JP2000352541A - 遮水シートの漏水検知システム - Google Patents
遮水シートの漏水検知システムInfo
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Abstract
に高精度の漏水箇所の検知確認が可能であり、しかも、
検知された漏水箇所の止水作業に際し開削工事を伴うこ
とがない遮水シートの漏水検知システムを提供する。 【解決手段】 廃棄物処分場11の底面地盤12に敷設
された一重の遮水シートSと、主に該一重の遮水シート
Sを保護すべく敷設される保護部材14とを、通水材1
5を挟持させつつ所定間隔をもって袋状に水密接合させ
ることで、遮水シートSを袋状区画16毎にブロック化
し、該袋状区画16各々取付けた漏水検知電極E1によ
り漏水を検知する。
Description
水工において敷設される遮水シートの漏水検知システム
に関し、特にその遮水シートが一層のみ敷設された単層
構造であり、いわゆる一重の遮水シート構造である場合
についての漏水検知システムに関する。
各種廃棄物処分場の造成や、係る造成に際して実施され
る遮水シートの敷設といった種々の付帯工に関して、例
えば、廃棄物処分場へ投棄される廃棄物から滲出した汚
染水が遮水シートの破損箇所より流出して地下水等を汚
染するなどの周辺環境への悪影響が及ぼされることを排
除すべく種々の漏水検知システムが考案されている。
に、廃棄物処分場の底面に敷設される合成樹脂や合成ゴ
ム製の遮水シートを、土質材料(例えば砂質土)や不織
布などの中層材をその中間に介在させて2層にし、遮水
シートの強度や遮水性能の向上を図った2重の遮水シー
ト構造に対して、例えば係る2層の遮水シート間の中層
材中に漏水検知電極を設置して、地上から遮水シートに
またがった通電を実施することで、遮水シートが破損し
て漏水が生じた場合に電路が形成され漏水検知電極にて
検知するよう考慮されたものなどがあった。
特開平6−63525号公報に示す様に、上下2層の遮
水シート同士を溶着して多数の区画に分割した袋体を形
成し、この各袋体に止水材注入用の注入管を挿入設置し
た構成を成しており、この場合、各袋体に取付けられた
上記の漏水検知用電極を用いたり、あるいは特開平6−
294700号公報に示す様に、袋体内の圧力変化を観
測したりして漏水箇所を検出してその後の止水処理を行
う際の処理位置確認を行うこととしていた。
ることなく、廃棄物処分場の底面地盤上に粘土層やアス
ファルト層などを適宜厚み敷設して下部遮水層を形成
し、その上部に一層の遮水シートを敷設するといった一
重の遮水シート構造も、施工コストや施工効率等の面か
ら採用することがあった。この一重の遮水シート構造の
場合に適用されている漏水検知システムは、上記と同様
に漏水検知用電極などを用いたものであるが、この漏水
検知電極は単に遮水シート表面に例えば網目状に適宜間
隔で展開配置されたものであり、これにより漏水箇所を
システム固有の解析精度のもと所定範囲をもって概略検
知確認するものであった。
水処理を施す場合、2重の遮水シート構造のように区画
化された袋体などといったものは有しないから、検知さ
れた漏水箇所付近をある程度広範に逐一開削して損傷し
ている遮水シートを露出させてから各種補修作業を行う
か、もしくは、係る漏水検知箇所を目標にして深礎工法
を施工するなどといった手法を用いる必要があった。
遮水シートの漏水検知システムは次に述べるような課題
を有していた。
ついては従来の漏水検知システムにより、漏水発生に対
する漏水箇所検知やその後の止水作業等を十分に行うこ
とが出来る一方、一重の遮水シート構造に対しては、そ
のままでは漏水箇所について十分な検知精度のもと確実
な漏水位置情報を得て簡便確実な止水作業を実施すると
いったことは困難であった。このような状況に対処する
為、例えば、上記の2重の遮水シート構造であるような
遮水シート同士を溶着して形成する袋体構造を得よう
と、既設の一層の遮水シート上を開削して該遮水シート
を露出させ、その遮水シート上に後付でもう一層の遮水
シートを敷設してわざわざ2重の遮水シート構造に変更
させるといったことも行われていた。
と同時に、遮水シート材やそれに付帯する各種の治具や
機器等にかかるコストも著しく増大するおそれがある。
たとえ、既設ではなく全て新規に遮水工を実施する際
に、上記の様な1重から2重への遮水シート構造の変更
が構想され実際に施工されたとしても、当初の1重の遮
水シート構造と比較すれば施工コストと施工効率との面
でその悪化は否めない。
更が想定困難である場合、例えば、既に廃棄物の投棄が
開始されているような、1重の遮水シート構造を有する
既設の廃棄物処分場において漏水が発生した場合には、
その漏水を電気式その他の各種漏水検知手段により検知
確認し、係る漏水検知手段により確認されたおおよその
漏水位置について投棄ピット中の廃棄物層を重機等を用
いてかなりの規模で開削除去し、遮水シートを露出させ
る必要がある。漏水検知手段により十分な検知精度が得
られない状況に陥った場合などは、最終的には廃棄物処
分場全域に亘る大規模な廃棄物除去作業を実行すること
となり、その際に要する各種コストは莫大なものとなり
うる。
造成に供される土地が始めから制限されて、必ずしも十
分な規模の領域を確保しづらい状況下において、更に、
上記の廃棄物層開削で生じた廃棄物を仮置きする為の領
域を確保しなければならず、その用地確保にはかなりの
困難を伴うことは明らかである。しかも、既に廃棄物の
投棄が開始されている既設廃棄物処分場の投棄ピット
に、廃棄物層開削の為に各種掘削重機やダンプトラック
などの運搬手段を多数配置して、それら機器のコストを
要することに加えて、それらの重機類が稼動することで
廃棄物処分場本来の作業である廃棄物の投棄作業を縮小
せざるをえないおそれもある。
しくは開削工事を行わずにいきなり深礎工法を実施して
止水作業を行う場合など、いずれの状況においても、ま
ず遮水シート自体に工事機器類が接触して損傷してしま
うおそれが生じ、更に、遮水シート以外にも例えば、滲
出水集排水設備等を直撃して損壊させてしまうといった
恐れも十分にあった。このように遮水シート等の損傷を
生起する事態になれば、漏水箇所を確認して補修及び止
水を行う当初の目的とは全く逸脱して、補修の為の工事
で損傷した遮水シート等を補修するなどといった、不経
済で当初目的からすると補修自体を無意味化するとも思
える奇異な状況に陥ることとなる。
や多数の重機を要することから、上記の問題はいずれも
工期が長期化しやすいという問題を内在させており、作
業全体の長期化による作業効率の悪化と作業コストの増
大とを招くこととなりやすい。
工事を行っている現場が廃棄物処分場であることから、
そこに堆積している廃棄物に由来する有毒ガスや、或い
は無酸素気体等の雰囲気中に作業員が晒されるおそれも
十分考えられ、そのような劣悪な作業環境に作業員を配
置する困難さと、その対処コストとにおいて漏水検知か
ら止水及び補修作業全体に及ぼす悪影響は拭いがたい。
着目してなされたもので、1重の遮水シート構造であっ
ても、簡便確実に高精度の漏水箇所の検知確認が可能で
あり、しかも、検知された漏水箇所の止水作業に際し開
削工事を伴うことがない遮水シートの漏水検知システム
を提供するものである。
成するためになされたもので、廃棄物処分場の底面地盤
に敷設された一重の遮水シートが損傷するに際し、所定
間隔をもって展開配置された漏水検知用電極により、前
記廃棄物処分場の投棄エリアからの浸出水が遮水シート
損傷箇所より遮水シート外に漏水した場合、これを検知
する漏水検知システムであって、前記一重の遮水シート
と、主に該遮水シートを保護すべく敷設される保護部材
とを、通水材を挟持させつつ所定間隔をもって袋状に水
密接合させることで、前記遮水シートを袋状区画毎にブ
ロック化し、該袋状区画各々取付けた前記漏水検知電極
により漏水を検知することを特徴とする。
と、前記廃棄物処分場の底面地盤との間に、アスファル
トや粘土等の非シート状物である下部遮水層が形成され
ており、前記保護部材に代えて、該下部遮水層と前記遮
水シートとを、通水材を挟持させつつ所定間隔をもって
袋状に水密接合させることとしてもよい。
して該袋状区画各々に取付けられた注入パイプにより止
水材を注入して漏水箇所の止水を行うこととすればより
好ましく、更に、前記保護部材が、前記注入パイプによ
る袋状区画への止水材注入に際して生じる注入圧力に抗
して遮水シートとの水密接合を維持しうるよう、前記遮
水シートとの水密接合部にあたる保護部材端部の密度が
高密度化されている繊維構造体であると好適である。
る止水材であれば一層好適である。
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1
(a)は本発明の遮水シートの漏水検知システム10を
示す断面図であり、(b)は遮水シートと下部遮水層と
の接合例を示す説明図である。
を除いて、廃棄物処分場11の底面地盤12に敷設され
る遮水シートSが1層のみからなる1重の遮水シート構
造に対して本発明の漏水検知システム10を適用した例
を示した。
ば、一般廃棄物を投棄する一般廃棄物処分場や、主に産
業廃棄物から構成され有害物質を含む有害廃棄物を投棄
する有害廃棄物処分場、もしくは最終処分場として造成
されるものであり、山間部の広範な谷間や、掘削土工の
結果形成した凹地等を利用して造成されたものである。
該廃棄物処分場11の底面地盤12の岩塊などによる大
きな凹凸形状を適宜平坦化させて、底面地盤12上に最
初に施工される下部遮水層13の均一な層厚を確保可能
なよう配慮するとよい。この下部遮水層13は、例え
ば、厚さ50cm以上で透水係数が10nm/秒以下で
ある粘土層や、或いは厚さ5cm以上で透水係数が1n
m/秒以下であるアスファルトコンクリート層等を採用
することとし、また、その下部遮水層13上には、遮水
シートSの敷設に先立って保護部材14となる不織布等
を敷設して遮水シートSと底面地盤12との当接具合を
調整し遮水シートS表面の保護を図るものとする。
た下部遮水層13上には、例えば、適宜厚みを備える合
成樹脂や合成ゴム製の遮水シートSが、融着手段や接着
剤等を用いて適切に張合わされて水密に一体化され敷設
される。この1層の遮水シートSが廃棄物処分場11に
おける外部環境への汚水漏出を遮断する役割を主に担う
のである。
ロピレンや高密度ポリエチレンからなり、所定の弾力と
強度及び空隙等を備えた立体網状体15(通水材とし
て)を介して不織布等の保護部材14が敷設される。係
る保護部材14の敷設に際しては、該保護部材14と遮
水シートSとが前記立体網状体15を挟持しつつ、所定
間隔をもって袋状に水密接合されることにより、遮水シ
ートSを袋状区画16毎にブロック化することとする。
遮水シートSと保護部材14とが水密接合される所定間
隔は廃棄物処分場11の規模や施工条件にもよるが、例
えば、縦横10〜16m間隔とし、各袋状区画16が1
00m2〜300m2程度のエリアを有して各個独立し
て存する状態を呈する。また、形成された袋状区画16
各々には、本発明の漏水検知システム10の備える漏水
検知電極E1が取付けられ、さらに、この漏水検知電極
E1により漏水が検知された場合に備えて、止水材注入
用の注入パイプ17(例えば高密度ポリエチレン製)が
地上の止水材供給施設から連続して取付けられており、
この注入パイプ17により止水材を注入して漏水箇所で
ある所定の袋状区画16の止水を行うのである。
材密度等の面において一般的に比較的低品質のものが多
いが、本発明において使用する保護部材14は、前記注
入パイプ17による袋状区画16への止水材注入に際し
て生じる注入圧力に抗して遮水シートSとの水密接合を
維持しうるよう、遮水シートSとの水密接合部にあたる
保護部材14端部の密度が高密度化されているものとな
っている。そのため、注入圧力に抗しきれずに水密接合
が簡単に剥離したりするといったおそれは生じない。
遮水層13とを保護部材14を介さずに直接接合しなけ
ればならない場合などには、例えば(b)図に示すよう
に、一端が下部遮水層13に挿入固定された接続用シー
トSJを遮水シートSと水密接合させる手段を採用する
ことも可能である。
れた保護部材14表面には、所定の厚さを有するサンド
マット18などを敷設し更なる遮水シート保護層を設け
て、その上部の廃棄物投棄ピットWに種々の廃棄物が投
棄される際に生じる衝撃や廃棄物の突起などから遮水シ
ートSを保護すると好適である。
ステム10が適用された廃棄物処分場11を示す全体図
であり、図3は本発明の遮水シートSの漏水検知システ
ム10により検知された漏水箇所Bを示す漏洩電流分布
図30である。
3や遮水シートS等の敷設形成が完了後、各所から運搬
されてくる廃棄物により廃棄物投棄ピットWは埋立てら
れてゆくのであるが、ここでは、係る埋立て過程や、埋
立て終了後の廃棄物荷重が遮水シートSに徐々に影響を
及ぼす過程において生じる遮水シートSの破損及びそれ
に起因する漏水を検知するべく本発明の漏水検知システ
ム10を適用するものとする。
物処分場11の底面地盤12上に形成された袋状区画1
6各々の表面に、例えばステンレス材などを利用して耐
腐食性を備える漏水検知電極E1を電気的に接合させて
取付ける。また、この漏水検知電極E1と対になる電流
電極E2を、遮水シートS外で廃棄物処分場11の外縁
部に接地する。これらの電極E1、E2は、電流電極E
2の場合直接に、漏水検知電極E1の場合、測定電流を
コントロールする中継ボックス21を介して、管理棟2
2内の定電流装置23に接続されている。
E2からの接続を任意に切替え可能な電極切替え器24
や、この切替え器24により選択された電極の電流信号
を取得して増幅やフィルタリング等の各種電気処理を行
いデータ化する自動電気探査装置25や、係る自動電気
探査装置25から送信される電流値データを廃棄物処分
場11全体の電極配置と対応づけて電流分布図に変換処
理するコンピュータ26及びその出力手段であるカラー
プリンター27などが備わっている。最終的にカラープ
リンター27から出力される電流分布図30は、図3に
示すような、縦横の軸31、32上に測定基点からの距
離をとった矩形図33上に、漏水箇所Bを中心にした同
心円状の電流分布図が得られることなる。通常は電流強
度毎に色分け表示を行って一見しただけで漏水箇所Bが
識別できるよう配慮されている。
検知システム10における漏水検知原理を示す説明図で
あり、(b)は同システム10における漏水箇所B補修
の原理を示す説明図である。
した場合、これを検知する原理を以下に述べる。通常、
遮水シートSが損傷していない状態でも遮水シートSに
跨って上記の漏水検知電極E1と電流電極E2との間に
通電が行われているが、電気伝導度の低い絶縁材料であ
る遮水シートSにより電流は遮られて前記両電極E1、
E2間に電流が流れることはない。もし実際に遮水シー
トSが損傷した際には、それに対応した袋状区画(以
下、損傷区画16aとする)の内外を流通可能になった
漏水により損傷区画16a周辺の電気伝導度が上昇し、
遮水シートS内外の地盤中を漏洩電流Cが流れて前記両
電極E1、E2間が電気的に結ばれることになる。
ら、保護部材14、通水材15、遮水シートSの損傷箇
所B、電流電極E2に至る経路で電路を形成し、遮水シ
ートSの損傷箇所Bにおいて電界分布に変化を現するこ
ととなり、漏水検知電極E1がその電界分布変化を捕捉
するのである。このとき発生する電界分布に比抵抗分布
を加えて漏洩電流Cに変換することにより、廃棄物の種
類やその不均一性の影響、及び接地抵抗の影響を排除
し、漏水箇所Bや損傷の大きさ等を精度良く推定するこ
とが可能となる。
修を行う漏水箇所補修作業は、前記の注入パイプ17を
通じて止水材40を損傷区画16aに注入充填すること
により主に行われる。本実施例において用いる止水材4
0としては、特に、電気抵抗値の大きな絶縁性材料(例
えば特殊ゴムアスファルト乳剤系など)を用いることと
し、補修作業完了後において、漏水検知電極E1を通し
て通電を行って再度の漏水検知を行っても止水材40自
体が電路を形成しないようになっている。従って、補修
作業が完全であれば、損傷区画16a内は通水材15を
含めて止水材40にて満たされていると同時に、それに
連接する遮水シートSの損傷箇所B(漏水箇所)も閉塞
して全体として完全に水密な絶縁体をなすのである。
一層からなる1重の遮水構造を備える廃棄物処分場11
に対して本発明を適用した例を示したが、それに限ら
ず、2層以上の遮水シートSを用いた遮水構造に対して
も勿論適用可能である。
水シートの漏水検知システムは、廃棄物処分場の底面地
盤に敷設された一重の遮水シートが損傷するに際し、所
定間隔をもって展開配置された漏水検知用電極により、
前記廃棄物処分場の投棄エリアからの浸出水が遮水シー
ト損傷箇所より遮水シート外に漏水した場合、これを検
知する漏水検知システムであって、前記一重の遮水シー
トと、主に該遮水シートを保護すべく敷設される保護部
材とを、通水材を挟持させつつ所定間隔をもって袋状に
水密接合させることで、前記遮水シートを袋状区画毎に
ブロック化し、該袋状区画各々取付けた前記漏水検知電
極により漏水を検知することを特徴とするものである。
勿論、1重の遮水シート構造に対しても、わざわざ1重
の遮水シートに加えて2層目の遮水シートを敷設して2
重の遮水シート構造に変更するといったこともなく、漏
水箇所について十分な検知精度のもと確実な漏水位置情
報を得て簡便確実な止水作業を実施することが可能であ
る。従って、大規模な開削工事を行う施工コストや、1
重を2重の遮水構造に変更するために要する遮水シート
材やそれに付帯する各種の治具や機器等にかかるコスト
も発生しない。このことは、本発明の遮水シートの漏水
検知システムが、比較的低廉な保護部材を用いて遮水シ
ートとの接合を行って袋状区画を形成することによるコ
スト低減効果と相まって、その経済的効果には著しいも
のがある。
と、前記廃棄物処分場の底面地盤との間に、アスファル
トや粘土等の非シート状物である下部遮水層が形成され
た構成である場合、前記保護部材に代えて、該下部遮水
層と前記遮水シートとを、通水材を挟持させつつ所定間
隔をもって袋状に水密接合させれば、上記と同様の、漏
水箇所について十分な検知精度のもと確実な漏水位置情
報を得て簡便確実な止水作業を実施可能であるといった
効果を奏することになる。
より漏水が検知された際には、該漏水検知システムが、
前記袋状区画に対して該袋状区画各々に取付けられた注
入パイプにより止水材を注入して漏水箇所の止水を行う
止水機能を備えるものであるから、該漏水検知システム
により確認された漏水箇所の袋状区画に間違いなく確実
に止水材の注入を行って補修を行う事が可能である。従
って、従来のごとく漏水箇所を露出させる為に投棄ピッ
ト中の廃棄物層を重機等を用いてかなりの規模で開削除
去する必要もない。このことは、開削土の仮置き場確保
に煩わされるおそれや、既に廃棄物の投棄が開始されて
いる既設廃棄物処分場の投棄ピットに、開削工事の為に
各種掘削重機やダンプトラックなどの運搬手段を多数配
置することに起因する多大な機器コスト等を抑制するこ
とにつながり、作業全体に及ぼす高効率化の好影響は大
きなものがある。
う必要や、止水作業としての深礎工法を実施する必要は
解消されるので、遮水シート自体に工事機器類が接触し
て損傷させてしまうおそれや、遮水シート以外にも例え
ば、滲出水集排水設備等を直撃して損壊させてしまうと
いった恐れも無くなり、迅速で確実な漏水検知および止
水作業を安心して行なうことが可能となる。更に、開削
工事中に予想される、廃棄物処分場に堆積している廃棄
物に由来する有毒ガスや、或いは無酸素気体等の雰囲気
中に作業員が晒されるといったことも無論無くなるか
ら、劣悪な作業環境に作業員を配置することもない。
る前記保護部材が、前記注入パイプによる袋状区画への
止水材注入に際して生じる注入圧力に抗して遮水シート
との水密接合を維持しうるよう、前記遮水シートとの水
密接合部にあたる保護部材端部の密度が高密度化されて
いる、例えば不織布等の繊維構造体であるとすれば、袋
状区画の破損を危惧することなく効率的に止水作業を実
施することが可能であり、さらにこの止水作業で用いら
れる止水材を、電気絶縁性を備える止水材とすれば、係
る止水作業完了後に、漏水検知電極等を用いた漏水検知
システムにより、止水が完全に行われているか否かを簡
便かつ確実に把握確認することが出来る。
ムを示す断面図であり、(b)は遮水シートと下部遮水
層との接合例を示す説明図である。
された廃棄物処分場を示す全体図である。
検知された漏水箇所を示す漏洩電流分布図である。
ムにおける漏水検知原理を示す説明図であり、(b)は
同システムにおける漏水箇所補修の原理を示す説明図で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 廃棄物処分場の底面地盤に敷設された一
重の遮水シートが損傷するに際し、所定間隔をもって展
開配置された漏水検知用電極により、前記廃棄物処分場
の投棄エリアからの浸出水が遮水シート損傷箇所より遮
水シート外に漏水した場合、これを検知する漏水検知シ
ステムであって、 前記一重の遮水シートと、主に該遮水シートを保護すべ
く敷設される保護部材とを、通水材を挟持させつつ所定
間隔をもって袋状に水密接合させることで、前記遮水シ
ートを袋状区画毎にブロック化し、該袋状区画各々取付
けた前記漏水検知電極により漏水を検知することを特徴
とする遮水シートの漏水検知システム。 - 【請求項2】 前記一重の遮水シートと、前記廃棄物処
分場の底面地盤との間に、アスファルトや粘土等の非シ
ート状物である下部遮水層が形成されており、前記保護
部材に代えて、該下部遮水層と前記遮水シートとを、通
水材を挟持させつつ所定間隔をもって袋状に水密接合さ
せることを特徴とする請求項1に記載の遮水シートの漏
水検知システム。 - 【請求項3】 漏水が検知された前記袋状区画に対して
該袋状区画各々に取付けられた注入パイプにより止水材
を注入して漏水箇所の止水を行う止水機能を備えること
を特徴とする請求項1または2に記載の遮水シートの漏
水検知システム。 - 【請求項4】 前記保護部材が、前記注入パイプによる
前記袋状区画への止水材注入に際して生じる注入圧力に
抗して遮水シートとの水密接合を維持しうるよう、前記
遮水シートとの水密接合部にあたる保護部材端部の密度
が高密度化されている繊維構造体であることを特徴とす
る請求項1〜3のいずれかに記載の遮水シートの漏水検
知システム。 - 【請求項5】 前記止水材が、電気絶縁性を備える止水
材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
載の遮水シートの漏水検知システム。
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JP16355899A JP3675671B2 (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-10 | 遮水シートの漏水検知システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP16355899A JP3675671B2 (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-10 | 遮水シートの漏水検知システム |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000352541A true JP2000352541A (ja) | 2000-12-19 |
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1999
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