JP2000354704A - 汚染洗浄液の処理方法及び装置 - Google Patents

汚染洗浄液の処理方法及び装置

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JP2000354704A
JP2000354704A JP11168102A JP16810299A JP2000354704A JP 2000354704 A JP2000354704 A JP 2000354704A JP 11168102 A JP11168102 A JP 11168102A JP 16810299 A JP16810299 A JP 16810299A JP 2000354704 A JP2000354704 A JP 2000354704A
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oil
contaminated
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cleaning
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Yasuo Furukawa
康雄 古川
Shinji Makita
伸二 蒔田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油脂汚染された水溶液から溶剤を回収して有
効に再利用する2相分離溶剤水溶液による洗浄装置の汚
染洗浄液の処理方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 洗浄装置100からの汚染洗浄水80は
断面積の大きい分離槽10に導入され、該分離槽10内
でブレード11aで穏やかに攪拌しつつ冷却され、油分
を分離し、該分離された油は、溢流槽10bを介して油
抽出槽30に導入され、該油抽出槽30内で水層50か
らの導入された水とブレード31aで強制的に攪拌しつ
つ上記分離槽10の冷却よりも低い温度で冷却され、油
分に含有していた洗浄液を水層中に移行させ、油分のみ
を分離して、廃油槽70に導入し、分離槽10で分離さ
れた洗浄液は洗浄装置100へ送られると共に、油抽出
槽30で分離された洗浄液はリンス槽60に導入され、
再度洗浄装置100で利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油脂や切削屑等で
汚れた機械部品等の油脂汚染物を、温度によって濃度の
異なる2相に分離する脱脂性溶剤の水溶液で洗浄し、油
脂汚染された水溶液から溶剤を回収して有効に再利用す
る2相分離溶剤水溶液による洗浄装置の汚染洗浄液の処
理方法及び装置、並びに浮上液排出方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば油と水のように比重の異なる液成
分が混じった混合液を、タンク内で上下に層化させた
後、上層の比重の小さい成分液をスキミングして取出
し、両成分液を分離する分離装置については各種のもの
が数多く提案されており、その一例を図6〜図8に示
す。
【0003】図6に示すように、流入口01と02を備
えたタンク03内にセパレータ04を有し、表面部の油
層と水層との境界部に、油より比重が大きく水より小さ
い収集器05を浮かべて油を採取し、蛇腹06を経て油
槽(注出口)07に排除するようにした油水分離装置が
提案されている(実公昭55−12888参照)。
【0004】また図7に示すように、複数のローラ08
に巻掛けた無端偏平状の油付着ベルト09の先端を、タ
ンク010内の上層油内に挿入し、該挿入したベルト0
9に油を付着させ、回転によってタンク010の上部に
導くと共に、該ベルト09に接触する剥取ブレード01
1によって油分を剥取るようにした油分離装置が提案さ
れている(実開平3−47092参照)。
【0005】また、図8に示すように、液面上に浮かべ
たフロート012と槽壁013に設けたピンヒンジ01
4とを、てこ扞015で回転自在に繋ぎ、該てこ扞01
5の中間部のてこの作用点で上下移動可能な溢流壁01
6を液面の上下に従って上下動させるようにし、液面を
上昇させて上層液を溢流壁016を越えさせて油分を分
離するようにしたオーバーフロー装置が提案されている
(実開平1−120909参照)。
【0006】一方、水溶性で脱脂性を有する洗浄液とし
て、例えばジエチレングリコールモノエチルアセテート
等の多価アルコール誘導体が用いられている。このジエ
チレングリコールモノエチルアセテート等の多価アルコ
ール誘導体は、或る温度(2相分離温度)以下では一定
濃度の均一な水溶液となり、この温度より高いときには
その温度に対応して濃度の異なる2相に分離する性質が
あり、濃度が薄く脱脂力が弱い水溶液(以下第1相水溶
液と呼ぶ)は下層に沈み、濃度が濃く脱脂力を持つ水溶
液(以下第2相水溶液と呼ぶ)は上層に浮く性質があ
る。この性質を利用して、2相の水溶液を攪拌混合した
溶剤水溶液を洗浄液として例えば油脂と切削屑で汚れた
機械部品等の洗浄を行い、また油脂で汚れた汚染洗浄液
を再生して利用することが、特開平5−9498号公報
に提案されている。
【0007】上記特開平5−9498号公報において
は、一般式 R−O−An−COCH 3 又は、R−O−
An−R(式中、Rは水素原子、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、secブチル基又はtertブチル基、Aは
エトキシ基、プロポキシ基又はエトキシプロポキシ基、
nは1又は2)で示される1種以上の化合物を、水で5
〜80重量%に希釈して水溶液として用いることが開示
されている。洗浄方法としては、上記水溶液を40〜1
00℃に加温して、塗料塗装時に付着する高分子物と金
属加工時に付着する油状物を被洗浄物から溶解して洗浄
除去し、また、洗浄後の水溶液を40℃以下に冷却して
汚れ成分の溶解性を消失させ、相分離させて沈でん又は
浮上させることにより、洗浄液を再生することが記載さ
れている。
【0008】ところで、上記の洗浄方法では、洗浄を終
了した洗浄剤水溶液から相分離された汚れ成分は、その
まま系外に廃棄していた。しかしながら、この廃棄され
た汚れ成分中には、まだ使用可能な相当量の洗浄剤が多
く含まれており、洗浄コストを押し上げる原因となって
いた。
【0009】そこで、上記の問題点を解消し、洗浄剤の
脱脂性溶剤の回収効率を高め、効率的な洗浄方法として
特開平9−122402号が提案されている。図9は、
従来の脱脂洗浄方法を実施するための装置の1例(特開
平9−122402)を示した説明図である。
【0010】図9に示すように、この脱脂洗浄装置10
0は、洗浄槽101、油脂分離装置102及び水抽出装
置103を主要部とする。洗浄槽101には、溶剤水溶
液104が収容されており、その中に洗浄体105を浸
漬して洗浄するものである。上記装置の底部には超音波
加振装置106が付設され、溶剤水溶液104を攪拌す
る。装置の上部には冷却器134が付設され、溶剤水溶
液の蒸気を凝集して槽内に戻す作用をする。槽内の溶剤
水溶液104の一部は、切替弁110、ポンプ111、
濾過器112、切替弁113及び加熱器114を介して
槽に戻すように循環用導管107,108,109で接
続されている。濾過器112では循環する溶剤水溶液中
の固形物が除去され、加熱器114では溶剤水溶液が2
相分離温度以上に加熱される。このように、循環する溶
剤水溶液は、2相分離温度に加熱され、ポンプ111で
循環・攪拌され、さらに超音波加振装置106で攪拌さ
れることにより、溶剤濃度の高い水溶液が微粒に分割さ
れ、濃度の低い水溶液中に分散された状態が保持され
る。そして、槽内に浸漬された被洗浄体105は、高濃
度微粒と接触することにより、油脂汚れを溶剤に溶解さ
せて洗浄体105から分離し洗浄される。上記の循環溶
剤水溶液は、油脂汚れを含有しているので、切替弁11
3を切替え、導管115を介して油脂分離装置102に
送られる。油脂分離装置102は、溢流壁116で一部
分離され、溢流壁116の内側に冷却器117が配置さ
れている。油脂汚れを含有する上記循環溶剤水溶液は、
導管115を介して溢流壁116の内側に導入され、冷
却器117で2相分離温度以下に冷却することにより、
単相の溶剤水溶液120と油脂汚れ分離物119を比重
差で分離し、油脂分離装置102の底部から溶剤水溶液
120を回収し、導管121及び切替弁110を介して
洗浄槽101の溶剤水溶液循環系に戻して再利用に供す
る。また、溢流壁116を溢流した油脂汚れ分離物11
8は、導管122を介して水抽出装置103に送られ
る。
【0011】水抽出装置103では、給水管123を介
して水を添加して水抽出分離がなされ、希薄溶剤水溶液
125は水抽出装置103の底部から導管127及びポ
ンプ128を介して回収される。また、油脂汚れ濃縮物
124は排出管126から系外に排出される。上記導管
127は切替弁129を介して導管130と導管131
に分岐される。導管130は、回収された希薄溶剤水溶
液125を水抽出装置103に戻す役割をしている。
【0012】また、回収された希薄溶剤水溶液125の
残部は、導管131に付設した加熱器132で加熱さ
れ、スプレノズル133から噴霧され、洗浄槽101か
ら引き揚げられた洗浄体105を濯ぎ洗浄する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た図6乃至図8に示したの従来例のような上下2層の表
面の浮上油の分離装置は、液槽に連続して流入する2層
液の油水分離には適しているものの、浮上油の厚みが小
さいため下層液の流出が多くなり、また液面に現れる波
紋に影響されて浮上油が拡散して分離効率が低くなると
いう問題がある。
【0014】一方、図9に示したような、2相溶剤水溶
液を用いた洗浄装置では、油脂で汚れた汚染洗浄液を比
較的表面積の大きい槽の中で時間をかけて上下2層に分
離を行った後、短時間内に浮上液の分離を行うバッチ式
を用いるので、上述したような従来例のような分離装置
で分離をすることは不適であるという、問題がある。
【0015】本発明は、2相溶剤水溶液による洗浄装置
に適する汚染洗浄液の処理方法及び装置並びに浮上液の
排出分離方法及び装置の提供を目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の[請求項1]の発明は、温度により濃度の異なる水
溶液に2相分離する脱脂性溶剤水溶液を洗浄液として用
い、油脂汚れした被洗浄物を洗浄する洗浄装置の汚染洗
浄液の処理方法において、(1)油脂で汚れた汚染洗浄
液を冷却分離槽に移して冷却するとともに、ビータでゆ
るやかに攪拌して微粒の汚染油脂を結集成長させて上層
に浮上させる第1工程と、(2)上記工程で上下2層に
分離した液中に断面積が冷却分離槽の1/3〜1/4の
排液筒をゆっくり挿入して、上層の汚染油脂の大部分を
別の抽出槽に移送すると共に、下層の浄化された溶剤水
溶液を上記洗浄装置に返送する第2工程と、(3)抽出
槽に移送された汚染油脂に水を添加し、ビータで強く攪
拌し、クーリングユニットによる冷却器で上記第1の工
程より更に温度を下げ、汚染油脂と結合している溶剤を
添加水に移動した後、攪拌を止めて汚染油脂を上層に浮
上させる第3工程と、(4)上記工程で上下2層に分離
した液中に断面積が抽出槽の1/3〜1/4の排液筒を
ゆっくり挿入して、上層の汚染油脂の大部分を別の廃油
槽に移送し、下層の浄化された溶剤水溶液をリンス槽に
移送した後、適宜に上記洗浄装置に戻す第4工程と、を
有することを特徴とする。
【0017】[請求項2]の発明は、請求項1におい
て、第1工程の冷却分離槽と第3工程の抽出槽の洗浄液
の液温を夫々30℃,20℃に設定することを特徴とす
る。
【0018】[請求項3]の発明は、温度により濃度の
異なる水溶液に2相分離する脱脂性溶剤水溶液を洗浄液
として用い、油脂汚れした被洗浄物を洗浄する洗浄装置
の汚染洗浄液の処理装置であって、槽の側面に溢流壁と
該溢流壁を取囲む溢流槽と溢流室とを備え、槽内の洗浄
液を攪拌する攪拌ビータと、上下動する排液筒と、槽の
下部に弁体を備えた汚染油分散防止弁と、槽の内部に冷
却器とを備えた冷却分離槽と、槽の側面に溢流壁と該溢
流壁を取囲む溢流槽と溢流室とを備え、槽内の洗浄液を
攪拌する攪拌ビータと、上下動する排液筒と、槽の下部
に弁体を備えた分離油分散防止弁と、槽の内部にユニッ
トクーラによる冷却器とを備えた抽出槽と、上記抽出槽
に水を供給するための水槽と、浄化された溶剤水溶液を
貯蔵するリンス槽と、汚染油を貯蔵する廃油槽の5つの
槽とを有してなることを特徴とする。
【0019】[請求項4]の発明は、請求項3におい
て、上記冷却分離槽は、上記洗浄装置から汚染洗浄液を
受入れる汚染洗浄液受入手段と、上記汚染油分散防止弁
と繋がる返送管と該返送管から3方弁を介して分岐し上
記溢流室に開口する溢流管及び溢流室から返送管に戻る
バイパス管と、上記分離油移送弁を介して上記抽出槽と
連通する分離油移送管を有し、上記抽出槽は、分離油分
散防止弁と3方弁を介してリンス槽と繋がる移送管と該
3方弁から分岐して溢流室に開口する溢流管及び溢流室
から上記移送管に戻るバイパス管と、水供給弁を介して
水槽と繋がる水供給管と、溢流槽と廃油槽を繋ぐ廃油管
を有し、上記リンス槽は、還流ポンプ及び還流弁を介し
て上記洗浄装置に戻る還流管を有することを特徴とす
る。
【0020】[請求項5]の発明は、請求項4におい
て、冷却分離槽と抽出槽の排液筒の断面積が、夫々の槽
の断面積の1/3〜1/4に形成されていることを特徴
とする。
【0021】[請求項6]の発明は、請求項4又は5に
おいて、温度により濃度の異なる水溶液に2相分離する
洗浄液がジエチレングリコールモノエチルアセテート等
の多価アルコール誘導体であることを特徴とする。
【0022】[請求項7]の発明は、槽内に2相分離し
た浮上液の排出分離方法において、該浮上液面に対して
槽の断面積の1/3〜1/4の断面積の排液筒を上方か
ら浸漬させて該浮上液を徐々に溢流することにより排出
分離することを特徴とする。
【0023】[請求項8]の発明は、槽内に2相分離し
た浮上液の排出分離装置において、該槽の断面積の1/
3〜1/4の断面積を有する排液筒を該浮上液の液面に
対して上下方向に浸漬及び脱出可能に備えたことを特徴
とする。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明による有害成分分解装置の
実施の形態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施
の形態に限定されるものではない。
【0025】本発明の2相分離溶剤水溶液による洗浄装
置の汚染洗浄液の処理方法及び装置並びに2相分離した
浮上液排出方法及び装置を図面を参照しつつ説明する。
図1は、脱脂溶剤の水溶液を用いた油脂汚染された機械
部品の洗浄装置の油脂汚染洗浄液処理装置として適用し
た本発明の装置の実施例の系統図である。
【0026】図1は洗浄槽において洗浄した後の洗浄液
中から油分を分離回収し、再利用できる洗浄液を際循環
させる装置の概略構成図である。洗浄装置100からの
汚染洗浄水80は断面積の大きい分離槽10に導入さ
れ、該分離槽10内でブレード11aで穏やかに攪拌し
つつ冷却され、油分を分離し、浄化した浄化水溶液81
は洗浄装置100に戻すようにしている。上記分離槽1
0で分離された油は、溢流槽10bを介して油抽出槽3
0に導入され、該油抽出槽30内で水層50からの導入
された水とブレード31aで強制的に攪拌しつつ上記分
離槽10の冷却よりも低い温度で冷却され、油分に含有
していた洗浄液を水層中に移行させ、油分のみを分離し
て、廃油槽70に導入している。
【0027】一方、油抽出槽30で分離された洗浄液は
リンス槽60に導入され、再度洗浄装置100で利用さ
れる。このように、断面積の大きい分離槽10中で、緩
い攪拌と冷却を行う結果、油の結集成長が促進され、該
油の排出のために、比較的断面積の大きい排液筒である
円筒14aを液中に挿入して溢流させるので、溢流する
油の表面積は小さくなると共に厚みは大きくなる。この
結果、下層液の揺動や液位の変化による影響が少なく、
分離した油のみの排出効率が向上する。本発明の2液分
離した浮上液の抽出方法及び装置によって次の効果が得
られる。
【0028】以下、本発明の好適な実施の形態につき、
図2乃至5面を参照して説明する。
【0029】図2は2液分離した浮上液の抽出装置の系
統図を示し、図3は冷却分離層の実態縦断面図(図4の
3III-III 線断面図) であり、図4は冷却分離層の実態
平面図である。
【0030】ここで本発明において、「水溶液」とは脱
油性溶剤を水に溶解させたものをいう。「第1相水溶
液」とは、2相分離温度以上で2相に分離し、溶剤濃度
が薄くて比重が大きく油との結合力が弱い水溶液をい
う。「第2相水溶液」とは、溶剤濃度が濃く比重が小さ
く油との結合力が強い水溶液をいう。「洗浄液」とは、
第2相水溶液を攪拌によって第1相水溶液中に微粒とし
て懸濁させた状態の水溶液をいう。「汚染洗浄液」とは
洗浄液中の第2相水溶液が油脂汚れと結合した状態の洗
浄液をいう。「抽出液」とは冷却分離槽から溢流して抽
出槽に移された汚染油をいう。「分離油」とは油または
多少の溶剤の混じった油をいう。
【0031】以下、図2の系統図を参照して本実施の形
態の汚染洗浄液の処理装置について説明する。
【0032】[汚染洗浄液の処理装置の構成]図2に示
すように、温度により濃度の異なる水溶液に2相分離す
る脱脂性溶剤水溶液を洗浄液として用い、油脂汚れした
被洗浄物を洗浄する洗浄装置の汚染洗浄液の処理装置で
あって、槽の側面に溢流壁10aと該溢流壁10aを取
囲む溢流槽10bと溢流室10cとを備え、槽内の洗浄
液を攪拌する攪拌ビータ11と、槽の下部に円錐形の弁
体12bを備えた汚染油分散防止弁12と、槽内の液位
を測定する冷却分離槽液位計13と、該槽10内を上下
動する排液筒14と、槽の内部に冷却器18とを備えた
冷却分離槽10と、槽の側面に溢流壁30aと該溢流壁
30を取囲む溢流槽30bと溢流室30cとを備え、槽
内の洗浄液を攪拌する攪拌ビータ31と、槽の下部に円
錐形の弁体32bを備えた汚染油分散防止弁32と、槽
内の液位を測定する冷却分離槽液位計33と、上下動す
る排液筒34と、槽の内部にユニットクーラ38aによ
る抽出槽冷却器(熱交換器)38とを備えた抽出槽30
と、上記抽出槽30に水を供給するための水槽50と、
浄化された溶剤水溶液を貯蔵するリンス槽60と、汚染
油を貯蔵する廃油槽70との5槽から構成してなるもの
である。
【0033】[冷却分離槽10の構成]また、上記冷却
分離槽10は、上記洗浄装置から汚染洗浄液を受入れる
汚染洗浄液受入管19及び汚染洗浄液受入弁20と、上
記汚染油分散防止弁12と繋がる返送管21と該返送管
21から洗浄液返送弁(3方弁)23を介して分岐し、
上記溢流室10cに開口する溢流管22b及び該溢流室
10cから返送管22に戻るバイパス管22aと、分離
油移送弁25を介して上記抽出槽30と連通する分離油
移送管24を備えてなるものである。
【0034】上記冷却分離槽攪拌ビータ11は、冷却分
離槽10の上部に固設され、下部に設けたブレード11
aをゆっくり上下動させて槽内に導入された汚染洗浄液
をゆっくり攪拌するものである。上記冷却分離槽排液筒
14は、筒体14aを洗浄液中に浸漬した部分と同容積
の洗浄液を排液するものであり、上記筒体14aの断面
積は冷却槽10の断面積の約1/3〜1/4に設定され
ている。なお、上記冷却分離槽排液筒14には、排出量
をコントロールする排液筒リミットスイッチ15が設け
られている。
【0035】また、冷却分離槽10内の温度を測定する
ために冷却分離槽温度計16がその下部に設けられてい
る。また、冷却分離溢流槽10b内の液位を測定するた
めの冷却分離槽溢流液位計17が設けられている。
【0036】また、洗浄装置100に返却する洗浄液
は、返送管21,22に介装された図示省略のストレー
ナ(図9の濾過器112に相当)を通して返送するよう
にしている。上記冷却分離槽バイパス管22aは、冷却
分離槽溢流室10cの下部と返送管22とを連結するも
のである。一方、上記冷却分離槽溢流室10c内で開口
し、上記浄化液返送弁(3方弁)23から分岐した冷却
分離槽溢流管22bの高さは、冷却分離槽溢流壁10a
の上端より低く、例えば3〜5mm低く設定している。
【0037】次に、排出浮上液の分離装置を図3及び図
4を参照しつつ説明する。これらの図面に示すように、
分離槽排液筒14の筒体14aの水平断面積は、冷却分
離槽10の水平断面積の1/4程度を占める大きさに設
定されている。また、図4に示すように、上記冷却分離
槽溢流槽10bは、冷却分離槽10の槽壁10dのほぼ
3/4を覆う様に形成され、溢流壁10a反対側に開口
部10eを設けている。冷却分離槽溢流室10cは返送
管21及び冷却槽溢流管22bを介して、冷却分離槽1
0と連通している。なお抽出槽30の構成についても冷
却分離槽10とほぼ同様の構成であり、その説明を省略
する。
【0038】[抽出槽30の構成]上記抽出槽30は分
離油分散防止弁32と抽出浄化液排出弁(3方弁)43
を介してリンス槽60と繋がる移送管42と、該3方弁
43から分岐して溢流室30cに開口する溢流管42b
及び溢流室30cから上記移送管42に戻るバイパス管
42aと、水供給弁55を介して水槽50と繋がる水供
給管54と、溢流槽30bと廃油槽70を繋ぐ廃油管4
4を備えてなるものである。
【0039】上記冷却分離槽排液筒34は、筒体34a
を洗浄液中に浸漬した部分と同容積の洗浄液を排液する
ものであり、上記筒体34aの断面積は冷却槽30の断
面積の約1/3〜1/4に設定されている。なお、上記
冷却分離槽排液筒14には、排出量をコントロールする
排液筒リミットスイッチ35が設けられている。また、
冷却分離槽30内の温度を測定するために冷却分離槽温
度計36がその下部に設けられている。
【0040】上記冷却分離槽バイパス管42aは、冷却
分離槽溢流室30cの下部と返送管42とを連結するも
のである。一方、上記冷却分離槽溢流室30c内で開口
し、上記浄化液返送弁(3方弁)43から分岐した冷却
分離槽溢流管42bの高さは、冷却分離槽溢流壁30a
の上端より低く、例えば3〜5mm低く設定している。
また、抽出槽30の下部から後述のリンス槽60に浄化
された溶剤水溶液は移送41,42を介して移送してい
る。
【0041】[水槽50の構成]上記水槽50には、水
槽液位計51が設けられており、水槽水供給管52を介
して水源(市水)と連結しており、水槽水供給弁53で
水位を調節している。なお、54及び55は、水槽50
から抽出槽30に水を供給する抽出槽水供給管及び抽出
槽水供給弁である。
【0042】[リンス槽60の構成]上記リンス槽60
は還流ポンプ63及び還流弁64を介して上記洗浄装置
100に戻る還流管73を備えてなるものである。
【0043】また、上記リンス槽60には、リンス槽液
位計61が設けられており、リンス槽60から洗浄装置
に戻る還流管62,還流ポンプ63,還流弁64を介し
て必要に応じて洗浄装置100に洗浄液を戻すようにし
ている。
【0044】[廃油槽70の構成]上記廃油槽70は、
冷却分離溢流槽10bや配管内に残った液をドレン管7
1を介して廃油を集めるものである。なお72は要所に
設けられた手動弁である。
【0045】次に上記構成の2相分離した溶剤水溶液に
よる洗浄装置の汚染洗浄液の処理方法及び装置の作用を
説明する。
【0046】図2に示した実施の形態では、洗浄水とし
て例えばジエチレングリコールモノエチルアセテート等
の多価アルコール誘導体を用いており、温度によって濃
度の異なる2相の水溶液に分離する溶剤による油性汚れ
の機械部品等の洗浄装置(図示せず)と組合わせて使用
するものである。
【0047】I.冷却分離工程(冷却分離槽10での作
用) (1)汚染洗浄液の冷却分離槽10への注入 冷却分離槽10内では汚染油分散防止弁12を閉じ、油
と洗浄液が2層になって液位計13のセンサL位置まで
残っている(図5中のA参照)。図示省略の洗浄装置で
洗浄工程が終了した後、冷却分離槽10の汚染液受入弁
20を開き、汚染液受入管19を通して、洗浄装置から
洗浄装置付属の図示省略のポンプによって汚染洗浄液
(温度は例えば60℃程度)を、液位計13のセンサM
位置まで注入する(図4中のB参照)。このとき安全の
ため分離油移送弁25は開いており更に汚染洗浄液をく
み上げすぎた時の警報表示のためにセンサHが存在す
る。センサM位置がONすると汚染液受入弁20が閉じ
注入動作は終了する。
【0048】(2)汚染油の分離 次いで冷却分離槽10内では、汚染液を攪拌ビータ11
をゆっくり上下動させて攪拌し、微粒の汚染油(溶剤と
の結合したもの)を互いに結合させて大きく成長させな
がら、冷却器18に水を通して冷却し温度計16の指示
値が所定値(例えば30℃程度)になるまで継続し、所
定値に達したら攪拌ビータ11を停止する。この温度で
は濃度の大きい第2相水溶液が減じ、溶剤は汚染油から
離れて濃度の小さい第1相水溶液に移り、汚染油は残留
油とともに上層に浮上する。(図4中のB斜線部分参
照)
【0049】(3)汚染油の排出と浄化水溶液の返送 分離槽排液筒14の筒体14aを下げて汚染液中に浸漬
すると共に、分離油移送弁25を閉じ、排液筒リミット
スイッチ15がONするまで下降させると、円筒体14
aの浸漬に対応して冷却分離槽10内の表面液位は上昇
する。表面液位の上昇途中に液位計13のセンサH位置
がONすると、汚染油分散防止弁12を開き、浄化液返
送弁(3方弁)23を切換えて返送管21と溢流管22
bを連通して浄化水溶液80を溢流管22bから溢流室
10cに流出させると共に、上層の汚染油は溢流壁10
aを越えて溢流槽10bに流入する(図4中のC参
照)。溢流槽10b内の冷却分離槽溢流液位計17がO
Nすると、汚染油81は分離油移送弁25を開いて分離
された汚染油は抽出槽30に注入される(この時、分離
油分散防止弁32は閉じられている。)。また、汚染油
分散防止弁12を開き、浄化液返送弁23を返送管22
側に切換えて、液位計13のセンサL位置がONするま
で下層の浄化された水溶液を洗浄装置に戻す。筒体14
aを実線の位置に戻すとともに、汚染油分散防止弁12
を閉じる。
【0050】II.抽出工程(抽出槽30での作用) (1)汚染油の抽出槽30への注入 抽出槽30内では分離油分散防止弁32が閉じ、油と洗
浄液が2層になって液位計33のセンサL位置まで残っ
ている(図5中のD参照)が、前述の第1工程の(3)
項の動作で抽出槽30内に汚染油が液位計33のセンサ
M位置がONするまで注入されると、分離油移送弁25
を閉じて注入を終了する。なお、汚染油の注入動作終了
までに、水槽50内には水槽水供給弁53を開き、市水
が注入されて水槽液位計51のセンサMの位置まで貯水
されている。
【0051】(2)抽出槽30への注水 水供給弁55が開いて抽出槽30内に水槽50から抽出
槽液位計33のセンサH位置がONするまで注水される
(図4中のE参照)。なお、水槽(リザーバ)50内に
は、水供給弁53を開き水源に繋がる水供給管52から
水槽液位計51のセンサM位置まで貯水されていて(図
4中のG参照)、抽出槽30に注入する水の量を充分満
たすと共に、使用毎にセンサH位置まで補充される。な
お、液位計51のセンサL位置は下限検知用、センサH
位置は過注入防止用である。
【0052】(3)抽出槽30内での溶剤の抽出 抽出槽液位計33のセンサH位置がONすると、水供給
弁55を閉にして汚染油と水の混合液を攪拌ビータ31
を強く上下動させて、所定時間、例えば1時間程度攪拌
しながら、ユニットクーラ38aによる冷却器38によ
って更に所定の低温(例えば20℃程度)まで温度を下
げ、低温によって汚染油と結合した溶剤を水側に置換し
て回収する。所定時間が経過後、次いで攪拌ビータ31
を所定の時間(例えば5分程度)停止して汚染油を浮上
させる。
【0053】(4)汚染油の排出と水溶液の移送 所定の時間が経過して油が浮上した後、抽出液排出弁
(3方弁)43を切換えて返送管41と溢流管42bを
連通するとともに、分離油分散防止弁32を開くと同時
に、排液筒34の筒体34aを下げて2層液中に浸漬
し、排液筒リミットスイッチ35がONするまで下降さ
せると、円筒体34aの浸漬に対応して抽出槽30内の
表面液位は上昇し、上層の汚染油(図4のF参照)は抽
出槽30の溢流壁30aより抽出槽溢流槽30bに流入
し廃油槽70に排出する。汚染油の下面液位は溢流管4
2bの高さによって調節される。
【0054】次いで抽出液排出弁(3方弁)43を移送
管42側に切換えて抽出槽30内の水溶液を移送管42
を経てリンス槽60に移送する。リンス槽60への排出
により抽出槽30の液位計33のセンサ位置LがONし
た時点で、分離油移送弁25を開、分離油分散防止弁3
2を閉とする。
【0055】(5)水溶液の返送と汚染油の排出 次いで、リンス槽60内に回収された水溶液を還流弁6
4を開き還流ポンプ63によって還流管62を通して、
洗浄装置に返送して適宜に使用し、また、廃油槽70に
集められた汚染油は適宜に排出管から排出する。
【0056】2相分離した浮上液排出方法及び装置は、
前述した2相分離溶剤水溶液による洗浄装置の汚染洗浄
液の処理方法及び装置の中で、図3,図4に示す冷却分
離槽10又は抽出槽30に適用された技術が該当するも
ので、従来例の図6〜図8に対する改善技術である。
【0057】本技術は浮上油等の上層の厚みが小さい場
合でも、排液筒14(34)の筒体34a(34a)を
液中に浸漬させて溢流させるので、溢流する上層の表面
積は小さく厚みは大きくなり、下層液の揺動や液位の変
化による影響を受けることなく、上層部のみの排出効率
を向上することができる。
【0058】
【発明の効果】以上、発明の実施の形態と共に説明した
ように、[請求項1]の発明によれば、温度により濃度
の異なる水溶液に2相分離する脱脂性溶剤水溶液を洗浄
液として用い、油脂汚れした被洗浄物を洗浄する洗浄装
置の汚染洗浄液の処理方法において、(1)油脂で汚れ
た汚染洗浄液を冷却分離槽に移して冷却するとともに、
ビータでゆるやかに攪拌して微粒の汚染油脂を結集成長
させて上層に浮上させる第1工程と、(2)上記工程で
上下2層に分離した液中に断面積が冷却分離槽の1/3
〜1/4の排液筒をゆっくり挿入して、上層の汚染油脂
の大部分を別の抽出槽に移送すると共に、下層の浄化さ
れた溶剤水溶液を上記洗浄装置に返送する第2工程と、
(3)抽出槽に移送された汚染油脂に水を添加し、ビー
タで強く攪拌し、クーリングユニットによる冷却器で上
記第1の工程より更に温度を下げ、汚染油脂と結合して
いる溶剤を添加水に移動した後、攪拌を止めて汚染油脂
を上層に浮上させる第3工程と、(4)上記工程で上下
2層に分離した液中に断面積が抽出槽の1/3〜1/4
の排液筒をゆっくり挿入して、上層の汚染油脂の大部分
を別の廃油槽に移送し、下層の浄化された溶剤水溶液を
リンス槽に移送した後、適宜に上記洗浄装置に戻す第4
工程とを有するので、断面積の大きい液槽中で、緩い攪
拌と冷却を行うので油の結集成長が促進され、油の排出
には比較的断面積の大きい排液筒を液中に挿入して溢流
させるので、溢流する油の表面積は小さく厚みは大きく
なるので、下層液の揺動や液位の変化による影響が少な
く、油の排出効率を向上することができる。
【0059】[請求項2]の発明によれば、請求項1に
おいて、第1工程の冷却分離槽と第3工程の抽出槽の洗
浄液の液温を夫々30℃,20℃に設定するので、汚染
洗浄液中の油の結集成長が促進され、また、油分からの
洗浄液の分離効率が向上する。
【0060】[請求項3]の発明は、温度により濃度の
異なる水溶液に2相分離する脱脂性溶剤水溶液を洗浄液
として用い、油脂汚れした被洗浄物を洗浄する洗浄装置
の汚染洗浄液の処理装置であって、槽の側面に溢流壁と
該溢流壁を取囲む溢流槽と溢流室とを備え、槽内の洗浄
液を攪拌する攪拌ビータと、上下動する排液筒と、槽の
下部に弁体を備えた汚染油分散防止弁と、槽の内部に冷
却器とを備えた冷却分離槽と、槽の側面に溢流壁と該溢
流壁を取囲む溢流槽と溢流室とを備え、槽内の洗浄液を
攪拌する攪拌ビータと、上下動する排液筒と、槽の下部
に弁体を備えた分離油分散防止弁と、槽の内部にユニッ
トクーラによる冷却器とを備えた抽出槽と、上記抽出槽
に水を供給するための水槽と、浄化された溶剤水溶液を
貯蔵するリンス槽と、汚染油を貯蔵する廃油槽の5つの
槽とを有してなるので、下層液を伴わずに油のみを的確
に排出することができるので、抽出層で添加する水の量
を少なくすることができ、使用エネルギーを低減でき、
また油のみ廃棄することができる。
【0061】[請求項4]の発明は、請求項3におい
て、上記冷却分離槽は上記洗浄装置から汚染洗浄液を受
入れる汚染洗浄液受入手段と、上記汚染油分散防止弁と
繋がる返送管と該返送管から3方弁を介して分岐し上記
溢流室に開口する溢流管及び溢流室から返送管に戻るバ
イパス管と、上記分離油移送弁を介して上記抽出槽と連
通する分離油移送管を有し、上記抽出槽は分離油分散防
止弁と3方弁を介してリンス槽と繋がる移送管と該3方
弁から分岐して溢流室に開口する溢流管及び溢流室から
上記移送管に戻るバイパス管と、水供給弁を介して水槽
と繋がる水供給管と、溢流槽と廃油槽を繋ぐ廃油管を有
し、上記リンス槽は還流ポンプ及び還流弁を介して上記
洗浄装置に戻る還流管を有するので、下層液を伴わずに
油のみを的確に排出することができる。
【0062】[請求項5]の発明によれば、請求項4に
おいて、冷却分離槽と抽出槽の排液筒の断面積が、夫々
の槽の断面積の1/3〜1/4に形成されているので、
溢流する上層の表面積は小さく厚みは大きくなり、下層
液の揺動や液位の変化による影響を受けることなく、上
層部のみの排出効率を向上することができる。
【0063】[請求項6]の発明においては、温度によ
り濃度の異なる水溶液に2相分離する洗浄液がジエチレ
ングリコールモノエチルアセテート等の多価アルコール
誘導体とするので、汚染油の分離が確実となる。
【0064】[請求項7]の発明は、槽内に2相分離し
た浮上液の排出分離方法において、該浮上液面に対して
槽の断面積の1/3〜1/4の断面積の排液筒を上方か
ら浸漬させて該浮上液を徐々に溢流することにより排出
分離するので、溢流する上層の表面積は小さく厚みは大
きくなり、下層液の揺動や液位の変化による影響を受け
ることなく、上層部のみの排出効率を向上することがで
きる。
【0065】[請求項8]の発明によれば、槽内に2相
分離した浮上液の排出分離装置において、該槽の断面積
の1/3〜1/4の断面積を有する排液筒を該浮上液の
液面に対して上下方向に浸漬及び脱出可能に備えたの
で、溢流する上層の表面積は小さく厚みは大きくなり、
下層液の揺動や液位の変化による影響を受けることな
く、上層部のみの排出効率を向上することができる。
【0066】また、本発明の装置は、構造が簡単なので
装置のコストを低減でき、また溶剤回収率が大きいので
ランニングコストの低減にも寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2液分離した浮上液の汚染洗浄液の処
理の概略図である。
【図2】本発明の2液分離した浮上液の抽出装置の系統
図である。
【図3】冷却分離層の実態縦断面図である。
【図4】冷却分離層の実態平面図である。
【図5】液面位置の説明図である。
【図6】従来の浮き油収集板式油水分離装置の側断面図
である。
【図7】従来の油付着ベルト式油水分離装置の斜視図で
ある。
【図8】フロートによる移動溢流壁式油水分離装置の側
断面図である。
【図9】従来の脱脂洗浄方法を実施するための説明図で
ある。
【符号の説明】
10 冷却分離槽 10a 冷却分離槽溢流壁 10b 冷却分離槽溢流槽 10c 冷却分離槽溢流室 11 冷却分離槽攪拌ビータ 11a 円板 12 汚染油分散防止弁 13 冷却分離槽液位計 14 冷却分離槽排液筒 16 冷却分離槽温度計 18 冷却分離槽冷却器 19 汚染洗浄液受入管 20 汚染洗浄液受入弁 21 返送管 22 返送管 22a 冷却分離槽バイパス管 22b 冷却分離槽溢流管 23 浄化液返送弁(3方弁) 24 分離油移送管 25 分離油移送弁 30 抽出槽 30a 抽出槽溢流壁 30b 抽出槽溢流槽 30c 抽出槽溢流室 31 分離液攪拌ビータ 32 分離油分散防止弁 33 抽出槽液位計 34 抽出槽排液筒 38 抽出槽冷却器 38a ユニットクーラ 41 移送管 42 移送管 42a 抽出槽バイパス管 42b 抽出槽溢流管 43 浄化液返送弁(3方弁) 44 廃油管 50 水槽 52 水槽水供給管 53 水槽水供給弁 54 水供給管 55 水供給弁 60 リンス槽 62 還流管 63 還流ポンプ 64 還流弁 70 廃油槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/40 C02F 1/40 A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度により濃度の異なる水溶液に2相分
    離する脱脂性溶剤水溶液を洗浄液として用い、油脂汚れ
    した被洗浄物を洗浄する洗浄装置の汚染洗浄液の処理方
    法において、 (1)油脂で汚れた汚染洗浄液を冷却分離槽に移して冷
    却するとともに、ビータでゆるやかに攪拌して微粒の汚
    染油脂を結集成長させて上層に浮上させる第1工程と、 (2)上記工程で上下2層に分離した液中に断面積が冷
    却分離槽の1/3〜1/4の排液筒をゆっくり挿入し
    て、上層の汚染油脂の大部分を別の抽出槽に移送すると
    共に、下層の浄化された溶剤水溶液を上記洗浄装置に返
    送する第2工程と、 (3)抽出槽に移送された汚染油脂に水を添加し、ビー
    タで強く攪拌し、クーリングユニットによる冷却器で上
    記第1の工程より更に温度を下げ、汚染油脂と結合して
    いる溶剤を添加水に移動した後、攪拌を止めて汚染油脂
    を上層に浮上させる第3工程と、 (4)上記工程で上下2層に分離した液中に断面積が抽
    出槽の1/3〜1/4の排液筒をゆっくり挿入して、上
    層の汚染油脂の大部分を別の廃油槽に移送し、下層の浄
    化された溶剤水溶液をリンス槽に移送した後、適宜に上
    記洗浄装置に戻す第4工程と、を有することを特徴とす
    る汚染洗浄液の処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 第1工程の冷却分離槽と第3工程の抽出槽の洗浄液の液
    温を夫々30℃,20℃に設定することを特徴とする汚
    染洗浄液の処理方法。
  3. 【請求項3】 温度により濃度の異なる水溶液に2相分
    離する脱脂性溶剤水溶液を洗浄液として用い、油脂汚れ
    した被洗浄物を洗浄する洗浄装置の汚染洗浄液の処理装
    置であって、 槽の側面に溢流壁と該溢流壁を取囲む溢流槽と溢流室と
    を備え、槽内の洗浄液を攪拌する攪拌ビータと、上下動
    する排液筒と、槽の下部に弁体を備えた汚染油分散防止
    弁と、槽の内部に冷却器とを備えた冷却分離槽と、槽の
    側面に溢流壁と該溢流壁を取囲む溢流槽と溢流室とを備
    え、槽内の洗浄液を攪拌する攪拌ビータと、上下動する
    排液筒と、槽の下部に弁体を備えた分離油分散防止弁
    と、槽の内部にユニットクーラによる冷却器とを備えた
    抽出槽と、上記抽出槽に水を供給するための水槽と、浄
    化された溶剤水溶液を貯蔵するリンス槽と、汚染油を貯
    蔵する廃油槽の5つの槽とを有してなることを特徴とす
    る汚染洗浄液の処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 上記冷却分離槽は、上記洗浄装置から汚染洗浄液を受入
    れる汚染洗浄液受入手段と、上記汚染油分散防止弁と繋
    がる返送管と該返送管から3方弁を介して分岐し上記溢
    流室に開口する溢流管及び溢流室から返送管に戻るバイ
    パス管と、上記分離油移送弁を介して上記抽出槽と連通
    する分離油移送管を有し、 上記抽出槽は、分離油分散防止弁と3方弁を介してリン
    ス槽と繋がる移送管と該3方弁から分岐して溢流室に開
    口する溢流管及び溢流室から上記移送管に戻るバイパス
    管と、水供給弁を介して水槽と繋がる水供給管と、溢流
    槽と廃油槽を繋ぐ廃油管を有し、 上記リンス槽は、還流ポンプ及び還流弁を介して上記洗
    浄装置に戻る還流管を有することを特徴とする汚染洗浄
    液の処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 冷却分離槽と抽出槽の排液筒の断面積が、夫々の槽の断
    面積の1/3〜1/4に形成されていることを特徴とす
    る汚染洗浄液の処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において、 温度により濃度の異なる水溶液に2相分離する洗浄液が
    ジエチレングリコールモノエチルアセテート等の多価ア
    ルコール誘導体であることを特徴とする汚染洗浄液の処
    理装置。
  7. 【請求項7】 槽内に2相分離した浮上液の排出分離方
    法において、 該浮上液面に対して槽の断面積の1/3〜1/4の断面
    積の排液筒を上方から浸漬させて該浮上液を徐々に溢流
    することにより排出分離することを特徴とする浮上液の
    排出分離方法。
  8. 【請求項8】 槽内に2相分離した浮上液の排出分離装
    置において、 該槽の断面積の1/3〜1/4の断面積を有する排液筒
    を該浮上液の液面に対して上下方向に浸漬及び脱出可能
    に備えたことを特徴とする浮上液の排出分離装置。
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