JP3805085B2 - 部品洗浄機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械加工後の小物部品から油や切粉等の汚染物を水又は洗浄液にて洗浄・除去するための部品洗浄機に関し、特に長期間の循環洗浄が可能な部品洗浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被洗浄物にノズルから水又は洗浄液(以下、単に「洗浄液」という)を噴射して洗浄を行う部品洗浄機としては、洗浄室の下方に洗浄液タンクを設け、洗浄液を循環使用する形式のものが知られている(特開昭56−33071号公報、特開昭56−67569号公報、実開平6−34781号公報参照)。
【0003】
このような従来の部品洗浄機においては、洗浄液の汚れ具合が所定のレベルに達したら、系内の洗浄液を廃棄し新たな洗浄液に交換する方法を採っていた。尚、洗浄液の交換頻度を減らすべく洗浄室から洗浄液タンクへの洗浄液移送ラインに金網を配し、固形汚染物を取り除くことは行われていた。しかし、洗浄液の循環使用に伴って油分はエマルジョン化するので油による洗浄液の汚染についてはこのような方法では対処し得ず、洗浄液の交換頻度は油による汚染の程度を基準として行わざるを得なかった、というのが現状である。
【0004】
尚、本発明者等はこのような油による汚染に対処すべく洗浄廃液を浮上式の油水分離装置にて浄化することを試みたが、該油水分離装置は洗浄機に比し大型設備故、洗浄機に組み込むことは不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の洗浄機を格別大型化することなく長期間の循環洗浄が可能な部品洗浄機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した目的を達成せんとしてなされたもので、洗浄室と;油分離タンクと;洗浄液タンクと;回収油タンクと;該洗浄液タンクから該洗浄室に洗浄液を移送する洗浄液移送手段と;該洗浄室から該油分離タンクに洗浄廃液を移送する洗浄廃液移送手段と;気液混相流発生手段と;界面活性剤の投入手段と;からなる部品洗浄機であって、該油分離タンク、該洗浄液タンク及び該回収油タンクが該洗浄室の下方にそれぞれ仕切り壁を介して配置されたものであり、該油分離タンクと該洗浄液タンクとの間の仕切り壁がその底部に開口部を有するものであり、該油分離タンクと該洗浄液タンクとの間の仕切り壁がその上部に切り欠き部を有するものであり、該気液混相流発生手段が該油分離タンクの底部近傍、該油分離タンクと該洗浄液タンクとの間の仕切り壁に添って配されたノズルであって、加圧水をノズルからその軸線方向に放出することにより該ノズル内部に設けられた第1拡径部に発生する負圧によって該第1拡径部に空気を、該ノズル内部に加圧水進行方向であって該第1拡径部に隣接して設けられた第2拡径部に発生する負圧によって洗浄廃液を、それぞれ吸引し、該吸引された空気をその中に微細気泡として含有する気液混相流を放出するノズルであり、該界面活性剤の投入手段が該油分離タンクにその出口を有するものである;ことを特徴とする。
【0007】
ここで、前記の洗浄液移送手段としては、そのサクションを該洗浄液タンクと、そのデリバリを該洗浄室に配された洗浄手段と、それぞれ連結された水ポンプを用いるのが好ましい。該洗浄手段としてノズルを用いるので何らかの加圧手段を必要とするし、また市場からの入手が容易であるからである。また、前記の洗浄廃液移送手段としては、該洗浄室と該油分離タンクとにその端部をそれぞれ開口する管状体を用いるのが好ましい。該洗浄室は該油分離タンクより上方に配されているので洗浄廃液の移送原動力として重力を利用できるからである。尚、該洗浄室で、該洗浄室内に収容された被洗浄物に直接洗浄液を噴射して洗浄を行う「空中洗浄」に加え、被洗浄物を洗浄液中に浸漬しつつ洗浄を行う「液中洗浄」も行い得るようにするため、該管状体の一端を該洗浄室の底面より所定長さ分上方に延伸させておく、すなわち該洗浄室を所望水深の液溜りとし得るオーバーフロー型の管状体を用いるのが好ましい。尚、「空中洗浄」時には該洗浄室内に洗浄廃液を滞留させる必要がないので、該洗浄室の底面には該管状体に加えドレンを兼ねた開閉可能な開口を設けておくことが実際的である。更に、該管状体の他端の下方に該ドレン兼用開口からの洗浄廃液をも受け入れ可能な大きさの金網を設けておくことが実際的である。固形汚染物は前記の洗浄液移送手段及び前記の気液混相流発生手段への加圧水供給手段としての水ポンプに機械的ダメージを与える恐れがあるため、該水ポンプに吸水される前に除去しておくことが好ましいからである。尚、該気液混相流発生手段にとって該固形汚染物は、構造上の配慮(後述のように、該気液混相流発生手段は単なるノズルであり、該ノズル内の流路には該固形汚染物の停滞を起こさせるような部分がない)のため特に障害とはならない。
【0008】
また、前記の気液混相流発生手段に供給される加圧水は、前記の洗浄液タンク又は前記の油分離タンクにそのサクションを連結された水ポンプにて供給することが好ましい。加圧水故何らかの加圧手段を必要とするし、また市場からの入手が容易であるからである。尚、該サクションの連結先、すなわち加圧水の水源としては、該気液混相流発生手段にとってその構造から加圧水中の油分含有の有無は制限要素とならないため、該洗浄液タンク(その中にあるのは“油分を除去された又は油分濃度が低い洗浄液”である)、該油分離タンク(その中にあるのは“洗浄液と油とのエマルジョン又は油分濃度が高い洗浄液”である)のいずれでもよい。好ましくは、該洗浄液タンクである。該気液混相流発生手段はその配置により該油分離タンクの中の液に所望の流れを起こさせるので、更なる液流れの発生手段はない方が該油分離タンクの設計上有利であるからである。
【0009】
尚、前記の気液混相流発生手段は、洗浄廃液に含まれる油分を該手段にて作られる微細な気泡にて界合・浮上させるためのもの故、該手段に供給される加圧水及び気液混相流発生手段に吸引される洗浄廃液と空気の量はそれぞれ適正なバランスにて運転される必要がある。具体的には、それらの比として、10 l/min:5 l/min:0.3 Nl/min 〜40 l/min:30 l/min:4.5 Nl/min である。吸引される水の量が30 l/min−水/40 l/min−加圧水より大の場合には、油水分離タンク内の液流れが乱れるので油水分離が困難になるし、5 l/min−水/10 l/min−加圧水より小の場合には、分離効率が悪くなる。また吸引される空気の量が4.5 Nl/min −空気/40 l/min−加圧水より大の場合には、生成する気泡が粗大となって油水分離が困難になるし、0.3 Nl/min −空気/10 l/min−加圧水より小の場合には、油分浮上媒体としての気泡が少なくなって分離効率が悪くなる。
【0010】
また、前記の気液混相流発生手段を用いた油水分離においては被処理液に微量の界面活性剤を共存させておくことが効果的であり、その濃度は前記の洗浄液タンクから前記の洗浄室への洗浄液の移送量基準で0.01〜0.1ppmである。界面活性剤の濃度が0.1ppmを越えるとエマルジョンの形成を助長し油水分離が困難になるし、0.01ppm未満では界面活性剤の添加効果が小さく分離効率が悪くなる。尚、界面活性剤としては、好ましくは陽イオン系、非イオン系又は両性のものが使用される。陽イオン系の界面活性剤としては、脂肪族又は芳香族第四級アンモニウム塩、複素環第四級アンモニウム塩、脂肪族アミン塩が使用できる。脂肪族第四級アンモニウム塩としては、例えばアルキルトリメチルアンモニウムクロライド等が使用でき、芳香族第四級アンモニウム塩としては、例えばアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等が使用でき、複素環第四級アンモニウム塩としては、例えばアルキルイミダゾリニウムクロライド等が使用でき、脂肪族アミン塩としては、例えばポリオキシエチレンアルキルアミン等が使用できる。また、非イオン系の界面活性剤としては、エーテル型(例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル等)、エステル型(例えばポリエチレングリコール脂肪酸エステル等)、エーテルエステル型(例えばポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等)、含窒素型(例えばポリオキシエチレンアルキルアミン等)が使用できる。両性界面活性剤としては、イミダゾリニウムベタイン(例えば2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン)、カルボキシベタイン型(例えばアルキルジメチルベタイン)が使用できる。更に消泡剤としては、アルキル変性ポリシロキサン(例えばジメチルポリシロキサン等)、高級アルコール(例えばオクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール等)、ジイソオクチルエーテル等が使用できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその一実施例を示した図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の装置の全体を示した斜視図である。
ここで、符号1は部品洗浄機、10は洗浄室、20は油分離タンク、30は洗浄液タンク、40は回収油タンク、50は洗浄液移送手段としての水ポンプ、60は洗浄廃液移送手段、70は気液混相流発生手段である。尚、界面活性剤の投入手段は図示していないが、油分離タンク20にその投入口(該投入口の上流に流量調整用のバルブを設ける。尚、該バルブは手動弁であってもよいし、水ポンプ51のデリバリー配管に設けた流量計より流量信号を受け界面活性剤水溶液の投入量をコントロールさせる制御弁としてもよい。また、その投入パターンは連続であってもよいし、パルス投入であってもよい)を有する筒体に水溶液の形で保管するものが例として挙げられる。
【0013】
図示の通り、油分離タンク20、洗浄液タンク30及び回収油タンク40は、洗浄室10の下方に配されている。
【0014】
洗浄室10は水密閉鎖可能な箱であり、その内部底面には、被洗浄物を収容したバスケットをその上に載置し図示しないモーターにて回転する受け台11と該受け台の下方より該バスケットに向けて洗浄液を噴射し得る複数のノズル12(「液中洗浄」用である)が、それぞれ配されており、その内部左側方の壁面には該バスケットに向けて洗浄液を噴射し得る複数のノズル13(「空中洗浄」用である)及びノズル群14を有する配管が配されている。符号61は、その一端を洗浄室10の底面より所定長さ上方に延伸した位置に、その他端を該洗浄室の底面を貫通し、洗浄廃液中の固形汚染物を分別するための金網63(油分離タンク20の水面より上方であって、該洗浄室の底面より下方に配されている)の上方位置に、それぞれ有する洗浄廃液移送手段としてのオーバーフロー管であり、一方、符号62は、該洗浄室の底面に穿たれた開閉可能な開口(図示ではその一端を該洗浄室の底面に開口し、その他端を該金網の上方に開口する管であって、該管の適当な位置に液の流通を許容・遮断可能な弁が設けられた管)である。尚、洗浄廃液は、「空中洗浄」時には、液の流通を許容する状態にされた該開口を通って、「液中洗浄」時には、該開口は液の流通を遮断する状態にされるので該オーバーフロー管を通って、それぞれ洗浄室10から油分離タンク20に重力にて移送される。
【0015】
一方、洗浄室10の下方に配されている油分離タンク20、洗浄液タンク30及び回収油タンク40の配置上の相互関係であるが、図2(前記の3つのタンクの配置関係を示すことを目的として作成されたものであり、これらのタンク群の上方に配される洗浄室10及び該洗浄室と該タンク群との連絡システムについては省略。また各タンクに設けられる各機器についても主要なものを除き省略)に示す通り、それぞれ仕切り壁21,31を介して隣接配置されたものであり、該油分離タンクと該洗浄液タンクとの間の仕切り壁21の底部には油分を分離・除去された洗浄液が該油分離タンクから該洗浄液タンクへ流出可能な開口部22(開口面積は、それを通過する浄化された洗浄廃液の流量に応じ適宜定めればよい。)が設けられており、一方、該仕切り壁の上部(図2(C)において左側)には洗浄廃液から分離・除去された油分が該油分離タンクから該洗浄液タンクに流出し得る切り欠き部23(該油分離タンクの水面上に浮上せしめられた油分を集約して該洗浄液タンクに移すことがその目的故、その底部を堰とする態様とする必要はない)が設けられている。好ましくは、該洗浄液タンクには該切り欠き部の右端(図2(C)において右側)にてそれに直交する仕切り壁41(その底部には、洗浄液が流通し得る開口−図示せず−を設けておく)を設け、この仕切り壁31と仕切り壁41と該切り欠き部及び該切り欠き部と対向する該洗浄液タンクの壁面にて囲まれた空間には、該油分離タンクから該切り欠き部を介して流出してくる油分に充分な滞留時間を与えつつ該油分から更に水分を除去するための液面掻き取り具、例えばオイルスキマー等を設ける(該油分は該液面掻き取り具にて該切り欠き部より離れる方向に掻き寄せられ、該方向の末端に設けた堰を越えて仕切り壁31(実質的には壁である)を介して該洗浄液タンクに隣接配置された回収油タンク40に流出する)。図示では、該回収油タンクは、該洗浄液タンクの外に独立したタンクとして配されているが、空間配置が許容するかぎりにおいて、該切り欠き部のある位置で仕切り壁21を介して該油分離タンクと、また仕切り壁41を介して該洗浄液タンクと、それぞれ隣接するように配置されたもの、すなわち該洗浄液タンクの液面掻き取り具を配した液面を有する空間をその役に当ててもよい。ここで、該油分と更に分けられた水分は仕切り壁41の開口を通って開口22と連通する側の該洗浄液タンクに水位差にて移動する。
【0016】
更に、該油分離タンクの底部近傍であって仕切り壁21に添って配されたノズル様器具70が気液混相流発生手段である(このような配設位置とすることにより、該油分離タンク内に旋回流(図2(A)の矢印がそれである)が形成されるので、該油分離タンクには洗浄廃液の攪拌手段を別途設ける必要がない)。この気液混相流発生手段は、図3に示すように別途設けた加圧水供給手段としての水ポンプ71(本実施例では、サクションは洗浄水タンク30に連結されている)からその入口72に供給される加圧水をその出口73からその軸線方向に放出することにより、先ず該ノズル内部に設けられた第1拡径部74に発生する負圧(加圧水流路の縮小→拡大によって発生。因に、径:C<径:Bである)によって空気導入口75(ここには油分離タンク20の外部にその一端を開口する管路の他端が連結されている)から空気を吸引し第1の気液混相流(実質的に該空気の大半は加圧水中に溶解せしめられている)を形成せしめ、次いで該第1の気液混相流が該ノズル内部を軸方向に進行し該第1拡径部に隣接して設けられた第2拡径部76に発生する負圧(加圧水流路の縮小→拡大によって発生。因に、径:B<径:Aである)によって液体導入口77(この口は油分離タンク20内に開口)から該油分離タンク内の洗浄廃液を吸引し該第1の気液混相流に該洗浄廃液が混合された第2の気液混相流(実質的に該空気は加圧水中に溶解せしめられている)を形成せしめ、該第2の気液混相流を該出口から油分離タンク内に放出することによって該空気を微細気泡となすものである。
【0017】
前記の気液混相流発生手段70に吸引された空気は微細気泡として放出されるため洗浄廃液中の油分と界合し、該油分を油滴として油分離タンク20の液面に向かって浮上させるのである(この浮上した油分は切り欠き部23を通って水位差にて洗浄液タンク30に流出し、一方、浄化された洗浄廃液は開口部22を通って水位差にて洗浄水タンク30に流出する。尚、該浄化された洗浄廃液は洗浄液として洗浄液移送手段としての水ポンプ50にて洗浄室10内の所要ノズル群に供給される)。
【0018】
ここで、前記の油分離タンク20に界面活性剤投入手段(図示せず)を介して投入される界面活性剤は前記の気液混相流発生手段70に吸引された空気の微細気泡化に資するので、単なる空気を利用した加圧浮上法に比し、油分と水との分離効率は向上する。
【0019】
次に、本発明の装置の能力を検証した結果について述べる。
【0020】
試験
1.油分離タンク20(395w× 1200L×375D)に水道水200リットルを注水;
2.該水道水が、洗浄液移送用の水ポンプ50(以下、「洗浄液ポンプ」という)→洗浄室20→オーバーフロー管61→油分離タンク20→洗浄液タンク30(345w×450L×375D)→洗浄液ポンプ50の順で循環する系統(洗浄廃液移送手段の一つとしての開口63は閉)を形成;
3.洗浄液ポンプ50を起動(流量:120 l/minにセット)
【0021】
4.加圧水供給用の水ポンプ71を起動;
5.気液混相流発生装置70(外径:21.7mm, 外長:250mm)の液体導入口77に取りつけたビニールホースから切削油(出光興産製ダフニーカットST−30)を62.5g吸引させた後、該ビニールホースを油分離タンク20内に水没させ、しばらくこの状態を継続(空気導入口75は閉。結果として該油分離タンク内に切削油と水道水からなるエマルジョンが形成される);
6.界面活性剤(アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)を系内保有水量基準で15ppm添加;
7.空気導入口75を外気に開放(加圧水流量:20 l/min、洗浄廃液の吸引量:15 l/min、空気の吸引量:1.5 l/minにセット);
8.前記の切削油を操作5と同様の要領にて15分おきに投入(尚、液温は、油分離タンク20内に投入した電気ヒーター(図示せず)にて50℃にキープ);
【0022】
9.1時間おきに油分離タンク20内の液の油分濃度を計測(採取場所:油分離タンク20の底部、採取液量:100ml/回、計測法:採取液を95℃で蒸発せしめた残分を重量法にて計測)
【0023】
10.比較のために、界面活性剤の添加なし、15分おきのエマルジョン形成操作時以外は気液混相流発生装置70の運転を停止、の条件にて前記1〜9の操作を行った。
【0024】
試験開始後4時間までの油分濃度の変化を図4に示す。同図に示す通り、本発明の装置によれば、洗浄液中の油分濃度の増加を抑制することができる。
【0025】
試験2
次に実際の被洗浄物を用い連続運転時の能力を検証した。条件は下記の通りである。
▲1▼ 被洗浄物:自動車部品(付着油の種類:出光興産製ダフニーカットST−30)
▲2▼ 洗浄液:水道水
▲3▼ 洗浄による油分の混入量:450〜500g/日(系内保有水量基準で1500〜1700ppm相当)
▲4▼ 洗浄液ポンプ50の流量及び気液混相流発生装置70の各流量の設定値:試験1に同じ
▲5▼ 洗浄液の温度:45℃にキープ(方法は試験1に同じ)
▲6▼ 界面活性剤(種類は試験1に同じ)の添加量:15ppm/日(濃度の基準は試験1に同じ)
▲7▼ 油分濃度の計測:試験1に同じ。但し、頻度は適宜
【0026】
3ヶ月間の油分濃度の変化を図5に示す。同図に示す通り、自然蒸発及び分析のための持ち出し分の補給を除き、3ヶ月間洗浄液の交換なしで洗浄することができた。因に、フィルターによる汚染物除去を行っている従来の装置では、わずか2日後に洗浄液中の油分濃度が約3000ppmに達してしまった。
【0027】
試験3
被洗浄物をバネ部品(付着油の種類:ジャパンエナジー製ライタス68及び三菱石油製R068;洗浄による油分の混入量:系内保有水量基準で14500ppm相当)としたこと、洗浄液を水道水+洗浄剤(パーカーコーポレーション製PKー4170H)6%としたこと及び洗浄液の温度を50℃にキープしたことを除き試験2と同様にして連続運転時の能力を検証した。
【0028】
結果を図6に示す。油分濃度の計測法として試験2と同様の方法にて行ったため採取液の蒸発残分中には洗浄剤成分も含まれることになるが、同図に示す通り、油分濃度は22日間ほぼ一定であり、本発明の装置によれば洗浄液の交換なしで長期の洗浄作業が行い得ることを確認した。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明の装置によれば、従来の装置とほぼ同等の容量の装置にて洗浄液の交換頻度を大幅に低減できるので生産性が向上すると共に、廃液量の大幅な低減は廃液処理コストの大幅な低減にもなり、また洗浄液の汚染物濃度を一定レベル以下に保てるので被洗浄物の品質が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の一実施例の全体構成を示す部分切り欠き斜視図である。
【図2】本発明の装置の一実施例のタンク群の配置関係を示す図であり、Aは平面図、Bは左側面図、Cは正面図である。
【図3】本発明の装置の気液混相流発生手段の構造を示す断面図である。
【図4】本発明の装置の短期性能を示す図である。
【図5】本発明の装置の長期性能を示す図である。
【図6】本発明の装置の別の長期性能を示す図である。
【符号の説明】
10…洗浄室
20…油分離タンク
30…洗浄液タンク
40…回収油タンク
50…洗浄液移送手段
60…洗浄廃液移送手段
70…気液混相流発生手段

Claims (5)

  1. 洗浄室と;油分離タンクと;洗浄液タンクと;回収油タンクと;該洗浄液タンクから該洗浄室に洗浄液を移送する洗浄液移送手段と;該洗浄室から該油分離タンクに洗浄廃液を移送する洗浄廃液移送手段と;気液混相流発生手段と;界面活性剤の投入手段と;からなる部品洗浄機であって、該油分離タンク、該洗浄液タンク及び該回収油タンクが該洗浄室の下方にそれぞれ仕切り壁を介して配置されたものであり、該油分離タンクと該洗浄液タンクとの間の仕切り壁がその底部に開口部を有するものであり、該油分離タンクと該洗浄液タンクとの間の仕切り壁がその上部に切り欠き部を有するものであり、該気液混相流発生手段が該油分離タンクの底部近傍、該油分離タンクと該洗浄液タンクとの間の仕切り壁に添って配されたノズルであって、加圧水をノズルからその軸線方向に放出することにより該ノズル内部に設けられた第1拡径部に発生する負圧によって該第1拡径部に空気を、該ノズル内部に加圧水進行方向であって該第1拡径部に隣接して設けられた第2拡径部に発生する負圧によって洗浄廃液を、それぞれ吸引し、該吸引された空気をその中に微細気泡として含有する気液混相流を放出するノズルであり、該界面活性剤の投入手段が該油分離タンクにその出口を有するものである;ことを特徴とする部品洗浄機。
  2. 前記の洗浄液移送手段が、そのサクションを該洗浄液タンクと、そのデリバリを該洗浄室に配された洗浄手段と、それぞれ連結された水ポンプであり、前記の洗浄廃液移送手段が、該洗浄室と該油分離タンクとにその端部をそれぞれ開口する管状体であって、該洗浄室を所望水深の液溜りとし得るオーバーフロー型の管状体である請求項1記載の部品洗浄機。
  3. 前記の気液混相流発生手段に供給される加圧水が前記の洗浄液タンク又は前記の油分離タンクにそのサクションを連結された水ポンプにて供給されるものである請求項1又は2記載の部品洗浄機。
  4. 前記の気液混相流発生手段が、その手段に供給される加圧水及び気液混相流発生手段に吸引される洗浄廃液と空気の量比として10 l/min:5 l/min:0.3 Nl/min 〜40 l/min:30 l/min:4.5 Nl/min の範囲で運転されるものである請求項1乃至3のいずれか一に記載の部品洗浄機。
  5. 前記の界面活性剤の投入手段が、前記の洗浄液タンクから該洗浄室への洗浄液の移送量基準で0.01〜0.1ppmの範囲で運転されるものである請求項4に記載の部品洗浄機。
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