JP2000350482A - 圧電アクチュエータ - Google Patents

圧電アクチュエータ

Info

Publication number
JP2000350482A
JP2000350482A JP11271184A JP27118499A JP2000350482A JP 2000350482 A JP2000350482 A JP 2000350482A JP 11271184 A JP11271184 A JP 11271184A JP 27118499 A JP27118499 A JP 27118499A JP 2000350482 A JP2000350482 A JP 2000350482A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
piezoelectric
driving
drive
polarization direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11271184A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3171187B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Okada
浩幸 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP27118499A priority Critical patent/JP3171187B2/ja
Priority to US09/536,925 priority patent/US6483226B1/en
Publication of JP2000350482A publication Critical patent/JP2000350482A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3171187B2 publication Critical patent/JP3171187B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/02Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing linear motion, e.g. actuators; Linear positioners ; Linear motors
    • H02N2/06Drive circuits; Control arrangements or methods
    • H02N2/065Large signal circuits, e.g. final stages
    • H02N2/067Large signal circuits, e.g. final stages generating drive pulses
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/02Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing linear motion, e.g. actuators; Linear positioners ; Linear motors
    • H02N2/021Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing linear motion, e.g. actuators; Linear positioners ; Linear motors using intermittent driving, e.g. step motors, piezoleg motors
    • H02N2/025Inertial sliding motors

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電アクチュエータの駆動装置の回路構成の
簡素化、小型化を図る。 【解決手段】 圧電アクチュエータの駆動装置はFET
を用いたスイッチ回路のみからなる第1回路121〜第
4回路124で構成されたブリッジ回路からなる駆動回
路12とこの駆動回路12の駆動を制御する制御回路1
0とで構成されている。ブリッジ回路の接続点a,c間
に電源が接続され、接続点b,d間に圧電部材3が接続
される。圧電部材3は極性を交互に反転させて電源電圧
Pが印加され、電圧印加期間を異ならせることにより
異なる期間で伸長動作と縮小動作とを繰り返す。抵抗等
の電流制限素子を除去し、スイッチ回路のみで駆動回路
を構成することにより圧電アクチュエータの駆動装置の
簡素化、小型化を図った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインパクト形圧電ア
クチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被駆動部材を棒状の駆動部材に軸
方向に移動可能に取り付けるとともに、この駆動部材の
一方端に分極方向を軸方向に一致させて圧電素子を固着
してなるインパクト形圧電アクチュエータが知られてい
る。例えば特開平7−298656号公報にはカメラの
撮影レンズのアクチュエータとしてインパクト形圧電ア
クチュエータを適用したものが示されている。
【0003】図11は同公報に示されるインパクト形圧
電アクチュエータの概略構成を示す図である。また、図
12及び図13は同インパクト形圧電アクチュエータの
駆動回路の低速充電回路に適用される回路例であり、図
14は同インパクト形圧電アクチュエータの駆動回路の
低速放電回路に適用される回路例である。
【0004】インパクト形圧電アクチュエータ100は
図11に示すように、棒状の駆動部材101、被駆動部
材102、積層型圧電素子103及び駆動回路104か
ら構成されている。被駆動部材102は駆動部材101
に所定の摩擦力で固定され、この摩擦力以上の力が作用
すると、駆動部材101の軸方向に移動可能になってい
る。そして、被駆動部材102に撮影レンズ等の駆動対
象物が固着されるようになっている。また、駆動部材1
01の一方端に積層型圧電素子103が分極方向を軸方
向に一致させて固着されている。圧電素子103の両端
面には電極103a,103bが形成され、一方の電極
103bは接地され、他方の電極103aに駆動回路1
04が接続されている。
【0005】駆動回路104は被駆動部材102を駆動
部材101の先端(開放端)側に移動(以下、この移動
方向を正方向という。)させる正方向駆動回路105と
被駆動部材102を駆動部材101の基端側に移動(以
下、この移動方向を逆方向という。)させる逆方向駆動
回路106と両駆動回路105,106の駆動を制御す
る制御回路107とで構成されている。
【0006】従来のインパクト形圧電アクチュエータ1
00は駆動部材101を異なる速度で振動させた際の当
該駆動部材101と被駆動部材102との間に発生する
摩擦力の相違を利用して被駆動部材102を駆動部材1
01に対して相対的に移動させるようにしている。すな
わち、被駆動部材102と駆動部材101との間の摩擦
力は駆動部材101が高速で移動するときは低く、低速
で移動するときは高くなるから、駆動部材101の正方
向移動時は低速で行い、逆方向移動時は高速で行うこと
により被駆動部材102を駆動部材101に対して相対
的に正方向に移動させ(正方向駆動)、駆動部材101
の正方向移動時は高速で行い、逆方向移動時は低速で行
うことにより被駆動部材102を駆動部材101に対し
て相対的に逆方向に移動させるようにしている(逆方向
駆動)。
【0007】従って、正方向駆動回路105は低速充電
回路105aと高速放電回路105bとから構成され、
逆方向駆動回路106は高速充電回路106aと低速放
電回路106bとから構成されている。充電回路105
a,106aは圧電素子103に分極方向の電源電圧V
Pを印加して(圧電素子103を分極方向に充電して)
当該圧電素子103を分極方向(駆動部材101の軸方
向)に伸長させる回路である。低速充電回路105aは
図12,図13に示すように、定電流回路で構成され、
充電電流を制限することにより充電速度を抑制(すなわ
ち、駆動部材101の正方向移動時の速度を抑制)する
ようになっている。
【0008】図12はpnp形トランジスタTr1の固
定バイアス回路にツェナーダイオードZDを並列接続し
てなる定電流充電回路である。抵抗r1,r2はトラン
ジスタTr1のバイアス抵抗であり、ツェナーダイオー
ドZDはベースのバイアス抵抗r2に並列に接続されて
いる。ツェナーダイオードZDによってトランジスタT
r1のベース電圧を一定値に保持することで抵抗r1の
電圧降下を所定の値に安定化し、これによりコレクタ電
流が所定値に抑制されるようになっている。
【0009】また、図13は図12において抵抗r2と
ツェナーダイオードZDとの並列回路がnpn形トラン
ジスタTr2に置き換えられたものである。トランジス
タTr2のベースとコレクタとはそれぞれトランジスタ
Tr1のエミッタとベースとに接続され、トランジスタ
Tr2のエミッタは電源VPに接続されている。トラン
ジスタTr2によってトランジスタTr1のベース電圧
を一定値に保持することで抵抗r1の電圧降下を所定の
値に安定化し、これによりコレクタ電流が所定値に抑制
されるようになっている。
【0010】また、放電回路105b,106bは圧電
素子103に分極方向と逆方向の電位を与えて(図では
電極103aを接地して)、充電電荷を放電させること
で伸長した当該圧電素子103を縮小させる回路であ
る。低速放電回路106bは図14に示すように、定電
流回路で構成され、放電電流を制限することにより充電
速度を抑制する(すなわち、駆動部材101の逆方向移
動時の速度を抑制する)ようになっている。
【0011】図14はnpn形トランジスタTr3のベ
ースとアース間にツェナーダイオードZDを接続してな
る定電流放電回路である。抵抗r4は放電電流を制限す
る抵抗である。ツェナーダイオードZDによってトラン
ジスタTr3のベース電位を所定の値に保持することで
抵抗r4の電圧降下を所定の値に安定化し、これにより
抵抗r4を流れるエミッタ電流(放電電流)が所定の値
に抑制されるようになっている。
【0012】制御回路107は正方向駆動回路105及
び逆方向駆動回路106の駆動を制御するもので、正方
向駆動において、低速充電回路105aと高速放電回路
105bとを交互に駆動し、また、逆方向駆動におい
て、高速充電回路106aと低速放電回路106bとを
交互に駆動する。
【0013】正方向駆動において、低速充電回路105
aと高速放電回路105bとを交互に駆動すると、圧電
素子103が低速伸長と高速縮小とを交互に繰り返し、
これにより駆動部材101が正方向の低速移動と逆方向
の高速移動とを繰り返す。一方、逆方向駆動において、
高速充電回路106aと低速放電回路106bとを交互
に駆動すると、圧電素子103が高速伸長と低速縮小と
を交互に繰り返し、これにより駆動部材101が正方向
の高速移動と逆方向の低速移動とを繰り返す。従って、
正方向駆動においては被駆動部材102が駆動部材10
1に対して相対的に正方向に移動し、逆方向駆動におい
ては被駆動部材102が駆動部材101に対して相対的
に逆方向に移動する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カメラの撮
影レンズや双眼鏡のレンズ等の携帯機器の光学系の駆動
源としてインパクト形アクチュエータを適用する場合、
携帯機器の軽量化、小型化等を考慮すると、駆動回路は
できる限り簡単かつ小型であることが望ましい。しか
し、上記従来のインパクト形圧電アクチュエータの駆動
回路104は定電流回路によって充電電流若しくは放電
電流が制限されるようになっているので、回路素子数が
多く、駆動回路104の小型化が困難となっている。
【0015】本発明は、上記課題及び検討結果に鑑みて
なされたものであり、回路構成の簡単な小型化の可能な
圧電アクチュエータを提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電体と、上
記圧電体の分極方向の一方端に固定された駆動部材と、
上記圧電体の他方端に固定された支持部材と、上記駆動
部材に当該駆動部材の移動方向に相対的に移動可能に所
定の摩擦力で係合された被駆動部材と、上記圧電体に分
極方向の電圧を印加して当該分極方向に充放電する第1
の駆動手段と、上記圧電体に分極方向と逆方向の電圧を
印加して上記第1の駆動手段の充放電速度と略同一の速
度で当該分極方向と逆方向に充放電する第2の駆動手段
と、上記第1の駆動手段の駆動時間と上記第2の駆動手
段の駆動時間とを異ならせて上記第1,第2の駆動手段
を交互に駆動する駆動制御手段とを備えたものである
(請求項1)。
【0017】圧電アクチュエータは、圧電体と、この圧
電体の分極方向の一方端に固定された駆動部材と、この
駆動部材に所定の摩擦力で移動方向に相対的に移動可能
に係合された被駆動部材と、圧電体の駆動装置とからな
り、圧電体に分極方向の電圧と分極方向に対して逆方向
の電圧とを交互に印加して当該圧電体を振動させ、これ
により駆動部材を移動方向に往復動させて被駆動部材を
当該駆動部材に対して相対的に移動させるようになって
いる。
【0018】本発明によれば、圧電体を分極方向に充電
する速度と分極方向に対して逆方向に充電する速度とを
略同一にし、当該圧電体の分極方向への充放電時間と分
極方向と逆方向への充放電時間とに(すなわち、圧電部
材に伸縮に)比較的大きな差を設けることにより被駆動
部材が駆動部材に対して相対的に移動される。従来のよ
うに分極方向の充電速度と分極方向に対して逆方向の充
電速度とに差を設けるために充電電流を制限するための
素子が必要でなくなるので、この分回路構成が簡単にな
り、圧電アクチュエータの簡素化、小型化が可能にな
る。
【0019】また、本発明は、上記第1の駆動手段は、
上記圧電体の分極方向と逆方向に蓄積された電荷を放電
し、かつ、上記圧電体を分極方向に充電する充放電回路
からなり、上記第2の駆動手段は、上記圧電体の分極方
向に蓄積された電荷を放電し、かつ、上記圧電体を分極
方向と逆方向に充電する充放電回路からなるものである
(請求項2)。
【0020】上記構成によれば、第1の駆動手段は圧電
体に分極方向の電圧を印加して圧電体の分極方向と逆方
向に蓄積された電荷を放電するとともに、圧電体を分極
方向に充電し、第2の駆動手段は圧電体に分極方向と逆
方向に電圧を印加して圧電体の分極方向に蓄積された電
荷を放電するとともに、圧電体を分極方向と逆方向に充
電する。従って、圧電体には見かけ上印加電圧の2倍の
電圧が駆動電圧として供給され、単位電圧当たりの圧電
体の伸縮量が増大し、圧電アクチュエータの駆動効率が
向上する。
【0021】また、本発明は、上記第1の駆動手段は、
上記圧電体を分極方向に充電する充電回路からなり、上
記第2の駆動手段は、上記圧電体の分極方向に蓄積され
た電荷を放電する放電回路からなるものである(請求項
3)。
【0022】上記構成によれば、第1の駆動手段は圧電
体に分極方向の電圧を印加して圧電体を分極方向に充電
し、第2の駆動手段は圧電体に分極方向と逆方向に電圧
を印加して圧電体の分極方向に蓄積された電荷を放電す
る。圧電体には充電時にだけ電源から電流が供給される
ので、電力消費が抑制される。
【0023】また、本発明は、上記第1,第2の駆動手
段は、スイッチ回路からなる第1回路と第2回路とが直
列接続されるとともに、スイッチ回路からなる第3回路
と第4回路とが直列接続され、更に上記第1回路と上記
第2回路との接続点と上記第3回路と上記第4回路との
接続点との間に圧電体が接続され、かつ、上記第2回路
と上記第3回路との接続点と上記第1回路と上記第4回
路との接続点との間に電源が接続されてなるブリッジ回
路からなり、上記第2回路及び上記第4回路と上記電源
とで上記第1の駆動手段が構成され、上記第1回路及び
上記第3回路と上記電源とで上記第2の駆動回路が構成
されるものである(請求項4)。
【0024】上記構成によれば、駆動回路をブリッジ回
路で構成することにより被駆動部材を駆動部材に対して
相対的に移動することが可能となる。ブリッジ回路から
なる駆動回路は、第2回路と第4回路(すなわち、2個
のスイッチ回路)で第1の駆動回路を構成し、第1回路
と第3回路(すなわち、2個のスイッチ回路)で第2の
駆動回路を構成することにより全体として4個のスイッ
チ素子で構成され、少ない素子数で両方向に駆動可能な
駆動回路が構成される。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る圧電アクチュ
エータの一実施の形態の概略構成を示す斜視図である。
図2は同圧電アクチュエータにおける当接部材の駆動部
材への取付状態を示す要部断面図である。
【0026】図1に示す圧電アクチュエータはインパク
ト形圧電アクチュエータである。圧電アクチュエータ1
は支持部材2、圧電部材3、駆動部材4及び被駆動部材
5から構成されている。
【0027】支持部材2は圧電部材3、駆動部材4及び
被駆動部材5を保持するものである。支持部材2は円柱
状をなし、軸方向の両端部及び略中央の仕切壁201を
残して内部を刳り貫くことによって形成された第1収容
空間202と第2収容空間203とを有している。軸方
向の長さの短い第1収容空間202には圧電部材3が積
層方向を支持部材2の軸方向に一致させて収容されてい
る。また、軸方向の長さの長い第2収容空間203には
駆動部材4と被駆動部材5とが収容されている。
【0028】圧電部材3は所要の厚さを有する板状の圧
電素子を複数枚、各圧電素子間に薄膜の電極(図略)を
挾み込んで接着してなる積層型圧電体で構成されてい
る。複数枚の圧電素子は隣接する圧電素子の分極方向が
互いに逆向きとなるように積層されている。これは各電
極には隣接する電極間で互いに正負の極性が逆になるよ
うに駆動電圧が並列に印加されるので、各圧電素子が同
一の方向に伸縮して圧電部材全体として大きい伸縮量が
得られるようにするためである。
【0029】圧電部材3は長手方向の一方端面(以下、
この端面を基端面という。)が第1収容空間202の仕
切壁201と反対側の端面に固定されている。支持部材
2の仕切壁201及び第2収容空間203が隣接する側
の端部(支持部材2の先端部)には軸中心位置に丸孔が
穿設され、棒部材からなる駆動部材4が両丸孔を貫通し
て第2収容空間203に軸方向に移動可能に収容されて
いる。なお、駆動部材4の断面形状は丸形状に限定され
るものではなく、楕円形状、矩形形状等の任意の形状に
することができる。
【0030】そして、駆動部材4の第1収容空間202
に突出した端部は圧電部材3の他方端面(以下、この面
を先端面という。)に固着され、駆動部材4の支持部材
2の先端部から突出した端部は板バネ6により所要のバ
ネ圧で圧電部材3側に付勢されている。この板バネ6に
よる駆動部材4の付勢は圧電部材3の伸縮動作に基づく
駆動部材4の軸方向の変位を安定化するためのものであ
る。
【0031】被駆動部材5は両側に耳部502を有する
基部501とこの耳部502の間に嵌合される挾み込み
部材503とを備えている(図2参照)。基部501の
両耳部502の付け根部分には駆動部材4よりも僅かに
径の大きい丸孔504が穿設されている。この丸孔50
4は基部501の挾み込み部材503が対向する面に半
円状の溝が形成される位置に設けられている。被駆動部
材5は図2に示すように、丸孔504に駆動部材4を遊
嵌状態で貫通させ、その駆動部材4を基部501と挾み
込み部材503とで挾み込んで当該駆動部材4に軸方向
に移動可能に取り付けられている。挾み込み部材503
の上部には両耳部502の上面より突出する突起503
aが形成される一方、両耳部502の上面にこの突起部
503aに圧接されるように板バネ7が固設され、この
板バネ7により挾み込み部材503は所要のバネ圧で駆
動部材4側に付勢されている。
【0032】このバネ圧は圧電部材3の伸縮動作に基づ
く駆動部材4の軸方向の往復動において、当該駆動部材
4と基部501及び挾み込み部材503との間に生じる
往動時の摩擦力と復動時の摩擦力とに差を生じさせ、被
駆動部材5を駆動部材4に対して相対移動させるための
ものである。すなわち、板バネ7のバネ圧により、駆動
部材4が高速で移動するときは、当該駆動部材4に対し
て被駆動部材5が相対的に移動し得る程度に被駆動部材
5と駆動部材4との間に低い摩擦力が発生し、駆動部材
4が低速で移動するときは、当該駆動部材4と共に被駆
動部材5が移動し得るように被駆動部材5と駆動部材4
との間に高い摩擦力を発生するようになっている。
【0033】なお、本実施の形態では挾み込み部材50
3を駆動部材4に圧接させるための付勢手段として板バ
ネを用いているが、付勢力が生じるものであれば、これ
に限定されるものではなく、例えばコイルバネやゴム等
の弾性部材を用いることもできる。
【0034】図3は圧電部材3の駆動回路の第1の実施
形態を示す図である。同図に示す駆動回路は圧電部材3
を分極方向に充電する充電回路8、充電により蓄積され
た電荷を放電する放電回路9及びこれらの回路8,9の
駆動を制御する制御回路10により構成されている。
【0035】充電回路8は圧電部材3の電極302に電
源電圧VPを印加し、圧電部材3を分極方向に充電(分
極を強める方向に充電)するもので、本発明に係る圧電
アクチュエータの第1の駆動手段に相当するものであ
る。また、放電回路9は圧電部材3の電極301を接地
し(すなわち、圧電部材3の端子間電圧に対して逆方向
の電位を与えて)、圧電部材3に蓄積された電荷を放電
するもので、本発明に係る圧電アクチュエータの第2の
駆動手段に相当するものである。
【0036】充電回路8はPチャンネルMOS型FET
(電界効果型トランジスタ)からなるスイッチ素子Q1
とこれに接続されている電源11とで構成され、放電回
路9はアースに接続されたNチャンネルMOS型FET
(電界効果型トランジスタ)からなるスイッチ素子Q2
で構成されている。なお、本実施の形態ではスイッチ素
子としてFETを用いているが、バイポーラトランジス
タ、接合型FET、GTO(Gate Turn-off Thyristo
r)など他の電子スイッチ素子を用いてもよい。
【0037】圧電部材3の分極方向(図3で矢印Pで示
す方向)を基準として−側の電極301は接地され、+
側の電極302はスイッチ素子Q1,Q2のドレインに
接続されている。また、スイッチ素子Q1,Q2の各ゲ
ートは制御回路10の制御端子C1,C2に接続され、
スイッチ素子Q1のソースは電源11に接続され、スイ
ッチ素子Q2のソースは接地されている。そして、充電
回路8及び放電回路9には制御回路10からそれぞれ駆
動制御信号Sc1,Sc2が入力され、制御回路10により
充電回路8及び放電回路9の駆動(すなわち、充電回路
8及び放電回路9と圧電部材3との接続)が制御され
る。
【0038】同図に示すように充電回路8及び放電回路
9に電流を制限する抵抗等の素子を設けていないので、
駆動回路は可能な限り簡単な回路構成になっている。こ
れにより駆動回路の簡素化及び小型化が図られ、圧電ア
クチュエータ1の小型化も可能となっている。
【0039】制御回路10は充電回路8及び放電回路9
の駆動を制御するもので、本発明に係る圧電アクチュエ
ータの駆動制御手段に相当するものである。制御回路1
0は充電回路8と放電回路9とを互いに駆動時間を異な
らせるような所定のデューティ比のパルス信号からなる
駆動制御信号Sc1,Sc2で交互に駆動する。
【0040】図4は図3の駆動回路の制御信号Sc1,S
c2と圧電部材3の充放電電圧の波形を示す図である。
【0041】同図に示すように、圧電アクチュエータ1
の駆動時には制御回路10の制御端子C1,C2からは
スイッチ素子Q1,Q2に対してそれぞれ駆動制御信号
Sc1,Sc2が入力される。駆動制御信号Sc1,Sc2は同
相の矩形波信号で、被駆動部材5を支持部材2の先端側
に駆動する場合(以下、この方向の駆動を「正方向駆
動」という。)には充電回路8のオン期間t1と放電回
路9のオン期間t2との比D(=TON/(TON
OFF))=t1/(t1+t2)(以下、デューティ
比Dという。)は0.5よりも比較的小さい値に設定さ
れている。また、被駆動部材5を支持部材2の基端側に
駆動する場合(以下、この方向の駆動を「逆方向駆動」
という。)には充電回路8のオン期間t3と放電回路9
のオン期間t4とのデューティ比D=t3/(t3+t
4)は0.5よりも比較的大きい値に設定されている。
【0042】なお、スイッチ素子Q1はPチャンネルF
ETであるので、駆動制御信号Sc1がローレベルでオン
になり、スイッチ素子Q2はNチャンネルFETである
ので、駆動制御信号Sc2がハイレベルでオンになる。
【0043】圧電部材3の充放電速度を略同一にし、充
放電時間のデューティ比Dのみで圧電アクチュエータ1
の駆動を制御しているのは、分極方向への充電時間と分
極方向と逆方向への充電時間とに比較的大きい差を設け
ることにより一定の条件下で被駆動部材5が駆動部材4
に対して相対移動するという実験結果に基づくものであ
る。
【0044】図5は充放電速度が略同一で、充電時間と
放電時間とが異なるように駆動電圧を印加したときの圧
電部材の変位の過渡応答を示す図である。
【0045】同図の下段に示す矩形は充電時間が放電時
間より長い所定のデューティ比を有する圧電部材3の駆
動制御信号の1周期分を示し、上段の波形はその駆動制
御信号が印加されたときの圧電部材3及び駆動部材4の
過渡的な伸縮動作を示す図である。なお、図5に示す圧
電部材3及び駆動部材4の伸縮動作の過渡波形は、説明
の便宜上、共振周波数の基本波の波形で表している。
【0046】圧電部材3に分極方向の駆動電圧+VP
印加して充電すると、圧電部材3は伸長し、その圧電部
材3を接地して蓄積された電荷を放電すると、圧電部材
3は縮小する。しかし、圧電部材3及び駆動部材4には
弾性があるため、例えば伸長動作を過渡的にみると、圧
電部材3は圧電部材自体、駆動部材4及び被駆動部材5
等によって決定される所定の共振周波数で振動しながら
所定の長さに伸長する。すなわち、図5に示すように、
例えばa点で圧電部材3に駆動電圧+VPが印加される
と、圧電部材3は高速で大きく伸長した後、b点で縮小
に転じ、その後は振動的に伸長と縮小とを繰り返してc
点近傍の伸長量に落ち着いていく(図5のc点から仮想
線で示す波形を参照)。このような過渡的な変位動作の
事情は縮小動作についても同様で、充電後に圧電部材3
が接地されると、高速で大きく縮小した後、ある変位量
で伸長に転じ、その後は振動的に縮小と伸長とを繰り返
して所定の縮小量に落ち着いていく(図5のd点から仮
想線で示す波形を参照)。
【0047】圧電部材3に、図5に示すようなパルス状
の駆動電圧が印加された場合、放電された状態からa点
で圧電部材3に電圧VPが印加されて充電が行われる
と、圧電素子3は高速でb点まで伸長するが、その後は
伸長速度よりも遅い速度でc点まで縮小する(図5でa
−b間の傾斜よりもb−c間の傾斜が緩やかになる)。
これは略同一の時間で伸長と縮小とが行われるとする
と、圧電部材3、駆動部材4等の粘性により縮小量が伸
長量より小さくなるためである。
【0048】次に縮小動作がほぼ終了するc点のタイミ
ング(このタイミングは分極方向へ充電した際の圧電部
材3の共振周波数の約1周期分のタイミングに相当す
る。)で圧電部材3に電圧0vが印加されて(接地され
て)放電が行われると、圧電部材3はその変位位置から
更にd点まで縮小動作を行なう。このとき、圧電部材3
の伸長量δ1は定常的に放電を行なったときの縮小量に
近いので、その縮小速度はa−b間の伸長速度よりも低
速となる。すなわち、c−d間の傾斜はa−b間の傾斜
よりも緩やかになる。
【0049】そして、その縮小動作がほぼ終了するタイ
ミング(このタイミングは分極方向と逆方向に充電した
際の圧電部材3の共振周波数の約1/2周期分のタイミ
ングに相当する。)d点で再び、圧電部材3に電圧VP
が印加されて充電が行われると、圧電部材3は再度、高
速で伸長動作を行ない、以下、図6に示すように駆動電
圧の波形に応じて上述の圧電部材3の伸縮動作が繰り返
される。
【0050】上述の圧電部材3の伸縮動作において、伸
長動作は高速で行われ、縮小動作はそれよりも低速で行
われるので、圧電部材3の伸縮動作によって駆動部材4
が往復動を繰り返すと、高速の往動時では駆動部材4と
被駆動部材5との間の摩擦力は低く、低速の復動時では
駆動部材4と被駆動部材5との間の摩擦力は高くなるこ
とから被駆動部材5は復動時にのみ駆動部材4と共に移
動することとなる。従って、図6に示すように被駆動部
材5は駆動部材4の往復動に応じて停止と移動とを繰り
返し、全体として逆方向移動を行なう。
【0051】図6は充電時間が放電時間より長い所定の
デューティ比D(=TON/(TON+TOFF))を有する
駆動制御信号によりパルス状の駆動電圧を圧電部材3に
印加した場合の例であるが、圧電部材3に充電時間が放
電時間より短い所定のデューティ比Dを有する駆動制御
信号によりパルス状の駆動電圧を印加した場合は、上述
の充放電速度の関係が逆になり、圧電部材3は放電時に
高速で縮小し、充電時に低速で伸長を行なうことになる
から、被駆動部材5は駆動部材4の往復動に応じて移動
と停止とを繰り返し、全体として正方向移動を行なうこ
とになる。
【0052】従って、図4において、制御回路10から
デューティ比Dが0.5よりも小さい所定の値を有する
駆動制御信号Sc1,Sc2がスイッチ素子Q1,Q2に出
力されるときは、圧電部材3が高速縮小と低速伸長とを
交互に繰り返すので、被駆動部材5は支持部材2の先端
側に移動する(正方向駆動)。また、制御回路10から
デューティ比Dが0.5よりも大きい所定の値を有する
駆動制御信号Sc1,Sc2がスイッチ素子Q1,Q2に出
力されるときは、圧電部材3が高速伸長と低速縮小とを
交互に繰り返すので、被駆動部材5は支持部材2の基端
側に移動する(逆方向駆動)。
【0053】被駆動部材5を安定して所望の方向に移動
させるには、上述のように充電時間(図5のa−cの時
間を参照)は分極方向へ充電した際の圧電部材3の共振
周波数の約1周期分の期間に、また、放電時間(図5の
c−dの時間を参照)は分極方向と逆方向に充電した際
の圧電部材3の共振周波数の約1/2周期分の期間に設
定するのが好ましいが、実際には圧電部材3の支持部材
2への取付構造や駆動部材4等の要因により圧電部材3
の変位波形が図5に示すような波形とならず、他の周波
数成分が重畳された歪んだ波形となるので、適切な圧電
部材3の駆動制御信号は圧電アクチュエータ毎に調整し
て設定されることになる。
【0054】なお、駆動制御信号の充放電時間のデュー
ティ比Dが圧電部材3の共振周波数に正確に関係してい
ない場合であっても被駆動部材5をデューティ比Dに応
じて正方向若しくは逆方向に移動させることは可能であ
る。
【0055】また、圧電部材3、駆動部材4及び被駆動
部材5間の取付構造や条件によっては、図4に示したも
のと逆の方向に駆動させることも可能である。すなわ
ち、駆動制御信号のデューティ比Dを0.5よりも小さ
い値にすることで被駆動部材5を逆方向に移動させ、デ
ューティ比Dを0.5よりも大きい値にすることで被駆
動部材5を正方向に移動させることも可能である。
【0056】図7は圧電部材3の駆動回路の第2の実施
形態を示す図である。同図はブリッジ回路を用いて駆動
回路を構成したものである。
【0057】同図において、MOS型FETからなる4
個のスイッチ回路121,122を直列接続するととも
に、スイッチ回路123,124を直列接続してブリッ
ジ回路12が構成されている。スイッチ素子Q1,Q4
はNチャンネルFETであり、スイッチ素子Q2,Q3
はPチャンネルFETである。第2回路122及び第3
回路123の接続点aと第1回路121及び第4回路1
24の接続点cとの間に図略の電源が接続され、第1回
路121及び2回路122の接続点bと第3回路123
及び第4回路124の接続点dとの間に圧電部材3が接
続されている。各スイッチ回路121,122,12
3,124(すなわち、各FETのゲート)にはそれぞ
れ制御回路10の制御端子C1,C2,C3,C4から
駆動制御信号Sc1,Sc2,Sc3,Sc4が入力されるよう
になっている。
【0058】接続点a,c間に接続される電源の正負の
極性及び接続点b,d間に接続される圧電部材3の分極
方向は任意に設定することができるが、例えば図7に示
すように接続点aを電源の正極とし、圧電部材3が矢印
Pの方向に分極され、+分極側が接続点bに接続されて
いるとすると、第2回路122及び第4回路124は圧
電部材3に分極方向(分極を強める方向)に電源電圧V
Pを印加して端子間電圧Vsが+VPとなるまで充電する
回路(本発明に係る圧電アクチュエータの第1の駆動手
段)を構成し、第1回路121及び第3回路123は圧
電部材3に分極方向と逆方向に電源電圧VPを印加して
充電電荷を放電し、かつ、端子間電圧Vsが−VPとなる
まで充電する回路(本発明に係る圧電アクチュエータの
第2の駆動手段)を構成している。
【0059】なお、圧電部材3の接続方向を逆にする
と、第2回路122及び第4回路124が圧電部材3を
分極方向に充電する回路となり、第1回路121及び第
3回路123が圧電部材3に分極方向と逆方向に充電す
る回路となる。 すなわち、第1回路121及び第3回
路123は圧電部材3に分極方向の電源電圧VPを印加
して端子間電圧Vsが+VPとなるまで充電する回路(第
1の駆動手段)を構成し、第2回路122及び第4回路
124は圧電部材3に分極方向と逆方向の電源電圧VP
を印加して充電電荷を放電し、かつ、端子間電圧Vsが
−VPとなるまで充電する回路(第2の駆動手段)を構
成する。
【0060】駆動回路をブリッジ回路で構成した場合
は、圧電部材3には−VP〜+VPの充電電圧が印加され
るので、等価的に圧電部材3の駆動電圧が2VPとな
り、図3に示す駆動回路よりも駆動電圧が2倍となり、
低電圧で変位量の大きい圧電アクチュエータを構成する
ことができる利点がある。
【0061】図8は図7に示す駆動回路の駆動制御信号
と圧電部材の充放電電圧の波形とを示す図である。
【0062】図8に示す波形図は図4に示す波形図と類
似し、以下の点で異なっている。すなわち、図3に示す
駆動回路は端子間電圧Vsが0〜+VPの範囲で変化する
ように圧電部材3を充放電させていたが、図7に示すブ
リッジ回路を用いた駆動回路では圧電部材3は端子間電
圧Vsが−VP〜+VPの範囲で変化するように充放電さ
れている。また、電源電圧VPの圧電部材3に対する正
方向の印加は第2回路122及び第4回路124により
制御され、電源電圧VPの圧電部材3に対する逆方向の
印加は第1回路121及び第3回路123により制御さ
れるので、駆動制御信号Sc2,Sc4は図3の駆動回路の
駆動制御信号Sc1に対応し、駆動制御信号Sc1,Sc3は
図3の駆動回路の駆動制御信号Sc2に対応している。
【0063】従って、図8における駆動制御信号Sc2の
波形は図4における駆動制御信号Sc1と同一波形とな
り、図8における駆動制御信号Sc1の波形は図4におけ
る駆動制御信号Sc2と同一波形となっている。なお、駆
動制御信号Sc4の波形はスイッチ素子Q4がNチャンネ
ルFETであるので、駆動制御信号Sc2と逆相の波形と
なっており、駆動制御信号Sc3の波形はスイッチ素子Q
3はPチャンネルFETであるので、駆動制御信号Sc1
と逆相の波形となっている。
【0064】同図における正方向駆動及び逆方向駆動の
動作メカニズムは図5,図6で説明したものと同一であ
る。従って、ここでは詳細説明を省略する。なお、圧電
部材3の駆動電圧は実質的に2VPとなっているので、
圧電部材3の伸縮動作における各伸長量及び各縮小量は
図3の駆動回路よりも略倍となっている。
【0065】図9は圧電部材3の駆動回路の第3の実施
形態を示す図である。同図もブリッジ回路を用いて駆動
回路を構成したもので、図7に示す駆動回路の変形例で
ある。すなわち、同図は図7において、駆動回路12と
制御回路10との間にロジック回路125を介在させて
駆動回路12'を構成するとともに、接続点cと接地点
との間に抵抗Rを設けたものである。スイッチ素子Q
1,Q2,Q3,Q4の各ゲートはロジック回路125
の出力端子P1,P2,P3,P4に接続されている。
また、ロジック回路125の入力端子P5,P6はそれ
ぞれ制御回路10の制御端子C1,C2に接続され、ロ
ジック回路125の入力端子P5,P6にそれぞれ駆動
制御信号Sc1,Sc2が入力されるようになっている。従
って、第3の実施形態では制御回路10とロジック回路
125とにより本発明に係る圧電アクチュエータの駆動
制御手段が構成されている。
【0066】なお、ロジック回路及びスイッチ素子Q1
〜Q4からなる回路は一般的にDCモータの駆動に広く
使用されているブリッジICが使用可能であり、これに
より更に部品数、スペースの削減が可能になる。
【0067】また、抵抗Rは圧電部材3の正方向及び逆
方向の充電電流を制限するものであり、最も高い出力が
得られる抵抗値を設定するとよい。この抵抗Rによって
圧電部材3への印加電圧の高周波成分が減少し、図6に
示した圧電部材3の変位波形が鈍るので、変位歪みを低
減することができる。
【0068】なお、出力に余裕がある場合は抵抗Rを除
去するようにしてもよく、このようにすると、図7にお
いて駆動回路12と制御回路10との間にロジック回路
125を介在させたものとなり、回路構成はより簡単と
なる。
【0069】第3の実施形態では制御回路10から出力
される駆動制御信号Sc1,Sc2がロジック回路125で
下記表1に示す論理に従って駆動制御信号Sp1,Sp2,
Sp3,Sp4に変換されて各スイッチ素子Q1,Q2,Q
3,Q4に入力されるようになっている。
【0070】
【表1】
【0071】図10は図9に示す駆動回路の駆動制御信
号と圧電部材の充放電電圧の波形とを示す図である。
【0072】図9の駆動回路は図7の駆動回路と基本構
成が同一で、駆動制御信号がSc1〜Sc4からSp1〜Sp4
に変更されたものであるから、図10は図8において、
駆動制御信号Sc1〜Sc4を駆動制御信号Sp1〜Sp4に変
更し、圧電部材3の端子間電圧Vsの+VPへの立上り及
び−VPへの立下りの波形を鈍らせたものとなってい
る。端子間電圧Vsの立上時及び立下時の波形が鈍って
いるのは、抵抗Rにより充電電流が制限されているた
め、印加電圧切換時の電圧が抵抗Rと圧電部材3の容量
との時定数で変化するためである。抵抗Rを除去すれ
ば、図10は図8と同一波形となる。
【0073】上記のように、図10における圧電アクチ
ュエータの動作は端子間電圧Vsの変化の仕方が異なる
のみでその他の点では図8の場合と同様となる。従っ
て、ここでも動作メカニズムの詳細説明を省略する。
【0074】上記のようにインパクト形圧電アクチュエ
ータ1の圧電部材3への分極方向への充電速度と分極方
向と逆方向への充電速度とを略同一にし、分極方向への
充電時間と分極方向と逆方向への充電時間とを異なら
せ、両時間の比を比較的大きい比で制御するようにして
いるので、従来の駆動回路のように充電電流を制限する
抵抗等の素子を設ける必要がなくなり、この分駆動回路
が簡素になり、圧電アクチュエータ1の小型化、低廉化
が可能になる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧電アクチュエータの駆動装置を、圧電体に分極方向の
電圧を印加して当該分極方向に充放電する第1の駆動手
段と、圧電体に分極方向と逆方向の電圧を印加して第1
の駆動手段の充電速度と略同一の速度で当該分極方向と
逆方向に充放電する第2の駆動手段と、第1の駆動手段
の駆動時間と第2の駆動手段の駆動時間とを異ならせて
両駆動手段を交互に駆動する駆動制御手段とで構成した
ので、従来の駆動回路のように充放電電流を制限する抵
抗等の素子を設ける必要がなくなり、この分駆動回路が
簡素になり、圧電アクチュエータの小型化、低廉化が可
能になる。従って、スペースやコストが問題となる携帯
機器にも好適な圧電アクチュエータを実現することがで
きる。
【0076】また、第1の駆動手段は圧電体の分極方向
と逆方向に蓄積された電荷を放電するとともに、圧電体
を分極方向に充電し、第2の駆動手段は圧電体の分極方
向に蓄積された電荷を放電するとともに、圧電体を分極
方向と逆方向に充電するようにしたので、圧電体には見
かけ上、印加電圧の2倍の電圧が駆動電圧として供給さ
れ、単位電圧当たりの圧電体の伸縮量が増大して圧電ア
クチュエータの駆動効率が向上する。
【0077】また、第1の駆動手段は圧電体を分極方向
に充電し、第2の駆動手段は圧電体の分極方向に蓄積さ
れた電荷を放電するようにしたので、圧電体には充電時
にだけ電源から電流が供給され、電力消費を抑制するこ
とができる。
【0078】また、第1,第2の駆動手段をスイッチ回
路のみからなるブリッジ回路で構成したので、駆動手段
を構成する素子数を可能な限り少なくでき、制御性能の
高い圧電アクチュエータをコンパクト、かつ、低価格で
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電アクチュエータの一実施形態
の概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る圧電アクチュエータにおける当接
部材の駆動部材への取付状態を示す要部断面図である。
【図3】本発明に係る圧電アクチュエータの駆動装置の
具体回路の第1の実施形態を示す図である。
【図4】図3に示す駆動回路の駆動制御信号と圧電部材
の充放電電圧の波形を示す図である。
【図5】充放電速度が略同一で、充電時間と放電時間と
が異なるパルス状の駆動電圧を印加したときの圧電部材
の変位の過渡応答を示す図である。
【図6】充放電速度が略同一で、充電時間が放電時間よ
り長いデューティ比を有するパルス状の駆動電圧を圧電
部材に印加したときの被駆動部材の移動状態を説明する
ための図である。
【図7】本発明に係る圧電アクチュエータの駆動装置の
具体回路の第2の実施形態を示す図である。
【図8】図7に示す駆動回路の駆動制御信号と圧電部材
の充放電電圧の波形を示す図である。
【図9】本発明に係る圧電アクチュエータの駆動装置の
具体回路の第3の実施形態を示す図である。
【図10】図9に示す駆動回路の駆動制御信号と圧電部
材の充放電電圧の波形を示す図である。
【図11】従来のインパクト形圧電アクチュエータの概
略構成を示す図である。
【図12】従来のインパクト形圧電アクチュエータの駆
動回路の低速充電回路に適用される第1の回路例であ
る。
【図13】従来のインパクト形圧電アクチュエータの駆
動回路の低速充電回路に適用される第2の回路例であ
る。
【図14】従来のインパクト形圧電アクチュエータの駆
動回路の低速放電回路に適用される回路例である。
【符号の説明】
1 圧電アクチュエータ 2 支持部材 3 圧電部材(圧電体) 4 駆動部材 5 被駆動部材 6,7 板バネ 8 充電回路(第1の駆動手段) 9 放電回路(第2の駆動手段) 10 制御回路(駆動制御手段) 11 電源 12,12' ブリッジ回路(第1,第2の駆動手段) 121 第1回路 122 第2回路 123 第3回路 124 第4回路 125 ロジック回路(駆動制御手段) Q1〜Q4 スイッチ素子(FET) R 抵抗
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月13日(2000.7.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 圧電アクチュエータ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインパクト形圧電ア
クチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被駆動部材を棒状の駆動部材に軸
方向に移動可能に取り付けるとともに、この駆動部材の
一方端に分極方向を軸方向に一致させて圧電素子を固着
してなるインパクト形圧電アクチュエータが知られてい
る。例えば特開平7−298656号公報にはカメラの
撮影レンズのアクチュエータとしてインパクト形圧電ア
クチュエータを適用したものが示されている。
【0003】図11は同公報に示されるインパクト形圧
電アクチュエータの概略構成を示す図である。また、図
12及び図13は同インパクト形圧電アクチュエータの
駆動回路の低速充電回路に適用される回路例であり、図
14は同インパクト形圧電アクチュエータの駆動回路の
低速放電回路に適用される回路例である。
【0004】インパクト形圧電アクチュエータ100は
図11に示すように、棒状の駆動部材101、被駆動部
材102、積層型圧電素子103及び駆動回路104か
ら構成されている。被駆動部材102は駆動部材101
に所定の摩擦力で固定され、この摩擦力以上の力が作用
すると、駆動部材101の軸方向に移動可能になってい
る。そして、被駆動部材102に撮影レンズ等の駆動対
象物が固着されるようになっている。また、駆動部材1
01の一方端に積層型圧電素子103が分極方向を軸方
向に一致させて固着されている。圧電素子103の両端
面には電極103a,103bが形成され、一方の電極
103bは接地され、他方の電極103aに駆動回路1
04が接続されている。
【0005】駆動回路104は被駆動部材102を駆動
部材101の先端(開放端)側に移動(以下、この移動
方向を正方向という。)させる正方向駆動回路105と
被駆動部材102を駆動部材101の基端側に移動(以
下、この移動方向を逆方向という。)させる逆方向駆動
回路106と両駆動回路105,106の駆動を制御す
る制御回路107とで構成されている。
【0006】従来のインパクト形圧電アクチュエータ1
00は駆動部材101を異なる速度で振動させた際の当
該駆動部材101と被駆動部材102との間に発生する
摩擦力の相違を利用して被駆動部材102を駆動部材1
01に対して相対的に移動させるようにしている。すな
わち、被駆動部材102と駆動部材101との間の摩擦
力は駆動部材101が高速で移動するときは低く、低速
で移動するときは高くなるから、駆動部材101の正方
向移動時は低速で行い、逆方向移動時は高速で行うこと
により被駆動部材102を駆動部材101に対して相対
的に正方向に移動させ(正方向駆動)、駆動部材101
の正方向移動時は高速で行い、逆方向移動時は低速で行
うことにより被駆動部材102を駆動部材101に対し
て相対的に逆方向に移動させるようにしている(逆方向
駆動)。
【0007】従って、正方向駆動回路105は低速充電
回路105aと高速放電回路105bとから構成され、
逆方向駆動回路106は高速充電回路106aと低速放
電回路106bとから構成されている。充電回路105
a,106aは圧電素子103に分極方向の電源電圧V
Pを印加して(圧電素子103を分極方向に充電して)
当該圧電素子103を分極方向(駆動部材101の軸方
向)に伸長させる回路である。低速充電回路105aは
図12,図13に示すように、定電流回路で構成され、
充電電流を制限することにより充電速度を抑制(すなわ
ち、駆動部材101の正方向移動時の速度を抑制)する
ようになっている。
【0008】図12はpnp形トランジスタTr1の固
定バイアス回路にツェナーダイオードZDを並列接続し
てなる定電流充電回路である。抵抗r1,r2はトラン
ジスタTr1のバイアス抵抗であり、ツェナーダイオー
ドZDはベースのバイアス抵抗r2に並列に接続されて
いる。ツェナーダイオードZDによってトランジスタT
r1のベース電圧を一定値に保持することで抵抗r1の
電圧降下を所定の値に安定化し、これによりコレクタ電
流が所定値に抑制されるようになっている。
【0009】また、図13は図12において抵抗r2と
ツェナーダイオードZDとの並列回路がnpn形トラン
ジスタTr2に置き換えられたものである。トランジス
タTr2のベースとコレクタとはそれぞれトランジスタ
Tr1のエミッタとベースとに接続され、トランジスタ
Tr2のエミッタは電源VPに接続されている。トラン
ジスタTr2によってトランジスタTr1のベース電圧
を一定値に保持することで抵抗r1の電圧降下を所定の
値に安定化し、これによりコレクタ電流が所定値に抑制
されるようになっている。
【0010】また、放電回路105b,106bは圧電
素子103に分極方向と逆方向の電位を与えて(図では
電極103aを接地して)、充電電荷を放電させること
で伸長した当該圧電素子103を縮小させる回路であ
る。低速放電回路106bは図14に示すように、定電
流回路で構成され、放電電流を制限することにより充電
速度を抑制する(すなわち、駆動部材101の逆方向移
動時の速度を抑制する)ようになっている。
【0011】図14はnpn形トランジスタTr3のベ
ースとアース間にツェナーダイオードZDを接続してな
る定電流放電回路である。抵抗r4は放電電流を制限す
る抵抗である。ツェナーダイオードZDによってトラン
ジスタTr3のベース電位を所定の値に保持することで
抵抗r4の電圧降下を所定の値に安定化し、これにより
抵抗r4を流れるエミッタ電流(放電電流)が所定の値
に抑制されるようになっている。
【0012】制御回路107は正方向駆動回路105及
び逆方向駆動回路106の駆動を制御するもので、正方
向駆動において、低速充電回路105aと高速放電回路
105bとを交互に駆動し、また、逆方向駆動におい
て、高速充電回路106aと低速放電回路106bとを
交互に駆動する。
【0013】正方向駆動において、低速充電回路105
aと高速放電回路105bとを交互に駆動すると、圧電
素子103が低速伸長と高速縮小とを交互に繰り返し、
これにより駆動部材101が正方向の低速移動と逆方向
の高速移動とを繰り返す。一方、逆方向駆動において、
高速充電回路106aと低速放電回路106bとを交互
に駆動すると、圧電素子103が高速伸長と低速縮小と
を交互に繰り返し、これにより駆動部材101が正方向
の高速移動と逆方向の低速移動とを繰り返す。従って、
正方向駆動においては被駆動部材102が駆動部材10
1に対して相対的に正方向に移動し、逆方向駆動におい
ては被駆動部材102が駆動部材101に対して相対的
に逆方向に移動する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カメラの撮
影レンズや双眼鏡のレンズ等の携帯機器の光学系の駆動
源としてインパクト形アクチュエータを適用する場合、
携帯機器の軽量化、小型化等を考慮すると、駆動回路は
できる限り簡単かつ小型であることが望ましい。しか
し、上記従来のインパクト形圧電アクチュエータの駆動
回路104は定電流回路によって充電電流若しくは放電
電流が制限されるようになっているので、回路素子数が
多く、駆動回路104の小型化が困難となっている。
【0015】本発明は、上記課題及び検討結果に鑑みて
なされたものであり、回路構成の簡単な小型化の可能な
圧電アクチュエータを提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電体と、上
記圧電体の分極方向の一方端に固定された駆動部材と、
上記圧電体の他方端に固定された支持部材と、上記駆動
部材に当該駆動部材の移動方向に相対的に移動可能に所
定の摩擦力で係合された被駆動部材とを備え、上記駆動
部材が上記圧電体の伸縮により異なる速度で往復変位す
ることによって上記被駆動部材を移動させる圧電アクチ
ュエータにおいて、上記圧電体に分極方向の電圧を印加
して当該分極方向に充放電する第1の駆動手段と、上記
圧電体に分極方向と逆方向の電圧を印加して上記第1の
駆動手段の充放電速度と略同一の速度で当該分極方向と
逆方向に充放電する第2の駆動手段と、上記第1の駆動
手段の駆動時間と上記第2の駆動手段の駆動時間とを異
ならせて上記第1,第2の駆動手段を交互に駆動する駆
動制御手段とを備えたものである(請求項1)。
【0017】圧電アクチュエータは、圧電体と、この圧
電体の分極方向の一方端に固定された駆動部材と、この
駆動部材に所定の摩擦力で移動方向に相対的に移動可能
に係合された被駆動部材と、圧電体の駆動装置とからな
り、圧電体に分極方向の電圧と分極方向に対して逆方向
の電圧とを交互に印加して当該圧電体を振動させ、これ
により駆動部材を移動方向に往復動させて被駆動部材を
当該駆動部材に対して相対的に移動させるようになって
いる。
【0018】本発明によれば、圧電体を分極方向に充放
電する速度と分極方向に対して逆方向に充放電する速度
とを略同一にし、当該圧電体の分極方向への充放電時間
と分極方向と逆方向への充放電時間とに(すなわち、圧
電部材の伸縮に)比較的大きな差を設けることにより被
駆動部材が駆動部材に対して相対的に移動される。従来
のように分極方向の充電速度と分極方向に対して逆方向
の充電速度とに差を設けるために充電電流を制限するた
めの素子が必要でなくなるので、この分回路構成が簡単
になり、圧電アクチュエータの簡素化、小型化が可能に
なる。
【0019】また、本発明は、上記第1の駆動手段は、
上記圧電体の分極方向と逆方向に蓄積された電荷を放電
し、かつ、上記圧電体を分極方向に充電する充放電回路
からなり、上記第2の駆動手段は、上記圧電体の分極方
向に蓄積された電荷を放電し、かつ、上記圧電体を分極
方向と逆方向に充電する充放電回路からなるものである
(請求項2)。
【0020】上記構成によれば、第1の駆動手段は圧電
体に分極方向の電圧を印加して圧電体の分極方向と逆方
向に蓄積された電荷を放電するとともに、圧電体を分極
方向に充電し、第2の駆動手段は圧電体に分極方向と逆
方向に電圧を印加して圧電体の分極方向に蓄積された電
荷を放電するとともに、圧電体を分極方向と逆方向に充
電する。従って、圧電体には見かけ上印加電圧の2倍の
電圧が駆動電圧として供給され、単位電圧当たりの圧電
体の伸縮量が増大し、圧電アクチュエータの駆動効率が
向上する。
【0021】また、本発明は、上記第1の駆動手段は、
上記圧電体を分極方向に充電する充電回路からなり、上
記第2の駆動手段は、上記圧電体の分極方向に蓄積され
た電荷を放電する放電回路からなるものである(請求項
3)。
【0022】上記構成によれば、第1の駆動手段は圧電
体に分極方向の電圧を印加して圧電体を分極方向に充電
し、第2の駆動手段は圧電体に分極方向と逆方向に電圧
を印加して圧電体の分極方向に蓄積された電荷を放電す
る。圧電体には充電時にだけ電源から電流が供給される
ので、電力消費が抑制される。
【0023】また、本発明は、上記第1,第2の駆動手
段は、スイッチ回路からなる第1回路と第2回路とが直
列接続されるとともに、スイッチ回路からなる第3回路
と第4回路とが直列接続され、更に上記第1回路と上記
第2回路との接続点と上記第3回路と上記第4回路との
接続点との間に圧電体が接続され、かつ、上記第2回路
と上記第3回路との接続点と上記第1回路と上記第4回
路との接続点との間に電源が接続されてなるブリッジ回
路からなり、上記第2回路及び上記第4回路と上記電源
とで上記第1の駆動手段が構成され、上記第1回路及び
上記第3回路と上記電源とで上記第2の駆動回路が構成
されるものである(請求項4)。
【0024】上記構成によれば、駆動回路をブリッジ回
路で構成することにより被駆動部材を駆動部材に対して
相対的に移動することが可能となる。ブリッジ回路から
なる駆動回路は、第2回路と第4回路(すなわち、2個
のスイッチ回路)で第1の駆動回路を構成し、第1回路
と第3回路(すなわち、2個のスイッチ回路)で第2の
駆動回路を構成することにより全体として4個のスイッ
チ素子で構成され、少ない素子数で両方向に駆動可能な
駆動回路が構成される。
【0025】また、本発明は、圧電体と、上記圧電体の
分極方向の一方端に固定された駆動部材と、上記圧電体
の他方端に固定された支持部材と、上記駆動部材に当該
駆動部材の移動方向に相対的に移動可能に所定の摩擦力
で係合された被駆動部材とを備え、上記駆動部材が上記
圧電体の伸縮により異なる速度で往復変位することによ
って上記被駆動部材を移動させる圧電アクチュエータに
おいて、分極方向に沿った方向に充放電することによっ
て上記圧電体を伸縮させる充放電手段と、上記充放電手
段を制御し、上記圧電体を伸長させるための充放電と縮
小させるための充放電とを、略同一の速度でかつ異なる
駆動時間で行なわせる制御手段とを備えたものである
(請求項5)。
【0026】なお、上記圧電アクチュエータにおいて、
上記制御手段は、上記圧電体を伸長させるための充放電
時間と縮小させるための充放電時間との比が0.5でな
い矩形波状の電圧が上記圧電体に印加されるように上記
充放電手段を制御するとよい(請求項6)。
【0027】上記構成によれば、圧電体は、分極方向に
充放電する速度と分極方向に対して逆方向に充電する速
度とを略同一にし、分極方向への充放電時間と分極方向
と逆方向への充放電時間とを異ならせて、分極方向とそ
れとは逆方向とに交互に充放電させられる。具体的には
伸長のための充放電時間と縮小のための充放電時間との
比が0.5でない矩形波状の電圧を印加することで、圧
電体は分極方向とそれとは逆方向とに交互に充放電させ
られる。圧電体はこの充放電により伸縮し、これにより
駆動部材は異なる速度で往復変位し、被駆動部材が移動
する。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る圧電アクチュ
エータの一実施の形態の概略構成を示す斜視図である。
図2は同圧電アクチュエータにおける当接部材の駆動部
材への取付状態を示す要部断面図である。
【0029】図1に示す圧電アクチュエータはインパク
ト形圧電アクチュエータである。圧電アクチュエータ1
は支持部材2、圧電部材3、駆動部材4及び被駆動部材
5から構成されている。
【0030】支持部材2は圧電部材3、駆動部材4及び
被駆動部材5を保持するものである。支持部材2は円柱
状をなし、軸方向の両端部及び略中央の仕切壁201を
残して内部を刳り貫くことによって形成された第1収容
空間202と第2収容空間203とを有している。軸方
向の長さの短い第1収容空間202には圧電部材3が積
層方向を支持部材2の軸方向に一致させて収容されてい
る。また、軸方向の長さの長い第2収容空間203には
駆動部材4と被駆動部材5とが収容されている。
【0031】圧電部材3は所要の厚さを有する板状の圧
電素子を複数枚、各圧電素子間に薄膜の電極(図略)を
挾み込んで接着してなる積層型圧電体で構成されてい
る。複数枚の圧電素子は隣接する圧電素子の分極方向が
互いに逆向きとなるように積層されている。これは各電
極には隣接する電極間で互いに正負の極性が逆になるよ
うに駆動電圧が並列に印加されるので、各圧電素子が同
一の方向に伸縮して圧電部材全体として大きい伸縮量が
得られるようにするためである。
【0032】圧電部材3は長手方向の一方端面(以下、
この端面を基端面という。)が第1収容空間202の仕
切壁201と反対側の端面に固定されている。支持部材
2の仕切壁201及び第2収容空間203が隣接する側
の端部(支持部材2の先端部)には軸中心位置に丸孔が
穿設され、棒部材からなる駆動部材4が両丸孔を貫通し
て第2収容空間203に軸方向に移動可能に収容されて
いる。なお、駆動部材4の断面形状は丸形状に限定され
るものではなく、楕円形状、矩形形状等の任意の形状に
することができる。
【0033】そして、駆動部材4の第1収容空間202
に突出した端部は圧電部材3の他方端面(以下、この面
を先端面という。)に固着され、駆動部材4の支持部材
2の先端部から突出した端部は板バネ6により所要のバ
ネ圧で圧電部材3側に付勢されている。この板バネ6に
よる駆動部材4の付勢は圧電部材3の伸縮動作に基づく
駆動部材4の軸方向の変位を安定化するためのものであ
る。
【0034】被駆動部材5は両側に耳部502を有する
基部501とこの耳部502の間に嵌合される挾み込み
部材503とを備えている(図2参照)。基部501の
両耳部502の付け根部分には駆動部材4よりも僅かに
径の大きい丸孔504が穿設されている。この丸孔50
4は基部501の挾み込み部材503が対向する面に半
円状の溝が形成される位置に設けられている。被駆動部
材5は図2に示すように、丸孔504に駆動部材4を遊
嵌状態で貫通させ、その駆動部材4を基部501と挾み
込み部材503とで挾み込んで当該駆動部材4に軸方向
に移動可能に取り付けられている。挾み込み部材503
の上部には両耳部502の上面より突出する突起503
aが形成される一方、両耳部502の上面にこの突起部
503aに圧接されるように板バネ7が固設され、この
板バネ7により挾み込み部材503は所要のバネ圧で駆
動部材4側に付勢されている。
【0035】このバネ圧は圧電部材3の伸縮動作に基づ
く駆動部材4の軸方向の往復動において、当該駆動部材
4と基部501及び挾み込み部材503との間に生じる
往動時の摩擦力と復動時の摩擦力とに差を生じさせ、被
駆動部材5を駆動部材4に対して相対移動させるための
ものである。すなわち、板バネ7のバネ圧により、駆動
部材4が高速で移動するときは、当該駆動部材4に対し
て被駆動部材5が相対的に移動し得る程度に被駆動部材
5と駆動部材4との間に低い摩擦力が発生し、駆動部材
4が低速で移動するときは、当該駆動部材4と共に被駆
動部材5が移動し得るように被駆動部材5と駆動部材4
との間に高い摩擦力を発生するようになっている。
【0036】なお、本実施の形態では挾み込み部材50
3を駆動部材4に圧接させるための付勢手段として板バ
ネを用いているが、付勢力が生じるものであれば、これ
に限定されるものではなく、例えばコイルバネやゴム等
の弾性部材を用いることもできる。
【0037】図3は圧電部材3の駆動回路の第1の実施
形態を示す図である。同図に示す駆動回路は圧電部材3
を分極方向に充電する充電回路8、充電により蓄積され
た電荷を放電する放電回路9及びこれらの回路8,9の
駆動を制御する制御回路10により構成されている。
【0038】充電回路8は圧電部材3の電極302に電
源電圧VPを印加し、圧電部材3を分極方向に充電(分
極を強める方向に充電)するもので、本発明に係る圧電
アクチュエータの第1の駆動手段に相当するものであ
る。また、放電回路9は圧電部材3の電極301を接地
し(すなわち、圧電部材3の端子間電圧に対して逆方向
の電位を与えて)、圧電部材3に蓄積された電荷を放電
するもので、本発明に係る圧電アクチュエータの第2の
駆動手段に相当するものである。
【0039】充電回路8はPチャンネルMOS型FET
(電界効果型トランジスタ)からなるスイッチ素子Q1
とこれに接続されている電源11とで構成され、放電回
路9はアースに接続されたNチャンネルMOS型FET
(電界効果型トランジスタ)からなるスイッチ素子Q2
で構成されている。なお、本実施の形態ではスイッチ素
子としてFETを用いているが、バイポーラトランジス
タ、接合型FET、GTO(Gate Turn-off Thyristo
r)など他の電子スイッチ素子を用いてもよい。
【0040】圧電部材3の分極方向(図3で矢印Pで示
す方向)を基準として−側の電極301は接地され、+
側の電極302はスイッチ素子Q1,Q2のドレインに
接続されている。また、スイッチ素子Q1,Q2の各ゲ
ートは制御回路10の制御端子C1,C2に接続され、
スイッチ素子Q1のソースは電源11に接続され、スイ
ッチ素子Q2のソースは接地されている。そして、充電
回路8及び放電回路9には制御回路10からそれぞれ駆
動制御信号Sc1,Sc2が入力され、制御回路10により
充電回路8及び放電回路9の駆動(すなわち、充電回路
8及び放電回路9と圧電部材3との接続)が制御され
る。
【0041】同図に示すように充電回路8及び放電回路
9に電流を制限する抵抗等の素子を設けていないので、
駆動回路は可能な限り簡単な回路構成になっている。こ
れにより駆動回路の簡素化及び小型化が図られ、圧電ア
クチュエータ1の小型化も可能となっている。
【0042】制御回路10は充電回路8及び放電回路9
の駆動を制御するもので、本発明に係る圧電アクチュエ
ータの駆動制御手段に相当するものである。制御回路1
0は充電回路8と放電回路9とを互いに駆動時間を異な
らせるような所定のデューティ比のパルス信号からなる
駆動制御信号Sc1,Sc2で交互に駆動する。
【0043】図4は図3の駆動回路の制御信号Sc1,S
c2と圧電部材3の充放電電圧の波形を示す図である。
【0044】同図に示すように、圧電アクチュエータ1
の駆動時には制御回路10の制御端子C1,C2からは
スイッチ素子Q1,Q2に対してそれぞれ駆動制御信号
Sc1,Sc2が入力される。駆動制御信号Sc1,Sc2は同
相の矩形波信号で、被駆動部材5を支持部材2の先端側
に駆動する場合(以下、この方向の駆動を「正方向駆
動」という。)には充電回路8のオン期間t1と放電回
路9のオン期間t2との比D(=TON/(TON
OFF))=t1/(t1+t2)(以下、デューティ
比Dという。)は0.5以下の比較的小さい値に設定さ
れている。また、被駆動部材5を支持部材2の基端側に
駆動する場合(以下、この方向の駆動を「逆方向駆動」
という。)には充電回路8のオン期間t3と放電回路9
のオン期間t4とのデューティ比D=t3/(t3+t
4)は0.5以上の比較的大きい値に設定されている。
【0045】なお、スイッチ素子Q1はPチャンネルF
ETであるので、駆動制御信号Sc1がローレベルでオン
になり、スイッチ素子Q2はNチャンネルFETである
ので、駆動制御信号Sc2がハイレベルでオンになる。
【0046】圧電部材3の充放電速度を略同一にし、充
放電時間のデューティ比Dのみで圧電アクチュエータ1
の駆動を制御しているのは、分極方向への充電時間と分
極方向と逆方向への充電時間とに比較的大きい差を設け
ることにより一定の条件下で被駆動部材5が駆動部材4
に対して相対移動するという実験結果に基づくものであ
る。
【0047】図5は充放電速度が略同一で、充電時間と
放電時間とが異なるように駆動電圧を印加したときの圧
電部材の変位の過渡応答を示す図である。
【0048】同図の下段に示す矩形は充電時間が放電時
間より長い所定のデューティ比を有する圧電部材3の駆
動制御信号の1周期分を示し、上段の波形はその駆動制
御信号が印加されたときの圧電部材3及び駆動部材4の
過渡的な伸縮動作を示す図である。なお、図5に示す圧
電部材3及び駆動部材4の伸縮動作の過渡波形は、説明
の便宜上、共振周波数の基本波の波形で表している。
【0049】圧電部材3に分極方向の駆動電圧+VP
印加して充電すると、圧電部材3は伸長し、その圧電部
材3を接地して蓄積された電荷を放電すると、圧電部材
3は縮小する。しかし、圧電部材3及び駆動部材4には
弾性があるため、例えば伸長動作を過渡的にみると、圧
電部材3は圧電部材自体、駆動部材4及び被駆動部材5
等によって決定される所定の共振周波数で振動しながら
所定の長さに伸長する。すなわち、図5に示すように、
例えばa点で圧電部材3に駆動電圧+VPが印加される
と、圧電部材3は高速で大きく伸長した後、b点で縮小
に転じ、その後は振動的に伸長と縮小とを繰り返してc
点近傍の伸長量に落ち着いていく(図5のc点から仮想
線で示す波形を参照)。このような過渡的な変位動作の
事情は縮小動作についても同様で、充電後に圧電部材3
が接地されると、高速で大きく縮小した後、ある変位量
で伸長に転じ、その後は振動的に縮小と伸長とを繰り返
して所定の縮小量に落ち着いていく(図5のd点から仮
想線で示す波形を参照)。
【0050】圧電部材3に、図5に示すようなパルス状
の駆動電圧が印加された場合、放電された状態からa点
で圧電部材3に電圧VPが印加されて充電が行われる
と、圧電素子3は高速でb点まで伸長するが、その後は
伸長速度よりも遅い速度でc点まで縮小する(図5でa
−b間の傾斜よりもb−c間の傾斜が緩やかになる)。
これは略同一の時間で伸長と縮小とが行われるとする
と、圧電部材3、駆動部材4等の粘性により縮小量が伸
長量より小さくなるためである。
【0051】次に縮小動作がほぼ終了するc点のタイミ
ング(このタイミングは分極方向へ充電した際の圧電部
材3の共振周波数の約1周期分のタイミングに相当す
る。)で圧電部材3に電圧0vが印加されて(接地され
て)放電が行われると、圧電部材3はその変位位置から
更にd点まで縮小動作を行なう。このとき、圧電部材3
の伸長量δ1は定常的に放電を行なったときの縮小量に
近いので、その縮小速度はa−b間の伸長速度よりも低
速となる。すなわち、c−d間の傾斜はa−b間の傾斜
よりも緩やかになる。
【0052】そして、その縮小動作がほぼ終了するタイ
ミング(このタイミングは分極方向と逆方向に充電した
際の圧電部材3の共振周波数の約1/2周期分のタイミ
ングに相当する。)d点で再び、圧電部材3に電圧VP
が印加されて充電が行われると、圧電部材3は再度、高
速で伸長動作を行ない、以下、図6に示すように駆動電
圧の波形に応じて上述の圧電部材3の伸縮動作が繰り返
される。
【0053】上述の圧電部材3の伸縮動作において、伸
長動作は高速で行われ、縮小動作はそれよりも低速で行
われるので、圧電部材3の伸縮動作によって駆動部材4
が往復動を繰り返すと、高速の往動時では駆動部材4と
被駆動部材5との間の摩擦力は低く、低速の復動時では
駆動部材4と被駆動部材5との間の摩擦力は高くなるこ
とから被駆動部材5は復動時にのみ駆動部材4と共に移
動することとなる。従って、図6に示すように被駆動部
材5は駆動部材4の往復動に応じて停止と移動とを繰り
返し、全体として逆方向移動を行なう。
【0054】図6は充電時間が放電時間より長い所定の
デューティ比D(=TON/(TON+TOFF))を有する
駆動制御信号によりパルス状の駆動電圧を圧電部材3に
印加した場合の例であるが、圧電部材3に充電時間が放
電時間より短い所定のデューティ比Dを有する駆動制御
信号によりパルス状の駆動電圧を印加した場合は、上述
の充放電速度の関係が逆になり、圧電部材3は放電時に
高速で縮小し、充電時に低速で伸長を行なうことになる
から、被駆動部材5は駆動部材4の往復動に応じて移動
と停止とを繰り返し、全体として正方向移動を行なうこ
とになる。
【0055】従って、図4において、制御回路10から
デューティ比Dが0.5よりも小さい所定の値を有する
駆動制御信号Sc1,Sc2がスイッチ素子Q1,Q2に出
力されるときは、圧電部材3が高速縮小と低速伸長とを
交互に繰り返すので、被駆動部材5は支持部材2の先端
側に移動する(正方向駆動)。また、制御回路10から
デューティ比Dが0.5よりも大きい所定の値を有する
駆動制御信号Sc1,Sc2がスイッチ素子Q1,Q2に出
力されるときは、圧電部材3が高速伸長と低速縮小とを
交互に繰り返すので、被駆動部材5は支持部材2の基端
側に移動する(逆方向駆動)。
【0056】被駆動部材5を安定して所望の方向に移動
させるには、上述のように充電時間(図5のa−cの時
間を参照)は分極方向へ充電した際の圧電部材3の共振
周波数の約1周期分の期間に、また、放電時間(図5の
c−dの時間を参照)は分極方向と逆方向に充電した際
の圧電部材3の共振周波数の約1/2周期分の期間に設
定するのが好ましいが、実際には圧電部材3の支持部材
2への取付構造や駆動部材4等の要因により圧電部材3
の変位波形が図5に示すような波形とならず、他の周波
数成分が重畳された歪んだ波形となるので、適切な圧電
部材3の駆動制御信号は圧電アクチュエータ毎に調整し
て設定されることになる。
【0057】なお、駆動制御信号の充放電時間のデュー
ティ比Dが圧電部材3の共振周波数に正確に関係してい
ない場合であっても被駆動部材5をデューティ比Dに応
じて正方向若しくは逆方向に移動させることは可能であ
る。
【0058】また、圧電部材3、駆動部材4及び被駆動
部材5間の取付構造や条件によっては、図4に示したも
のと逆の方向に駆動させることも可能である。すなわ
ち、駆動制御信号のデューティ比Dを0.5よりも小さ
い値にすることで被駆動部材5を逆方向に移動させ、デ
ューティ比Dを0.5よりも大きい値にすることで被駆
動部材5を正方向に移動させることも可能である。
【0059】図7は圧電部材3の駆動回路の第2の実施
形態を示す図である。同図はブリッジ回路を用いて駆動
回路を構成したものである。
【0060】同図において、MOS型FETからなる4
個のスイッチ回路121,122を直列接続するととも
に、スイッチ回路123,124を直列接続してブリッ
ジ回路12が構成されている。スイッチ素子Q1,Q4
はNチャンネルFETであり、スイッチ素子Q2,Q3
はPチャンネルFETである。第2回路122及び第3
回路123の接続点aと第1回路121及び第4回路1
24の接続点cとの間に図略の電源が接続され、第1回
路121及び2回路122の接続点bと第3回路123
及び第4回路124の接続点dとの間に圧電部材3が接
続されている。各スイッチ回路121,122,12
3,124(すなわち、各FETのゲート)にはそれぞ
れ制御回路10の制御端子C1,C2,C3,C4から
駆動制御信号Sc1,Sc2,Sc3,Sc4が入力されるよう
になっている。
【0061】接続点a,c間に接続される電源の正負の
極性及び接続点b,d間に接続される圧電部材3の分極
方向は任意に設定することができるが、例えば図7に示
すように接続点aを電源の正極とし、圧電部材3が矢印
Pの方向に分極され、+分極側が接続点bに接続されて
いるとすると、第2回路122及び第4回路124は圧
電部材3に分極方向(分極を強める方向)に電源電圧V
Pを印加して端子間電圧Vsが+VPとなるまで充電する
回路(本発明に係る圧電アクチュエータの第1の駆動手
段)を構成し、第1回路121及び第3回路123は圧
電部材3に分極方向と逆方向に電源電圧VPを印加して
充電電荷を放電し、かつ、端子間電圧Vsが−VPとなる
まで充電する回路(本発明に係る圧電アクチュエータの
第2の駆動手段)を構成している。
【0062】なお、圧電部材3の接続方向を逆にする
と、第2回路122及び第4回路124が圧電部材3を
分極方向に充電する回路となり、第1回路121及び第
3回路123が圧電部材3に分極方向と逆方向に充電す
る回路となる。 すなわち、第1回路121及び第3回
路123は圧電部材3に分極方向の電源電圧VPを印加
して端子間電圧Vsが+VPとなるまで充電する回路(第
1の駆動手段)を構成し、第2回路122及び第4回路
124は圧電部材3に分極方向と逆方向の電源電圧VP
を印加して充電電荷を放電し、かつ、端子間電圧Vsが
−VPとなるまで充電する回路(第2の駆動手段)を構
成する。
【0063】駆動回路をブリッジ回路で構成した場合
は、圧電部材3には−VP〜+VPの充電電圧が印加され
るので、等価的に圧電部材3の駆動電圧が2VPとな
り、図3に示す駆動回路よりも駆動電圧が2倍となり、
低電圧で変位量の大きい圧電アクチュエータを構成する
ことができる利点がある。
【0064】図8は図7に示す駆動回路の駆動制御信号
と圧電部材の充放電電圧の波形とを示す図である。
【0065】図8に示す波形図は図4に示す波形図と類
似し、以下の点で異なっている。すなわち、図3に示す
駆動回路は端子間電圧Vsが0〜+VPの範囲で変化する
ように圧電部材3を充放電させていたが、図7に示すブ
リッジ回路を用いた駆動回路では圧電部材3は端子間電
圧Vsが−VP〜+VPの範囲で変化するように充放電さ
れている。また、電源電圧VPの圧電部材3に対する正
方向の印加は第2回路122及び第4回路124により
制御され、電源電圧VPの圧電部材3に対する逆方向の
印加は第1回路121及び第3回路123により制御さ
れるので、駆動制御信号Sc2,Sc4は図3の駆動回路の
駆動制御信号Sc1に対応し、駆動制御信号Sc1,Sc3は
図3の駆動回路の駆動制御信号Sc2に対応している。
【0066】従って、図8における駆動制御信号Sc2の
波形は図4における駆動制御信号Sc1と同一波形とな
り、図8における駆動制御信号Sc1の波形は図4におけ
る駆動制御信号Sc2と同一波形となっている。なお、駆
動制御信号Sc4の波形はスイッチ素子Q4がNチャンネ
ルFETであるので、駆動制御信号Sc2と逆相の波形と
なっており、駆動制御信号Sc3の波形はスイッチ素子Q
3はPチャンネルFETであるので、駆動制御信号Sc1
と逆相の波形となっている。
【0067】同図における正方向駆動及び逆方向駆動の
動作メカニズムは図5,図6で説明したものと同一であ
る。従って、ここでは詳細説明を省略する。なお、圧電
部材3の駆動電圧は実質的に2VPとなっているので、
圧電部材3の伸縮動作における各伸長量及び各縮小量は
図3の駆動回路よりも略倍となっている。
【0068】図9は圧電部材3の駆動回路の第3の実施
形態を示す図である。同図もブリッジ回路を用いて駆動
回路を構成したもので、図7に示す駆動回路の変形例で
ある。すなわち、同図は図7において、駆動回路12と
制御回路10との間にロジック回路125を介在させて
駆動回路12'を構成するとともに、接続点cと接地点
との間に抵抗Rを設けたものである。スイッチ素子Q
1,Q2,Q3,Q4の各ゲートはロジック回路125
の出力端子P1,P2,P3,P4に接続されている。
また、ロジック回路125の入力端子P5,P6はそれ
ぞれ制御回路10の制御端子C1,C2に接続され、ロ
ジック回路125の入力端子P5,P6にそれぞれ駆動
制御信号Sc1,Sc2が入力されるようになっている。従
って、第3の実施形態では制御回路10とロジック回路
125とにより本発明に係る圧電アクチュエータの駆動
制御手段が構成されている。
【0069】なお、ロジック回路及びスイッチ素子Q1
〜Q4からなる回路は一般的にDCモータの駆動に広く
使用されているブリッジICが使用可能であり、これに
より更に部品数、スペースの削減が可能になる。
【0070】また、抵抗Rは圧電部材3の正方向及び逆
方向の充電電流を制限するものであり、最も高い出力が
得られる抵抗値を設定するとよい。この抵抗Rによって
圧電部材3への印加電圧の高周波成分が減少し、図6に
示した圧電部材3の変位波形が鈍るので、変位歪みを低
減することができる。
【0071】なお、出力に余裕がある場合は抵抗Rを除
去するようにしてもよく、このようにすると、図7にお
いて駆動回路12と制御回路10との間にロジック回路
125を介在させたものとなり、回路構成はより簡単と
なる。
【0072】第3の実施形態では制御回路10から出力
される駆動制御信号Sc1,Sc2がロジック回路125で
下記表1に示す論理に従って駆動制御信号Sp1,Sp2,
Sp3,Sp4に変換されて各スイッチ素子Q1,Q2,Q
3,Q4に入力されるようになっている。
【0073】
【表1】
【0074】図10は図9に示す駆動回路の駆動制御信
号と圧電部材の充放電電圧の波形とを示す図である。
【0075】図9の駆動回路は図7の駆動回路と基本構
成が同一で、駆動制御信号がSc1〜Sc4からSp1〜Sp4
に変更されたものであるから、図10は図8において、
駆動制御信号Sc1〜Sc4を駆動制御信号Sp1〜Sp4に変
更し、圧電部材3の端子間電圧Vsの+VPへの立上り及
び−VPへの立下りの波形を鈍らせたものとなってい
る。端子間電圧Vsの立上時及び立下時の波形が鈍って
いるのは、抵抗Rにより充電電流が制限されているた
め、印加電圧切換時の電圧が抵抗Rと圧電部材3の容量
との時定数で変化するためである。抵抗Rを除去すれ
ば、図10は図8と同一波形となる。
【0076】上記のように、図10における圧電アクチ
ュエータの動作は端子間電圧Vsの変化の仕方が異なる
のみでその他の点では図8の場合と同様となる。従っ
て、ここでも動作メカニズムの詳細説明を省略する。
【0077】上記のようにインパクト形圧電アクチュエ
ータ1の圧電部材3への分極方向への充電速度と分極方
向と逆方向への充電速度とを略同一にし、分極方向への
充電時間と分極方向と逆方向への充電時間とを異なら
せ、両時間の比を比較的大きい比で制御するようにして
いるので、従来の駆動回路のように充電電流を制限する
抵抗等の素子を設ける必要がなくなり、この分駆動回路
が簡素になり、圧電アクチュエータ1の小型化、低廉化
が可能になる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧電アクチュエータの駆動装置を、分極方向に沿った方
向に充放電することによって圧電体を伸縮させる充放電
手段と、この充放電手段を制御し、圧電体を伸長させる
ための充放電と縮小させるための充放電とを、略同一の
速度でかつ異なる駆動時間で行なわせる制御手段とで構
成したので、従来の駆動回路のように充放電電流を制限
する抵抗等の素子を設ける必要がなくなり、この分、駆
動回路が簡素になり、圧電アクチュエータの小型化、低
廉化が可能になる。従って、スペースやコストが問題と
なる携帯機器にも好適な圧電アクチュエータを実現する
ことができる。
【0079】また、圧電体を伸長させるための充放電時
間と縮小させるための充放電時間との比が0.5でない
矩形波状の電圧を圧電体に印加するようにしたので、圧
電体を駆動するための電圧を容易に生成することができ
る。
【0080】また、充放電手段を、圧電体に分極方向の
電圧を印加して分極方向と逆方向に蓄積された電荷を放
電する第1の駆動手段と、圧電体に分極方向と逆方向の
電圧を印加して分極方向に蓄積された電荷を放電すると
ともに、圧電体を分極方向と逆方向に充電する第2の駆
動手段とで構成したので、圧電体には見かけ上、印加電
圧の2倍の電圧が駆動電圧として供給され、単位電圧当
たりの圧電体の伸縮量が増大して圧電アクチュエータの
駆動効率が向上する。また、第1の駆動手段は圧電体を
分極方向に充電し、第2の駆動手段は圧電体の分極方向
に蓄積された電荷を放電するようにしたので、圧電体に
は充電時にだけ電源から電流が供給され、電力消費を抑
制することができる。
【0081】また、第1,第2の駆動手段をスイッチ回
路のみからなるブリッジ回路で構成したので、駆動手段
を構成する素子数を可能な限り少なくでき、制御性能の
高い圧電アクチュエータをコンパクト、かつ、低価格で
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電アクチュエータの一実施形態
の概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る圧電アクチュエータにおける当接
部材の駆動部材への取付状態を示す要部断面図である。
【図3】本発明に係る圧電アクチュエータの駆動装置の
具体回路の第1の実施形態を示す図である。
【図4】図3に示す駆動回路の駆動制御信号と圧電部材
の充放電電圧の波形を示す図である。
【図5】充放電速度が略同一で、充電時間と放電時間と
が異なるパルス状の駆動電圧を印加したときの圧電部材
の変位の過渡応答を示す図である。
【図6】充放電速度が略同一で、充電時間が放電時間よ
り長いデューティ比を有するパルス状の駆動電圧を圧電
部材に印加したときの被駆動部材の移動状態を説明する
ための図である。
【図7】本発明に係る圧電アクチュエータの駆動装置の
具体回路の第2の実施形態を示す図である。
【図8】図7に示す駆動回路の駆動制御信号と圧電部材
の充放電電圧の波形を示す図である。
【図9】本発明に係る圧電アクチュエータの駆動装置の
具体回路の第3の実施形態を示す図である。
【図10】図9に示す駆動回路の駆動制御信号と圧電部
材の充放電電圧の波形を示す図である。
【図11】従来のインパクト形圧電アクチュエータの概
略構成を示す図である。
【図12】従来のインパクト形圧電アクチュエータの駆
動回路の低速充電回路に適用される第1の回路例であ
る。
【図13】従来のインパクト形圧電アクチュエータの駆
動回路の低速充電回路に適用される第2の回路例であ
る。
【図14】従来のインパクト形圧電アクチュエータの駆
動回路の低速放電回路に適用される回路例である。
【符号の説明】 1 圧電アクチュエータ 2 支持部材 3 圧電部材(圧電体) 4 駆動部材 5 被駆動部材 6,7 板バネ 8 充電回路(第1の駆動手段,充放電手段) 9 放電回路(第2の駆動手段,充放電手段) 10 制御回路(駆動制御手段,制御手段) 11 電源 12,12' ブリッジ回路(第1,第2の駆動手段
充放電手段) 121 第1回路 122 第2回路 123 第3回路 124 第4回路 125 ロジック回路(駆動制御手段,制御手段) Q1〜Q4 スイッチ素子(FET) R 抵抗

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体と、上記圧電体の分極方向の一方
    端に固定された駆動部材と、上記圧電体の他方端に固定
    された支持部材と、上記駆動部材に当該駆動部材の移動
    方向に相対的に移動可能に所定の摩擦力で係合された被
    駆動部材と、上記圧電体に分極方向の電圧を印加して当
    該分極方向に充放電する第1の駆動手段と、上記圧電体
    に分極方向と逆方向の電圧を印加して上記第1の駆動手
    段の充放電速度と略同一の速度で当該分極方向と逆方向
    に充放電する第2の駆動手段と、上記第1の駆動手段の
    駆動時間と上記第2の駆動手段の駆動時間とを異ならせ
    て上記第1,第2の駆動手段を交互に駆動する駆動制御
    手段とを備えたことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 上記第1の駆動手段は、上記圧電体の分
    極方向と逆方向に蓄積された電荷を放電し、かつ、上記
    圧電体を分極方向に充電する充放電回路からなり、上記
    第2の駆動手段は、上記圧電体の分極方向に蓄積された
    電荷を放電し、かつ、上記圧電体を分極方向と逆方向に
    充電する充放電回路からなることを特徴とする請求項1
    記載の圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 上記第1の駆動手段は、上記圧電体を分
    極方向に充電する充電回路からなり、上記第2の駆動手
    段は、上記圧電体の分極方向に蓄積された電荷を放電す
    る放電回路からなることを特徴とする請求項1記載の圧
    電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 上記第1,第2の駆動手段は、スイッチ
    回路からなる第1回路と第2回路とが直列接続されると
    ともに、スイッチ回路からなる第3回路と第4回路とが
    直列接続され、更に上記第1回路と上記第2回路との接
    続点と上記第3回路と上記第4回路との接続点との間に
    圧電体が接続され、かつ、上記第2回路と上記第3回路
    との接続点と上記第1回路と上記第4回路との接続点と
    の間に電源が接続されてなるブリッジ回路からなり、上
    記第2回路及び上記第4回路と上記電源とで上記第1の
    駆動手段が構成され、上記第1回路及び上記第3回路と
    上記電源とで上記第2の駆動回路が構成されることを特
    徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータ。
JP27118499A 1999-03-30 1999-09-24 圧電アクチュエータ Expired - Lifetime JP3171187B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27118499A JP3171187B2 (ja) 1999-03-30 1999-09-24 圧電アクチュエータ
US09/536,925 US6483226B1 (en) 1999-03-30 2000-03-28 Impact actuator and equipment using the impact actuator

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8962699 1999-03-30
JP11-89626 1999-03-30
JP27118499A JP3171187B2 (ja) 1999-03-30 1999-09-24 圧電アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000350482A true JP2000350482A (ja) 2000-12-15
JP3171187B2 JP3171187B2 (ja) 2001-05-28

Family

ID=26431048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27118499A Expired - Lifetime JP3171187B2 (ja) 1999-03-30 1999-09-24 圧電アクチュエータ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6483226B1 (ja)
JP (1) JP3171187B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6815871B2 (en) 2002-07-11 2004-11-09 Minolta Co., Ltd. Drive mechanism and drive method employing circuit for generating saw-tooth waveform voltage
US6844658B2 (en) 2001-11-07 2005-01-18 Minolta Co., Ltd. Drive apparatus
JP2005323451A (ja) * 2004-05-10 2005-11-17 Konica Minolta Holdings Inc 駆動装置
US7154210B2 (en) 2004-09-16 2006-12-26 Konica Minolta Holdings, Inc. Driving device
JP2008245467A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Fujinon Corp 駆動装置
JP2008253021A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Fujinon Corp 駆動装置
US7663291B2 (en) 2004-05-10 2010-02-16 Konica Minolta Holdings, Inc. Drive unit and information recording device
KR100972434B1 (ko) 2008-07-21 2010-07-26 삼성전기주식회사 압전모터 구동회로
JP2010263788A (ja) * 2010-08-25 2010-11-18 Konica Minolta Holdings Inc 駆動装置
WO2011059815A2 (en) * 2009-10-29 2011-05-19 New Scale Technologies Methods for hybrid velocity control of at least partially resonant actuator systems and systems thereof
JP2012085480A (ja) * 2010-10-14 2012-04-26 Sanken Electric Co Ltd 駆動装置
JP2019122239A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 新思考電機有限公司 圧電式駆動装置、光学部材駆動装置、カメラ装置及び電子機器

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4694681B2 (ja) * 1999-11-26 2011-06-08 セイコーインスツル株式会社 超音波モータ及び超音波モータ付き電子機器
US6876129B2 (en) * 2001-09-26 2005-04-05 Mitsuba Corporation Rotary actuator and method of controlling an actuator
EP1495499A2 (en) * 2002-04-15 2005-01-12 PBT (IP) Limited Drive circuit for piezo ceramic device
US7538473B2 (en) * 2004-02-03 2009-05-26 S.C. Johnson & Son, Inc. Drive circuits and methods for ultrasonic piezoelectric actuators
US7723899B2 (en) 2004-02-03 2010-05-25 S.C. Johnson & Son, Inc. Active material and light emitting device
KR100550898B1 (ko) * 2004-03-04 2006-02-13 삼성전기주식회사 초소형 렌즈모듈
JP2006075713A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Konica Minolta Opto Inc 駆動装置
JP4626281B2 (ja) * 2004-12-01 2011-02-02 コニカミノルタオプト株式会社 駆動装置および駆動方法
JP2006262685A (ja) * 2005-02-18 2006-09-28 Konica Minolta Opto Inc 駆動装置および駆動方法
JP4931425B2 (ja) * 2005-03-31 2012-05-16 富士フイルム株式会社 駆動装置
JP4936511B2 (ja) 2005-03-31 2012-05-23 富士フイルム株式会社 駆動装置、撮影装置及び携帯電話
JP4931183B2 (ja) 2005-03-31 2012-05-16 富士フイルム株式会社 駆動装置
JP2007049874A (ja) 2005-08-12 2007-02-22 Fujinon Corp アクチュエータ
JP4931182B2 (ja) 2005-09-30 2012-05-16 富士フイルム株式会社 駆動装置
JP2008295287A (ja) * 2007-04-26 2008-12-04 Nec Tokin Corp 圧電アクチュエータ
JP4977642B2 (ja) * 2008-03-06 2012-07-18 ペンタックスリコーイメージング株式会社 駆動装置
JP2009254152A (ja) * 2008-04-08 2009-10-29 Konica Minolta Opto Inc 駆動装置
JP2010051055A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Fujinon Corp 駆動装置及び光学装置
US9154055B2 (en) 2010-02-04 2015-10-06 Konica Minolta, Inc. Drive device
KR20160072982A (ko) * 2014-12-16 2016-06-24 현대자동차주식회사 전기차의 충전 모드 선택 방법 및 이를 수행하기 위한 충전 시스템

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4706561A (en) * 1984-10-25 1987-11-17 Genicom Corporation Printing activator test circuit generating back EMF
US4764840A (en) * 1986-09-26 1988-08-16 Motorola, Inc. Dual limit solenoid driver control circuit
JPH01278269A (ja) 1988-04-30 1989-11-08 Toto Ltd 圧電アクチュエータ
US5969464A (en) * 1989-04-18 1999-10-19 Minolta Co., Ltd. Drive device using electromechanical transducer and an apparatus employing the drive device
US5130619A (en) * 1990-12-26 1992-07-14 Kubota Corporation Drive control apparatus for an ultrasonic motor
JPH04222477A (ja) 1990-12-26 1992-08-12 Kubota Corp 超音波モータの電源回路
JPH06123830A (ja) 1992-10-13 1994-05-06 Minolta Camera Co Ltd 圧電アクチュエータを用いた駆動機構
DE4417090A1 (de) * 1993-05-18 1994-11-24 Eaton Corp Solenoid-Steuerschaltung
JP2680245B2 (ja) 1993-09-09 1997-11-19 オリンパス光学工業株式会社 表面波モータの駆動回路
US5589723A (en) * 1994-03-29 1996-12-31 Minolta Co., Ltd. Driving apparatus using transducer
JPH0843872A (ja) 1994-08-03 1996-02-16 Minolta Co Ltd 電気−機械変換素子を使用したレンズ駆動装置
US5786654A (en) 1995-06-08 1998-07-28 Minolta Co., Ltd. Movable stage utilizing electromechanical transducer
JP3358418B2 (ja) * 1996-01-04 2002-12-16 ミノルタ株式会社 電気−機械変換素子を使用した駆動機構
US6011345A (en) * 1996-02-08 2000-01-04 Emf Industries, Inc. Device and method for controlling transductive systems
JP4073512B2 (ja) 1997-02-10 2008-04-09 コニカミノルタホールディングス株式会社 駆動装置
US6140750A (en) * 1997-04-14 2000-10-31 Minolta Co., Ltd. Actuator using electromechanical transducer and apparatus employing the actuator

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6844658B2 (en) 2001-11-07 2005-01-18 Minolta Co., Ltd. Drive apparatus
US6815871B2 (en) 2002-07-11 2004-11-09 Minolta Co., Ltd. Drive mechanism and drive method employing circuit for generating saw-tooth waveform voltage
US7663291B2 (en) 2004-05-10 2010-02-16 Konica Minolta Holdings, Inc. Drive unit and information recording device
JP2005323451A (ja) * 2004-05-10 2005-11-17 Konica Minolta Holdings Inc 駆動装置
US7154210B2 (en) 2004-09-16 2006-12-26 Konica Minolta Holdings, Inc. Driving device
JP2008245467A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Fujinon Corp 駆動装置
JP2008253021A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Fujinon Corp 駆動装置
KR100972434B1 (ko) 2008-07-21 2010-07-26 삼성전기주식회사 압전모터 구동회로
WO2011059815A2 (en) * 2009-10-29 2011-05-19 New Scale Technologies Methods for hybrid velocity control of at least partially resonant actuator systems and systems thereof
WO2011059815A3 (en) * 2009-10-29 2011-09-15 New Scale Technologies Methods for hybrid velocity control of at least partially resonant actuator systems and systems thereof
US8299733B2 (en) 2009-10-29 2012-10-30 New Scale Technologies, Inc. Methods for hybrid velocity control of at least partially resonant actuator systems and systems thereof
JP2010263788A (ja) * 2010-08-25 2010-11-18 Konica Minolta Holdings Inc 駆動装置
JP2012085480A (ja) * 2010-10-14 2012-04-26 Sanken Electric Co Ltd 駆動装置
JP2019122239A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 新思考電機有限公司 圧電式駆動装置、光学部材駆動装置、カメラ装置及び電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3171187B2 (ja) 2001-05-28
US6483226B1 (en) 2002-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3171187B2 (ja) 圧電アクチュエータ
US7193351B2 (en) Driving device and driving method
JP3804312B2 (ja) 圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータ駆動装置
JP3646154B2 (ja) 駆動装置
JP3595808B2 (ja) 電圧発生回路及び該回路を備えた駆動装置
JP4277384B2 (ja) 圧電アクチュエータ
JP4804040B2 (ja) インパクト駆動アクチュエータ
JP2001211669A (ja) 駆動装置
JP3944629B2 (ja) 駆動回路
US7750534B2 (en) Drive device and drive system
EP2110940B1 (en) Driver
JP2005237144A (ja) 圧電アクチュエータ
JP4492756B2 (ja) 圧電アクチュエータ
JP4384012B2 (ja) 静電アクチュエータ及びその駆動方法
JP2000287466A (ja) インパクト形圧電アクチュエータの駆動装置
JP2006075713A (ja) 駆動装置
JP2002238271A (ja) 駆動回路
JP3722050B2 (ja) 駆動装置
KR100809754B1 (ko) 구동장치
JP4492738B2 (ja) 圧電アクチュエータ
JPH073836Y2 (ja) 超音波モ−タの駆動回路
JPH10234192A (ja) 電気機械変換素子を使用した駆動装置
JP2008295287A (ja) 圧電アクチュエータ
JP2003164172A (ja) 駆動装置
JPH077974A (ja) 超音波モータの駆動回路

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010220

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3171187

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080323

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090323

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090323

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100323

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110323

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110323

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120323

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130323

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140323

Year of fee payment: 13

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term