JP2000348861A - 有機elディスプレイの評価装置 - Google Patents

有機elディスプレイの評価装置

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JP2000348861A
JP2000348861A JP11155397A JP15539799A JP2000348861A JP 2000348861 A JP2000348861 A JP 2000348861A JP 11155397 A JP11155397 A JP 11155397A JP 15539799 A JP15539799 A JP 15539799A JP 2000348861 A JP2000348861 A JP 2000348861A
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organic
display
current
slope
drive
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JP11155397A
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English (en)
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Kunio Aketo
邦夫 明渡
Motofumi Suzuki
基史 鈴木
Yasunori Taga
康訓 多賀
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Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機ELディスプレイの評価を効率的に行
う。 【解決手段】 有機ELディスプレイ1へ駆動電流発生
手段から定電流を供給し、駆動する。この駆動電流に対
し、検査信号重畳手段5からの交流の検査信号を重畳す
る。電圧検出手段6、電流検出手段7により、検査信号
に基づき変化する駆動電圧V1,V2及び駆動電流I1
2を検出する。判断手段8は、傾きm=(logI1
logI2)/(logV1−logV2)を検出し、こ
の傾きmの値に基づいて、有機ELディスプレイ1を評
価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機EL(electr
oluminescence)ディスプレイの評価装置、特に評価を
客観的かつ容易に行えるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、有機ELディスプレイの評価
ないし検査においては、各有機EL素子の輝度を測定す
るのが一般的である。すなわち、有機ELディスプレイ
に駆動装置などの周辺部品を組み付けた後、これを実際
に駆動させ、輝度測定器を用いて各有機EL素子の発光
輝度を測定する。そして、この測定結果に基づいて、十
分な発光輝度が得られない初期劣化素子を検出したり、
輝度の経時変化から経時的劣化素子を検出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような輝度測定
は、実際の発光量を検出するため、ディスプレイの評価
として現実的なものである。しかし、このような評価の
ためには、各素子毎に輝度測定器の位置や焦点を合わせ
なければならず、従って調整に手間や時間がかかり、ま
た高精度の測定が難しいという問題があった。なお、輝
度を人の目により判定することもできるが、この場合客
観的な判定は難しい。
【0004】一方、有機ELディスプレイの駆動中にお
ける駆動電圧の時間変化を測定し、評価することも行わ
れている。すなわち、有機ELディスプレイでは、通常
駆動電流が一定になるように定電流制御している。そこ
で、素子の劣化に応じて、一定電流を流すための駆動電
圧が変化し、この駆動電圧を計測することで、ディスプ
レイの経時劣化の評価が行える。
【0005】しかし、この評価は、ダークスポットの影
響を劣化から分離することができず、分離するためには
発光面の画像を測定してダークスポットについての評価
を別に行わなければならない。従って、そのための作業
が別途必要になってしまうという問題がある。
【0006】さらに、特開平10−321367号公報
には、有機EL素子に対する逆バイアス時に流れる電流
を測定し、素子を評価することが提案されている。しか
し、この手法では、駆動中に一旦駆動をやめ、逆バイア
ス電圧を印加してそのときの電流を測定するというプロ
セスが必要である。従って、駆動中断による影響から真
の駆動特性を評価できない可能性があり、評価にばらつ
きが生じやすいという問題がある。
【0007】本発明は、輝度を測定することなく駆動特
性から有機ELディスプレイの評価を客観的かつ容易に
行える有機ELディスプレイの評価装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機ELディ
スプレイの評価装置であって、有機ELディスプレイへ
の駆動電流または駆動電圧に所定の範囲で変化する検査
信号を重畳する検査信号重畳手段と、検査信号に基づく
駆動電圧の変化と駆動電流の変化との対応関係を検出す
る対応関係検出手段と、を有し、検出した対応関係に基
づき有機ELを評価することを特徴とする。
【0009】このように、本発明によれば、駆動電圧と
駆動電流の計測により、評価を行うことができるため、
輝度計測のための装置などが不要となり、比較的簡単な
装置で客観的な評価が行える。また、駆動の際に検査信
号を重畳することで評価を行う。従って、有機ELディ
スプレイに対し、順方向バイアスによる通常の駆動を行
いながら検査を行うことができる。さらに、検査信号に
対する応答で評価するため、そのときの装置の状態を確
実に検出することができる。なお、検査信号の振幅を駆
動電流に対し十分小さく(例えば、検査電流の振幅を駆
動電流の大きさの10%程度以下)することで、通常の
駆動状態に変化を与えることなく評価を行うことができ
る。
【0010】また、上記対応関係は、異なる2点の駆動
電圧をV1,V2、これらに対応する駆動電流をI1,I2
とした場合に、下式で得られる傾きmの大きさであるこ
とが好適である。
【0011】
【数2】m=(logI1−logI2)/(logV1
−logV2) このように、駆動電流と駆動電圧についてのlog−l
ogのプロットを行うと、経時的輝度変化と傾きmの変
化にはよい相関があり、経時的な劣化に従い傾きmが大
きくなる。そこで、傾きmの値により経時的劣化半減寿
命などを計測することができる。また、短絡劣化が発生
した場合には、傾きmは急激に減少する。従って、傾き
mの変化により、経時劣化と、短絡劣化を区別して測定
することができる。さらに、この傾きmでは、駆動電流
1,I2についてそれぞれlogをとり、その差を求め
ている。従って、ダークスポットの存在により、駆動電
流I1,I2が流れる面積が小さくなっても、I1,I2
流れる面積が同一であれば、その面積の影響は排除され
る。そこで、ダークスポットなどによる各画素間の発光
面積の相違の影響を受けずに有機ELディスプレイを評
価することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0013】「実施形態1(基本構成)」図1に、本発
明の実施形態1の機能ブロック図を示す。有機ELディ
スプレイ1には、カラム方向の複数のデータ電極2とロ
ー方向の複数の走査電極3とがマトリクス状に配置され
ており、これらの各交点に各有機EL素子が形成され、
それぞれが画素を構成している。なお、データ電極2及
び走査電極3間には、少なくとも発光層が配置され、デ
ータ電極2、走査電極3間への駆動電圧の印加によっ
て、電圧が印加された部分の発光層に駆動電流が流れ、
ここにおいて発光が起こる。なお、電極間には、必要に
応じて、正孔輸送層、電子輸送層などが設けられる。
【0014】有機ELディスプレイ1の外部には、デー
タ電極2と、走査電極3の間に接続する駆動電流発生手
段4が、検査信号重畳手段5とともに配置されている。
駆動電流発生手段4からの駆動電流は、選択手段(図示
せず)によって複数のデータ電極2のうちの1つを選択
し、その状態で複数の走査電極3に順次供給される。こ
れによって、1カラムの有機EL素子(画素)につい
て、順番に駆動電流が供給され、順番に発光される。そ
して、データ電極2を順番に選択し、各カラムの有機E
L素子に駆動電流を順次供給することで、有機ELディ
スプレイ1全体の表示が行われる。
【0015】また、検査信号重畳手段5は、駆動電流発
生手段4によって発生される駆動電流に検査信号を重畳
し、駆動電流を変化させるものである。すなわち、駆動
電流発生手段4は定電流手段であり、ここからは一定電
流が出力される。しかし、本実施形態では、これに交流
信号である検査信号が重畳され、実際に各EL素子を駆
動する駆動電流は検査信号分だけ変化する。
【0016】また、データ電極2と、走査電極3の間に
は電圧検出手段6が配置され、各有機EL素子への駆動
電圧を検出する。さらに、各有機EL素子への駆動電流
は電流検出手段7によって検出される。
【0017】そして、電圧検出手段6と、電流検出手段
7において、検出された駆動電圧V(V1,V2)及び駆
動電流I(I1,I2)は、判断手段8に供給される。こ
の判断手段8は、次式に従って、傾きmを算出し、この
傾きmの値に基づいて、有機ELディスプレイ1の評価
を行う。ここで、I1,I2,V1,V2は検査信号により
変化した2つの電流値及びこれに対応する2つの電圧値
である。
【0018】
【数3】m=(logI1−logI2)/(logV1
−logV2) ここで、検査信号重畳手段5において、駆動電流に重畳
する検査信号は、電圧信号であっても、電流信号であっ
てもかまわない。また、検査信号は交流であればその波
形は特に限定されない。さらに、検査信号の周波数は、
有機ELディスプレイ1の応答周波数以下が望ましい。
これによって、検査信号による電流電圧変化を確実に検
出することができる。また、検査信号の周波数は、1つ
の画素についての駆動電流の1回の供給の際に2つの電
流電圧値を検出できるように、走査電極3の切換周波数
以上にすることが好ましい。
【0019】さらに、検査信号の振幅は、有機ELディ
スプレイ1の経時的特性に影響を与えない程度、例えば
駆動電流の10%以下が望ましい。これによって、有機
ELディスプレイ1について、通常の発光を行いながら
の評価を行うことができる。
【0020】ここで、有機ELディスプレイ1に順方向
バイアスを印加した場合、その電流・電圧特性をlog
−logプロットすると、通常駆動に用いられる範囲で
は直線に乗ることが知られている。これは、有機ELデ
ィスプレイ1で用いられている有機薄膜内に欠陥が多く
分布しているために、欠陥内に捕獲された電荷によって
有機薄膜内を流れる電流が制限を受けるためであると考
えられている。また、このような有機薄膜内の欠陥の分
布は有機薄膜の構造的な要因、例えば配向性、有機物の
分解、変質、不純物などの影響を受けて変化し、その結
果電流・電圧特性のlog−logプロットの傾きmも
変化する。
【0021】一方、有機ELディスプレイは定電流駆動
していると、時間とともに輝度が低下していく。すなわ
ち、素子の経時的劣化が起こる。この輝度の減少は、発
光している有機薄膜が駆動時間とともに変質することに
原因があると考えられている。このような劣化に伴って
有機薄膜は変質し、前述の欠陥分布が変化し、それに伴
って傾きmの値も変化する。従って、有機ELディスプ
レイの劣化は傾きmの値から知ることが可能である。
【0022】また、構造が同じであれば、傾きmはほぼ
同じ初期値をとる。このため傾きmの初期値を測定する
ことにより、初期における劣化判定が可能である。ま
た、前述のように輝度と傾きmとは、密接な相関があ
る。このため、傾きmの時間変化を測定することにより
駆動に伴う劣化判定も可能である。具体的には、傾きm
は有機ELディスプレイの経時劣化に伴い増加し、短絡
劣化に伴って減少するという特性を示す。ここで、経時
劣化とは、駆動時間とともに上述のような有機薄膜の変
質が起こり輝度が徐々に低下する劣化をいう。一方、短
絡劣化とは短絡性パスが形成されることで、その有機E
L素子において、発光が行われなくなる劣化をいい、こ
れによって輝度が急激に低下する。
【0023】このように、本実施形態の装置によれば、
輝度を測定することなく初期及び駆動に伴う劣化の判定
が可能である。輝度測定では、各素子を駆動した上で、
各素子毎に輝度測定装置の位置や焦点合わせを行わなけ
ればならず、測定に手間や時間がかかり、また人の目に
よる判定では客観的な評価が困難である。本装置によれ
ば、各素子を駆動するだけで、自動的に評価が行え、ま
た傾きmという数値により判定するので客観的な評価が
可能である。
【0024】また、本実施形態では、電流、電圧のlo
g値から傾きmを求めている。このため、ダークスポッ
トの影響を排除することができる。すなわち、本評価装
置では、1つの電流値I1のlogと、もう1つの電流
値I2のlogの差をとっている。ダークスポットは、
その場所において電流が流れないので、実質的にその画
素において電流を流すことのできる面積が減少する。本
装置では、2つの電流のlogについての差をとるた
め、ダークスポットが存在する画素と、ダークスポット
が存在しない画素においても同様の傾きmが得られる。
すなわち、電流I1,I2が面積Sについてのものである
場合、I1/S,I2/Sが評価対象になる。しかし、同
一の面積Sに対する電流のlogの差をとると、Sの項
が相殺され、ダークスポットの存在に起因するSの相違
の影響が排除される。
【0025】また、順方向バイアスによる連続的な駆動
を行いながら、評価が行えるため、通常の発光を継続し
ながらの評価が行える。
【0026】このように、評価効率の向上により、有機
EL素子の劣化分布を簡便に評価できるので、プロセス
上の問題点抽出の短時間化が可能である。また、周辺部
品を組み付けたものに、本評価装置を接続することで評
価を行うことができる。そこで、製造ラインに容易にフ
ィードバックでき、歩留まりの向上が可能になる。
【0027】「実施形態2」図2に、実施形態1に対応
する有機ELディスプレイであって、より具体的な構成
例を示す。この例において、有機ELディスプレイ10
は、ガラス基板12上に、ホール注入電極層(データ電
極)14、ホール輸送層16、発光層18、電子注入電
極(走査電極)20を積層して形成されている。ホール
注入電極層(データ電極)14は、透明のITO(indi
um-tin oxide)で形成され、有機ELディスプレイ10
のカラム方向に平行に複数間隔をおいて配置されてい
る。また、ホール輸送層16はTPTE(トリフェニル
アミン4量体)、発光層18はAlq3(キノリノール
アルミ錯体)で形成されている。そして、電子注入電極
(走査電極)20は、MgAgで形成され、有機ELデ
ィスプレイのロー方向に平行に複数間隔をおいて配置さ
れている。なお、他の構成の有機ELディスプレイを採
用してもよい。
【0028】有機ELディスプレイ10の外部におい
て、走査電極20とデータ電極14の間には、定電流源
(駆動電流発生手段)22が設けられており、選択回路
(図示せず)が1つのデータ電極14を選択した状態
で、走査電極20を順次選択し、すべての走査電極20
の選択を終了した場合には次のデータ電極14を選択す
るという動作を繰り返し、定電流源22からの駆動電流
を有機ELディスプレイに供給する。これによって、走
査電極20とデータ電極14の各交点に形成された有機
EL素子(画素)に定電流源22からの駆動電流が順次
供給される。なお、実際の表示の際には、データ電極1
4への電流供給を各画素に対するデータによって制御す
ることで、各画素の発光が制御され、有機ELディスプ
レイ10にデータに対応する表示が行われる。
【0029】そして、本実施形態では、定電流源22に
並列してファンクションジェネレータ24が設けられて
いる。このファンクションジェネレータ(検査信号重畳
手段)24は、所定の交流波形の検査信号を重畳する。
すなわち、このファンクションジェネレータ24は電流
源であり、定電流源22からの定電流の駆動電流に対し
±5%程度変動する検査信号の矩形波を電流を駆動電流
に重畳する。なお、この例では、ファンクションジェネ
レータにより検査信号として電流信号を重畳したが、電
圧信号を重畳してもよい。
【0030】走査電極20とデータ電極14との間に
は、デジタルオシロスコープ26が配置され、両電極間
の電圧、すなわち駆動電圧を計測する。また、定電流源
22からの駆動電流ラインには、抵抗28が配置されて
おり、この抵抗28の両端電圧はデジタルオシロスコー
プ26に供給されている。従って、デジタルオシロスコ
ープ26は、抵抗28の両端電圧から走査電極20、デ
ータ電極14間に流れる電流、すなわち駆動電流を検出
する。従って、デジタルオシロスコープ26は電圧検出
手段として機能するとともに、抵抗28との組み合わせ
で電流検出手段としても機能する。なお、デジタルオシ
ロスコープ26は測定値をデジタル出力する単機能の計
測器(電圧計)であればよく、CRT等の表示機能は必
ずしも必要としない。
【0031】デジタルオシロスコープ26には、コンピ
ュータ(判断手段)30が接続されており、このコンピ
ュータに検出した駆動電流及び駆動電圧が供給される。
コンピュータ30は、1つの画素についての2つの駆動
電流及び駆動電圧I1,I2及びV1,V2から、傾きmを
m=(logI1−logI2)/(logV1−log
2)という式に基づき演算算出する。そして、算出し
たlog−logプロットにおける傾きmに応じて、有
機ELディスプレイ10を評価する。なお、判断手段と
してコンピュータ30の代わりにアナログ回路を用いて
構成してもよい。
【0032】このような装置により、上述の第1実施形
態で説明した有機ELディスプレイの評価を行うことが
できる。
【0033】なお、上述の説明では、log−logプ
ロットにおける傾きmにより、判定を行った。しかし、
(I1−I2)/(V1−V2)という駆動電圧の変化に対
する駆動電流の変化にも基本的に同様の傾向があり、こ
れによって劣化を検出することもできる。なお、この場
合、傾きはダークスポットの影響を受けるため、その点
を考慮して判断を行う必要がある。
【0034】このような有機ELディスプレイ10を次
のようにして形成した。まず、ITO層であるホール注
入電極層14がガラス基板12上に形成されている基板
を用意した。このような基板は市販されている。ホール
輸送層16、発光層18を構成するTPTE、Alq3
の層は、真空蒸着法により形成した。また、電子注入電
極20を構成するMgAg層は、Ma及びAgをそれぞ
れ別個のるつぼからレートモニタで蒸着速度をコントロ
ールしながら真空蒸着を行う共蒸着法により形成する。
Mg:Agのレート比は、例えば10:1である。な
お、電極は、所定の方法でパターニングする。
【0035】このようにして作製された有機ELディス
プレイ10に上述のような回路を組み付け、56mA/
cm2にて定電流駆動した。また、検査信号として振幅
5mAcm2の矩形波を重畳した。これによって、駆動
電流は、56±2.5mA/cm2で規則的に変化す
る。また、このような測定では、駆動電流に対して検査
電流の振幅は1/11程度であり、有機ELディスプレ
イの駆動特性に影響を与えることはなく、連続駆動中の
傾きmの値を求めることが可能である。
【0036】そして、このような駆動中に、1つの画素
について、各2点の駆動電流I1,I2、駆動電圧V1
2を検出し、傾きmを求め、これを全画素について行
う。さらに、このような測定を適当な駆動時間毎に繰り
返し、データを蓄積する。
【0037】図3に、傾きmの時間変化の一例を同時に
測定した輝度の変化とともに示す。輝度の低下、すなわ
ち経時劣化に伴って傾きmは増大するが、輝度と傾きm
の間には密接な相関があることがわかる。よって、傾き
mの値を求めることで、経時劣化の評価が可能である。
例えば、輝度が初期輝度の半分以下になった時を半減寿
命と定義すると、この実施形態の有機ELディスプレイ
の場合、傾きmが9より大きい値をとった時に、半減寿
命であると判断できる。この場合、傾きmの値と半減寿
命の関係は、有機ELディスプレイの構造や構成材料が
違うと変化する。このため、予めリファレンスサンプル
で傾きmと輝度の対応関係を調べた後で、傾きmの値か
ら半減寿命を判断する必要がある。
【0038】図4に短絡劣化が発生した場合の、時間依
存性を示す。ただし、この例では有機ELディスプレイ
を17mA/cm2で定電流駆動した。80時間まで
は、図3と同様の特性を示したが、80時間移行輝度が
急激に低下している。この輝度の急激な下降を示してい
る領域において、傾きmはそれまでの増加傾向から急激
に減少している。これは、短絡劣化の発生と考えられ、
有機ELディスプレイの短絡劣化は傾きmの時間依存を
測定することによって、増加から減少への変化として検
出することができる。
【0039】また、有機ELディスプレイを製造した直
後においても、製造上の問題などにより初期劣化点が存
在する場合がある。そのため、初期の劣化を評価する必
要がある。有機ELディスプレイの劣化はその輝度の測
定によって行われ、この輝度は上述のように傾きmの値
から知ることができる。一方、傾きmの値及び輝度は構
造が同じで劣化がなければほぼ同じ初期値をとる。従っ
て、初期の劣化の評価も傾きmの初期値を調べ、傾きm
の初期値が、一般的な初期値に比べ誤差範囲以上異なれ
ば、劣化点であるとの評価が行える。例えば、求められ
た傾きmが一般的な値に比べ十分小さければ、短絡劣化
が起こっていると判定できる。
【0040】さらに、有機EL素子を多数有する有機E
Lディスプレイの場合、傾きmの初期値分布を測定し、
傾きmの値が大きく異なった点を劣化点と判断すること
もできる。
【0041】このように、本実施形態の装置によれば、
傾きmの時間変化から経時劣化や短絡劣化の評価が可能
であり、傾きmの値をリファレンスサンプルや一般的な
初期値と比較することにより、経時劣化や短絡劣化の判
断が可能である。
【0042】「実施形態3」図5に実施形態3の評価装
置の構成を示す。このように、コンピュータ30には、
リファレンスデータ記憶部32が接続されている。この
リファレンスデータ記憶部32には、評価サンプルと同
じ構造を持つリファレンスサンプルについての傾きmの
初期値がリファレンスデータとして記憶されている。
【0043】そして、本評価装置では、コンピュータ3
0が、評価サンプルについて、傾きmの初期値を求めた
場合には、この求められた傾きmをリファレンスデータ
と比較する。そして、この比較結果において、両者の差
が大きければ(例えば、10%以上離れている場合)、
その点を劣化点と判断する。このようにして、初期劣化
点を容易かつ確実に検出することができる。なお、劣化
と判定する際の範囲は、劣化許容範囲などに基づき任意
に設定することができる。
【0044】さらに、評価サンプルと同一の構造のリフ
ァレンスサンプルについて、経時的な輝度変化と傾きm
の関係を調べておき、その関係をリファレンスデータ記
憶部32に記憶しておくことも好適である。これによっ
て、実際に輝度を計測することなく、評価サンプルにつ
いて求めた傾きmから輝度を求めることができる。これ
によって、半減寿命なども正確に求められる。
【0045】なお、表1に、評価サンプルについて求め
た傾きmの値と、求められた傾きmについてリファレン
スデータに基づいて求めた輝度と、実際に輝度を測定し
た結果について示す。
【0046】
【表1】 このように、リファレンスデータから求めた輝度の値と
実際に測定して得た輝度との値の誤差は、数%以内であ
った。従って、求められた傾きmを輝度の測定に代える
ことが可能であることがわかる。また、本評価装置を用
いれば、輝度を測定することなしに、傾きmの値から輝
度を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図2】 実施形態2の構成を示す図である。
【図3】 経時劣化した場合の傾きm及び輝度の時間変
化を示す図である。
【図4】 短絡劣化した場合の傾きm及び輝度の時間変
化を示す図である。
【図5】 実施形態3の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 有機ELディスプレイ、2 データ電極、3 走査
電極、4 駆動電流発生手段、5 検査信号重畳手段、
6 電圧検出手段、7 電流検出手段、8 判断手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多賀 康訓 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 3K007 AB11 AB18 BA06 DA01 DB03 EB00 FA00 GA02 5C080 AA06 BB05 DD15 EE25 FF12 GG02 JJ02 JJ05 5C094 AA31 AA42 AA43 AA46 AA53 BA29 CA19 GA10 GB10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ELディスプレイの評価装置であっ
    て、 有機ELディスプレイへの駆動電流または駆動電圧に所
    定の範囲で変化する検査信号を重畳する検査信号重畳手
    段と、 検査信号に基づく駆動電圧の変化と駆動電流の変化との
    対応関係を検出する対応関係検出手段と、 を有し、 検出した対応関係に基づき有機ELを評価することを特
    徴とする有機ELの評価装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、 上記対応関係は、異なる2点の駆動電圧をV1,V2、こ
    れらに対応する駆動電流をI1,I2とした場合に、下式
    で得られる傾きmの大きさであることを特徴とする評価
    装置。 【数1】m=(logI1−logI2)/(logV1
    −logV2
JP11155397A 1999-06-02 1999-06-02 有機elディスプレイの評価装置 Pending JP2000348861A (ja)

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