JP2000353865A - 配線基板の導体層形成工程の検査方法 - Google Patents

配線基板の導体層形成工程の検査方法

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JP2000353865A
JP2000353865A JP11163739A JP16373999A JP2000353865A JP 2000353865 A JP2000353865 A JP 2000353865A JP 11163739 A JP11163739 A JP 11163739A JP 16373999 A JP16373999 A JP 16373999A JP 2000353865 A JP2000353865 A JP 2000353865A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 導体層形成工程における電気的不良の原因究
明が可能な配線基板の導体層形成工程の検査方法。 【解決手段】 テスト絶縁層12,13上に、断線テス
ト部21A,22A、チエックパッド21B,21B
2,22B1,22B2、小型化長径部21C,22
C、短絡テスト部21D,22D、並行小型化長尺部2
1E,22Cを有する第1テスト配線層21及び第2テ
スト配線層22を含むテスト導体層23を形成し、チエ
ッパッド間の導通を調べ、断線不良、短絡不良及び絶縁
不良の有無を検知する。電気的不良品及びその不良部位
を容易に発見することができるので、電気的不良の原因
究明やその対策の効果の評価が容易にでき、テストエッ
チングレジスト層を除去せずに残すことで、電気的不良
の原因をより容易に判別できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板の導体層
を形成する導体層形成工程を検査する検査方法に関し、
特に、導体層に生じる電気的不良を容易に予測したり、
工程改善の効果を容易に確認することのできる配線基板
の導体層形成工程の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、配線基板の導通検査は、一般
的には、次のようにして行われている。即ち、配線基板
に形成された接続パッドやハンダバンプ、あるいは配線
基板に立設された入出力端子としてのピンなどに、プロ
ーブピンを当接させる。そして、配線抵抗を測定した
り、プローブピン間の絶縁抵抗を測定することにより、
配線基板の配線層に生じた断線や短絡などの電気的不良
を検査する。つまり、配線基板を製造した後に、形成さ
れた入出力端子等を用いて、配線層の断線や配線層同士
の短絡などの電気的検査を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな検査方法では、プローブピンの接触が可能な入出力
端子が形成されるまで、従って一般には、配線基板が完
成あるいはほぼ完成した状態になるまで検査をすること
ができない。入出力端子以外の部分では、寸法が小さい
(幅が細い)などにより、プローブピンを当接させるこ
とが難しい上、プローブピンで配線層を傷つけてしま
い、却って不具合を生じる可能性があるからである。ま
た、配線基板の製造において、導体層形成工程で製造さ
れる導体層は、通常多数の配線層を含み、また、配線層
同士が電気的に複雑に繋がっていることが多く、各配線
層毎に検査するのは難しい。特に配線層と絶縁層とが順
に複数層積層された配線基板では、各導体層を製造する
度に、各導体層毎に導通検査をすることになるが、これ
は困難である。
【0004】従って、配線基板の製造時に、導体層を形
成する工程で不具合が起こって配線層に電気的不良を生
じたとしても、引き続き配線基板を製造してほぼ完成し
た状態にしないと、その電気的不良を見つけ出すことが
できない。即ち、製造中に不具合が生じているにも拘わ
らず、ほぼ最後まで製造しなければならないので、付加
価値のついた状態で廃棄することとなり、無駄な作業が
増え、ひいては、配線基板のコストアップとなってい
る。
【0005】さらに、上記の検査方法では、導体層を形
成する工程における電気的不具合の発生頻度を予測した
り、配線基板の電気的不良による歩留まりを予測した
り、あるいは、電気的不良の発生についての対策の効果
を比較検討する場合においても、配線基板をほぼ完成状
態まで製造してから検査する必要があるので、多大な労
力を要する。特に、電気的不良の発生率が低くなるほ
ど、生産した配線基板を大量に検査する必要があり、電
気的不良対策の効果を評価することが困難となる。
【0006】また、上記の検査方法では、検査した配線
基板が、断線や短絡などの電気的不良を生じていること
が判っても、そのような電気的不良を生じた原因が何で
あるのか、あるいは、配線基板製造時のどの工程で電気
的不良を生じたかなどを特定することが極めて困難であ
る。従って、従来の配線基板の導通検査からは、電気的
な不良品を発見することができても、その原因まで特定
することは困難であるので、配線基板の製造時の歩留ま
りを向上させることが難しい。
【0007】本発明はかかる現状に鑑みてなされたもの
であって、導体層形成工程における電気的不具合の発生
を容易に予測することができる、そして、その電気的不
良の原因究明が可能で、その対策の効果を容易に比較検
討することのできる配線基板の導体層形成工程の検査方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】その解決
手段は、絶縁層上に形成した金属層上に所定パターンの
エッチングレジスト層を形成し、露出した上記金属層を
エッチング除去し、上記エッチングレジスト層を除去し
て所定パターンの導体層を形成する導体層形成工程を検
査する配線基板の導体層形成工程の検査方法であって、
テスト絶縁層上に形成したテスト金属層上に所定テスト
パターンのテストエッチングレジスト層を形成し、露出
した上記テスト金属層をエッチング除去し、細く長い断
線テスト部を有するテスト配線層を含むテスト導体層を
形成するテスト導体層形成工程と、上記断線テスト部の
導通を調べ、上記断線テスト部での断線不良の有無を検
知する断線検知工程と、を備えることを特徴とする配線
基板の導体層形成工程の検査方法である。
【0009】本発明では、金属層のエッチングにより配
線基板の導体層を形成する導体層形成工程と同様な手法
によってテスト導体層を形成し、このテスト導体層の断
線テスト部での断線不良の有無を検知して、検査する。
この検査方法では、テスト導体層形成工程において、テ
スト絶縁層上に、断線になり易くするため細く、断線の
可能性を増すため長い断線テスト部を有するテスト配線
層を含むテスト導体層を形成する。このため、この断線
テスト部では、各種の不具合によって容易に断線が生じ
るため、この断線テスト部について断線不良の有無を検
知することで容易に断線不良品を発見し、またその断線
部位を容易に発見することができる。
【0010】特に、断線テスト部ではテスト導体層の導
体幅が細くされ、また、長くされているので、この断線
テスト部で断線不良が発生しやすくなる。つまり、断線
テスト部における断線の有無を検知することで、効率よ
く断線不良品を発見することができる。従って、断線不
良品を観察、分析等することで、断線不良の原因究明を
することができる。あるいは、断線の対策を施した場合
に、断線不良品の減少の程度を確認する際にも、その対
策の効果を容易に評価できる。特に、配線基板の導体形
成工程において形成する導体層のうち最も細い導体幅と
同程度あるいはこれよりも細い導体幅で、導体層のうち
最も長い導体長よりも長い断線テスト部を形成すれば、
配線基板の導体形成工程における断線不良の発生率より
も高い確率で断線不良を発生させることができる。この
ため、テスト導体層を少数形成するだけで、断線不良品
が現れるから、これを容易に発見しあるいは多数の断線
不良品を入手することができる。従って、断線不良の原
因究明が容易になる。また断線不良対策の効果を容易に
評価できる。特に、配線基板の導体形成工程における断
線不良の発生率が低い場合に、有用である。なお、断線
テスト部は、1つのテスト配線層内に1ヶ所に限定され
ることはなく、複数箇所形成されていても良い。
【0011】さらに、本発明のテスト導体層形成工程で
は、通常はエッチング後に除去するテストエッチングレ
ジスト層を残しておくこともできる。テストエッチング
レジスト層を残しておくと、断線が生じたときに、その
断線部位にもテストエッチングレジスト層が残っている
か否かを視認等することで、断線の生じた原因を推定す
ることができる。即ち、断線部位でテスト導体層が切断
されているにも拘わらず、テストエッチングレジスト層
は連続している場合には、テストエッチングレジスト層
の浮きによって生じた可能性などが推定される。一方、
テストエッチングレジスト層も切断されている場合に
は、異物による露光不良やハンドリング時の接触による
テストエッチングレジスト層の欠損などによるテストエ
ッチングレジスト層のパターン不良によって生じた可能
性が推定される。
【0012】さらに、上記の配線基板の導体層形成工程
の検査方法であって、前記断線テスト部は、長尺であり
ながら、蛇行状、ジグザグ状、渦巻き状などの配線パタ
ーンによりその配線パターン全体の占める面積が小型化
された小型化長尺部を備えることを特徴とする配線基板
の導体層形成工程の検査方法とすると良い。
【0013】本発明では、断線テスト部が小型化長尺部
を備えるので、テスト配線層(断線テスト部)の占める
面積が小型化されていながらも、断線テスト部の長さは
長くできる。このため、小面積でも、テスト配線中に断
線不良の現れる確率が高く、断線不良の原因究明やその
対策の効果の評価が容易にできる。さらに、小型化長尺
部によって断線テスト部はその長さの割に占める面積が
小さくできるため、テスト絶縁層上にテスト導体層をい
くつも並べて形成することも可能である。このようにす
ると、テスト絶縁層上の四隅や中央部などの位置の違い
による断線不良発生率の違いなども容易に測ることがで
き、断線の原因究明や、製品の歩留まり予測などに役立
てることができる。なお、小型化長尺部は、1つの断線
テスト部内に複数箇所形成されていても良い。
【0014】また、他の解決手段は、絶縁層上に形成し
た金属層上に所定パターンのエッチングレジスト層を形
成し、露出した上記金属層をエッチング除去し、上記エ
ッチングレジスト層を除去して所定パターンの導体層を
形成する導体層形成工程を検査する配線基板の導体層形
成工程の検査方法であって、テスト絶縁層上に形成した
テスト金属層上に所定テストパターンのテストエッチン
グレジスト層を形成し、露出した上記テスト金属層をエ
ッチング除去し、長い距離にわたって互いに小さい間隔
を保つ短絡テスト部を有する複数のテスト配線層を含む
テスト導体層を形成するテスト導体層形成工程と、上記
短絡テスト部間の導通または絶縁抵抗を調べ、上記短絡
テスト部間の短絡不良または絶縁不良の有無を検知する
短絡等検知工程と、を備えることを特徴とする配線基板
の導体層形成工程の検査方法である。
【0015】本発明では、金属層のエッチングにより導
体層を形成する導体層形成工程と同様な手法によってテ
スト導体層を形成し、このテスト導体層の短絡テスト部
間の短絡不良や絶縁不良(以下、併せて短絡等不良とも
いう)の有無を検知して、検査する。この検査方法で
は、テスト導体層形成工程において、短絡等を生じやす
くするためにテスト絶縁層上に長い距離にわたって互い
に小さい間隔を保つ短絡テスト部を有する複数のテスト
配線層を含むテスト導体層を形成する。このため、この
短絡テスト部間では、各種の不具合によって、容易に短
絡等不良が生じるため、この短絡テスト部について短絡
等不良等を検知することで短絡等不良品及びその発生部
位を発見することができる。
【0016】特に、短絡テスト部間の間隔が小さくさ
れ、短絡テスト部が長く形成されているので、この短絡
テスト部で短絡不良や絶縁不良が発生しやすくなる。つ
まり、短絡テスト部における短絡等の有無を検知するこ
とで、効率よく短絡等不良品を発見することができる。
特に、配線基板の導体形成工程において形成する導体層
同士の間隔のうち、最も小さい導体間隔と同程度あるい
はこれよりも小さい間隔で、導体層同士の並行部分のう
ち最も長い距離のものよりも長い距離の短絡テスト部を
形成すれば、配線基板の導体形成工程における短絡等不
良の発生率よりも高い確率で短絡等不良を発生させるこ
とができる。このため、テスト導体層を少数形成するだ
けで、短絡等不良品が現れるから、これを容易に発見し
あるいは多数の短絡等不良品を入手することができる。
従って、短絡等不良の原因究明が容易になる。また短絡
等不良対策の効果を容易に評価できる。特に、配線基板
の導体形成工程における短絡等不良の発生率が低い場合
に有用である。なお、短絡テスト部は、1つのテスト配
線層内に複数箇所形成しても良い。
【0017】さらに、本発明のテスト導体層形成工程で
は、通常はエッチング後に除去するテストエッチングレ
ジスト層を残しておくこともできる。テストエッチング
レジスト層を残しておくと、短絡不良や絶縁不良を生じ
たときに、それらの短絡等の発生部位にもテストエッチ
ングレジスト層が残っているか否かを視認等すること
で、短絡等の生じた原因を推定することができる場合が
ある。即ち、短絡等の発生部位でテスト導体層同士が接
続(ブリッジ)したり近接しているにも拘わらず、テス
トエッチングレジスト層同士はブリッジや近接等をして
いない場合には、異物によるエッチングの阻害の可能性
が推定される。一方、テストエッチングレジスト層同士
もブリッジや近接等をしている場合には、異物による露
光不良などによる、テストエッチングレジスト層のパタ
ーン不良によって生じた可能性を推定できることがあ
る。。
【0018】さらに、上記の配線基板の導体層形成工程
の検査方法であって、前記短絡テスト部は、対となる前
記テスト配線層が互いに並行して延び、長尺でありなが
ら、蛇行状、ジグザグ状、渦巻き状などの配線パターン
によりその配線パターン全体の占める面積が小型化され
た並行小型化長尺部を備えることを特徴とする配線基板
の導体層形成工程の検査方法とすると良い。
【0019】本発明では、短絡テスト部が並行小型化長
尺部を備えるので、テスト配線層の占める面積が小型化
されていながらも、短絡テスト部の長さは長くできる。
このため、小面積でも、テスト配線層中に短絡不良や絶
縁不良が現れる確率が高く、原因の究明やその対策の効
果の評価が容易にできる。さらに、小型化長尺部によっ
て短絡テスト部はその長さの割に占める面積が小さくで
きるため、テスト絶縁層上にテスト導体層をいくつも並
べて形成することも可能である。このようにすると、テ
スト絶縁層上の四隅や中央部などの位置の違いによる短
絡等の不良発生率の違いなども容易に測ることができ、
短絡等の原因究明や、製品の歩留まり予測などに役立て
ることができる。なお、並行小型化長尺部は、1つの短
絡テスト部内に複数箇所形成されていても良い。
【0020】さらに、上記の配線基板の導体層形成工程
の検査方法であって、上記短絡テスト部の導通を調べ、
上記短絡テスト部での断線不良の有無を検知する断線検
知工程を備えることを特徴とする配線基板の導体層形成
工程の検査方法とすると良い。
【0021】本発明では、短絡テスト部の導通をも調
べ、短絡テスト部での断線不良の有無をも検知する。つ
まり、短絡テスト部間についての短絡不良や絶縁不良の
有無を検知するとともに、これら短絡テスト部での断線
不良の有無も検知することで、断線不良及び短絡等不良
の両方についての電気的不良品を発見することができ
る。さらに、通常は除去するテストエッチングレジスト
層を残しておいた場合には、電気的不良が生じたとき
に、その不良(断線、短絡、絶縁不良)の生じた部位を
観察することで、不良の生じた原因を推定することがで
きる。
【0022】あるいは、前記の配線基板の導体層形成工
程の検査方法であって、対となる前記テスト配線層の短
絡テスト部は、互いに噛み合う櫛歯状の配線パターンの
櫛歯状部をそれぞれ備えることを特徴とする配線基板の
導体層形成工程の検査方法とすると良い。
【0023】本発明では、対となるテスト配線層の短絡
テスト部が櫛歯状部を備えるので、テスト配線層の占め
る面積が小型化されながらも、2つのテスト配線層間で
小さい間隔を保つ長さは長くとれる。このため、小面積
でも、テスト配線層間に短絡不良や絶縁不良の現れる確
率が高く、原因の究明やその対策の効果の評価が容易に
できる。さらに、櫛歯状部によって短絡テスト部はその
長さの割に占める面積が小さくできるため、テスト絶縁
層上にテスト導体層をいくつも並べて形成することも可
能である。このようにすると、テスト絶縁層上の四隅や
中央部などの位置の違いによる短絡等の不良発生率の違
いなども容易に測ることができ、短絡等の原因究明、製
品の歩留まり予測などに役立てることができる。なお、
櫛歯状部は、1つの短絡テスト部内に複数箇所形成され
ていても良い。
【0024】また、上記いずれかの配線基板の導体層形
成工程の検査方法であって、前記エッチングレジスト層
は、感光性樹脂を露光現像により前記所定パターンに形
成したものであり、前記テストエッチングレジスト層
は、上記エッチングレジスト層と同じ感光タイプの感光
性樹脂を露光現像により前記所定テストパターンに形成
したことを特徴とする配線基板の導体層形成工程の検査
方法とするのが好ましい。
【0025】本発明によれば、テストエッチングレジス
ト層はエッチングレジスト層と同じ感光タイプの感光性
樹脂、つまりエッチングレジスト層に用いた感光性樹脂
と同じネガ型あるいはポジ型の感光性樹脂を用いる。こ
のため、配線基板の導体層形成工程において、異物など
による感光性樹脂の露光不良に起因して発生する断線あ
るいは短絡等を、テスト導体層形成工程でも起こさせる
ことができるので、不具合の原因究明がより容易にな
る。
【0026】また、他の解決手段は、絶縁層上に形成し
た金属層上に所定パターンのメッキレジスト層を形成
し、露出した上記金属層上に電解メッキを施し、上記メ
ッキレジスト層を除去し、露出した上記金属層をエッチ
ング除去して所定パターンの導体層を形成する導体層形
成工程を検査する配線基板の導体層形成工程の検査方法
であって、テスト絶縁層上に形成したテスト金属層上に
所定パターンのテストメッキレジスト層を形成し、その
後、露出した上記テスト金属層上に電解メッキを施し、
上記テストメッキレジスト層を除去し、露出した上記テ
スト金属層をエッチング除去して、細く長い断線テスト
部を有するテスト配線層を含むテスト導体層を形成する
テスト導体層形成工程と、上記断線テスト部の導通を調
べ、上記断線テスト部での断線不良の有無を検知する断
線検知工程と、を備えることを特徴とする配線基板の導
体層形成工程の検査方法である。
【0027】本発明では、電解メッキを施し金属層をエ
ッチングすることにより配線基板の導体層を形成する導
体層形成工程と同様な手法によってテスト導体層を形成
し、このテスト導体層の断線テスト部での断線不良の有
無を検知して、検査する。この検査方法では、テスト導
体層形成工程において、テスト絶縁層上に、断線になり
易くするため細く、断線の可能性を増すため長い断線テ
スト部を有するテスト配線層を含むテスト導体層を形成
する。このため、この断線テスト部では、各種の不具合
によって容易に断線を生じるため、断線不良品及びその
断線部位を容易に発見することができる。
【0028】特に、断線テスト部ではテスト導体層の細
さが細くされ、また、長くされているので、この断線テ
スト部で断線不良が発生しやすくなる。つまり、断線テ
スト部における断線の有無を検知することで、効率よく
断線不良品を発見することができる。従って、断線不良
品を観察、分析等することで、断線不良の原因究明をす
ることができる。あるいは、断線の対策を施した場合
に、断線不良品の減少の程度を確認する際にも、その対
策の効果を容易に評価できる。特に、配線基板の導体形
成工程において形成する導体層のうち最も細い導体幅と
同程度あるいはこれよりも細い導体幅で、導体層のうち
最も長い導体長よりも長い断線テスト部を形成すれば、
配線基板の導体形成工程における断線不良の発生率より
も高い確率で断線不良を発生させることができる。この
ため、テスト導体層を少数形成するだけで、断線不良品
が現れるから、これを容易に発見しあるいは多数の断線
不良品を入手することができる。従って、断線不良の原
因究明が容易になる。また断線不良対策の効果を容易に
評価できる。特に、配線基板の導体形成工程における断
線不良の発生率が低い場合に、有用である。なお、断線
テスト部は、1つのテスト配線層内に1ヶ所に限定され
ることはなく、複数箇所形成されていても良い。
【0029】さらに、上記の配線基板の導体層形成工程
の検査方法であって、前記断線テスト部は、長尺であり
ながら、蛇行状、ジグザグ状、渦巻き状などの配線パタ
ーンによりその配線パターン全体の占める面積が小型化
された小型化長尺部を備えることを特徴とする配線基板
の導体層形成工程の検査方法とすると良い。
【0030】本発明では、断線テスト部が小型化長尺部
を備えるので、テスト配線層(断線テスト部)の占める
面積が小型化されていながらも、断線テスト部の長さは
長くできる。このため、小面積でも、テスト配線中に断
線不良の現れる確率が高く、断線不良の原因究明やその
対策の効果の評価が容易にできる。さらに、小型化長尺
部によって断線テスト部はその長さの割に占める面積が
小さくできるため、テスト絶縁層上にテスト導体層をい
くつも並べて形成することも可能である。このようにす
ると、テスト絶縁層上の四隅や中央部などの位置の違い
による不良発生率の違いなども容易に測ることができ、
断線の原因究明や製品歩留まりの予測などに役立てるこ
とができる。なお、小型化長尺部は、1つの断線テスト
部内に複数箇所形成されていても良い。
【0031】また、他の解決手段は、絶縁層上に形成し
た金属層上に所定パターンのメッキレジスト層を形成
し、露出した上記金属層上に電解メッキを施し、上記メ
ッキレジスト層を除去し、露出した上記金属層をエッチ
ング除去して所定パターンの導体層を形成する導体層形
成工程を検査する配線基板の導体層形成工程の検査方法
であって、テスト絶縁層上に形成したテスト金属層上に
所定パターンのテストメッキレジスト層を形成し、その
後、露出した上記テスト金属層上に電解メッキを施し、
上記テストメッキレジスト層を除去し、露出した上記テ
スト金属層をエッチング除去して、長い距離にわたって
互いに小さい間隔を保つ短絡テスト部を有する複数のテ
スト配線層を含むテスト導体層を形成するテスト導体層
形成工程と、上記短絡テスト部間の導通または絶縁抵抗
を調べ、上記短絡テスト部間の短絡不良または絶縁不良
の有無を検知する短絡等検知工程と、を備えることを特
徴とする配線基板の導体層形成工程の検査方法である。
【0032】本発明では、電解メッキを施し金属層をエ
ッチングすることにより配線基板の導体層を形成する導
体層形成工程と同様な手法によってテスト導体層を形成
し、このテスト導体層の短絡テスト部間の短絡不良や絶
縁不良の有無を検知して、検査する。この検査方法で
は、テスト導体層形成工程において、短絡等を生じやす
くするためにテスト絶縁層上に長い距離にわたって互い
に小さい間隔を保つ短絡テスト部を有する複数のテスト
配線層を含むテスト導体層を形成する。このため、この
短絡テスト部間では、各種の不具合によって容易に短絡
等不良が生じるため、電短絡等不良品及びその発生部位
を発見することができる。
【0033】特に、短絡テスト部間の間隔が小さくさ
れ、短絡テスト部が長く形成されているので、この短絡
テスト部で短絡不良や絶縁不良が発生しやすくなる。つ
まり、短絡テスト部における短絡等の有無を検知するこ
とで、効率よく短絡等不良品を発見することができる。
特に、配線基板の導体形成工程において形成する導体層
同士の間隔のうち、最も小さい導体間隔と同程度あるい
はこれよりも小さい狭さで、導体層同士の並行部分のう
ち最も長い距離よりも長い短絡テスト部を形成すれば、
配線基板の導体形成工程における短絡等不良の発生率よ
りも高い確率で短絡等不良を発生させることができる。
このため、テスト導体層を少数形成するだけで、短絡等
不良品が現れるから、これを容易に発見しあるいは多数
の短絡等不良品を入手することができる。従って、短絡
等不良の原因究明が容易になる。また短絡等不良対策の
効果を容易に評価できる。特に、配線基板の導体形成工
程における短絡等不良の発生率が低い場合に有用であ
る。なお、短絡テスト部は、1つのテスト配線層内に複
数箇所形成しても良い。
【0034】さらに、上記の配線基板の導体層形成工程
の検査方法であって、前記短絡テスト部は、対となる前
記テスト配線層が互いに並行して延び、長尺でありなが
ら、蛇行状、ジグザグ状、渦巻き状などの配線パターン
によりその配線パターン全体の占める面積が小型化され
た並行小型化長尺部を備えることを特徴とする配線基板
の導体層形成工程の検査方法とすると良い。
【0035】本発明では、短絡テスト部が並行小型化長
尺部を備えるので、テスト配線層の占める面積が小型化
されていながらも、短絡テスト部の長さは長くできる。
このため、小面積でも、テスト配線層中に短絡不良や絶
縁不良が現れる確率が高く、原因の究明やその対策の効
果の評価が容易にできる。さらに、小型化長尺部によっ
て短絡テスト部はその長さの割に占める面積が小さくで
きるため、テスト絶縁層上にテスト導体層をいくつも並
べて形成することも可能である。このようにすると、テ
スト絶縁層上の四隅や中央部などの位置の違いによる短
絡等の不良発生率の違いなども容易に測ることができ、
短絡等の原因究明や、製品の歩留まり予測などに役立て
ることができる。なお、並行小型化長尺部は、1つの短
絡テスト部内に複数箇所形成されていても良い。
【0036】さらに、上記の配線基板の導体層形成工程
の検査方法であって、上記短絡テスト部の導通を調べ、
上記短絡テスト部での断線不良の有無を検知する断線検
知工程を備えることを特徴とする配線基板の導体層形成
工程の検査方法とすると良い。
【0037】本発明では、短絡テスト部の導通をも調
べ、短絡テスト部での断線不良の有無をも検知する。つ
まり、短絡テスト部間についての短絡不良や絶縁不良の
有無を検知するとともに、これら短絡テスト部での断線
不良の有無も検知することで、断線不良及び短絡不良等
の両方についての電気的不良品を発見することができ
る。
【0038】あるいは、前記の配線基板の導体層形成工
程の検査方法であって、対となる前記テスト配線層の短
絡テスト部は、互いに噛み合う櫛歯状の配線パターンの
櫛歯状部をそれぞれ備えることを特徴とする配線基板の
導体層形成工程の検査方法とすると良い。
【0039】本発明では、対となるテスト配線層の短絡
テスト部が櫛歯状部を備えるので、テスト配線層の占め
る面積が小型化されながらも、2つのテスト配線層間で
小さい間隔を保つ長さは長くとれる。このため、小面積
でも、テスト配線中に短絡不良や絶縁不良の不良の現れ
る確率が高く、原因の究明やその対策の効果の評価が容
易にできる。さらに、櫛歯状部によって短絡テスト部は
その長さの割に占める面積が小さくできるため、テスト
絶縁層上にテスト導体層をいくつも並べて形成すること
も可能である。このようにすると、テスト絶縁層上の四
隅や中央部などの位置の違いによる短絡等の不良発生率
の違いなども容易に測ることができ、短絡等の原因究
明、製品の歩留まり予測などに役立てることができる。
なお、櫛歯状部は、1つの短絡テスト部内に複数箇所形
成されていても良い。
【0040】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、本発明にか
かる第1の実施の形態を、図を参照しつつ説明する。本
実施形態の検査方法で検査される導体層形成工程にかか
る配線基板100は、図1に示すように、330mm×
330mmの略正方形板状で、多数個取り用大判形状の
配線基板である。即ち、この大判の配線基板100は、
大別して、最終的に切断により個分けして製品(配線基
板)とする多数の製品部101(40mm×40mm)
と、製品部101同士を接続し、最終的には廃棄する接
続部102とからなる。本実施形態において、製品部1
01は接続部102を介して縦横3ヶずつ(合計9ヶ)
並べられ、更に、この9ヶの群は接続部102を介して
縦横2群ずつ(合計4群)並べられているので、1つの
配線基板100には、36ヶ(=9×4)の製品部10
1が属している。この配線基板100は、本実施形態の
検査方法で検査される導体層形成工程を含め、種々の工
程を経て、製品部101に回路配線その他が作り込ま
れ、大判で完成後、製品部101毎に切断し、ハンダリ
フローなど、更に必要な処理を施した後、図3に示す個
分けされた配線基板110となる。この配線基板110
は、その上面110Aに、破線で示すICチップCHと
の接続が可能なハンダバンプ111が多数形成され、下
面110Bには、破線で示すマザーボードMBの上面M
BAに搭載可能なように、ハンダバンプ112が多数形
成されている。
【0041】本実施形態の検査方法で検査される導体層
形成工程で形成される導体層103は、主として製品部
101に形成される。各製品部101に形成される導体
層103のパターンは、平面視において図2に示すよう
に、主として、中心付近から周縁に向かって略放射状に
延びる多数の配線層104を含むパターンである。な
お、図1ではこれらの記載は省略した。容易に理解でき
るように、この配線層104が途中で断線したり、隣り
合う配線層104同士で短絡したり、あるいは接近して
配線層104同士の間の絶縁抵抗が低下したりすると、
そのような不具合を含む配線基板110は正常に動作し
ない。従って、断線や短絡等の不具合のある配線基板1
10を排除するため、配線基板110の完成後あるいは
完成直前に検査を行うが、多数の複雑な配線を検査する
のは容易でなく、検査費用もかかり、不良品の廃棄に伴
う損失も大きい。
【0042】このため、各工程における検査や不具合原
因の追及が行われるが、例えば、図2に示す各配線層1
03を検査するのも容易ではない。そこで本発明では、
以下に示すように、導体層103を形成するのと同様の
テスト導体層形成工程によってテスト配線基板にテスト
導体層を形成して、テスト導体層について検査を行う。
その結果から、導体層形成工程における各装置や材料が
所期の特性通り適正に作動運用しているかどうかなどを
評価し、あるいは次工程以降の製品(配線基板100や
配線基板110など)の歩留まりを予測可能とする。こ
のため、例えば、1日の作業の開始前、終了後、途中、
あるいは、導体層形成工程に配線基板100を投入する
前や後、間などに、定期的にテスト配線基板を投入し
て、検査を行うと良い。また、不具合対策の適否、効果
の大小等を評価することもできるので、各種の改善を行
った際に、検査を行うと良い。
【0043】なお、図2に示す導体層103(配線層1
04)は、以下のようにして形成する。即ち、配線基板
100の表面には、予めエポキシ系樹脂からなる樹脂絶
縁層を形成しておき、その上に予め形成しておいた金属
層、具体的には銅層上に、ネガ型感光性樹脂からなるド
ライフィルムを貼り付け、露光現像して所定パターンの
エッチングレジスト層を形成する。その後、露出した銅
層をエッチングにより溶解除去して、導体層103を形
成し、更に不要となったエッチングレジスト層を除去し
て形成する。
【0044】次に、本実施形態で製造されるテスト配線
基板1の平面図を図4に示す。このテスト配線基板1
は、ガラス−エポキシ樹脂複合材料からなるテストコア
基板11の上下にエポキシ樹脂系のテスト樹脂絶縁層1
2,13をそれぞれ形成したテスト基板10(図6
(a)参照)からなり、上記した大判の配線基板100
と同じく、330×330mmの平面視略正方形板状で
ある。そして、テスト配線基板1は、上記した製品部1
01(40×40mm)に対応する連結テスト領域3を
36ヶ(=4×9)備えている。この連結領域3には、
それぞれ20×20mmの略正方形状のテスト領域2が
4つ連結した状態で含まれている。各連結テスト領域3
同士は、上記接続部102に対応する不要部5によって
接続されている。従って、このテスト配線基板1は、1
44ヶ(=4×9×4)のテスト領域2と不要部5によ
り構成されている。また、各テスト領域2には、後述す
るように、図5に示すパターンのテスト導体層23が形
成される(図4では、図示を省略する)なお、本実施形
態では、テスト配線基板1の図示しない下面側にも、同
様にテスト領域と不要部が形成される。
【0045】次に、このテスト配線基板1のテスト領域
2の平面図を図5に示す。各テスト領域2には、上記し
た配線基板100の表面と同材質のエポキシ樹脂系から
なるテスト絶縁層12上に、テスト導体層23が形成さ
れている。このテスト導体層23は、2つのテスト配線
層(第1テスト配線層21、第2テスト配線層22)を
含む。さらに、第1テスト配線層21及び第2テスト配
線層22は、上記配線層104(図2参照)とほぼ同じ
線幅(45μm)の細くて長い断線テスト部21A,2
2Aと、その両端に形成され、導通などの電気的特性測
定するためのプローブを当接可能な一対のチェックパッ
ド21B1及び21B2、22B1及び22B2(それ
ぞれ1×1mm)とをそれぞれ有する。さらに、図中、
一点鎖線で囲まれた領域24では、この断線テスト部2
1A,22Aがジグザグの配線パターンにされており、
断線テスト部21A,22Aはいずれも、この領域24
で長さが長尺でありながら、ジグザグ状の配線パターン
によりその占める面積が領域24内に収まるように小型
化された小型化長尺部21C,22Cとされている。
【0046】また、第1テスト配線層21及び第2テス
ト配線層22は、領域24内において、互いに35μm
の間隔保ち、不具合によって短絡が容易に生じるように
した短絡テスト部21D,22Dをも構成している。さ
らに、それら短絡テスト部21D,22Dは、2つのテ
スト配線層21,22が対となって互いに並行してジグ
ザグに延び、長尺でありながら、ジグザグ状の配線パタ
ーンによりそのパターン全体の占める面積が小型化され
て並行小型化長尺部21E,22Eともされている。こ
のように、本実施形態では、小型化長尺部21C,22
Cは、短絡テスト部21D,22Dであり、かつ、並行
小型化長尺部21E,22Eでもある。
【0047】次に、配線基板の導体層形成工程の検査方
法について、図6〜図11を参照しつつ説明する。本実
施形態において、検査対象である配線基板100の導体
層形成工程は、上記したように、樹脂絶縁層上に形成し
た金属層上に所定パターンのエッチングレジスト層を形
成し、露出した金属層をエッチング除去し、エッチング
レジスト層を除去して所定パターンの導体層103を形
成するものである。そこで、上記テスト配線基板1のテ
スト導体層23も、以下に述べるように、同様に金属層
をエッチングすることにより形成する。
【0048】まず、図6(a)に部分拡大断面図を示す
ように、ガラス−エポキシ樹脂複合材料からなるテスト
コア基板11の上下にテスト絶縁層12,13が形成さ
れたテスト基板10を用意する。この両面10A,10
B上には、予め厚さ15μmの銅からなるテスト金属層
14,15をそれぞれ形成しておく。このテスト金属層
14,15は、テスト絶縁層12,13上に銅箔を積層
したり、テスト絶縁層12,13上に無電解メッキ及び
電解メッキを施すなど、公知の手法により形成する。な
お、実際の製品の配線基板110を製造するのと同様の
手法によってテスト金属層14,15を形成するのが好
ましい。
【0049】次に、テスト導体層形成工程において、ま
ず図6(b)に示すように、各テスト金属層14,15
の略全面に、アクリル系樹脂(水溶性アクリル)からな
るネガ型感光性のドライフィルムをそれぞれ貼り付け、
テストエッチングレジスト層16,17を形成する。こ
のドライフィルム(テストエッチングレジスト層16,
17)の材質は、検査対象の配線基板100の導体層形
成工程で用いるものと同様のものであり、貼付条件や後
述する露光現像条件などの製造条件も製品の製造時と同
様にする。
【0050】次に、図7(a)に示すように、貼り付け
たテストエッチングレジスト層16,17を、所定パタ
ーン(図5参照)に露光し、その後現像して、第1テス
ト配線層21及び第2テスト配線層22などに対応した
所定パターンのテストエッチングレジスト層18,19
をそれぞれ形成する。なお、本実施形態で用いたドライ
フィルムは、露光された部分が硬化するネガタイプであ
るので、露光部が、現像後、所定パターンのテストエッ
チングレジスト層18,19となる。
【0051】次に、図7(b)に示すように、所定パタ
ーンのテストエッチングレジスト層18,19から露出
したテスト金属層14,15上に、エッチング液を噴射
し、露出したテスト金属層14,15をエッチング除去
する。これにより、上面10A上に第1テスト配線層2
1及び第2テスト配線層22を含むテスト導体層23
が、また、下面10Bにもテスト導体層27が形成され
る。なお、検査対象の配線基板の導体層形成工程では、
導体層103を形成した後、エッチングレジスト層を剥
離して導体層103を露出させるが、本実施形態の検査
方法では、後述するように、不具合の原因が発見しやす
くなるため、エッチング後も、所定パターンのテストエ
ッチングレジスト層18,19をそのまま残しておく。
【0052】次に、断線検知工程において、第1テスト
配線層21の各チェックパッド21B1,21B2上の
テストエッチングレジスト層18を全部または一部除去
してから、チェックパッド21B1等にプローブピンを
当接させて、チェックパッド21B1,21B2間の導
通を調べ、断線テスト部21A及び小型化長尺部21C
の断線不良の有無を検知する。また、第2テスト配線層
22についても同様に、断線テスト部22A及び小型化
長尺部22Cの断線不良の有無を検知する。さらに、短
絡等検知工程において、第1テスト配線層21のチェッ
クパッド21B1,21B2のいずれかと、第2テスト
配線層22のチェックパッド22B1,22B2のいず
れか(例えば、21B1と22B1)に、それぞれプロ
ーブピンを当接させて、その間の導通や絶縁抵抗を調
べ、短絡テスト部21C,22C間(並行小型化長尺部
21D,22D間)の短絡不良や絶縁不良の有無を検知
する。なお、テストエッチングレジスト層18を貫通す
るようにしてプローブピンをチェックパッド21B1,
21B2(22B1,22B2)に当接させても良い。
【0053】このように、第1テスト配線層21及び第
2テスト配線層22は、それらの両端にそれぞれチェッ
クパッド21B1,21B2,22B1,22B2が形
成されているので、容易ににプローブピンを当接させて
電気的な検査をすることができる。一つのテスト領域2
について上記の断線や短絡等の検査を行った後は、さら
に、このような検査を他のテスト領域2についても行
い、テスト配線基板1内の144ヶすべてのテスト領域
2について検査して、断線不良、短絡不良、絶縁不良の
有無を検知する。また、下面10Bに形成したテスト導
体層27についても同様にして、検査をする。
【0054】このようにすると、検査対象である配線基
板の導体層形成工程そのものの歩留まりではないが、同
様な導体層形成工程によるテスト配線層21,22の歩
留まりが判る。従って、従来のように、配線基板をほぼ
完成した状態まで製造してから検査する必要がなく、導
体層形成工程毎に容易に歩留まりの高低の推定や評価が
できることになる。また、本実施形態では、テスト導体
層23の形状を、図4、図5に示すテスト領域2に収ま
るような小型なものとしたので、データの集計方法によ
っては、テスト配線基板1のうち、例えば、四隅付近と
中央付近での不具合発生割合の違い、上面10A上のテ
スト導体層23と下面10B上のテスト導体層27での
不具合発生率の違いなどを算出することもでき、これを
用いて不具合原因の探求も可能となる。さらに、テスト
配線基板1を用いているので、プローブピンによって製
品となる配線基板100内の配線層の一部が傷付くな
ど、検査に伴う不具合を生じることもない。
【0055】さらに、本実施形態の検査方法では、テス
ト導体層形成工程において、テスト絶縁層12上に、テ
スト導体層23、具体的には、細く長い断線テスト部2
1A,22Aを有する第1テスト配線層21及び第2テ
スト配線層22を形成している。特に、この断線テスト
部21A,22Aは、製品部101の配線層104(図
2参照)と同等の細さで、そのいずれの長さよりも長い
小型化長尺部21C,22Cを備えている。このため、
各種の不具合があると、検査対象の配線基板100の導
体層形成工程の場合に比して、遙かに高い確率でこれら
に断線が生じるので、テスト導体層23を少量形成する
だけで断線不良品が現れる。従って、例えば、検査対象
である配線基板100の導体層形成工程において、歩留
まりが十分高く、断線不良の生じる可能性が低い場合に
も、少数のテスト配線層21,22を検査することで、
断線不良が現れるので、多数の配線基板110(または
製品部101)を検査する必要がなく、導体層形成工程
の歩留まりを推定や評価することができる。
【0056】また、本実施形態の検査方法では、テスト
導体層形成工程において、並行して延びる配線層104
の並行部分と同等の間隔(40μm)で、そのいずれの
長さよりも長い距離にわたって互いに小さい間隔を保つ
短絡テスト部21D,22D(並行小型化長尺部21
E,22E)を有する第1テスト配線層21及び第2テ
スト配線層22を形成した。このため、この短絡テスト
部21D,22D間では、各種の不具合があると、配線
基板100の導体層形成工程の場合に比して、短絡不良
や絶縁不良が遙かに高い確率で生じるので、テスト導体
層23を少量形成するだけで断線不良品が現れる。従っ
て、例えば検査対象である配線基板100の導体層形成
工程において、歩留まりが十分高く、短絡不良などの生
じる可能性が低い場合にも、少数のテスト配線層21,
22を検査することで、短絡不良や絶縁不良が現れるの
で、多数の配線基板101(または製品部101)を検
査する必要が無く、導体層形成工程の歩留まりを推定や
評価することができる。
【0057】その上、上述の検査により、断線不良、短
絡不良または絶縁不良が発見された場合には、不良個所
を特定し観察することで、不具合の原因を探る手掛かり
をえることができる。まず、目視、あるいは通常の光学
顕微鏡や偏光顕微鏡などを用いてテストエッチングレジ
スト層18,19やテスト配線層21,22の状態を調
べ、断線不良、短絡不良または絶縁不良を生じた部位を
探し、その状態を観察する。
【0058】なお、小型化長尺部21C,22Cでは、
第1,第2テスト配線層21,22が密集したパターン
にされているため、狭い領域24を観察するだけで容易
に断線部位を発見できるので、この点でも都合がよい。
同様に、並行小型化長尺部21E,22Eでは、第1第
2テスト配線層21,22が密集したパターンにされて
いるため、狭い領域24を観察するだけで容易に短絡部
位あるいは絶縁不良部位を発見できるので、この点でも
都合がよい。
【0059】テスト配線層21A(22A)に断線不良
が生じた場合、断線部位21Rの上にテストエッチング
レジスト層18があるかどうかを観察する。まず、図8
(a)に示すように、断線部位21R上にもテストエッ
チングレジスト層18が正常に存在する場合、即ち、テ
ストエッチングレジスト層18が所定の形状をなしてい
るにも拘わらず、その下のテスト配線層21Aでは、断
線部位21Rでテスト配線層21Aが存在せず断線を生
じている場合がある。この場合には、図8(b)(c)
に示すように、テスト金属層14上にテストエッチング
レジスト層16(ドライフィルム)を貼り付けた際に、
テストエッチングレジスト層18とテスト金属層14と
の間に、異物FMあるいは空気によるボイドVが入り込
んだため、テストエッチングレジスト層18がその近く
だけ浮き上がって浮き部分18Rとなる。これによっ
て、エッチング液がテストエッチングレジスト層18と
テスト金属層14との間に浸み込み、テスト配線層21
Aの断線部位21Rがエッチング除去されたものと考え
られる。
【0060】これに対し、図9(a)に示すように、断
線部位21Rではテストエッチングレジスト層18も欠
損している場合がある。この場合には、テストエッチン
グレジスト層16に所定パターンの露光をする際に、テ
ストエッチングレジスト層16上に、異物FM2が付着
して無用な影ができ、本来、硬化し残存すべき部分が現
像により除去されてパターン不良を生じたと考えられ
る。あるいは、現像後エッチングまでのハンドリングに
おいて、治工具や他の基板などと接触したために、テス
トエッチングレジスト層18の一部が欠損し、テスト配
線層21Aにも欠損部(断線部位21R)が生じたと考
えられる。このように、テストエッチングレジスト層1
8を除去せずに残したため、断線不良の原因を推定する
ことができるので、不具合対策を検討することが容易に
なり、またその効果を容易に測ることができる。
【0061】一方、短絡不良や絶縁不良の場合、即ち、
図10(a)に示すように、テスト配線層21Aと22
Aとの間でテスト金属層14の一部が溶け残り、短絡金
属層14Sとなって両者間を短絡している場合には、具
体的には、次のような原因が挙げられる。第1は、図1
0(b)に示すように、テストエッチングレジスト層1
8を形成後、エッチング前に異物FM3が、隣り合うテ
ストエッチングレジスト層18間を跨ぐようにして載っ
た場合である。この場合、異物FM3がいわばエッチン
グガードの役割を果たし、この下のテスト金属層13の
エッチング除去を阻害するため、短絡金属層14Sとな
って残ると考えられる。第2は、図10(c)に示すよ
うに、テストエッチングレジスト層16とテスト金属層
14との間に異物FM4が入り、現像してテストエッチ
ングレジスト層18を形成した状態で、2つのテストエ
ッチングレジスト層18の間に異物FM4が位置する場
合である。この場合にも、異物FM4がいわばエッチン
グガードの役割を果たし、短絡金属層14Sが残ると考
えられる。これらの場合、異物FM3あるいはFM4が
残っている場合にはもちろん、これらが無くなった場合
にも、短絡金属層14S付近のテストエッチングレジス
ト層18の浮き上がりをチェックすることで、いずれに
よるものか識別が可能となる場合がある。
【0062】このように、テスト導体層に電気的不良が
生じた場合に容易にその原因を究明することができるの
で、電気的不良対策を容易にすることができる。さら
に、電気的不良対策をした後は、再び、この導体層形成
工程の検査方法によって検査をすれば、その対策の効果
の評価を容易にすることができる。
【0063】(変形形態1)次いで、上記実施形態1の
変形形態について説明する。上記実施形態1では、テス
トエッチングレジスト層として、ネガ型ドライフィルム
を用いた。しかし、検査対象である配線基板100の導
体層形成工程で、ポジ型のドライフィルムを用いている
場合には、これと同タイプのドライフィルムを用いてテ
スト導体層を形成するのが好ましい。できるだけ配線基
板100と同一の条件でテスト導体層を形成するためで
ある。そこで、本変形形態では、テストエッチングレジ
スト層として、露光された部分が溶解除去可能となるポ
ジ型ドライフィルムを用いる。従って、これに伴い、露
光時のマスクの遮光パターンもネガポジ反転したものに
変更する。
【0064】このようなポジ型のテストエッチングレジ
スト層を用いても、上記実施形態1と同様に、テスト導
体層形成工程でテスト導体層を形成し、断線検知工程で
断線不良を、短絡等検知工程で短絡不良や絶縁不良の有
無を検知することができるので、詳細な説明は省略す
る。さらに、それらの不良を生じたときには、その不良
部位を容易に発見することもでき、また、その形態から
その原因を究明することもできる。但し、この不良部位
の形態と不良原因については、ネガ型レジストを用いた
実施形態1と、本変形形態とでは異なる部分があるの
で、以下に説明する。
【0065】本変形形態において、断線不良が生じた場
合、上記実施形態1の場合とほぼ同様であるので、図
8、図9を用いて説明する。まず、断線部位21R上に
ポジ型のテストエッチングレジスト層218が正常に存
在する場合(図8(a)参照)には、図8(b)または
図8(c)に示したように、テストエッチングレジスト
層218(ポジ型テストエッチングレジスト層216)
とテスト金属層14との間に、異物FMあるいはボイド
Vが入り込み、テストエッチングレジスト層218が浮
き上がったためと考えられる。これに対し、断線部位2
1Rでテストエッチングレジスト層218も欠損してい
る場合(図9(a)参照)には、現像後エッチングまで
のハンドリングにおいて、治工具や他の基板などと接触
したために、テストエッチングレジスト層218の一部
が欠損し、断線部位21Rが生じたと考えられる。この
ように、本変形形態でも、テストエッチングレジスト層
218を除去せずに残したため、断線不良の原因を推定
することができので、不具合対策を検討することが容易
になり、またその効果を容易に測ることができる。
【0066】一方、短絡不良や絶縁不良の場合には、図
10を参照して説明したのと同様に、異物FM3,FM
4によって短絡金属層14Sが残った場合の他、図11
に示すように、露光前の異物の付着による露光不良が考
えられ、これも識別することができる。即ち、図10
(a)に示すように、短絡金属層14Sの上にポジ型の
テストエッチングレジスト層218が残っていない場合
には、実施形態1で説明したのと同様に、異物FM3あ
るいはFM4がエッチングガードとして働き、短絡金属
層14Sが溶け残ったものと考えられる(図10(b)
(c)参照)。これに対し、図11(a)に示すよう
に、短絡金属層14S上にもポジ型の連結テストエッチ
ングレジスト層218Sが存在する場合には、図11
(b)に示すように、ポジ型のテストエッチングレジス
ト層216上に付着した異物FM5が露光時に影を生じ
させ、現像時に未露光の部分(218S)が溶解せずに
残り、連結テストエッチングレジスト層218S及び短
絡金属層14Sとなったものと推定される。従って、異
物FM3,FM4,FM5が残っている場合にはもちろ
ん、これらが無くなった場合にも、短絡金属層14S上
にテストエッチングレジスト層218が残っているか否
か、及び短絡金属層14S付近のテストエッチングレジ
スト層218の浮き上がりをチェックすることで、いず
れによるものか識別が可能となる場合がある。
【0067】このように、テスト導体層に電気的不良が
生じた場合に容易にその原因を究明することができるの
で、電気的不良対策を容易にすることができる。さら
に、電気的不良対策をした後は、再び、この導体層形成
工程の検査方法によって検査をすれば、その対策の効果
の評価を容易にすることができる。
【0068】(実施形態2)次いで、実施形態2につい
て、図12〜図14を参照しつつ説明する。本実施形態
では、まず、検査される配線基板の導体層形成工程が上
記実施形態1と異なるため、テスト導体層形成工程も異
なる。また、テスト導体層形成工程で形成するテスト配
線層の形状も、上記実施形態1のテスト配線層(第1テ
スト配線層21及び第2テスト配線層22)と異なり、
渦巻き状(図12参照)とされる。しかし、その他はほ
ぼ同様である。そこで、実施形態1と異なる部分を中心
に説明し、同様な部分の説明は省略または簡略化する。
【0069】本実施形態の検査方法で検査される導体層
形成工程にかかる配線基板300は、次述するように製
造方法が実施形態1と異なるものの、その形状は同様で
あり(図1参照)、1つの配線基板300に36ヶ(=
9×4)の製品部301(40×40mm)及びこれを
接続する接続部302が含まれている。この配線基板3
00も、本実施形態の検査方法で検査される導体層形成
工程を含め、種々の工程を経て、製品部301に回路配
線その他が作り込まれ、大判で完成後、製品部301毎
に切断し、ハンダリフローなど、更に必要な処理を施し
た後、個分けされた配線基板310となる(図3参
照)。この配線基板310も実施形態1と同様、上面3
10Aに、ICチップCHと接続可能なハンダバンプ3
11が多数形成され、下面310Bには、マザーボード
MBの上面MBAに搭載可能なハンダバンプ312が多
数形成される。
【0070】なお、本実施形態の検査方法で検査される
導体層形成工程で形成される導体層も、実施形態1(図
2参照)とほぼ同様であり、導体層303は、主として
製品部301に形成される。各製品部301に形成され
る導体層303のパターンも、主として、中心付近から
周縁に向かって略放射状に延びる多数の配線層304を
含むパターンである。これらの配線層303をそれぞれ
検査するのは容易ではない。そこで、本実施形態でも、
導体層303を形成するのと同様のテスト導体層形成工
程によってテスト配線基板にテスト導体層を形成して、
テスト導体層について検査を行う。そしてその結果か
ら、導体層形成工程を評価し、あるいは次工程以降の製
品の歩留まりを予測可能とする。このため、例えば、1
日の作業の開始前、終了後、途中、あるいは、導体層形
成工程に配線基板300を投入する前や後、間などに、
定期的にテスト配線基板を投入して、検査を行うと良
い。また、不具合対策の適否、効果の大小等を評価する
こともできるので、各種の改善を行った際に、検査を行
うと良い。
【0071】なお、本実施形態の導体層303(配線層
304)は、以下のようにして形成する。即ち、配線基
板300の表面には、予めエポキシ系樹脂からなる樹脂
絶縁層を形成しておき、その上に予め形成しておいた金
属層、具体的には銅層上に、ネガ型感光性樹脂からなる
ドライフィルムを貼り付け、露光現像して所定パターン
のメッキレジスト層を形成する。その後、露出した銅層
上に電解銅メッキ層を形成してその部分の厚さを増加さ
せる。さらに、メッキレジスト層を除去後、露出した銅
層をエッチングにより溶解除去して、銅層と電解銅メッ
キ層からなる導体層303を形成する。
【0072】本実施形態で製造されるテスト配線基板1
(図4参照)も、実施形態1と同様であり、テスト配線
基板1は、テスト基板10からなり、上記した大判の配
線基板300と同形状である。テスト配線基板1は、製
品部301に対応する36ヶの連結テスト領域3と不要
部5とを備え、この連結領域3には、それぞれ略正方形
状のテスト領域32が4つ連結した状態で含まれるの
で、1つのテスト配線基板1には、144ヶのテスト領
域32が含まれる。各テスト領域32には、次述するよ
うに、図12に示す渦巻き状パターンのテスト導体層3
3が形成される(図4では、図示を省略する)なお、本
実施形態でも、テスト配線基板1の図示しない下面側に
も、同様にテスト領域と不要部が形成される。
【0073】次に、このテスト配線基板1のテスト領域
32の平面図を図12に示す。各テスト領域32には、
上記した配線基板300の表面と同材質のエポキシ樹脂
系からなるテスト絶縁層12上に、テスト導体層33が
形成されている。このテスト導体層33は、2つのテス
ト配線層(第1テスト配線層34、第2テスト配線層3
5)を含む。さらに、第1テスト配線層34及び第2テ
スト配線層35は、上記配線層304(図2参照)とほ
ぼ同じ線幅(45μm)の細くて長い断線テスト部34
A,35Aと、その両端に形成され、導通などの電気的
特性測定するためのプローブを当接可能な一対のチェッ
クパッド34B1及び34B2、35B1及び35B2
(それぞれ1×1mm)とをそれぞれ有する。さらに、
図中、一点鎖線で囲まれた領域36では、この断線テス
ト部34A,35Aが渦巻き状の配線パターンにされて
おり、いずれの断線テスト部34A,35Aも、この領
域36で長さが長尺でありながら、渦巻き状の配線パタ
ーンによりその占める面積が領域36内に収まるように
小型化された小型化長尺部34C,35Cとされてい
る。
【0074】また、第1テスト配線層34及び第2テス
ト配線層35は、領域36内において、互いに40μm
の間隔保ち、不具合によって短絡が容易に生じるように
した短絡テスト部34D,35Dをも構成している。さ
らに、それら短絡テスト部34D,35Dは、2つのテ
スト配線層34,35が対となって互いに並行して渦巻
き状に延びる2重渦巻きパターンとされており、長尺で
ありながら、二重渦巻き状の配線パターンによりそのパ
ターン全体の占める面積が小型化されて並行小型化長尺
部34E,35Eともされている。このように、本実施
形態では、小型化長尺部34C,35Cは、短絡テスト
部34D,35Dであり、かつ、並行小型化長尺部34
E,35Eでもある。
【0075】次に、配線基板の導体層形成工程の検査方
法について、図13、図14を参照しつつ説明する。本
実施形態において、検査対象である配線基板300の導
体層形成工程は、上記したように、樹脂絶縁層上に形成
した金属層上に所定パターンのメッキレジスト層を形成
し、露出した金属層上に電解メッキ層を形成し、メッキ
レジスト層を除去して露出した金属層をエッチングで除
去して、所定パターンの導体層303を形成するもので
ある。そこで、上記テスト配線基板1のテスト導体層3
3も、以下に述べるように、同様に金属層に電解メッキ
及びエッチングすることにより形成する。
【0076】まず、図13(a)に部分拡大断面図を示
すように、ガラス−エポキシ樹脂複合材料からなるテス
トコア基板11の上下にテスト絶縁層12,13が形成
されたテスト基板10を用意する。この両面10A,1
0B上には、予め厚さ0.7μmの銅からなるテスト金
属層41,42をそれぞれ形成しておく。このテスト金
属層41,42は、テスト絶縁層12,13上に銅箔を
積層したり、テスト絶縁層12,13上に無電解メッキ
を施すなど、公知の手法により形成する。このテスト金
属層41,42は、次述する電解メッキにおいて、共通
電極の役割を果たす。なお、実際の製品の配線基板30
0(310)を製造するのと同様の手法によってテスト
金属層41,42を形成するのが好ましい。
【0077】次に、テスト導体層形成工程において、ま
ず図13(b)に示すように、各テスト金属層41,4
2の略全面に、ネガ型感光性のドライフィルムをそれぞ
れ貼り付け、テストメッキレジスト層43,44を形成
する。このドライフィルム(テストメッキレジスト層4
3,44)の材質は、検査対象の配線基板300の導体
層形成工程で用いるものと同様のものであり、貼付条件
や後述する露光現像条件などの製造条件も製品の製造時
と同様にする。
【0078】次に、図14(a)に示すように、貼り付
けたテストメッキレジスト層43,44を、所定パター
ン(図12参照)に露光し、その後現像して、第1テス
ト配線層34及び第2テスト配線層35などに対応した
所定パターンの開口45P,46Pを有するテストメッ
キレジスト層45,46をそれぞれ形成する。なお、本
実施形態で用いたドライフィルムは、露光された部分が
硬化するネガタイプであるので、露光部が、現像後、所
定パターンのテストメッキレジスト層45,46とな
る。
【0079】次に、図14(b)に示すように、所定パ
ターンのテストメッキレジスト層45,46を共通電極
として電解銅メッキを施し、開口45P,46P内のテ
スト金属層上に電解メッキ層47,48(厚さ15μ
m)をそれぞれ形成する。さらに、図14(c)に示す
ように、テストメッキレジスト層45,46を除去し、
露出したテスト金属層41,42をエッチング除去す
る。これにより、上面10A上に、テスト金属層41L
及び電解メッキ層47からなる第1テスト配線層34及
び第2テスト配線層35を含むテスト導体層33が、ま
た、下面10Bにもテスト導体層39が形成される。
【0080】次に、断線検知工程において、実施形態1
と同様に、第1テスト配線層34の各チェックパッド3
4B1,34B2にプローブピンを当接させて、チェッ
クパッド34B1,34B2間の導通を調べ、断線テス
ト部34A及び小型化長尺部34Cの断線不良の有無を
検知する。また、第2テスト配線層35についても同様
に、断線テスト部35A及び小型化長尺部35Cの断線
不良の有無を検知する。なお、実施形態1と異なり、チ
ェックパッド34B1等の上にはレジスト層は存在しな
い。さらに、短絡等検知工程においても実施形態1と同
様に、第1テスト配線層34のチェックパッド34B
1,34B2のいずれかと、第2テスト配線層35のチ
ェックパッド35B1,35B2のいずれか(例えば、
34B1と35B1)に、それぞれプローブピンを当接
させて、その間の導通や絶縁抵抗を調べ、短絡テスト部
34C,35C間(並行小型化長尺部34D,35D
間)の短絡不良や絶縁不良の有無を検知する。
【0081】このように、第1テスト配線層34及び第
2テスト配線層35は、それらの両端にそれぞれチェッ
クパッド34B1,34B2,35B1,35B2が形
成されているので、容易ににプローブピンを当接させて
電気的な検査をすることができる。一つのテスト領域3
2について上記の断線や短絡等の検査を行った後は、さ
らに、このような検査を他のテスト領域32についても
行い、テスト配線基板1内の144ヶすべてのテスト領
域32について検査して、断線不良、短絡不良、絶縁不
良の有無を検知する。また、下面10Bに形成したテス
ト導体層37(第3テスト配線層38,第4テスト配線
層39)についても同様にして、検査をする。
【0082】このようにすると、検査対象である配線基
板の導体層形成工程そのものの歩留まりではないが、同
様な導体層形成工程によるテスト配線層34,35、3
8,39の歩留まりが判る。従って、従来のように、配
線基板310あるいは300をほぼ完成した状態まで製
造してから検査する必要がなく、導体層形成工程毎に容
易に歩留まりの高低の推定や評価ができることになる。
また、本実施形態でも、テスト導体層33の形状を、図
4及び図12に示すテスト領域32に収まるような小型
なものとしたので、データの集計方法によっては、テス
ト配線基板1のうち、例えば、四隅付近と中央付近での
不具合発生割合の違い、上面10A上のテスト導体層3
3と下面10B上のテスト導体層37での不具合発生率
の違いなどを算出することもでき、これを用いて不具合
原因の探求も可能となる。さらに、テスト配線基板1を
用いているので、プローブピンによって製品となる配線
基板100内の配線層の一部が傷付くなど、検査に伴う
不具合を生じることもない。
【0083】さらに、本実施形態の検査方法でも、テス
ト導体層形成工程において、テスト基板10(テスト絶
縁層12)の上面10A上に、細く長い断線テスト部3
4A,35Aを有する第1テスト配線層34及び第2テ
スト配線層35を形成している。特に、この断線テスト
部34A,35Aは、製品部301の配線層304(図
2参照)と同等の細さ(導体幅)で、そのいずれの長さ
よりも長い小型化長尺部34C,35Cを備えている。
このため、各種の不具合があると、検査対象の配線基板
300の導体層形成工程の場合に比して、遙かに高い確
率でこれらに断線が生じるので、テスト導体層33を少
量形成するだけで断線不良品が現れる。従って、配線基
板300の導体層形成工程において、断線不良の生じる
可能性が低い場合にも、少数のテスト配線層34,35
を検査することで、断線不良が現れるので、多数の配線
基板310(または製品部301)を検査する必要がな
く、導体層形成工程の歩留まりの推定や評価をすること
ができる。
【0084】また、本実施形態の検査方法でも、テスト
導体層形成工程において、並行して延びる配線層304
の並行部分と同等の間隔(40μm)で、そのいずれの
長さよりも長い距離にわたって互いに小さい間隔を保つ
短絡テスト部34D,35D(並行小型化長尺部34
E,35E)を有する第1テスト配線層34及び第2テ
スト配線層35を形成した。このため、この短絡テスト
部34D,35D間では、各種の不具合があると、配線
基板300の導体層形成工程の場合に比して、短絡不良
や絶縁不良が遙かに高い確率で生じるので、テスト導体
層33を少量形成するだけで断線不良品が現れる。従っ
て、検査対象である配線基板300の導体層形成工程に
おいて、短絡不良などの生じる可能性が低い場合にも、
少数のテスト配線層34,35を検査することで、短絡
不良や絶縁不良が現れるので、多数の配線基板301
(製品部301)を検査する必要が無く、導体層形成工
程の歩留まりを推定や評価することができる。但し、本
実施形態では、実施形態1と異なり、テストメッキレジ
スト45,46を残したままにしておくことができな
い。
【0085】(変形形態2)次いで、上記実施形態2の
変形形態について説明する。上記実施形態2では、テス
トメッキレジスト層として、ネガ型ドライフィルムを用
いた。しかし、検査対象である配線基板300の導体層
形成工程で、ポジ型のドライフィルムを用いている場合
には、これと同タイプのドライフィルムを用いてテスト
導体層を形成するのが好ましい。できるだけ配線基板3
00と同一の条件でテスト導体層を形成するためであ
る。そこで、本変形形態では、テストメッキレジスト層
として、露光された部分が溶解除去可能となるポジ型ド
ライフィルムを用いる。従って、これに伴い、露光時の
マスクの遮光パターンもネガポジ反転したものに変更す
る。
【0086】このようなポジ型のテストメッキレジスト
層を用いても、テスト導体層形成工程でテスト導体層を
形成し、断線検知工程で断線不良を、短絡等検知工程で
短絡不良や絶縁不良の有無を検知することができるが、
上記実施形態2と同様であるので、詳細な説明は省略す
る。
【0087】(変形形態3)上記実施形態1,2及び変
形形態1,2では、いずれも図5あるいは図12に示さ
れるように、テスト配線層21,22,34,35など
の断線の有無の他、テスト配線層21と22,34と3
5との間の短絡や絶縁不良が判別できるように、2つの
テスト配線層21,22あるいは34,35を備えてい
るものを示した。しかし、断線不良のみを検知できれば
良い場合には、例えば、図15に示すジグザグ状パター
ンのテスト導体層を形成しても良い。即ち、テスト領域
2内に、1本の断線テスト部51A及びその両端にチェ
ックパッド51B1,51B2を備えるテスト配線層5
1を形成するようにしても良い。このテスト配線層51
では、一点鎖線で示す領域52では、断線テスト部51
Aがジグザグ状の配線パターンにされ、この領域52で
長さが長尺でありながら、ジグザグ状の配線パターンに
よりその占める面積が領域52内に収まるように小型化
された小型化長尺部51Cとされている。このため、断
線不良が発生し易くなり、このテスト導体層51の断線
不良による歩留まりを用いて、実際の配線基板100の
導体層形成工程の歩留まりを推定したり、各種の改善の
効果を測定することができる。特に、小型化長尺部51
Cを有するので、テスト配線基板1(配線基板100)
の場所による歩留まりの違いなどを算出することもでき
る。また、断線不良個所を探すのに、ほとんどの場合、
小さな領域52内、つまり小型化長尺部51Cを観察す
れば足りるので、断線不良個所を容易に発見することも
できる。なお、上記形状は、上記実施形態1に示すテス
ト導体層形成工程の他、変形形態1、実施形態2、変形
形態2など、いずれのテスト導体層形成工程においても
適用することができる。
【0088】(変形形態4)その他、図16に示す渦巻
き状パターンのテスト導体層を形成しても良い。即ち、
テスト領域2内に、1本の断線テスト部61A及びその
両端にチェックパッド61B1,61B2を備えるテス
ト配線層61を形成するようにしても良い。このテスト
配線層61でも、一点鎖線で示す領域62では、断線テ
スト部61Aが渦巻き状の配線パターンにされ、この領
域62で長さが長尺でありながら、渦巻き状の配線パタ
ーンによりその占める面積が領域62内に収まるように
小型化された小型化長尺部61Cとされている。このた
め、本変形形態でも、断線不良が発生し易くなり、この
テスト導体層61の断線不良による歩留まりを用いて、
実際の配線基板100の導体層形成工程の歩留まりを推
定したり、その原因究明あるいは各種の改善の効果を測
定することができる。特に、小型化長尺部61Cを有す
るので、テスト配線基板1(配線基板100)の場所に
よる歩留まりの違いなどを算出することもできる。ま
た、断線不良個所を探すのに、ほとんどの場合、小さな
領域62内を観察すれば足りるので、断線不良個所を容
易に発見することもできる。なお、上記形状も、上記実
施形態1に示すテスト導体層形成工程の他、変形形態
1、実施形態2、変形形態2など、いずれのテスト導体
層形成工程においても適用することができる。
【0089】(変形形態5)一方、短絡不良や絶縁不良
のみを検知できれば良い場合には、例えば、図17に示
すように対となるテスト配線層が互いにかみ合う櫛歯状
パターンとされたテスト導体層を形成しても良い。即
ち、テスト領域2内に形成した2つのテスト配線層7
1,72は、小さな間隔を開けて互いにかみ合う櫛歯状
に形成された櫛歯状部71A,72Aの他、チェックパ
ッド71B,72B、及び櫛歯状部71A,72Aとチ
ェックパッド71B,72Bとを結ぶ連結部71C,7
2Cを備える。この櫛歯上部71A,72Aによって、
テスト配線層71,72の占める面積が小型化されなが
らも、2つのテスト配線層間で小さい間隔を保つ長さは
長くとれる。このため、小面積でも、テスト配線層7
1,72(櫛歯状部71A,82A)間に短絡不良や絶
縁不良の現れる確率が高くなり、その原因の究明やその
対策の効果の評価が容易にできる。また、このテスト配
線層71,72の短絡等不良による歩留まりを用いて、
実際の配線基板100の導体層形成工程の歩留まりを推
定することもできる。特に、櫛歯状部71A,72Aを
有するので、テスト配線基板1(配線基板100)の場
所による歩留まりの違いなどを算出することもできる。
また、短絡等不良個所を探すのに、ほとんどの場合、小
さな領域73内、つまり櫛歯状部71A,72A間を観
察すれば足りるので、短絡等不良個所を容易に発見する
こともできる。
【0090】以上において、本発明を各実施形態及び変
形形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態等に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。例
えば、上記各実施形態1,2等では、製品の配線基板1
00の配線層104の幅と同じ細さの断線テスト部21
A等を形成しているが、断線テスト部21A等の幅は適
宜変更することができる。その際、断線テスト部の幅を
小さくすると、断線不良がより発生しやすくなるので、
テスト導体層を少量形成するだけで、断線不良品が現れ
るので好適である。
【0091】また、上記実施形態等では、感光性樹脂を
予め半硬化状態にしたドライフィルムを用いて、テスト
エッチングレジスト層16,17、あるいはテストメッ
キレジスト層43,44を形成したが、ワニス状の感光
性樹脂を塗布・乾燥させて各レジスト層としても良い。
さらに、レジスト層としてネガ型あるいはポジ型の感光
性樹脂を用いたが、非感光性樹脂をスクリーン印刷法な
どによって所定パターンに塗布してレジスト層としても
良い。また、上記実施形態等では、いずれも、チェック
パッドをテスト配線層の端部に設けたが、これに限ら
ず、例えば、断線テスト部の途中部分にチェックパッド
を設けることもできる。
【0092】また、上記実施形態等では、テスト導体層
形成工程によって、テスト基板の両面にテスト導体層を
形成したが、片面のみに形成しても良いことが明らかで
ある。また、上記実施形態等では、テスト基板10とし
て、ガラス−エポキシ樹脂複合材料からなるテストコア
基板11の上下に、エポキシ樹脂系のテスト絶縁層1
2,13をそれぞれ形成したものを用いたが、検査対象
である配線基板の導体層形成工程とできるだけ同一の条
件となるように、材質や処理等を考慮すればよい。ま
た、配線基板の導体層形成工程に先だって、導体層の下
地となる絶縁層に、例えば、粗化処理などぼ表面処理な
どを施す場合には、テスト基板のテスト絶縁層の表面に
も同様の処理を行っておくのが好ましい。また、上記実
施形態1,2、変形形態1,2においては、2つのテス
ト配線層21,22、及び34,35を形成したが、3
つ以上のテスト配線層を形成し、これら相互間の短絡や
絶縁不良の有無を測るようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係り、検査される導体層形成工程
で導体層を形成した配線基板(途中工程品、大判)の平
面図である。
【図2】形成された導体層の平面形状を示す平面図であ
る。
【図3】完成後に個分けされた配線基板の説明図であ
る。
【図4】実施形態1に係るテスト配線基板の平面図であ
る。
【図5】実施形態1に係るテスト配線基板のテスト領域
に形成するテスト導体層(テスト配線層)の平面形状を
示す平面図である。
【図6】実施形態1に係るテスト導体層を形成するテス
ト導体層形成工程のうち、(a)は両面銅張り板、
(b)はこの両面銅張り板の上下面にテストエッチング
レジスト層を形成した状態を示す部分拡大断面図であ
る。
【図7】実施形態1に係るテスト導体層を形成するテス
ト導体層形成工程のうち、(a)は所定パターンのテス
トエッチングレジスト層を形成した状態を示し、(b)
はテストエッチングレジスト層を残しながら、テスト配
線層を形成した状態を示す部分断面斜視図である。
【図8】実施形態1に係り、(a)はテストエッチング
レジスト層は繋がっていながらもテスト配線層に断線を
生じた状態を示す部分断面斜視図であり、(b)はテス
トエッチングレジスト層の下に異物が挟まった状態、
(c)はテストエッチングレジスト層の下に気泡が入っ
た状態を示す部分拡大断面図である。
【図9】実施形態1に係り、(a)はテストエッチング
レジスト層及びテスト配線層のいずれも断線した状態を
示す部分拡大断面図であり、(b)はテストエッチング
レジスト層上に異物が付着して露光不良を生じる様子を
示す説明図である。
【図10】実施形態1に係り、(a)はテストエッチン
グレジスト層同士は繋がっていないもののテスト配線層
間に短絡を生じた状態を示す部分断面斜視図であり、
(b)はテストエッチングレジスト層の上及び層間に異
物が付着した状態、(c)は金属層とテストエッチング
レジスト層との間に異物が付着した状態を示す部分拡大
断面図である。
【図11】変形形態1に係り、(a)はテストエッチン
グレジスト層同士が繋がってテスト配線層間に短絡を生
じた状態を示す部分断面斜視図であり、(b)はテスト
エッチングレジスト層上に異物が付着して露光不良を生
じる様子を示す説明図である。
【図12】実施形態2に係るテスト配線基板のテスト領
域に形成するテスト導体層(テスト配線層)の平面形状
を示す平面図である。
【図13】実施形態2に係るテスト導体層を形成するテ
スト導体層形成工程のうち、(a)は両面に銅層を形成
したテスト基板本体を示し、(b)はこの銅層にテスト
メッキレジスト層を形成した状態を示す部分拡大断面図
である。
【図14】実施形態2に係るテスト導体層を形成するテ
スト導体層形成工程のうち、(a)は所定パターンのテ
ストメッキレジスト層を形成した状態(b)は電解メッ
キ層を形成した状態、(c)はエッチングしてテスト配
線層を形成した状態を示す部分断面斜視図である。
【図15】変形形態3にかかるテスト導体層(テスト配
線層)の平面形状を示す平面図である。
【図16】変形形態4にかかるテスト導体層(テスト配
線層)の平面形状を示す平面図である。
【図17】変形形態5にかかるテスト導体層(テスト配
線層)の平面形状を示す平面図である。
【符号の説明】
100,300 配線基板 101,301 製品部 102,302 接続部 103,303 導体層 104,304 配線層 110,310 配線基板 1 テスト配線基板 2,32 テスト領域 5 不要部 10 テスト基板 11 テストコア基板 12,13 テスト絶縁層 14,15 銅層(テスト金属層) 16,17 テストエッチングレジスト
層 18,19,218 所定パターンのテストエッ
チングレジスト層 21,34 第1テスト配線層 21A,34A (第1テスト配線層の)断
線テスト部 21B,34B (第1テスト配線層の)チ
ェックパッド 21C,34C (第1テスト配線層の)小
型化長尺部 21D,34D (第1テスト配線層の)短
絡テスト部 21E,34E (第1テスト配線層の)並
行小型化長尺部 22,35 第2テスト配線層 22A,35A (第2テスト配線層の)断
線テスト部 22B,35B (第2テスト配線層の)チ
ェックパッド 22C,35C (第2テスト配線層の)小
型化長尺部 22D,35D (第2テスト配線層の)短
絡テスト部 22E,35E (第2テスト配線層の)並
行小型化長尺部 23,33 テスト導体層 41,42 テスト金属層 43,44 テストメッキレジスト層 44,45 所定パターンのテストメッ
キレジスト層 44P,45P 開口 47,48 電解メッキ層 51,61,71,72 テスト配線層 71A,72A 櫛歯状部
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Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁層上に形成した金属層上に所定パター
    ンのエッチングレジスト層を形成し、露出した上記金属
    層をエッチング除去し、上記エッチングレジスト層を除
    去して所定パターンの導体層を形成する導体層形成工程
    を検査する配線基板の導体層形成工程の検査方法であっ
    て、 テスト絶縁層上に形成したテスト金属層上に所定テスト
    パターンのテストエッチングレジスト層を形成し、露出
    した上記テスト金属層をエッチング除去し、細く長い断
    線テスト部を有するテスト配線層を含むテスト導体層を
    形成するテスト導体層形成工程と、 上記断線テスト部の導通を調べ、上記断線テスト部での
    断線不良の有無を検知する断線検知工程と、を備えるこ
    とを特徴とする配線基板の導体層形成工程の検査方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の配線基板の導体層形成工
    程の検査方法であって、 前記断線テスト部は、長尺でありながら、蛇行状、ジグ
    ザグ状、渦巻き状などの配線パターンによりその配線パ
    ターン全体の占める面積が小型化された小型化長尺部を
    備えることを特徴とする配線基板の導体層形成工程の検
    査方法。
  3. 【請求項3】絶縁層上に形成した金属層上に所定パター
    ンのエッチングレジスト層を形成し、露出した上記金属
    層をエッチング除去し、上記エッチングレジスト層を除
    去して所定パターンの導体層を形成する導体層形成工程
    を検査する配線基板の導体層形成工程の検査方法であっ
    て、 テスト絶縁層上に形成したテスト金属層上に所定テスト
    パターンのテストエッチングレジスト層を形成し、露出
    した上記テスト金属層をエッチング除去し、長い距離に
    わたって互いに小さい間隔を保つ短絡テスト部を有する
    複数のテスト配線層を含むテスト導体層を形成するテス
    ト導体層形成工程と、 上記短絡テスト部間の導通または絶縁抵抗を調べ、上記
    短絡テスト部間の短絡不良または絶縁不良の有無を検知
    する短絡等検知工程と、を備えることを特徴とする配線
    基板の導体層形成工程の検査方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の配線基板の導体層形成工
    程の検査方法であって、 前記短絡テスト部は、対となる前記テスト配線層が互い
    に並行して延び、長尺でありながら、蛇行状、ジグザグ
    状、渦巻き状などの配線パターンによりその配線パター
    ン全体の占める面積が小型化された並行小型化長尺部を
    備えることを特徴とする配線基板の導体層形成工程の検
    査方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の配線基板の導体層形成工
    程の検査方法であって、 上記短絡テスト部の導通を調べ、上記短絡テスト部での
    断線不良の有無を検知する断線検知工程を備えることを
    特徴とする配線基板の導体層形成工程の検査方法。
  6. 【請求項6】請求項3に記載の配線基板の導体層形成工
    程の検査方法であって、 対となる前記テスト配線層の短絡テスト部は、互いに噛
    み合う櫛歯状の配線パターンの櫛歯状部をそれぞれ備え
    ることを特徴とする配線基板の導体層形成工程の検査方
    法。
  7. 【請求項7】絶縁層上に形成した金属層上に所定パター
    ンのメッキレジスト層を形成し、露出した上記金属層上
    に電解メッキを施し、上記メッキレジスト層を除去し、
    露出した上記金属層をエッチング除去して所定パターン
    の導体層を形成する導体層形成工程を検査する配線基板
    の導体層形成工程の検査方法であって、 テスト絶縁層上に形成したテスト金属層上に所定パター
    ンのテストメッキレジスト層を形成し、その後、露出し
    た上記テスト金属層上に電解メッキを施し、上記テスト
    メッキレジスト層を除去し、露出した上記テスト金属層
    をエッチング除去して、細く長い断線テスト部を有する
    テスト配線層を含むテスト導体層を形成するテスト導体
    層形成工程と、 上記断線テスト部の導通を調べ、上記断線テスト部での
    断線不良の有無を検知する断線検知工程と、を備えるこ
    とを特徴とする配線基板の導体層形成工程の検査方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の配線基板の導体層形成工
    程の検査方法であって、 前記断線テスト部は、長尺でありながら、蛇行状、ジグ
    ザグ状、渦巻き状などの配線パターンによりその配線パ
    ターン全体の占める面積が小型化された小型化長尺部を
    備えることを特徴とする配線基板の導体層形成工程の検
    査方法。
  9. 【請求項9】絶縁層上に形成した金属層上に所定パター
    ンのメッキレジスト層を形成し、露出した上記金属層上
    に電解メッキを施し、上記メッキレジスト層を除去し、
    露出した上記金属層をエッチング除去して所定パターン
    の導体層を形成する導体層形成工程を検査する配線基板
    の導体層形成工程の検査方法であって、 テスト絶縁層上に形成したテスト金属層上に所定パター
    ンのテストメッキレジスト層を形成し、その後、露出し
    た上記テスト金属層上に電解メッキを施し、上記テスト
    メッキレジスト層を除去し、露出した上記テスト金属層
    をエッチング除去して、長い距離にわたって互いに小さ
    い間隔を保つ短絡テスト部を有する複数のテスト配線層
    を含むテスト導体層を形成するテスト導体層形成工程
    と、 上記短絡テスト部間の導通または絶縁抵抗を調べ、上記
    短絡テスト部間の短絡不良または絶縁不良の有無を検知
    する短絡等検知工程と、を備えることを特徴とする配線
    基板の導体層形成工程の検査方法。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の配線基板の導体層形成
    工程の検査方法であって、 前記短絡テスト部は、対となる前記テスト配線層が互い
    に並行して延び、長尺でありながら、蛇行状、ジグザグ
    状、渦巻き状などの配線パターンによりその配線パター
    ン全体の占める面積が小型化された並行小型化長尺部を
    備えることを特徴とする配線基板の導体層形成工程の検
    査方法。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の配線基板の導体層形
    成工程の検査方法であって、 上記短絡テスト部の導通を調べ、上記短絡テスト部での
    断線不良の有無を検知する断線検知工程を備えることを
    特徴とする配線基板の導体層形成工程の検査方法。
  12. 【請求項12】請求項9に記載の配線基板の導体層形成
    工程の検査方法であって、 対となる前記テスト配線層の短絡テスト部は、互いに噛
    み合う櫛歯状の配線パターンの櫛歯状部をそれぞれ備え
    ることを特徴とする配線基板の導体層形成工程の検査方
    法。
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