JP2000346823A - ヒータ付きセンサ - Google Patents

ヒータ付きセンサ

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JP2000346823A
JP2000346823A JP11162456A JP16245699A JP2000346823A JP 2000346823 A JP2000346823 A JP 2000346823A JP 11162456 A JP11162456 A JP 11162456A JP 16245699 A JP16245699 A JP 16245699A JP 2000346823 A JP2000346823 A JP 2000346823A
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JP
Japan
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heater
sensor
brazing material
metal brazing
thermal
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JP11162456A
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English (en)
Inventor
Shigeki Hamaguchi
茂樹 浜口
Tsuneyuki Tanizawa
恒幸 谷澤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷熱サイクルに伴う熱衝撃に対してヒータへの
電力供給の信頼性を向上させ、ひいてはセンサとしての
信頼性を向上させることのできるヒータ付きセンサを提
供する。 【解決手段】ヒータ付きセンサは、固体電解質からなり
その一端が開口し他端が閉じたコップ状に成形されるセ
ンサ素子を有する。センサ素子の内部にヒータ10が設
けられ、ヒータ10はセラミック材からなるヒータ基材
11、発熱部12、内部リード線13、及び取出配線部
14等を有して構成される。ヒータ基材11には金属ロ
ウ材21によってニッケル(Ni)リード線22が接合
され、Niリード線22と取出配線部14とが接続され
る。Niリード線22のヒータ基材11への接続部に
は、金属ロウ材21を覆うようなかたちで熱緩和コート
23が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、センサ素子の活
性を高めるためのヒータを備えるヒータ付きセンサに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記ヒータ付きセンサとしては、
例えば内燃機関の空燃比制御を行うために排気ガス中の
酸素濃度を検出する酸素センサ等が知られている。同酸
素センサにおいては、一般にそのセンス時、ジルコニア
等からなるセンサ素子をヒータによって加熱し高温下に
置くことによってその活性を高め、ひいてはそのセンス
感度を向上させている。このようなヒータ付きセンサ
(酸素センサ)としては、例えば実開昭63−1740
60号公報等に記載されたセンサが知られている。
【0003】また、従来このようなヒータ付きセンサ用
のヒータとしては、セラミックヒータが多く使用されて
いる。図11にこのセラミックヒータの内部構造例を示
す。同図11に示されるように、セラミックヒータ50
は、ヒータ基材51、発熱部52、内部リード53及び
取出配線部54等を備えて構成される。また、前記取出
配線部54は金属ロウ材61によってリード線62と接
続され、このリード線62を介して前記発熱部52に電
力が供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、前
記ヒータ基材51を形成する例えば窒化けい素(Si3
N4)、アルミナ(Al2O3)等からなるセラミック材
の熱膨張係数は、前記金属ロウ材61を形成する例えば
金−ニッケル(Au−Ni)合金、金−銅(Au−C
u)合金等の熱膨張係数よりも小さい。そのため、ヒー
タ50がその使用中の高温状態から冷却される際に、こ
の熱膨張係数の差に起因して発生する熱応力(熱衝撃)
によって、前記ヒータ基材51と金属ロウ材61との接
合界面に、先の図11に併せ示すような亀裂Kが発生す
るおそれがある。このような亀裂Kが発生すると、前記
リード線62から前記発熱部52への電力供給の信頼性
が低下し、ひいてはセンサとしての信頼性も低下するこ
ととなる。
【0005】この発明はこうした実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、冷熱サイクルに伴う熱衝撃に
対してもヒータへの電力供給の信頼性を向上させ、ひい
てはセンサとしての信頼性を向上させることのできるヒ
ータ付きセンサを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。上記
目的を達成するために請求項1に記載の発明は、センサ
素子の活性を確保するためのヒータを備え、該ヒータの
基材に設けられたリード取出部と給電用のリードとが金
属製ロウ材にて接合されるヒータ付きセンサにおいて、
前記リード取出部と給電用リードとの接合部に当該セン
サの冷熱サイクルに伴う熱衝撃を緩和する熱衝撃緩和手
段を設けたことをその要旨とする。
【0007】同構成によれば、前記接合部に熱衝撃緩和
手段が設けられることにより、冷熱サイクルに伴い前記
金属製ロウ材と前記ヒータの基材(例えば、セラミック
ス製)との熱膨張係数の差に起因して発生する熱衝撃が
緩和される。
【0008】具体的には、特に前記ヒータが高温状態か
ら冷却される際、前記熱衝撃緩和手段によって前記ヒー
タの基材及び金属製ロウ材からの急激な熱引けが防止さ
れることにより、同前記ヒータの基材と金属製ロウ材の
接合周囲部の界面への引っ張り応力が緩和される。その
ため、前記接合部近傍に亀裂が発生することや、ヒータ
の基材内部に形成される内部パターン配線の部分断線等
の発生も防止されることとなる。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のヒータ付きセンサにおいて、前記熱衝撃緩和手
段は、前記接合部の金属製ロウ材を覆うように形成され
たセラミック材であることをその要旨とする。
【0010】同構成によれば、熱伝導率の低いセラミッ
ク材の保温特性の良さに基づき、前記ヒータの基材及び
金属製ロウ材からの急激な熱引けは好適に防止される。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のヒー
タ付きセンサにおいて、前記セラミック材は前記金属製
ロウ材を覆うようにコーティングされたものであること
をその要旨とする。
【0011】同構成によれば、セラミック材による熱衝
撃緩和手段が容易に形成できるようになる。また、前記
接合部がコーティングされることにより、例えばロウ付
け部分がニッケル(Ni)メッキされる場合にあって
も、その酸化物(NiOx)によるロウ材の酸化腐食の
原因ともなる塩素の付着も防止される。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
に記載のヒータ付きセンサにおいて、前記熱衝撃緩和手
段は、前記接合部に外嵌される熱緩和リングであること
をその要旨とする。
【0013】同構成によれば、熱緩和リングによって前
記接合部の熱引け、熱輻射が好適に抑制されるようにな
る。また、ロウ材の酸化腐食の原因ともなる塩素の付着
も抑制される。
【0014】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載のヒータ付きセンサにおいて、前記熱緩和リング
はセラミック材からなることをその要旨とする。同構成
によれば、セラミック材の特性から、保温特性が良く高
温に耐え、かつ電気絶縁性を有する熱緩和リングが容易
に形成される。
【0015】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
に記載のヒータ付きセンサにおいて、前記熱衝撃緩和手
段は、その周囲がドットパターン状に形成されて前記リ
ード取出部と前記給電用リードとを接合する金属製ロウ
材であることをその要旨とする。
【0016】同構成によれば、前記金属製ロウ材の周囲
をドットパターン状に形成することにより前記ロウ材の
周辺部とヒータ基材との接触面積を減少させて、同ロウ
材からヒータ基材に作用する引っ張り応力を低減させる
ことができるようになる。そのため、このような構成に
よっても、前記接合部の近傍に亀裂が発生することや、
ヒータの基材内部に形成される内部パターン配線に部分
断線等が発生することも防止されるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】「第1の実施形態」以下、本発明
に係るヒータ付きセンサを内燃機関の空燃比制御用に使
用される酸素センサ(以下、単に酸素センサという)に
適用した第1の実施形態について、図1〜図3を参照し
て説明する。
【0018】まず、上記酸素センサの断面構造の概要を
示す図1を参照して、同センサの構成の概要を説明す
る。同図1に示すように、この酸素センサは、大きくは
リード線1,2、センサ素子9、ヒータ10、及びこれ
ら各部材を収容するケース3a,3b,3c、ハウジン
グ4等を備えて構成される。
【0019】ここで上記ケース3a,3b,3c内のほ
ぼ中心部に配設されるセンサ素子9は、固体電解質、例
えば酸素イオン導電性ジルコニア(ZrO2 )とイット
リア(Y2 O3 )等からなり、その一端が開口し他端が
閉じたコップ状に成形されている。同センサ素子9の先
端部は、ハウジング4より下方に突出し、燃焼ガス流入
カバー5により覆われている。また、このセンサ素子9
には、図示しない燃焼ガス雰囲気と接触する雰囲気側電
極と、燃焼ガス雰囲気とは遮断された大気と接触する大
気側電極とが設けられている。そして、このセンサ素子
9に内嵌されるかたちで同センサ素子9の活性を高める
ためのヒータ10が設けられ、同ヒータ10にはリード
線1を介して電力が供給される。
【0020】このように構成される酸素センサは、上記
ハウジング4にて内燃機関の排気管(図示略)に固定さ
れる。このとき、上記燃焼ガス流入カバー5に覆われた
センサ素子9の先端部は同排気管内に位置し、排気にさ
らされる。そして、コップ状に成形されるセンサ素子9
の内側に接する大気(酸素濃度ほぼ一定)の酸素濃度
と、同センサ素子9の外側に上記燃焼ガス流入カバー5
を介して接する排気の酸素濃度との差に起因して、同セ
ンサ素子9に起電力が発生することとなる。この起電力
が前記雰囲気側電極、及び大気側電極にそれぞれ接続さ
れるリード線2を介して外部に取り出され、その大きさ
によって排気中の酸素濃度が検出される。
【0021】次に、上記ヒータ10について図2、及び
図3を参照して詳述する。なお、図3は、図2のIII−I
IIに沿った同ヒータ10の断面構造を示すものである。
図2はヒータ10の内部構造を部分的に示す。同図2に
示すように、ヒータ10はヒータ基材11、発熱部1
2、内部リード線13、及び取出配線部14を有して構
成される。また、ヒータ基材11には金属ロウ材21に
よってニッケル(Ni)リード線22が接合され、同リ
ード線22は取出配線部14と電気的に接続される。こ
のNiリード線22の他端はさらにリード線1に接続さ
れ、これらリード線1,22を介してヒータ10に電力
が供給される。
【0022】ここで前記ヒータ基材11は、例えば窒化
ケイ素(Si3N4)あるいはアルミナ(Al2O3)等
のセラミックからなる。また、前記発熱部12は、例え
ばタングステンカーボン(WC)等からなる印刷パター
ンとして形成され、前記内部リード線13は例えばタン
グステン(W)線によって形成される。また、上記取出
配線部14もパターン印刷により形成され、内部リード
線13と金属ロウ材21とを接続する。なお、本実施の
形態においては、図3に示すように、前記取出配線部1
4から発熱部12を介して再び取出配線部14に至る構
成は一対に、すなわち発熱部12は2箇所に設けられ
る。
【0023】さらに、本実施の形態においては、図2及
び図3に示すように、Niリード線22とヒータ基材1
1との金属ロウ材21による接続部には、この金属ロウ
材21を覆うかたちで熱緩和コート23が形成されてい
る。この熱緩和コート23は、多孔質であって、ほぼ6
00℃程度の高温に耐え、かつ電気絶縁性を有する、例
えばアルミナ、マグネシア、ムライト、及びコージェラ
イトのようなセラミックス材にて構成される。そして、
同熱緩和コート23は、このようなセラミックス材を溶
剤に溶かして前記金属ロウ材21近傍に塗布し、800
℃程度の温度で熱硬化させることによって形成される。
【0024】このような熱緩和コート23によって、金
属ロウ材21及びそれに接するヒータ基材11の保温特
性が改善される。すなわち、同熱緩和コート23によっ
て車両の走行等によって生ずる冷却流が遮断されること
となり、これら金属ロウ材21及びヒータ基材11から
の熱引けが防止されるようになる。そのため、急激な冷
却に伴って、金属ロウ材21とヒータ基材11との界面
にその熱膨張率の相違に起因して過大な熱応力が発生す
るというようなことも抑制される。詳細には、金属ロウ
材21とヒータ基材11との接合部周囲の界面表面への
引っ張り応力が緩和される。その結果、同接合部周辺
は、高負荷時のエンジン運転条件等で予想される高温状
態から冷却される際の熱ストレスにも耐えることがで
き、ロウ付け部からの亀裂の発生、取出配線部14の部
分的断線による抵抗の増加、さらにはNiリード線22
の剥離等といったような不具合の発生を防止することが
できることとなる。
【0025】また、この金属ロウ材21によるロウ付け
部分の表面は、一般にNiメッキされることも多いが、
ヒータ10の製造過程(ハンドリング時の手の汗等)や
その使用時(塩水の侵入等)においてそのメッキ表面に
塩素が付着することがあると、同使用時の温度、水分
(水蒸気)の影響によりニッケル酸化物(NiOx)が
生成し、金属ロウ材21が酸化腐食することもある。本
実施の形態においては、このような酸化腐食の原因とな
る塩素の付着も熱緩和コート23によって防止される。
【0026】以上説明したように、本第1の実施形態の
ヒータ付きセンサ(酸素センサ)によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (1)上記ヒータ10に形成される熱緩和コート23に
よって、金属ロウ材21及びそれに接するヒータ基材1
1の保温特性が改善される。そのため、急激な冷却に伴
って、金属ロウ材21とヒータ基材11との界面にその
熱膨張率の相違に起因して過大な熱応力が発生するとい
うようなことも抑制される。その結果、金属ロウ材21
とヒータ基材11との接合部周辺は、高負荷のエンジン
運転条件等で予想される高温状態から冷却される際の熱
ストレスにも耐えることができ、ロウ付け部からの亀裂
の発生、取出配線部14の部分的断線による抵抗の増
加、さらにはNiリード線22の剥離等といった不具合
の発生を防止することができる。すなわち、冷熱サイク
ルに伴う熱衝撃に対してヒータ10への電力供給の信頼
性が向上するとともに、センサとしての信頼性も向上す
る。
【0027】(2)また、このように金属ロウ材21が
熱緩和コート23によって被覆されることによって、金
属ロウ付け部分の酸化、腐食が防止される。なお、以上
説明した本発明の第1の実施形態は以下のようにその構
成を変更して実施することもできる。
【0028】・上記第1の実施形態においては、金属ロ
ウ材21の周囲にセラミックを塗布して熱緩和コート部
23を形成する例を示したが、このようにセラミック素
材を使用して熱衝撃を緩和する態様はこれに限られな
い。例えば、図4に示すように、ヒータ基材11の金属
ロウ材21部分を囲むようにカップ状の受け部26を設
け、同カップ状の受け部26に同ロウ材21部分を覆う
ようにセラミック粉末を充填する構成としてもよい。こ
の場合にあっても、セラミック粉末の保温効果により上
記熱緩和コート23を形成する場合と同様な効果が得ら
れる。
【0029】「第2の実施形態」次に、本発明の第2の
実施形態にかかるヒータ付きセンサを図5及び図6を参
照して説明する。この第2の実施形態は、前記第1の実
施形態とはそのヒータ10にかかる下記の点のみ異な
る。そのため、以下、その相違点のみを説明し他の構成
の説明は割愛する。
【0030】この第2の実施形態では、図5及び図6に
示すように、前記ヒータ10のNiリード線22が接合
される金属ロウ材21周辺には、前記熱緩和コート23
に代えて円筒状の熱緩和リング24が設けられる。な
お、ここでは熱緩和リング24がヒータ基材11に嵌め
込まれるために、図6に示すように、その嵌め込まれる
部分に関して同基材11は、その断面が円形からは変形
されるかたちに形成される。
【0031】この熱緩和リング24は、多孔質であっ
て、ほぼ600℃程度の高温に耐え、かつ電気絶縁性を
有し、例えばアルミナ、マグネシア、ムライト、及びコ
ージェライトのようなセラミックの成形・焼成体として
形成される。
【0032】このような熱緩和リング24が設けられる
ことによって、前記熱緩和コート23が設けられる場合
と同様に、金属ロウ材21及びそれに接するヒータ基材
11の保温特性が改善されるようになる。すなわち、熱
緩和リング24によって車両の走行等に起因する冷却流
を遮断して、これら金属ロウ材21及びヒータ基材11
からの熱引けを防ぎ、急激な冷却によって同金属ロウ材
21とヒータ基材11との境界に過大な熱応力の発生す
ることが抑制される。その結果、前記第1の実施形態と
同様な効果が得られるようになる。
【0033】以上説明したように、本第2の実施形態の
ヒータ付きセンサ(酸素センサ)によっても、以下のよ
うな効果を得ることができる。 (1)ヒータ10に設けられる熱緩和リング24よっ
て、金属ロウ材21及びそれに接するヒータ基材11の
保温特性が改善される。そのため、急激な冷却に伴っ
て、金属ロウ材21とヒータ基材11との界面にその熱
膨張率の相違に起因して過大な熱応力が発生するという
ようなことも抑制される。その結果、金属ロウ材21と
ヒータ基材11との接合部周辺は、高負荷時のエンジン
運転条件等で予想される高温状態から冷却される際の熱
ストレスにも耐えることができ、ロウ付け部からの亀裂
の発生、取出配線部14の部分的断線による抵抗の増
加、さらにはNiリード線22の剥離等といった不具合
の発生を防止することができる。すなわち、冷熱サイク
ルに伴う熱衝撃に対してヒータ10への電力供給の信頼
性が向上するとともに、センサとしての信頼性も向上す
る。
【0034】(2)また、上記熱緩和リング24が設け
られることによって、金属ロウ材21の酸化腐食の原因
ともなる塩素の付着も抑制される。なお、以上説明した
本発明の第2の実施形態は以下のようにその構成を変更
して実施することもできる。
【0035】・上記第2の実施形態においては、熱緩和
リング24をセラミック材にて構成する例を示したがこ
れに限られない。要は、保温特性が良く600℃程度の
高温に耐え、かつ電気絶縁性を有する材料にて構成され
る熱緩和リングであればよい。
【0036】「第3の実施形態」次に、本発明の第3の
実施形態にかかるヒータ付きセンサを図7〜図9を参照
して説明する。この第3の実施形態は、前記第1及び第
2の実施形態とそのヒータ10にかかる下記の点のみ異
なる。そのため、以下、その相違点のみを説明し他の構
成の説明は割愛する。
【0037】その相違点は、図7〜図9に示すように、
ヒータ10にNiリード線22が接合される部分には、
熱衝撃緩和部材として前記熱緩和コート23あるいは円
筒状の熱緩和リング24等の新たな部材は設けらず、金
属ロウ材としてその周辺部に複数のドット25aからな
るドットパターン25を有する金属ロウ材21aが形成
される点にある。このドットパターン25は、例えば図
9に示すように、金属ロウ材21aの周辺部に2重に形
成され、個々のドット25aはその直径が0.2mm〜
0.35mmの貫通孔として形成される。この金属ロウ
材21aは、ペースト状のロウ材をスクリーン印刷等の
パターン印刷によって形成される。
【0038】このように金属ロウ材21aをその周辺部
にドッドパターン25を有するかたちに形成することに
より、同ロウ材21aの周辺部とヒータ基材11との接
触面積(接合面積)を減少させることができる。この接
触面積の減少によって、急激な冷却に伴って金属ロウ材
21aとヒータ基材11との界面にその熱膨張率の相違
に起因して発生する熱応力を減少させることができ、金
属ロウ材21aとヒータ基材11との接合部周囲の界面
表面への引っ張り応力が緩和される。その結果、上記第
1及び第2の実施形態と同様な効果が得られるようにな
る。
【0039】以上説明したように、本第3の実施形態の
ヒータ付きセンサ(酸素センサ)によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (1)ヒータ10に形成される金属ロウ材21aは、そ
の周辺部にドッドパターン25を有することにより、同
ロウ材21aの周辺部とヒータ基材11との接触面積
(接合面積)を減少させることができる。そのため、急
激な冷却に伴って金属ロウ材21とヒータ基材11との
界面にその熱膨張率の相違に起因して発生する熱応力を
減少させることができ、金属ロウ材21aとヒータ基材
11との接合部周囲の界面表面への引っ張り応力が緩和
される。その結果、同接合部周辺は高負荷のエンジン運
転条件等で予想される高温状態から冷却される際の熱ス
トレスにも耐えることができ、ロウ付け部からの亀裂の
発生、取出配線部14の部分的断線による抵抗の増加、
さらにはNiリード線22の剥離等といった不具合の発
生を防止することができる。すなわち、冷熱サイクルに
伴う熱衝撃に対してヒータ10への電力供給の信頼性が
向上するとともに、センサとしての信頼性も向上する。
【0040】なお、以上説明した本発明の第3の実施形
態は以下のようにその構成を変更して実施することもで
きる。 ・上記第3の実施形態において、金属ロウ材21aのド
ットパターン25がその周辺部において2重に形成され
る例を示したがこれに限定されず、同ドットパターン2
5は、例えば3重、あるいは4重に形成されるものであ
ってもよい。また、形成される各ドットの形状も円形に
限られず、例えば矩形、三角形等であってもよい。
【0041】・上記第3の実施形態においては、金属ロ
ウ材21aにドットパターン25を形成する例を示した
がこれに限られない。図10(a)に示すように、金属
ロウ材21とヒータ基材11との間に、同ロウ材のヒー
タ基材11に対するぬれ性を良くするためのメタライズ
層28が形成される場合がある。このとき、図10
(b)に示すように、このメタライズ層28に先の図8
に示した態様にてドットパターン29を形成するように
してもよい。この場合にあっては、同図10(b)に示
すように、金属ロウ材21にドットパターンを形成しな
くとも、メタライズ層28に形成されるドットパターン
29によって金属ロウ材21周辺部のヒータ基材11と
の接合面積を減少させることができ、同金属ロウ材21
にドットパターンを形成したのと同様の効果が得られる
こととなる。
【0042】その他、上記各実施形態に共通した変形例
としては以下のようなものがある。 ・上記各実施形態においては、ヒータ基材11に直接N
iリード線22をロウ付けする態様を示したが、本発明
は、Niリード線22を事前にコバール(鉄−コバルト
−ニッケル系の合金)等の台座に溶接し、その台座を基
材11にロウ付けする場合にも適用できる。
【0043】・上記各実施形態においては、ヒータ10
の発熱部12が2箇所に設けられる例を示したが、同発
熱部12は1箇所あるいは3箇所に設けられるものであ
ってもよい。
【0044】・上記各実施形態においては、本発明に係
るヒータ付きセンサを内燃機関の空燃比制御用に使用さ
れる酸素センサに適用した例を示したがこれに限られ
ず、同ヒータ付きセンサはその他の用途に使用される酸
素センサに適用することもできるし、あるいは酸素セン
サに限らずその他、冷熱サイクルにさらされるヒータ付
きセンサに適用できる。
【0045】最後に、上記実施の形態から把握される技
術的思想について以下にその効果とともに記載する。 (1)請求項2に記載のヒータ付きセンサにおいて、前
記配線接合部を取り囲むカップ状受け部が設けられ、該
カップ状受け部内に前記セラミック材は前記金属製ロウ
材を覆うように粉末状に充填されることを特徴とするヒ
ータ付きセンサ。
【0046】上記構成によれば、セラミック粉末の保温
効果により上記熱緩和コートを形成する場合と同様な効
果が得られる。 (2)前記熱衝撃緩和手段は、前記金属製ロウ材と前記
ヒータの基材との間に設けられ、その周囲をドットパタ
ーン状に形成されるメタライズ層である請求項1に記載
のヒータ付きセンサ。
【0047】上記構成によれば、上記金属ロウ材にドッ
トパターンを形成しなくとも、メタライズ層に形成され
るドットパターンによって金属ロウ材周辺部とヒータ基
材との接合面積を減少させることができ、同金属ロウ材
にドットパターンを形成したときと同等の効果が得られ
ることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒータ付きセンサの第1の実施形態に
ついてその断面構造の概要を示す断面図。
【図2】同じく第1の実施形態にかかるヒータ付きセン
サのヒータの配線構造を示す部分断面図。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図。
【図4】第1の実施形態にかかるヒータ付きセンサのヒ
ータの他の配線構造を示す部分断面図。
【図5】第2の実施形態にかかるヒータ付きセンサのヒ
ータの配線構造を示す部分断面図。
【図6】図5のVI−VI線に沿った断面図。
【図7】第3の実施形態にかかるヒータ付きセンサのヒ
ータの配線構造を示す部分断面図。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿った断面図。
【図9】金属ロウ材のドットパターンを示す平面図。
【図10】ヒータ基材、メタライズ層及び金属ロウ材の
関係を示す断面図。
【図11】従来のヒータ付きセンサのヒータの配線構造
を示す部分断面図。
【符号の説明】
9…センサ素子、10…ヒータ、11,11a…ヒータ
基材、12…発熱部、13…内部リード線、14…取出
配線部、21,21a…金属ロウ材、22…Niリード
線、23…熱緩和コート、24…熱緩和リング、25…
ドットパターン、25a…ドット(貫通孔)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】センサ素子の活性を確保するためのヒータ
    を備え、該ヒータの基材に設けられたリード取出部と給
    電用のリードとが金属製ロウ材にて接合されるヒータ付
    きセンサにおいて、 前記リード取出部と給電用リードとの接合部に当該セン
    サの冷熱サイクルに伴う熱衝撃を緩和する熱衝撃緩和手
    段を設けたことを特徴とするヒータ付きセンサ。
  2. 【請求項2】前記熱衝撃緩和手段は、前記接合部の金属
    製ロウ材を覆うように形成されたセラミック材である請
    求項1に記載のヒータ付きセンサ。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のヒータ付きセンサにおい
    て、 前記セラミック材は前記金属製ロウ材を覆うようにコー
    ティングされたものであることを特徴とするヒータ付き
    センサ。
  4. 【請求項4】前記熱衝撃緩和手段は、前記接合部に外嵌
    される熱緩和リングである請求項1に記載のヒータ付き
    センサ。
  5. 【請求項5】前記熱緩和リングはセラミック材からなる
    請求項4に記載のヒータ付きセンサ。
  6. 【請求項6】前記熱衝撃緩和手段は、その周囲がドット
    パターン状に形成されて前記リード取出部と前記給電用
    リードとを接合する金属製ロウ材である請求項1に記載
    のヒータ付きセンサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005331502A (ja) * 2004-04-21 2005-12-02 Denso Corp セラミックヒータ及びこれを内蔵するガスセンサ
JP2009293989A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Ngk Spark Plug Co Ltd セラミックヒータ及びガスセンサ

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