA等の生体関連
物質の電気泳動分離検出方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ゲノム解析計画の進展、及びDNA診断
の進展と共に、複数種類のDNAの塩基配列を迅速に決
定したり、多種DNAプローブを用いて検査するニーズ
が高まってきている。これらDNAの塩基配列決定、D
NA診断のための計測では、蛍光標識したDNA(DN
Aの外、糖やペプチドを対象とする場合も同様である)
をゲル電気泳動分離し、泳動中のDNAを実時間計測す
る技術が使用されてきている。一度に計測できる試料数
を増やすには、(1)泳動路数を多くする、(2)泳動
速度を早くしてスループットを上げる、(3)標識蛍光
体の種類(色、即ち蛍光発光波長)を多くする等の課題
が、挙げられる。多数の泳動路を確保するため、従来用
いていた平板ゲル(スラブゲル)に代わって、内径0.
1mm前後のキャピラリーを多数本並べるキャピラリー
アレー電気泳動装置が進展してきている(特開平05−
072177号公報)。キャピラリーアレー電気泳動法
は、上記の課題(1)、及び(2)を解決するのに適し
た方法である。
【0003】一方、多種類の蛍光体を用いて複数種類の
DNAを標識する方法では、DNAシーケンサーに関連
して、4種類の蛍光体が広く使用されている。蛍光体の
励起光として、Arイオンレーザ(488nm、あるい
は515nm)、YAGレーザ(532nm)等が使用
されている。例えば、蛍光体としてパーキンエルマー社
ABD部門から入手できるFAM(発光波長〜520n
m)、JOE(発光波長〜549nm)、TAMRA
(発光波長〜575nm)、ROX(発光波長〜600
nm)を用いる事が多いが、FITC(発光波長〜52
0nm)、Sulforhodomine 101(発
光波長〜615nm)、あるいはCy5(発光波長〜6
70nm)等も用いられる。これら蛍光体からの蛍光の
分光検出手段としては、回転フィルターによる時分割計
測、像分割プリズム(特開平02−269936号公
報)の使用、プリズム(特開平01−116441号公
報)、あるいは回折格子による波長分散の活用等があ
る。
【0004】蛍光体からの蛍光をお互いに識別して検出
するためには、蛍光体の発光極大波長は相互に約30n
m離れていることが必要である。観測する波長領域は5
00nm〜700nmであり、7〜8種類の発光波長の
異なる蛍光体を使用するのが限度である。また、1つの
波長の励起光により、効率良く励起できる蛍光体の種類
の数は2〜3であり、より多種類の蛍光体を使用する場
合には、複数種類の蛍光体を励起するために、複数の波
長のレーザを励起のために用いる必要がある。この場
合、励起光が光検出器で受光されることを防ぐため、励
起光の近くに発光極大をもつ蛍光体は使用できない。こ
のため、実際に使用できる蛍光体の種類の数は6種程度
が限度である。
【0005】また、本願発明の発明者の一人である神
原、永井らは、波長の異なる複数の励起光をゲル電気泳
動板の所定間隔離れた異なる箇所を照射して得る蛍光像
を光検出器の異なる位置に結像させ、複数試料を同時に
計測する試みを行なっている(特開平03−29355
7号公報)しかし、あまり蛍光体の種類が多くなると、
回転フィルターや像分割では全ての種類の蛍光体からの
蛍光を検出するのが大変になり、5〜6種類の蛍光体の
使用が限度となっている。
【0006】また、最近、2種類の蛍光体の間での励起
エネルギー移動を利用して効率良く蛍光体を励起する方
法が提案されている(特開平05−60698号公
報)、及びAnal.Biochem.231、131
−140(1995))。さらに、エネルギー供与体と
エネルギー受容体となる2種類の蛍光体間のエネルギー
移動の効率につていは、フェルスター(Von Th.
Foerster)による式が知られている(アンナ
ーレン デア フュジーク シリーズ6、2巻(194
8年)55−75頁(Annalen der Phy
sik、6.Folge.Band2.(1948)p
p.55−75))。この文献によれば、エネルギー移
動速度は、エネルギー供与体とエネルギー受容体との間
の距離の6乗に反比例し、エネルギー供与体の発光スペ
クトルとエネルギー受容体の吸収スペクトルの重なりに
比例する。また、エネルギー供与体、エネルギー受容体
間の配向によっても影響を受ける。
【0007】エネルギー移動の、エネルギー供与体とエ
ネルギー受容体との間の距離依存性の実験的研究が、ス
トライヤー(L.Stryer)とホーグランド(P.
H.Haugland)によって報告されており(プロ
シーディングス オブ ザナショナル アカデミー オ
ブ サイエンシズ オブ ユー エス エー 58巻
(1967年)719−726頁(Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA 58(1967)p
p.719−726))、ポリペプチドオリゴマーのペ
プチドの個数を変えることにより、その両端にあるエネ
ルギー供与体とエネルギー受容体との距離を変化させ、
エネルギー移動の距離依存性がフェルスターの式と良く
一致していることを示している。また、エネルギー移動
の効率として、エネルギー供与体とエネルギー受容体と
の間の距離が1.2nmのとき100%、4.6nmの
とき16%という値を得ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】分析、特にDNA診断
やDNA分析の分野では、できるだけ多くの異なる試料
を同時に分析できれば労力、経費の節約の点から都合が
良い。従来技術では、できるだけ多くの種類の蛍光体を
標識体とすることが好ましいが、上記で説明したよう
に、区別できる試料の数は使用可能な蛍光体の種類の数
に依存しており、6〜8種が限度であるという問題があ
る。本発明の目的は、この問題を解決して、10〜20
種類の試料を個別に標識し、同時に同一レーンで分析す
る電気泳動分離検出方法、及び装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では励起用標識物
と発光用標識物を1組として標識物を構成し、この間の
エネルギー移動を利用して、励起光から離れた波長域に
蛍光を発するようにすると共に、励起用標識物の種類を
変えると共に、励起用標識物の種類に対応した異なる波
長のレーザを励起光として用い、空間的あるいは時間的
に励起光をそれぞれ区別可能な形で照射した。
【0010】本発明の電気泳動分離検出方法をより詳細
に説明すると、本発明の方法は、蛍光標識された試料を
泳動レーンで電気泳動して分離検出する電気泳動分離検
出方法において、試料を蛍光標識の複数種類で標識する
標識工程と、蛍光標識された試料を電気泳動分離する泳
動分離工程と、蛍光標識された試料に複数波長の励起光
を照射して、電気泳動分離された試料を検出する検出工
程とを有し、蛍光標識が、励起光により励起される励起
用物質と、励起用物質からのエネルギー移動により発光
する発光用物質とから構成され、励起用物質と発光用物
質として複数種の物質を用い、複数種の物質の組み合わ
せの違いに基づいて、蛍光標識物の複数のそれぞれを識
別して試料を検出することに特徴がある。
【0011】上記の電気泳動分離検出方法において、波
長の異なる複数の励起光を、空間的あるいは時間的にず
らして泳動レーンを照射する工程と、検出工程におい
て、励起光の照射により蛍光標識から発する蛍光を波長
選別して検出し、励起光の波長と波長選別された蛍光波
長を識別して、蛍光標識物を識別して試料を検出するこ
と、検出工程において、試料の泳動速度がほぼ一定であ
る溶液媒体中で、試料を検出すること、励起光の波長と
蛍光を受光するチャンネルの組み合わせにより蛍光標識
を識別して、試料を検出すること、蛍光標識された試料
が同一の泳動レーンで電気泳動分離されることにも特徴
がある。
【0012】本発明の電気泳動分離検出装置を詳細に説
明すると、本発明の装置は、蛍光標識された試料を泳動
レーンで電気泳動して分離検出する電気泳動分離検出装
置において、蛍光標識の複数種類で標識された試料を電
気泳動分離する泳動分離部と、全ての泳動レーンもしく
は全ての泳動レーンの延長上の複数箇所に実質的に同時
に複数波長の励起光を照射する照射手段と、励起光が照
射された部位で、電気泳動分離された試料を検出する検
出手段とを有し、蛍光標識のそれぞれが、励起光により
励起される励起用物質と、励起用物質からのエネルギー
移動により発光する発光用物質とから構成され、励起用
物質と発光用物質として複数種の物質を用い、検出手段
は、複数種の物質の組み合わせの違いに基づいて、蛍光
標識物の複数のそれぞれを識別して試料を検出すること
に特徴がある。
【0013】上記の電気泳動分離検出装置において、照
射手段は、波長の異なる複数の励起光を、空間的あるい
は時間的にずらして泳動レーンを照射し、検出手段は、
励起光の照射により蛍光標識から発する蛍光を波長選別
して検出し、励起光の波長と波長選別された蛍光波長を
識別して、蛍光標識物を識別して試料を検出すること、
検出手段は、試料の泳動速度がほぼ一定である溶液媒体
中で、試料を検出すること、検出手段は、励起光の波長
と蛍光を受光するチャンネルの組み合わせにより蛍光標
識を識別して、試料を検出すること、蛍光標識された試
料が同一の前記泳動レーンで電気泳動分離されることに
も特徴がある。
【0014】本願発明では、フェルスター(Von T
h. Foerster)(アンナーレン デア フュ
ジーク シリーズ6、2巻(1948年)55−75頁
(Annalen der Physik、6.Fol
ge.Band2.(1948)pp.55−7
5))、及びストライヤー(L.Stryer)とホー
グランド(P.H.Haugland)(プロシーディ
ングス オブ ザ ナショナル アカデミー オブ サ
イエンシズ オブ ユー エス エー 58巻(196
7年)719−726頁(Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA58(1967)pp.719−7
26))の結果に基づいて、DNA断片に標識されたエ
ネルギー供与体とエネルギー受容体となる2種類の蛍光
体間の距離が、数nm以下で、前者の発光スペクトルと
後者の吸収スペクトルの重なりが大きければ、両者の間
でエネルギー移動が生ずることとなり、しかも100%
ないしそれに近い効率のエネルギー移動が期待できる。
【0015】即ち、エネルギー供与体となる蛍光体を励
起するとエネルギー受容体である蛍光体から蛍光発光が
高効率で観測できる。また、エネルギー供与体となる蛍
光体だけが標識されている場合と比較して、発光波長が
長波長側にシフトするため、励起光の波長と発光の波長
が離れるので、蛍光発光の計測に際して、励起光による
い散乱等の影響を受けにくくなり、高感度な蛍光計測が
実現できる。
【0016】また、同一の波長で励起できる複数の発光
体を選択する場合に、エネルギー移動による発光を利用
すれば、同一のエネルギー供与体と高い効率でエネルギ
ー移動を受ける複数の受容体との組み合わせ、あるい
は、同一、又は異なる波長で高効率で励起できる複数種
類の蛍光体と、複数種類の蛍光体のそれぞれから高い効
率でエネルギー移動を受ける受容体との組み合わせ等が
可能となり、最終的に蛍光を検出する蛍光体を高効率に
励起できる、即ち、高感度に検出できる蛍光体の選択の
幅が広がる。従って、標識されたDNAの識別可能な種
類は、エネルギー供与体である励起用標識物とエネルギ
ー受容体である発光用標識物の組み合わせの数によって
決まることになる。
【0017】そこで、異なる最適励起波長と発光波長を
持つ蛍光体を、異なる波長のレーザで励起し、発光用標
識物となる蛍光体を、例えば、4種類用意し、その4種
類の発光波長に対応した4つの受光チャンネルを持つ光
検出系を用意する。2種類の波長の励起光を用い、それ
ぞれの励起光で効率良く励起できる蛍光体からのエネル
ギー移動で発光用蛍光体を励起し蛍光を得るが、2種類
の励起光を時間的に交互に照射することで両者(2種類
の励起光)を区別したり、2種類の励起光の照射位置を
ずらして両者(2種類の励起光)を区別するようにすれ
ば、発光がどちらの波長の励起光によるかがわかり、励
起光の波長の種類あるいは励起用標識物の種類数と発光
用標識物の種類数との積だけのDNAの種類(試料DN
Aの種類)を区別して同時に計測できる。このため非常
に多くの種類のDNAを区別して計測できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面を
参照して詳細に説明する。以下の例では、試料としてD
NAを用いたが、他の物質(糖、蛋白等)でも同様であ
る。
【0019】(実施例1)まず、励起用蛍光体と発光用
蛍光体を1個ずつ標識したプライマー(あるいはDNA
プローブ)の作成について説明する。2種類の励起用蛍
光体として、Succinyl Fluorecein
(SF)の異性体である SF505(励起極大波長486nm、発光極大波長5
05nm)、及びSF526(励起極大波長508n
m、発光極大波長526nm)を用いた。
【0020】SF505、及びSF526は、サイエン
ス、238巻、336−341頁(1987)(Sci
ence、238、336−341(1987))に報
告されている化合物であり、図1に示した励起スペクト
ル、及び発光スペクトルを持つ。4種類の発光用蛍光体
として、TRITC(励起極大波長555nm、発光極
大波長585nm)、Texas Red(励起極大波
長594nm、発光極大波長615nm)、Cy5(励
起極大波長650nm、発光極大波長667nm)、及
びSF505、SF526を用いた。発光用蛍光体の一
つは励起用蛍光体と同一でよい。励起用蛍光体と発光用
蛍光体は、プライマー(あるいはDNAプローブ)の4
塩基離れた位置に結合している。このような励起用蛍光
体と発光用蛍光体とが一個づつ標識されたプライマーあ
るいはDNAプローブを8種類用意する。
【0021】励起用蛍光体、及び発光用蛍光体のプライ
マー(あるいはDNAプローブ)への標識には、特開昭
61−44353号公報に開示された方法を用いた。こ
の方法は、蛍光体標識を導入するポリヌクレオチドの部
位のリン酸結合を、官能基を有するホスホン酸結合に置
き換え、この官能基と蛍光体を結合させてポリヌクレオ
チドに蛍光体標識を行なう方法であり、ポリヌクレオチ
ドの任意の位置に標識物を導入できる。励起用標識物、
及び発光用標識物をプライマー(あるいはDNAプロー
ブ)に一個ずつ標識するために、以下の標識法を用い
た。上記の標識を導入する部位にホスホン酸を導入した
プライマー(あるいはDNAプローブ)に、まずSF5
05あるいはSF526を標識する反応を行なう。
【0022】この時、反応生成物を液体クロマトグラフ
ィーで随時モニターし、DNA由来の260nmの吸収
度と、SF505あるいはSF526由来の500nm
近傍の吸光度とを比較することにより、DNA断片へ
の、SF505あるいはSF526の導入反応の進行具
合を評価した。この反応生成物をアクリルアミド中で電
気泳動し、無標識のプライマー(あるいはDNAプロー
ブ)と、SF505あるいはSF526が1個あるいは
2個導入されたプライマー(あるいはDNAプローブ)
とを分離し、SF505あるいはSF526が1個導入
されたプライマー(あるいはDNAプローブ)を含む部
分を含むゲルを切り出し、その中に含まれるプライマー
(あるいはDNAプローブ)を精製する。こうして精製
したSF505あるいはSF526が標識されたプライ
マー(あるいはDNAプローブ)に発光用蛍光体の標識
反応を行なう。以上の反応プロセスにより励起用蛍光体
と発光用蛍光体を1個ずつ標識したプライマー(あるい
はDNAプローブ)が得られる。図2に、励起用蛍光体
としてSF505(100)、及びSF526(11
0)を用い、発光用蛍光体としてTRITC(12
0)、Texas Red(122)、Cy5(12
4)、SF505(126)、SF526(126’)
が標識されたプライマー(あるいはDNAプローブ)
(130、132、134、136、140、142、
144、146)を示す。
【0023】以上では、蛍光標識をポリヌクレオチド骨
格のリン(P)原子に結合する方法を説明したが、サイ
エンス、238巻、336−341頁(1987)(S
cience、238、336−341(1987))
に記載の方法により塩基に標識を付加することも可能で
ある。
【0024】次ぎに、図2に示す8種類のプライマー
(130、132、134、136、140、142、
144、146)を使用して、2種類の異なる試料DN
A(a、b)の塩基配列決定を行なう例について説明す
る。DNAのシーケンス反応は周知のサンガー法に準じ
て行なう。試料DNA(a)については、塩基Aで終端
するDNA断片を得る反応ではプライマー130を、塩
基Tで終端するDNA断片を得る反応ではプライマー1
32を、塩基Gで終端するDNA断片を得る反応ではプ
ライマー134を、塩基Cで終端するDNA断片を得る
反応ではプライマー136を、それぞれ用いて行なう。
また、試料DNA(b)については、塩基Aで終端する
DNA断片を得る反応ではプライマー140を、塩基T
で終端するDNA断片を得る反応ではプライマー142
を、塩基Gで終端するDNA断片を得る反応ではプライ
マー144を、塩基Cで終端するDNA断片を得る反応
ではプライマー146を、それぞれ用いて行なう。各D
NA試料(a、b)について、A、T、G、Cの各塩基
毎の反応生成物を混合して、塩基配列決定用の試料を得
る。各DNA試料(a、b)に関する塩基配列決定用の
試料を、さらに混合して電気泳動装置の1つの泳動レー
ン(泳動路、チャンネル)に供給し、所定の電圧を印加
してゲル中でDNA断片の電気泳動分離を行なう(もち
ろん、各DNA試料(a、b)に関する塩基配列決定用
の試料を、電気泳動装置の異なる泳動レーン(泳動路、
チャンネル)に供給し、DNA断片の電気泳動分離を行
なってもよいことはいうまでもない)。
【0025】電気泳動装置としては、波長の異なるレー
ザでそれぞれ異なる位置を照射し、泳動分離されたDN
A断片に標識された蛍光体から発する蛍光を検出する装
置が用いられる。この種の装置については、特開平3−
293557号公報に開示されているが、本実施例で
は、波長の異なるレーザをそれぞれ異なる泳動路上の部
位を、全ての泳動路とほぼ直交して実質的に全ての泳動
路を同時に照射し、レーザが照射された2つの線状の照
射領域から発する蛍光を二次元検出器で受光する装置を
用いた。
【0026】なお、DNA断片が泳動するゲル電気泳動
部として、板状(スラブ)ゲルを用いる場合と、キャピ
ラリーゲルを用いる場合とがあるが、本実施例ではキャ
ピラリーゲル分離部もち、シースフロー中でDNA断片
を検出するキャピラリーアレー装置を使用した。この種
のキャピラリーアレー装置については、特開平5−07
2177号公報、特開平5−296978号公報、特開
平06−138037号公報、及び米国特許USP51
92412に開示されている。
【0027】本実施例で使用した電気泳動装置の概要を
図3に示す。上記で得た各DNA試料(a、b)に関す
る塩基配列決定用の試料は混合されて、複数のゲルキャ
ピラリー1の1つのゲルキャピラリーの泳動開始点に供
給され、バッファー液槽13−1、13−2の中の図示
しない電極により電圧が印加され、DNA断片が電気泳
動分離される。複数のゲルキャピラリー1のそれぞれと
所定の間隙をもって対向する複数のキャピラリー4が、
シースフローセル3の内部に配置されている。シースフ
ローセル3の内部には、シース溶液2が注入されシース
フロー(図示せず)が形成される。各ゲルキャピラリー
1で電気泳動分離されたDNA断片はゲルキャピラリー
から溶出して、各ゲルキャピラリー1、2の対の間の上
記間隙内を、他のゲルキャピラリーから溶出したDNA
断片とは独立して流れる。
【0028】レーザ光源5”−1、5”−2としてAr
イオンレーザ光源を使用して、レーザ(488nm、5
15nm)5’−1、5’−2を、シースフローセル3
の内部に照射する。レーザ5’−1(488nm)、レ
ーザ5’−2(515nm)の波長のレーザはそれぞ
れ、ダイクロイックミラー6、ミラー7により、DNA
断片の泳動方向において約0.5mmだけ分離して、全
ての泳動路とほぼ直交して実質的に全ての泳動路を同時
に照射される。即ち、シースフローセル3の内部での光
照射部は2つの線状の照射領域からなり、レーザ5’−
1、5’−2は、全ての泳動路が形成する平面に沿って
横方向から、泳動方向の上流側、下流側で入射し、全て
の泳動路を実質的に同時に照射する。上記各間隙におい
て、2本のレーザと各キャピラリー1の延長との交差点
近傍を通過する蛍光標識されたDNA断片から蛍光が発
するので、一直線に並んだ点状蛍光像(蛍光線像)が2
本観測される。
【0029】蛍光線像は、レンズ11−1により集光さ
れ、色フィルター(第1、第2、第3、第4のフイルタ
ー(9−1、9−2、9−3、9−4)から構成される
分割フイルター)9、及び分割プリズム10(特開平0
2−269936号公報)で4分割され、波長選別され
た蛍光線像として、レンズ11−2により2次元検出器
8に結像され検出される。検出された信号の所定の処理
が実行されて、最終的に塩基配列情報が得られる。な
お、レーザ5’−1、5’−2を、上記のようにDNA
断片の泳動方向において約0.5mmだけ分離し、さら
に時分割して交互に照射してもよい。また、レーザ5’
−1、5’−2を、上記のようにDNA断片の泳動方向
において約0.5mmだけ分離するのではなく、時分割
して同一位置に交互に照射してもよい。
【0030】図4に模試的に示すように、2次元検出器
8の検出面30では、分割フイルター9、分割プリズム
10により分離された、合計8個の点状蛍光像32−
1、32−2、34−1、34−2、36−1、36−
2、38−1、38−2が得られ、点状蛍光像32−
1、34−1、36−1、38−1はそれぞれ、Arイ
オンレーザ(488nm)の照射による蛍光が、第1、
第2、第3、第4フィルター(9−1、9−2、9−
3、9−4)を通過して検出された光像、点状蛍光像3
2−2、34−2、36−2、38−2はそれぞれ、A
rイオンレーザ(515nm)の照射による蛍光が、第
1、第2、第3、第4フィルター(9−1、9−2、9
−3、9−4)を通過しして検出された光像である。本
実施例の方法により、複数の泳動レーンを使用して電気
泳動する場合には、図4に示す模試的なパターンが複数
得られることになる。なお、図4は、図3に示す蛍光検
出系によって像分割され得られる蛍光像を模試的に示し
ている。
【0031】光照射部に515nmの励起光が照射され
ると、SF526だけが励起され、SF526からのエ
ネルギー移動により4種類の発光用蛍光体(TRITC
(120)、Texas Red(122)、Cy5
(124)、及びAF526(126’))が蛍光を発
する。DNA断片を標識している蛍光体の種類に応じて
異なる波長の蛍光が分割プリズムを用いた色分離検出系
により区別して検出される。一方、光照射部に488n
mの励起光が照射されると、488nmの励起光の照射
位置と、515nmの励起光の照射位置とは、約0.5
mmだけ分離しているので、488nm、及び515n
mの励起光の照射に基づき、DNA断片から発する蛍光
は、お互いに分離して区別して検出できる。
【0032】488nmの励起光は、SF505とSF
526の両方を励起するが、SF526の方が励起効率
が悪い。SF526からのエネルギー移動により励起さ
れ得られる上記4種類の蛍光体による蛍光強度は、SF
505からのエネルギー移動により励起され得られる上
記4種類の蛍光体による蛍光強度より弱い。また、48
8nmの励起光、及び515nmの励起光により、SF
505が励起されSF505からのエネルギー移動によ
り励起され得られる蛍光強度の間には、励起光の差によ
る一定の強度関係が成り立つ。488nmの励起光と5
15nmの励起光は、それぞれ異なる位置に照射される
ので、いずれの波長の励起光により発した蛍光であるか
は、空間的に区別して計測できる。
【0033】従って、515nmの励起光により得られ
る蛍光を測定することにより、488nmの励起光によ
り得られる蛍光強度のうちの、SF526励起によるエ
ネルギー移動により励起され得られる蛍光強度の寄与分
を推定し、この推定値を488nmの励起光により得ら
れる蛍光強度から除去して、SF505励起によるエネ
ルギー移動により励起され得られる蛍光強度だけを取り
出せる。SF505励起によるエネルギー移動により励
起され得られる蛍光強度だけを求める方法の一例を次ぎ
に説明する。
【0034】488nmの励起光強度I0(488)と
515nmの励起光強度I0(515)との比をα、4
88nmの励起光によるSF526の励起効率をβ(S
F526/488)と、515nmの励起光によるSF
526の励起効率をβ(SF526/515)との比を
γ(γ<1)、488nmの励起光によるSF526の
励起効率をβ(SF505/488)とする。添字f
は、上記4種類の蛍光体のいずれかを示すものとし、4
88nmに励起光によりSF526からのエネルギー移
動による蛍光体fの励起効率δf(SF526/48
8)と、515nmに励起光によりSF526からのエ
ネルギー移動による蛍光体fの励起効率δf(SF52
6/515)との比をε、488nmに励起光によりS
F505からのエネルギー移動による蛍光体fの励起効
率をδf(SF526/515)とする。
【0035】
【数1】 α=I0(488)÷I0(515) …(数1)
【0036】
【数2】 γ=β(SF526/488)÷β(SF526/515) …(数2)
【0037】
【数3】 ε=δf(SF526/488)÷δf(SF526/515) …(数3) 515nmに励起光によりSF526からのエネルギー
移動により励起され得られる蛍光強度(実測)If(S
F526/515)は、(数4)となる。
【0038】
【数4】 If(SF526/515) =I0(515)×β(SF526/515)×δf(SF526/515) …(数4) 488nmに励起光によりSF526からのエネルギー
移動により励起される蛍光強度をIf(SF526/4
88)、488nmに励起光によりSF505からのエ
ネルギー移動により励起される蛍光強度をIf(SF5
05/488)とすると、488nmに励起光によりS
F526、SF505からのエネルギー移動により励起
され得られる蛍光強度(実測)If((SF526+S
F505)/488)は、(数5)となる。
【0039】
【数5】 If((SF526+SF505)/488) =If(SF505/488)+If(SF526/488) =I0(488)×β(SF505/488)×δf(SF505/488) +I0(488)×β(SF526/488)×δf(SF526/488) …(数5) 従って、蛍光強度If(SF505/488)は、(数
7)から、以下のようにして求められる。
【0040】
【数6】 If(SF505/488) =If((SF526+SF505)/488) −I0(488)×β(SF526/488)×δf(SF526/488) …(数6) (数6)において、(数2)より、 β(SF526/488)=γ×β(SF526/51
5) (数3)より、 δf(SF526/488)=ε×δf(SF526/5
15) であり、 β(SF526/488)×δf(SF526/48
8)=γ×ε×β(SF526/515)×δf(SF
526/515) となるが、さらに(数1)、(数4)より、 β(SF526/515)×δf(SF526/51
5) =If(SF526/515)÷I0(515) =If(SF526/515)×α÷I0(488) であるから、 β(SF526/488)×δf(SF526/48
8)=γ×ε×If(SF526/515)×α÷I
0(488) となり、(数6)は(数7)と変形される。
【0041】 If(SF505/488) =If((SF526+SF505)/488) −α×γ×ε×If(SF526/515) …(数7) 以上の説明では、2種類の励起用蛍光体と、4種類の発
光用蛍光体を用い、2種類の波長のレーザを励起光とし
て使用して、同一泳動路で2種類の試料DNAの塩基配
列決定する例を説明したが、一般に、m種類の励起用蛍
光体と、n種類の発光用蛍光体を用い、k種類(k≦
m)の波長のレーザを励起光として使用して、同一泳動
路でm×n種類の試料DNAの塩基配列決定ができる。
このように発光用蛍光体を複数種類用意し、これに対応
して発光用蛍光体から発する異なる波長の蛍光を区別し
て検出できる多色検出能力のある検出器を使用すること
で、励起光の波長の種類あるいは励起用蛍光体の数と発
光用蛍光体の数の積で決まる数の試料DNAを光学的に
識別して計測できる。
【0042】(実施例2)実施例1では、2つの異なる
波長のレーザと4種類の発光用蛍光体を用いて2種類の
試料DNA(塩基配列決定用の末端塩基種の異なる試料
でいうと8種類)を区別したが、より多くの種類のレー
ザ、及び蛍光体を用いた計測にも適用できる。例えば、
Arイオンレーザ(488nm、及び515nm)、及
びYAGレーザ(532nm)を用い、3種類の励起用
蛍光体、SF505(励起極大波長486nm、発光極
大波長505nm)、SF526(励起極大波長508
nm、発光極大波長526nm)、及びcaeloxy
tetramethyl rhodamine(励起
極大波長540nm、発光極大波長566nm、以下簡
単のため、CATRHと略記する)を用い、発光用蛍光
体として、tetramethyl rhodamin
e isothio cianate(TRITC;励
起極大波長555nm、発光極大波長585nm)、X
RITC(励起極大波長580nm、発光極大波長60
5nm)、Nile Red(励起極大波長551n
m、発光極大波長636nm)、及びCy5(励起極大
波長650nm、発光極大波長667nm)を使用でき
る。励起用蛍光体と発光用蛍光体を1個ずつ標識したプ
ライマーの作成は実施例1と同様の方法にして行ない、
以下の蛍光体が4塩基の距離だけ隔てて標識されたプラ
イマーを得る。
【0043】プライマー(150、図示せず):SF5
05+TRITC プライマー(152、図示せず):SF505+XRI
TC プライマー(154、図示せず):SF505+Nil
e Red プライマー(156、図示せず):SF505+Cy5 プライマー(160、図示せず):SF526+TRI
TC プライマー(162、図示せず):SF526+XRI
TC プライマー(164、図示せず):SF526+Nil
e Red プライマー(166、図示せず):SF526+Cy5 プライマー(170、図示せず):CATRH+TRI
TC プライマー(172、図示せず):CATRH+XRI
TC プライマー(174、図示せず):CATRH+Nil
e Red プライマー(176、図示せず):CATRH+Cy5 上記12種類のプライマーを用いて、3種類の異なる試
料DNA(c、d、e)の塩基配列決定を行なう例につ
いて、以下説明する。DNAのシーケンス反応は周知の
サンガー法に準じて行なう。試料DNA(c)について
は、塩基Aで終端するDNA断片を得る反応ではプライ
マー150を、塩基Tで終端するDNA断片を得る反応
ではプライマー152を、塩基Gで終端するDNA断片
を得る反応ではプライマー154を、塩基Cで終端する
DNA断片を得る反応ではプライマー156を、それぞ
れ用いて行なう。試料DNA(d)については、塩基A
で終端するDNA断片を得る反応ではプライマー160
を、塩基Tで終端するDNA断片を得る反応ではプライ
マー162を、塩基Gで終端するDNA断片を得る反応
ではプライマー164を、塩基Cで終端するDNA断片
を得る反応ではプライマー166を、試料DNA(e)
については、塩基Aで終端するDNA断片を得る反応で
はプライマー170を、塩基Tで終端するDNA断片を
得る反応ではプライマー172を、塩基Gで終端するD
NA断片を得る反応ではプライマー174を、塩基Cで
終端するDNA断片を得る反応ではプライマー176
を、それぞれ用いて行なう。各DNA試料(c、d、
e)について、A、T、G、Cの各塩基毎の反応生成物
を混合して、塩基配列決定用の試料を得る。各DNA試
料(c、d、e)に関する塩基配列決定用の試料を、さ
らに混合して電気泳動装置の1つの泳動レーン(泳動
路、チャンネル)に供給して、DNA断片の電気泳動分
離を行なう(もちろん、各DNA試料(c、d、e)に
関する塩基配列決定用の試料を、電気泳動装置の異なる
泳動レーン(泳動路、チャンネル)に供給し、DNA断
片の電気泳動分離を行なってもよいことはいうまでもな
い)。
【0044】本実施例で使用した電気泳動装置として
は、実施例1と同様のキャピラリーアレー型ゲル電気泳
動装置を用いた。上記で得た各DNA試料(c、d、
e)(塩基配列決定用の末端塩基種の異なる試料でいう
と12種類)に関する塩基配列決定用の試料は混合され
て、複数のゲルキャピラリー1の1つのゲルキャピラリ
ーの泳動開始点に供給される。
【0045】図5(a)に示すように、ゲルキャピラリ
ー1とキャピラリー4との間の各間隙で、ゲルキャピラ
リー1の泳動末端のゲル下端から0.5mm、0.8m
m、及び1.1mmの位置のシースフロー中を、YAG
レーザ光源5”−3、Arイオンレーザ5”−4、Ar
イオンレーザ5”−5からそれぞれ得る、波長532n
m(5’−3)、515nm(5’−4)、488nm
(5’−5)の励起光で照射する。レーザ5’−3(5
32nm)、レーザ5’−4(515nm)、レーザ
5’−5(488nm)の波長のレーザはそれぞれ、図
5(a)に示すように、ミラー7’、ダイクロイックミ
ラー6’、6”により、DNA断片の泳動方向において
0.3mmだけ互いに分離して、全ての泳動路とほぼ直
交して実質的に全ての泳動路を同時に照射される。蛍光
の検出方法は図2と同じである。
【0046】各ゲルキャピラリー1で電気泳動分離され
たDNA断片はゲルキャピラリーから溶出して、各ゲル
キャピラリー1、2の対の間の上記間隙内を、他のゲル
キャピラリーから溶出したDNA断片とは独立して流れ
る。シースフローセル3の内部での光照射部は3つの線
状の照射領域からなり、レーザ5’−3、5’−4、
5’−5は、全ての泳動路が形成する平面に沿って横方
向から入射し、全ての泳動路を実質的に同時に照射す
る。上記各間隙において、3本のレーザと各キャピラリ
ー1の延長との交差点近傍を通過する蛍光標識されたD
NA断片から蛍光が発するので、一直線に並んだ点状蛍
光像(蛍光線像)が3本観測される。
【0047】なお、レーザ5’−3、5’−4、5’−
5を、上記のようにDNA断片の泳動方向において約
0.3mmだけ分離し、さらに時分割して交互に照射し
てもよい。また、レーザ5’−3、5’−4、5’−5
を、図5(b)に示すように、上記のようにDNA断片
の泳動方向において約0.3mmだけ分離するのではな
く、時分割して同一位置に交互に照射してもよい。
【0048】レーザ照射路上に現われる3個の点状蛍光
像(蛍光線像)のそれぞれを、4つの蛍光体から発する
蛍光を区別して検出する、実施例1で使用したのと同様
の色分離検出系で検出する。検出器としては、実施例1
で説明した色分割プリズムをフィルター、及び1個の二
次元検出器の組み合わせを用いたが、2個あるいは4個
の二次元検出器を用いても良い。
【0049】さらに、レーザをスキャンさせて時分割的
に各泳動路(平板ゲル、キャピラリーアレーの泳動レー
ン)を照射して、レーザスキャンによる照射のタイミン
グから、照射中の泳動路を知り、その泳動路か得られる
蛍光を、分光手段付きあるいは多色フィルター付きの、
一次元あるいは二次元検出器で受光することも可能であ
る。スキャンさせるレーザの波長は、複数の泳動レーン
毎あるいは泳動レーン毎に変化させてもよい。
【0050】3個の点状蛍光像(蛍光線像)は、ぞれぞ
れ4分割されフィルターを通して合計12本の蛍光線像
として検出器上に結像する。図6は受光された蛍光像を
模試的に示す。励起光の波長の数に対応して、3本1組
の蛍光線像が4組観測される。各波長の励起光の照射位
置が異なるため、同一DNA断片が各照射部位で観測さ
れることもあるが、励起光の3箇所の照射位置の間の移
動に時間がかかるため、この移動時間を考慮してDNA
断片の泳動時間のズレを補正し、以下の色分離を行なう
必要がある。図6に模試的に示すように、図2の2次元
検出器8の検出面30では、分割フイルター9、分割プ
リズム10により分離された、合計12個の点状蛍光像
60−1〜60−3、70−1〜70−3、80−1〜
80−3、90−1〜90−3が得られる。
【0051】本実施例では、泳動レーン50−1にDN
A断片試料を泳動しているので、点状蛍光像60−1、
70−1、80−1、90−1はそれぞれ、レーザ5’
−3(532nm)の照射による蛍光が、第1、第2、
第3、第4フィルター(9−1、9−2、9−3、9−
4)を通過して検出された光像、点状蛍光像60−2、
70−2、80−2、90−2はそれぞれ、レーザ5’
−3(515nm)の照射による蛍光が、第1、第2、
第3、第4フィルター(9−1、9−2、9−3、9−
4)を通過して検出された光像、点状蛍光像60−3、
70−3、80−3、90−3はそれぞれ、レーザ5’
−3(488nm)の照射による蛍光が、第1、第2、
第3、第4フィルター(9−1、9−2、9−3、9−
4)を通過して検出された光像である。本実施例の方法
により、複数の泳動レーン50−2、…、50−i、
…、50−Nを使用して電気泳動する場合には、図6に
示すように、泳動レーン50−1の模試的なパターンと
同様なパターンが複数得られることになる。
【0052】一般に、ゲル中のDNA断片の泳動では、
DNA断片の長さにより泳動速度が異なるので、DNA
断片の泳動時間の補正はやりにくいが、シースフローを
用いる方法では、上記励起光の照射位置の間のDNA断
片の移動は、DNA断片の長さによらずシースフロー速
度にだけ依存するので、補正が容易であるという利点が
ある。観測された蛍光強度と各色素で標識されたDNA
断片の量との間には(数8)に示す関係がある。
【0053】
【数8】 I=AC Ij=Aijj …(数8) (数8)において、Ij(j=1、2、…、(発光用蛍
光体標識の数=jmax))は検出器で検出される各蛍光
チャンネル(i=1、2、…、jmax)の蛍光強度、A
ijは変換行列、Cjは各標識DNA断片の濃度である。
行列要素Aijは、既知濃度の各発光用蛍光体標識DNA
からの蛍光を、3種類の波長のレーザでそれぞれ励起し
た時に得られる蛍光をそれぞれ求めて得られる。行列A
の逆行列A~1を作ることで観測された各チャンネル(各
レーザ照射に対応し、かつ色分離され検出された信号)
の信号から、それぞれの蛍光体は標識されたDNA断片
の量を求められる。
【0054】以上の説明では、レーザ照射位置をずら
せ、照射位置から発する蛍光の空間的位置の違いによ
り、各波長のレーザで有効に励起できる励起用蛍光体の
種類を区別したが、レーザの波長毎に、レーザ照射を時
間的にずらして交互に照射して励起用蛍光体の種類を区
別することもでき、特にシースフローを用いずゲル泳動
路中を泳動するDNA断片を照射する時に都合が良い。
レーザの波長毎のレーザ照射のタイミングに合わせて検
出器の信号読み取りを同時に行なって蛍光計測して、励
起用蛍光体の種類を区別して、レーザ照射部位からの蛍
光を検出する。
【0055】また、同じ照射線上をレーザスキャンによ
り照射する方式を用い、複数レーザの照射位置をずらし
て位置検出可能な検出器を用いて、それぞれの発光点か
らの蛍光を色分解しながら検出する方式も使用ができ
る。
【0056】本実施例では、3種類の試料DNAを同一
泳動レーンで、電気泳動して塩基配列決定を行なった
が、本実施例で使用した各種の蛍光体を使用して、複数
の泳動レーン、例えば、100泳動レーンを使用すれ
ば、300種類の試料DNAを1回の電気泳動で塩基配
列決定できることになる。本実施例においてさらに、レ
ーザを照射する箇所を3箇所から4、5、…と増加させ
れば、同一泳動レーンで、4、5、…種類の試料DNA
の塩基配列決定ができ、100泳動レーンを使用すれ
ば、400、500種類の試料DNAを1回の電気泳動
で塩基配列決定できることになる。
【0057】(実施例3)実施例1、2では、試料DN
Aの塩基配列決定について説明したが、DNAの制限酵
素切断による断片長さの多様性(RFLP)の検査分析
も、図2に示したDNAプローブを使用して、上記実施
例と同様にして、複数試料に関する検査分析を、同一泳
動路で同時にできる。実施例2で使用した各種の蛍光体
を使用して、複数の泳動レーン、例えば、100泳動レ
ーンを使用すれば、300種類の試料DNAに関するR
FLPの検査分析を、1回の電気泳動で塩基配列決定で
きることになる。
【0058】(実施例4)2本DNA鎖の試料を、PC
Rで増幅した後に1本鎖にして電気泳動すると、+鎖と
−鎖とは異なったねじれの構造をもつので、電気泳動速
度が異なる。このような、PCRで増幅したDNAを1
本鎖にして+鎖と−鎖を電気泳動して、1本鎖DNAの
形態変化を検出する、PCR−SSCP法にも本発明は
適用できる。実施例1、2で説明した複数のプライマー
を使用して、正常な塩基配列をもつ2本DNA鎖の正常
試料、及び2本DNA鎖の複数の一般試料をPCRで増
幅し、各試料の増幅された2本鎖DNAを1本鎖にし
て、各試料に関する+鎖と−鎖を混合して同一泳動レー
ンで電気泳動する。
【0059】例えば、実施例1で説明した複数のプライ
マーを使用する場合には、合計試料(1種類の正常試料
と7種類の一般試料)を混合し、実施例2で説明した複
数のプライマーを使用する場合には、合計3試料(1種
類の正常試料と11種類の一般試料)を混合して、それ
ぞれ実施例1、2で説明した励起光を使用して電気泳動
を行ない、電気泳動パターンを求める。得られた正常試
料と一般試料によるい電気泳動パターンの比較から、2
本DNA鎖の変異の検出を効率よく実行できる。このよ
うに同一泳動レーンで、例えば、上記のように多数(7
種類、11種類)の一般試料を、常に1種類の正常試料
を基準として比較できるので、2本DNA鎖の変異の検
出を効率よく正確に実行できる。n泳動路を使用すれ
ば、非常に多数の(7×n種類、11×n種類)の一般
試料を、1回の電気泳動で検査でき、遺伝子の変異検出
が実行できる。
【0060】(実施例5)糖、蛋白等の分析にも本発明
は適用できる。糖、蛋白等の反応の定量的分析を行なう
際に、実施例1、2で説明したような各種蛍光体で反応
に関与する糖、蛋白等を標識しておき、反応生成物の分
析を電気泳動して、複数種類の波長のレーザを使用して
蛍光標識を、実施例1、2と同様な方法により検出し
て、効率よく糖、蛋白等の解析を定量的に実行できる。
【0061】以上各種の実施例を説明したが、本発明に
よれば、例えば実施例2においては12種類の一般試料
を同一泳動レーンで分析できるので、100泳動レーン
を使用すれば、1200種類の一般試料を同一泳動レー
ンで分析できることになる。さらに、励起光であるレー
ザの照射箇所を、さらに、3箇所から4、5、…と増加
させれば、同一泳動レーンで、16、20、…種類の一
般試料の分析ができ、100泳動レーンを使用すれば、
1600、2000種類の一般試料を1回の電気泳動で
分析できることになる。塩基配列決定を行なう場合に
は、400、500種類の試料DNAを1回の電気泳動
で塩基配列決定できることになる。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、光を
吸収するエネルギ−供与体分子の種類数と、それからエ
ネルギーを得て蛍光を発するエネルギ−受容体分子の種
類数との積だけの数の標識を使用して、複数の試料を同
時に分析対象とできる。受光系における識別波長帯の数
をあまり多く取れなくても、エネルギ−供与体分子の種
類を変化させ、多くの異なる種類の標識を使用して複数
の試料を同時に区別して検出できる。本発明は、DNA
シーケンシングの大容量化、多数の種類の試料DNAの
同時分析等の多くの分析分野に寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で使用するエネルギ−供与体分
子(サクシニルフルオレセイン)の励起スペクトル、及
び蛍光スペクトル。
【図2】本発明の実施例1で使用するプライマを示す
図。
【図3】本発明の実施例1で使用する電気泳動装置の構
成を示す図。
【図4】本発明の実施例1の電気泳動装置において像分
割により得られる蛍光像を模試的に示す図。
【図5】本発明の実施例2で使用する電気泳動装置の励
起光照射の構成を示す図。
【図6】本発明の実施例2の電気泳動装置において像分
割により得られる蛍光像を模試的に示す図。
【符号の説明】
1…ゲルキャピラリー、2…シース溶液、3…シースフ
ローセル(光照射部)、4…キャピラリー、5’−1、
5’−2、5’−3、5’−4、5’−5…レーザ、
5”−1、5”−2、5”−3、5”−4、5”−5…
レーザ光源、6、6’、6”…ダイクロイックミラー、
7、7’…ミラー、8…2次元検出器、9…分割フィル
ター、9−1、9−2、9−3、9−4…第1、第2、
第3、第4のフイルター、10…像分割プリズム、11
−1、11−2…レンズ、12…データ処理装置、30
…検出面、50−1、50−2、〜、50−i、〜、5
0−N…泳動レーンの番号、32−1、31−2、34
−1、34−2、36−1、36−2、38−1、38
−2、60−1〜60−3、70−1〜70−3、80
−1〜80−3、90−1〜90−3…点状蛍光像、1
00…SF505、110…SF526、120…TR
ITC、122…Texas Red、124…Cy
5、126…SF505、126’…SF526、13
0、132、134、136、140、142、14
4、146…プライマー(あるいはDNAプローブ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町田 浩昭 東京都渋谷区東3丁目16番3号 日立電 子エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−60698(JP,A) 特開 平3−293557(JP,A) 特開 平6−94617(JP,A) 特開 平6−138037(JP,A) 特開 平7−229835(JP,A) 特表 平8−505776(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/447 JICSTファイル(JOIS)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛍光標識された試料を泳動レーンで電気泳
    動して分離検出する電気泳動分離検出方法において、前
    記試料を前記蛍光標識の複数種類で標識する標識工程
    と、前記蛍光標識された前記試料を電気泳動分離する泳
    動分離工程と、前記蛍光標識された前記試料に複数波長
    の励起光を照射して、電気泳動分離された前記試料を検
    出する検出工程とを有し、前記蛍光標識が、エネルギー
    供与体と、該エネルギー供与体からのエネルギー移動に
    より蛍光を発するエネルギー受容体とから構成され、前
    エネルギー供与体と前記エネルギー受容体として複数
    種の物質を用い、該複数種の物質の組み合わせの違いに
    基づいて、前記蛍光標識の複数のそれぞれを識別して前
    記試料を検出することを特徴とする電気泳動分離検出方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電気泳動分離検出方法に
    おいて、波長の異なる複数の前記励起光を、空間的ある
    いは時間的にずらして前記泳動レーン照射する工程
    と、前記検出工程において、前記励起光の照射により前
    記蛍光標識から発する蛍光を波長選別して検出し、前記
    励起光の波長と前記波長選別された蛍光波長を識別し
    て、前記蛍光標識を識別して前記試料を検出することを
    特徴とする蛍光を用いた電気泳動分離検出方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の電気泳動分離検出方法に
    おいて、前記検出工程において、前記試料の泳動速度が
    ほぼ一定である溶液媒体中で、前記試料を検出すること
    を特徴とする蛍光を用いた電気泳動分離検出方法。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の電気泳動分離検出方法に
    おいて、前記励起光の波長と前記蛍光を受光するチャン
    ネルの組み合わせにより前記蛍光標識を識別して、前記
    試料を検出することを特徴とする蛍光を用いた電気泳動
    分離検出方法。
  5. 【請求項5】請求項2に記載の電気泳動分離検出方法に
    おいて、前記蛍光標識された前記試料の複数種類が同一
    の前記泳動レーンで電気泳動分離されることを特徴とす
    る蛍光を用いた電気泳動分離検出方法。
  6. 【請求項6】蛍光標識された試料を泳動レーンで電気泳
    動して分離検出する電気泳動分離検出装置において、前
    記蛍光標識の複数種類で標識された前記試料を電気泳動
    分離する泳動分離部と、全ての前記泳動レーンもしくは
    全ての前記泳動レーンの延長上の複数箇所に実質的に同
    時に複数波長の励起光を照射する照射手段と、前記励起
    光が照射された部位で、電気泳動分離された前記試料を
    検出する検出手段とを有し、前記蛍光標識のそれぞれ
    が、エネルギー供与体と、該エネルギー供与体からのエ
    ネルギー移動により蛍光を発するエネルギー受容体とか
    ら構成され、前記エネルギー供与体と前記エネルギー受
    容体として複数種の物質を用い、前記検出手段は、前記
    複数種の物質の組み合わせの違いに基づいて、前記蛍光
    標識の複数のそれぞれを識別して前記試料を検出するこ
    とを特徴とする電気泳動分離検出装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の電気泳動分離検出装置に
    おいて、前記照射手段は、波長の異なる複数の前記励起
    光を、空間的あるいは時間的にずらして前記泳動レーン
    を照射し、前記検出手段は、前記励起光の照射により前
    記蛍光標識から発する蛍光を波長選別して検出し、前記
    励起光の波長と前記波長選別された蛍光波長を識別し
    て、前記蛍光標識を識別して前記試料を検出することを
    特徴とする蛍光を用いた電気泳動分離検出装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の電気泳動分離検出装置に
    おいて、前記検出手段は、前記試料の泳動速度がほぼ一
    定である溶液媒体中で、前記試料を検出することを特徴
    とする蛍光を用いた電気泳動分離検出装置。
  9. 【請求項9】請求項7に記載の電気泳動分離検出装置に
    おいて、前記検出手段は、前記励起光の波長と前記蛍光
    を受光するチャンネルの組み合わせにより前記蛍光標識
    を識別して、前記試料を検出することを特徴とする蛍光
    を用いた電気泳動分離検出装置。
  10. 【請求項10】請求項7に記載の電気泳動分離検出装置
    において、前記蛍光標識された前記試料の複数種類が同
    一の前記泳動レーンで電気泳動分離されることを特徴と
    する蛍光を用いた電気泳動分離検出装置。
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