JP2000349113A - 半導体装置およびそれを用いた高周波回路装置 - Google Patents
半導体装置およびそれを用いた高周波回路装置Info
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Abstract
極を形成しながら、配線基板などに熱圧着する際に、狭
い領域に圧力が集中して活性領域を破損したり、接着強
度不足が起こらない構造の高周波用の半導体装置を提供
する。 【解決手段】 基板1上に少なくともn+ 型半導体層2
およびp+ 型半導体層4を含む半導体積層部5が形成さ
れ、下層のn+ 型半導体層2が露出するように動作領域
6がメサ型にエッチングされている。そして、露出する
n+ 型半導体層2上にn側電極7が、上層のp+ 型半導
体層4上にp側電極8がそれぞれ設けられている。さら
に、動作領域6の横側にその動作領域6が中心部に位置
するように、半導体積層部5からなるメサ部9、10が
設けられ、その一つにn側電極7と電気的に接続して、
第1のバンプ電極11が、p側電極8上に第2のバンプ
電極12が、残りのメサ部に第3のバンプ電極13がそ
れぞれ設けられている。
Description
りさらに高周波数の領域で使用される半導体装置に関す
る。さらに詳しくは、マイクロストリップラインなどが
形成された配線基板にワイヤを介することなく直接接続
することができるフリップチップ型の半導体装置に関す
る。
続するリード線によりインダクタンスや容量が発生し、
リード線の太さや長さにより高周波特性が変化するた
め、できるだけその影響を受けないように、半導体装置
の表面の電極上にバンプ電極を形成し、配線基板上に半
導体チップを裏返しにして直接バンプ電極により回路配
線と電気的に接続すると共に固定するフリップチップ型
の半導体装置が用いられている。このようなフリップチ
ップ型の高周波用半導体装置の一例として、pinダイ
オードの平面および断面の説明図が図6に示されてい
る。
1の表面に、CVD法などによりn + 型GaAs層3
2、ノンドープのGaAs層33、p+ 型GaAs層3
4が順次積層され、動作領域を区画する面積の周囲をn
+ 型GaAs層32が露出するまでメサ状にエッチング
をすると共に、さらにn+ 型GaAs層32もGaAs
基板31が露出するようにメサ状にエッチングされてい
る。そして、エッチングにより露出したn+ 型GaAs
層32の表面および積層されたp+ 型GaAs層34上
にそれぞれカソード電極35、アノード電極36がリフ
トオフ法などにより設けられている。このような不純物
濃度の低いノンドープGaAs層33を挟んで形成され
るpinダイオードは、逆バイアスでは容量として機能
し、順バイアスでは抵抗として機能する。すなわち、電
気的な特性としては、静電容量と直列抵抗として考慮す
る必要がある。
において用いる場合、回路として高性能を実現するため
には、前述の静電容量をできるだけ小さく、かつ、順方
向の直列抵抗をできるだけ小さくする必要があり、この
両者を満たしながら、ミリ波またはそれより高周波数の
領域で使用するためには、pinダイオードの接合面積
を10〜20μm角程度に抑える必要がある。このよう
な理由により、前述のアノード電極36は非常に面積が
小さく、この表面およびカソード電極35上に直接バン
プ電極を形成して、配線基板などに直接熱圧着などによ
り接続しようとすると、圧力集中によるメサ部の破損や
素子全体の接着強度不足が生じる。そのため、図6に示
されるように、pinダイオードの両横にさらにメサ部
37、38が形成され、そのメサ部37、38まで配線
40、41が絶縁膜39を介して設けられ、メサ部3
7、38上にバンプ電極42、43がそれぞれ形成され
ている。
の動作領域から離れた部分にさらにメサ部37、38を
形成し、そのメサ部37、38にバンプ電極42、43
を形成し、そのバンプ電極42、43と素子の電極3
5、36とを配線40、41により接続する構造をとる
と、たとえば図6に示される例では、アノード電極36
とバンプ電極43とを結ぶ配線41が、素子部のn+ 型
GaAs層32の側壁を絶縁膜39を介して通るため、
その部分(A部)で不要な寄生容量が発生し、高周波特
性を悪化させるという問題がある。
アノード電極36とバンプ電極43との接続をメタル配
線41によらないで、ワイヤなどによるエアブリッジ配
線で行うことも考えられる。しかし、エアブリッジ配線
を行うと製造工程が複雑になりコストアップになると共
に、構造的に信頼性が低下する。さらに、配線が細くな
り、インダクタンスの発生などの問題も生じる。
になされたもので、余計な配線をしないで、素子の狭い
領域の電極上に直接バンプ電極を形成しながら、配線基
板などに熱圧着によりマウントする際には圧力が狭い活
性領域に集中して活性領域を破損したり、接着強度不足
が起こらないような構造の高周波用の半導体装置を提供
することを目的とする。
基板と、該基板上に少なくとも第1導電型半導体層およ
び第2導電型半導体層を含む半導体層が積層される半導
体積層部と、該半導体積層部が下層の第1導電型半導体
層が露出するようにメサ型にエッチングされることによ
り形成される動作領域と、前記露出する第1導電型半導
体層上に設けられる第1の電極と、前記動作領域の上層
の第2導電型の半導体層上に設けられる第2の電極と、
前記動作領域の横側に設けられる前記半導体積層部から
なる少なくとも2つのメサ部と、該少なくとも2つのメ
サ部の1つに前記第1の電極と電気的に接続して設けら
れる第1のバンプ電極と、前記第2の電極上に設けられ
る第2のバンプ電極と、前記メサ部の残りの表面に前記
第1および第2の電極と電気的に独立して設けられる第
3のバンプ電極とからなっている。
常に小さい動作領域に接続される面積の小さい電極にバ
ンプ電極を設けて、回路基板などに圧着しても、第1お
よび第3の電極がその両側、または周囲などに設けられ
ているため、動作領域上の第2のバンプ電極に大きな力
が加わることがなく、両側または周囲の第1および第3
の電極により圧力が支えられ、狭い面積の動作領域は電
気的接続としてのみ機能し、圧力により破損したり、特
性劣化を引き起こすことがない。一方、第3の電極は第
2の電極とは接続されないで、独立しているため、配線
を引き回す必要がなく、不必要な容量などの発生も生じ
ない。
電解メッキ法により形成されることにより、各バンプ電
極の厚さが同じ厚さに形成され、均一な高さに形成され
る。
板の一表面にマイクロ波回路を構成するマイクロストリ
ップ線路が形成され、前記基板の裏面に接地電極が設け
られ、前記マイクロストリップ線路の端部間に請求項1
記載の半導体装置の第1および第2の電極が前記バンプ
電極を介してそれぞれ接続されるように該半導体装置が
ボンディングされている。ここに半絶縁性とは、完全に
絶縁性のものを含む意味である。
て前記接地電極と電気的に接続された表面接地電極が前
記基板表面に設けられ、該表面接地電極と前記マイクロ
ストリップ線路との間に前記半導体装置の第1および第
2の電極が接続され、かつ、該半導体装置の第3の電極
が前記マイクロストリップ線路またはマイクロストリッ
プ線路と電気的に絶縁された導体上にボンディングされ
てもよい。
明の半導体装置およびそれを用いた高周波回路装置につ
いて説明をする。
実施形態である高周波用のpinダイオードの平面およ
び断面の説明図が示されるように、基板1上に少なくと
も第1導電型(たとえばn型)の半導体層2および第2
導電型(たとえばp型)の半導体層4を含む半導体層が
積層されて半導体積層部5が形成されている。そして、
その半導体積層部5が下層の第1導電型(n+ 型)半導
体層2が露出するようにメサ型にエッチングされること
により、高周波用の動作領域6が形成されている。そし
て、露出するn+ 型半導体層2上に第1の電極(n側電
極)7が、動作領域6の上層の第2導電型(p+ 型)の
半導体層4上に第2の電極(p側電極)8がそれぞれ設
けられている。さらに、動作領域6の横側に、半導体積
層部5からなる少なくとも2つのメサ部9、10が設け
られている。この少なくとも2つのうちの1つのメサ部
9にn側電極7と電気的に接続して、第1のバンプ電極
11が設けられ、p側電極8上に第2のバンプ電極12
が、さらに、前記少なくとも2つのメサ部の残りのメサ
部10の表面にn側およびp側の電極7、8と電気的に
独立して、第3のバンプ電極13がそれぞれ設けられて
いる。
に位置するように設けられることが安定性の点から好ま
しい。ここに動作領域6が中心部に位置するとは、動作
領域以外のメサ部が2つの場合はその2つのメサ部を結
ぶ線上に該動作領域が位置するように、また、動作領域
以外のメサ部が3個以上あるときは、3個以上ののメサ
部により形成される円の中心部近傍に該動作領域が位置
するようにそれぞれのメサ部が形成されることを意味す
る。
イオードの例で、基板1として、半絶縁性のGaAs基
板が用いられている。そして、その上にn+ 型GaAs
層2、ノンドープのGaAs層3およびp+ 型GaAs
層4が順次エピタキシャル成長されることにより、半導
体積層部5が形成され、pinダイオードが構成されて
いる。このpinダイオードの動作領域6は、その面積
が大きすぎると逆バイアス時の接合容量が大きくなり、
面積が小さすぎると順方向の直列抵抗が大きくなるた
め、ミリ波以上の高周波用のpinダイオードでは、前
述のように10〜20μm角程度の大きさになるように
メサ状にエッチングされて、n+ 型GaAs層2が露出
している。このn+ 型GaAs層2の露出は、第1の電
極(n側電極)7を形成するためで、たとえば100μ
m角程度の大きさになるようにエッチングされてその周
囲は半絶縁性GaAs基板1が露出している。
メサ形状のエッチングと同時に前述の半導体積層部5を
エッチングすることにより、たとえば動作領域6に関し
て対称方向になるように2つのメサ部9、10が同様に
絶縁性GaAs基板1が露出するように形成されてい
る。そして、そのメサ部9、10上、およびp側電極8
上に、電極メタル14および配線メタル15を介して、
バンプ電極11、13および12が、それぞれ形成され
ている。メサ部9上の電極メタル14およびメタル配線
15はそれぞれn側電極7と接続されるように形成され
ており、バンプ電極11はn側電極7と電気的に接続さ
れている。しかし、メサ部10上の電極メタル14およ
びメタル配線15は共にどことも接続されておらず、バ
ンプ電極13も独立して設けられており、単にスペーサ
用として設けられている。
3の工程説明図を参照しながら詳細に説明する。
縁性GaAs基板1の表面にCVD法によりn+ 型Ga
As層2、ノンドープのGaAs層3およびp+ 型Ga
As層4を順次エピタキシャル成長し、半導体積層部5
を形成する。そして、動作領域6とする部分の表面にリ
フトオフ法により、Ti/Pt/Auなどの金属を真空
蒸着することにより、20μm角程度の大きさのp側電
極8を形成する。
け、動作領域6部が20μm角程度の大きさで被覆さ
れ、他の部分が開口されるようにパターニングをし、n
+ 型GaAs層2が露出するように半導体積層部5をリ
ン酸と過酸化水素水との混合液によりエッチングし、図
2(b)に示されるようなメサ形状にする。この際に、
図2(b)に示されるように、メサ部9、10が動作領
域6の両横に形成されるようにレジスト膜をパターニン
グする。
側電極7を、露出したn+ 型GaAs層2上に前述のp
側電極8と同様にリフトオフ法により形成する。
側電極7の周囲のn+ 型GaAs層2をエッチングし、
半絶縁性GaAs基板1を露出させて、完全なメサ形状
にする。このGaAs層2のエッチングは、前述の半導
体積層部5のエッチングと同様に、全面にホトレジスト
膜を設け、エッチングする部分を開口し、同様のエッチ
ング液によりエッチングをすることにより行える。この
際、前述のメサ部9、10も半絶縁性基板1が露出する
メサ部になるように形成される。
解メッキをするための、たとえばTi/Pt/Auから
なる電極メタル14を全面に真空蒸着などにより、たと
えば0.5μm程度の厚さに設ける。そして、全面にホ
トレジスト膜を設け、メタル配線15を設ける部分を開
口してAuを電解メッキすることにより、メタル配線1
5を、たとえば3μm程度の厚さに形成する。
プ電極11、12、13を設ける部分を開口して、Au
を電解メッキすることにより、図3(f)に示されるよ
うに、第1および第3のバンプ電極11、13を、たと
えば100μm角程度で20μm程度の厚さに、第2の
バンプ電極12を、たとえば20μm角程度で20μm
程度の厚さにそれぞれ形成する。
11〜13をマスクとして、反応性イオンエッチングに
より、露出する電極メタル14をエッチングして除去す
ることにより、図1に示されるようなバンプ電極11〜
13が形成された高周波用のフリップチップ型のpin
ダイオードが形成される。
動作領域が非常に小さい面積の半導体層に直接バンプ電
極を設けながら、その両横、または周囲にそれより面積
の大きなバンプ電極が設けられており、半導体装置をマ
ウントする際の圧力は周囲の大きなバンプ電極により支
えられ、狭い動作領域に大きな力が加わることはない。
その結果、狭い動作領域に大きな力が加わって、動作領
域の半導体積層部を破損したり、歪みによる特性の変化
などは生じない。一方、狭い動作領域の電極に直接バン
プ電極が設けられることにより、配線基板などに半導体
装置をマウントする際に、その電極を直接電気的にスト
リップ配線などと接続することができ、半導体装置上を
配線により引き出して広い領域に電極を形成する必要が
なくなるため、配線による寄生容量やインダクタンスな
ど特性への影響をなくすることができる。
22、23が形成されたセラミック基板21にマウント
された状態の断面および平面の説明図が図4に示されて
いる。すなわち、図4に示されるように、セラミック基
板21のストリップライン22、23上に半導体装置2
0を裏向き(upside down)にして、第1および第2のバ
ンプ電極11、12が重なるように位置合せをして、セ
ラミック基板21の基板温度を380℃程度にし、加重
300gを印加し、60秒程度熱圧着することによりボ
ンディングされた状態が示されている。図4の例では、
セラミック基板1の裏面に接地電極25が設けられ、ス
ルーホール24を介して一方のストリップライン23が
接地電極25と電気的に接続されて表面接地電極とされ
ている。
リップライン22上に熱圧着されるているが、第3のバ
ンプ電極13は電気的にフロートの状態であるため、何
ら支障はない。しかし、この第3のバンプ電極13は、
たとえば図5に他の例の同様の図が示されるように、ス
トリップラインとは電気的に絶縁して設けられた導体膜
26上に熱圧着されるようにすれば、寄生インダクタン
スや容量をさらに低減できるので好ましい。なお、図5
において、図4と同じ部分には同じ符号を付してその説
明を省略する。このように、小さなバンプ電極12部が
大きなバンプ電極11、13の間にあるため、熱圧着の
際の圧力が集中することがなく、小さな面積の動作領域
に力が加わって破損したり、半導体積層部に歪みなどが
入ることはない。
ったが、pinダイオードに限らず、pn接合ダイオー
ドやトランジスタなどでも、所定の電極に直接バンプ電
極を形成して、半導体装置の表面に配線を引き回すこと
なく接続しながら、小さなバンプ電極に熱圧着の際の力
が集中しないように、電極に接続されないダミー電極が
同様に設けられることにより、基板などへのマウントの
際に、狭い領域への力の集中を避けることができ、優れ
た半導体特性を得ることができる。
接バンプ電極を設けながら、電極には接続されないダミ
ーのバンプ電極により保護されるため、回路基板などに
熱圧着する際の破損などもなく、寄生容量などの発生も
ないため、高周波数に対しても、高特性の半導体装置が
得られ、信頼性も非常に向上する。
造工程で製造することができると共に、従来バンプ電極
を別の場所に設けるためのメタル配線を形成するため、
その下に絶縁膜を設けなければならなかったものが必要
でなくなり、絶縁膜を設ける工数を削減することができ
る。
プチップ型メサ構造のpinダイオードの平面および断
面の説明図である。
を示す断面説明図である。
を示す断面説明図である。
れた基板にマウントした状態の断面および平面の説明図
である。
れた基板にマウントした状態の他の例の断面および平面
の説明図である。
イオードの平面および断面の説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 基板と、該基板上に少なくとも第1導電
型半導体層および第2導電型半導体層を含む半導体層が
積層される半導体積層部と、該半導体積層部が下層の第
1導電型半導体層が露出するようにメサ型にエッチング
されることにより形成される動作領域と、前記露出する
第1導電型半導体層上に設けられる第1の電極と、前記
動作領域の上層の第2導電型の半導体層上に設けられる
第2の電極と、前記動作領域の横側に設けられる前記半
導体積層部からなる少なくとも2つのメサ部と、該少な
くとも2つのメサ部の1つに前記第1の電極と電気的に
接続して設けられる第1のバンプ電極と、前記第2の電
極上に設けられる第2のバンプ電極と、前記メサ部の残
りの表面に前記第1および第2の電極と電気的に独立し
て設けられる第3のバンプ電極とからなる半導体装置。 - 【請求項2】 前記バンプ電極が電解メッキ法により形
成されてなる請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項3】 半絶縁性の基板の一表面にマイクロ波回
路を構成するマイクロストリップ線路が形成され、前記
基板の裏面に接地電極が設けられ、前記マイクロストリ
ップ線路の端部間に請求項1記載の半導体装置の第1お
よび第2の電極が前記バンプ電極を介してそれぞれ接続
されるように該半導体装置がボンディングされてなる高
周波回路装置。 - 【請求項4】 前記基板に設けられるスルーホールを介
して前記接地電極と電気的に接続された表面接地電極が
前記基板表面に設けられ、該表面接地電極と前記マイク
ロストリップ線路との間に前記半導体装置の第1および
第2の電極が接続され、かつ、該半導体装置の第3の電
極が前記マイクロストリップ線路またはマイクロストリ
ップ線路と電気的に絶縁された導体上にボンディングさ
れてなる請求項3記載の高周波回路装置。
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ID=15586152
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