JP2000351763A - カンタキサンチンの製造方法 - Google Patents

カンタキサンチンの製造方法

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JP2000351763A JP11162577A JP16257799A JP2000351763A JP 2000351763 A JP2000351763 A JP 2000351763A JP 11162577 A JP11162577 A JP 11162577A JP 16257799 A JP16257799 A JP 16257799A JP 2000351763 A JP2000351763 A JP 2000351763A
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俊樹 森
Naoyuki Katayama
直行 片山
Tsutomu Kajiyashiki
強 鍛冶屋敷
Katsuhiko Kitayama
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C403/00Derivatives of cyclohexane or of a cyclohexene or of cyclohexadiene, having a side-chain containing an acyclic unsaturated part of at least four carbon atoms, this part being directly attached to the cyclohexane or cyclohexene or cyclohexadiene rings, e.g. vitamin A, beta-carotene, beta-ionone
    • C07C403/24Derivatives of cyclohexane or of a cyclohexene or of cyclohexadiene, having a side-chain containing an acyclic unsaturated part of at least four carbon atoms, this part being directly attached to the cyclohexane or cyclohexene or cyclohexadiene rings, e.g. vitamin A, beta-carotene, beta-ionone having side-chains substituted by six-membered non-aromatic rings, e.g. beta-carotene

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カンタキサンチンを、簡便な操作で、短い反
応時間でも効率よく、工業的に有利に製造することがで
きる方法を提供する。 【解決手段】 β−カロチンを、水および水と非混和性
の有機溶媒からなる溶媒系において塩素酸アルカリ金属
塩または臭素酸アルカリ金属塩を用いて酸化することか
らなるカンタキサンチンの製造方法であって、該酸化を
行うに際し、β−カロチン、水および水と非混和性の有
機溶媒からなる溶媒系、並びに塩素酸アルカリ金属塩ま
たは臭素酸アルカリ金属塩を含有してなる反応系に、 a)ハロゲン化ヨウ素またはヨウ素、および b)ヨウ化金属塩 を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カンタキサンチン
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カンタキサンチンは、天然色素であっ
て、食品着色料および飼料添加物として使用されている
化合物である。カンタキサンチンの製造方法としては、
例えば、特公昭61−3783号公報に、β−カロチン
を、触媒としてのヨウ素、臭素、セレン、五酸化バナジ
ウムまたは四酸化オスミウムの存在下に、塩素酸ナトリ
ウムまたは臭素酸ナトリウムで酸化する方法が記載され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
公報に記載された製造方法では、反応に要する時間は1
〜250時間、特に有利な実施態様においてカンタキサ
ンチンを最適の収率で得るためには少なくとも20時間
を必要とするとされており(特公昭61−3783号公
報第4欄第11〜14行参照)、長時間反応を行うこと
が推奨されている。なお、同公報の実施例12において
は、反応時間が比較的短い例として、全トランス−β−
カロチン10gをクロロホルム250ml中に懸濁さ
せ、塩素酸ナトリウム水溶液20gの水溶液並びにヨウ
化ナトリウム0.4gを加えた後、水20ml中の硫酸
0.00075モル(濃度:0.075規定)を30℃
の温度で2時間かけて連続的に添加し、同温度で3〜4
時間反応を行うことによるカンタキサンチンの製造方法
が開示されている。しかしながら、同実施例の方法で
は、反応系が急激に強い酸性になると生成物が分解しや
すくなるので、硫酸の添加は長時間をかけて徐々に注意
深く行う必要がある。しかして、本発明は、β−カロチ
ンを塩素酸ナトリウムまたは臭素酸ナトリウムで酸化す
ることからなるカンタキサンチンの製造方法であって、
簡便な操作で短時間に効率よくカンタキサンチンを製造
できる、工業的に実施する上で有利な方法を提供するこ
とを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、β−カロチンを塩素酸
ナトリウムまたは臭素酸ナトリウムで酸化することから
なるカンタキサンチンの製造方法において、反応を水お
よび水と非混和性の有機溶媒からなる溶媒系で行うに際
して、有機溶媒に溶けやすいハロゲン化ヨウ素またはヨ
ウ素と、水に溶けやすいヨウ化金属塩を反応系に添加す
るとヨウ素などを単独で触媒として使用する場合に比べ
て、反応時間が短くても良好な収率でカンタキサンチン
が得られることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0005】すなわち、本発明によれば、β−カロチン
を、水および水と非混和性の有機溶媒からなる溶媒系に
おいて塩素酸アルカリ金属塩または臭素酸アルカリ金属
塩を用いて酸化することからなるカンタキサンチンの製
造方法であって、該酸化を行うに際し、β−カロチン、
水および水と非混和性の有機溶媒からなる溶媒系、並び
に塩素酸アルカリ金属塩または臭素酸アルカリ金属塩を
含有してなる反応系に、a)ハロゲン化ヨウ素またはヨ
ウ素、およびb)ヨウ化金属塩を添加して反応を行うこ
とを特徴とするカンタキサンチンの製造方法が提供され
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において使用されるハロゲ
ン化ヨウ素としては、例えば、塩化ヨウ素、三塩化ヨウ
素、臭化ヨウ素、三臭化ヨウ素などが挙げられる。ハロ
ゲン化ヨウ素は一種類のものを使用してもよいし、二種
類以上を併用してもよい。また、ハロゲン化ヨウ素とヨ
ウ素を併用しても構わない。なお、a)成分として添加
するハロゲン化ヨウ素またはヨウ素としては、ヨウ素を
使用することが好ましい。
【0007】ハロゲン化ヨウ素またはヨウ素の添加量
は、原料であるβ−カロチンに対して、1〜20モル
%、好ましくは3〜15モル%となる量である。
【0008】本発明においてb)成分として添加するヨ
ウ化金属塩としては、例えば、ヨウ化リチウム、ヨウ化
ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化マグネシウム、ヨ
ウ化カルシウム、ヨウ化銀、ヨウ化第一銅、ヨウ化第二
銅などが挙げられるが、アルカリ金属のヨウ化物を使用
することが好ましい。ヨウ化金属塩は一種類のものを使
用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。ヨウ化
金属塩の使用量は、原料であるβ−カロチンに対して、
1〜40モル%、好ましくは5〜30モル%となる量で
ある。
【0009】本発明において、a)成分であるハロゲン
化ヨウ素またはヨウ素の使用量とb)成分であるヨウ化
金属塩の使用量の割合は、より短時間で効率よくカンタ
キサンチンを製造するために、ヨウ化金属塩/(ハロゲ
ン化ヨウ素またはヨウ素)=0.5〜10(モル比)で
あることが好ましく、ヨウ化金属塩/(ハロゲン化ヨウ
素またはヨウ素)=2〜5(モル比)であることがより
好ましい。
【0010】本発明の製造方法では、a)成分であるハ
ロゲン化ヨウ素またはヨウ素とb)成分であるヨウ化金
属塩を、β−カロチン、水および水と非混和性の有機溶
媒からなる溶媒系、並びに塩素酸アルカリ金属塩または
臭素酸アルカリ金属塩を含有してなる反応系に添加す
る。a)成分であるハロゲン化ヨウ素またはヨウ素と
b)成分であるヨウ化金属塩は、別々に反応系へ添加し
てもよいし、両者を混合して反応系に添加してもよい。
また、a)成分であるハロゲン化ヨウ素またはヨウ素と
b)成分であるヨウ化金属塩の添加は、連続的または間
欠的に徐々に行ってもよいが、一度に行うことが好まし
い。
【0011】a)成分であるハロゲン化ヨウ素またはヨ
ウ素とb)成分であるヨウ化金属塩は、それぞれ固体状
で反応系へ添加することもできるが、溶媒に溶解した溶
液の形で反応系に添加することが望ましい。a)成分で
あるハロゲン化ヨウ素またはヨウ素とb)成分であるヨ
ウ化金属塩の溶解に使用される溶媒は、特に制限される
ものではないが、β−カロチンの酸化反応を行う、水お
よび水と非混和性の有機溶媒からなる溶媒系と同じ溶媒
系を使用することが好ましい。なお、その際、有機溶媒
と水は、反応に使用するそれぞれの量の1/50〜1/
3量を、任意の比率で混合して用いるのがよい。
【0012】本発明において原料として使用するβ−カ
ロチンには特に制限はなく、市販されているものを使用
してもよいし、文献記載の方法で調製したものを使用し
てもよい。
【0013】本発明では、塩素酸アルカリ金属塩または
臭素酸アルカリ金属塩を使用してβ−カロチンの酸化を
行う。塩素酸アルカリ金属塩または臭素酸アルカリ金属
塩としては、例えば、塩素酸リチウム、塩素酸ナトリウ
ム、塩素酸カリウム、臭素酸リチウム、臭素酸ナトリウ
ム、臭素酸カリウムなどが挙げられる。塩素酸アルカリ
金属塩または臭素酸アルカリ金属塩は一種類のものを使
用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。塩素酸
アルカリ金属塩または臭素酸アルカリ金属塩の使用量
は、β−カロチンに対して、等重量〜100倍重量の範
囲である。
【0014】また、本発明では、水および水と非混和性
の有機溶媒からなる溶媒系でβ−カロチンの酸化を行
う。有機溶媒としては、水と非混和性のものが使用さ
れ、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素;ペン
タン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族
炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、メチルt−ブチルエーテル等のエーテル類;酢酸ブ
チル、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類などが挙
げられる。これらの有機溶媒は、一種類のものを使用し
てもよいし、二種類以上を任意の比率で混合して使用し
てもよい。
【0015】有機溶媒の使用量は、特に制限されるもの
ではないが、通常、β−カロチンに対して2〜200倍
重量の範囲である。なお、有機溶媒の使用量によって
は、β−カロチンが完全に溶解せずに懸濁状態となる場
合があるが、特に反応の支障となるものではない。
【0016】また、使用する水の量は、特に制限される
ものではないが、通常、塩素酸アルカリ金属塩または臭
素酸アルカリ金属塩に対して1〜50倍重量の範囲であ
る。
【0017】本発明に従うβ−カロチンの酸化に際して
は、反応中における反応系のpHは、特に制限されるも
のではないが、2〜8の範囲であることが好ましく、3
〜7の範囲であることがより好ましい。
【0018】本発明に従うβ−カロチンの酸化は、通
常、0〜30℃の範囲の温度、好ましくは、20〜30
℃の範囲の温度で実施される。
【0019】本発明に従うβ−カロチンの酸化は、窒
素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施することが
好ましい。また、本発明に従うβ−カロチンの酸化は、
十分な攪拌下に実施することが好ましい。
【0020】本発明に従うβ−カロチンの酸化は、薄層
クロマトグラフィー(TLC)、高速液体クロマトグラ
フィー(HPLC)等の手段によって反応の進行を追跡
することができる。本発明に従う酸化では、原料である
β−カロチンが消失するまでの時間は、反応条件により
相違するが、a)成分であるハロゲン化ヨウ素またはヨ
ウ素とb)成分であるヨウ化金属塩を、ヨウ化金属塩/
(ハロゲン化ヨウ素またはヨウ素)=0.5〜10(モ
ル比)で使用した場合、通常、5〜180分程度であ
る。
【0021】反応終了後、生成物であるカンタキサンチ
ンは、常法に従って分離取得することができる。その操
作の例としては、反応混合物を静置して水層と有機層に
分離させ、有機層を取得し、該有機層をチオ硫酸ナトリ
ウム水溶液、亜硫酸ナトリウム水溶液、水等によって適
宜洗浄した後、有機層から有機溶剤を除去する方法が挙
げられる。
【0022】かくして得られたカンタキサンチンは、カ
ラムクロマトグラフィー、晶析等の常法によって精製す
ることにより、さらに純度を高めることができる。な
お、晶析によって精製を行う場合、その操作の例として
は、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素にカンタキサンチンを加熱下に溶解させ、得られた溶
液にメタノール、エタノール、アセトン等の有機溶剤を
加えて冷却し、析出した結晶を採取する方法を挙げるこ
とができる。
【0023】また、上記の精製を行うに先立ち、必要に
応じて、生成物に含有される、炭素−炭素二重結合がシ
ス型である異性体を、同炭素−炭素二重結合がすべてト
ランス型の化合物(全トランス体)に異性化させてもよ
い。かかる異性化は、加熱によって容易に行うことがで
きる。一例を示せば、エチルメチルケトン、アセトン、
ヘキサン、ヘプタン、イソプロピルエーテル、水などの
溶剤を取得されたカンタキサンチンに対して等重量〜1
0倍重量加え、0.5〜10時間加熱還流する方法が挙
げられる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるも
のではない。
【0025】実施例1 内容積5リットルの三口フラスコに、窒素雰囲気下、β
−カロチン75g(0.14モル)を塩化メチレン60
0mlに溶解してなる溶液、および塩素酸ナトリウム2
23.55g(2.1モル)を水2リットルに溶解して
なる溶液を仕込み、激しく攪拌しながら、17℃で、ヨ
ウ素2.13g(8.4ミリモル)とヨウ化カリウム
4.65g(28ミリモル)を塩化メチレン150ml
と水250mlの混合溶媒系に溶解してなる溶液を一度
に添加した。添加終了後、反応温度は24℃まで上昇し
た。得られた混合物を室温で110分攪拌した。この時
点で、β−カロチンは消失しており、反応系のpHは7
であった。反応混合物を静置して水層と有機層(下層)
の二層に分離させ、有機層を取得して水1リットル、1
%チオ硫酸ナトリウム水溶液1リットルおよび水1リッ
トルで順次洗浄した後、減圧下に溶媒を除去して粗生成
物96.18gを得た。HPLCで分析したところ、こ
の粗生成物は、カンタキサンチン60.04g(収率:
76%、全トランス体の含有率:52%)を含有してい
ることが分かった。
【0026】上記で得られた粗生成物に水200mlを
加えて7時間加熱還流し、冷却した後、塩化メチレン1
リットルを加えて、有機物を溶解させた。塩化メチレン
層を分離取得し、メタノール340mlを加えて10℃
まで冷却した。析出した結晶をろ過により取得し、乾燥
することにより、高純度のカンタキサンチンの結晶1
9.75g(純度:99%、全トランス体の比率:99
%)を得た。上記において結晶をろ過した後のろ液から
溶剤を除去し、得られた残渣を塩化メチレンに加熱溶解
し、メタノールを加えて冷却することからなる晶析操作
を施すことにより、高純度のカンタキサンチンの結晶2
4.17g(純度:96%、全トランス体の比率:99
%)を得た。
【0027】なお、上記におけるHPLCの分析条件は
以下のとおりである。 カラム:ZOBAX SIL25cm(商品名、ジーエ
ルサイエンス社製) 展開液:ヘキサン/酢酸エチル=8/2(体積比) 検 出:UV 275nm
【0028】実施例2 内容積300mlの三口フラスコに、窒素雰囲気下、β
−カロチン5g(9.31ミリモル)を塩化メチレン4
0mlに溶解してなる溶液および塩素酸ナトリウム2
9.7g(0.279モル)を水100mlに溶解して
なる溶液を仕込み、激しく攪拌しながら、20℃で、塩
化ヨウ素0.15g(0.93ミリモル)とヨウ化カリ
ウム0.32g(1.9ミリモル)を塩化メチレン10
mlと水50mlの混合溶媒系に溶解してなる溶液を一
度に添加した。添加終了後、反応温度は24℃まで上昇
した。得られた混合物を室温で90分攪拌した。この時
点で、β−カロチンは消失しており、反応系のpHは7
であった。反応混合物を静置して水層と有機層(下層)
の二層に分離させ、有機層を取得して水100ml、1
%チオ硫酸ナトリウム水溶液100mlおよび水100
mlで順次洗浄した後、減圧下に溶媒を除去して粗生成
物9.2gを得た。実施例1と同じ分析条件にてHPL
Cで分析したところ、この粗生成物は、カンタキサンチ
ン3.55g(収率:67.5%)を含有していること
が分かった。
【0029】実施例3 実施例2において、塩化ヨウ素に代えて臭化ヨウ素0.
155g(0.93ミリモル)を使用したこと以外は、
実施例2と同様の操作を行うことにより、反応時間90
分(反応開始から90分の時点で、β−カロチンは消失
しており、反応系のpHは7であった)で、カンタキサ
ンチン3.47g(収率:65.9%)を含有する粗生
成物を得た。
【0030】実施例4 実施例2において、塩化ヨウ素に代えて三塩化ヨウ素
0.22g(0.93ミリモル)を使用したこと以外
は、実施例2と同様の操作を行うことにより、反応時間
42分(反応開始から42分の時点で、β−カロチンは
消失しており、反応系のpHは2であった)で、カンタ
キサンチン2.54g(収率:48.3%)を含有する
粗生成物を得た。
【0031】実施例5 実施例2において、塩化ヨウ素に代えてヨウ素0.24
g(0.93ミリモル)を使用し、かつ塩化メチレンに
代えてクロロホルムを使用した(使用量は実施例2と同
じ)こと以外は、実施例2と同様の操作を行うことによ
り、反応時間90分(反応開始から90分の時点で、β
−カロチンは消失しており、反応系のpHは7であっ
た)で、カンタキサンチン3.73g(収率:70.9
%)を含有する粗生成物を得た。
【0032】比較例1 ヨウ化カリウムを使用することなく実施例2と同様な操
作を行うことにより、反応時間90分(反応開始から9
0分の時点で、β−カロチンの残存が認められた)で、
カンタキサンチン0.36g(収率:6.8%)を含有
する粗生成物を得た。
【0033】比較例2 実施例2において、塩化ヨウ素およびヨウ化カリウムに
代えてヨウ素0.24g(0.93ミリモル)を使用し
たこと以外は、実施例2と同様な操作を行うことによ
り、反応時間90分(反応開始から90分の時点で、β
−カロチンの残存が認められた)で、カンタキサンチン
1.55g(収率29.5%)を含有する粗生成物を得
た。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、カンタキサンチンを、
簡便な操作で、短い反応時間でも効率よく、工業的に有
利に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北山 勝彦 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2番28号 株 式会社クラレ内 Fターム(参考) 4G069 AA15 BB08A BB08B BC03B BD11A BD11B BD12B BD13B BD14A BD14B CB07 4H006 AA02 AC44 BA02 BA03 BA05 BA06 BA37 BB11 BB12 BB15 BB17 BB31 BB46 BC32 BE36 UC12 UC22 4H039 CA62 CC50

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 β−カロチンを、水および水と非混和性
    の有機溶媒からなる溶媒系において塩素酸アルカリ金属
    塩または臭素酸アルカリ金属塩を用いて酸化することか
    らなるカンタキサンチンの製造方法であって、該酸化を
    行うに際し、β−カロチン、水および水と非混和性の有
    機溶媒からなる溶媒系、並びに塩素酸アルカリ金属塩ま
    たは臭素酸アルカリ金属塩を含有してなる反応系に、 a)ハロゲン化ヨウ素またはヨウ素、および b)ヨウ化金属塩 を添加して反応を行うことを特徴とするカンタキサンチ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】 a)ハロゲン化ヨウ素またはヨウ素の使
    用量、およびb)ヨウ化金属塩の使用量の割合が、ヨウ
    化金属塩/(ハロゲン化ヨウ素またはヨウ素)=0.5
    〜10(モル比)である請求項1記載のカンタキサンチ
    ンの製造方法。
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